JP2003323616A - 画像処理装置及びその方法と、画像処理プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

画像処理装置及びその方法と、画像処理プログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体

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JP2003323616A
JP2003323616A JP2002354788A JP2002354788A JP2003323616A JP 2003323616 A JP2003323616 A JP 2003323616A JP 2002354788 A JP2002354788 A JP 2002354788A JP 2002354788 A JP2002354788 A JP 2002354788A JP 2003323616 A JP2003323616 A JP 2003323616A
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JP2002354788A
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Akira Suzuki
章 鈴木
Naoki Ito
伊藤直己
Tetsuya Kinebuchi
哲也 杵渕
Yoshinori Kusachi
良規 草地
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、探索対象画像の中から、特定のテン
プレートに類似した領域を探索するときに、探索対象画
像中の該当領域が変形している場合でも高精度で探索で
きるようにする新たな画像処理技術の提供を目的とす
る。 【解決手段】本発明では、テンプレートを色々と変形さ
せるような操作を行わずに、テンプレートを分割(重複
した形態で分割してもよい)することで複数のサブテン
プレートを作成して、それらのサブテンプレートと探索
対象画像との整合度合いを算出し、その算出結果を、予
め想定した複数の座標変換パラメータにより変形を受け
ていると仮定とした場合のテンプレートの位置座標に累
積加算していくことで、テンプレートを色々と変形させ
て整合度合いを算出する処理と等価な処理を実行して、
その加算結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
レートとの整合度合いの高い領域を探索するように処理
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、探索対象画像の中
から、特定の微小画像(テンプレート)に類似した領域
を探索する画像処理装置及びその方法と、その画像処理
方法の実現に用いられる画像処理プログラム及びそのプ
ログラムを記録した記録媒体とに関し、特に、探索対象
画像中の該当領域が変形している場合でも高精度で探索
を行うことができるようにする画像処理装置及びその方
法と、その画像処理方法の実現に用いられる画像処理プ
ログラム及びそのプログラムを記録した記録媒体とに関
する。
【0002】
【従来の技術】画像中からテンプレートを探索する技術
としては、画像の中でテンプレートをずらしながら、各
位置で、画像の領域とテンプレートとの一致の度合いを
算出してテーブルに記録し、その後でテーブルから局所
的なピークの位置を探索するという方法が知られている
(長尾真:「ディジタル画像処理」pp306-310,近代科学
社,1995 年)。
【0003】このとき用いる一致の度合いの評価関数と
しては様々なものがあり、例えば正規化された相互相関
(以下、正規化相関と呼ぶ)が知られている(長尾真:
「ディジタル画像処理」pp306-310,近代科学社,1995
年)。
【0004】その他に、従来の認識処理技術として、下
記に示す非特許文献1や非特許文献2などに開示されて
いるものがある。
【0005】
【非特許文献1】若原徹,「局所的アフィン変換を用い
た画像間のずれの検出」,電子情報通信学会誌D−II,
社団法人電子情報通信学会,1989年12月,第J7
2−D−II巻,第12号,p.2070-2079
【非特許文献2】若原徹,小高和己,「GAT/LAT
を用いた手書き文字の適応型整形」,電子情報通信学会
技術研究報告,社団法人電子情報通信学会,1997年
3月,PRMU96−186
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来技術では、探索対
象となる画像中の該当する領域にテンプレートを重ねる
と、対応する画素が全て一致することを前提としてお
り、この前提が成立するときには高い探索精度を有す
る。
【0007】しかしながら、該当する領域が変形してい
る場合には両者にずれが生じ、探索精度が低下するとい
う問題がある。
【0008】例えば、図40に示すような正方形のテン
プレートと、図41に示すような探索対象の画像とを想
定する。
【0009】この図41に示す探索対象の画像では、図
40に示すテンプレートが1.2倍に拡大され、さらに右
方向(負の方向)に20度回転されていることを想定して
いる。
【0010】このような変形が生じると、従来技術に従
って、図42(a)に示すような探索を行った場合、図
42(b)に示すように、両者が重なってもずれが生
じ、一致の度合いは低くなる。
【0011】このように、従来技術に従っていると、探
索対象となる画像中の該当する領域が変形している場合
に探索精度が低下するという問題がある。
【0012】また、非特許文献1や非特許文献2などに
開示されている技術では、探索対象画像から探索対象と
なる特定の領域を抽出可能であることを前提としてお
り、探索対象画像全域からの認識手法については触れら
れていない。
【0013】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、探索対象画像の中から、特定のテンプレート
に類似した領域を探索するときに、探索対象画像中の該
当領域が変形している場合でも高精度で探索できるよう
にする新たな画像処理技術の提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明は、探索対象画像
に存在する可能性のあるテンプレートとの整合度合いの
高い領域を探索するにあたって、(1)テンプレートか
ら選択される複数の異なる位置を各々の基準点として、
基準点以外の点において一致度の条件を緩和した複数の
サブテンプレートを作成し、(2)サブテンプレートの
基準点を探索対象画像の各位置座標に配置して、サブテ
ンプレートと探索対象画像との整合度合いを算出し、
(3)予め想定した複数の座標変換パラメータに基づき
テンプレートを変形させたときの、サブテンプレートの
基準点に該当する点と対応するテンプレートの基準点と
の位置関係を求め、(4)全てのサブテンプレートにつ
いて算出した整合度合いを、座標変換パラメータ毎に対
応するテンプレートの基準点のスコアに加算した総和値
を得、(5)探索対象画像の各位置座標毎に、その総和
値を最大とする座標変換パラメータを特定するととも
に、その最大値を求め、(6)探索対象画像において、
その最大値がピーク(極大)となるテンプレートの基準
点の位置を探索することにより、探索対象画像に変形が
生じている場合でも、探索対象画像におけるテンプレー
トとの整合度合いの高い領域を求めることができるよう
にすることを実現する。
【0015】以下に説明する3つの構成は、この本発明
の基本的な構成を実現するために、どのようなサブテン
プレートとテーブルとを用いて、どのような手順で計算
をするのかについて具体的に示したものである。
【0016】〔1〕第1の構成 この目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、
探索対象画像に存在する可能性のあるテンプレートとの
整合度合いの高い領域を探索するために、テンプレー
トから選択される複数の基準点の各々について、その近
傍領域の画像情報からサブテンプレートを作成するサブ
テンプレート作成手段と、位置座標と予め想定した複
数の座標変換パラメータとの組み合わせに対してスコア
を記録するメモリエリアを持つ投票テーブル手段と、
全サブテンプレートを処理対象として、各サブテンプレ
ートを探索対象画像の各位置座標に配置して探索対象画
像との整合度合いを算出し、座標変換パラメータの各々
について、その座標変換パラメータとその配置における
サブテンプレートの基準点の位置座標との指すテンプレ
ート位置座標を算出して、その算出した整合度合いを、
その座標変換パラメータとその算出したテンプレート位
置座標との指すメモリエリアの持つスコアに加算するサ
ブテンプレート探索手段と、サブテンプレート探索手
段による加算結果のスコアに基づいて、探索対象画像の
中からテンプレートとの整合度合いの高い領域を探索す
るテンプレート探索手段とを備えるように構成する。
【0017】さらに、この構成に加えて、探索結果とな
る整合度合いの高い領域の位置座標における座標変換パ
ラメータに従ってテンプレートを座標変換することで変
形させて、その変形させたテンプレートとその位置座標
における探索対象画像との整合度合いを算出して出力す
る整合度算出手段を備えることもある。
【0018】このように構成されるときにあって、サブ
テンプレート作成手段は、サブテンプレートの基準点か
らの距離が大きくなる程ぼかしの度合いが大きくなる近
傍領域の画像情報、あるいは、その距離に関係なく単一
のぼかし度合いを示す近傍領域の画像情報から、サブテ
ンプレートを作成するように処理することがある。
【0019】そして、サブテンプレート探索手段は、サ
ブテンプレートとの整合度合いの算出対象となる探索対
象画像として、サブテンプレートの基準点に重なる位置
からの距離が大きくなる程ぼかしの度合いが大きくなる
画像情報を作成するか、あるいは、その距離に関係なく
単一のぼかし度合いを示す画像情報を作成して、それと
サブテンプレートとの整合度合いを算出するように処理
することがある。
【0020】そして、テンプレート探索手段は、探索結
果となる整合度合いの高い領域の位置座標を出力した
り、その位置座標の出力に加えて、その位置座標におけ
るスコアや座標変換パラメータを出力するように処理す
ることがある。
【0021】以上の各処理手段はコンピュータプログラ
ムで実現できるものであり、このコンピュータプログラ
ムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供した
り、ネットワークを介して提供することができる。
【0022】このように構成される本発明の画像処理装
置では、探索処理に入る前に、テンプレートから選択さ
れる複数の基準点の各々について、その近傍領域の画像
情報からサブテンプレートを作成することで複数のサブ
テンプレート(分割形態のサブテンプレート)を作成す
るとともに、位置座標と予め想定した複数の座標変換パ
ラメータとの組み合わせに対してスコアを記録するメモ
リエリアを持つ投票テーブル手段を作成する。
【0023】この準備を完了した後に探索処理に入る
と、各サブテンプレートを順番に選択して、その選択し
たサブテンプレートを探索対象画像の各位置座標に配置
して探索対象画像との整合度合いを算出し、その算出し
た各整合度合いについて、予め想定した複数の座標変換
パラメータの各々について、その座標変換パラメータと
その配置におけるサブテンプレートの基準点の位置座標
との組み合わせの指すテンプレート位置座標を算出し
て、その算出した整合度合いを、その座標変換パラメー
タとその算出したテンプレート位置座標との組み合わせ
の指すメモリエリアの持つスコアに加算していく。
【0024】そして、その加算処理を終了すると、その
加算結果のスコアに基づいて、探索対象画像の中からテ
ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索して、その
位置座標を出力したり、その位置座標の出力に加えて、
その位置座標におけるスコアや座標変換パラメータを出
力する。
【0025】このとき、さらに、探索結果となる整合度
合いの高い領域の位置座標における座標変換パラメータ
に従ってテンプレートを座標変換することで変形させ
て、その変形させたテンプレートとその位置座標におけ
る探索対象画像との整合度合いを算出して出力すること
がある。
【0026】このように、本発明の画像処理装置では、
テンプレートを色々と変形させるような操作を行わず
に、テンプレートを分割(重複した形態で分割してもよ
い)することで複数のサブテンプレートを作成して、そ
れらのサブテンプレートと探索対象画像との間の整合度
合いを算出し、その算出結果を、予め想定した複数の座
標変換パラメータにより変形を受けていると仮定した場
合のテンプレートの位置座標に累積加算していくこと
で、テンプレートを色々と変形させて整合度合いを算出
する処理と等価な処理を実行して、その加算結果に基づ
いて、探索対象画像の中からテンプレートとの整合度合
いの高い領域を探索するように処理するのである。
【0027】これから、本発明によれば、探索対象画像
中の該当領域が変形している場合でも、テンプレートに
類似する領域を高精度で探索できるようになるととも
に、テンプレートを変形させて探索を行う場合に比べて
小さな処理負荷でもって、その探索を実行できるように
なる。
【0028】この探索を行う場合に、探索対象画像中の
該当領域が変形している場合を考慮して、サブテンプレ
ートをぼかした形で作成するとともに、それに合わせ
て、サブテンプレートとの整合度合いの算出対象となる
