JP2003331746A - マグネトロン装置 - Google Patents
マグネトロン装置Info
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- H01J25/50—Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field
- H01J25/52—Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field with an electron space having a shape that does not prevent any electron from moving completely around the cathode or guide electrode
- H01J25/58—Magnetrons, i.e. tubes with a magnet system producing an H-field crossing the E-field with an electron space having a shape that does not prevent any electron from moving completely around the cathode or guide electrode having a number of resonators; having a composite resonator, e.g. a helix
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- H01J23/54—Filtering devices preventing unwanted frequencies or modes to be coupled to, or out of, the interaction circuit; Prevention of high frequency leakage in the environment
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Abstract
合させた構造で、安定度が良好なマグネトロン装置を提
供する。 【解決手段】 マグネトロンと、このマグネトロンの発
振周波数のうちπ−1モードの放射を抑制するフィルタ
とを伝送線路で結合させたマグネトロン装置において、
マグネトロン、伝送線路、フィルタで構成される回路系
の共振周波数が、π−1モードと略一致するように伝送
線路の長さを設定する。さらに、伝送線路に共振周波数
の調整機構が設置したり、フィルタの負荷側の伝送線路
に送信出力を調整する調整機構が設置する。
Description
低減するためにフィルタを設けたマグネトロン装置に関
し、特に発振の安定度の良いマグネトロン装置に関す
る。
容易であるため、レーダ装置等の送信器に広く用いられ
ているが、その発振機構上スプリアス放射を抑制するの
が難しい装置の一つといえる。一方近年、マイクロ波を
放射する装置に対し、スプリアス放射の規制が厳しくな
る状況にあり、スプリアス放射を低減するためにフィル
タを設けたマグネトロン装置の開発が行われている。
るメインモードで発振しているが、それ以外に各種のス
プリアス放射が生じている。スプリアス放射の中でもπ
−1モードと呼ばれるマグネトロンの共振回路に起因す
るモードでの放射電力が、最も大きい。例えばπモード
が9.4GHz帯で発振するベーンストラップタイプのマ
グネトロンでは、π−1モードが10.5GHz付近にあ
り、πモードよりも高い周波数帯となっている。そこ
で、πモードの周波数が通過帯域で、π−1モードの周
波数が阻止帯域であるフィルタを用いることにより、ス
プリアス放射は抑制可能である。
ネトロン1で発振したマイクロ波は、アイソレータ6お
よびフィルタ3を経由して、レーダ装置のアンテナ等の
負荷に供給される。フィルタ3はπモードの周波数を通
過域とし、π−1モードの周波数を阻止域とする帯域通
過フィルタ、低域通過フィルタ、または帯域阻止フィル
タなどが用いられる。アイソレータ6は、マグネトロン
1で発振したマイクロ波がフィルタ3で反射し、マグネ
トロンの発振へ影響を与えることを防止するために設け
られている。このような構造のマグネトロン装置では、
