JP2003323662A - 割引情報サービスシステム、自動販売機、および方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 利用者への割引情報等の周知効果を向上さ
せ、自動販売機を用いた簡易な割引サービスを提供でき
るシステムを提供すること。 【手段】 割引情報サービスシステムは、割引情報サー
ビスシステムに加入済の利用者を認証する利用者認証手
段、および認証済利用者が加入済の営業施設の割引サー
ビスに関する割引許可コードおよび広告テキストである
割引関連情報を該認証済利用者に送信する割引関連情報
送信手段を含むネットワークサーバと、送信された割引
関連情報を受信し記憶し表示する携帯媒体と、割引許可
コードを記憶する割引許可コード記憶手段、携帯媒体が
表示する割引許可コードを読み取るコード読取手段、お
よび、読み取ったコードが記憶していた割引許可コード
と一致する場合に割引価格で販売する手段を含む自動販
売機とを備える。割引許可コードは、バーコード形式で
表示され、ネットワークサーバおよび自動販売機におい
て更新可能である。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、営業施設に置かれ
た自動販売機の割引に関するビジネスモデル、そのため
の情報サービスシステム、自動販売機、および方法に関
するものであり、特に、営業施設の会員のために自動販
売機の割引サービスを実施しかつその割引サービスない
し営業施設自体についての広告を効果的に配信するため
のシステム、そのための自動販売機、および方法に関す
るものである。

【０００２】

【従来の技術】従来より、自動販売機は各種商品の販売
ツールとして広く利用されており、パチンコ店などの店
舗においては、店舗への集客を目的として、キャンペー
ンなどの特定期間、店舗内に設置した自動販売機の販売
価格を低廉に設定することが行われていた。

【０００３】しかし、自動販売機の販売価格を低廉に設
定したことを利用者に広く周知させる適切な方法がな
く、必ずしも十分な集客効果を得ることができなかっ
た。

【０００４】また、自動販売機の利用価値を向上させる
他の試みとして、移動体通信網等を介する認証及び決済
を利用した支払いシステムが提案されている。

【０００５】このシステムは、利用者及び口座残高に関
する認証情報をバーコードなどの形式で携帯端末に送信
し、当該バーコードを自動販売機のバーコードリーダで
読みとることで利用者の認証を行って商品を提供する一
方、当該利用者の購入情報を、自動販売機から決済機能
を備えたサーバに送信して処理を行うことで、キャッシ
ュレスでの自動販売機の利用を可能とするものである。

【０００６】しかし、このようなシステムにおいては、
利用者は商品の購入に先だって代金を預け入れもしくは
前払い（プリペイド）をすることが必要であり、また、
商品の購入毎に認証のための通信費を負担しなければな
らないため、加入や利用に対して抵抗を感じる利用者も
多い。更に、自動販売機の設置者においては、このシス
テムを採用することで特別な利益が発生する訳ではない
一方で、自動販売機の価格がバーコード認証や通信機能
の付加のために高額となる問題があり、このシステムは
広く利用されるには至っていない。

【０００７】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、種々の営業
が行われる営業施設に設置される自動販売機の割引情報
を集約し、その特定のサイトから種々の割引情報へのア
クセスを可能にすることで、利用者への割引情報等の周
知効果を向上させるとともに、自動販売機を用いた簡易
な割引サービスの提供を可能とするものである。

【０００８】

【課題を解決するための手段】本発明は、かかる目的に
鑑みてなされた割引情報サービスシステムであり、割引
情報サービスシステムに加入済の利用者を認証する利用
者認証手段、および認証済利用者が加入済の営業施設の
割引サービスに関する割引許可コードおよび広告テキス
トである割引関連情報をその認証済利用者に送信する割
引関連情報送信手段を含むネットワークサーバと、送信
された割引関連情報を受信し記憶し表示する携帯媒体
と、割引許可コードを記憶する割引許可コード記憶手
段、携帯媒体が表示する割引許可コードを読み取るコー
ド読取手段、および、読み取った割引許可コードが割引
許可コード記憶手段に記憶された割引許可コードと一致
する場合に割引価格で販売する手段を含む自動販売機と
を備え、割引許可コードがネットワークサーバおよび自
動販売機において更新可能であることを特徴とする。

【０００９】これにより、認証をあらかじめ所定のネッ
トワークサーバに対して済ませておけば、携帯媒体を使
用してそのネットワークサーバから割引関連情報を事前
に受け取ることができ、なんら、事前に預け入れを行っ
たり営業施設の現場で認証用通信を行ったりすることな
く、割引許可コードを読み取る自動販売機により割引サ
ービスを簡易に受けることができる。

【００１０】また、広告テキストは、営業施設に関連す
る種々の便利な情報を有することができ、その営業施設
の割引許可コードを取得するインセンティブが高まる。
また逆に、割引許可コードの存在により相乗的に広告効
果が高まる。

【００１１】また、種々の営業が行われる営業施設に設
置される自動販売機の割引情報に単一のネットワークサ
ーバからアクセスすることが可能になり、利用者への割
引情報等の周知効果も向上させることができる。

【００１２】ここで、携帯媒体が表示する割引許可コー
ドは、バーコード形式であることが好ましく、対応し
て、コード読取手段は、バーコードリーダであることが
好ましい。

【００１３】バーコード自体は規格となっており、ま
た、媒体として有利である会員カード等への記載や携帯
電話の液晶ディスプレイへの表示も容易であるため、シ
ステムを安価に実装することができ、また、コード読取
におけるある程度の頑強さを保証できる。コード読取手
段は、入力するコードが通常のバーコードや二次元バー
コードの場合には対応するバーコードリーダとすること
ができ、また入力されるコードが例えば会員カード上に
磁気的に記載されている場合には磁気リーダであっても
よい。また、携帯媒体がＰＤＡなどの多機能携帯端末で
ある場合には、赤外線による通信が行われてもよい。

【００１４】すなわち、割引許可コードは、ネットワー
クサーバにおける蓄積段階においても、携帯媒体におけ
る記憶段階においても、さらに、自動販売機における記
憶もしくは比較段階においても、例えば数字列や画像と
いった種々の形式をとることができるが、携帯媒体にお
ける表示の段階および自動販売機における読取の段階に
おいては、少なくともバーコードという画像形式をとる
ことが好ましい。

【００１５】また、割引許可コードは、ネットワークサ
ーバおよび自動販売機もしくはその一方において自動更
新されることが好ましい。

【００１６】これにより、割引許可コードが想定外の経
路で会員以外に頒布された場合にも、一定期間後は会員
だけが改めて新しい割引許可コードを得るため、その影
響を抑えることができる。特に、差別化による会員への
インセンティブとして自動販売機の割引サービスを実施
している場合にはインセンティブを保つことができる。

【００１７】また、ネットワークサーバは、アクセスし
てきた端末の利用者が該割引情報サービスシステムへ加
入することを可能にする利用者割引情報サービスシステ
ム加入手段と、営業施設を運営する認証済利用者が営業
施設として該割引情報サービスシステムへ加盟すること
を可能にする営業施設割引情報サービスシステム加盟手
段と、認証済利用者が既加盟の一以上の営業施設の割引
サービスへ選択的に加入することを可能にする利用者営
業施設割引サービス加入手段と、認証済利用者が運営す
る加盟営業施設の割引関連情報をネットワークを介して
更新することを可能にする割引関連情報更新手段とさら
に備えることが好ましい。

【００１８】これにより、割引情報サービスシステム自
体への加入、利用者としての営業施設の割引サービスへ
の加入、営業施設の運営者としてのサービスシステムへ
の加盟、および、割引関連情報の更新が、ネットワーク
サーバによって一元管理され、途中なんら保守要員を介
さないため割引情報サービスシステムの運営効率が飛躍
的に向上する。

【００１９】また、本発明は、割引許可コードを記憶す
る割引許可コード記憶手段、割引許可コードを更新する
割引許可コード更新手段、表示された割引許可コードを
読み取るコード読取手段、および、読み取ったコードが
割引許可コード記憶手段に記憶された割引許可コードと
一致する場合に割引価格で販売する手段を含む自動販売
機を提供する。

【００２０】これにより、利用者にとって使用上の心理
的抵抗が少ない割引サービスつき自動販売機を実現で
き、かつ安価なため広く展開しやすいものとなる。

【００２１】さらに、本発明は、ネットワークサーバに
おいて、認証済利用者の携帯媒体に、該認証済利用者が
加入済の営業施設の割引サービスに関する割引許可コー
ドおよび広告テキストである割引関連情報を送信する割
引関連情報送信ステップと、携帯媒体において、受信し
た割引許可コードを記憶するステップと、携帯媒体にお
いて、記憶した割引許可コードを表示するステップと、
自動販売機において、携帯媒体に表示した割引許可コー
ドを読み取るステップと、自動販売機において、読み取
った割引許可コードが、自動販売機に記憶された割引許
可コードと一致する場合に割引価格で販売するステップ
とを含む方法を提供する。

