JP2003343682A - ボールねじおよびそれを具備する電動パワーステアリング装置 - Google Patents

ボールねじおよびそれを具備する電動パワーステアリング装置

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JP2003343682A JP2002155971A JP2002155971A JP2003343682A JP 2003343682 A JP2003343682 A JP 2003343682A JP 2002155971 A JP2002155971 A JP 2002155971A JP 2002155971 A JP2002155971 A JP 2002155971A JP 2003343682 A JP2003343682 A JP 2003343682A
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ball screw
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outer peripheral
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JP2002155971A
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Isamu Yoshida
勇 吉田
Kiyotake Shibata
清武 柴田
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NTN Corp
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NTN Corp
NTN Toyo Bearing Co Ltd
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    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
    • F16HGEARING
    • F16H25/00Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms
    • F16H25/18Gearings comprising primarily only cams, cam-followers and screw-and-nut mechanisms for conveying or interconverting oscillating or reciprocating motions
    • F16H25/20Screw mechanisms
    • F16H25/22Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members
    • F16H25/2204Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls
    • F16H25/2214Screw mechanisms with balls, rollers, or similar members between the co-operating parts; Elements essential to the use of such members with balls with elements for guiding the circulating balls
    • F16H25/2223Cross over deflectors between adjacent thread turns, e.g. S-form deflectors connecting neighbouring threads

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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Power Steering Mechanism (AREA)
  • Transmission Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】駒部材の固定作業が簡単なボールねじ、および
衝撃荷重を吸収すると共に、ミスアライメントを抑制で
きるボールねじを具備した電動パワーステアリング装置
を提供する。 【解決手段】このボールねじ1は、例えば自動車の電動
パワーステアリング装置に用いられ、ねじ軸2と、この
ねじ軸2に外嵌したナット3と、ねじ軸2の外周に形成
した螺旋状のねじ溝4と、このねじ溝4に対応しナット