探索対象画像をぼかした形で作成するように処理するこ
とが好ましい。
【0029】また、テンプレートの特徴が規定の画像変
換を施すことで顕著になるような場合には、探索対象画
像の画像情報にその画像変換を施すことで得られる画像
情報を処理対象の探索対象画像として、探索処理を行う
ように処理することが好ましい。
【0030】例えば、テンプレートの特徴が微分を施す
ことで顕著になるような場合には、探索対象画像の画像
情報に微分処理を施すことで得られる画像情報を処理対
象の探索対象画像として探索処理を行うように処理する
ことが好ましく、また、テンプレートの特徴が各画素の
輝度値を対数変換することで顕著になるような場合に
は、探索対象画像の各画素の輝度値を対数変換すること
で得られる画像情報を処理対象の探索対象画像として探
索処理を行うように処理することが好ましい。
【0031】また、座標変換としては、通常の場合、幾
何変換を用いることになるが、この幾何変換として、1
つの幾何変換を用いる他に、探索対象画像中の該当領域
の変形形態を考慮して、複数の幾何変換の組み合わせを
用いることも可能である。
【0032】例えば、拡大・縮小変換や回転変換やスキ
ュー変換といった幾何変換やそれらの幾何変換を組み合
わせたものを用いたり、あるいは、アフィン変換や射影
変換といった幾何変換を用いることが可能である。
【0033】さらに、探索対象画像中の該当領域の変形
形態を考慮して、このとき用いる幾何変換が複数の座標
変換パラメータを持つ場合に、その内の一部の座標変換
パラメータについては固定とする形で探索処理を行うよ
うに処理してもよい。
【0034】〔2〕第2の構成 この目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、
探索対象画像に存在する可能性のあるテンプレートとの
整合度合いの高い領域を探索するために、テンプレー
トから選択される複数の基準点の各々について、その近
傍領域の画像情報からサブテンプレートを作成するサブ
テンプレート作成手段と、テンプレートを探索対象画
像の各位置座標に配置する場合に、想定する座標変換パ
ラメータ毎に、各サブテンプレートの基準点の位置座標
を決定して全てのサブテンプレートについての探索対象
画像との整合度合いの総和値を算出し、テンプレートを
配置した探索対象画像の位置座標毎に、それらの総和値
の最大値及びその最大値を実現する座標変換パラメータ
を特定する特定手段と、その特定結果に基づいて、探
索対象画像の中からテンプレートとの整合度合いの高い
領域を探索するテンプレート探索手段とを備えるように
構成する。
【0035】さらに、この構成に加えて、探索結果とな
る整合度合いの高い領域の位置座標における座標変換パ
ラメータに従ってテンプレートを座標変換することで変
形させて、その変形させたテンプレートとその位置座標
における探索対象画像との整合度合いを算出して出力す
る整合度算出手段を備えることもある。
【0036】このように構成されるときにあって、サブ
テンプレート作成手段は、テンプレートから選択される
複数の基準点の近傍領域の画像情報からサブテンプレー
トを作成するときに、その近傍領域の画像情報をぼかす
ことでサブテンプレートを作成するように処理すること
がある。
【0037】そして、特定手段は、想定する座標変換パ
ラメータ毎に、各サブテンプレートの基準点の位置座標
を決定して全てのサブテンプレートについての探索対象
画像との整合度合いの総和値を算出するときに、ぼかし
の施された探索対象画像との整合度合いの総和値を算出
するように処理することがある。
【0038】また、特定手段は、探索対象画像の位置座
標に対応付けて総和値の最大値及びその最大値を実現す
る座標変換パラメータを記録するテーブル手段を使っ
て、テンプレートを配置した探索対象画像の位置座標毎
に、総和値の最大値及びその最大値を実現する座標変換
パラメータを特定するように処理することがある。
【0039】また、サブテンプレートと探索対象画像と
の間の整合度合いを算出して、サブテンプレートの基準
点の位置座標と対応をとりつつメモリに保存させる手段
を備える構成を採って、特定手段は、そのメモリに保存
される整合度合いを使って、整合度合いの総和値を算出
するように処理することがある。
【0040】ここで、テンプレートの特徴が規定の画像
変換を施すことで顕著になるような場合には、探索対象
画像の画像情報にその画像変換を施すことで得られる画
像情報を処理対象の探索対象画像として、探索処理を行
うように処理することが好ましい。
【0041】例えば、テンプレートの特徴が微分を施す
ことで顕著になるような場合には、探索対象画像の画像
情報に微分処理を施すことで得られる画像情報を処理対
象の探索対象画像として探索処理を行うように処理する
ことが好ましく、また、テンプレートの特徴が各画素の
輝度値を対数変換することで顕著になるような場合に
は、探索対象画像の各画素の輝度値を対数変換すること
で得られる画像情報を処理対象の探索対象画像として探
索処理を行うように処理することが好ましい。
【0042】また、座標変換としては、通常の場合、幾
何変換を用いることになるが、この幾何変換として、1
つの幾何変換を用いる他に、探索対象画像中の該当領域
の変形形態を考慮して、複数の幾何変換の組み合わせを
用いることも可能である。
【0043】例えば、拡大・縮小変換や回転変換やスキ
ュー変換といった幾何変換やそれらの幾何変換を組み合
わせたものを用いたり、あるいは、アフィン変換や射影
変換といった幾何変換を用いることが可能である。
【0044】さらに、探索対象画像中の該当領域の変形
形態を考慮して、このとき用いる幾何変換が複数の座標
変換パラメータを持つ場合に、その内の一部の座標変換
パラメータについては固定とする形で探索処理を行うよ
うに処理してもよい。
【0045】以上の各処理手段はコンピュータプログラ
ムで実現できるものであり、このコンピュータプログラ
ムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供した
り、ネットワークを介して提供することができる。
【0046】このように構成される本発明の画像処理装
置では、探索処理に入る前に、テンプレートから選択さ
れる複数の基準点の各々について、その近傍領域の画像
情報からサブテンプレートを作成することで複数のサブ
テンプレート(分割形態のサブテンプレート)を作成す
る。
【0047】この準備を完了した後に探索処理に入る
と、テンプレートを探索対象画像の各位置座標に順番に
配置して、それらの各位置座標で、想定する座標変換パ
ラメータを順番に選択し、その配置した位置座標とその
選択した座標変換パラメータとに従って、各サブテンプ
レートの基準点の位置座標を決定して、全てのサブテン
プレートについての探索対象画像との整合度合いの総和
値を算出する。
【0048】そして、それらの算出した総和値の最大値
を特定するとともに、その最大値を実現する座標変換パ
ラメータを特定することで、テンプレートを配置した探
索対象画像の位置座標毎に、それらの算出した総和値の
最大値及びその最大値を実現する座標変換パラメータを
特定する。
【0049】そして、その特定処理を終了すると、その
特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプレー
トとの整合度合いの高い領域を探索して、その位置座標
を出力したり、その位置座標の出力に加えて、その位置
座標における総和値の最大値やその最大値を実現する座
標変換パラメータを出力する。
【0050】このように、本発明の画像処理装置は、第
2の構成に従う場合には、テンプレートの配置位置を投
票先とするとともに、その投票先に、その配置位置にお
ける座標変換パラメータを変化させたときの各サブテン
プレートと探索対象画像との間の整合度合いの総和値の
最大値をスコアとして投票するという構成を採ることか
ら、スコアを記録するテーブルとして、探索対象画像の
位置座標に対応付けて総和値の最大値及びその最大値を
実現する座標変換パラメータを記録するテーブルを用意
すれば足りることになるので、第1の構成に従う場合に
比べて、スコア記録用のテーブルとして小さな容量のも
のを用意すれば足りることになる。
【0051】〔3〕第3の構成 この目的を達成するために、本発明の画像処理装置は、
探索対象画像に存在する可能性のあるテンプレートとの
整合度合いの高い領域を探索するために、テンプレー
トから選択される複数の基準点の各々について、その基
準点に応じて画像情報をぼかすことで複数のサブテンプ
レートを作成するサブテンプレート作成手段と、テン
プレートを探索対象画像の各位置座標に配置する場合
に、想定する座標変換パラメータ毎に、各サブテンプレ
ートの基準点の位置座標を決定して全てのサブテンプレ
ートについての探索対象画像との整合度合いの総和値を
算出し、テンプレートを配置した探索対象画像の位置座
標毎に、それらの総和値の最大値及びその最大値を実現
する座標変換パラメータを特定する特定手段と、その
特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプレー
トとの整合度合いの高い領域を探索するテンプレート探
索手段とを備えるように構成する。
【0052】さらに、この構成に加えて、探索結果とな
る整合度合いの高い領域の位置座標における座標変換パ
ラメータに従ってテンプレートを座標変換することで変
形させて、その変形させたテンプレートとその位置座標
における探索対象画像との整合度合いを算出して出力す
る整合度算出手段を備えることもある。
【0053】このように構成されるときにあって、特定
手段は、想定する座標変換パラメータ毎に、各サブテン
プレートの基準点の位置座標を決定して全てのサブテン
プレートについての探索対象画像との整合度合いの総和
値を算出するときに、ぼかしの施された探索対象画像と
の整合度合いの総和値を算出するように処理することが
ある。
【0054】また、特定手段は、探索対象画像の位置座
標に対応付けて総和値の最大値及びその最大値を実現す
る座標変換パラメータを記録するテーブル手段を使っ
て、テンプレートを配置した探索対象画像の位置座標毎
に、総和値の最大値及びその最大値を実現する座標変換
パラメータを特定するように処理することがある。
【0055】また、サブテンプレートと探索対象画像と
の間の整合度合いを算出して、サブテンプレートの基準
点の位置座標と対応をとりつつメモリに保存させる手段
を備える構成を採って、特定手段は、そのメモリに保存
される整合度合いを使って、整合度合いの総和値を算出
するように処理することがある。
【0056】ここで、テンプレートの特徴が規定の画像
変換を施すことで顕著になるような場合には、探索対象
画像の画像情報にその画像変換を施すことで得られる画
像情報を処理対象の探索対象画像として、探索処理を行
うように処理することが好ましい。
【0057】例えば、テンプレートの特徴が微分を施す
ことで顕著になるような場合には、探索対象画像の画像
情報に微分処理を施すことで得られる画像情報を処理対
象の探索対象画像として探索処理を行うように処理する
ことが好ましく、また、テンプレートの特徴が各画素の
輝度値を対数変換することで顕著になるような場合に
は、探索対象画像の各画素の輝度値を対数変換すること
で得られる画像情報を処理対象の探索対象画像として探
索処理を行うように処理することが好ましい。
【0058】また、座標変換としては、通常の場合、幾
何変換を用いることになるが、この幾何変換として、1
つの幾何変換を用いる他に、探索対象画像中の該当領域
の変形形態を考慮して、複数の幾何変換の組み合わせを
用いることも可能である。
【0059】例えば、拡大・縮小変換や回転変換やスキ
ュー変換といった幾何変換やそれらの幾何変換を組み合
わせたものを用いたり、あるいは、アフィン変換や射影
変換といった幾何変換を用いることが可能である。
【0060】さらに、探索対象画像中の該当領域の変形
形態を考慮して、このとき用いる幾何変換が複数の座標
変換パラメータを持つ場合に、その内の一部の座標変換
パラメータについては固定とする形で探索処理を行うよ
うに処理してもよい。
【0061】以上の各処理手段はコンピュータプログラ
ムで実現できるものであり、このコンピュータプログラ
ムは、半導体メモリなどの記録媒体に記録して提供した
り、ネットワークを介して提供することができる。
【0062】このように構成される本発明の画像処理装
置では、探索処理に入る前に、テンプレートから選択さ
れる複数の基準点の各々について、その基準点に応じて
画像情報をぼかすことで複数のサブテンプレート(テン
プレートの画像情報の一部がぼかされたサブテンプレー
ト)を作成する。
【0063】この準備を完了した後に探索処理に入る
と、テンプレートを探索対象画像の各位置座標に順番に
配置して、それらの各位置座標で、想定する座標変換パ
ラメータを順番に選択し、その配置した位置座標とその
選択した座標変換パラメータとに従って、各サブテンプ
レートの基準点の位置座標を決定して、全てのサブテン
プレートについての探索対象画像との整合度合いの総和
値を算出する。
【0064】そして、それらの算出した総和値の最大値
を特定するとともに、その最大値を実現する座標変換パ
ラメータを特定することで、テンプレートを配置した探
索対象画像の位置座標毎に、それらの算出した総和値の
最大値及びその最大値を実現する座標変換パラメータを
特定する。
【0065】そして、その特定処理を終了すると、その
特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプレー
トとの整合度合いの高い領域を探索して、その位置座標
を出力したり、その位置座標の出力に加えて、その位置
座標における総和値の最大値やその最大値を実現する座
標変換パラメータを出力する。
【0066】このように、本発明の画像処理装置は、第
3の構成に従う場合には、テンプレートの配置位置を投
票先とするとともに、その投票先に、その配置位置にお
ける座標変換パラメータを変化させたときの各サブテン
プレートと探索対象画像との間の整合度合いの総和値の
最大値をスコアとして投票するという構成を採ることか
ら、スコアを記録するテーブルとして、探索対象画像の
位置座標に対応付けて総和値の最大値及びその最大値を
実現する座標変換パラメータを記録するテーブルを用意
すれば足りることになるので、第1の構成に従う場合に
比べて、スコア記録用のテーブルとして小さな容量のも
のを用意すれば足りることになる。
【0067】そして、本発明の画像処理装置は、第3の
構成に従う場合には、テンプレートの一部をぼかしたサ
ブテンプレートを使って探索対象画像との整合度合いの
総和値の最大値を求めるという構成を採ることから、テ
ンプレートを分割することで構成されるサブテンプレー
トを用いる場合に比べて、テンプレートの画像情報を残
しつつ探索対象画像との整合度合いの総和値の最大値を
求めることになるので、第2の構成に従う場合に比べて
高精度の探索処理を実現できるようになる。
【0068】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に従って本発明
を詳細に説明する。
【0069】〔1〕第1の実施形態例 図1に、第1の実施形態例に従う本発明の画像処理装置
の装置構成の一実施形態例を図示する。
【0070】図中、1は投票座標情報算出手段、2は投
票座標情報蓄積手段、3はテンプレート加工手段、4は
画像ぼかし手段、5はテンプレート蓄積手段、6は入力
画像加工手段、7は加工画像蓄積手段、8は探索制御手
段、9は被照合パタン生成手段、10はパタン間照合手
段、11はスコア投票手段、12はスコア記録手段、1
3はピーク探索手段である。
【0071】次に、これらの各処理手段の詳細な動作に
ついて説明する。
【0072】ここで、この動作の説明は、テンプレート
を加工するモードと、加工されたテンプレートを用いて
画像を探索するモードとの2つに分けられる。
【0073】なお、この動作の説明では、テンプレート
として図40に示したものを想定し、探索対象画像(入
力画像)として図41に示したものを想定している。
【0074】(i)テンプレートを加工するモードの動
作例 テンプレートを加工するモードにおいては、テンプレー
ト加工手段3が主に動作する。
【0075】まず、テンプレート加工手段3は、テンプ
レートから複数の局所的な領域を選ぶ(各々の領域をブ
ロックと呼ぶ)。これらのブロックは、テンプレートか
らいくつ選んでもよく、大きさも任意に設定してよく、
互いに部分的に重複してもよい。
【0076】図2に、テンプレートから選んだブロック
の一例を図示する。
【0077】この例では、図40に示したテンプレート
(以下、これをテンプレート0と呼ぶ)を4つに等分割
して4個のブロックを作っている。
【0078】説明の便宜上、テンプレートのサイズは4
L×4Lで表す。したがって、各ブロックのサイズは2
L×2Lである。この例ではテンプレートの形状は正方
形だが、この形状は任意の形状(長方形、円、楕円な
ど)でもよい。
【0079】次に、テンプレート加工手段3は、画像ぼ
かし手段4にテンプレート0を渡す。これを受けて、画
像ぼかし手段4は、複数のぼかしの度合いでテンプレー
ト0をぼかしてテンプレート加工手段3に返す。
【0080】具体的なぼかし方法としては、例えば2次
元のマトリクスを畳み込むことによる平滑化フィルタを
用いる方法があり、その平滑化フィルタの例としては、
画像解析ハンドブック(高木,下田監修,1991年, 東京
大学出版会)の539頁に記述された局所平均フィルタ
や局所加重平均フィルタがある。
【0081】これらのマトリクスのサイズを変えたり、
局所加重平均フィルタの場合には、中心からの距離によ
る重みの変化の度合いを変えることでぼかしの度合いを
変えられる。
【0082】すなわち、これらのマトリクスを大きくし
たり、局所加重平均フィルタの場合には、中心からの距
離による重みの減少の度合いを小さくすることで、ぼか
しの度合いを大きくできる。
【0083】図3(a)〜(e)に、ぼかし度合いを5
段階に変えたぼかし画像の例を示す。
【0084】テンプレート加工手段3は、その後で、図
2に示す各ブロックを1個ずつ取り出し、以下の処理を
行う。
【0085】すなわち、ブロック1を例とすると、ま
ず、ブロックの領域を中心からの距離によって図3の
(f)のように分ける。そして、各領域について、中心
からの距離が大きい程ぼかしの度合いの大きいぼかし画
像の対応する画素値をコピーしてくることにより、図3
(g)に示すように、中心からの距離が大きい程ぼかし
の度合いの大きいぼかし画像を作成する。これをテンプ
レート1と呼ぶ。
【0086】同様の方法で、ブロック2〜4についても
加工し、図4に示すテンプレート2〜4を作成する。
【0087】そして、テンプレート加工手段3は、これ
らのテンプレート1〜4をテンプレート蓄積手段5に送
り、保存する。
【0088】次に、テンプレート加工手段3は、テンプ
レート0の基準位置とテンプレート1〜4の基準位置と
を投票座標情報算出手段1に送る。
【0089】ここでは、一例として、図5に示すよう
に、テンプレート0の基準位置(基準点)はその中心
点、テンプレート1〜4の基準位置(基準点)は各々の
中心点とする。
【0090】投票座標情報算出手段1は、テンプレート
加工手段3からテンプレート0〜4の基準点の位置を受
け取ると、まずテンプレート1について、それが探索対
象画像の任意の位置に置かれた際に、テンプレート1の
基準点からのテンプレート0の基準点に該当する点の相
対的な位置が、想定された座標変換で表現される領域の
変形によってどの座標に存在する可能性があるのかを算
出する。
【0091】本実施形態例では、変形の例を、拡大・縮
小と回転とを組み合わせた座標変換で表されると想定す
る。
【0092】探索対象画像中の該当領域に変形が全く生
じなかったときには、その該当領域はテンプレート0と
完全に重なるはずであり、そのときのテンプレート0の
基準点を原点とした座標系では、その該当領域において
テンプレート1の基準点に該当する点の位置は(−L,
L)であるが、変形が生じた場合、変換後を(x’,
y’)で表すと、(x’,y’)は、 x’=−aLcosγ−aLsinγ ・・・・(1)式 y’=−aLsinγ+aLcosγ ・・・・(2)式 で表される。ここで、aは拡大・縮小率、γは回転角度
である。
【0093】一方、テンプレート0の基準点は座標系の
原点なので、変形が生じなくても生じても、(0,0)
である。
【0094】ここで、(x’,y’)を原点としたとき
のテンプレート0の基準点の位置を、(Δx,Δy)で
表すと、 Δx=−x’=aLcosγ+aLsinγ ・・・・(3)式 Δy=−y’=aLsinγ−aLcosγ ・・・・(4)式 で表される。
【0095】すなわち、(3)式と(4)式とで表され
る(Δx,Δy)が、パラメータ値a,γによる変形が
生じたときに、テンプレート1の基準点に該当する点を
原点としたときのテンプレート0の基準点の位置であ
り、探索対象画像中の任意の位置にテンプレート1をず
らして置いた際に、そのときのパタンとしてのテンプレ
ート1と探索対象画像におけるその位置の領域との画像
としての一致度合いを記録すべきテンプレートの位置で
ある。
【0096】(Δx,Δy)は、想定されるパラメータ
値の範囲内で、aとγを小幅で変化させて複数個算出す
る。
【0097】これを図を用いて説明すると、m≦a≦n
(0≦m≦1、1≦n)とし、−β≦γ≦αと想定した
場合、aとγをこの範囲内で変化させたときに、ブロッ
ク1の基準点を原点としたテンプレート0の位置(Δ
x,Δy)の軌跡は、図6の斜線の部分で表されること
になる。
【0098】投票座標情報算出手段1は、この計算を予
め行ってテーブルを作成し、投票座標情報蓄積手段2に
蓄積しておく。
【0099】このテーブルの一例を図示すべく、これま
で記号で示してきた値の数値例として、L=50(画
素)、β=α=20(度)、m=0.7、n=1.3を用い
る。また、aとγを変化させる値として、aは{ 0.7,
0.8, 0.9, 1.0, 1.1, 1.2, 1.3}、γは{−20度、−10
度、0度、10度、20度}を用いる。
【0100】図7に、これらの数値を用いて、(3)式
と(4)式とにより算出した値を記録したテーブルを図
示する。
【0101】同様の考え方で、テンプレート2について
テーブルを作成した結果を図8に、また、テンプレート
3についてテーブルを作成した結果を図9に、テンプレ
ート4についてテーブルを作成した結果を図10に図示
する。
【0102】投票座標情報算出手段1は、これらのテー
ブル(以下、投票座標位置テーブルと称することがあ
る)を作成すると、それらを投票座標情報蓄積手段2に
蓄積することになる。
【0103】(ii)画像を探索するモードの動作例 この動作の説明では、テンプレートとして図40に示す
ものを想定し、探索対象画像として図41に示すものを
想定している。また、4L=200(画素)を想定して
いる。
【0104】図41に示した探索対象画像では、図40
に示すテンプレートを1.2倍に拡大するとともに、−20
度(すなわち右方向に20度)回転させた画像を、中心位
置が(X=3000画素,Y=1000画素)の領域に置いたこ
とを想定している。
【0105】したがって、図40に示すテンプレート
(テンプレート0)を1.2倍に拡大するとともに、−20
度回転させて、その基準位置をこの中心位置(X=3000
画素Y=1000画素)に重ねたときに、パタン間の一致の
度合いがピークを持つはずである。
【0106】ここで、テンプレート1については、基準
点のX座標が2964画素((1) 式のx’にX=3000画素を
加えた値)、Y座標が1077画素((2)式のy’にY=10
00画素を加えた値)となる領域に重ねられたときに、一
致の度合いがピークとなるはずであり、同様にテンプレ
ート2については、基準点のX座標が3077画素、Y座標
が1036画素となる領域に重ねられたときに、一致の度合
いがピークとなるはずである。そして、テンプレート3
とテンプレート4とについても、図11に示した位置に
重ねたときに、一致の度合いがピークとなるはずであ
る。
【0107】画像を探索するモードでは、まず、画像ぼ
かし手段4を用いて、探索対象画像に対して、ぼかしの
度合いの異なる複数のぼかし画像を作成する。
【0108】このぼかし画像については、上述の「テン
プレートを加工するモード」で説明した方法と同じ方法
を用いて作成する。図12(a)〜(e)に、その作成
結果を図示する。
【0109】次に、処理は探索制御手段8に移る。
【0110】探索制御手段8では、まず、テンプレート
蓄積手段5からテンプレート1の画像(図3の(g))を
取り出す。そして、探索制御手段8は、この取り出した
テンプレート1の画像をぼかした探索対象画像の各位置
にずらしながら、各位置での一致の度合いを算出し、そ
の結果をスコア投票手段11に送り、これを受けて、ス
コア投票手段11は、それをスコア記録手段12に記録
する。
【0111】ここで、探索制御手段8がテンプレート1
の画像を、探索対象画像の1つの位置にずらして置いた
ときにおける一致の度合いの算出手順について、図12
を用いて説明する。
【0112】一例として、図12の(f)で説明するよ
うに、テンプレート1の基準点の位置が最も一致する座
標である(2964画素,1077画素)になるように置かれた
ときの動作について説明する。
【0113】この場合、探索制御手段8は、まず、テン
プレート1の基準点の座標(2964画素,1077画素)と、
テンプレート1のサイズ(この説明では100 画素×100
画素)と、入力画像加工手段6で加工された図12の
(a)〜(e)に示すぼかしの度合いの異なる複数のぼ
かし画像(原画は探索対象画像)とを被照合パタン生成
手段9に送る。
【0114】ここで、入力画像加工手段6は、画像ぼか
し手段4を用いて、探索対象画像をぼかしの度合いの異
なる複数のぼかし画像に変換し、加工画像蓄積手段7
は、そのぼかし画像を保存することになる。
【0115】これを受けて、被照合パタン生成手段9
は、上述の「テンプレートを加工するモード」で説明し
た方法と同じ方法を用いて、テンプレート1の基準位置
の座標(2964画素,1077画素)を中心として、テンプレ
ート1と同じ大きさで、その中心からの距離が大きい程
ぼかしの度合いの大きいぼかし画像を作成して、探索制
御手段8に返す(処理結果の画像例を図12の(h)に
示す)。
【0116】そして、探索制御手段8は、このぼかし画
像の処理結果をパタン間照合手段10に送る。
【0117】これを受けて、パタン間照合手段10は、
渡された画像をテンプレート1の画像と照合してパタン
間の一致の度合いを算出し、その結果を探索制御手段8
に返す。
【0118】パタン間の一致の度合いとしては、例え
ば、従来の技術の説明で述べた正規化相関を用いること
ができる。ここでは、例えば「0.8」が算出されたとす
る。
【0119】続いて、探索制御手段8は、スコア投票手
段11に対して、パタン間照合手段10から返された値
(以下スコアと呼ぶ。ここでは上記の「0.8」)と、テ
ンプレート1の識別コードと、テンプレート1の基準点
の座標(この場合は(2964画素,1077画素))とを送る。
テンプレート1〜4の識別コードとしては、ここでは、
一例として各々「1」〜「4」を用いることとすると、
この場合には「1」が送られることになる。