【００２２】また、この方法においては、携帯媒体が表
示する割引許可コードがバーコード形式であり、読み取
りがバーコードリーダで行われることが有利である。

【００２３】

【発明の実施の形態】次に、本発明を具体的な実施の形
態に基づいて詳しく説明する。なお、以下の説明はあく
まで例としてのものであり、当業者は頭記の特許請求の
範囲内で、適当な置換、追加、削除、など変更を行うこ
とが可能である。

【００２４】図１は、本発明の一実施形態によるサービ
スシステムの全体構成を示す。このシステムは、パチン
コ店Ａ（４）に置かれた缶ジュース自動販売機３の割引
を行いかつパチンコ店Ａ（４）に関する広告を効果的に
配布するためのサービスシステムであり、少なくとも、
ネットワークサーバ１と、これに無線接続された携帯媒
体（携帯電話）２と、缶ジュース自販機である自動販売
機３を備えて構成されている。ここで、パチンコ店が
「営業施設」に相当し、缶ジュース自動販売機が「自動
販売機」に相当する。尚、本発明における営業施設は、
必ずしも単一の施設により構成される場合に限定される
ものではなく、例えばフランチャイズチェーンのように
複数の施設より構成される場合も本発明の営業施設に該
当する。

【００２５】本実施形態においては、割引許可コード
は、ネットワークサーバ１に蓄積されてから携帯媒体２
に表示され自動販売機３に読み取られるまでバーコード
を構成するデジタル画像形式であり、読み取られた後自
動販売機３内での処理は数字列を表すデジタル形式であ
る。したがって、以下、割引許可コードがバーコード形
式で表されているときは、「割引許可バーコード」とし
て特に記載する。

【００２６】ネットワークサーバ１は、パチンコ店Ａ
（４）の（ある場合には潜在的な）利用者５の携帯電話
２に、パチンコ店Ａの自動販売機３で割引を受けるため
に必要な割引許可バーコード（図１のコード０００１０
２０４を意味する縞模様など）および広告テキスト（図
１の「１０日は、新装開店」など）を、自動送信する役
割を果たす装置である。この保守運用は、例えば図示す
るパチンコ店Ａの運営者によって定期的に乃至随時に行
われている。

【００２７】また、携帯電話２は、自動送信された割引
許可バーコードを受信する役割、蓄積する役割、およ
び、割引を許可させるために自動販売機３にその割引許
可バーコードを表示する（読み取らせる）媒体的な役割
を果たす装置であり、パチンコ店Ａ（４）の利用者５に
よって携帯され、利用者５がパチンコを行う際に自動販
売機３の置かれたパチンコ店Ａ（４）まで持ち込まれる
ことを介して、その利用者５が、その自動販売機３にお
ける割引をうけられるようにする。

【００２８】自動販売機３は、表示された（読み取らさ
れた）割引許可バーコードを認識して、営業施設４の利
用者だけが持っているはずの割引許可バーコードであっ
た場合にのみ割引を実施する役割を果たす特殊な回路を
備えた装置であり、やはりパチンコ店Ａの運営者によっ
て保守され、割引許可コードの設定、割引許可コードの
更新予定の設定が行われる。

【００２９】以下、この図１、および図２〜図４に従
い、各構成要素の構造および動作をさらに詳しく説明す
る。

【００３０】ネットワークサーバ１は、図示しない公知
のＯＳソフトウエアおよびＷｅｂサーバソフトウエアを
用いて実装されている。このＷｅｂサーバソフトウエア
は、公知のスクリプト言語で作成された専用のＣＧＩ、
および公知のＤＢＭＳと連携することにより、利用者パ
スワード認証機能、及び、ＵＲＬ埋め込み式のセッショ
ンＩＤによる営業施設ホームページごとの利用者アクセ
ス制限機能を実現している。この仕組みは当業者に周知
であり、ここでは詳述しない。