3の内周に形成した螺旋状のねじ溝5により形成される
転動路6に収容した複数のボール7と、ナット3のねじ
溝4を連結する連結溝8を有する駒部材9と、ナット3
の外周面にモールドされた合成樹脂層10とで構成して
いる。駒部材9の外方部は幅広に形成し、この幅広部9
aをナット3の駒窓12に僅かなシメシロをもって圧入
することにより、溶融した樹脂が駒窓12からボールね
じ1の内部に侵入することはない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ボールねじ、特に
自動車の電動パワーステアリング装置等に用いられる駒
式のボールねじ、およびそれを具備する電動パワーステ
アリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車の電動パワーステアリング装置
は、ドライバーによるハンドルの操舵力を電動モータで
アシストするものであり、種々の形式のものがある。そ
の電動パワーステアリング装置の一つとして、車輪の操
舵機構に連結され、進退自在に動作する操舵軸に対し
て、ハンドルからラックピニオン機構等の変換装置を介
して軸方向移動力を与えると共に、電動モータの出力
を、ボールねじを介して軸方向移動力として与えるよう
にしたものがある。このボールねじには、電動パワース
テアリング装置全体の小型軽量化を図るため、コンパク
トで負荷容量の大きいものが要望されている。
【0003】一般的にボールねじは、ボールの循環機構
が異なる種々の形式のものがあり、その一つに駒式と呼
ばれるものがある。この駒式ボールねじは、転動路を周
回経路とする循環用の駒を使用し、ねじ溝の連結路を有
する駒をナットに装着している。駒式ボールねじは、構
成が比較的簡素で、かつコンパクトに構成できる利点が
ある。
【0004】図5は、従来の駒式ボールねじの一例を示
す。(a)は従来の駒式ボールねじの平面図、(b)は
縦断面図、そして(c)は駒部材の斜視図をそれぞれ示
している。ねじ軸51は、ねじ溝52を外周に有し、回
転するナット53は、このねじ溝52に対応するねじ溝
54を有していて、両ねじ溝52、54の間に嵌合した
多数のボール55を介してねじ軸51に螺合している。
円筒状のナット53の胴部には、内外の周面に貫通して
ねじ溝54の一部を切欠く楕円状の駒窓56を穿設し、
この駒窓56に楕円状の駒部材57を嵌合させている。
駒部材57の内方には、ねじ溝54の隣合う1周分同士
を連結する連結溝58を形成し、この連結溝58とねじ
溝54の略1周の部分とでボール55の転動路を構成し
ている。転動路内の内外のねじ溝52、54間に介在し
た多数のボール55は、ねじ溝52、54に沿って転動
し、駒部材57の連結溝58に案内され、ねじ軸51の
ねじ山を乗り越えて隣接するねじ溝54に戻って再びね
じ溝52、54に沿って転動する。
【0005】駒部材57の固定は、図6に示すように、
駒部材57をナット53の外側から挿入し、駒部材57
の外周に接着剤を塗布するか、駒部材57を挿入後、ナ
ット53の駒窓56周縁を加締めるかして行なってい
た。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、駒部材
57の固定に接着剤を使用するのは、作業工数が増える
と共に、接着不良等、製品の信頼性を低下させる要因と
なるばかりでなく、ボールねじの組立現場における作業
環境が悪化する恐れがあり、清浄な作業環境を維持する
必要があるため、製品コストへの影響を余儀なくされて
いた。また、こうしたボールねじを自動車の電動パワー
ステアリング装置に適用する場合、ナット53を電動モ
ータ(図示せず)のロータ(図示せず)に内嵌して使用
するが、この接着剤が少しでもナット53の外周に付着
すれば、ボールねじの取付け不良、所謂ミスアライメン
トを誘発して装置の精度を劣化させることになり好まし
くない。
【0007】一方、駒部材57をナット53の駒窓56
に挿入後、駒窓56の周縁を加締める方法は、作業工数
が増えるだけでなく、駒窓56に加締機構を別途形成す
る必要があり、これまたコストアップを招来することに
なる。
【0008】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たもので、駒部材の固定作業が簡単なボールねじを提供
することを目的としている。さらに、衝撃荷重を吸収す
ると共に、ミスアライメントを抑制できるボールねじを
具備した自動車等の電動パワーステアリング装置を提供
することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】係る目的を達成すべく、
本発明のうち請求項1記載の発明は、外周面に螺旋状の
ねじ溝を形成したねじ軸と、このねじ軸に外嵌し、内周
