JP2003326155A - 大気中の二酸化炭素の削減方法とその装置 - Google Patents

大気中の二酸化炭素の削減方法とその装置

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JP2003326155A
JP2003326155A JP2002133466A JP2002133466A JP2003326155A JP 2003326155 A JP2003326155 A JP 2003326155A JP 2002133466 A JP2002133466 A JP 2002133466A JP 2002133466 A JP2002133466 A JP 2002133466A JP 2003326155 A JP2003326155 A JP 2003326155A
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carbon dioxide
atmosphere
carbonic acid
decarbonated
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Katsuyoshi Tadenuma
克嘉 蓼沼
Osamu Arai
修 新井
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Kaken Co Ltd
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Kaken Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 地球の温室効果ガスである大気中の二酸化炭
素を削減し、地球温暖化対策を行う。 【解決手段】 大気中の二酸化炭素の削減方法として、
海洋表層海水を除炭酸処理して生成する除炭酸海水が大
気と接触することによって、大気・海洋表層間の化学平
衡効果により、大気中の二酸化炭素を吸収する。海水に
含まれる炭酸を不溶性炭酸塩として分離し回収するため
に、海水に何らの添加物を加えることなく、海水に共存
するカルシウム及びマグネシウム等と炭酸を化合させ
る。さらに、炭酸を不溶性炭酸塩として沈殿分離回収
し、その炭酸塩沈殿を深海ならびに海底に沈降処分す
る。これらの工程は一連のプロセスとすることができ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、地球温暖化問題の
原因となっている温室効果ガス、特にその人為的放出量
が最も多いため温室効果が大きい二酸化炭素を地球規模
で削減するための地球大気中の二酸化炭素の削減方法及
びそれに関連する海水に含まれる炭酸の回収除去方法、
回収炭酸の処分方法、海水の除炭酸方法、除炭酸海水の
pH制御方法並びにそれらの装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業革命以来の2世紀にわたる文明の急
速な発展と人口の急増に伴い、地球上の人間が社会を営
む上で放出してきた地球温暖化ガスで、自らの存続が危
ぶまれている。その地球温暖化効果ガスの中でも二酸化
炭素(CO2 )は、日々の人間社会を営むうえで人間が
放出することを避けられない。しかもそれがグローバル
な地球のバランスを乱す物質であったとは、実に皮肉な
ことである。これに対する危惧が示され、今や世界中が
その対応策を模索している。
【0003】二酸化炭素は生命の維持と社会活動のバロ
メーターでもあり、自然界の炭素循環のシステム以外
に、バイオスフェアの全ての生命活動及び人間の社会活
動に伴っていつでもあらゆるところから大量に吐き出さ
れている物質である。このため、例えば、化石燃料の燃
焼を伴うエネルギー発生源(火力発電所や車など)やセ
メント製造工場などの人間社会活動で大量の二酸化炭素
発生源となっている部分のみに高コストの削減対策を行
ってもたかが知れているし、このような部分的な二酸化
炭素発生源対策では地球温暖化問題を根本的に解決する
ことは不可能である。これは、地中貯留処分のような有
望な処分方法であっても、その前段階の二酸化炭素の分
離回収と高濃度処理に大きなエネルギーを要する場合
は、根本的な解決策とはいえない。
【0004】そのため、前記したような二酸化炭素の分
散発生源に対する個別対策ではなく、グローバルな対策
として、植林、藻類の育成、海洋への施肥(特に鉄散
布)、サンゴ礁育成などの自然の二酸化炭素固定プロセ
スの利用が考えられ、一部試みられている。しかし、こ
れらはそれぞれに問題を抱えており、進行している温暖
化問題を根本的に解決できる具体的な解決策はまだ見つ
かっていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとしている課題】これまでの多くの
気象等の観測結果から、以下のように地球は温暖化し気
候システムに変化が起こっている。 全球平均の地表気温は19世紀半ば以降に高くなって
きており、観測データが入手できる1860年以降、全
球平均の地表気温は0.60±0.2℃だけ上昇し、過
去1,000年間で20世紀は一番温暖であった。特に
1990年代の10年間が高温であり、1998年の気
温が最も高かった。 高さ8kmまでの大気の気温は過去40年間上昇して
きた。 地球上の雪氷面積は減少している。 平均海面水位は上昇し、海洋の貯熱量は増加した。潮
