JP2003330615A - 画像表示処理装置、および画像表示処理方法、並びにコンピュータ・プログラム - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 静的メディアと動的メディアとの融合による
インタラクティブな画像表示を実現する画像表示処理装
置および方法を提供する。 【解決手段】 静的な情報しか提示できない本やカード
といったシート状の静的メディアと、動画等の情報提示
やアニメーションなどの動的な情報を提示するディスプ
レイ等の動的メディアとを融合して、シートの識別情報
に基づいて、シートの種類、位置、傾き等を判別して、
判別情報に基づき、ディスプレイの所定表示領域にアニ
メーションなどの動的な情報を提示する。本構成によっ
てシートを操作するユーザと、ディスプレイに表示され
た情報との直接的なインタラクションの可能な画像表示
処理装置、方法が実現される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、画像表示処理装
置、および画像表示処理方法、並びにコンピュータ・プ
ログラムに関する。さらに詳細には、紙、本、プラスチ
ック板等、文字、絵等の静的な情報を格納したメディア
（シート）と、ＬＣＤ等のディスプレイ等、動的な情報
表示体とを融合させ、ユーザのシート操作、あるいはデ
ィスプレイ操作に応じたインタラクティブな画像表示処
理を実行する画像表示処理装置、および画像表示処理方
法、並びにコンピュータ・プログラムに関する。

【０００２】

【従来の技術】文字、記号、絵、写真等の各種情報を記
録した紙や本、プラスチック板などのシート状のメディ
アは、昔から頻繁に使われているメディアであり、多く
の人に馴染み深いものである。以下、文字、記号、絵、
写真等の各種の静的情報を記録した紙や本、プラスチッ
ク板などのメディアをシートと呼ぶ。シートに記載され
ている情報はそれが文字情報であれ絵の情報であれ静的
であり、通常は、動きを伴う情報ではない。

【０００３】一方、テレビやコンピュータディスプレイ
のようなディスプレイ装置の画面には、コンピュータグ
ラフィクス（ＣＧ）などの技術を用いて、任意の情報を
任意のタイミングで表示することができる。例えば状況
に応じて提示する文字列を変更するといったことや、ア
ニメーションや動画を表示するといったように、動的な
情報提示が可能である。

【０００４】本等の静的メディア、およびＴＶ，コンピ
ュータのディスプレイ等の動的メディアは、それぞれの
分野で、多くの情報をもたらすものとして独立に存在
し、多くのユーザは、これらのメディアを個別に利用し
ている。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、紙、本、プ
ラスチック板等、文字、絵等の静的な情報を格納したメ
ディア（シート）と、ＴＶ，コンピュータのディスプレ
イ等、動的な情報表示体とを融合させ、ユーザのシート
操作、あるいはディスプレイ操作に応じたインタラクテ
ィブな画像表示処理を実行することを可能とした画像表
示処理装置、および画像表示処理方法、並びにコンピュ
ータ・プログラムを提供することを目的とする。

【０００６】本発明は、動的な情報を提示可能なディス
プレイ装置の画面上に静的なシート状のメディアを配置
することで、配置したシートに書かれている情報に応じ
た情報を、ディスプレイ装置に表示することを可能と
し、さらに、配置したシートの種類や形状、位置および
姿勢情報などに応じた情報の表示をディスプレイ装置の
画面に表示する構成を提供するものであり、ユーザの静
的メディア（シート）に対する処理に応じて、ディスプ
レイ等の動的メディアの表示を変更、制御することによ
り、シートといった既存のメディアと画面に表示される
ＣＧなどの動的な情報とを融合させ、インタラクティブ
な情報提示を可能とした画像表示処理装置、および画像
表示処理方法、並びにコンピュータ・プログラムを提供
することを目的とする。

【０００７】

【課題を解決するための手段】本発明の第１の側面は、
ディスプレイに表示する画像データの制御処理を実行す
る画像表示処理装置であり、識別情報を持つシート体を
検出するセンサと、前記センサにより検出されたシート
情報に基づいてディスプレイに表示する画像データの制
御を実行する制御部と、前記制御部において制御された
画像データを表示するディスプレイと、を有することを
特徴とする画像表示処理装置にある。

【０００８】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記識別情報に基づい
てシートの種類を判別し、シートの種類に応じて表示画
像データの選択を実行する構成であることを特徴とす
る。

【０００９】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記センサからの入力
情報に基づいてシートの位置を判別し、シートの位置に
応じて表示画像データのディスプレイにおける表示位置
を決定する処理を実行する構成であることを特徴とす
る。

【００１０】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記センサからの入力
情報に基づいてシートの傾きを判別し、シートの傾きに
応じて表示画像データのディスプレイにおける表示態様
を決定する処理を実行する構成であることを特徴とす
る。

【００１１】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記センサからの入力
情報に基づいて複数シートの位置関係を判別し、複数シ
ートの位置関係に応じて表示画像データのディスプレイ
における表示態様を決定する処理を実行する構成である
ことを特徴とする。

【００１２】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記センサからの入力
情報に基づいてシートに形成された穴の位置を判別し、
シートの穴の位置に応じて表示画像データのディスプレ
イにおける表示位置を決定する処理を実行する構成であ
ることを特徴とする。

【００１３】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記センサからの入力
情報に基づいてシートに形成された扉の開閉状態を判別
し、シートに形成された扉の開閉状態に応じて表示画像
データのディスプレイにおける表示態様を決定する処理
を実行する構成であることを特徴とする。

【００１４】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記制御部は、前記センサからの入力
情報に基づいてシートの示す本のページを判別し、判別
したページに応じて表示画像データの選択を実行する構
成であることを特徴とする。

【００１５】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記センサは、撮像手段であり、前記
シートの視覚的識別情報を撮影する構成であることを特
徴とする。

【００１６】さらに、本発明の画像表示処理装置の一実
施態様において、前記センサは、光センサであり、前記
シートに形成された穴のパターンに応じた情報を取得可
能な構成であることを特徴とする。

【００１７】さらに、本発明の第２の側面は、ディスプ
レイに表示する画像データの制御処理を実行する画像表
示処理方法であり、センサにより、識別情報を持つシー
ト体を検出する検出ステップと、前記センサにより検出
されたシート情報に基づいてディスプレイに表示する画
像データの制御を実行する制御ステップと、前記制御ス
テップにおいて制御された画像データをディスプレイに
表示する表示ステップと、を有することを特徴とする画
像表示処理方法にある。

【００１８】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記識別情報に
基づいてシートの種類を判別し、シートの種類に応じて
表示画像データの選択を実行するステップを含むことを
特徴とする。

【００１９】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記センサから
の入力情報に基づいてシートの位置を判別し、シートの
位置に応じて表示画像データのディスプレイにおける表
示位置を決定するステップを含むことを特徴とする。

【００２０】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記センサから
の入力情報に基づいてシートの傾きを判別し、シートの
傾きに応じて表示画像データのディスプレイにおける表
示態様を決定するステップを含むことを特徴とする。

【００２１】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記センサから
の入力情報に基づいて複数シートの位置関係を判別し、
複数シートの位置関係に応じて表示画像データのディス
プレイにおける表示態様を決定するステップを含むこと
を特徴とする。

【００２２】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記センサから
の入力情報に基づいてシートに形成された穴の位置を判
別し、シートの穴の位置に応じて表示画像データのディ
スプレイにおける表示位置を決定するステップを含むこ
とを特徴とする。

【００２３】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記センサから
の入力情報に基づいてシートに形成された扉の開閉状態
を判別し、シートに形成された扉の開閉状態に応じて表
示画像データのディスプレイにおける表示態様を決定す
るステップを含むことを特徴とする。

【００２４】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記制御ステップは、前記センサから
の入力情報に基づいてシートの示す本のページを判別
し、判別したページに応じて表示画像データの選択を実
行するステップを含むことを特徴とする。

【００２５】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記センサは、撮像手段であり、前記
検出ステップは、前記シートの視覚的識別情報を撮影す
るステップを含むことを特徴とする。

【００２６】さらに、本発明の画像表示処理方法の一実
施態様において、前記センサは、光センサであり、前記
検出ステップは、前記シートに形成された穴のパターン
に応じた情報を取得するステップを含むことを特徴とす
る。

【００２７】さらに、本発明の第３の側面は、ディスプ
レイに表示する画像データの制御処理を実行せしめるコ
ンピュータ・プログラムであって、センサにより、識別
情報を持つシート体を検出する検出ステップと、前記セ
ンサにより検出されたシート情報に基づいてディスプレ
イに表示する画像データの制御を実行する制御ステップ
と、前記制御ステップにおいて制御された画像データを
ディスプレイに表示する表示ステップと、を有すること
を特徴とするコンピュータ・プログラムにある。

【００２８】

【作用】本発明は、識別情報を持つシートをセンサによ
って検出し、検出情報を制御部において処理して、ディ
スプレイに表示する画像データの制御を行なうものであ
り、例えば（１）識別情報に基づいてシートの種類を判
別し、シートの種類に応じて表示画像データの選択実
行、（２）センサからの入力情報に基づいてシートの位
置を判別し、シートの位置に応じて表示画像データのデ
ィスプレイにおける表示位置決定、（３）センサからの
入力情報に基づいてシートの傾きを判別し、シートの傾
きに応じて表示画像データのディスプレイにおける表示
態様決定、（４）センサからの入力情報に基づいて複数
シートの位置関係を判別し、複数シートの位置関係に応
じて表示画像データのディスプレイにおける表示態様を
決定、（５）センサからの入力情報に基づいてシートに
形成された穴の位置を判別し、シートの穴の位置に応じ
て表示画像データのディスプレイにおける表示位置を決
定、（６）センサからの入力情報に基づいてシートに形
成された扉の開閉状態を判別し、シートに形成された扉
の開閉状態に応じて表示画像データのディスプレイにお
ける表示態様を決定、（７）センサからの入力情報に基
づいてシートの示す本のページを判別し、判別したペー
ジに応じて表示画像データの選択を実行、などの各種処
理が可能となり、シート情報に基づいて、ディスプレイ
の所定表示領域にアニメーションなどの動的な情報を提
示することが可能となり、静的な情報しか提示できない
本やカードといったシート状の静的メディアと、動画等
の情報提示やアニメーションなどの動的な情報を提示す
るディスプレイ等の動的メディアとの融合およびインタ
ラクションによる画像表示処理装置、方法が実現され
る。

【００２９】なお、本発明のコンピュータ・プログラム
は、例えば、様々なプログラム・コードを実行可能な汎
用コンピュータ・システムに対して、コンピュータ可読
な形式で提供する記憶媒体、通信媒体、例えば、ＣＤや
ＦＤ、ＭＯなどの記憶媒体、あるいは、ネットワークな
どの通信媒体によって提供可能なコンピュータ・プログ
ラムである。このようなプログラムをコンピュータ可読
な形式で提供することにより、コンピュータ・システム
上でプログラムに応じた処理が実現される。

【００３０】本発明のさらに他の目的、特徴や利点は、
後述する本発明の実施例や添付する図面に基づくより詳
細な説明によって明らかになるであろう。なお、本明細
書においてシステムとは、複数の装置の論理的集合構成
であり、各構成の装置が同一筐体内にあるものには限ら
ない。

【００３１】

【発明の実施の形態】図１に、本発明の画像表示処理装
置構成例を示す。図１に示す画像表示処理装置は、識別
情報１０２の記録されたシート１０１の持つ情報を取得
するセンサ１０３、センサ１０３の取得したシート情報
を入力し、ＬＣＤ等のディスプレイ１０４に表示する情
報の制御を行なう制御部１１０を有する。

【００３２】シート１０１は、文字、記号、絵、写真等
の動きのない、いわゆる静的情報が描かれたシートであ
る。シート１０１は、識別情報としてのパターン、例え
ばバーコード等、シートの種類に応じた識別情報１０２
を有し、センサ１０３により識別情報１０２の読み取り
が行なわれる。センサ１０３は、この例ではカメラであ
り、シート１０１の識別情報を撮影し、撮影情報を制御
部１１０に送信する。

【００３３】センサ１０３により読み取られたシート１
０１の識別情報に従って、シートの種類、シートの位
置、姿勢等の情報が取得可能となる。

【００３４】シート１０１の識別情報、例えばバーコー
ド等のパターン印刷情報は、センサ（カメラ）１０３の
撮影画像として撮り込まれて制御部１１０に出力され、
制御部１１０において、撮影画像に基づくコンピュータ
ビジョンのパターンマッチングなどの手法により、シー
トの種類の同定処理（識別処理）がなされる。

【００３５】また、制御部１１０は、センサ（カメラ）
１０３の取得した撮影画像中のシート１０１の識別情報
の位置、傾きの解析処理を実行して、シート１０１の位
置や姿勢情報を取得する。これらの処理も、例えばコン
ピュータビジョンのパターンマッチングなどの手法によ
り実行される。なお、シート１０１の位置や姿勢情報
は、実行アプリケーションに応じて必要に応じて取得す
るものであり、これらの情報に基づいた表示制御を行な
わないアプリケーションであれば、これらの情報の取得
処理は実行しない。