面に螺旋状のねじ溝を形成した円筒状のナットと、対向
する両ねじ溝により形成された転動路に収容した複数の
ボールと、前記ナットの外周面から装着され、このナッ
トのねじ溝を連結する連結溝を有する駒部材とを備え、
この駒部材を含むナットの外周面に合成樹脂層を射出成
形により形成したボールねじにおいて、前記駒部材の外
方部を幅広に形成し、この駒部材の幅広部を前記ナット
の駒窓に僅かなシメシロをもって圧入した構成を採用し
た。
【0010】このように、駒部材を含むナットの外周面
に合成樹脂層を射出成形により形成し、この駒部材の幅
広部を前記ナットの駒窓に僅かなシメシロをもって圧入
することにより、駒部材を固定するための特別な固定手
段を設ける必要はなく、ナットの外周面をモールドする
合成樹脂層によって駒部材が外側へ脱落するのを防止す
ることができると共に、駒部材をナットの外周面から圧
入して駒部材を仮止めすることができるため、ナットの
外周面に合成樹脂をモールドする際、取扱いが容易で、
かつ溶融した樹脂が駒窓からボールねじの内部に侵入す
ることがない。
【0011】好ましくは、請求項2に記載の発明のよう
に、前記駒部材またはナットの外周面に凹凸部を形成す
れば、ボールねじ使用時、ナットに対し、ナットの外周
面に形成した合成樹脂層がずれるのを防止することがで
き、長期間安定した品質を保証することができる。
【0012】さらに好ましくは、請求項3に記載の発明
のように、前記ナットの外周面に平面部を形成すれば、
簡単な構成でより強固に合成樹脂層の固定を行うことが
できる。
【0013】さらに好ましくは、請求項4に記載の発明
のように、前記駒部材とナットの外周面間に段差を設け
ることにより、ナットあるいは駒部材に特別な加工を施
すことなく合成樹脂層のずれを防止することができる。
さらに、前記構成と相俟ってより強固に合成樹脂層を固
定することもできる。
【0014】また、請求項5に記載の発明は、ハウジン
グと、このハウジングに進退自在に支持され、この進退
動作によって車輪を操舵する操舵軸と、この操舵軸をね
じ軸としたボールねじと、このボールねじのナットを回
転させるモータとを備えた電動パワーステアリング装置
において、請求項1乃至4いずれかに記載のボールねじ
としたので、ボールねじに衝撃荷重が生じても、ナット
の外周面に形成した合成樹脂層がこの衝撃荷重を吸収し
てボールねじのねじ溝等に圧痕が発生するのを防止して
ボールねじの内部を保護することができる。
【0015】また、請求項6に記載の発明のように、前
記ハウジングに前記モータのステータを固着し、このス
テータに所定のエアギャップを介してロータを対向さ
せ、このロータに前記ボールねじのナットを内嵌する
と、装置のコンパクトを図ることができる。また組立時
に生じるミスアライメントをこの合成樹脂層の弾性変形
によって可及的に抑制することができ、ボールねじのト
ルクむらを低減させ、装置の精度向上を図ることができ
る。
【0016】また、請求項7に記載の発明のように、前
記ハウジングに対して、前記ロータを一対の転がり軸受
を介して回転自在に支承すれば、コンパクトで剛性が高
く、高精度な電動パワーステアリング装置を提供するこ
とができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。図1(a)は、本発明に係
るボールねじを示す平面図、(b)は縦断面図を示す。
このボールねじ1は、例えば自動車の電動パワーステア
リング装置に用いられ、ねじ軸2と、このねじ軸2に外
嵌したナット3と、ねじ軸2の外周に形成した螺旋状の
ねじ溝4と、このねじ溝4に対応しナット3の内周に形
成した螺旋状のねじ溝5により形成される転動路6内に
収容した複数のボール7と、ナット3のねじ溝4を連結
する連結溝8を有する駒部材9と、ナット3の外周面に
モールドされた合成樹脂層10とで構成している。
【0018】円筒状のナット3の外周面には駒部材9を
嵌合する楕円状の駒窓12を複数形成している。この駒
窓12に嵌合する駒部材9には、内周に1条の連結溝8
を形成している。この連結溝8は、ナット3のねじ溝5
における隣合う1周部分同士を連結し、その深さは、ボ
ール7が連結溝8内でねじ軸2のねじ溝4のねじ山(ラ
ンド部)を越えることができる深さとしている。この連
結溝8によって連結された転動路6は、1周の連続した
周回路となる。
【0019】図2の(a)、(b)に示すように、駒部
材9は、外方側の幅広部9aと内方側の挿入部9bの段
付き形状に形成され、ナット3の駒窓12にこの幅広部
9aを僅かなシメシロで圧入して仮止めをする。通常、
駒部材を嵌合した後、その外周面がナットの外周面と略
面一になるよう駒部材の外周面をナットの外周面にあわ
せて円弧状に形成するが、本実施例では、このような追
加加工をすることなく外周面9cをフラットなままとす