位計データによると、全球の平均海面水位は、20世紀
に0.1〜0.2m上昇した。これは、部分的には海水
の熱膨張と陸域の氷が溶けたためと考えられる。この海
面水位の上昇割合は、過去3,000年の平均上昇率の
およそ10倍である。 他の重要な気候側面にも変化が起こり、降水量は北半
球の中・高緯度の大部分の陸域で、20世紀には10年
当り0.5〜1.0%だけ増加した。20世紀後半、北
半球の中・高緯度においては、大雨の発現頻度が2〜4
%増加した可能性が高い。エルニーニョ現象は、197
0年代中頃から、それ以前の100年に比べて、より頻
繁で、持続的で、強くなってきた。
【0006】以上のように、温暖化現象はジワジワと我
々の身近な足下に迫っているように見えるが、さらにI
PCC 3rd.(2001)報告によれば、「近年得
られたより強力な証拠によると、最近50年間観測され
た温暖化現象のほとんどは人間活動によるものであり、
21世紀を通して人間活動が大気組成を変化させ続け、
温暖化が増進されると見込まれ、全ての排出シナリオに
対するIPCCの特別報告書(SRES:The Sp
ecial Report on Emission
Scenarios)に基づく予測結果の全てで、地球
の平均気温と海面水位は上昇する。」とされている。
【0007】そして、この報告では、次のa〜cの予測
がなされている。 a) 地球の平均地上気温は、1990年から2100
年までに、1.4〜5.8℃上昇すると予測される。 b) 地球の平均海面水位は、1990年から2100
年までに、0.09〜0.88m上昇すると予測され
る。 c) 全球平均の水蒸気と降水量が増加する。最近の全
球モデルのシュミレーションによれば、冬季北半球中高
緯度の降水量は増加する可能性が高い。低緯度では、排
出のシナリオに依存して増加する地域もあれば減少する
地域もある。
【0008】現実に世界的に山岳氷河の減り方が非常に
激しい。オーストリアからスイスにかけての有名なリゾ
ート地の氷河は、10年ごとに氷河の位置に杭が打って
あり、それがどんどん後退しており、その幅がどんどん
大きくなっている。これは、ほとんどの氷河で観察され
ている。今世紀始めから現在までに、アルプス氷河は長
さにして30〜40%も縮み、体積としては半分になっ
た。ケニア山などの山岳の万年雪も急速に減っている。
特に、南極と北極の氷の減り方が激しい。南極のウエッ
デル海に面したラーセンという棚氷では、ここ10年、
大変な勢いで崩壊して、東京都の面積くらいの巨大な氷
山がどんどん流れ出している。南極のウクライナの基地
では1960年から気温を測定しているが、2.7℃く
らい上昇している。その間の世界の平均は0.3〜0.
4℃の昇温とすれば、数倍の上がり方で、極は熱帯より
気温上昇が激しいという説に合致する。北極では、場所
によっては、30〜40%も氷が縮んで海氷面が上がっ
ている。
【0009】これまで地球の大気圏に蓄積され、放出が
続けられ、しかも今後予想される人口増大とそれに伴う
経済活動の増大により、これまで以上の二酸化炭素が自
然の浄化能力(炭素循環能力)を超えて放出され続ける
ことはほぼ避けられないことが予見されている。しか
し、このまま手をこまねいていることは許されない。そ
れは特に人間界を頂点とする多くの生物圏の終焉を意味
する。
【0010】これまでの多くの研究や調査により、様々
な温室効果ガスの放出抑制や低減対策が示されている
が、それらは例えば経済性を無視したり経済抑制を強い
たり、あるいは対策により多くの二酸化炭素が放出され
るなど、実現した場合に問題が多い。
【0011】このように、二酸化炭素は生命の維持と社
会活動のバロメーターでもあり、自然界の炭素循環のシ
ステム以外に、バイオスフェアの全ての生命活動に伴っ
ていつでも大量に吐き出されている物質である。このた
め、例えば、火力発電所や車等の化石燃料の燃焼を伴う
エネルギー発生源やセメント製造工場などの人間社会活
動で大量の二酸化炭素発生源となっている部分のみに高
コストの削減対策を行ってもたかが知れているし、この
ような部分的な二酸化炭素発生源対策では地球温暖化問
題を根本的に解決することは不可能である。
【0012】また、地中貯留処分のような有望な処分方
法であっても、その前段階の二酸化炭素の分離回収と高
濃度処理に大きなエネルギーを要する場合は、根本的な
解決策とはいえない。そのため、前記したような分散発
生源に対する個別対策ではなく、グローバルな対策とし
て、植林、藻類の育成、海洋への施肥(特に鉄散布)、
サンゴ礁育成などの自然の二酸化炭素固定プロセスの利
用が考えられ、一部試みられている。しかし、これらは
それぞれに問題を抱えており、進行している温暖化問題
を根本的に解決できる具体的な解決策はまだ見つかって
いないのが現状である。
【0013】前述した内容をふまえ、地球温暖化防止の
ための本発明のコンセプトは次の通りである。 1.地球規模で二酸化炭素除去が可能であること。 2.実用的で早期に二酸化炭素除去効果があること。 3.これまで放出・蓄積された二酸化炭素の除去処分が
可能なこと。 4.今後放出される二酸化炭素の除去処分が可能なこ
と。 5.二酸化炭素除去量を制御できること。 6.大気中の余剰の二酸化炭素を生物圏から隔離できる
こと。 7.シンプルで制御可能で暴走しない技術であること。 8.処理による新たな二酸化炭素や無用な廃棄物が発生