【００３６】なお、図１に示す構成例では、シート１０
１の情報を取得するセンサ１０３としてカメラを用いて
いるが、シートの情報を取得できる他のセンサ、例えば
光学センサ、磁気センサ、超音波センサ等、各種のセン
サを適用する構成としてもよい。ただし、シート１０１
がこれら各種のセンサに対して検知可能な識別情報を有
する構成とすることが必要である。光学センサを用いる
場合には、前述のバーコード、パターン情報等、視覚的
な識別情報を有する構成とし、磁気センサを用いる場合
には、例えば磁気カード等と同様の磁気情報を格納した
構成とし、超音波センサを適用する場合には、超音波セ
ンサに対して検知可能な形状的構成を持つシートとする
等、それぞれのセンサに対して識別情報が提供可能な構
成とすることが必要である。センサの配置や、センシン
グ領域、すなわち感知領域、およびセンシング情報等
は、設置するセンサによって異なる態様となる。

【００３７】また、図１に示す構成例では制御部１１０
はセンサ１０３やディスプレイ１０４と一体化して内部
のデータ伝送用バス等を介してデータ転送を行なう。た
だし、制御部１１０、センサ１０３、ディスプレイ１０
４はそれぞれ別体の構成としてもよく、その場合には、
センサ１０３、ディスプレイ１０４、制御部１１０とを
データ転送用のケーブルで接続するか、あるいは、無線
ＬＡＮやブルートゥース（ｂｌｕｅｔｏｏｔｈ）などの
無線通信によるデータ送受信手段を、それぞれセンサ１
０３、ディスプレイ１０４、制御部１１０に構成して、
相互にデータ転送可能な構成とする。

【００３８】次に図２を参照して、本発明の画像表示処
理装置における処理シーケンスについて説明する。図２
は、制御部の機能構成を説明するブロック図である。

【００３９】シート情報取得部（センサ）１０３は、前
述したように、カメラ等の光学的センサ、あるいは磁気
センサ、超音波センサ等であり、シート１０１の識別情
報１０２を含むシート情報を取得する。

【００４０】シート情報取得部（センサ）１０３による
取得情報は、制御部１１０の情報解析部１１１に入力さ
れて、識別情報対応データ記憶部１１４のデータに基づ
いて、識別情報に基づくシートの種類判別処理が実行さ
れ、さらに必要に応じてシートの位置、傾き等の情報が
取得される。取得情報の態様は、それぞれの実行アプリ
ケーションによって異なる。これらの具体例について
は、後述する。

【００４１】表示情報取得部１１２は、情報解析部１１
１において取得されたシートに関する情報、および識別
情報対応データ記憶部１１４のデータに基づいて、ディ
スプレイ１０４に表示されている情報の取得処理を実行
する。例えば、シートの種類に応じた表示情報の変更、
表示動作、位置、態様の変更処理に応じた表示情報取得
等を行なう。表示情報プログラムは、識別情報対応デー
タ記憶部１１４に格納されている。シートが新たに出現
したとき、画面上から取り去られたとき、あるいはシー
トの位置や姿勢が変更されたとき等、これらの状態変化
に応じた情報取得処理を予め定めたルールに従って実行
する。例えばディスプレイ１０４に表示されたアニメー
ション処理などの必要な処理を行なう。これらの具体的
態様についても後述する。

【００４２】表示情報制御部１１３は、表示情報取得部
１１２において取得された表示情報をディスプレイ１０
４に表示する制御を実行する。

【００４３】制御部１１０の処理態様としては、例え
ば、以下に示す処理態様がある。 （１）識別情報に基づいてシートの種類を判別し、シー
トの種類に応じて表示画像データの選択を実行する。 （２）センサからの入力情報に基づいてシートの位置を
判別し、シートの位置に応じて表示画像データのディス
プレイにおける表示位置を決定する。 （３）センサからの入力情報に基づいてシートの傾きを
判別し、シートの傾きに応じて表示画像データのディス
プレイにおける表示態様を決定する。 （４）センサからの入力情報に基づいて複数シートの位
置関係を判別し、複数シートの位置関係に応じて表示画
像データのディスプレイにおける表示態様を決定する。 （５）センサからの入力情報に基づいてシートに形成さ
れた穴の位置を判別し、シートの穴の位置に応じて表示
画像データのディスプレイにおける表示位置を決定す
る。 （６）センサからの入力情報に基づいてシートに形成さ
れた扉の開閉状態を判別し、シートに形成された扉の開
閉状態に応じて表示画像データのディスプレイにおける
表示態様を決定する。 （７）センサからの入力情報に基づいてシートの示す本
のページを判別し、判別したページに応じて表示画像デ
ータの選択を実行する。制御部１１０は、実行アプリケ
ーションに応じてこれらの処理を実行する。以下、具体
的な処理実施例について説明する。

【００４４】（実施例１）実施例１は、文字、記号、
絵、写真等を描いたシート（以下、カードと呼ぶ。）を
用いた例である。カードを本発明の画像表示処理装置の
ディスプレイ画面上に配置すると、配置したカードの種
類や位置および姿勢情報、さらにはシステムの内部状態
などに基づいて制御された画像情報が画面上の適切な位
置に表示される。カードの位置や姿勢の変更、カードの
画面上への配置や除去などによって、画面上に表示され
た情報が動的に変更される。

【００４５】具体的には例えば図３のように、馬の絵が
描かれたカード３０２をディスプレイ１０４上に置く
と、センサ１０３（図１，２参照）がカード３０２の識
別情報（例えばバーコード）を含む画像データを制御部
１１０に出力し、制御部１１０内の情報解析部１１１
（図２参照）で、識別情報対応データ記憶部１１４のデ
ータに基づいて、カードの種類を判別し、センサの検知
情報（例えば画像情報）に基づいてカードの位置、傾き
情報を取得する。

【００４６】なお、傾き情報の取得は、例えば、識別情
報を方向性を持つパターンとしてカードに記録し、識別
情報対応データ記憶部１１４にカードの種類に対するパ
ターン形状を登録して、ディスプレイ１０４に対して相
対的に固定されたセンサの画像を解析することで判別可
能である。

【００４７】情報解析部１１１において取得されたカー
ドに関する情報、および識別情報対応データ記憶部１１
４のデータに基づいて、表示情報取得部１１２は、ディ
スプレイ１０４の表示情報の取得処理を実行する。例え
ば、シートの種類に応じた表示情報の変更、表示動作、
位置、態様の変更処理等に伴う表示情報取得を行ない、
表示情報制御部１１３は、表示情報取得部１１２におい
て取得された情報に基づく表示情報をディスプレイ１０
４に表示する。

【００４８】具体的には、制御部１１０は、馬のカード
３０２付近のディスプレイ１０４上にアニメーション付
きの馬のＣＧ３０３の表示を実行する。さらに、ユーザ
が馬のカード３０２を移動させると、制御部１１０は、
センサ１０２から入力するカード情報に基づいて、馬の
ＣＧ３０３の表示位置および姿勢（方向）を馬のカード
３０２の位置および姿勢に追従するようにディスプレイ
１０４の表示情報の更新を実行する。

【００４９】さらに、ウサギの絵が描かれた別のウサギ
のカード３０４をディスプレイ１０４上に置くと、制御
部１１０は、ウサギのカード上の識別情報に基づいて、
ウサギのＣＧ３０４をディスプレイ１０４上に表示する
制御を実行する。

