JP2003339824A - 低硬度錠剤の製造方法 - Google Patents
低硬度錠剤の製造方法Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来の打錠機を使用しながら、低硬度錠剤を
歩留まり良く製造することのできる方法を提供するこ
と。 【解決手段】 粉末及び／又は顆粒を圧縮成型機により
圧縮して低硬度錠剤を製造する方法であって、低硬度錠
剤を圧縮成型機から取り出すにあたり、ノズルから圧縮
空気を噴出して圧縮成型物を取り出すことにより、低硬
度錠剤の縁かけ等の問題を解消した低硬度錠剤の製造方
法および帯電した滑沢剤を打錠機の杵と臼に噴霧、付着
させた後、この杵と臼で形成される空間に、粉末及び／
又は顆粒を充填し、圧縮成型し、圧縮成型機から取り出
すことを特徴とする低硬度錠剤の製造方法。
歩留まり良く製造することのできる方法を提供するこ
と。 【解決手段】 粉末及び／又は顆粒を圧縮成型機により
圧縮して低硬度錠剤を製造する方法であって、低硬度錠
剤を圧縮成型機から取り出すにあたり、ノズルから圧縮
空気を噴出して圧縮成型物を取り出すことにより、低硬
度錠剤の縁かけ等の問題を解消した低硬度錠剤の製造方
法および帯電した滑沢剤を打錠機の杵と臼に噴霧、付着
させた後、この杵と臼で形成される空間に、粉末及び／
又は顆粒を充填し、圧縮成型し、圧縮成型機から取り出
すことを特徴とする低硬度錠剤の製造方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面の軟らかい低
硬度錠剤の製造方法に関し、更に詳細には、口腔内崩壊
剤のような低硬度錠剤を、割れや欠け等の問題なく製造
することのできる低硬度錠剤の製造方法に関する。
硬度錠剤の製造方法に関し、更に詳細には、口腔内崩壊
剤のような低硬度錠剤を、割れや欠け等の問題なく製造
することのできる低硬度錠剤の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、錠剤の製造は、粉末状又は顆粒状
の材料を、杵と臼を有する打錠機で圧縮して成型し、臼
上にある錠剤にスクレイパーを接触させて取り出すのが
一般的であった。このような方法は、圧潰強度の高い錠
剤については何の問題もなく適用されるが、口腔内崩壊
剤のような圧潰強度が低い低硬度錠剤についての適用は
問題があった。
の材料を、杵と臼を有する打錠機で圧縮して成型し、臼
上にある錠剤にスクレイパーを接触させて取り出すのが
一般的であった。このような方法は、圧潰強度の高い錠
剤については何の問題もなく適用されるが、口腔内崩壊
剤のような圧潰強度が低い低硬度錠剤についての適用は
問題があった。
【０００３】すなわち、打錠にあたっては、粉末や顆粒
が杵、臼、機械本体等へ付着することを防ぐことが求め
られ、このために滑沢剤といわれる成分を圧縮成型材料
中に添加することが必要とされている。しかしながら、
この滑沢剤は成形物の結合力を低下させることにより錠
剤の圧潰強度を下げ、割れや欠け等の不良品の割合が多
くなる原因となっていた。そして、圧潰強度の低い錠剤
では、臼中では錠剤の形態を保っていても、これを取り
出す際にスクレーパー等により破損することが多く、こ
れによる不良率も極めて高かった。
が杵、臼、機械本体等へ付着することを防ぐことが求め
られ、このために滑沢剤といわれる成分を圧縮成型材料
中に添加することが必要とされている。しかしながら、
この滑沢剤は成形物の結合力を低下させることにより錠
剤の圧潰強度を下げ、割れや欠け等の不良品の割合が多
くなる原因となっていた。そして、圧潰強度の低い錠剤
では、臼中では錠剤の形態を保っていても、これを取り
出す際にスクレーパー等により破損することが多く、こ
れによる不良率も極めて高かった。
【０００４】錠剤組成物中に滑沢剤を添加しない方法と
しては、打錠の際の杵と臼の表面に滑沢剤を噴霧して打
錠することが特公昭４１−１１２７３号公報や、特開昭
５６−１４０９８号公報に開示されている。このよう
な、臼や杵に滑沢剤を噴霧させる方法（外部滑沢）によ
る場合は、成形物の硬度は低下せず、また、圧縮成形さ
れる圧縮成形材料が上杵や下杵等に付着し、欠け等とな
る問題を無くすことができ、錠剤の品質を高めることが
できる。
しては、打錠の際の杵と臼の表面に滑沢剤を噴霧して打
錠することが特公昭４１−１１２７３号公報や、特開昭
５６−１４０９８号公報に開示されている。このよう
な、臼や杵に滑沢剤を噴霧させる方法（外部滑沢）によ
る場合は、成形物の硬度は低下せず、また、圧縮成形さ
れる圧縮成形材料が上杵や下杵等に付着し、欠け等とな
る問題を無くすことができ、錠剤の品質を高めることが
できる。
【０００５】しかしながら、従来の外部滑沢方式の打錠
方法では、上杵と下杵、臼の表面への滑沢剤の不均一な
付着に起因して、圧縮成形材料が付着し、欠け等の品質
不良を招くといった問題が生じるており、この点で未だ
改善すべき余地があった。特に、口腔内崩壊錠のような
錠剤硬度の低い錠剤においては、打錠時の圧力を低く設
定するケースが多く、この結果、圧縮成型材料の杵表面
への付着が顕著であり、実生産上の課題となっていた。
方法では、上杵と下杵、臼の表面への滑沢剤の不均一な
付着に起因して、圧縮成形材料が付着し、欠け等の品質
不良を招くといった問題が生じるており、この点で未だ
改善すべき余地があった。特に、口腔内崩壊錠のような
錠剤硬度の低い錠剤においては、打錠時の圧力を低く設
定するケースが多く、この結果、圧縮成型材料の杵表面
への付着が顕著であり、実生産上の課題となっていた。
【０００６】また、前記した従来の錠剤取り出し方法で
は、口腔内崩壊錠のような硬度の低い錠剤では割れや欠
けを防ぐことができないことも大きな問題である。
は、口腔内崩壊錠のような硬度の低い錠剤では割れや欠
けを防ぐことができないことも大きな問題である。
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】従って、従来の打錠機
を使用しながら、低硬度錠剤を歩留まり良く製造するこ
とのできる方法の提供が強く求められていた。
を使用しながら、低硬度錠剤を歩留まり良く製造するこ
とのできる方法の提供が強く求められていた。
【０００８】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決すべく、低硬度錠剤における割れや欠けの原因に
ついて解析を行った。そしてその結果、低硬度錠剤の取
り出しに当たっては、杵による押し出しと同時に、一定
方向からの圧縮空気の吹き出しにより、取り出しに伴う
割れや欠けの問題が解消することを見出した。また、錠
剤の打錠に当たり、滑沢剤を帯電させた後、打錠機の臼
や杵に付着させることにより、均一な滑沢剤層が得ら
れ、圧縮材料が残存することにより生じる欠けの問題は
大きく解消することを見出し、本発明を完成した。
を解決すべく、低硬度錠剤における割れや欠けの原因に
ついて解析を行った。そしてその結果、低硬度錠剤の取
り出しに当たっては、杵による押し出しと同時に、一定
方向からの圧縮空気の吹き出しにより、取り出しに伴う
割れや欠けの問題が解消することを見出した。また、錠
剤の打錠に当たり、滑沢剤を帯電させた後、打錠機の臼
や杵に付着させることにより、均一な滑沢剤層が得ら
れ、圧縮材料が残存することにより生じる欠けの問題は
大きく解消することを見出し、本発明を完成した。
【０００９】すなわち本発明は、粉末及び／又は顆粒を
圧縮成型機により圧縮して低硬度錠剤を製造する方法で
あって、低硬度錠剤を圧縮成型機から取り出すにあた
り、ノズルから圧縮空気を噴出して圧縮成型物を取り出
すことにより、低硬度錠剤の縁かけ等の問題を解消した
ことを特徴とする低硬度錠剤の製造方法である。
圧縮成型機により圧縮して低硬度錠剤を製造する方法で
あって、低硬度錠剤を圧縮成型機から取り出すにあた
り、ノズルから圧縮空気を噴出して圧縮成型物を取り出
すことにより、低硬度錠剤の縁かけ等の問題を解消した
ことを特徴とする低硬度錠剤の製造方法である。
【００１０】また本発明は、帯電した滑沢剤を打錠機の
杵と臼に噴霧、付着させた後、この杵と臼で形成される
空間に、粉末及び／又は顆粒を充填し、圧縮成型し、圧
縮成型機から取り出すことを特徴とする低硬度錠剤の製
造方法である。
杵と臼に噴霧、付着させた後、この杵と臼で形成される
空間に、粉末及び／又は顆粒を充填し、圧縮成型し、圧
縮成型機から取り出すことを特徴とする低硬度錠剤の製
造方法である。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明方法により製造される低硬
度錠剤とは、口腔内崩壊錠のような錠剤硬度の低い錠剤
であり、具体的には、圧潰強度が２０ｋｇ以下、より好
ましくは１５ｋｇ、更に好ましくは１０ｋｇ以下の錠剤
を指称する。この低硬度錠剤の表面の形状は特に限定は
ないが、深い溝のある分割錠や、意匠を施した特別形態
の錠剤のような、凹凸の多い形状の錠剤であっても良
く、このような形態の低硬度錠剤に本発明方法を適用し
てより好ましい結果が得られる。
度錠剤とは、口腔内崩壊錠のような錠剤硬度の低い錠剤
であり、具体的には、圧潰強度が２０ｋｇ以下、より好
ましくは１５ｋｇ、更に好ましくは１０ｋｇ以下の錠剤
を指称する。この低硬度錠剤の表面の形状は特に限定は
ないが、深い溝のある分割錠や、意匠を施した特別形態
の錠剤のような、凹凸の多い形状の錠剤であっても良
く、このような形態の低硬度錠剤に本発明方法を適用し
てより好ましい結果が得られる。
【００１２】本発明方法を実施するには、まず、帯電し
た滑沢剤を打錠機の杵と臼に噴霧、付着させる。滑沢剤
としては、従来公知の滑沢剤、例えば、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖
脂肪酸エステルなどが使用され、これを帯電させる方法
としては、微粉末状態である滑沢剤を適当な気体、例え
ば空気と共にパイプ等により杵および臼の近辺に導き、
例えば樹脂製のノズルから噴霧させると共に、パイプの
出口近傍に設けられた金属電極で帯電させる方法が挙げ
られる。この帯電に当たっては、コロナ放電機等が使用
される。このようにすることにより、臼あるいは杵と異
なる電荷を有する滑沢剤が、臼や杵に均一に付着される
ことになる。
た滑沢剤を打錠機の杵と臼に噴霧、付着させる。滑沢剤
としては、従来公知の滑沢剤、例えば、ステアリン酸カ
ルシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ショ糖
脂肪酸エステルなどが使用され、これを帯電させる方法
としては、微粉末状態である滑沢剤を適当な気体、例え
ば空気と共にパイプ等により杵および臼の近辺に導き、
例えば樹脂製のノズルから噴霧させると共に、パイプの
出口近傍に設けられた金属電極で帯電させる方法が挙げ
られる。この帯電に当たっては、コロナ放電機等が使用
される。このようにすることにより、臼あるいは杵と異
なる電荷を有する滑沢剤が、臼や杵に均一に付着される
ことになる。
【００１３】次に、滑沢剤が均一に付着された杵と臼で
形成される空間に、粉末及び／又は顆粒（圧縮成型材
料）を充填する。この臼と杵で形成される空間として
は、得られた錠剤の取り出し易さの面から、上杵、下杵
および円筒状の臼で形成される空間であることが好まし
い。またこの粉末等の充填方法は、特に制約はなく、打
錠機において使用される一般的な方法が利用される。更
に、後記するように低硬度錠剤を製造するために、低い
圧力でも十分な結合力を有するような組成であることが
好ましく、このような組成の例としては、特願２０００
−３５３８９０や、特願２００１−１０８８１９に記載
されたものを挙げることができる。
形成される空間に、粉末及び／又は顆粒（圧縮成型材
料）を充填する。この臼と杵で形成される空間として
は、得られた錠剤の取り出し易さの面から、上杵、下杵
および円筒状の臼で形成される空間であることが好まし
い。またこの粉末等の充填方法は、特に制約はなく、打
錠機において使用される一般的な方法が利用される。更
に、後記するように低硬度錠剤を製造するために、低い
圧力でも十分な結合力を有するような組成であることが
好ましく、このような組成の例としては、特願２０００
