JP2003322310A - ボイラNOx低減装置 - Google Patents
ボイラNOx低減装置Info
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- JP2003322310A JP2003322310A JP2002122785A JP2002122785A JP2003322310A JP 2003322310 A JP2003322310 A JP 2003322310A JP 2002122785 A JP2002122785 A JP 2002122785A JP 2002122785 A JP2002122785 A JP 2002122785A JP 2003322310 A JP2003322310 A JP 2003322310A
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Abstract
ガス温度を効率良く低下させてNOxの発生量を低減し
得、且つ多種燃料或いは多炭種を運用するボイラ設備設
計の合理化にもつながるボイラNOx低減装置を提供す
る。 【解決手段】 ボイラ本体1の火炉1aの側壁に、火炉
1aの熱負荷の高い中心部へ水又は蒸気24を噴射して
燃焼ガス温度を低下させるための噴射ノズル23を抜き
差し自在に配設する。
Description
装置に関するものである。 【0002】 【従来の技術】図4はボイラの一例を表わすものであっ
て、図4中、1は火炉1aと後部伝熱部1bとを有する
ボイラ本体、2はボイラ本体1の火炉1a内へ微粉炭等
の燃料を噴射して燃焼させるバーナ、3は一次過熱器、
4は二次過熱器、5は三次過熱器、6は最終過熱器、7
は一次再熱器、8は二次再熱器、9は節炭器であり、バ
ーナ2からボイラ本体1の火炉1a内へ燃料を噴射して
燃焼させることにより、燃焼ガスを生成し、生成された
燃焼ガスを流通させ、二次過熱器4、三次過熱器5、最
終過熱器6、二次再熱器8、一次過熱器3、一次再熱器
7及び節炭器9と熱交換させ、熱交換した後の排ガスを
排ガスダクト10へ流出させ、下流側に設けられた脱
硝、脱硫等の排煙処理装置(図示せず)で窒素酸化物や
硫黄酸化物等を除去した後、大気へ放出するようになっ
ている。 【0003】一方、図5は前述のボイラの給水・蒸気系
統の一例を表わすものであり、ボイラ給水は、燃料が燃
焼されるボイラ本体1の火炉1aの炉壁に形成される蒸
発器11で加熱され、ノーズ部12を経て、汽水分離器
13で水と蒸気に分離され、該汽水分離器13で水と分
離された蒸気は、ボイラ本体1の天井並びに後部伝熱部
周壁14を通過し、一次過熱器3、二次過熱器4、三次
過熱器5及び最終過熱器6で過熱され、高圧タービン1
5へ導かれ、該高圧タービン15が駆動されて発電が行
われると共に、前記高圧タービン15を駆動した後の蒸
気は、一次再熱器7及び二次再熱器8へ導かれ、該一次
再熱器7及び二次再熱器8で再熱された後、中・低圧タ
ービン16へ導入され、該中・低圧タービン16が駆動
されて発電が行われ、前記中・低圧タービン16を駆動
した後の蒸気は、復水器17へ導かれてボイラ給水に戻
され、該ボイラ給水は、復水脱塩装置18と低圧給水加
熱器19と脱気器20とを経由し、給水ポンプ21によ
り高圧給水加熱器22を介して節炭器9へ圧送され、該
節炭器9で加熱され、前記蒸発器11へ送給され、循環
されるようになっている。 【0004】ところで、近年においては、環境規制が非
常に厳しくなっており、NOxの低減が重要な課題とな
っているが、従来のボイラの場合、炉内ガス再循環によ
り燃焼ガス温度を低下させたり、或いは伝熱面増加によ
り熱負荷を低減させたりすること等がサーマルNOx対
策として行われていた。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述の
如く、炉内ガス再循環により燃焼ガス温度を低下させる
のでは、大型のファンや灰除去用のマルチサイクロン等
の機器が必要となり、且つ炉内通過ガス量の増加に伴っ
てダクト等の流路を大きくする必要が生じ、ボイラ設備
全体の大型化につながるという欠点を有しており、又、
伝熱面増加により熱負荷を低減させる場合も、同様に、
ボイラ設備全体の大型化につながるという欠点を有して
いた。 【0006】一方、多種の燃料(石炭焚ボイラにおいて
は多炭種)を運用する際には、NOxの発生に関して最
も厳しい燃料の場合を想定してボイラ設備の設計を行う
必要があり、合理的であるとは言えなかった。 【0007】本発明は、斯かる実情に鑑み、ボイラ設備
全体を大型化することなく、燃焼ガス温度を効率良く低
下させてNOxの発生量を低減し得、且つ多種燃料或い
は多炭種を運用するボイラ設備設計の合理化にもつなが
るボイラNOx低減装置を提供しようとするものであ
る。 【0008】 【課題を解決するための手段】本発明は、ボイラ本体の
火炉の側壁に、火炉の熱負荷の高い中心部へ水又は蒸気
を噴射して燃焼ガス温度を低下させるための噴射ノズル
を抜き差し自在に配設したことを特徴とするボイラNO
x低減装置にかかるものである。 【0009】上記手段によれば、以下のような作用が得
られる。 【0010】噴射ノズルをボイラ本体の火炉の側壁から
挿入し、火炉の熱負荷の高い中心部へ水又は蒸気を噴射
して燃焼ガス温度を低下させると、NOxの発生が抑え
られることとなる。 【0011】この結果、従来のボイラのように、炉内ガ