ると共に、嵌合後、ナット3の外周面に対し凹み段差が
付くように幅広部9aの厚みを設定している。これとは
逆に、ナット3の外周面に対し、駒部材9が突出するよ
うに幅広部9aの厚みを設定しても良い。またこれ以外
にも、図2(c)に示すように、駒部材9’の 外周面
9c’に複数の溝を形成しても良い。こうしたナットと
駒部材に段差や溝を設けることにより、後述するナット
の外周面に形成する合成樹脂層のずれを防止することが
できる。
【0020】図3は、駒部材の他の実施例を示す正面図
である。(a)に示す駒部材13は、内方側に行くにし
たがって漸次縮径するテーパ状の幅広部13aと内方側
に形成した挿入部13bとで構成している。(b)に示
す駒部材14は、テーパ部14cを有する幅広部14a
と内方側の挿入部14bとで構成している。こうした幅
広部13a、14aを、ナットに形成した駒窓に対して
僅かなシメシロをもって圧入することにより、合成樹脂
層10を射出成形する際、溶融した樹脂が駒窓からナッ
ト3の内部に侵入するのを防止することができる。
【0021】本実施例では、駒部材9を含むナット3の
外周面、およびナット3の両端面亙って合成樹脂層10
をモールドしている。この合成樹脂層10は、GF(グ
ラスファイバー)等の強化繊維を20〜50wt%充填
したPA(ポリアミド)66等の合成樹脂からなり、射
出成形により所定の厚さに形成して仮止めした駒部材9
が外側に脱落するのを防止する。また、円筒状のナット
3の外周に一部を切欠いた平面部11、さらにはナット
3と駒部材9、9’、13、14との段差によって、こ
の合成樹脂層10が周方向および軸方向にずれるのを防
止する。なお、こうした平面部11を設けても良い。ま
た、キー溝等の凹凸部をナット3の外周面に形成しても
良い。
【0022】合成樹脂層10をナット3の外周面に形成
することにより、従来のようにナットを他部品に直接嵌
合する場合に比べ、嵌合時に合成樹脂層10が弾性変形
してミスアライメントを抑制することができる。さら
に、ボールねじ1に衝撃荷重が生じてもこの合成樹脂層
10で緩和することができ、ボール7またはねじ溝4、
5に圧痕等が発生して製品品質が劣化するのを防止する
ことができる。したがって、長期間安定した機能と品質
を維持することができる。
【0023】合成樹脂層10の厚みは、ボールねじのサ
イズや用途、使用条件によって異なるが、射出成形可能
な1〜5mmの範囲に設定している。また、本実施例の
ように、ナット3の端面に膨出して形成すれば、より強
固に合成樹脂層10をナット3に固着することができ
る。また、合成樹脂は、PA66に限らず、例えばPA
6、PA11、PA46、PPS(ポリフェニレンサル
ファイド)等の熱可塑性合成樹脂を例示することができ
る。さらに、強化剤としてGF以外にもCF(カーボン
ファイバー)やチタン酸カリウム等を例示することがで
きる。
【0024】図4は、本発明のボールねじを具備した電
動パワーステアリング装置の一例を示す。同図におい
て、ハウジング21は、図示しないブラケットを介して
車体に固定される。ハウジング21内には操舵軸22が
摺動自在に貫通している。この操舵軸22は両端に連結
されたタイロッド(図示せず)を介して、その進退動作
により車輪の操舵を行なう。操舵軸22の一方の端部に
ラック23を一体に形成している。また、このラック2
3はハウジング21に回転自在に支承され、ハンドル軸
(図示せず)に連結したピニオン24に噛合している。
これらラック23とピニオン24とで、ハンドル軸の回
転を操舵軸22の軸方向推力として伝達する変換機構2
6を構成している。なお、ハンドル軸には、その操舵ト
ルクを検出する検出器が設けられている。
【0025】ハウジング21は円筒状に形成し、中央の
大径部21aと、この大径部21aから両端に延びるガ
イド部21b、21cとを有している。大径部21a内
には、コアおよびステータコイルで構成する電動モータ
28のステータ29を固着している。このステータ29
の内周側には、所定のエアギャップを介して電動モータ
28のロータ30を設けている。ロータ30は、磁性体
により円筒状に形成し、この両端部を転がり軸受32を
介し、ハウジング21に対して回転自在に支承してい
る。このロータ30内に、操舵軸22を軸方向移動自在
に挿通している。電動モータ28は、図示しないモータ
制御回路により、前記操舵トルクを検出する検出器の検
出値に従って制御される。
【0026】電動モータ28の回転は、ボールねじ1を
介して、操舵軸22を軸方向に移動させる力として伝達
される。前述したボールねじ1は、操舵軸22をねじ軸
2としたものであり、操舵軸22にねじ溝4を形成して
いる。ボールねじ1のナット3は、ロータ30の内周に
嵌合して固定されている。操舵軸22のラック23と反