しないこと。 9.環境への化学的・生物的な添加物が無いこと。 10.万人が納得できる方法であること(社会的コンセ
ンサス)。 11.経済発展を抑制しないこと。 12.低コストで省エネ型であること。 13.環境に優しいこと。 14.環境生態系のバランスを乱さないこと。 15.国民の経済的負担が少ないこと、無いこと(グリ
ーン税・炭素税などを回避できること)。 本発明は、以上の1〜15の条件の全てを満足し可能と
する「実用的なグローバル二酸化炭素除去方法ならびに
その装置」を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明では、大気中の二
酸化炭素の削減方法ために、海洋表層海水を除炭酸処理
して生成する除炭酸海水が大気と接触することによっ
て、大気・海洋表層間の化学平衡効果により、大気中の
二酸化炭素を吸収する方法を採用する。この海洋表層海
水の除炭酸処理方法として、海水に含まれる炭酸を不溶
性炭酸塩として分離し回収するために、海水に何らの添
加物を加えることなく、海水に共存するカルシウム及び
マグネシウム等と炭酸を化合させる。さらに、海水に含
まれる炭酸の処分方法として、炭酸を不溶性炭酸塩とし
て沈殿分離回収し、その炭酸塩沈殿を深海ならびに海底
に沈降処分する。これらの工程は、一連のプロセスとす
ることも出来る。
【0015】より具体的には、海水中の炭酸を除去する
方法として、電解処理あるいは気体分離膜およびそれら
を併用する。電解により海水中の炭酸を除去する場合、
カソード電解により除炭酸した海水をアノード電解液と
する方法、ならびにそれらを多段に行うことにより、除
炭酸海水のpHを制御する。さらに、このカソード電解
により除炭酸した海水をアノード電解液とし、カソード
液に対しアノード液の流速を変化させて、除炭酸海水の
pHを制御する。このアノード電解により生成する炭酸
ガスを気体分離膜を通して対極のカソード側へ透過させ
ることによって、そのカソード液に炭酸を濃縮させ、海
水の除炭酸を行う。
【0016】この海水の炭酸を除去するための電解処理
の際に生成する水素ガスを回収し、副産物として燃料電
池の原料ガスとして利用することも出来る。なお、海水
の電解によってカソード側に生成する不溶性炭酸塩の沈
殿を回収する方法として、電解槽中の海水の流れを利用
して収集しながらその炭酸塩を深海及び海底へ処分する
長い管に導入するものである。
【0017】
【発明の実施の形態】次に、図面を参照しながら、本発
明の実施の形態について、具体的且つ詳細に説明する。
図1は、本発明の原理を示した概念図である。本発明の
大気中の二酸化炭素を地球規模で削減する方法として、
まず海洋表層海水中に含まれる炭酸(平均2.0〜2.
2mmol/kg含まれる)を海水に共存するカルシウ
ム(Ca:10mmol/kg含まれる)ならびにマグ
ネシウム(Mg:53mmol/kg含まれる)と反応
させて、不溶性のCa−Mg炭酸塩を形成させることに
よって沈殿物として炭酸を除去回収する。その除炭酸し
た海水が大気・海洋表層の化学平衡効果によって大気中
の二酸化炭素を吸収し削減する。後記するように、この
除炭酸海水は速やかに大気中二酸化炭素を吸収するた
め、効果が現れるのが早い。
【0018】具体的な除炭酸処理の方法としては、海水
に溶解している塩類のほとんどは電離あるいはイオン対
の状態で存在しており、そのため海水は電気伝導度の高
い電解質溶液である。この海水の性質を利用して、海水
を直接電解して、その中に含まれる炭酸を不溶性の炭酸
塩とする方法である。海水の電解反応としては、次のカ
ソード反応及びアノード反応で除炭酸処理を行う。
【0019】[カソード反応]まず、カソード(陽極)
においてCa2++Mg2++HCO3 -+OH-→Ca(M
g)CO3↓+H2Oの反応により、炭酸塩として沈殿す
る。なお、実際の沈殿物はMgを多く含む塩基性炭酸塩
Ca(Mg)CO3/xMg(OH)2である。 [アノード反応]次に、カソード(陰極)で除炭酸した
海水を対極液(アノード液)とすることによって、HC
3 2-+H+→CO2↑+H2Oの反応による二酸化炭素ガ
スの発生が無く、しかもカソード液(>pH10)のア
ノード処理によってpHの中性化(pH7〜8)制御が
可能で除炭酸海水として放流させることが可能となる。
【0020】この発明の目的は表層海水の除炭酸である
ため、極力炭酸含有率の高い沈殿生成が起こるような電
解処理条件で行うことが望ましい。しかも除炭酸海水に
よる大気二酸化炭素の吸収や海洋生態系等への影響を考
えると、除炭酸処理後の海水のpHは極力原海水レベル
に戻すことが必要である。
【0021】なお、上記したように、カソード反応で電
解し、除炭酸処理した海水をアノード液とすることによ
って、過剰な水素イオンの生成を抑えた対極液とするこ
とが可能である。しかし、カソードで塩基性炭酸塩の生
成が起こるため、それに見合ったアルカリ度の低下に伴
ってpHの中性化が起こるため、原海水(pH約8.2
〜8.3)に比べ、除炭酸処理した海水のpHは中性化
する。
【0022】サンゴ礁における炭酸固定化反応はCa2+
+2HCO3 -→CaCO3↓+CO2↑+H2Oであり、
CaCO3の生成の際に同量の二酸化炭素放出が起こる
ため、サンゴ礁に大気中の二酸化炭素ガスを吸収する削
減する能力を期待できないとされている。これに対し
て、本発明の場合は、上記のカソード電解反応Ca2+
Mg2++HCO3 -+OH-→Ca(Mg)CO3↓+H2
Oで分かる通り、サンゴ礁における炭酸固定化反応とは
異なるものである。
【0023】前述した処理によって生成する固体の塩基
性炭酸塩を電解槽内部で海流の流れを利用して集め、さ
らに深海への長い管の内部に導くことによって、固体の
状態で処分地とする海底へ自重で沈降させる。この結
果、海洋表層から炭酸が除去され、大気二酸化炭素の海
洋への吸収速度の律速因子であった表層→深層への炭酸
移動速度を速めることが可能となる。
【0024】なお、海洋表層の除炭酸方法としては、二
酸化炭素を選択的に透過させるガス分離膜を用いて、海
流の流れを利用してその分離膜に海水を連続的に接触さ
せることによって除炭酸処理を行っても良い。ただし、
この方法の場合は、押し込む側を加圧するか吸収する側
を陰圧にする必要がある。
【0025】さらに、電解処理とガス分離を同時に可能
とする電解分離膜を用いても良く、その場合は電解分離
膜で海水を連続的に電解し、海洋表層の炭酸イオン(H
CO 3-、CO3 2-)を前述した電解処理を行いながら、
しかもアノード電解によって二酸化炭素ガスが生成する
条件とすることによって二酸化炭素ガスとして透過分離
させ、その二酸化炭素ガスをカソード液に吸収させる。
この際、カソード側は陰圧として二酸化炭素をスムーズ
に吸引できるようにすると除炭酸の効率が向上する。な
お、アノード電解によって生成した二酸化炭素ガスを分
離しながら海水中に溶解濃縮する方法、または二酸化炭
素ガス分離膜としてガス分離と同時にある割合で海水も
透過するものを用いることによってその透過海水中に二
酸化炭素ガスを溶解濃縮する方法などにより、多量の二
酸化炭素を濃縮溶解した炭酸海水として回収する方法で
も良い。この際、カソード側は陰圧として二酸化炭素を
スムーズに吸引できるようにすると除炭酸の効率が向上
する。
【0026】これらの処理により海洋表層から回収した
二酸化炭素は、炭酸水の液体として深海中に注入処分す
る。上記の電解分離膜を透過した二酸化炭素ガスは同時
に透過する海水に溶け込み、この炭酸を高い濃度で含む
炭酸水として長い管で深海へ注入する。
【0027】以上のプロセスにより、海洋表層海水中に
含まれる炭酸の除去と深海及び海底への処分が可能とな
る。この一連の処理によって生成する除炭酸された海水
が大気中の二酸化炭素を吸収する結果、温室効果をもた
らしている大気中に蓄積された余剰の二酸化炭素を削減
する。
【0028】前述した本発明による 海洋表層中の炭酸
の回収除去とその深海及び海底処分方法、その効果とし
ての大気中の余剰二酸化炭素の削減方法は、化学的なあ
るいは生物的な添加物が不要であること、その二酸化炭
素処分量が把握できることなど人為的な制御が可能で地
球環境に優しい方法である。この方法によれば、従来提
案されている火力発電所やセメント製造工場などの大量
発生源から二酸化炭素を回収ししかもその二酸化炭素を
ガス状やドライアイスとして処分する方法と違い、処理
処分に大きいエネルギーを必要としない。本発明による
海水の除炭酸処理処分に必要となる電力の全ては太陽光
発電、太陽熱発電、風力発電、酸水素型燃料電池、海洋
深層水利用温度差発電などの発電の際に二酸化炭素排出
の無いクリーン発電によりまかなう。このため、二酸化
炭素の処理処分に伴う新たな二酸化炭素発生は起こらな
い。
【0029】前述した通り、本発明では、海水中の炭酸
を不溶性炭酸塩として分離回収する処理とその固体炭酸
塩を深海へ沈降処分するための具体策が必要となる。そ
こで、炭酸2mmol/kg濃度の表層海水を大量に処
分しなければならないが、その機能をもつフロー型電解
槽システムを、海流が常時流れている処に設置してその
流れを利用して電解槽へ導入し処理を行う。この電解処
理で不溶性の炭酸塩が電解槽の内部に生成するが、これ
が海流の流れで電解槽内部を流動し集まりながら深海へ
沈降する管へ導かれる構造にしておく。この海水除炭酸
システムを図9に示す。
【0030】化石燃料の消費によって大気中に排出され
ている二酸化炭素量の1/6に相当し、大気中の蓄積を
防ぐため世界全体で削減すべき二酸化炭素排出量の1/
3相当する海水中の炭酸の量は1GtonCである。前
記のシステムを、例えば平均1m/sの流速と想定した
日本近海の黒潮の流れの中に設置すると仮定した場合、
海水中の炭酸1GtonCを1年間で処理するのに、除
炭酸効率を100%とした場合、海流の取入れ有効面積
として1.14×1062が必要となる。海深100m
までの大気海洋平衡層を使う場合、海流取入れ口のサイ
ズは深さ100m×幅11,400mに相当する。
【0031】このシステムの主なものとしては電解槽と
発電設備であるが、このシステムが必要とする電力を得
る方法としては、太陽光発電、風力発電、電解によって
生成する水素ガスを原料ガスとする酸水素型燃料電池あ
るいは温度差発電などの二酸化炭素を放出しないクリー
ンな発電が望ましい。
【0032】システムが必要とする電力量の算出に関し
ては、未だ正確に電解処理条件が定まっていないこと
と、これまでの小規模の実験結果からではその算出に無
理がある。しかし、あえてこれまでの電解処理実験から
試算すると、除炭酸効率を100%と仮定した場合、海
水中の炭酸を電解処理し炭酸塩に変換するための電力量
としては、1年間の炭酸処理量1GtonC当り約0.