【００３１】営業施設ホームページは、各営業施設に対
応し、パチンコ店ＡのホームページのＵＲＬは、http:/
/www.xx.jp/discount/pachinko-a/index.htmlとなって
いる。また、他の営業施設である釣堀Ｂのホームページ
のＵＲＬは同様にhttp://www.xx.jp/discount/fishing-
b/index.htmlとなっている。各ホームページの内容であ
るＨＴＭＬファイルは、各営業施設のそれぞれのサービ
スおよび時報などを紹介するものであり、その中で画像
ファイル（ＧＩＦ、ＪＰＥＧ、ＰＮＧ形式など）として
例えばコード「０００１０２０４」を表す割引許可バー
コード（図中の縞模様）をリンクして含んでおり、ま
た、その下に文字テキスト形式で「１０日は、新装開
店」等を示す広告テキストを含んでいる。

【００３２】この割引許可バーコードを構成する画像フ
ァイルは、月ごと等に定期更新され、一方、広告テキス
トは、広告の他に、割引の適用期間、および割引許可バ
ーコードの使い方の説明等を入れることができ、パチン
コ店Ａの都合に応じてパチンコ店Ａの運営者によりネッ
トワークを介して随時更新できるように構成されてい
る。

【００３３】割引許可バーコードを構成する画像ファイ
ルの定期更新は、例えば２００２年４月→５月→６月と
いった時間の推移に対して、コード「０００１０２０
４」→「０００１０２０５」→「０００１０２０６」を
表す画像ファイルへと順次更新される。これは、やはり
営業施設であるパチンコ店Ａの運営者によってネットワ
ークを介してＦＴＰなどで手作業で交換が行われてもよ
いが、本実施形態では、バーコードを構成する画像ファ
イルを、パチンコ店Ａの営業施設コード０００１と現在
の年月である２００２年４月とから自動合成することに
よってサーバ１のみにより自動更新している。このよう
な自動更新は、既存のスケジューラソフトウエア、ファ
イル削除コマンドやファイルコピーコマンドを発行可能
なスクリプト言語、およびバーコード画像生成専用ソフ
トウエアの連携により、所定の設定されたタイミング
（別の実施形態では必ずしも周期的ではない）で行うこ
とができる。また、別の実施形態では、ＨＴＭＬファイ
ルによって参照されるかかる画像ファイルを所定のアク
セス制限されたディレクトリにある画像ファイルで同様
に自動的に順次置き換えることで実現できる。また別の
実施形態では、バーコードは、２次元バーコードでもあ
り、この場合、より多くの営業施設およびフランチャイ
ズチェーンなどを識別することができる。なお、割引許
可バーコードの更新に応じて自動販売機３の割引許可コ
ード（本実施形態では、自動販売機３内の処理は画像レ
ベルでなく数字列レベルのため、あえて「コード」と呼
ぶ）を同様に更新する必要がでてくるが、これについて
は後述する。

【００３４】携帯電話２は、そのインターネットホーム
ページアクセス機能によって、ネットワークサーバ１に
アクセスすることができる。

【００３５】しかし、パチンコ店Ａの利用者でなければ
通常はネットワークサーバ１のＵＲＬを知ることができ
ないため、ネットワークサーバ１にアクセスすることは
ない。また、アクセスできたとしても、前述のアクセス
制限がされているため、パチンコ店Ａを利用する意思が
なければパチンコ店Ａの割引サービスへの加入は行わ
ず、割引情報サービスシステムの利用者ＩＤやパスワー
ドを得ることはない。このため、パチンコ店の利用者で
ない一般の人は割引を受けることができず、加入を促進
することができる。

【００３６】一方、パチンコ店Ａの利用者であれば、例
えば店内に広告されたＵＲＬを見つけてアクセスする機
会ができる。また、例えば、なんらかの割引サービスを
探してる利用者は割引情報の集約されているネットワー
クサーバ１を介してパチンコ店ＡのＵＲＬにアクセスす
る機会ができ、更に新しいパチンコ店を探している潜在
的な（すなわち有望な）利用者であれば、他のポータル
サイトでこのパチンコ店Ａの広告とネットワークサーバ
１のＵＲＬ、すなわち本割引情報サービスシステムのＵ
ＲＬを見つけてアクセスする機会ができる。

【００３７】このようなユーザは、利用に際して便利な
情報や快適なサービスを受けられるよう、ネットワーク
サーバ１におけるパチンコ店Ａの割引情報サービスに加
入（サインアップ）する可能性が高く、以降、パチンコ
店Ａの割引許可バーコードの画像ファイル及び広告テキ
ストの受信が可能となる。