【００５０】なお、制御部１１０の識別情報対応データ
記憶部１１４は、識別情報（ＩＤ）に対応したカード情
報として、例えば、カードに描かれた動物の感情モデル
や生理状態モデル情報を保持しており、その情報に応じ
てアニメーションを変化させる。例えば、馬のカードと
ウサギのカードを近づけると一緒に遊び始めたり、相性
が悪いカード同士を近づけると喧嘩を始めるなどお互い
にインタラクションする。

【００５１】これらの相性データは、制御部１１０の識
別情報対応データ記憶部１１４に記憶されている。例え
ば、カードＡに対して相性のいいカードの種類として、
カードＢ，Ｃ，Ｄ、相性の悪いカードとしてカードＥ，
Ｆ，Ｇ等、設定情報が格納され、センサからの情報に基
づいて、制御部１１０の情報解析部１１１が複数カード
が閾値以下の距離に近づいたか否かを判定し、閾値以下
の距離に近づいたと判定すると、相互の相性を識別情報
対応データに基づいて判断し、表示情報取得部１１２
が、予めプログラムされた一緒に遊ぶアニメーション、
あるいは喧嘩を示すアニメーションの表示処理情報の取
得を行ない、取得情報に基づいて表示情報制御部がディ
スプレイ１０４に更新された情報の表示処理を実行す
る。最後にユーザがカードをディスプレイ１０４上から
取り去ると、制御部１１０は、カードが画面上にないこ
とをセンサからの情報（例えば画像情報）に基づいて判
断し、それぞれに対応したディスプレイ１０４に表示さ
れていたＣＧも取り除く表示制御が実行される。

【００５２】本実施例１の別の例を図４を参照して説明
する。図４に示す例は、文字、具体的にはアルファベッ
トの書かれたカードを用いた例である。アルファベット
の書かれたカードを多数用意し、ディスプレイ１０４上
に表示された問題となる表示画像の英単語を、アルファ
ベットカードを正しく並べて生成すると、正解を表わす
アニメーションをディスプレイ１０４に表示する。間違
ったカードを置くと間違っていることを表わすアニメー
ションをディスプレイ１０４に表示する。

【００５３】アルファベットカード３５１から選択され
たＰのカード３５３をディスプレイ１０４上に置くと、
センサ１０３（図１，２参照）がカード３５３の識別情
報（例えばバーコード）を含む画像データを制御部１１
０に出力し、制御部１１０内の情報解析部１１１（図２
参照）で、識別情報対応データ記憶部１１４のデータに
基づいて、カードの種類を判別し、センサの検知情報
（例えば画像情報）に基づいてカードの位置、傾き情報
を取得する。

【００５４】情報解析部１１１において取得されたカー
ドに関する情報、および識別情報対応データ記憶部１１
４のデータに基づいて、表示情報取得部１１２は、ディ
スプレイ１０４の表示情報の取得処理を実行する。

【００５５】この例では、ディスプレイ１０４に表示さ
れたリンゴのＣＧ３５２に対応する正解カードであるＰ
のカード３５３が識別されたときは、正解マーク３５４
をディスプレイ１０４に表示する更新処理等を行ない、
表示情報制御部１１３は、表示情報取得部１１２におい
て取得された情報に基づく表示情報をディスプレイ１０
４に表示する。

【００５６】間違ったカードを置くと間違っていること
を表わすアニメーションの表示を実行する。図４の例で
はりんごのＣＧ４０２に対して、その英単語ＡＰＰＬＥ
を完成させるためにＰのカード４０３が置かれ、正解マ
ーク３５４をディスプレイ１０４に表示した制御例を示
している。

【００５７】図５に本実施例の処理手順を説明するフロ
ーチャートを示す。以下、各処理ステップについて説明
する。まずステップＳ１０１で画像表示処理装置システ
ムを初期化する。次に、ステップＳ１０２でセンサによ
り、ディスプレイ上のカードの存在を検出し、識別情報
に基づいてそのカードの種類を同定する。ステップＳ１
０２のカード種類の同定処理は、ディスプレイ上に存在
するすべてのカードを対象として実行する。カードが画
面上に新たに現われた場合や、カードが画面上から消え
た場合などもこの処理ステップで処理され、認識する。

【００５８】ステップＳ１０３ではカードの位置および
姿勢を計測し、さらにステップＳ１０４でカードの種類
や位置および姿勢情報などに基づいて予めそのカードに
定義された処理を行なう。例えば図３を参照して説明し
た例では、カードに対応した例えば動物の画像をＣＧ
で、ディスプレイに表示するためのデータ処理、図４を
参照して説明した例では、正しいカードであれば、正解
を示す表示を行なうためのデータ処理を実行する。ま
た、必要であれば他のカードの情報も用いて処理を行な
う。例えば、図３において説明したように、相性のよい
動物カードが近づいている場合には、相互に遊ぶ動画像
の表示のための処理を行なう。

【００５９】ステップＳ１０５ですべての検出カードに
対してステップＳ１０４までの処理を施しているか否か
を判定し、未処理カードがあれば、ステップＳ１０３以
下の処理を実行する。すべての検出カードに対する処理
が終了すると、ステップＳ１０６において、画面更新を
実行する。さらにステップＳ１０７でユーザからの終了
要求や特定のイベント発生などの終了条件を満たしてい
れば本ルーチンを終了し、満たしていなければステップ
Ｓ１０２へ戻り、上記プロセスを繰り返す。

【００６０】また、図６に示すように、一部分がくり貫
かれたカード３７１を適用し、カードの配置位置のディ
スプレイ１０４領域の例えば動物のＣＧ３７２を表示す
る制御を行なうことで、図６のような檻のなかにいる動
物を表現することもできる。カードの移動をセンサから
の情報で判別し、カードの移動位置に動物のＣＧ３７２
を移動するように表示画像の更新を実行することで、檻
のなかに表示されている動物も檻と同様に移動されたよ
うな画像を提示することができる。さらにカードの全部
または一部を透明な材質にして、カードの下を見えるよ
うにしても良い。

【００６１】さらに、図７に示すようにカード３８１に
細工をし、カードの一部を扉のように開けられるように
して、カード扉部分３８２を開けることによって、扉に
隠されていたディスプレイ１０４上のＣＧ情報を見るこ
とができる。これにより、扉に隠れている動物を覗き見
るような効果も得ることができる。

【００６２】上記の扉の例では、単純にカードの下に常
に情報を表示しておいてもよいが、扉の開閉に応じて表
示を変化させることもできる。例えば、一方のカード
（カードＡ）の扉を開けると動物が現れ、その後、他方
のカード（カードＢ）の扉を開けるとその動物がカード
Ｂへ移動するなどの表現が可能になる。この場合、扉の
開閉を認識する必要があるが、この認識は、例えば図８
のような構成で実現できる。