5〜2.0×109kW程度の電力が必要となる。も
し、全世界の削減目標を1年に3GtonCとすれば、
前記した除炭酸能力を有するシステムの必要数は3つあ
れば良いことになる。なお、このシステムは、海流の流
れの大きな力と風・雨・波に常時曝され、しかも非常に
長期間にわたり稼働させることが必要なため、このシス
テムは強度的にも材質的にも高い堅牢さが要求される。
【0033】この炭酸除去システムの設置場所として
は、まず我々が住んでいる日本及び周辺は特に適してい
るといえる。その理由は、世界でも最大級の強い海流で
ある「黒潮」が日本の太平洋沿岸近くを常に流れている
ことである。この黒潮は、表面の流速が毎秒2mを超え
る部分もあり、しかも1秒間に5,000万m3の海水
を常時運んでいる。これは、仮に黒潮の流れの幅を10
0kmとすると、深さ500mまでの海水が毎秒1mで
流れているといえる。しかも、その黒潮の流れている海
域には日本海溝、マリアナ海溝、フィリピン海溝のよう
な世界でも有数の深い海溝があり、本提案の主旨に沿っ
た炭酸塩の深海処分地と考えられる。なお、海底地形か
ら判断すると、フィリピンは、その太平洋側の海岸から
数10km程度比較的近い海底が鋭く切り落ちた地形を
しており、これがそのまま9,000m以上の深さのフ
ィリピン海溝となっており、しかもその海溝の東向きの
切り立った側面に黒潮の流れがぶつかっているため、炭
酸除去処理を行うための地形としては極めて適している
と思われる。これら以外に世界中にはそのシステム設置
の候補地として適しているところは多いと思われる。こ
のシステムの設置イメージを図10に示す。
【0034】大気二酸化炭素濃度が安定していた200
年前以前(二酸化炭素 280ppm)に比べ、現在大
気中の二酸化炭素濃度は30%以上増えている(200
1年現在約370 ppm)ため、180GtonCの
二酸化炭素が大気中に過剰にあるといえる。なお、二酸
化炭素放出を抑制し、200年前の大気二酸化炭素濃度
の2倍の550ppmレベルまで許容し何とか対策しよ
うとする考えが現在ある。地球温暖化を現状より進行さ
せないためには、特に化石燃料の消費と森林伐採等によ
り毎年放出されている二酸化炭素量(現状で、6.0G
tonC/年)の海洋で吸収されないその半分の3Gt
onCを毎年処理すれば、現状以上には大気二酸化炭素
濃度は増えない。あるいは、地球温暖化問題を根本的に
解決するためには、地球気象のバランスを崩しているこ
の大気中に蓄積している過剰の180GtonCの二酸
化炭素と今後大気中に放出される二酸化炭素の両方を削
減することが必要となる。今後人口増加、経済の発展な
どにより益々二酸化炭素排出量が増加することが確実視
されているが、今後排出が予想される二酸化炭素量と大
気中の過剰量の両方を削減しながら、将来的に200年
前の二酸化炭素レベル(280ppm)に戻すことが可
能となれば、この地球温暖化問題の根本的な解決となろ
う。
【0035】本発明は、地球の炭素循環の極く一部であ
りしかも適正なバランスが崩れている大気中二酸化炭素
の海洋吸収を促進させ、グローバル二酸化炭素の化学平
衡状態を制御しその濃度を適正に保つ能力を有してい
る。この方法は、火力発電所やセメント製造工場、その
他の二酸化炭素大量発生源における個別の対策では無
い。さらに、今後の開発途上国を中心とする人口の激
増、それに伴う経済発展、さらにそれに伴う二酸化炭素
放出量の劇的な増大を抑制し否定するものでも無い。そ
のため本発明は、経済発展を抑制する考えを必要としな
い。しかし、だからと言って、今後も野放図に二酸化炭
素を放出して良いという考えを肯定するものでも無い。
産業革命以来の人間文明の急速で膨大な人間社会の廃棄
物を容認できるにはあまりにも地球上のバイオスフェア
(生物圏)は狭く、その対策を自然による自然な浄化作
用に任せるには地球は狭かったことに、やっと最近人間
が気付いたのである。最近の2世紀は、急速な産業の進
展が見られ、誰もが当たり前のように放出ししかもその
弊害に気づかなかった二酸化炭素を中心とする地球温暖
化ガス類を、人間社会を営む上での人造廃棄物として捉
え、「その廃棄物の放出を極力減らし、しかもその処理
対策を行う必要がある。」という観点で、誰もが加害者
であり且つ被害者であるということで取り組まなけれ
ば、地球環境を適正に保つことはできない。それを怠る
と、人間社会の未来は短く、次の時代を担う愛する子供
達が包まれる地球環境が劣悪化し、海面上昇などにより
定住地の変更を余儀なくされ、あるいは生命の存続すら
危ういこともあり得ることを覚悟しなければならない。
【0036】日本の場合の二酸化炭素削減量に関し試算
する。(財)地球環境戦略研究機関(IGES)の20
00年12月における試算によれば、1990年の日本
の二酸化炭素総排出量(CO2、CH4、N2O、PF
C、CFC、SF6の合計の二酸化炭素換算量)は1,
124.4Mton二酸化炭素で、その後96年が1,
236.9MtonCO2と最も高く、最近はその排出
量は概ね横ばい状態である。そのため、日本の最近の二
酸化炭素総排出量を1,250MtonCO2とした場
合、日本として2010年時点で1990年比6%削減
(排出総量1,057MtonCO2)の目標をクリア
するためには、毎年の総排出量の内の多く見て200M
tonCO2(0.055GtonC)を削減できれば
良い。