対側の端部は、ハウジング21のガイド部21bの内周
に固着したブッシュ27によって進退自在に支持してい
る。
【0027】次に前記電動パワーステアリング装置の動
作を説明する。車両が直進状態にあり、ハンドルの回転
を停止している時は、ピニオン24に連結したハンドル
軸のトルク検出器からトルク信号が出力されない。した
がって、モータ制御回路は作動せず、電動モータ28は
停止状態にある。ここで、ハンドルを操舵すると、ハン
ドル軸の操舵トルク検出器からトルク信号が出力され、
モータ制御回路の制御により、電動モータ28のロータ
30が回転する。ロータ30が回転すると、ボールねじ
1のナット3が回転し、そのねじ軸2で構成される操舵
軸22が軸方向に移動して補助操舵力が発生する。この
ようにしてハンドルの操舵力が電動モータ28でアシス
トされることになる。
【0028】ボールねじ1のナット3の外周面に合成樹
脂層10をモールドしたため、ロータ30と、このロー
タ30に内嵌するナット3間に介在する合成樹脂層10
でボールねじ1に生ずる衝撃荷重を吸収すると共に、嵌
合部の寸法誤差や形状誤差によって生ずるミスアライメ
ントを、この合成樹脂層10の弾性変形で抑制すること
ができるため、ボールねじ1のトルクむらを防止するこ
とができる。さらには、ナット3の外周面に形成した平
面部11や凹凸部、駒部材9、9’の外周面に形成した
凹凸部、あるいは、駒部材9、9’、13、14の外周
面とナット3の外周面間に段差を設けたため、ナット3
に対し、ナット3の外周面に形成した合成樹脂層10の
ずれを防止することができる。
【0029】以上、本発明の実施の形態について説明を
行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定され
るものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨
を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実
施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特
許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の
範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更
を含む。
【0030】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明に係るボー
ルねじは、外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸
と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形
成した円筒状のナットと、対向する両ねじ溝により形成
された転動路に収容した複数のボールと、ナットの外周
面から装着され、このナットのねじ溝を連結する連結溝
を有する駒部材とを備え、この駒部材を含むナットの外
周面に合成樹脂層を射出成形により形成したボールねじ
において、駒部材の外方部を幅広に形成し、この駒部材
の幅広部をナットの駒窓に僅かなシメシロをもって圧入
することにより、駒部材を固定するための特別な固定手
段を設ける必要はなく、ナットの外周面をモールドする
合成樹脂層によって駒部材が外側へ脱落するのを防止す
ることができる。さらに、駒部材をナットの外周面から
圧入して駒部材を仮止めすることができるため、ナット
の外周面に合成樹脂をモールドする際、取扱いが容易
で、かつ溶融した樹脂が駒窓からボールねじの内部に侵
入することがない。さらには、ナットの外周面に平面部
や凹凸部、駒部材の外周面に凹凸部を形成した場合、あ
るいは、駒部材とナットに段差を設けた場合、ナットに
対し、ナットの外周面に形成した合成樹脂層のずれを防
止することができ、長期間安定した機能、品質を保証す
ることができる。
【0031】また、ハウジングと、このハウジングに進
退自在に支持され、この進退動作によって車輪を操舵す
る操舵軸と、この操舵軸をねじ軸としたボールねじと、
このボールねじのナットを回転させるモータとを備えた
電動パワーステアリング装置において、前記ボールねじ
を本発明のボールねじとしたので、ボールねじに衝撃荷
重が生じても、ナットの外周面に形成した合成樹脂層が
この衝撃荷重を吸収してボールねじのねじ溝等に圧痕が
発生するのを防止し、ボールねじの内部を保護すること
ができる。
【0032】また、ハウジングにモータのステータを固
着し、このステータに所定のエアギャップを介してロー
タを対向させ、このロータにボールねじのナットを内嵌
すると、装置のコンパクトを図るとことができると共