【００６３】図８に示すようにカード３９１のカード扉
部分３９２の表に扉が閉じられていることを表わす印刷
パターン３９３（パターンＡ）を印刷しておき、その印
刷パターン３９３（パターンＡ）がセンサによって検出
される間は扉が閉じられている状態であると判定する。
また、カード扉部分３９２に隠れる位置にあたるディス
プレイ１０４上に扉が開けられていることを表わすＣＧ
パターン３９４（パターンＢ）を表示しておき、いった
んそのパターンＢが検出されると、次にパターンＡが検
出されるまで扉が開けられていることになり、扉が開け
られた場合の処理を行なう。

【００６４】（実施例２）実施例２は、画面を覆うぐら
いのシートを静的メディアとして用いた例である。図９
のようにシート５０１には部分的に穴５０２を開けてお
き、そのシート５０１をディスプレイ１０４上に配置す
ると、その穴からディスプレイ１０４上に表示された情
報を見ることができる。シートの配置位置を決めておけ
ば、シートの位置を計測する必要はない。また穴の形状
や数は任意でよいが、制御部１１０はシートの種類に応
じた穴の形状や数、さらにそこへ表示すべき情報を識別
情報対応データ記憶部１１４から取得する。したがっ
て、制御部１１０は画面へ適切な情報を表示するため
に、現在画面上に置かれているシートの種類を知る必要
があるが、これは、センサから取得する識別情報により
判別する。ただし、シートの種類が１種類しかなければ
識別情報によるシート識別処理は不要となる。

【００６５】具体例として、全体にマンションの絵が描
かれており、マンションの窓の部分がくり貫かれている
ようなシートが考えられる。シートを画面上に配置する
と、くり貫かれた箇所を通して見ることのできる画面の
部分にアニメーションＣＧが表示され、あたかも窓の中
を覗いているような効果が得られる。図１０に示すよう
に、窓として想定するシート穴５０２に対応するディス
プレイ１０４領域にそれぞれ異なるＣＧを表示する処理
などが可能である。また、実施例１で説明した扉付きと
したシートとすることで、窓を開けたときにＣＧが表示
される構成としてもよい。

【００６６】本実施例のフローチャートを図１１に示
し、各処理ステップについて説明する。まずステップＳ
２０１でシステムが初期化される。次にＳ２０２でシー
トがディスプレイ上に存在するかどうかも含めてシート
の種類の同定を行なう。センサ１０３の取得情報、およ
び識別情報対応データ記憶部１１４の格納情報に基づい
て制御部１１０が同定処理を行なう。

【００６７】ステップＳ２０３でシートがディスプレイ
上に存在しないと判定した場合は、ステップＳ２０４で
シートがセットされていない際に提示する画像提示のた
めの処理を行ない、ステップＳ２０６で画面更新を実行
する。

【００６８】ステップＳ２０３でシートがディスプレイ
上に存在すると判定した場合は、ステップＳ２０４でそ
のシートの種類に応じた処理を行ない、ステップＳ２０
６で画面の更新を行なう。例えば図９、図１０を参照し
て説明した例では、シートに形成したシート穴領域の対
応位置のディスプレイ領域に例えば動物の画像をＣＧで
表示するためのデータ処理を実行して、ディスプレイに
表示する。

【００６９】さらにステップＳ２０７でユーザの終了要
求や特定のイベントの発生などの終了条件を満たしてい
れば本ルーチンを終了し、満たしていなければステップ
Ｓ２０２へ戻り上記プロセスを繰り返す。

【００７０】本実施例では、複数種類のシートが用いら
れる場合は、シート種類の同定を行なうことが必要であ
るが、その方法は、実施例１のカードの同定と同様の方
法で、シートの特定の箇所にバーコードなどの特定のパ
ターンを記述しておき、センサとしてのカメラの撮像か
らコンピュータビジョンのパターンマッチングの技術を
用いて同定する。

【００７１】またシートの種類を同定する他の方法とし
て、光の明暗を計測できる光センサを用いても良い。例
えば図１２に示すように本体に光センサ５２３を１個以
上配置する。シート５２１にはディスプレイ上に置いた
ときにちょうど光センサ５２３上にくるようにいくつか
の穴５２２が開けられている。

【００７２】このシステムを使用している環境が十分明
るいとき、穴が開けられている箇所にある光センサは明
るい光を計測し、穴が開けられていない箇所にある光セ
ンサは暗い光を計測する。このような構成において、例
えば明るい光を１、暗い光を０としたとき、光センサ５
２３の検知情報に基づくビットパターンを取得すること
ができる。このパターンに違いによりシートの種類を同
定することができる。

【００７３】この例の場合、最大で光センサの数の２乗
の種類のシートを判別できることになる。光センサの代
わりに赤外線センサを配置し、さらに赤外線ＬＥＤなど
の赤外線を投射できる装置をそれぞれの赤外線センサの
そばに追加して、シートで反射する赤外線を計測するよ
うなアクティブセンシングの構成としてもよい。同様
に、上記光センサの変わりに物理的なスイッチを配置
し、穴の開いていない箇所のスイッチが押されるような
構成にしても良い。なお、上述した以外の方法を適用し
てシートの種類の同定を行ってもよい。

【００７４】また、シートに開けられた穴から覗くこと
のできる画面の部分に実施例１で説明したカードを配置
できるような構成にしても良い。この場合、シートの種
類に加えて、カードの種類や必要ならばその位置および
姿勢情報を取得して、シートおよびカードの組み合わせ
に基づいて、それぞれの取得情報に従った表示処理が可
能となる。

【００７５】（実施例３）実施例３は、複数のシートを
本のように重ね合わせたシートの集合（以下、本と呼
ぶ。）を用いた例である。図１３のように各シートによ
って構成されるページ７０１には同じ位置に穴７０２が
開けられており、そこからディスプレイを覗くことがで
きる。

【００７６】この穴７０２から覗くことのできる部分の
ディスプレイ領域に適切な情報を表示する。穴７０２の
形状や数は任意のものでよく、またページごとに異なっ
ても良いが、ページが重なったときに画面が見えなくな
るような穴の配置は望ましくない。

【００７７】画像表示処理装置の制御部１１０は本の種
類や現在のページの識別情報７０３に対応付けたページ
構成、すなわち穴７０２の形状や数、および穴７０２の
領域に表示すべき情報を、識別情報対応データ記憶部１
１４から取得する。したがって、制御部１１０はディス
プレイ１０４へ適切な情報を表示するために、現在ディ
スプレイ１０４上に置かれている本の種類や現在のペー
ジを識別情報７０３に基づいて判断する。