【００３８】なお、加入時には、ＩＤ／パスワードの
他、その利用者に固有の、パチンコ店Ａホームページへ
のＵＲＬがメールされる。このＵＲＬはセッションＩＤ
を含む形式のものである。ネットワークサーバ１側で
は、このセッションＩＤと利用者に割り当ててメールし
たパスワードとの対応をＤＢＭＳに格納しており、アク
セスしてきたＵＲＬに含まれるセッションＩＤと入力さ
れたパスワードとの対応を確認して利用者ごとのアクセ
ス制限を行うことができる。

【００３９】図２の流れ図は、パチンコ店Ａの割引許可
バーコードの画像ファイル等の受信が可能となったかか
る利用者による利用のプロセスを示している。

【００４０】パチンコ店Ａの割引情報サービスへの加入
（サインアップ）を終了した利用者は、割引情報サービ
スの利用を開始（Ｓ２１）することができ、まず、携帯
電話のショートカットメニューなどに記憶された前記セ
ッションＩＤ付ＵＲＬをもとに、ネットワークサーバ１
のパチンコ店Ａのホームページ（ＨＰ）にアクセスする
（Ｓ２２）。

【００４１】この際、図示しないパスワード認証が行わ
れ、事前のサインアップ時に決定されＤＢＭＳに記憶さ
れたＩＤおよび対応するパスワードが入力確認され、さ
らにセッションＩＤとの対応が確認される。

【００４２】なお、このＩＤおよびパスワードは、ネッ
トワークサーバ１において利用者ごとに共通となってお
り、同一のＩＤおよびパスワードが、パチンコ店Ａのホ
ームページをアクセスする際にも、釣堀Ｂのホームペー
ジをアクセスする際にも使用することができる。すなわ
ち、個々の割引情報サービスへの加入状態はパスワード
等によって識別されるのではなく、各営業施設に対する
選択的な加入（サインアップ）の行為、および、対応す
る、固有セッションＩＤ付ＵＲＬを含んだメールの発行
という形で行われる。ネットワークサーバ１側では、ど
のＩＤ（すなわち利用者）がどの営業施設についての割
引情報サービスに加入しているかという対応をＤＢＭＳ
によって記憶管理する。

【００４３】ホームページにアクセスした利用者は、割
引許可バーコードの画像ファイルおよび広告テキストを
携帯電話２において受信（Ｓ２３）する。受信した画像
ファイルは、いつでもすぐに表示しやすいように携帯電
話２にキャッシュし、以降通信を行わずキャッシュした
ものを表示することができる。

【００４４】ついで、利用者は受信した広告テキストを
読み（Ｓ２４）、その営業施設に関する広告内容のほ
か、割引許可バーコードの使用の仕方、有効期限等につ
いて知ることになる。

【００４５】この情報をもとに、パチンコ店Ａを利用す
る（Ｓ２５）際、自動販売機３による缶ジュースの割引
販売を受けることができる。この場合、携帯電話２のキ
ーを操作して、キャッシュ等からその営業施設に対応す
る割引許可バーコードを携帯電話２のディスプレイに表
示（Ｓ２５１）し、その割引許可バーコードを自動販売
機３前面のバーコードリーダに読み取らせる（Ｓ２５
２）ことになる。この場合、後述する自動販売機３内回
路によって、自動販売機３が割引モードになり、割引金
額が自動販売機３前面のディスプレイに表示される（図
１）。また、別の実施形態では、缶ジュースの値札表示
の額が直接値引き後の額に減額して表示される。利用者
は、かかる額に応じて自動販売機を割引価格で利用する
ことができる（Ｓ２５３）。なお、同じ割引許可バーコ
ードを自動販売機３のバーコードリーダに読み取らせる
ことで、利用者は、繰り返して割引を受けることが可能
である。

【００４６】図３は、自動販売機３（缶ジュース自販
機）における、図２のＳ２５２の読取処理、Ｓ２５３の
割引処理、Ｓ２６の終了処理を可能にする自動販売機３
内専用回路の概略図である。

【００４７】全体制御回路３１は、２種類の販売価格を
備えた既存の自動販売機において公知である手段によ
り、割引表示、入金検出、商品提供等を制御する。ただ
し、双方向データポートによって接続された、割引フラ
グの検出／リセット回路３２が全体制御回路３１に値１
を示す場合には、割引された額を表示しかつその割引さ
れた額を課金するよう制御を行う。また、１缶分の商品
の提供が終わった瞬間に、この全体制御回路３１は、割
引フラグの検出／リセット回路に向けて（すなわち逆方
向に）値１を示し（通常は０を示している）、割引フラ
グのリセット動作を行わせることができる。

【００４８】割引フラグの検出／リセット回路３２は、
後述のＲＡＭ３６内の割引フラグのアドレスの内容（０
または１）を十分細かい周期でプロセッサ３８およびバ
ス３３を通じて受け取り、最後のタイミングで受け取っ
た内容を全体制御回路３１に継続的に示すものである。
また、全体制御回路３１からの信号を監視し、１であっ
た場合には、ハードウエア割り込みをかけてプロセッサ
回路３８の動作を一時占有し、ＲＡＭ上の図示しない割
引フラグリセットコマンド検出フラグを１にすることが
できる。なお、割引フラグリセットコマンド検出フラグ
は、図４で後述するアルゴリズムにおいて、割引フラグ
を０に戻した後、かならず０にされるようになってい
る。また、別の実施形態では、割引フラグの検出／リセ
ット回路３２は直接ＲＡＭ３６にアクセスでき、割引フ
ラグを直接読み書きできるようになっており、この場合
にはプロセッサ３８に関するアルゴリズム（ＥＰＲＯＭ
３５に書かれたプログラム）の一部が省略できる。

【００４９】バス３３は簡単のため１本しか示していな
いが、プロセッサからＲＡＭ等への各種制御線および複
数のデータ線を兼ね備えたものである。

【００５０】この回路は順序回路であり、プログラムを
記憶するため、およびスタック等の作業スペースのた
め、メモリ（３５、３６）を有し、単一のアドレス空間
３４にマッピングされている。

【００５１】ＥＰＲＯＭ３５は、この回路を動作させる
ための基本部分となるプログラム等と、割引許可コード
設定および更新予定設定を構成する静的データを格納し
ている。システムＢＩＯＳ等は公知の構成のため詳述し
ないが、割引プログラムの構成については後述する。割
引許可コードの組である割引許可コードデータ列（本実
施形態ではあくまで数字列であるがバーコード画像のサ
イズに対応している）は、割引許可コードの桁数×バリ
エーション数（列数）分のメモリ領域を占有する。例え
ば割引許可コードが８桁で１２月分のバリエーションを
記憶する場合、１桁を１バイト（１６進の００〜ＦＦ）
として９６バイトを占有し、このデータ型を前提とした
割引プログラムが組まれる。６４bitインターバール設
定データは現在の割引許可コードデータを更新する単位
を示すマスクデータであり、月単位のときは日に相当す
る下位２バイトをマスクする（論理積をとる）ので、１
６進数でＦＦＦＦＦＦＦＦＦＦＦＦ００００となる。こ
の実施形態は、割引許可コードデータのバリエーション
を全く任意に構成できるため予測されにくいという利点
があるが、別の実施形態では、より簡易に、割引許可コ
ードデータとしてパチンコ店Ａの営業施設コードを示す
４桁の０００１のみを記憶し、残りの４桁は年月のみか
ら合成するようにできる。

【００５２】ＲＡＭ３６は、バッファ、フラグ、および
（図示しない）スタックといったシステムの状態を記憶
する作業スペースである。スタックのほか、現在の割引
許可コードデータすなわち割引許可コード、最後に読み
取ったコードデータ、割引フラグ等を記憶する所定の領
域が割り当てられている。

【００５３】バーコードリーダ３７は、自動販売機の前
面に配置され、携帯電話に表示された割引許可バーコー
ドを読取り、読み取った値を内部バッファに格納する。
読取時には、既に内部バッファに存在した値は更新され
る。また、プロセッサ回路３８からの制御線による読出
制御により、バッファの値をＲＡＭ３６の「最後に読み
取ったコードデータ」領域に転送（出力）した場合に
は、バッファの中身はクリアされ、以降さらになんらか
のバーコードを読取り格納するまでは、読出制御によっ
てもかかる転送は行わない。

【００５４】プロセッサ回路３８は、各種レジスタ、比
較回路、算術回路などを備え、ＥＰＲＯＭ３５の割引プ
ログラムに従い、ＲＡＭ３６の読み書きや制御線または
ポートへの入出力を行う。

【００５５】水晶時計回路３９は、内蔵電源にもとづ
き、４桁の西暦年、２桁の月、および２桁の日を６４ビ
ット（８バイト）で出力する。別の実施携帯では曜日の
データも出力できるようになっており、この場合は曜日
単位の更新にも容易に対応できる。

【００５６】以下、図４を参照しながら、前述のＥＰＲ
ＯＭに格納されるプログラムの動作について、パチンコ
店Ａの運営者の保守作業のタイミングにも関連づけて説
明する。

【００５７】図４では、パチンコ店Ａの運営者による保
守作業が開始（Ｓ４１）される。なお、従来の２種価格
可能自動販売機については、初回に図３のような回路を
増設する必要があるが、２回目以降は、ＥＰＲＯＭを交
換するだけとなる。

【００５８】ＥＰＲＯＭの交換（Ｓ４２）では、ネット
ワークサーバ１から送信すると決定された割引許可バー
コードおよび割引有効期間などのタイミングに応じて、
割引許可コードデータおよびインターバル設定データが
ＥＰＲＯＭに事前に設定される。設定されたＥＰＲＯＭ
は、自動販売機３に取り付けられ、その後、自動販売機
の電源がＯＮにされる。このＯＮによって、Ｓ４５から
Ｓ４７のＥＰＲＯＭ上のプログラムが起動する。

【００５９】プログラムでは、まず、システム状態を表
すＲＡＭ３６が初期化される（Ｓ４５）。この際、割引
フラグは０に設定され、以降このフラグの内容が割引フ
ラグの検出／リセット回路３２によって検出され、全体
制御回路３１に０が継続的に送られる。これは初期状態
では、自動販売機３が割引モードになっていないことを
意味する。なお、割引許可コードデータ列上の一データ
を現在の割引許可コードデータとしてピックアップする
ためのポインタ（図示せず）も初期化される。

【００６０】ついで、現在の割引許可コードデータ管理
Ｓ４６が実施される。ここでは、現在の年月日を水晶時
計回路から取得する。これとインターバール設定データ
（例えば前述のＦＦＦＦＦＦＦＦＦＦＦＦ００００）と
のマスク結果が以前の結果から変化した場合に、ＲＡＭ
上の現在の割引許可コードデータを、ＲＯＭ上の新しい
割引許可コードデータで更新する（Ｓ４６）。このと
き、前述のポインタが８バイト分インクリメントされ
る。なお、図示しない「最後に取得した年月日」領域が
初期化において１６進０００００００００００００００
０と設定されており、したがって、回路の起動直後に
は、最初の割引許可コードデータが現在の割引許可コー
ドデータとしてＲＡＭにコピーされる。

【００６１】その後、Ｓ４７により割引フラグの更新が
行われる。ここでは、まずバーコードリーダが新たなバ
ーコードを読取りを検出したかどうかが確認される。こ
れは、バーコードの内部バッファにデータが存在するか
どうかを示す制御線によって検出している。

【００６２】新たな読取りが存在した場合には、比較の
ため、別の制御線の指令によりバッファの内容（すなわ
ち利用者から携帯媒体により表示されたコード）がＲＡ
Ｍの「最後に読取ったコードデータ」領域にコピーされ
た後、現在の割引許可コードデータとの比較が、桁（バ
イト）ごとにプロセッサ３８を介して行われる。現在の
割引許可コードデータと対応していた場合には、割引フ
ラグが１に設定され、違った場合には０が設定され、い
ずれの場合にも処理はＳ４６に戻る。

【００６３】新たな読取りが無かった場合には、前述の
割引フラグリセットコマンド検出フラグが１であるかど
うかが検出され、１の場合は割引フラグを０にセットす
るとともに、割引フラグリセットコマンド検出フラグを
０にセットする。割引フラグリセットコマンド検出フラ
グが０である場合にはなにもしない。やはり、いずれの
場合にも処理はＳ４６に戻る。

【００６４】以降、Ｓ４６およびＳ４７の処理が繰り返
されることとなるが、その間にも営業施設の運営者は、
Ｓ４３の保守更新作業を行うことになる。この作業の内
容については前述した。ただし、更新される割引許可バ
ーコードのバリエーションが予測されたりしてきた場合
にはＥＰＲＯＭの内容自体を更新する必要があるため、
このような場合には自動販売機３の電源がＯＦＦにされ
る（Ｓ４４）ことになる。そして、新しい割引許可コー
ドデータ列および更新予定を設定するためにＳ４２の作
業に戻ることになる。

【００６５】

【発明の効果】利用者への割引情報等の周知効果を向上
させることができ、自動販売機を用いた簡易な割引サー
ビスを提供することができる。また、営業施設自体につ
いての広告を効果的に配信することができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明によるシステムの一実施形態の全体構成
を示す図である。

【図２】本発明の一実施形態による割引情報サービスシ
ステムを利用者が利用するプロセスを示す図である。

【図３】本発明の一実施形態による割引情報サービスシ
ステムを実現するための、自動販売機中の専用回路を概
略を示す図である。

【図４】本発明の一実施形態における、図３の専用回路
のＥＰＲＯＭに格納されるプログラムの動作について、
営業施設運営者の保守更新作業のタイミングにも関連づ
けて説明する図である。

【符号の説明】

１ ネットワークサーバ ２ 携帯媒体（携帯電話） ３ 自動販売機（缶ジュース自販機） ４ 営業施設（パチンコ店） ５ 利用者 ３１ 全体制御回路 ３２ 割引フラグの検出／リセット回路 ３３ バス ３４ アドレス空間 ３５ ＥＰＲＯＭ ３６ ＲＡＭ ３７ バーコードリーダ ３８ プロセッサ回路 ３９ 水晶時計回路

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 割引情報サービスシステムに加入済の利
   用者を認証する利用者認証手段、および認証済利用者が
   加入済の営業施設の割引サービスに関する割引許可コー
   ドおよび広告テキストである割引関連情報を該認証済利
   用者に送信する割引関連情報送信手段を含むネットワー
   クサーバと、 送信された割引関連情報を受信し記憶し表示する携帯媒
   体と、 割引許可コードを記憶する割引許可コード記憶手段、前
   記携帯媒体が表示する割引許可コードを読み取るコード
   読取手段、および、読み取った割引許可コードが割引許
   可コード記憶手段に記憶された割引許可コードと一致す
   る場合に割引価格で販売する手段を含む自動販売機とを
   備え、 割引許可コードがネットワークサーバおよび自動販売機
   において更新可能である割引情報サービスシステム。
2. 【請求項２】 前記携帯媒体が表示する割引許可コード
   がバーコード形式であり、コード読取手段がバーコード
   リーダである請求項１に記載の割引情報サービスシステ
   ム。
3. 【請求項３】 前記割引許可コードが、ネットワークサ
   ーバおよび自動販売機もしくはその一方において自動更
   新される請求項１または２に記載の割引情報サービスシ
   ステム。
4. 【請求項４】 前記ネットワークサーバが、 アクセスしてきた端末の利用者が割引情報サービスシス
   テムへ加入することを可能にする利用者割引情報サービ
   スシステム加入手段と、 営業施設を運営する認証済利用者が営業施設として前記
   割引情報サービスシステムへ加盟することを可能にする
   営業施設割引情報サービスシステム加盟手段と、 認証済利用者が既加盟の一以上の営業施設の割引サービ
   スへ選択的に加入することを可能にする利用者営業施設
   割引サービス加入手段と、 認証済利用者が運営する加盟営業施設の前記割引関連情
   報をネットワークを介して更新することを可能にする割
   引関連情報更新手段とを、さらに備えたことを特徴とす
   る請求項１から３のいずれか一項に記載の割引情報サー
   ビスシステム。
5. 【請求項５】 割引許可コードを記憶する割引許可コー
   ド記憶手段、割引許可コードを更新する割引許可コード
   更新手段、表示された割引許可コードを読み取るコード
   読取手段、および、読み取った割引許可コードが割引許
   可コード記憶手段に記憶された割引許可コードと一致す
   る場合に割引価格で販売する手段を含む自動販売機。
6. 【請求項６】 ネットワークサーバにおいて、認証済利
   用者の携帯媒体に、該認証済利用者が加入済の営業施設
   の割引サービスに関する割引許可コードおよび広告テキ
   ストである割引関連情報を送信する割引関連情報送信ス
   テップと、 該携帯媒体において、受信した割引許可コードを記憶す
   るステップと、 該携帯媒体において、記憶した割引許可コードを表示す
   るステップと、 自動販売機において、該携帯媒体に表示した割引許可コ
   ードを読み取るステップと、 自動販売機において、読み取った割引許可コードが、該
   自動販売機に記憶された割引許可コードと一致する場合
   に割引価格で販売するステップとを含む方法。
7. 【請求項７】 前記携帯媒体が表示する割引許可コード
   がバーコード形式であり、読み取りがバーコードリーダ
   で行われる請求項６に記載の方法。