【0120】次に、処理はスコア投票手段11に移る。
【0121】その説明の前に、スコア記録手段12の構
成について説明する。
【0122】図13に、スコア記録手段12の構成例を
図示する。この図は探索を行う前の初期状態である。
【0123】図13に示されているように、スコア記録
手段12は、探索対象画像の各座標について、その座標
にスコアを記録するための配列(以下、スコア記録テー
ブルと称する)を有しており、このスコア記録テーブル
には、変形のパラメータ値の網羅的な組み合わせが事前
に登録されおり、さらに各組み合わせに対応するスコア
の欄には初期状態では初期値(図13の例では0)が記
入されている。
【0124】次に、スコア投票手段11の動作について
説明する。
【0125】スコア投票手段11は、探索制御手段8か
ら送られてきたテンプレート1の識別コード「1」を識
別し、該当するテンプレート1の投票座標位置テーブル
(図7に示すもの)を投票座標情報蓄積手段2から取り
出す。
【0126】そして、その投票座標位置テーブルの各行
に記録されたΔxとΔyの数値に、探索制御手段8から
送られてきたテンプレート1の基準点の座標(この場合
は(2964画素,1077画素))をそれぞれ加算することで、
その行における投票先X座標と投票先Y座標を算出する
(図14(a))。
【0127】ここで、図14(a)では、テンプレート
1の投票座標位置テーブルの持つ「回転角度=−20度,
拡大率=1.2」という行について、投票先X座標と投票
先Y座標を算出した例を示しているが、このような処理
を投票座標位置テーブルの各行について行うことにな
る。
【0128】次に、スコア投票手段11は、投票座標位
置テーブルの各行について、その行の投票先X座標と投
票先Y座標に該当するスコア記録テーブルの持つ、その
行の回転角度と拡大率に該当する個所のスコアの欄に、
探索制御手段8から送られてきたスコア(この場合は
0.8)を加算する(図14(b))。
【0129】ここで、図14(b)では、「回転角度=
−20度,拡大率=1.2」の行に対応付けられる「投票先
X座標=3000画素, 投票先Y座標=1000画素」を持つス
コア記録テーブルの持つ該当欄(「回転角度=−20度,
拡大率=1.2」の欄)に、スコア0.8を加算した例を示
しているが、このような処理を投票座標位置テーブルの
各行について行うことになる。
【0130】以上について説明したテンプレート1を探
索対象画像の1つの位置に置いた際の処理(テンプレー
ト1とのパタン間照合処理とその結果のスコア記録テー
ブルへの加算処理)については、探索対象画像の全ての
位置について行われることになる。
【0131】探索制御手段8とスコア投票手段11は、
上記の処理をテンプレート1について完了した後で、同
様の処理を残りのテンプレート2〜4についても行う。
【0132】図15は、テンプレート2が、図11に示
したように、その基準位置が最も一致する座標である
(3077画素,1036 画素)になるように置かれたときの動
作におけるスコア投票手段11の動作例を説明する図で
ある。
【0133】「投票先X座標=3000画素, 投票先Y座標
=1000画素」に対しては、ここでもスコアの投票が行わ
れる。これは、テンプレート3とテンプレート4でも同
様の結果となる。
【0134】すなわち、テンプレート0については、大
きさと傾きが探索対象画像中の該当領域とは大きくずれ
ているにもかかわらず、テンプレート1〜テンプレート
4に分割して照合する本発明の仕組みにより、テンプレ
ート0の基準点(3000画素,1000画素)には、大きなス
コアが蓄積することとなる。
【0135】最後に、ピーク探索手段13の処理に移
る。
【0136】図16に、ピーク探索手段13の処理の説
明図を図示する。
【0137】この図に示すように、ピーク探索手段13
は、スコア記録手段12における各スコア記録テーブル
(図16(a))から、スコアの最大値を取得して、その
スコアの値をスコアマップ(図16(b))にプロット
し、またその時の変形パラメータ値をパラメータ値マッ
プ(図16(c))にプロットする。
【0138】そして、ピーク探索手段13は、スコアマ
ップからピーク探索の手法(例えば、規定の閾値以上を
持つスコアを抽出して、隣接するものが同一のグループ
に属するような形でグルーピングを行い、各グループの
中で最大のスコアを持つものを特定することでピーク個
所を探し出すといった手法)によりピークの個所(複数
のこともある)を探し出して、その位置の座標とスコア
値とを出力し、さらに、パラメータ値マップの該当する
座標からパラメータ値を取得して、これも出力する。
【0139】図17及び図18に、以上に説明した画像
探索モードの処理フローを図示する。
【0140】すなわち、本発明の画像処理装置は、画像
探索モードに入ると、この処理フローに示すように、先
ず最初に、ステップ1で、テンプレートの識別番号とな
る変数iに初期値1をセットする。この実施形態例では
i=1〜4の値を取りうることになる。
【0141】続いて、ステップ2で、変数iの値が4よ
りも大きくなったのか否かを判断して、大きくなってい
ないことを判断するときには、ステップ3に進んで、テ
ンプレート蓄積手段5からテンプレートiの画像を取り
出し、続くステップ4で、投票座標情報蓄積手段2から
テンプレートiの投票座標位置テーブル(図7〜図10
に示すもの)を取り出す。
【0142】以下に説明するように、X方向とY方向と
に1画素ずつずらしながらテンプレートiを探索対象画
像に置いて所定の処理を実行していくことになるが、続
いて、ステップ5で、その全位置について以下に説明す
る処理を終了したのか否かを判断して、全位置について
処理を終了したことを判断するときには、ステップ6に
進んで、次のテンプレートを処理すべく変数iの値を1
つインクリメントしてから、ステップ2に戻る。
【0143】一方、ステップ5で、テンプレートiにつ
いて全位置を処理していないことを判断するときには、
ステップ7に進んで、未処理位置の中からテンプレート
iの処理位置(テンプレートiの基準点の位置)を1つ
選択する。例えば、X方向とY方向とに1画素ずつずら
しながら選択する。
【0144】続いて、ステップ8で、探索対象画像か
ら、その選択した処理位置におけるテンプレートiの照
合対象となるぼかし画像を作成し(前もって複数段階で
ぼかしておいた探索対象画像を合成することで作成す
る)、続くステップ9で、テンプレートiとその作成し
たぼかし画像との間の一致度を算出する。
【0145】その一致度の算出に合わせて、投票座標位
置テーブルの各行について以下に説明する処理を行うこ
とになるので、続いて、ステップ10で、投票座標位置
テーブルの全行について処理を終了したのか否かを判断
して、投票座標位置テーブルの全行について処理を終了
したことを判断するときには、探索対象画像の次の処理
位置における一致度を算出すべく、ステップ5に戻る。
【0146】一方、ステップ10で、投票座標位置テー
ブルの全行について処理を終了していないことを判断す
るときには、ステップ11に進んで、テンプレートiの
投票座標位置テーブル(ステップ4で取り出したもの)
の中から、未処理の行を1つ選択する。例えば、投票座
標位置テーブル(図7〜図10に示すもの)の上から順
番に行(エントリー域)を1つずつ選択していく場合に
は、前回処理した行の下の行を選択するのである。
【0147】続いて、ステップ12で、その選択した行
に設定されているΔx/Δyと処理位置とを加算するこ
とで、投票先X座標/投票先Y座標を算出する。続い
て、ステップ13で、その算出した投票先X座標/投票
先Y座標の指すスコア記録テーブルを選択し、その選択
したスコア記録テーブルの持つエントリーの内、選択し
た行に設定されている回転角度/拡大率の指すエントリ
ー(スコアを記録している)に、算出した一致度(スコ
ア)を加算してから、次の投票座標位置テーブルの行に
対しての処理を行うべく、ステップ10に戻る。
【0148】このようにして、ステップ2〜ステップ1
3の処理を繰り返していくときに、ステップ2で、変数
iの値が4よりも大きくなったことを判断するとき、す
なわち、全てのテンプレートについて処理を終了したこ
とを判断するときには、ステップ14に進んで、スコア
記録テーブルの中に含まれる規定の閾値以上の値を持つ
スコアを抽出する。
【0149】続いて、ステップ15で、その抽出したス
コアを、隣接するものが同じグループに属する形でグル
ーピングし、続くステップ16で、同一グループの中で
最大値を示すスコアを探索結果として選択する。
【0150】続いて、ステップ17で、スコア記録手段
12(スコア記録テーブル)を参照することで、探索結
果のスコアの指す位置座標/回転角度/拡大率を取得す
る。続いて、ステップ18で、その取得した回転角度/
拡大率に従ってテンプレート0を変形して、その取得し
た位置座標の指す探索対象画像との間の一致度を算出す
る。
【0151】続いて、ステップ19で、ステップ16で
選択した探索結果のスコアと、ステップ17で取得した
位置座標/回転角度/拡大率と、ステップ18で算出し
た一致度とを出力して、処理を終了する。
【0152】このようにして、第1の実施形態例に従う
場合、本発明の画像処理装置は、テンプレート0を分割
することで例えば4個のテンプレート1〜4を作成し
て、それらのテンプレート1〜4と探索対象画像との間
の整合度合いを算出し、その算出結果を、予め想定した
複数の座標変換パラメータにより変形を受けていると仮
定した場合のテンプレート0の位置座標に累積加算して
いくことで、テンプレートを色々と変形させて整合度合
いを算出する処理と等価な処理を実行して、その加算結
果に基づいて、探索対象画像の中からテンプレート0と
の整合度合いの高い領域を探索するように処理するので
ある。
【0153】以上に説明した第1の実施形態例におい
て、テンプレート1〜4について、中心からの距離が大
きくなる程ぼかしの度合いが大きくなるぼかし画像で構
成するとともに、テンプレート1〜4との照合対象とな
る探索対象画像についても、その中心に重なる位置から
の距離が大きくなる程ぼかしの度合いが大きくなるぼか
し画像で構成するようにしたが、どちらか一方のみをぼ
かし画像で構成するようにしてもよいし、ぼかしの方法
についても、距離に関係なく単一のぼかし度合いを示す
ぼかし画像で構成するようにしてもよい。
【0154】〔2〕第2の実施形態例 図19に、第2の実施形態例に従う本発明の画像処理装
置の装置構成の一実施形態例を図示する。
【0155】図中、1aは投票座標情報算出手段、2a
は投票座標情報蓄積手段、3aはテンプレート加工手
段、4aは画像ぼかし手段、5aはテンプレート蓄積手
段、6aは入力画像加工手段、7aは加工画像蓄積手
段、8aは探索制御手段、9aは被照合パタン生成手
段、10aはパタン間照合手段、11aはスコア投票手
段、12aはスコア記録手段、13aはピーク探索手
段、14aは照合結果蓄積手段である。
【0156】投票座標情報算出手段1aは、投票座標位
置テーブルを作成する処理を行うものであり、第1の実
施形態例では上述した(3)式/(4)式に従って図7
〜図10に示した投票座標位置テーブルを作成するのに
対して、上述した(1)式/(2)式に従って投票座標
位置テーブルを作成することになる。
【0157】後述することから分かるように、第2の実
施形態例に従う場合には、テンプレート0の基準点(図
5に示す位置)の位置を基準にして、テンプレート1〜
4の基準点(図5に示す位置)の位置を特定するように
処理することから、投票座標情報算出手段1aは、上述
した(1)式/(2)式に従って投票座標位置テーブル
を算出するのである。
【0158】これから、投票座標情報蓄積手段2aに
は、図7〜図10に示したテーブルデータの符号を反転
した図20に示すような投票座標位置テーブルが蓄積さ
れることになる。
【0159】テンプレート加工手段3aは、第1の実施
形態例の画像ぼかし手段4と同様の処理を実行する画像
ぼかし手段4aを使い、第1の実施形態例のテンプレー
ト加工手段3と同様の処理を実行することで、図3及び
図4に示したテンプレート1〜4を作成する。
【0160】これから、テンプレート蓄積手段5aに
は、図3及び図4に示したテンプレート1〜4が保存さ
れることになる。
【0161】入力画像加工手段6a/加工画像蓄積手段
7a/被照合パタン生成手段9a/パタン間照合手段1
0aは、それぞれ、第1の実施形態例の入力画像加工手
段6/加工画像蓄積手段7/被照合パタン生成手段9/
パタン間照合手段10と同様の処理を実行することにな
るが、第2の実施形態例に従う場合には、パタン間照合
手段10aにより算出されるテンプレート1〜4と探索
対象画像とのパタン間の一致度合い(スコア)について
は、その都度スコア投票手段11aに送られるのではな
くて、探索制御手段8aを介して照合結果蓄積手段14
aに蓄積されることになる。
【0162】図21に、照合結果蓄積手段14aに蓄積
されるスコアのデータ構造を図示する。この図に示すよ
うに、照合結果蓄積手段14aは、テンプレート1〜4
のそれぞれについて、各テンプレート1〜4の基準点が
置かれた探索対象画像の位置に対応付けて、その位置に
おけるぼかされた探索対象画像との間の一致度合い(ス
コア)を蓄積する。
【0163】スコア記録手段12aは、図22に示すよ
うに、テンプレート0の基準点が置かれた探索対象画像
の位置に対応付けて、その位置におけるテンプレート1
〜4の持つスコアの総和の最大値と、その最大スコア総
和値を実現する変形パラメータ(拡大・縮小率a,回転
角度γ)とを管理するスコア記録テーブルで構成され
る。
【0164】スコア投票手段11aは、スコア記録手段
12aへのデータ登録を実行するものであって、テンプ
レート0の基準点を探索対象画像の各位置に配置し、投
票座標位置テーブル(図20に示すもの)を参照するこ
とで、それぞれの配置位置で変形パラメータを変化させ
たときのテンプレート1〜4の基準点の位置を求め、そ
の位置をキーにして照合結果蓄積手段14a(図21に
示すもの)を参照することで、テンプレート1〜4のス
コアを得て、その総和値を算出する。
【0165】そして、スコア投票手段11aは、このよ
うにして図23に示すような形でスコア総和値を算出す
ると、スコア記録テーブルに記録される最大スコア総和
値と比較して、それよりも大きなスコア総和値が算出さ
れる場合には、それに応じてスコア記録テーブルに記録
されるデータを更新していくことで、スコア記録手段1
2aへのデータ登録を実行する。
【0166】すなわち、スコア投票手段11aは、図2
4に示す処理を実行することで、スコア記録手段12a
(スコア記録テーブル)へのデータ登録を実行するので
ある。
【0167】このようにして、第2の実施形態例に従う
場合には、スコア記録手段12aを構成するスコア記録
テーブルには、図22に示すように、テンプレート0の
基準点が置かれた探索対象画像の位置に対応付けて、そ
の位置におけるテンプレート1〜4のスコアの総和の最
大値と、その最大スコア総和値を実現する変形パラメー
タとが記録されることになる。
【0168】したがって、ピーク探索手段13aは、ス
コア記録テーブルを参照することで、直ちに、図16に
示したようなスコアマップおよびパラメータ値マップへ
のプロットを実行できるようになる。
【0169】これから、ピーク探索手段13aは、第1
の実施形態例のピーク探索手段13と同様に、スコアマ
ップからピーク探索の手法(例えば、規定の閾値以上を
持つ最大スコア総和値を抽出して、隣接するものが同一
のグループに属するような形でグルーピングを行い、各
グループの中で最大値を示す最大スコア総和値を持つも
のを特定することでピーク個所を探し出すといった手
法)によりピークの個所(複数のこともある)を探し出
して、その位置の座標と最大スコア総和値とを出力し、
さらに、パラメータ値マップの該当する座標から変形パ
ラメータ値を取得して、これも出力する。
【0170】第1の実施形態例に従う場合には、テンプ
レート1〜4を独立の形で動かしてスコアを加算してい
くことから、探索対象画像に含まれるテンプレート画像
部分が複雑に変形していてもそれを検出できるようにな
るものの、図13に示すように、探索対象画像の位置毎
に用意する大きなメモリ容量のスコア記録テーブルを用
いなければならない。
【0171】これに対して、第2の実施形態例に従う場
合には、以上の説明から分かるように、テンプレート1
〜4をテンプレート0を基準として一体的な形で動かし
てスコアの総和値を求めて、それをテンプレート0の位
置を投票先として投票することから、図22に示すよう
な小さなメモリ容量のスコア記録テーブルを用意すれば
足りることになる。
【0172】次に、図25ないし図27に示す処理フロ
ーに従って、第2の実施形態例に従う場合に本発明の画
像処理装置が実行する画像探索モードの処理について説
明する。
【0173】本発明の画像処理装置は、第2の実施形態
例に従う場合、画像探索モードに入ると、この処理フロ
ーに示すように、先ず最初に、ステップ20で、テンプ
レートの識別番号となる変数iに初期値1をセットす
る。この実施形態例ではi=1〜4の値を取りうること
になる。
【0174】続いて、ステップ21で、変数iの値が4
よりも大きくなったのか否かを判断して、大きくなって
いないことを判断するときには、ステップ22に進ん
で、テンプレート蓄積手段5aからテンプレートiの画
像を取り出す。
【0175】以下に説明するように、X方向とY方向と
に1画素ずつずらしながらテンプレートiを探索対象画
像に置いて所定の処理を実行していくことになるが、続
いて、ステップ23で、その全位置について以下に説明
する処理を終了したのか否かを判断して、全位置につい
て処理を終了したことを判断するときには、ステップ2
4に進んで、次のテンプレートiを処理すべく変数iの
値を1つインクリメントしてから、ステップ21に戻
る。
【0176】一方、ステップ23で、テンプレートiに
ついて全位置を処理していないことを判断するときに
は、ステップ25に進んで、探索対象画像の未処理位置
の中からテンプレートiの基準点を置く処理位置を1つ
選択(X方向とY方向とに1画素ずつずらしながら選
択)する。
【0177】続いて、ステップ26で、探索対象画像か
ら、その選択した処理位置におけるテンプレートiの照
合対象となるぼかし画像を作成する(前もって複数段階
でぼかしておいた探索対象画像を合成することで作成す
る)。
【0178】続いて、ステップ27で、テンプレートi
とその作成したぼかし画像との間の一致度を算出して照
合結果蓄積手段14aに登録してから、探索対象画像の
次の位置における一致度を算出すべく、ステップ23に
戻る。
【0179】このようにして、ステップ22〜ステップ
27の処理を繰り返していくことにより、図21に示す
ようなデータ構造を持つ照合結果蓄積手段14aへのデ
ータ登録を完了することで、ステップ21で、変数iの
値が4よりも大きくなったことを判断すると、ステップ
28に進んで、探索対象画像の全位置について処理を終
了したのか否かを判断する。
【0180】すなわち、以下に説明するように、X方向
とY方向とに1画素ずつずらしながらテンプレート0
(分割元のテンプレート)を探索対象画像に置いて所定
の処理を実行していくことになるので、その全処理を終
了したのか否かを判断するのである。
【0181】このステップ28の判断処理により、探索
対象画像の全位置について処理を終了していないことを
判断するときには、ステップ29に進んで、探索対象画
像の未処理位置の中からテンプレート0の基準点を置く
処理位置を1つ選択(X方向とY方向とに1画素ずつず
らしながら選択)する。
【0182】続いて、ステップ30で、投票座標位置テ
ーブルの中から、未処理の行を1つ選択することで、未
処理の変形パラメータを1つ選択する。例えば、投票座
標位置テーブル(図20に示すもの)の上から順番に行
(4つのテーブルに共通となる行)を1つずつ選択して
いく場合には、前回処理した行の下の行を選択すること
で、未処理の変形パラメータを1つ選択するのである。
【0183】続いて、ステップ31で、その選択した行
に登録されているΔx/Δyと処理位置とを加算するこ
とで、探索対象画像上におけるテンプレート1〜4の基
準点の位置を特定して、その特定した位置をキーにして
照合結果蓄積手段14aを参照することで、照合結果蓄
積手段14aに登録されているテンプレート1〜4と探
索対象画像との間の一致度(スコア)を得て、それらの
総和を算出する。
【0184】続いて、ステップ32で、その算出した総
和値が、スコア記録テーブル(図22に示すもの)に記
録されている選択した探索対象画像の処理位置の指す最
大スコア総和値よりも大きいのか否かを判断して、大き
いことを判断するときには、ステップ33に進んで、そ
の算出した総和値とそれを実現する変形パラメータとに
従って、スコア記録テーブルに記録されているデータを
更新(未登録の場合には新規登録となる)する。
【0185】一方、ステップ32で、算出した総和値
が、スコア記録テーブルに記録されている選択した探索
対象画像の処理位置の指す最大スコア総和値よりも小さ
いことを判断するときには、このステップ33の処理を
省略する。
【0186】続いて、ステップ34で、投票座標位置テ
ーブルの全行について処理を終了したのか否かを判断し
て、全行について処理を終了していないことを判断する
ときは、次の行に対しての処理を行うべく、ステップ3
0に戻り、一方、全行について処理を終了したことを判
断するときには、次の探索対象画像の処理位置に対して
の処理を行うべく、ステップ28に戻る。
【0187】このようにして、ステップ29〜ステップ
34の処理を繰り返していくことにより、図24に示し
たような形でスコア記録テーブルへのデータ登録を行
い、そのデータ登録を完了することで、ステップ28
で、探索対象画像の全位置について処理を終了したこと
を判断すると、ステップ35に進んで、スコア記録テー
ブルの中に含まれる規定の閾値以上の値を持つ最大スコ
ア総和値を抽出する。
【0188】続いて、ステップ36で、その抽出した最
大スコア総和値を、隣接するものが同じグループに属す
る形でグルーピングし、続くステップ37で、同一グル
ープの中で最大値を示す最大スコア総和値を探索結果と
して選択する。
【0189】続いて、ステップ38で、スコア記録テー
ブル(スコア記録手段12a)を参照することで、探索
結果のスコア総和値の指す位置座標/変形パラメータを
取得する。続いて、ステップ39で、その取得した変形
パラメータに従ってテンプレート0を変形して、その取
得した位置座標の指す探索対象画像との間の一致度を算
出する。
【0190】続いて、ステップ40で、ステップ37で
選択した探索結果のスコア総和値と、ステップ38で取
得した位置座標/変形パラメータと、ステップ39で算
出した一致度とを出力して、処理を終了する。
【0191】図28に、図25〜図27の処理フローの
大まかな処理の骨組みを示すとともに、図29に、第1
の実施形態例の実行する図17及び図18の処理フロー
の大まかな処理の骨組みを示す。
【0192】図29から分かるように、第1の実施形態
例に従う場合には、テンプレート1〜4を独立の形で動
かしてスコアを加算していくことから、探索対象画像に
含まれるテンプレート画像部分が複雑に変形していても
それを探索できるようになるものの、図13に示すよう
に、探索対象画像の位置毎に用意する大きなメモリ容量
のスコア記録テーブルを用いなければならない。
【0193】これに対して、第2の実施形態例に従う場
合には、図28から分かるように、テンプレート1〜4
をテンプレート0を基準として一体的な形で動かしてス
コアの総和値を求めて、それをテンプレート0の位置を
投票先として投票することから、図22に示すような小
さなメモリ容量のスコア記録テーブルを用意すれば足り
ることになる。
【0194】ここで、図19に示す第2の実施形態例で
は、照合結果蓄積手段14aを用意する構成を採った
が、この照合結果蓄積手段14aを用意せずに、その都
度、テンプレート1〜4と探索対象画像との間の一致度
を算出して、その総和を得るようにしてもよい。
【0195】この構成を用いると、照合結果蓄積手段1
4aを省略することが可能になるので、さらにメモリエ
リアを節約できるようになる。
【0196】以上に説明した第2の実施形態例におい
て、テンプレート1〜4について、中心からの距離が大
きくなる程ぼかしの度合いが大きくなるぼかし画像で構
成するとともに、テンプレート1〜4との照合対象とな
る探索対象画像についても、第1の実施形態例の被照合
パタン生成手段9と同様の処理を実行する被照合パタン
生成手段9aの処理に従って、その中心に重なる位置か
らの距離が大きくなる程ぼかしの度合いが大きくなるぼ
かし画像で構成するようにしたが、どちらか一方のみを
ぼかし画像で構成するようにしてもよいし、ぼかしの方
法についても、距離に関係なく単一のぼかし度合いを示
すぼかし画像で構成するようにしてもよい。
【0197】〔3〕第3の実施形態例 図30に、第3の実施形態例に従う本発明の画像処理装
置の装置構成の一実施形態例を図示する。
【0198】図中、1bは投票座標情報算出手段、2b
は投票座標情報蓄積手段、3bはテンプレート加工手
段、4bは画像ぼかし手段、5bはテンプレート蓄積手
段、6bは入力画像加工手段、7bは加工画像蓄積手
段、8bは探索制御手段、9bは被照合パタン生成手
段、10bはパタン間照合手段、11bはスコア投票手
段、12bはスコア記録手段、13bはピーク探索手
段、14bは照合結果蓄積手段である。
【0199】第1及び第2の実施形態例では、テンプレ
ート0を分割することで例えば図3及び図4に示すよう
なテンプレート1〜4を生成して、それを使って、探索
対象画像に含まれるテンプレート画像部分を探索すると
いう構成を採るのに対して、第3の実施形態例では、図
31に示すように、テンプレート0に含まれる複数の基
準点(テンプレート0の基準点を除く)に応じてテンプ
レート0の画像をぼかすことで例えば4個のテンプレー
ト5〜8を生成して、それを使って、探索対象画像に含
まれるテンプレート画像部分を探索するという構成を採
る。
【0200】このようなテンプレート5〜8を生成する
ために、テンプレート加工手段3bは、テンプレート0
が与えられると、複数の基準点を選択する。次に、画像
ぼかし手段4bにテンプレート0を渡し、これを受け
て、画像ぼかし手段4bは、複数のぼかしの度合いでテ
ンプレート0をぼかしてテンプレート加工手段3bに返
す。
【0201】具体的なぼかし方法としては、例えば2次
元のマトリクスを畳み込むことによる平滑化フィルタを
用いる方法があり、その平滑化フィルタの例としては、
画像解析ハンドブック(高木,下田監修,1991年, 東京
大学出版会)の539頁に記述された局所平均フィルタ
や局所加重平均フィルタがある。
【0202】これらのマトリクスのサイズを変えたり、
局所加重平均フィルタの場合には、中心からの距離によ
る重みの変化の度合いを変えることでぼかしの度合いを
変えられる。すなわち、これらのマトリクスを大きくし
たり、局所加重平均フィルタの場合には、中心からの距
離による重みの減少の度合いを小さくすることで、ぼか
しの度合いを大きくできる。
【0203】テンプレート加工手段3bは、画像ぼかし
手段4bから複数のぼかしの度合いでぼかされたテンプ
レート0の画像を受け取ると、基準点からの距離によっ