【0037】この削減目標をクリアするには、本提案の
除炭酸効率を100%とした場合、除炭酸システムの海
流の取入れ有効面積は6.27×1042(これは、1
00m×627mのサイズ)となる。そのための電力量
としては、1年間の炭酸処理量0.055GtonC当
り約0.3〜1.0×108kW程度が必要になると推
定される。
【0038】
【実施例】本発明を下記の実施例により、さらに詳細に
説明する。 (実施例1)海水の電解処理の実験に用いた装置構成を
図2に示す。電解槽は内径96mm、長さ500mmの
筒型で、その中に円筒状のチタン網上に白金コーティン
グした径の異なる2種類の筒型電極を約20mmの電極
間距離でセットし、その電極の間に外径70mmφ、内
径55mmφの円筒状の多孔質膜(ポリプロピレン製、
孔径50−300μm)の隔膜を置いた。この電解槽に
1〜4L/min.の範囲で一定の流量で海水を通液
し、2枚の電極間に直流電圧を印加し電解処理を行っ
た。なお、電解処理は、定電圧電解と定電流電解の2方
式を検討し、炭酸塩沈殿生成等の条件について検討し
た。この電解処理の実験結果を表1に示す。
【0039】
【表1】
【0040】この結果から、効率は低いものの海水中の
炭酸が不溶性の炭酸塩として沈殿除去されており、本発
明の有効性が確認できた。なお、海水の電解処理の条件
として、電解電流密度が約3〜4mA/cm2以上で白
色沈殿物の生成が始まり、約10mA/cm2の電解条
件で沈殿物生成が盛んとなった。この沈殿物を化学分析
した結果、電解処理によって生成するこの物質は弱く結
晶化した塩基性炭酸塩CaCO3/xMg(OH)
2(x:0.9〜1.8)であることが分かった。この
炭酸塩は、その電解処理条件によって形態や結晶形が変
化する。その代表的な写真を図3に示す。
【0041】以上の結果から、海水に何らの添加物を加
えることなく、海水中に存在している溶解成分だけでC
2++Mg2++HCO3 -+OH-→Ca(Mg)CO3
+H 2Oの反応が進行し、本発明の目的とする海水の除
炭酸処理の確証が得られた。この固体炭酸塩は、弱く結
晶化しており、化学的な安定性(溶解性など)も高いと
推測され、そのため深海処分すれば海底に堆積してその
まま岩石化する期待がもてるため、大気中の余剰二酸化
炭素を生物圏から完全に隔離できる可能性を示唆してい
る。このことから、本発明は、これまで提案されている
海水中へ二酸化炭素ガス注入処分やドライアイス処分す
ることに比べ、大気への二酸化炭素再放出の心配がな
い。
【0042】(実施例2)図4に示すようなガス分離膜
付きフロー型電解槽を用い、電解セル内の外側電極をア
ノードに、内側電極をカソードとしてそれら各々に原海
水を通液し、その際アノードから生成する炭酸ガスの回
収を行った。その結果、アノード電解液からガス分離膜
を透過して回収されるガスが炭酸ガスであること、しか
もそのアノード電解によって除炭酸処理を行った海水を
カソードで電解処理することによって、そのpH値をほ
ぼ原海水に近いpH値レベルに戻せることが分かった。
なお、この方式で除炭酸処理を行った海水は、原海水と
変わらない大気二酸化炭素吸収力を有する。これらの結
果は、本発明の有効性を裏付けるものである。
【0043】(実施例3)図2に示す電解処理装置によ
り、カソード側とアノード側の流量比を変化させ、この
時のカソードでの不溶性炭酸塩の沈殿物の生成状況とカ
ソードならびにアノード処理海水のpH値を調べた結果
を図5に示す。
【0044】この電解処理実験の結果から、除炭酸処理
後のカソード液をアノード流量/カソード流量の比率を
1.3以上としてアノードへ通液することによって、そ
のアノード処理後の除炭酸海水のpH値を7.2以上に
できること、しかも流量比2.9とすることで原海水
(pH8.3)とほぼ同程度のpH8.1とできること
が分かる。なお、この場合のいずれの条件でもカソード
側のpH値は約9.7であり、炭酸塩を形成するpH条
件を保っており、カソード側での炭酸塩の沈殿生成量も
ほぼ同等であった。この流量比をコントロールする電解
処理方法によって、除炭酸処理後の海水のpHを環境へ
の影響が懸念される7以下となる状態を避けることが可
能であるため、除炭酸海水として海洋表層へ放流するこ
とによって、その除炭酸された割合に見合う量の大気中
の二酸化炭素を吸収し削減できることになる。しかも実
施例4に示すようにこの除炭酸海水は、原海水と変わら
ない大気二酸化炭素吸収力を有する。
【0045】(実施例4)前記実施例1〜3により得ら
れた除炭酸海水の大気中二酸化炭素の吸収能力を調べ
た。この結果を図6に示す。この結果から、本発明の電
解処理によって得られた除炭酸海水は、原海水と変わら
ない大気中二酸化炭素吸収能力を示しており、本発明の
有効性が確認できた。
【0046】(実施例5)図4に示すガス分離膜付きフ
ロー型電解槽を用い、前記実施例1と同様の条件で海水
の電解処理を行い、その際カソードから生成する水素ガ
スの回収を行った。その結果、電解によってカソードか
ら盛んと非常に細かいガスが生成するが、そのガスが水
素であること、さらにその水素ガスは電解処理のクーロ
ン量にほぼ比例して生成しており、しかもその水素ガス
は容易にガス分離膜を透過し回収できることが分かっ
た。なお、回収した水素ガスの純度は95%以上と高
く、そのままでも酸水素燃料電池用の原料ガスとして充
分に利用できることが分かった。なお、この際、実施例
