JP2003339666A

JP2003339666A - 医用画像撮像装置

Info

Publication number: JP2003339666A
Application number: JP2002157318A
Authority: JP
Inventors: Chikako Matsuzawa; 千佳子松澤
Original assignee: Hitachi Medical Corp
Current assignee: Hitachi Healthcare Manufacturing Ltd
Priority date: 2002-05-30
Filing date: 2002-05-30
Publication date: 2003-12-02

Abstract

(57)【要約】【課題】複数の断層像を加算又は減算して所要の断層像
を生成する際に、被検体が動いても画質の良い断層像を
得ることができるようにする。【解決手段】所定の撮影断面がマーカーを横断するよう
に被検体にマーカーを取り付ける。前記撮影断面での撮
像によって得られた画像１からマーカーを検出し（ス
テップＳ１）、そのマーカーの画面上の位置（参照点
）を導出する（ステップＳ２）。同一の撮影断面での
他の撮像によって得られた画像２からマーカーを検出
し（ステップＳ３）、そのマーカーの参照点を導出
する（ステップＳ４）。前記参照点ととが一致する
ように２つの画像１、２のうちの何れか一方を移動さ
せ、２つの画像１、２の位置合わせを行う（ステップＳ
５）。位置合わせ後の画像１、２を加算又は減算処理
し、所要の処理画像を得る（ステップＳ６）。

Description

【発明の詳細な説明】【０００１】【発明の属する技術分野】本発明は医用画像撮像装置に
係り、特に同一の撮影断面上の被検体を複数撮像し、こ
れによって取得した複数の断層像を加算又は減算して所
要の断層像を生成する技術に関する。【０００２】【従来の技術】被検体の断層像を撮像する医用画像撮像
装置としては、磁気共鳴イメージング装置（以下、ＭＲ
Ｉ装置と称する）やＸ線ＣＴ装置などがある。【０００３】従来、ＭＲＩ装置等により血管造影撮影を
行う場合には、血管に造影剤を注入する前後の同一断面
の画像を撮像し、造影剤注入後の画像から造影剤注入前
の画像を減算することによって血管像を取り出すように
している。【０００４】例えば、図４に示すように撮影時刻の異な
る画像１(201) から画像２(202) を減算する画像処理を
行うと、処理画像203 では、画像201 と画像202 との間
で画像の位置ずれがない場合には、画像201 と画像202
との間で共通する部分204 、206 が消去され、変化した
部分207 だけが残る。【０００５】【発明が解決しようとする課題】ところで、被検体の体
動、あるいは造影剤注入のためのベッドの移動により被
検体が同じ姿勢を維持するのは難しく、撮影時刻の異な
る同一の撮影断面での撮像により取得した複数の画像が
ずれることがある。【０００６】図５に示すように画像１(301) から画像２
(302) を減算する画像処理を行う際に、画像301 と画像
302 との間で画像の位置ずれがあると、処理画像303 に
は、画像301 と画像302 との間で変化した部分307 の他
に、共通する部分304 、306のうちの位置ずれに相当す
る部分308 が残るという問題がある。【０００７】この問題を解決するためには、画像２(30
2) の位置を修正し、共通する部分304 と306 との位置
が完全に重なるように位置合わせした上で減算を行う必
要がある。【０００８】従来の複数の画像の位置合わせは、手作業
で行っているため、手間がかかるという問題がある。ま
た、各操作者が手作業で行うことから極微少な位置修正
となると、その操作が難しく、操作者によって処理画像
が異なるといった不都合が生じていた。【０００９】尚、ＭＲＩ装置等では、ノイズ低減などを
図るために撮影時刻の異なる同一断面の断層像を加算す
る画像処理も行われるが、この場合、加算する断層像が
互いにずれていると、却って画質を低下させるという問
題がある。【００１０】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、同一の撮影断面上の被検体を複数撮像し、複数
の断層像を加算又は減算して所要の断層像を生成する際
に、複数の断層像の位置合わせを自動的に行うことがで
き、被検体が動いても画質の良い断層像を得ることがで
きる医用画像撮像装置を提供することを目的とする。【００１１】【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に請求項１に係る発明は、所定の撮影断面上の被検体を
複数撮像し、これによって取得した複数の断層像を加算
又は減算して所要の断層像を生成する機能を有する医用
画像撮像装置において、前記所定の撮影断面が横断する
ように前記被検体に取り付けられるマーカーと、前記複
数の断層像から前記マーカーの位置を検出する検出手段
と、前記検出手段によって検出した各断層像上のマーカ
ーの位置に基づいて各断層像の位置ずれを補正する補正
手段と、前記補正手段による補正後の断層像を加算又は
減算して所要の断層像を生成する生成手段と、を備えた
ことを特徴としている。【００１２】即ち、被検体が動く場合にはマーカーも被
検体と同様に動くように被検体にマーカーを取り付けて
おく。尚、マーカーの取付位置としては、所定の撮影断
面がマーカーを横断する位置とし、それぞれ撮像される
断層像には、必ずマーカーが含まれるようにする。【００１３】そして、複数の断層像を加算又は減算する
画像処理に先立って、複数の断層像の位置合わせを行
う。この場合、各断層像からマーカーの位置を検出し、
各断層像のマーカーの位置が一致するように各断層像の
位置ずれを補正する。この補正後の断層像を加算又は減
算することで、被検体の動きの有無にかかわらず、良好
な断層像が得られるようにしている。【００１４】【発明の実施の形態】以下添付図面に従って本発明に係
る医用画像撮像装置の好ましい実施の形態について詳説
する。【００１５】図１は本発明に係る医用画像撮像装置の全
体構成を示す概略図であり、特にＭＲＩ装置に関して示
している。【００１６】ＭＲＩ装置は、ＮＭＲ現象を利用して被検
体中の所望の検査部位における原子核スピンの密度分布
や緩和時間分布等を計測し、その計測結果から被検体の
任意の断面を画像表示するものである。【００１７】図１に示すようにＭＲＩ装置は、被検体11
2 に静磁場を与える静磁場コイル101 と、被検体112 に
傾斜磁場を与える傾斜磁場コイル102 及び傾斜磁場電源
103と、被検体112 の生体組織を構成する原子の原子核
にＮＭＲ現象を起こす高周波パルスを所定のパルスシー
ケンスで繰り返し印加する照射コイル104 と、この照射
コイル104 からの高周波パルスにより被検体112 に高周
波磁場を照射する送信系105 と、ＮＭＲ現象により放出
されたエコー信号を検出する受信コイル106 及び受信系
107 と、この受信系107 で検出したエコー信号を用いて
画像再構成演算を行う信号処理系（ＣＰＵ）108 と、画
像を表示する表示系（ディスプレイ）109 と、これらを
制御するための操作卓110 と、データを蓄積する記憶装
置111 とを備えている。【００１８】傾斜磁場は、エコー信号に位置情報を与え
るもので、直交する３軸方向にそれぞれ所定のパルスシ
ーケンスにより印加される。この傾斜磁場の印加を制御
することで、任意の断面位置における被検体の断層像が
得られるようになっている。また、ＣＰＵ108 は、本発
明に係る画像処理を行うが、その詳細については後述す
る。［ＭＲＩ装置による被検体の撮像］上記構成のＭＲＩ装
置により被検体112 を撮像する。時刻の異なる断層像を
加算又は減算処理するために、同じ姿勢で同じ断面のも
のを複数枚撮像する。［マーカーの設定］本発明を実現するために、まず、図
２（ａ）に示すマーカー402 を被検体の撮影部位に取り
付ける。このとき、撮影断面401 がマーカー402 を横断
する適所にマーカー402 を取り付ける。【００１９】マーカー402 が体動に合わせて動くように
取り付けられれば、撮像部位とマーカー402 との相対的
な位置関係を保つことができる。このマーカー402 は、
各断層像の位置ずれを求める際の参照点となる。【００２０】ところで、マーカー402 は、ＭＲＩ装置に
よって撮像される必要があるため、円筒状の非磁性の容
器、例えばプラスチック容器に生体に対して強いＭＲ信
号を発する物質（例えば、水）を封入して構成する。
尚、ＭＲ信号を発する固体をそのままマーカーとして使
用してもよい。［参照点の自動抽出］マーカー402 を撮
像部位に固定してＭＲＩ装置で撮像し、得られた断層像
からマーカー402 を抽出する。【００２１】マーカー402 は、前述したように生体に比
較して強い信号を発する物質によって構成されているた
め、得られた断層像から一番強い信号に相当する画素値
を検出し、抽出したい参照点のおおよその位置とする。
こうして求めた参照点のおおよその位置近辺で、ガウス
曲線又はそれに適した関数を用いて２次元的にフィッテ
ィングを行い、得られた点を参照点とする。バックグラ
ンドノイズとして０次関数あるいは１次関数をフィッテ
ィング関数に加算して用いてもよい。【００２２】次に、図２（ｂ）を参照しながらマーカー
402 の参照点を抽出する方法について説明する。【００２３】まず、図２（ｂ）に示すように撮影断面40
3 の画像サイズを８×８とし、この画像のある画素の各
座標を(i,j)(i=1,2,…,8;j=1,2, …,8) と表す。また、
各画素における画素値はf(1,1),f(1,2),…,f(2,1),f(2,
2), …,f(8,8) で表すものとする。【００２４】一番強い信号を示す画素を検出するため
に、各画素の画素値を調べる。このとき、注目している
画素(m,n) を中心とした周囲８方向｛(m-1,n-1),(m-1,
n),(m-1,n+1),(m,n-1),(m,n+1),(m+1,n-1),(m+1,n),(m+
1,n+1) ｝の画素値も含めた９点の平均値を算出し、こ
れを画素(m,n) の画素値f'(m,n) とする。【００２５】こうすることで１点が何らかの原因により
マーカー領域ではないにもかかわらず、強い信号を発し
ている場合にマーカーと誤認することを防ぐことができ
る。【００２６】図２（ｂ）中の座標(4,6) における画素値
は、 f'(4,6) ＝(f(3,5)+f(3,6)+ f(3,7)+ f(4,5)+ f(4,6)+
f(4,7)+ f(5,5)+ f(5,6)+ f(5,7))/9 となる。【００２７】こうして算出した画素値f'(m,n) の中で最
大の値を持つ画素(m, n)_maxを探索する。この点(m, n)
_maxが参照点のおおよその位置となる。この点の近辺に
おいて、ガウス曲線を用いて最尤法（χ²フィッティン
グ) を実行し、参照点を導出する。このときパラメータ
となるのは、座標(x,y) とその座標(x,y) における画素
値、また、その広がりと画素値のピークである。［参照点を用いた２つの画像の位置合わせ］上記のよう
にして導出した各画像の参照点を一致させる位置合わせ
を行う。【００２８】図３に２つの画像の撮影部位の位置合わせ
を行う際の処理の流れを示す。【００２９】画像１のマーカー(501) を検出し（ステ
ップＳ１）、前述したχ²フィッティングを実行してマ
ーカーの参照点(502) を導出する（ステップＳ
２）。同様にして同じ撮影断面の撮影時刻の異なる画像
２のマーカー(503) を検出し（ステップＳ３）、χ²
フィッティングを実行してマーカーの参照点(504)
を導出する（ステップＳ４）。【００３０】続いて、２つの画像１、２のうちのいずれ
か一方の画像を移動させ、参照点、が一致するよう
に画像の位置合わせを行う（ステップＳ５）。図３に示
す例では、画像２(505) を自動的に移動させ、2 つの画
像、の位置合わせを行っている。ここで、画像１の
の参照点の座標と、画像２の参照点(504) の座標の
差分がその移動量となる。【００３１】上記のようにして位置ずれが補正された２
つの画像１、２の同一位置の画素の画素値を加算又は減
算し、所要の処理画像を得るようにしている（ステップ
Ｓ６）。【００３２】尚、マーカーの形状及び個数はこの実施の
形態に限らない。マーカーを複数設けることで、各画像
を平行移動による位置合わせに限らず、回転移動などの
複雑な画像のずれに対しても位置合わせが可能となる。【００３３】また、マーカーの位置を検出する方法もこ
の実施の形態に限定されず、画像処理にてマーカーの位
置を検出する種々の方法が適用できる。【００３４】更に、本発明はＭＲＩ装置に限らず、Ｘ線
ＣＴ装置等の他の医用画像撮像装置にも適用できる。
尚、Ｘ線ＣＴ装置に適用した場合には、マーカーは金属
などのＸ線を透過させない物質のものを用いる。【００３５】【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、同
一の撮影断面上の被検体を複数撮像する際に、被検体に
取り付けたマーカーも同時に撮像し、各断層像上のマー
カーの位置が一致するように各断層像の位置ずれを自動
的に補正し、その後、複数の断層像を加算又は減算して
所要の断層像を生成するようにしたため、被検体の動き
の有無にかかわらず、良好な断層像を得ることができ
る。本発明における各断層像の位置合わせでは、操作者
の特別な操作を必要としないため、複数の断層像間にお
いて容易にかつ操作者に依存することのない位置合わせ
ができる。