スプリアス抑制効果はフィルタ固有の特性がそのまま期
待でき設計も容易である。しかしながら、アイソレータ
6を用いたマグネトロン装置は、アイソレータのコスト
が高く、装置の低コスト化が困難であった。
ィルタ3を直接結合させた別の従来例である。この場
合、フィルタ3で反射したマイクロ波が直接マグネトロ
ン1に入射するため、反射波がマグネトロン1の発振に
影響を与えてしまう。そこで、伝送線路7の線路長は任
意に決めることはできず、所望の長さに設定する必要が
ある。従来この伝送線路の線路長は、πモードの出力が
最も有効に引き出せる位相となるように調整されてい
た。しかし、このように線路長が設定されたマグネトロ
ン装置では、πモードでの発振が安定せず、π−1モー
ドで動作してしまう、いわゆるミッシングパルスの頻度
が高くなり、発振の安定度が良くないという問題があっ
た。また、フィルタ固有のスプリアス抑制効果が得られ
ないという問題があった。
アイソレータを用いる構成では、アイソレータのコスト
が高く装置の低コスト化が困難であるという問題点があ
った。また、マグネトロンに伝送線路を介してスプリア
ス抑制用のフィルタを直接結合させる構成では、マグネ
トロンの発振の安定度が悪く、フィルタのスプリアス抑
制効果が十分に得られないという問題点があった。本発
明は、上記問題点を解消し、マグネトロンとフィルタを
伝送線路で直接結合させた構成のマグネトロン装置にお
いて、発振の安定度が良好な装置を提供することを目的
とする。
め、本願請求項1に係る発明は、マグネトロンと、所定
の周波数帯の電波を阻止するフィルタを伝送線路で結合
させたマグネトロン装置において、前記マグネトロン、
前記伝送線路及び前記フィルタによって構成される回路
系の共振周波数の少なくとも一つを、前記マグネトロン
が放射するスプリアス成分のうち、前記フィルタの阻止
周波数帯に含まれる少なくとも一つのスプリアス成分の
周波数と略一致させることを特徴とするものである。
おいて、前記伝送線路に前記共振周波数の調整機構が設
置されていることを特徴とするものである。
項2の発明において、前記マグネトロン及び前記伝送線
路が結合した前記フィルタの負荷側に別の伝送線路が結
合し、該伝送線路に送信出力を調整する調整機構が設置
されていることを特徴とするものである。
て説明する。図1は本発明の実施例で、マグネトロン1
はベーンストラップタイプを用いており、メインモード
であるπモードの周波数は9.441GHz、スプリアス
成分の一つであるπ−1モードの周波数は10.464
GHzである。
ダンスZmを測定した結果である。πモード、π−1モ
ードに対応する共振を、それぞれマーカ1(▲)、マー
カ2(▼)で示している。一方、フィルタ3はマグネト
ロン1のπモードの周波数を通過させ、π−1モードの
周波数を阻止する低域通過フィルタで、図3に示すイン
ピーダンスZfを持っている。ここでマーカ1(▲)、
マーカ2(▼)は、図2と同じ周波数(それぞれ9.4
41GHz、10.464GHz)に設定している。図
3より、πモードで反射がほとんどなく、π−1モード
で完全反射に近い特性であることがわかる。このような
装置において、πモードの送信出力が良好に伝送される
ように伝送線路2の線路長を決定すると、マグネトロン
1のπ−1モードの共振は、フィルタ3がその周波数帯
で阻止、すなわち完全反射に近い状態であるので、その
Q値が高くなってしまう。これが従来例のマグネトロン
とフィルタを伝送線路で結合させたマグネトロン装置が
安定に動作しない原因である。そこで本発明では、π−
1モードの共振のQ値を低くするために、マグネトロン
1、伝送線路2及びフィルタ3によって構成される回路
系での共振周波数をπ−1モードの周 波数に一致させ
るようにする。このように構成することによって、π−
1モードのマイクロ波エネルギーが伝送線路の共振によ
り抵抗損失し、Q値が低下することになる。
ルタ3で構成される回路系での共振周波数をπ−1モー
ドの周波数にあわせる方法として、伝送線路を2の長さ
Lを設定する方法について説明する。これは、この回路
系のアドミッタンスの虚数成分の和を0にすることで実
現できる。マグネトロン1をみこんだインピーダンスは
図2に示したようにπ−1モードでZm=0.786+
0.205jで位相角は128度である。フィルタ3を
みこんだインピーダンスは図3に示すようにZf=0.