ス再循環により燃焼ガス温度を低下させたり、或いは伝
熱面増加により熱負荷を低減させたりするのとは異な
り、大型のファンや灰除去用のマルチサイクロン等の機
器を設けなくて済み、且つ炉内通過ガス量が増加せず、
ダクト等の流路を大きくする必要もなく、ボイラ設備全
体の大型化が避けられる。 【0012】一方、多種の燃料或いは多炭種を運用する
際には、NOxの発生量の高いものの運用時に限定する
形で、噴射ノズルをボイラ本体の火炉の側壁から挿入
し、火炉の熱負荷の高い中心部へ水又は蒸気を噴射して
燃焼ガス温度を低下させるようにすれば、NOxの発生
量に関して最も厳しい燃料の場合を想定してボイラ設備
の設計を行う必要がなくなり、合理化が可能となる。 【0013】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図示
例と共に説明する。 【0014】図1及び図2は本発明を実施する形態の一
例であって、図中、図4及び図5と同一の符号を付した
部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図4及び
図5に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴
とするところは、図1及び図2に示す如く、ボイラ本体
1の火炉1aの側壁に、火炉1aの熱負荷の高い中心部
へ水又は蒸気24を噴射して燃焼ガス温度を低下させる
ための噴射ノズル23を抜き差し自在に配設した点にあ
る。 【0015】本図示例の場合、前記噴射ノズル23を挿
入する高さ方向の位置としては、最上段のバーナ2より
上方で且つ二次過熱器4より下方における燃焼温度が高
くて熱負荷の高くなる部分としてある。 【0016】又、前記噴射ノズル23は、例えば、図2
に示すように、先端部に水又は蒸気24を噴射する噴射
孔25を形成し、支持架台27上に設置されたボックス
型のビーム28内に収容し、ポペットバルブ29を介し
水又は蒸気24が供給されるようにした固定のフィード
チューブ30に対し摺動自在に外嵌してあり、該フィー
ドチューブ30とビーム28前端のフロントサポート3
1とにより支持されるようにしてある。又、前記噴射ノ
ズル23の後端には、前記フィードチューブ30を気密
に且つ摺動自在に貫通せしめるようにしたキャリッジ3
2を装着してあり、該キャリッジ32に一体的に組み付
けられたモータ等の駆動装置33により、前記ビーム2
8内の天井面に取り付けられたラック34と噛合した駆
動ピニオン35が回転駆動されて前記キャリッジ32が
噴射ノズル23と共に進退動するようにしてある。尚、
図2に示す噴射ノズル23は、スートブロワと類似した
構造となっているが、該スートブロワは伝熱面の灰の除
去を目的としたものであって、伝熱面のエロージョン等
を考慮して蒸気等の連続噴射は行われないが、前記噴射
ノズル23は、伝熱面への水又は蒸気24の噴射は行わ
ずに、あくまでも燃焼ガス中へ水又は蒸気24を連続噴
射するようにしてあり、こうした点でスートブロワとは
全く異なるものである。 【0017】次に、上記図示例の作動を説明する。 【0018】噴射ノズル23をボイラ本体1の火炉1a
の側壁から挿入し、火炉1aの熱負荷の高い中心部へ水
又は蒸気24を噴射して燃焼ガス温度を低下させると、
NOxの発生が抑えられることとなる。 【0019】ここで、実際に行った実験結果は、図3に
示すようになり、発電機出力100[%]静定時におい
て、蒸気噴射部ガス温度が1300[℃]程度で、噴射
蒸気温度が約300[℃]である条件のもと、噴射蒸気
流量を段階的におよそ45[t/h]まで増加させた場
合に、節炭器出口平均NOxがおよそ132[ppm]
から最終的に120[ppm]程度となり、約10[p
pm]低下したことが確認された。 【0020】この結果、従来のボイラのように、炉内ガ
ス再循環により燃焼ガス温度を低下させたり、或いは伝
熱面増加により熱負荷を低減させたりするのとは異な
り、大型のファンや灰除去用のマルチサイクロン等の機
器を設けなくて済み、且つ炉内通過ガス量が増加せず、
ダクト等の流路を大きくする必要もなく、ボイラ設備全
体の大型化が避けられる。 【0021】一方、多種の燃料或いは多炭種を運用する
際には、NOxの発生量の高いものの運用時に限定する
形で、噴射ノズル23をボイラ本体1の火炉1aの側壁
から挿入し、火炉1aの熱負荷の高い中心部へ水又は蒸
気24を噴射して燃焼ガス温度を低下させるようにすれ
ば、NOxの発生量に関して最も厳しい燃料の場合を想
定してボイラ設備の設計を行う必要がなくなり、合理化
が可能となる。 【0022】こうして、ボイラ設備全体を大型化するこ
となく、燃焼ガス温度を効率良く低下させてNOxの発
生量を低減し得、且つ多種燃料或いは多炭種を運用する
ボイラ設備設計の合理化にもつながる。 【0023】尚、本発明のボイラNOx低減装置は、上
述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要
旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ること
は勿論である。 【0024】 【発明の効果】以上、説明したように本発明のボイラN
Ox低減装置によれば、ボイラ設備全体を大型化するこ
となく、燃焼ガス温度を効率良く低下させてNOxの発
生量を低減し得、且つ多種燃料或いは多炭種を運用する