【図面の簡単な説明】【図１】本発明に係る医用画像撮像装置の全体構成を示
す概略図【図２】マーカーの設定及びマーカーの参照点の自動抽
出を説明するために用いた図【図３】２つの画像の撮影部位の位置合わせを行う際の
処理の流れを示す流れ図【図４】２つの画像における撮像部位が一致している場
合の従来の減算処理を示す図【図５】２つの画像における撮像部位が一致していない
場合の従来の減算処理を示す図【符号の説明】 101 …静磁場コイル、102 …傾斜磁場コイル、103 …傾
斜磁場電源、104 …照射コイル、105 …送信系、106 …
受信コイル、107 …受信系、108 …信号処理系（ＣＰ
Ｕ）、109 …表示系（ディスプレイ）、110 …操作卓、
111 …記憶装置、112 …被検体、 401、403 …撮影断
面、 402、407 、501 、503 …マーカー、 502…参照点
、504 …参照点

Claims

【特許請求の範囲】【請求項１】所定の撮影断面上の被検体を複数撮像
し、これによって取得した複数の断層像を加算又は減算
して所要の断層像を生成する機能を有する医用画像撮像
装置において、前記所定の撮影断面が横断するように前記被検体に取り
付けられるマーカーと、前記複数の断層像から前記マーカーの位置を検出する検
出手段と、前記検出手段によって検出した各断層像上のマーカーの
位置に基づいて各断層像の位置ずれを補正する補正手段
と、前記補正手段による補正後の断層像を加算又は減算して
所要の断層像を生成する生成手段と、を備えたことを特徴とする医用画像撮像装置。