−３５３８９０や、特願２００１−１０８８１９に記載
されたものを挙げることができる。
【００１４】更に、杵と臼で形成される空間に充填され
た粉末等の圧縮成型材料は、５０から２５００ｋｇ／ｃ
ｍ2の圧力、好ましくは、２５０から７５０ｋｇ／ｃｍ2
の圧力で成型される。
た粉末等の圧縮成型材料は、５０から２５００ｋｇ／ｃ
ｍ2の圧力、好ましくは、２５０から７５０ｋｇ／ｃｍ2
の圧力で成型される。
【００１５】上記のように圧縮成型された低硬度錠剤
は、最後に臼中から下杵で押し出されるとともにノズル
から噴出する圧縮空気により臼外に取り出され、スクレ
ーパーにより集められて製品とされる。
は、最後に臼中から下杵で押し出されるとともにノズル
から噴出する圧縮空気により臼外に取り出され、スクレ
ーパーにより集められて製品とされる。
【００１６】この取り出しに当たっては、０.１から０.
６Ｐａの範囲の圧力の圧縮空気が使用されるが、これと
共に、圧縮空気の噴出角度や、その強度が重要である。
まず、圧縮空気の噴出角度については、圧縮空気の吐出
ノズルの方向が、臼中の低硬度錠剤の運動方向に対し
て、０から９０°であり、水平面に対して６０゜以下の
下向き、特に４５゜の下向きであることが好ましい。ま
た、圧縮空気の噴霧ノズルの口径は、０.１〜１０ｍ
ｍ、特に１〜６ｍｍが好ましく、臼とノズルの間隔は、
０.１〜３ｃｍ、特に１〜１０ｍｍとすることが好まし
い。
６Ｐａの範囲の圧力の圧縮空気が使用されるが、これと
共に、圧縮空気の噴出角度や、その強度が重要である。
まず、圧縮空気の噴出角度については、圧縮空気の吐出
ノズルの方向が、臼中の低硬度錠剤の運動方向に対し
て、０から９０°であり、水平面に対して６０゜以下の
下向き、特に４５゜の下向きであることが好ましい。ま
た、圧縮空気の噴霧ノズルの口径は、０.１〜１０ｍ
ｍ、特に１〜６ｍｍが好ましく、臼とノズルの間隔は、
０.１〜３ｃｍ、特に１〜１０ｍｍとすることが好まし
い。
【００１７】そして、このノズルの角度や位置を一定に
保つためには、図１ないし図２に示すようにこれを錠剤
を集めるためのスクレーパーに取り付けることが好まし
い。このうち図１は、スクレーパーを上部から見た平面
図、図２は、スクレーパーの側面図であり、図中の１は
回転板、２は臼、３は低硬度錠剤、４は上杵、５は下
杵、６はスクレーパー、７は圧縮空気噴出ノズル、８は
ノズル取り付け部材、９はパイプ、１０は減圧部、１１
はフィルターである。
保つためには、図１ないし図２に示すようにこれを錠剤
を集めるためのスクレーパーに取り付けることが好まし
い。このうち図１は、スクレーパーを上部から見た平面
図、図２は、スクレーパーの側面図であり、図中の１は
回転板、２は臼、３は低硬度錠剤、４は上杵、５は下
杵、６はスクレーパー、７は圧縮空気噴出ノズル、８は
ノズル取り付け部材、９はパイプ、１０は減圧部、１１
はフィルターである。
【００１８】図１に示すように、圧縮成型するための臼
２は、回転板１に等間隔で取り付けられている。そし
て、回転板１がスクレーパー６の近傍に来たときに、図
２に示すように上杵４が上昇し、また下杵５も上昇する
ことにより、低硬度錠剤３は臼２中から回転板１上に押
し出される。これと同時に、スクレーパー６の先端に取
り付けられたノズル７から噴出される圧縮空気により移
動し、その後スクレーパー６により集められるのであ
る。
２は、回転板１に等間隔で取り付けられている。そし
て、回転板１がスクレーパー６の近傍に来たときに、図
２に示すように上杵４が上昇し、また下杵５も上昇する
ことにより、低硬度錠剤３は臼２中から回転板１上に押
し出される。これと同時に、スクレーパー６の先端に取
り付けられたノズル７から噴出される圧縮空気により移
動し、その後スクレーパー６により集められるのであ
る。
【００１９】図１および図２に示すように、ノズル取り
付け部材８によりノズル７は所定の角度、位置に保持さ
れているので、必要最小限の圧縮空気で錠剤を移動させ
ることができるため、錠剤が低硬度であるにもかかわら
ず、割れや欠け等、錠剤取り出しに伴って生じる欠陥が
起こりにくいのである。