033−1.149jで位相角は−82度である。した
がって、マグネトロンをみこんだアドミッタンスの虚数
成分を0にするためには、マグネトロンに128度の線
路長の伝送線路を加えればよい。一方、フィルタをみこ
んだアドミッタンスの虚数成分を0にするためには、フ
ィルタに−82度の線路長の伝送線路を加えればよい。
従って、伝送線路2の線路長は、46度(128−82
度)とすればよい。π−1モードの周波数10.464
GHzでの実効波長λgは使用した導波管が、22.9
mm×10.2mmの矩形導波管なので、36.76m
mである。よって伝送線路の線路長Lは、L=36.7
6mm×(46/720)=2.35mmとなる。伝送
線路にはλg/2の整数倍の長さの線路を加えても等価
であるので、線路長Lは、2.35mm、20.73m
m、39.11mm等に設定すればよい。
係を示す。図4より、マグネトロンが安定に発振する範
囲は、L±λ/16であることがわかる。この寸法上の
許容値を、逆に伝送線路長を固定して周波数の許容値に
換算した値が、伝送線路の共振周波数とπ−1モードの
周波数を一致させる際の周波数の許容値となる。
を調整する調整機構を付加した場合について説明する。
図5はマグネトロン1からフィルタ3までの間の伝送線
路として矩形導波管4を用い、矩形導波管4に共振周波
数の調整機構として共振周波数調整用スクリュースタブ
8を設けたものである。これは、マグネトロンのπ−1
モードにおけるインピーダンスのバラツキを補償するた
めに設けたもので、スクリュースタブ8を矩形導波管8
に挿入する長さを調整することで、その先端の容量値を
調整し、共振周波数を所望の値にすることができる。
整機構として、フィルタ3の負荷側に更に別の矩形導波
管5を結合させ、この矩形導波管5にπモードの送信出
力調整用スクリュースタブ9を追加したものである。こ
れは、回路系の共振周波数をπ−1モードの周波数と略
一致させた場合、πモードの発振にも影響を与えてしま
い、出力が低下してしまうため、それを補償するために
設けている。また、マグネトロン1のπモードにおける
インピーダンスのバラツキを補償する効果もある。従っ
て、図6に示すように、矩形導波管4に共振周波数調整
用スクリュースタブ8を備えた場合に限らず、矩形導波
管4の長さを所定の長さに設定したのみで、共振周波数
調整用スクリュースタブ8を備えない場合であっても、
πモードの発振出力を調整するために効果がある。な
お、この送信出力調整用スクリュースタブ9はフィルタ
3から負荷側に設置することが望ましい。それは、フィ
ルタ3からマグネトロン1側の矩形導波管4に設置する
と、送信出力の調整によって、π−1モードにおけるマ
グネトロンのインピーダンスに影響を与えてしまい、マ
グネトロン動作の安定度が低下してしまうからである。
の場合を示したが、伝送線路は同軸線路でも平面回路で
も同様に実現可能である。また、フィルタはπモードを
通過させ、π−1モードを遮断する低域通過フィルタの
場合を示したがメインモードが通過し、スプリアス成分
が遮断する構成であれば、帯域通過フィルタや帯域阻止
フィルタ等でも同様に実現可能である。なお、マグネト
ロンの発振のメインモードがπモードであり、スプリア
ス成分としてπ−1モードの場合について説明をした
が、これに限定されるものでないことはもちろんであ
る。
トロンからフィルタに至る回路系の共振周波数を、放射
を抑制したい周波数に合わせることで、その周波数のQ
値を低下させることができ、安定度の良いマグネトロン
装置が実現できた。
ュースタブや送信出力調整用スクリュースタブを設ける
ことによって、マグネトロンのインピーダンスのバラツ
キを補償することができ、歩留まりよくマグネトロン装
置を製造することができるとう利点がある。
ロック図である。
結果を示す図である。
を示す図である。
である。
方法を説明する図である。
図である。
4:矩形導波管、 5:矩形導波管、 6:アイソレ
ータ、 7:伝送線路、 8:共振周波数調整用スクリ
ュ−スタブ、 9:送信出力調整用スクリュ−スタブ
Claims (3)
- 【請求項1】 マグネトロンと、所定の周波数帯の電波
を阻止するフィルタを伝送線路で結合させたマグネトロ
ン装置において、 前記マグネトロン、前記伝送線路及び前記フィルタによ
って構成される回路系の共振周波数の少なくとも一つ
を、前記マグネトロンが放射するスプリアス成分のう
ち、前記フィルタの阻止周波数帯に含まれる少なくとも
一つのスプリアス成分の周波数と略一致させることを特
徴とするマグネトロン装置。 - 【請求項2】 前記伝送線路に、前記共振周波数の調整
機構が設置されていることを特徴とする請求項1記載の
マグネトロン装置。 - 【請求項3】 前記マグネトロン及び前記伝送線路が結
合した前記フィルタの負荷側に別の伝送線路が結合し、
該別の伝送線路に送信出力を調整する調整機構が設置さ
れていることを特徴とする請求項1または2いずれか記
載のマグネトロン装置。
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