て領域を区分けして、それらの各領域について、基準点
からの距離が大きい程ぼかしの度合いの大きいぼかし画
像の対応する画素値をコピーしてくることにより、各基
準点からの距離が大きい程ぼかしの度合いの大きいぼか
し画像を生成する。
【0204】このようにして、テンプレート加工手段3
bは、テンプレート0に含まれる複数の基準点に応じて
テンプレート0の画像をぼかすことで、図31に示すよ
うなテンプレート5〜8を生成するのである。
【0205】これから、テンプレート蓄積手段5bに
は、図31に示すようなテンプレート5〜8が保存され
ることになる。
【0206】投票座標情報算出手段1bは、投票座標位
置テーブルを作成する処理を行うものであり、第1の実
施形態例では上述した(3)式/(4)式に従って図7
〜図10に示した投票座標位置テーブルを作成するのに
対して、上述した(1)式/(2)式に従って投票座標
位置テーブルを作成することになる。
【0207】後述することから分かるように、第3の実
施形態例に従う場合には、テンプレート0の基準点の位
置を基準にして、テンプレート5〜8の基準点の位置を
特定するように処理することから、投票座標情報算出手
段1bは、上述した(1)式/(2)式に従って投票座
標位置テーブルを算出するのである。
【0208】これから、投票座標情報蓄積手段2bに
は、図7〜図10に示したテーブルデータの符号を反転
した図32に示すような投票座標位置テーブルが蓄積さ
れることになる。
【0209】入力画像加工手段6b/加工画像蓄積手段
7b/被照合パタン生成手段9b/パタン間照合手段1
0bは、それぞれ、第1の実施形態例の入力画像加工手
段6/加工画像蓄積手段7/被照合パタン生成手段9/
パタン間照合手段10と同様の処理を実行することにな
るが、第3の実施形態例に従う場合には、パタン間照合
手段10bにより算出されるテンプレート5〜8と探索
対象画像とのパタン間の一致度合い(スコア)について
は、その都度スコア投票手段11bに送られるのではな
くて、探索制御手段8bを介して照合結果蓄積手段14
bに蓄積されることになる。
【0210】図33に、照合結果蓄積手段14bに蓄積
されるスコアのデータ構造を図示する。この図に示すよ
うに、照合結果蓄積手段14bは、テンプレート5〜8
のそれぞれについて、各テンプレート5〜8の基準点
(図31に示す位置)が置かれた探索対象画像の位置に
対応付けて、その位置におけるぼかされた探索対象画像
との間の一致度合い(スコア)を蓄積する。
【0211】スコア記録手段12bは、図34に示すよ
うに、テンプレート0の基準点(図31に示す位置)が
置かれた探索対象画像の位置に対応付けて、その位置に
おけるテンプレート5〜8の持つスコアの総和の最大値
と、その最大スコア総和値を実現する変形パラメータ
(拡大・縮小率a,回転角度γ)とを管理するスコア記
録テーブルで構成される。
【0212】スコア投票手段11bは、スコア記録手段
12bへのデータ登録を実行するものであって、テンプ
レート0の基準点を探索対象画像の各位置に配置し、投
票座標位置テーブル(図32に示すもの)を参照するこ
とで、それぞれの配置位置で変形パラメータを変化させ
たときのテンプレート5〜8の基準点の位置を求め、そ
の位置をキーにして照合結果蓄積手段14b(図33に
示すもの)を参照することで、テンプレート5〜8のス
コアを得て、その総和値を算出する。
【0213】そして、スコア投票手段11bは、このよ
うにして図35に示すような形でスコア総和値を算出す
ると、スコア記録テーブルに記録される最大スコア総和
値と比較して、それよりも大きなスコア総和値が算出さ
れる場合には、それに応じてスコア記録テーブルに記録
されるデータを更新していくことで、スコア記録手段1
2bへのデータ登録を実行する。
【0214】すなわち、スコア投票手段11bは、図3
6に示す処理を実行することで、スコア記録手段12b
(スコア記録テーブル)へのデータ登録を実行するので
ある。
【0215】このようにして、第3の実施形態例に従う
場合には、スコア記録手段12bを構成するスコア記録
テーブルには、図34に示すように、テンプレート0の
基準点が置かれた探索対象画像の位置に対応付けて、そ
の位置におけるテンプレート5〜8のスコアの総和の最
大値と、その最大スコア総和値を実現する変形パラメー
タとが記録されることになる。
【0216】したがって、ピーク探索手段13bは、ス
コア記録テーブルを参照することで、直ちに、図16に
示したようなスコアマップおよびパラメータ値マップへ
のプロットを実行できるようになる。
【0217】これから、ピーク探索手段13bは、第1
の実施形態例のピーク探索手段13と同様に、スコアマ
ップからピーク探索の手法(例えば、規定の閾値以上を
持つ最大スコア総和値を抽出して、隣接するものが同一
のグループに属するような形でグルーピングを行い、各
グループの中で最大値を示す最大スコア総和値を持つも
のを特定することでピーク個所を探し出すといった手
法)によりピークの個所(複数のこともある)を探し出
して、その位置の座標と最大スコア総和値とを出力し、
さらに、パラメータ値マップの該当する座標から変形パ
ラメータ値を取得して、これも出力する。
【0218】第1の実施形態例に従う場合には、テンプ
レート1〜4を独立の形で動かしてスコアを加算してい
くことから、探索対象画像に含まれるテンプレート画像
部分が複雑に変形していてもそれを検出できるようにな
るものの、図13に示すように、探索対象画像の位置毎
に用意する大きなメモリ容量のスコア記録テーブルを用
いなければならない。
【0219】これに対して、第3の実施形態例に従う場
合には、以上の説明から分かるように、テンプレート5
〜8をテンプレート0を基準として一体的な形で動かし
てスコアの総和値を求めて、それをテンプレート0の位
置を投票先として投票することから、図34に示すよう
な小さなメモリ容量のスコア記録テーブルを用意すれば
足りることになる。
【0220】しかも、第2の実施形態例に従う場合に
は、テンプレート0を分割する形態で生成するテンプレ
ート1〜4を用いることから、テンプレート0の一部の
画像情報が取り除かれた形での探索処理になるのに対し
て、第3の実施形態例に従う場合には、テンプレート0
の一部の画像部分をぼかす形態で生成するテンプレート
5〜8を用いることから、そのような画像情報の取り除
きがなくなることで高精度の探索処理を実現できるよう
になる。
【0221】次に、図37ないし図39に示す処理フロ
ーに従って、第3の実施形態例に従う場合に本発明の画
像処理装置が実行する画像探索モードの処理について説
明する。
【0222】ここで、この処理フローでは、照合結果蓄
積手段14bを用意せずに、その都度、テンプレート5
〜8と探索対象画像との間の一致度を算出してその総和
を得るようにしている。
【0223】本発明の画像処理装置は、第3の実施形態
例に従う場合、画像探索モードに入ると、この処理フロ
ーに示すように、先ず最初に、ステップ50で、探索対
象画像の全位置について処理を終了したのか否かを判断
する。
【0224】すなわち、以下に説明するように、X方向
とY方向とに1画素ずつずらしながらテンプレート0
(テンプレート5〜8の生成元のテンプレート)を探索
対象画像に置いて所定の処理を実行していくことになる
ので、その全処理を終了したのか否かを判断するのであ
る。
【0225】このステップ50の判断処理により、探索
対象画像の全位置について処理を終了していないことを
判断するときには、ステップ51に進んで、探索対象画
像の未処理位置の中からテンプレート0の基準点を置く
処理位置を1つ選択(X方向とY方向とに1画素ずつず
らしながら選択)する。
【0226】続いて、ステップ52で、投票座標位置テ
ーブルの中から、未処理の行を1つ選択することで、未
処理の変形パラメータを1つ選択する。例えば、投票座
標位置テーブル(図32に示すもの)の上から順番に行
(4つのテーブルに共通となる行)を1つずつ選択して
いく場合には、前回処理した行の下の行を選択すること
で、未処理の変形パラメータを1つ選択するのである。
【0227】続いて、ステップ53で、テンプレートの
識別番号となる変数iに初期値5をセットする。この実
施形態例ではi=5〜8の値を取りうることになる。
【0228】続いて、ステップ54で、変数iの値が8
よりも大きくなったのか否かを判断して、大きくなって
いないことを判断するときには、ステップ55に進ん
で、テンプレート蓄積手段5bからテンプレートiの画
像を取り出す。
【0229】続いて、ステップ56で、ステップ52で
選択した行に登録されているテンプレートiの指すΔx
/Δyと、ステップ51で選択した処理位置とを加算す
ることで、探索対象画像上におけるテンプレートiの基
準点の位置を特定する。
【0230】続いて、ステップ57で、探索対象画像か
ら、その選択した処理位置におけるテンプレートiの照
合対象となるぼかし画像を作成し(前もって複数段階で
ぼかしておいた探索対象画像を第1の実施形態例で説明
した如く基準点を中心にして合成することで作成す
る)、続くステップ58で、テンプレートiとその作成
したぼかし画像との間の一致度を算出する。
【0231】続いて、ステップ59で、次のテンプレー
トiを処理すべく変数iの値を1つインクリメントして
から、ステップ54に戻る。
【0232】このようにして、ステップ55〜ステップ
59の処理を繰り返していくことで、ステップ54で、
選択したテンプレート0の処理位置(基準点の位置)に
おいて、選択した行に登録されている変形パラメータに
より特定されるテンプレート5〜8の基準点の位置での
一致度の算出の完了を判断すると、ステップ60に進ん
で、算出した一致度(テンプレート5〜8と探索対象画
像との一致度)の総和を算出する。
【0233】続いて、ステップ61で、その算出した総
和値が、スコア記録テーブル(図34に示すもの)に記
録されている選択した探索対象画像の処理位置の指す最
大スコア総和値よりも大きいのか否かを判断して、大き
いことを判断するときには、ステップ62に進んで、そ
の算出した総和値とそれを実現する変形パラメータとに
従って、スコア記録テーブルに記録されているデータを
更新(未登録の場合には新規登録となる)する。
【0234】一方、ステップ61で、算出した総和値
が、スコア記録テーブルに記録されている選択した探索
対象画像の処理位置の指す最大スコア総和値よりも小さ
いことを判断するときには、このステップ62の処理を
省略する。
【0235】続いて、ステップ63で、投票座標位置テ
ーブルの全行について処理を終了したのか否かを判断し
て、全行について処理を終了していないことを判断する
ときは、次の行に対しての処理を行うべく、ステップ5
2に戻り、一方、全行について処理を終了したことを判
断するときには、次の探索対象画像の処理位置に対して
の処理を行うべく、ステップ50に戻る。
【0236】このようにして、ステップ50〜ステップ
63の処理を繰り返していくことにより、図36に示し
たような形でスコア記録テーブルへのデータ登録を行
い、そのデータ登録を完了することで、ステップ50
で、探索対象画像の全位置について処理を終了したこと
を判断すると、ステップ64に進んで、スコア記録テー
ブルの中に含まれる規定の閾値以上の値を持つ最大スコ
ア総和値を抽出する。
【0237】続いて、ステップ65で、その抽出した最
大スコア総和値を、隣接するものが同じグループに属す
る形でグルーピングし、続くステップ66で、同一グル
ープの中で最大値を示す最大スコア総和値を探索結果と
して選択する。
【0238】続いて、ステップ67で、スコア記録テー
ブル(スコア記録手段12b)を参照することで、探索
結果のスコア総和値の指す位置座標/変形パラメータを
取得する。続いて、ステップ68で、その取得した変形
パラメータに従ってテンプレート0を変形して、その取
得した位置座標の指す探索対象画像との間の一致度を算
出する。
【0239】続いて、ステップ69で、ステップ66で
選択した探索結果のスコア総和値と、ステップ67で取
得した位置座標/変形パラメータと、ステップ68で算
出した一致度とを出力して、処理を終了する。
【0240】このようにして、第3の実施形態例に従う
場合にも、第2の実施形態例の処理の骨組みとして示し
た図28と同様に、テンプレート5〜8をテンプレート
0を基準として一体的な形で動かしてスコアの総和値を
求めて、それをテンプレート0の位置を投票先として投
票することから、図34に示すような小さなメモリ容量
のスコア記録テーブルを用意すれば足りることになる。
【0241】しかも、第3の実施形態例に従う場合に
は、テンプレート0の一部をぼかしたテンプレート5〜
8を使ってスコアの総和値を求めて、それをテンプレー
ト0の位置を投票先として投票することから、テンプレ
ート0を分割することで構成されるテンプレート1〜4
を用いる場合に比べて、テンプレート0の画像情報を残
しつつ投票を行うことになるので、第2の実施形態例に
従う場合に比べて高精度の探索処理を実現できるように
なる。
【0242】ここで、図37ないし図39の処理フロー
では、照合結果蓄積手段14bを用意せずに、その都
度、テンプレート5〜8と探索対象画像との間の一致度
を算出してその総和を得るようにしたが、前もってテン
プレート5〜8と探索対象画像との間の一致度を算出し
て照合結果蓄積手段14bに登録しておくという方法を
用いるようにしてもよい。
【0243】この構成を用いる場合には、第2の実施形
態例で説明した図25ないし図27の処理フローと同様
の処理を実行することになる。
【0244】この照合結果蓄積手段14bを用意すると
いう構成を用いると、テンプレート5〜8と探索対象画
像との間の一致度を重複して算出することがなくなり、