【００７８】本実施例の具体例としては、アニメーショ
ンを伴う絵本が考えられる。本の紙の部分には物語が書
かれており、穴７０２の部分にはそのページの内容に応
じたアニメーションとしてのＣＧ７１１が表示される。
ページをめくる順番に応じて表示するアニメーションを
変更しても良い。また、別の物語が書かれた絵本と取り
替えることによって、絵本の種類を識別情報７０３に基
づいて判断して、ディスプレイ１０４への表示情報もそ
の絵本の種類に対応する物語に準じた内容に変更する処
理を制御部１１０が実行する。

【００７９】本実施例のメインルーチンのフローチャー
トを図１４に示し、以下に説明する。まずステップＳ３
０１でシステムが初期化される。つぎにステップＳ３０
２で本の種類を同定する。センサ１０３の取得した本の
識別情報（図１３に示す識別情報７０３）、および識別
情報対応データ記憶部１１４の格納情報に基づいて制御
部１１０が同定処理を行なう。

【００８０】ステップＳ３０３で本がディスプレイ上に
存在すると判定した場合は、ステップＳ３０４へ進み、
本の種類に応じたサブルーチンが呼ばれ、本の種類に応
じた表示制御が実行され、さらにステップＳ３０６で画
面更新を実行する。ステップＳ３０３で本が画面上に存
在していないと判定された場合はステップＳ３０５へ進
み、本が画面上に存在していない際に提示する画像提示
のための処理を行ない、ステップＳ３０６で画面更新を
実行する。

【００８１】さらにステップＳ３０７でユーザからの終
了要求や特定のイベントの発生などの終了条件を満たし
ていれば本ルーチンを終了し、満たしていなければ、ス
テップＳ３０２に戻り、上記プロセスを繰り返す。

【００８２】ステップＳ３０４で呼ばれている本の種類
に応じたサブルーチンは任意のものでよいが、例えば、
図１５でフローチャートとして挙げたものが適用可能で
ある。以下、図１５を参照して本の種類に応じたサブル
ーチンフローの手順について説明する。

【００８３】まず、ステップＳ４０１では本サブルーチ
ンが呼ばれるのが初めてかどうかを判別している。初め
ての場合、ステップＳ４０２で本サブルーチンの初期化
処理を行なった後、ステップＳ４０３に進む。ステップ
Ｓ４０３ではディスプレイ上に置かれた本のページの検
出を行っている。本のページ検出は、センサ１０３の取
得した本の識別情報（図１３に示す識別情報７０３）、
および識別情報対応データ記憶部１１４の格納情報に基
づいて制御部１１０が検出処理を行なう。

【００８４】ステップＳ４０４で、識別情報に基づい
て、ページが変更されたことが検知されればステップＳ
４０５でページが変更されたときの処理、例えば、ペー
ジに書かれたストーリーに対応するアニメーションを図
１３の本の穴７０２のディスプレイ位置に表示するため
の処理を実行する。

【００８５】ここでページが変更されるとは、前回本サ
ブルーチンが呼ばれたときからページが変わっているこ
とを指す。また、本サブルーチンが初めて呼ばれるとき
もページが変更されたことになる。ステップＳ４０４
で、識別情報に基づいて、ページが変更されたことが検
知されていない場合は、ステップＳ４０６では現在のペ
ージに応じた処理、例えば繰り返しそのページに対応す
るアニメーション表示を行ない、本サブルーチンを終了
する。

【００８６】本実施例では、本の種類、およびページの
検出を行っているが、その検出方法としては例えば、実
施例１のカードの同定と同様の方法が適用できる。すな
わち、ページの特定の箇所に本の種類およびページを表
わすためのバーコードなどの特定のパターン（図１３の
識別情報７０３）を記述しておき、カメラの撮像からコ
ンピュータビジョンのパターンマッチングの技術を用い
て同定することが可能である。また実施例２でのシート
の種類の判別方法例として挙げたような、光センサや赤
外線センサを用いる方法や物理的なスイッチを用いる方
法を用いることも可能であり、様々な手法が適用可能で
ある。

【００８７】（システム構成）次に、図１６を参照し
て、本発明に係る画像表示処理装置の具体的なハード構
成例について説明する。図１６に示すＣＰＵ(Central p
rocessing Unit)９０１は、各種アプリケーションプロ
グラムや、ＯＳ（Operating System）を実行するプロセ
ッサである。ＲＯＭ（Read-Only-Memory）９０２は、Ｃ
ＰＵ９０１が実行するプログラム、あるいは演算パラメ
ータとしての固定データを格納する。ＲＡＭ（Random A
ccess Memory）９０３は、ＣＰＵ９０１の処理において
実行されるプログラム、およびプログラム処理において
適宜変化するパラメータの格納エリア、ワーク領域とし
て使用される。ＨＤＤ９０４はハードディスクの制御を
実行し、ハードディスクに対する各種データ、プログラ
ムの格納処理および読み出し処理を実行する。

【００８８】バス９１０はＰＣＩ（Peripheral Compone
nt Internet/Interface）バス等により構成され、各モ
ジュール、入出力インタフェース９１１を介した各入手
力装置とのデータ転送を可能にしている。

【００８９】入力部９０５は、例えば、キーボード、ポ
インティングデバイス等によって構成され、ＣＰＵ９０
１に各種のコマンド、データを入力するためにユーザに
より操作、あるいは入力される。出力部９０６は、画像
を表示する例えばＣＲＴ、液晶ディスプレイ等であり、
各種情報をテキストまたはイメージ等により表示する。

【００９０】通信部９０７は他デバイスとの通信処理を
実行する。ドライブ９０８は、フレキシブルディスク、
ＣＤ−ＲＯＭ(Compact Disc Read Only Memory)，ＭＯ
(Magneto optical)ディスク，ＤＶＤ(Digital Versatil
e Disc)、磁気ディスク、半導体メモリなどのリムーバ
ブル記録媒体９０９の記録再生を実行するドライブであ
り、各リムーバブル記録媒体９０９からのプログラムま
たはデータ再生、リムーバブル記録媒体９０９に対する
プログラムまたはデータ格納を実行する。

【００９１】センサ９２１は、上述した実施例において
説明したように、カメラ、磁気センサ、超音波センサ等
によって構成され、カード、シート等の情報を入力す
る。

【００９２】表示処理の実行に際しては、ＲＯＭ他の記
憶媒体に記録されたプログラムに従って、センサ９２１
の入力情報に基づいて、ＣＰＵ９０１において処理を決
定し、その結果が出力部９０６としての画像表示装置に
表示される。

【００９３】以上、特定の実施例を参照しながら、本発
明について詳解してきた。しかしながら、本発明の要旨
を逸脱しない範囲で当業者が該実施例の修正や代用を成
し得ることは自明である。すなわち、例示という形態で
本発明を開示してきたのであり、限定的に解釈されるべ
きではない。本発明の要旨を判断するためには、冒頭に
記載した特許請求の範囲の欄を参酌すべきである。