に、組立時に生じるミスアライメントを可及的に抑制す
ることができ、ボールねじのトルクむらを低減させ、装
置の精度向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係るボールねじを示す平面図
である。(b)は同上、縦断面図である。
【図2】(a)は本発明に係るボールねじを示す説明図
である。(b)は本発明に係るボールねじの駒部材を示
す斜視図である。(c)は同上、駒部材の他の実施例を
示す斜視図である。
【図3】(a)は本発明に係るボールねじにおける駒部
材の他の実施例を示す正面図である。(b)は同上、駒
部材の他の実施例を示す正面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る電動パワーステアリン
グ装置を示す縦断面図である。
【図5】(a)は従来のボールねじを示す平面図であ
る。(b)は同上、縦断面図である。(c)は従来のボ
ールねじの駒部材を示す斜視図である。
【図6】従来のボールねじを示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・・・・・・・・・ボールねじ 2・・・・・・・・・・・ねじ軸 3・・・・・・・・・・・ナット 4、5・・・・・・・・・ねじ溝 6・・・・・・・・・・・転動路 7・・・・・・・・・・・ボール 8・・・・・・・・・・・連結溝 9、9’、13、14・・駒部材 9a、13a、14a・・幅広部 9b、13b、14b・・挿入部 9c、9c’・・・・・・外周面 10・・・・・・・・・合成樹脂層 11・・・・・・・・・平面部 12・・・・・・・・・駒窓 14c・・・・・・・・テーパ部 21・・・・・・・・・ハウジング 21a・・・・・・・・大径部 21b、21c・・・・ガイド部 22・・・・・・・・・操舵軸 23・・・・・・・・・ラック 24・・・・・・・・・ピニオン 26・・・・・・・・・変換機構 27・・・・・・・・・ブッシュ 28・・・・・・・・・電動モータ 29・・・・・・・・・ステータ 30・・・・・・・・・ロータ 32・・・・・・・・・転がり軸受 51・・・・・・・・・ねじ軸 52、54・・・・・・ねじ溝 53・・・・・・・・・ナット 55・・・・・・・・・ボール 56・・・・・・・・・駒窓 57・・・・・・・・・駒部材 58・・・・・・・・・連結溝
フロントページの続き Fターム(参考) 3D033 CA02 CA03 CA04 CA22 3J062 AA07 AB22 BA01 BA12 BA14 BA16 CD07 CD23 CD33 CD54

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】外周面に螺旋状のねじ溝を形成したねじ軸
    と、このねじ軸に外嵌し、内周面に螺旋状のねじ溝を形
    成した円筒状のナットと、対向する両ねじ溝により形成
    された転動路に収容した複数のボールと、前記ナットの
    外周面から装着され、このナットのねじ溝を連結する連
    結溝を有する駒部材とを備え、この駒部材を含むナット
    の外周面に合成樹脂層を射出成形により形成したボール
    ねじにおいて、 前記駒部材の外方部を幅広に形成し、この駒部材の幅広
    部を前記ナットの駒窓に僅かなシメシロをもって圧入し
    たことを特徴とするボールねじ。
  2. 【請求項2】前記駒部材またはナットの外周面に凹凸部
    を形成した請求項1に記載のボールねじ。
  3. 【請求項3】前記ナットの外周面に平面部を形成した請
    求項1または2に記載のボールねじ。
  4. 【請求項4】前記駒部材とナットの外周面間に段差を設
    けた請求項1乃至3いずれかに記載のボールねじ。
  5. 【請求項5】ハウジングと、このハウジングに進退自在
    に支持され、この進退動作によって車輪を操舵する操舵
    軸と、この操舵軸をねじ軸としたボールねじと、このボ
    ールねじのナットを回転させるモータとを備えた電動パ
    ワーステアリング装置において、請求項1乃至4いずれ
    かに記載のボールねじとしたことを特徴とする電動パワ
    ーステアリング装置。
  6. 【請求項6】前記ハウジングに前記モータのステータを
    固着し、このステータに所定のエアギャップを介してロ
    ータを対向させ、このロータに前記ボールねじのナット
    を内嵌した請求項5に記載の電動パワーステアリング装
    置。
  7. 【請求項7】前記ハウジングに対して、前記ロータを一
    対の転がり軸受を介して回転自在に支承した請求項5ま
    たは6に記載の電動パワーステアリング装置。
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