3に示すアノード側のpHを7以上に保つことによっ
て、海水の電解で生成しやすい活性な塩素化合物の生成
を抑制することも同時に可能である。
【0047】
【実施例6】海水の電解処理によって生成した不溶性炭
酸塩は、その電解処理条件によって組成や形状が異な
る。その傾向としては、電流密度が低い弱い電解処理の
場合には塩基度の低く炭酸カルシウム含有率の高い炭酸
塩(低塩基性炭酸塩)が生成し、電流密度が高く強い電
解処理の場合には塩基度の高い炭酸カルシウム含有率の
低い炭酸塩(高塩基性炭酸塩)が生成する。これら炭酸
塩の形態やその粒径などによってその物性は異なるが、
例えば低塩基性炭酸塩の場合の大気圧状態における海水
中の沈降速度は概算0.5〜2m/h程度であった。し
かも、次に述べる炭酸塩の高圧海水処理結果から、炭酸
塩は高圧下において炭酸カルシウム密度が高まるため、
深海及び海底への自重による沈降性は充分にあると判断
された。これらの主な炭酸塩を図7に示す。
【0048】本発明は、この海水の電解処理によって生
成する不溶性炭酸塩を深海及び海底に沈降処分させるこ
とが目的である。そのため、海深3,000m及び5,
000mを模擬するために高圧ポンプを用いて300気
圧ならびに500気圧の海水中でこの炭酸塩を処理し、
その前後の沈殿物の形態と構成元素の変化について調べ
た。
【0049】その結果、炭酸塩は高圧海水中でも溶解等
が起こらず充分に安定であり、しかもその処理が高圧ほ
ど炭酸塩中のマグネシウム成分が溶脱して炭酸カルシウ
ムの含有量の多い組成となる現象が見られた。この結果
は、炭酸塩の深海及び海底での結晶化が進むことを示唆
しており、本発明の有効性が確認できた。
【0050】
【発明の効果】以上説明した通り、本発明によれば、本
発明のコンセプトとした挙げた前述の1〜15の要請の
全てを満たすことが出来、経済抑制すること無く、しか
も過去に放出され大気圏に蓄積されている二酸化炭素の
みならず今後増え続ける二酸化炭素までも除去すること
が可能であり、生物圏に無理強いすること無く二酸化炭
素を制御しながら適度に除去し、生物圏からの隔離する
ことによって、地球大気環境を適正に保つことが可能と
なる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理を示す概念図である。
【図2】本発明の実施例を実施するための実験装置のフ
ロー図である。
【図3】本発明の実施例において回収された不溶性炭酸
塩を示す電子顕微鏡写真である。
【図4】本発明の実施例を実施するためのガス分離膜付
きフロー型電解槽の構成を示す概念図である。
【図5】本発明の実施例におけるカソード液とアノード
液の流量比変化によるpH値を示すグラフである。
【図6】本発明の実施例における除炭酸海水の大気中二
酸化炭素吸収能力を示すグラフである。
【図7】本発明の実施例において電解処理によって生成
した不溶性炭酸塩を示す電子顕微鏡写真である。
【図8】本発明の実施例において回収された高圧海水処
理炭酸塩を示す電子顕微鏡写真である。
【図9】本発明の海水炭酸除去システムの一実施形態を
示す概念図である。
【図10】本発明の海水除炭酸システムを黒潮海域に設
置した状態を示すイメージ図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C25B 1/18 C25B 1/18 4G146 // C01B 31/20 C01B 31/20 Z 4K021 Fターム(参考) 4D011 AA17 AD03 4D037 AA06 BA23 CA03 4D038 AA03 AB24 4D061 DA09 DB09 EA02 4G075 AA04 AA37 BA05 BB04 BD13 BD26 CA20 CA74 DA02 EC21 EC25 EC30 4G146 JC05 JC31 4K021 AB03 BA02 BA03 BC01 BC03 BC07 CA08 CA09 CA10 DB02 DC03

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 大気中の二酸化炭素の削減方法として、
    海洋表層海水を除炭酸処理して生成する除炭酸海水が大
    気と接触することによって、大気・海洋表層間の化学平
    衡効果により、大気中の二酸化炭素を吸収することを特
    徴とする大気中の二酸化炭素を削減する方法。
  2. 【請求項2】 海洋表層海水の除炭酸処理方法として、
    海水に含まれる炭酸を不溶性炭酸塩として分離し回収す
    るために、海水に何らの添加物を加えることなく、海水
    に共存するカルシウム及びマグネシウム等と炭酸を化合
    させることを特徴とする海水に含まれる炭酸の回収除去
    方法。
  3. 【請求項3】 海水に含まれる炭酸の処分方法として、
    炭酸を不溶性炭酸塩として沈殿分離回収し、その炭酸塩
    沈殿を深海ならびに海底に沈降処分することを特徴とす
    る回収炭酸の処分方法。
  4. 【請求項4】 海洋表層海水の中に含まれる炭酸を除去
    した除炭酸海水が大気と接触することによって大気・海
    洋表層間の化学平衡効果により大気中の二酸化炭素を吸
    収する工程と、海水中の炭酸と共存するカルシウム及び
    マグネシウム等を化合して不溶性炭酸塩として沈殿回収