【００９４】なお、明細書中において説明した一連の処
理はハードウェア、またはソフトウェア、あるいは両者
の複合構成によって実行することが可能である。ソフト
ウェアによる処理を実行する場合は、処理シーケンスを
記録したプログラムを、専用のハードウェアに組み込ま
れたコンピュータ内のメモリにインストールして実行さ
せるか、あるいは、各種処理が実行可能な汎用コンピュ
ータにプログラムをインストールして実行させることが
可能である。

【００９５】例えば、プログラムは記憶媒体としてのハ
ードディスクやＲＯＭ（Read OnlyMemory)に予め記録し
ておくことができる。あるいは、プログラムはフレキシ
ブルディスク、ＣＤ−ＲＯＭ(Compact Disc Read Only
Memory)，ＭＯ(Magneto optical)ディスク，ＤＶＤ(Dig
ital Versatile Disc)、磁気ディスク、半導体メモリな
どのリムーバブル記録媒体に、一時的あるいは永続的に
格納（記録）しておくことができる。このようなリムー
バブル記録媒体は、いわゆるパッケージソフトウエアと
して提供することができる。

【００９６】なお、プログラムは、上述したようなリム
ーバブル記録媒体からコンピュータにインストールする
他、ダウンロードサイトから、コンピュータに無線転送
したり、ＬＡＮ(Local Area Network)、インターネット
といったネットワークを介して、コンピュータに有線で
転送し、コンピュータでは、そのようにして転送されて
くるプログラムを受信し、内蔵するハードディスク等の
記憶媒体にインストールすることができる。

【００９７】なお、明細書に記載された各種の処理は、
記載に従って時系列に実行されるのみならず、処理を実
行する装置の処理能力あるいは必要に応じて並列的にあ
るいは個別に実行されてもよい。

【００９８】

【発明の効果】以上、説明したように、本発明の構成に
よれば、静的な情報しか提示できない本やカードといっ
たシート状のメディアに対して、状況依存の情報提示や
アニメーションなどの動的な情報を付加することができ
るようになり、シート等の静的メディアとディスプレイ
等の動的メディアとを融合し、シートを操作するユーザ
と、ディスプレイに表示された情報との直接的なインタ
ラクションの可能な画像表示処理装置、方法が実現され
る。

【００９９】本発明の構成によれば、シートの識別情報
に基づいて、シートの種類、位置、傾き等を判別して、
判別情報に基づき、ディスプレイの所定表示領域にアニ
メーションなどの動的な情報を提示することが可能とな
り、静的な情報しか提示できない本やカードといったシ
ート状の静的メディアと、動画等の情報提示やアニメー
ションなどの動的な情報を提示するディスプレイ等の動
的メディアとの融合およびインタラクションによる画像
表示処理装置、方法が実現される。

【０１００】本発明の構成によれば、画像表示処理装置
の制御部の処理、具体的には、（１）識別情報に基づい
てシートの種類を判別し、シートの種類に応じて表示画
像データの選択実行、（２）センサからの入力情報に基
づいてシートの位置を判別し、シートの位置に応じて表
示画像データのディスプレイにおける表示位置決定、
（３）センサからの入力情報に基づいてシートの傾きを
判別し、シートの傾きに応じて表示画像データのディス
プレイにおける表示態様決定、（４）センサからの入力
情報に基づいて複数シートの位置関係を判別し、複数シ
ートの位置関係に応じて表示画像データのディスプレイ
における表示態様を決定、（５）センサからの入力情報
に基づいてシートに形成された穴の位置を判別し、シー
トの穴の位置に応じて表示画像データのディスプレイに
おける表示位置を決定、（６）センサからの入力情報に
基づいてシートに形成された扉の開閉状態を判別し、シ
ートに形成された扉の開閉状態に応じて表示画像データ
のディスプレイにおける表示態様を決定、（７）センサ
からの入力情報に基づいてシートの示す本のページを判
別し、判別したページに応じて表示画像データの選択を
実行。これらの処理を制御部が実行することで、シート
情報に基づいて、ディスプレイの所定表示領域にアニメ
ーションなどの動的な情報を提示することが可能とな
り、静的な情報しか提示できない本やカードといったシ
ート状の静的メディアと、動画等の情報提示やアニメー
ションなどの動的な情報を提示するディスプレイ等の動
的メディアとの融合およびインタラクションによる画像
表示処理装置、方法が実現される。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の画像表示処理装置の全体概要を説明す
る図である。

【図２】本発明の画像表示処理装置の制御部の機能構成
を示すブロック図である。

【図３】本発明の画像表示処理装置のカードを適用した
処理例を示す図である。

【図４】本発明の画像表示処理装置のカードを適用した
処理例を示す図である。

【図５】本発明の画像表示処理装置のカードを適用した
処理を説明するフロー図である。

【図６】本発明の画像表示処理装置のカードを適用した
処理例を示す図である。

【図７】本発明の画像表示処理装置のカードを適用した
処理例を示す図である。

【図８】本発明の画像表示処理装置のカードを適用した
処理例を示す図である。

【図９】本発明の画像表示処理装置のシートを適用した
処理例を示す図である。

【図１０】本発明の画像表示処理装置のシートを適用し
た処理例を示す図である。

【図１１】本発明の画像表示処理装置のシートを適用し
た処理を説明するフロー図である。

【図１２】本発明の画像表示処理装置のシートの識別構
成例を示す図である。

【図１３】本発明の画像表示処理装置の本を適用した処
理例を示す図である。

【図１４】本発明の画像表示処理装置の本を適用した処
理を説明するフロー図である。

【図１５】本発明の画像表示処理装置の本を適用した処
理を説明するフロー図である。

【図１６】本発明の画像表示処理装置のハードウェア構
成例を示す図である。

【符号の説明】

１０１ シート １０２ 識別情報 １０３ センサ １０４ ディスプレイ １１０ 制御部 １１１ 情報解析部 １１２ 表示情報取得部 １１３ 表示情報制御部 １１４ 識別情報対応データ記憶部 ３０２ 馬のカード ３０３ 馬のＣＧ ３０４ ウサギのカード ３０５ ウサギのＣＧ ３５１ アルファベットカード ３５２ りんごのＣＧ ３５３ Ｐのカード ３５４ 正解マーク ３７１ カード ３７２ ＣＧ ３８１ カード ３８２ カード扉部分 ３９１ カード ３９２ カード扉部分 ５０１ シート ５０２ シート穴 ５１１ ＣＧ ５２１ シート ５２２ 穴 ５２３ 光センサ ７０１ ページ ７０２ 穴 ７０３ 識別情報 ７１１ ＣＧ ９０１ ＣＰＵ ９０２ ＲＯＭ ９０３ ＲＡＭ ９０４ ＨＤＤ ９０５ 入力部 ９０６ 出力部 ９０７ 通信部 ９０８ ドライブ ９０９ リムーバブル記録媒体 ９１０ バス ９１１ 入出力インタフェース ９２１ センサ