付け部材８によりノズル７は所定の角度、位置に保持さ
れているので、必要最小限の圧縮空気で錠剤を移動させ
ることができるため、錠剤が低硬度であるにもかかわら
ず、割れや欠け等、錠剤取り出しに伴って生じる欠陥が
起こりにくいのである。
【００２０】
【作用】低硬度錠剤の製造方法は、口腔内崩壊錠のよう
な錠剤硬度の低い錠剤の製造において起こりやすい割れ
や欠け等を、外部滑沢剤を杵と臼に帯電塗布するという
手段と、必要最小限の圧縮空気の噴出という手段の組合
せにより解決したものである。
な錠剤硬度の低い錠剤の製造において起こりやすい割れ
や欠け等を、外部滑沢剤を杵と臼に帯電塗布するという
手段と、必要最小限の圧縮空気の噴出という手段の組合
せにより解決したものである。
【００２１】
【実施例】以下、本発明の実施例及び試験例を挙げ本発
明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何
ら制約されるものではない。
明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に何
ら制約されるものではない。
【００２２】実 施 例 １
以下の成分分量となるよう、外部滑沢打錠機（菊水製作
所製、型番ＶＩＲＧＯ５４６）を用い、表１に示す条件
で打錠し、１錠２００ｍｇの口腔内崩壊錠を得た。な
お、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムは、噴霧し
て、上杵、下杵および臼に付着させた。また、圧縮空気
の吐出ノズルは、錠剤が押し出される臼から３ｍｍの位
置に、臼の移動方向に対し、表１に示す角度、水平面か
らは下向き０゜の角度で設置した。各条件における打錠
圧やかけの頻度などは表１の通りである。
所製、型番ＶＩＲＧＯ５４６）を用い、表１に示す条件
で打錠し、１錠２００ｍｇの口腔内崩壊錠を得た。な
お、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムは、噴霧し
て、上杵、下杵および臼に付着させた。また、圧縮空気
の吐出ノズルは、錠剤が押し出される臼から３ｍｍの位
置に、臼の移動方向に対し、表１に示す角度、水平面か
らは下向き０゜の角度で設置した。各条件における打錠
圧やかけの頻度などは表１の通りである。
【００２３】
（ 組 成 ）
成 分 １錠当たりの分量（ｍｇ）
Ｄ−マンニット １８３.００
ノイシリン ７.１６
コリドン ＣＬ ８.００
アスパルテーム １.００
黄色４号 ０.０４
粉末香料 ０.２０
ステアリン酸Ｍｇ ０.６０
合 計 ２００.００
【００２４】
【表１】
【００２５】この結果から明らかなように、滑沢剤を被
覆した杵および臼で圧縮成型し、所定の角度、位置で圧
縮空気を噴出させることにより取り出された低硬度錠剤
は、欠けの発生が全く認められないものであった。
覆した杵および臼で圧縮成型し、所定の角度、位置で圧
縮空気を噴出させることにより取り出された低硬度錠剤
は、欠けの発生が全く認められないものであった。
【００２６】
【発明の効果】本発明方法によれば、口腔内崩壊錠のよ
うな低硬度錠剤であっても、欠け等の問題が生じること
なく製造することが可能となる。また、錠剤取り出しに
当たっても、粉末飛散を防止することができ、製造環境
の汚染防止を達成できるものである。
うな低硬度錠剤であっても、欠け等の問題が生じること
なく製造することが可能となる。また、錠剤取り出しに
当たっても、粉末飛散を防止することができ、製造環境
の汚染防止を達成できるものである。
【００２７】従って本発明は、低硬度錠剤の製造方法と
して、工業的に有利に利用しうるものである。
して、工業的に有利に利用しうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】 スクレーパーを上部から見た平面図である。
【図２】 スクレーパーの側面図である。
１ … … 回転板 ７ … … 圧縮空気噴出
ノズル ２ … … 臼 ８ … … ノズル取り付