    する工程と、さらにその不溶性炭酸塩を固体の状態で深
    層及び海底に沈降処分する工程とを一連のプロセスとす
    ることを特徴とする大気中の二酸化炭素の削減方法。
  5. 【請求項5】 海水中の炭酸を除去する方法として、電
    解処理あるいは気体分離膜およびそれらを併用すること
    を特徴とする海水の除炭酸方法。
  6. 【請求項6】 電解により海水中の炭酸を除去する場
    合、カソード電解により除炭酸した海水をアノード電解
    液とする方法、ならびにそれらを多段に行う方法を特徴
    とする除炭酸海水のpH制御方法。
  7. 【請求項7】 電解を用いて海水を除炭酸する際、カソ
    ード電解により除炭酸した海水をアノード電解液とする
    方法において、カソード液に対しアノード液の流速を変
    化させることを特徴とする除炭酸海水のpH制御方法。
  8. 【請求項8】 海水中の炭酸を除去する方法として、ア
    ノード電解により生成する炭酸ガスを気体分離膜を通し
    て対極のカソード側へ透過させることによって、そのカ
    ソード液に炭酸を濃縮させる方法を特徴とする海水の除
    炭酸方法。
  9. 【請求項9】 海水の炭酸を除去するための電解処理の
    際同時に生成する水素ガスを回収して燃料電池の原料ガ
    スとして利用することを特徴とする海水の除炭酸方法。
  10. 【請求項10】 海水の電解によってカソード側に生成
    する不溶性炭酸塩の沈殿を回収する方法として、電解槽
    中の海水の流れを利用して収集しながらその炭酸塩を深
    海及び海底へ処分する長い管に導入する機能を有するこ
    とを特徴とする回収炭酸の処分方法。
  11. 【請求項11】 大気中の二酸化炭素の削減方法とし
    て、海洋表層海水中に含まれる炭酸を不溶性炭酸塩とし
    て分離回収し、その除炭酸した海水が大気と接触し、大
    気と海洋表層との間の化学平衡効果により大気中の二酸
    化炭素を吸収することを特徴とする大気中の二酸化炭素
    を削減するための前記請求項1に示す機能を有する装
    置。
  12. 【請求項12】 海水が電解質である性質さらに海流の
    流れを利用し、海水を電解法ガス分離膜に連続的に接触
    させて電解し、海水に含まれる炭酸を不溶性炭酸塩とし
    て分離し回収することを特徴とする海洋表層に含まれる
    炭酸を回収除去するための前記請求項2に示す機能を有
    する装置。
  13. 【請求項13】 海水に含まれる炭酸を不溶性炭酸塩に
    変換処理し沈殿として分離回収し、その炭酸塩沈殿を深
    海中に沈降処分することを特徴とする回収炭酸を処分す
    るための前記請求項3に示す機能を有する装置。
  14. 【請求項14】 海洋表層の中に含まれる炭酸を不溶性
    炭酸塩として分離回収し、その除炭酸処理した海水が大
    気と接触することによって大気と海洋表層との間の化学
    平衡効果により大気中の二酸化炭素を吸収する工程と、
    海水を海流の流れを利用してフロー型電解槽に連続的に
    接触させて電解し、海水に含まれる炭酸を不溶性炭酸塩
    として沈殿分離し回収する工程と、さらにこの炭酸塩を
    深海中に長い管を通して沈降処分する工程とを一連のプ
    ロセスとする前記請求項4に示す機能を有する装置。
  15. 【請求項15】 海水中の炭酸を除去する方法として、
    電解処理あるいは気体分離膜およびそれらを併用するこ
    とを特徴とする前記請求項5に示す機能を有する海水の
    除炭酸装置。
  16. 【請求項16】 電解により海水中の炭酸を除去する場
    合、カソード電解により除炭酸した海水をアノード電解
    液とする方法、ならびにそれらを多段に行う方法を特徴
    とする前記請求項6に示す機能を有する除炭酸海水のp
    H制御装置。
  17. 【請求項17】 電解を用いて海水を除炭酸する際、カ
    ソード電解により除炭酸した海水をアノード電解液とす
    る方法において、カソード液に対しアノード液の流速を
    変化させることを特徴とする前記請求項7に示す機能を
    有する除炭酸海水のpH制御装置。
  18. 【請求項18】 海水中の炭酸を除去する方法として、
    アノード電解により生成する炭酸ガスを気体分離膜を通
    して対極のカソード側へ透過させることによって、その
    カソード液に炭酸を濃縮させる方法を特徴とする前記請
    求項8に示す海水の除炭酸装置。
  19. 【請求項19】 前記請求項4に示す大気中の二酸化炭
    素の削減方法において、海水を除炭酸処理する際に必要
    となる電力を、太陽光発電、太陽熱発電、風力発電、酸
    水素型燃料電池、海洋深層水利用温度差発電などの発電
    の際に二酸化炭素を放出しない方法で電力を得る発電能
    力を付加した海水除炭酸処理装置。
  20. 【請求項20】 前記請求項9に示す海水の除炭酸処理
    の際生成する水素ガスを原料ガスとして燃料電池を用い
    て発電し、その電力を利用して電解による海水の除炭酸
    処理する能力を有する海水除炭酸処理装置。
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