計算時間を短縮できるようになる。
【0245】すなわち、テンプレート0の処理位置を選
択したときに、その都度、テンプレート5〜8と探索対
象画像との間の一致度を算出するようにすると、別の処
理位置を選択したときに、前に計算したことのある一致
度を再び算出することが起こるが、照合結果蓄積手段1
4bを用意する構成を用いると、そのような重複する算
出処理を行わずに済ませることができるようになること
で、計算時間を短縮できるようになるのである。
【0246】以上に説明した第3の実施形態例におい
て、テンプレート5〜8について、基準点からの距離が
大きくなる程ぼかしの度合いが大きくなるぼかし画像で
構成するとともに、テンプレート5〜8との照合対象と
なる探索対象画像についても、第1の実施形態例の被照
合パタン生成手段9と同様の処理を実行する被照合パタ
ン生成手段9bの処理に従って、その基準点に重なる位
置からの距離が大きくなる程ぼかしの度合いが大きくな
るぼかし画像で構成するようにしたが、どちらか一方の
みをぼかし画像で構成するようにしてもよいし、ぼかし
の方法についても、距離に関係なく単一のぼかし度合い
を示すぼかし画像で構成するようにしてもよい。
【0247】図示実施形態例に従って本発明を説明した
が、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、
実施形態例に示した数値はあくまで説明の便宜上に過ぎ
ないものであって、本発明はこれに限定されるものでは
ない。
【0248】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
探索対象画像の中から、特定のテンプレートに類似した
領域を探索するときに、探索対象画像の中の該当領域が
変形している場合でも、テンプレートに類似する領域を
高精度で探索できるようになる。
【0249】そして、本発明によれば、テンプレートを
変形させて探索を行う場合に比べて小さな処理負荷でも
って、その探索を実行できるようになる。
【0250】しかも、本発明によれば、その実現にあた
って、探索対象画像の中の該当領域の変形が大きい場合
に高精度の探索を実現する方法や、メモリ削減を優先す
る場合に好適な探索方法や、メモリ削減を優先しつつ高
精度の探索を実現する方法といった様々な実現方法を提
供できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態例である。
【図2】第1の実施形態例におけるテンプレートの分割
処理の説明図である。
【図3】第1の実施形態例におけるテンプレートの作成
処理の説明図である。
【図4】第1の実施形態例で用いるテンプレートの説明
図である。
【図5】テンプレートの基準位置の説明図である。
【図6】第1の実施形態例における投票先X座標/投票
先Y座標の説明図である。
【図7】第1の実施形態例で用いる投票座標位置テーブ
ルの説明図である。
【図8】第1の実施形態例で用いる投票座標位置テーブ
ルの説明図である。
【図9】第1の実施形態例で用いる投票座標位置テーブ
ルの説明図である。
【図10】第1の実施形態例で用いる投票座標位置テー
ブルの説明図である。
【図11】一致の度合いがピークとなるテンプレート位
置の説明図である。
【図12】探索対象画像から生成するぼかし画像の説明
図である。
【図13】第1の実施形態例で用いるスコア記録手段の
構成の説明図である。
【図14】第1の実施形態例における投票処理の説明図
である。
【図15】第1の実施形態例における投票処理の説明図
である。
【図16】第1の実施形態例におけるピーク探索処理の
説明図である。
【図17】第1の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図18】第1の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図19】本発明の第2の実施形態例である。
【図20】第2の実施形態例で用いる投票座標位置テー
ブルの説明図である。
【図21】第2の実施形態例で用いる照合結果蓄積手段
に蓄積されるスコアのデータ構造の説明図である。
【図22】第2の実施形態例で用いるスコア記録手段の
構成の説明図である。
【図23】第2の実施形態例における投票処理の説明図
である。
【図24】第2の実施形態例における投票処理の説明図
である。
【図25】第2の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図26】第2の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図27】第2の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図28】第2の実施形態例の画像探索モードの処理の
骨組みの説明図である。
【図29】第1の実施形態例の画像探索モードの処理の
骨組みの説明図である。
【図30】本発明の第3の実施形態例である。
【図31】第3の実施形態例で用いるテンプレートの説
明図である。
【図32】第3の実施形態例で用いる投票座標位置テー
ブルの説明図である。
【図33】第3の実施形態例で用いる照合結果蓄積手段
に蓄積されるスコアのデータ構造の説明図である。
【図34】第3の実施形態例で用いるスコア記録手段の
構成の説明図である。
【図35】第3の実施形態例における投票処理の説明図
である。
【図36】第3の実施形態例における投票処理の説明図
である。
【図37】第3の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図38】第3の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図39】第3の実施形態例における画像探索モードの
処理フローである。
【図40】従来技術および本発明の説明に用いるテンプ
レート画像の説明図である。
【図41】従来技術および本発明の説明に用いる探索対
象画像の説明図である。
【図42】従来技術の説明図である。
【符号の説明】
1 投票座標情報算出手段 2 投票座標情報蓄積手段 3 テンプレート加工手段 4 画像ぼかし手段 5 テンプレート蓄積手段 6 入力画像加工手段 7 加工画像蓄積手段 8 探索制御手段 9 被照合パタン生成手段 10 パタン間照合手段 11 スコア投票手段 12 スコア記録手段 13 ピーク探索手段
フロントページの続き (72)発明者 杵渕 哲也 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 (72)発明者 草地 良規 東京都千代田区大手町二丁目3番1号 日 本電信電話株式会社内 Fターム(参考) 5L096 BA17 EA02 FA69 HA08 JA04 JA09 JA16

Claims (36)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 探索対象画像に存在する可能性のあるテ
    ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像処
    理装置であって、 テンプレートから選択される複数の位置座標を各々の基
    準点とする複数のサブテンプレートを作成する手段と、 上記サブテンプレートの基準点を探索対象画像の各位置
    座標に配置して、上記サブテンプレートと探索対象画像
    との整合度合いを算出する手段と、 予め想定した複数の座標変換パラメータに基づき上記テ
    ンプレートを変形させたときの、上記サブテンプレート
    の基準点に該当する点と対応する上記テンプレートの基
    準点との位置関係を求め、上記全てのサブテンプレート
    について算出した上記整合度合いを上記座標変換パラメ
    ータ毎に対応する上記テンプレートの基準点のスコアに
    加算した総和値を得る手段と、 探索対象画像の各位置座標毎に、上記総和値を最大とす
    る上記座標変換パラメータを特定する手段と、 上記特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
    レートとの整合度合いの高い領域を探索する手段とを備
    えることを、 特徴とする画像処理装置。
  2. 【請求項2】 探索対象画像に存在する可能性のあるテ
    ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像処
    理装置であって、 テンプレートから選択される複数の基準点の各々につい
    て、その近傍領域の画像情報からサブテンプレートを作
    成する手段と、 位置座標と予め想定した複数の座標変換パラメータとの
    組み合わせに対してスコアを記録するメモリエリアを持
    つ手段と、 全サブテンプレートを処理対象として、各サブテンプレ
    ートを探索対象画像の各位置座標に配置して探索対象画
    像との整合度合いを算出し、上記座標変換パラメータの
    各々について、該座標変換パラメータと該配置における
    サブテンプレートの基準点の位置座標との指すテンプレ
    ート位置座標を算出して、該整合度合いを、該座標変換
    パラメータと該テンプレート位置座標との指す上記メモ
    リエリアの持つスコアに加算する手段と、 上記加算結果のスコアに基づいて、探索対象画像の中か
    らテンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する手
    段とを備えることを、 特徴とする画像処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の画像処理装置において、 上記サブテンプレートを作成する手段は、サブテンプレ
    ートの基準点からの距離が大きくなる程ぼかしの度合い
    が大きくなる上記近傍領域の画像情報、あるいは、該距
    離に関係なく単一のぼかし度合いを示す上記近傍領域の
    画像情報から、サブテンプレートを作成することを、 特徴とする画像処理装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3記載の画像処理装置にお
    いて、 上記スコアを加算する手段は、サブテンプレートとの整
    合度合いの算出対象となる探索対象画像として、サブテ
    ンプレートの基準点に重なる位置からの距離が大きくな
    る程ぼかしの度合いが大きくなる画像情報を作成する
    か、あるいは、該距離に関係なく単一のぼかし度合いを
    示す画像情報を作成して、それとサブテンプレートとの
    整合度合いを算出することを、 特徴とする画像処理装置。
  5. 【請求項5】 探索対象画像に存在する可能性のあるテ
    ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像処
    理装置であって、 テンプレートから選択される複数の基準点の各々につい
    て、その近傍領域の画像情報からサブテンプレートを作
    成する手段と、 テンプレートを探索対象画像の各位置座標に配置する場
    合に、想定する座標変換パラメータ毎に、各サブテンプ
    レートの基準点の位置座標を決定して全てのサブテンプ
    レートについての探索対象画像との整合度合いの総和値
    を算出し、テンプレートを配置した探索対象画像の位置
    座標毎に、それらの総和値の最大値及びその最大値を実
    現する座標変換パラメータを特定する手段と、 上記特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
    レートとの整合度合いの高い領域を探索する手段とを備
    えることを、特徴とする画像処理装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の画像処理装置において、 上記サブテンプレートを作成する手段は、上記近傍領域
    の画像情報をぼかすことを、 特徴とする画像処理装置。
  7. 【請求項7】 探索対象画像に存在する可能性のあるテ
    ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像処
    理装置であって、 テンプレートから選択される複数の基準点の各々につい
    て、その基準点に応じて画像情報をぼかすことで複数の
    サブテンプレートを作成する手段と、 テンプレートを探索対象画像の各位置座標に配置する場
    合に、想定する座標変換パラメータ毎に、各サブテンプ
    レートの基準点の位置座標を決定して全てのサブテンプ
    レートについての探索対象画像との整合度合いの総和値
    を算出し、テンプレートを配置した探索対象画像の位置
    座標毎に、それらの総和値の最大値及びその最大値を実
    現する座標変換パラメータを特定する手段と、 上記特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
    レートとの整合度合いの高い領域を探索する手段とを備
    えることを、 特徴とする画像処理装置。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれか1項に記載
    の画像処理装置において、 上記特定する手段は、ぼかしの施された探索対象画像と
    の整合度合いの総和値を算出することを、 特徴とする画像処理装置。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし8のいずれか1項に記載
    の画像処理装置において、 上記特定する手段は、探索対象画像の位置座標に対応付