け部材 ３ … … 低硬度錠剤 ９ … … パイプ ４ … … 上杵 １０ … … 減圧部 ５ … … 下杵 １１ … … フィルター ６ … … スクレーパー 以 上
ノズル ２ … … 臼 ８ … … ノズル取り付
け部材 ３ … … 低硬度錠剤 ９ … … パイプ ４ … … 上杵 １０ … … 減圧部 ５ … … 下杵 １１ … … フィルター ６ … … スクレーパー 以 上
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フロントページの続き
(72)発明者 岩田 幸也
岐阜県各務原市大野町１−119
Claims (9)
- 【請求項１】 粉末及び／又は顆粒を圧縮成型機により
圧縮して低硬度錠剤を製造する方法であって、低硬度錠
剤を圧縮成型機から取り出すにあたり、ノズルから圧縮
空気を噴出して圧縮成型物を取り出すことにより、低硬
度錠剤の縁かけ等の問題を解消したことを特徴とする低
硬度錠剤の製造方法。 - 【請求項２】 圧縮成型時の圧力が５０〜２５００ｋｇ
／ｃｍ2である請求項１記載の低硬度錠剤の製造方法 - 【請求項３】 得られた低硬度錠剤の圧潰強度が１０ｋ
ｇ以下である請求項第１項又は第２項記載の低硬度錠剤
の製造方法。 - 【請求項４】 圧縮空気の吐き出しノズル口径が０.１
〜１０ｍｍである請求項第１項ないし第３項の何れかの
項記載の低硬度錠剤の製造方法。 - 【請求項５】 圧縮空気の吐き出しノズルの方向が、臼
中の低硬度錠剤の運動方向に対して、０〜９０°であ
り、水平面に対して０〜９０°下向きである請求項第１
項ないし第４項の何れかの項記載の低硬度錠剤の製造方
法。 - 【請求項６】 低硬度錠剤が口腔内崩壊錠である請求項
第１項ないし第５項の何れかの項記載の低硬度錠剤の製
造方法。 - 【請求項７】 帯電した滑沢剤を打錠機の杵と臼に噴
霧、付着させた後、この杵と臼で形成される空間に、粉
末及び／又は顆粒を充填し、圧縮成型し、圧縮成型機か
ら取り出すことを特徴とする請求項第１項ないし第６項
の何れかの項記載の低硬度錠剤の製造方法。 - 【請求項８】 帯電した滑沢剤を打錠機の杵と臼に噴
霧、付着させた後、この杵と臼で形成される空間に、粉
末及び／又は顆粒を充填し、圧縮成型し、圧縮成型機か
ら取り出すことを特徴とする低硬度錠剤の製造方法。 - 【請求項９】 低硬度錠剤が口腔内崩壊錠である請求項
第８項記載の低硬度錠剤の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002160197A JP2003339824A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 低硬度錠剤の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002160197A JP2003339824A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 低硬度錠剤の製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003339824A true JP2003339824A (ja) | 2003-12-02 |
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ID=29774013
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002160197A Pending JP2003339824A (ja) | 2002-05-31 | 2002-05-31 | 低硬度錠剤の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003339824A (ja) |
-
2002
- 2002-05-31 JP JP2002160197A patent/JP2003339824A/ja active Pending
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