フロントページの続き (51)Int.Cl.⁷ 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考） Ｇ０９Ｇ 5/36 ５１０ Ｇ０６Ｋ 19/00 Ｔ Ｈ０３Ｍ 11/04 11/22 Ｆターム(参考） 5B020 AA20 CC12 FF11 FF46 FF55 5B035 BA00 BB00 BB12 BC03 5B087 AA09 CC26 CC33 5C082 AA01 AA05 AA06 BA12 BA41 BD02 CA52 CA55 CB01 DA22 DA42 DA86 MM05

Claims (21)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】ディスプレイに表示する画像データの制御
   処理を実行する画像表示処理装置であり、 識別情報を持つシート体を検出するセンサと、 前記センサにより検出されたシート情報に基づいてディ
   スプレイに表示する画像データの制御を実行する制御部
   と、 前記制御部において制御された画像データを表示するデ
   ィスプレイと、 を有することを特徴とする画像表示処理装置。
2. 【請求項２】前記制御部は、 前記識別情報に基づいてシートの種類を判別し、シート
   の種類に応じて表示画像データの選択を実行する構成で
   あることを特徴とする請求項１に記載の画像表示処理装
   置。
3. 【請求項３】前記制御部は、 前記センサからの入力情報に基づいてシートの位置を判
   別し、シートの位置に応じて表示画像データのディスプ
   レイにおける表示位置を決定する処理を実行する構成で
   あることを特徴とする請求項１に記載の画像表示処理装
   置。
4. 【請求項４】前記制御部は、 前記センサからの入力情報に基づいてシートの傾きを判
   別し、シートの傾きに応じて表示画像データのディスプ
   レイにおける表示態様を決定する処理を実行する構成で
   あることを特徴とする請求項１に記載の画像表示処理装
   置。
5. 【請求項５】前記制御部は、 前記センサからの入力情報に基づいて複数シートの位置
   関係を判別し、複数シートの位置関係に応じて表示画像
   データのディスプレイにおける表示態様を決定する処理
   を実行する構成であることを特徴とする請求項１に記載
   の画像表示処理装置。
6. 【請求項６】前記制御部は、 前記センサからの入力情報に基づいてシートに形成され
   た穴の位置を判別し、シートの穴の位置に応じて表示画
   像データのディスプレイにおける表示位置を決定する処
   理を実行する構成であることを特徴とする請求項１に記
   載の画像表示処理装置。
7. 【請求項７】前記制御部は、 前記センサからの入力情報に基づいてシートに形成され
   た扉の開閉状態を判別し、シートに形成された扉の開閉
   状態に応じて表示画像データのディスプレイにおける表
   示態様を決定する処理を実行する構成であることを特徴
   とする請求項１に記載の画像表示処理装置。
8. 【請求項８】前記制御部は、 前記センサからの入力情報に基づいてシートの示す本の
   ページを判別し、判別したページに応じて表示画像デー
   タの選択を実行する構成であることを特徴とする請求項
   １に記載の画像表示処理装置。
9. 【請求項９】前記センサは、撮像手段であり、前記シー
   トの視覚的識別情報を撮影する構成であることを特徴と
   する請求項１に記載の画像表示処理装置。
10. 【請求項１０】前記センサは、光センサであり、前記シ
    ートに形成された穴のパターンに応じた情報を取得可能
    な構成であることを特徴とする請求項１に記載の画像表
    示処理装置。
11. 【請求項１１】ディスプレイに表示する画像データの制
    御処理を実行する画像表示処理方法であり、 センサにより、識別情報を持つシート体を検出する検出
    ステップと、 前記センサにより検出されたシート情報に基づいてディ
    スプレイに表示する画像データの制御を実行する制御ス
    テップと、 前記制御ステップにおいて制御された画像データをディ
    スプレイに表示する表示ステップと、 を有することを特徴とする画像表示処理方法。
12. 【請求項１２】前記制御ステップは、 前記識別情報に基づいてシートの種類を判別し、シート
    の種類に応じて表示画像データの選択を実行するステッ
    プを含むことを特徴とする請求項１１に記載の画像表示
    処理方法。
13. 【請求項１３】前記制御ステップは、 前記センサからの入力情報に基づいてシートの位置を判
    別し、シートの位置に応じて表示画像データのディスプ
    レイにおける表示位置を決定するステップを含むことを
    特徴とする請求項１１に記載の画像表示処理方法。
14. 【請求項１４】前記制御ステップは、 前記センサからの入力情報に基づいてシートの傾きを判
    別し、シートの傾きに応じて表示画像データのディスプ
    レイにおける表示態様を決定するステップを含むことを
    特徴とする請求項１１に記載の画像表示処理方法。
15. 【請求項１５】前記制御ステップは、 前記センサからの入力情報に基づいて複数シートの位置
    関係を判別し、複数シートの位置関係に応じて表示画像
    データのディスプレイにおける表示態様を決定するステ
    ップを含むことを特徴とする請求項１１に記載の画像表
    示処理方法。
16. 【請求項１６】前記制御ステップは、 前記センサからの入力情報に基づいてシートに形成され
    た穴の位置を判別し、シートの穴の位置に応じて表示画
    像データのディスプレイにおける表示位置を決定するス
    テップを含むことを特徴とする請求項１１に記載の画像
    表示処理方法。
17. 【請求項１７】前記制御ステップは、 前記センサからの入力情報に基づいてシートに形成され
    た扉の開閉状態を判別し、シートに形成された扉の開閉
    状態に応じて表示画像データのディスプレイにおける表
    示態様を決定するステップを含むことを特徴とする請求
    項１１に記載の画像表示処理方法。
18. 【請求項１８】前記制御ステップは、 前記センサからの入力情報に基づいてシートの示す本の
    ページを判別し、判別したページに応じて表示画像デー
    タの選択を実行するステップを含むことを特徴とする請
    求項１１に記載の画像表示処理方法。
19. 【請求項１９】前記センサは、撮像手段であり、 前記検出ステップは、前記シートの視覚的識別情報を撮
    影するステップを含むことを特徴とする請求項１１に記
    載の画像表示処理方法。
20. 【請求項２０】前記センサは、光センサであり、 前記検出ステップは、前記シートに形成された穴のパタ
    ーンに応じた情報を取得するステップを含むことを特徴
    とする請求項１１に記載の画像表示処理方法。
21. 【請求項２１】ディスプレイに表示する画像データの制
    御処理を実行せしめるコンピュータ・プログラムであっ
    て、 センサにより、識別情報を持つシート体を検出する検出
    ステップと、 前記センサにより検出されたシート情報に基づいてディ
    スプレイに表示する画像データの制御を実行する制御ス
    テップと、 前記制御ステップにおいて制御された画像データをディ
    スプレイに表示する表示ステップと、 を有することを特徴とするコンピュータ・プログラム。