    けて上記総和値の最大値及びその最大値を実現する座標
    変換パラメータを記録するテーブル手段を使って、テン
    プレートを配置した探索対象画像の位置座標毎に、上記
    総和値の最大値及びその最大値を実現する座標変換パラ
    メータを特定することを、 特徴とする画像処理装置。
  10. 【請求項10】 請求項5ないし9のいずれか1項に記
    載の画像処理装置において、 サブテンプレートと探索対象画像との間の整合度合いを
    算出して、サブテンプレートの基準点の位置座標と対応
    をとりつつメモリに保存させる手段を備え、 上記特定する手段は、上記メモリに保存される整合度合
    いを使って、上記整合度合いの総和値を算出すること
    を、 特徴とする画像処理装置。
  11. 【請求項11】 請求項2ないし10のいずれか1項に
    記載の画像処理装置において、 探索対象画像の画像情報に規定の画像変換を施すことで
    得られる画像情報を処理対象の探索対象画像として、テ
    ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索するように
    構成されることを、 特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 請求項11記載の画像処理装置におい
    て、 上記画像変換として、微分処理を行う画像変換を用いる
    ように構成されることを、 特徴とする画像処理装置。
  13. 【請求項13】 請求項11記載の画像処理装置におい
    て、 上記画像変換として、各画素の輝度値を対数変換する画
    像変換を用いるように構成されることを、 特徴とする画像処理装置。
  14. 【請求項14】 請求項2ないし13のいずれか1項に
    記載の画像処理装置において、 上記座標変換として、1つの幾何変換、あるいは複数の
    幾何変換の組み合わせを用いるように構成されること
    を、 特徴とする画像処理装置。
  15. 【請求項15】 請求項14記載の画像処理装置におい
    て、 上記幾何変換が複数の座標変換パラメータを持つ場合
    に、その内の一部の座標変換パラメータについては固定
    とする形で、テンプレートとの整合度合いの高い領域を
    探索するように構成されることを、 特徴とする画像処理装置。
  16. 【請求項16】 請求項2ないし15のいずれか1項に
    記載の画像処理装置において、 上記探索する手段は、探索結果となる整合度合いの高い
    領域の位置座標を出力するか、該位置座標の出力に加え
    て、該位置座標における上記スコア(上記総和値)及び
    /又は上記座標変換パラメータを出力することを、 特徴とする画像処理装置。
  17. 【請求項17】 請求項2ないし16のいずれか1項に
    記載の画像処理装置において、 探索結果となる整合度合いの高い領域の位置座標におけ
    る上記座標変換パラメータに従ってテンプレートを座標
    変換することで変形させて、該変形させたテンプレート
    と該位置座標における探索対象画像との整合度合いを算
    出して出力する手段を備えることを、 特徴とする画像処理装置。
  18. 【請求項18】 探索対象画像に存在する可能性のある
    テンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像
    処理方法であって、 テンプレートから選択される複数の位置座標を各々の基
    準点とする複数のサブテンプレートを作成する過程と、 上記サブテンプレートの基準点を探索対象画像の各位置
    座標に配置して、上記サブテンプレートと探索対象画像
    との整合度合いを算出する過程と、 予め想定した複数の座標変換パラメータに基づき上記テ
    ンプレートを変形させたときの、上記サブテンプレート
    の基準点に該当する点と対応する上記テンプレートの基
    準点との位置関係を求め、上記全てのサブテンプレート
    について算出した上記整合度合いを上記座標変換パラメ
    ータ毎に対応する上記テンプレートの基準点のスコアに
    加算した総和値を得る過程と、 探索対象画像の各位置座標毎に、上記総和値を最大とす
    る上記座標変換パラメータを特定する過程と、 上記特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
    レートとの整合度合いの高い領域を探索する過程とを備
    えることを、 特徴とする画像処理方法。
  19. 【請求項19】 探索対象画像に存在する可能性のある
    テンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像
    処理方法であって、 テンプレートから選択される複数の基準点の各々につい
    て、その近傍領域の画像情報からサブテンプレートを作
    成する過程と、 位置座標と予め想定した複数の座標変換パラメータとの
    組み合わせに対してスコアを記録するメモリエリアを作
    成する過程と、 全サブテンプレートを処理対象として、各サブテンプレ
    ートを探索対象画像の各位置座標に配置して探索対象画
    像との整合度合いを算出し、上記座標変換パラメータの
    各々について、該座標変換パラメータと該配置における
    サブテンプレートの基準点の位置座標との指すテンプレ
    ート位置座標を算出して、該整合度合いを、該座標変換
    パラメータと該テンプレート位置座標との指す上記メモ
    リエリアの持つスコアに加算する過程と、 上記加算結果のスコアに基づいて、探索対象画像の中か
    らテンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する過
    程とを備えることを、 特徴とする画像処理方法。
  20. 【請求項20】 請求項19記載の画像処理方法におい
    て、 上記サブテンプレートを作成する過程では、サブテンプ
    レートの基準点からの距離が大きくなる程ぼかしの度合
    いが大きくなる上記近傍領域の画像情報、あるいは、該
    距離に関係なく単一のぼかし度合いを示す上記近傍領域
    の画像情報から、サブテンプレートを作成することを、 特徴とする画像処理方法。
  21. 【請求項21】 請求項19又は20記載の画像処理方
    法において、 上記スコアを加算する過程では、サブテンプレートとの
    整合度合いの算出対象となる探索対象画像として、サブ
    テンプレートの基準点に重なる位置からの距離が大きく
    なる程ぼかしの度合いが大きくなる画像情報を作成する
    か、あるいは、該距離に関係なく単一のぼかし度合いを
    示す画像情報を作成して、それとサブテンプレートとの
    整合度合いを算出することを、特徴とする画像処理方
    法。
  22. 【請求項22】 探索対象画像に存在する可能性のある
    テンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像
    処理方法であって、 テンプレートから選択される複数の基準点の各々につい
    て、その近傍領域の画像情報からサブテンプレートを作
    成する過程と、 テンプレートを探索対象画像の各位置座標に配置する場
    合に、想定する座標変換パラメータ毎に、各サブテンプ
    レートの基準点の位置座標を決定して全てのサブテンプ
    レートについての探索対象画像との整合度合いの総和値
    を算出し、テンプレートを配置した探索対象画像の位置
    座標毎に、それらの総和値の最大値及びその最大値を実
    現する座標変換パラメータを特定する過程と、 上記特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
    レートとの整合度合いの高い領域を探索する過程とを備
    えることを、 特徴とする画像処理方法。
  23. 【請求項23】 請求項22記載の画像処理方法におい
    て、 上記サブテンプレートを作成する過程では、上記近傍領
    域の画像情報をぼかすことを、 特徴とする画像処理方法。
  24. 【請求項24】 探索対象画像に存在する可能性のある
    テンプレートとの整合度合いの高い領域を探索する画像
    処理方法であって、 テンプレートから選択される複数の基準点の各々につい
    て、その基準点に応じて画像情報をぼかすことで複数の
    サブテンプレートを作成する過程と、 テンプレートを探索対象画像の各位置座標に配置する場
    合に、想定する座標変換パラメータ毎に、各サブテンプ
    レートの基準点の位置座標を決定して全てのサブテンプ
    レートについての探索対象画像との整合度合いの総和値
    を算出し、テンプレートを配置した探索対象画像の位置
    座標毎に、それらの総和値の最大値及びその最大値を実
    現する座標変換パラメータを特定する過程と、 上記特定結果に基づいて、探索対象画像の中からテンプ
    レートとの整合度合いの高い領域を探索する過程とを備
    えることを、 特徴とする画像処理方法。
  25. 【請求項25】 請求項22ないし24のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 上記特定する過程では、ぼかしの施された探索対象画像
    との整合度合いの総和値を算出することを、 特徴とする画像処理方法。
  26. 【請求項26】 請求項22ないし25のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 上記特定する過程では、探索対象画像の位置座標に対応
    付けて上記総和値の最大値及びその最大値を実現する座
    標変換パラメータを記録するテーブル手段を使って、テ
    ンプレートを配置した探索対象画像の位置座標毎に、上
    記総和値の最大値及びその最大値を実現する座標変換パ
    ラメータを特定することを、 特徴とする画像処理方法。
  27. 【請求項27】 請求項22ないし26のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 サブテンプレートと探索対象画像との間の整合度合いを
    算出して、サブテンプレートの基準点の位置座標と対応
    をとりつつメモリに保存させる過程を備え、 上記特定する過程では、上記メモリに保存される整合度
    合いを使って、上記整合度合いの総和値を算出すること
    を、 特徴とする画像処理方法。
  28. 【請求項28】 請求項19ないし27のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 探索対象画像の画像情報に規定の画像変換を施すことで
    得られる画像情報を処理対象の探索対象画像として、テ
    ンプレートとの整合度合いの高い領域を探索すること
    を、 特徴とする画像処理方法。
  29. 【請求項29】 請求項28記載の画像処理方法におい
    て、 上記画像変換として、微分処理を行う画像変換を用いる
    ことを、 特徴とする画像処理方法。
  30. 【請求項30】 請求項28記載の画像処理方法におい
    て、 上記画像変換として、各画素の輝度値を対数変換する画
    像変換を用いることを、 特徴とする画像処理方法。
  31. 【請求項31】 請求項19ないし30のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 上記座標変換として、1つの幾何変換、あるいは複数の
    幾何変換の組み合わせを用いるように構成されること
    を、 特徴とする画像処理方法。
  32. 【請求項32】 請求項31記載の画像処理方法におい
    て、 上記幾何変換が複数の座標変換パラメータを持つ場合
    に、その内の一部の座標変換パラメータについては固定
    とする形で、テンプレートとの整合度合いの高い領域を
    探索するように構成されることを、 特徴とする画像処理方法。
  33. 【請求項33】 請求項19ないし32のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 上記探索する過程では、探索結果となる整合度合いの高
    い領域の位置座標を出力するか、該位置座標の出力に加
    えて、該位置座標における上記スコア(上記総和値)及
    び/又は上記座標変換パラメータを出力することを、 特徴とする画像処理方法。
  34. 【請求項34】 請求項19ないし33のいずれか1項
    に記載の画像処理方法において、 探索結果となる整合度合いの高い領域の位置座標におけ
    る上記座標変換パラメータに従ってテンプレートを座標
    変換することで変形させて、該変形させたテンプレート
    と該位置座標における探索対象画像との整合度合いを算
    出して出力する過程を備えることを、 特徴とする画像処理方法。
  35. 【請求項35】 請求項18ないし34のいずれか1項
    に記載の画像処理方法の実現に用いられる処理をコンピ
    ュータに実行させるための画像処理プログラム。
  36. 【請求項36】 請求項18ないし34のいずれか1項
    に記載の画像処理方法の実現に用いられる処理をコンピ
    ュータに実行させるためのプログラムを記録した画像処
    理プログラムの記録媒体。
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