ボイラ設備設計の合理化にもつながるという優れた効果
を奏し得る。
る。 【図2】図1のII−II矢視図である。 【図3】本発明を実施する形態の一例における実験結果
を表わす線図である。 【図4】一般的なボイラの一例を表わす全体概要構成図
である。 【図5】図4に示されるボイラの給水・蒸気系統の一例
を表わす概要構成図である。 【符号の説明】 1 ボイラ本体 1a 火炉 1b 後部伝熱部 2 バーナ 23 噴射ノズル 24 水又は蒸気 25 噴射孔
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】 ボイラ本体の火炉の側壁に、火炉の熱負
荷の高い中心部へ水又は蒸気を噴射して燃焼ガス温度を
低下させるための噴射ノズルを抜き差し自在に配設した
ことを特徴とするボイラNOx低減装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002122785A JP2003322310A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | ボイラNOx低減装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002122785A JP2003322310A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | ボイラNOx低減装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003322310A true JP2003322310A (ja) | 2003-11-14 |
Family
ID=29538304
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002122785A Pending JP2003322310A (ja) | 2002-04-24 | 2002-04-24 | ボイラNOx低減装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003322310A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139266A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | Babcock Hitachi Kk | ボイラ装置とその運転方法 |
JP2008025965A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Public Works Research Institute | 加圧焼却炉設備及びその運転方法 |
WO2008056650A1 (en) | 2006-11-08 | 2008-05-15 | Babcock-Hitachi K.K. | Pulverized coal boiler |
JP2011074889A (ja) * | 2009-10-01 | 2011-04-14 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 排気浄化装置 |
-
2002
- 2002-04-24 JP JP2002122785A patent/JP2003322310A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007139266A (ja) * | 2005-11-16 | 2007-06-07 | Babcock Hitachi Kk | ボイラ装置とその運転方法 |
JP2008025965A (ja) * | 2006-07-25 | 2008-02-07 | Public Works Research Institute | 加圧焼却炉設備及びその運転方法 |
WO2008056650A1 (en) | 2006-11-08 | 2008-05-15 | Babcock-Hitachi K.K. | Pulverized coal boiler |
JP2011074889A (ja) * | 2009-10-01 | 2011-04-14 | Hitachi Constr Mach Co Ltd | 排気浄化装置 |
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Legal Events
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A521 | Written amendment |
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A131 | Notification of reasons for refusal |
Effective date: 20070227 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 |
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Effective date: 20070703 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |