JP2003321461A - 縮合ビフェニル誘導体 - Google Patents

縮合ビフェニル誘導体

Info

Publication number
JP2003321461A
JP2003321461A JP2002124616A JP2002124616A JP2003321461A JP 2003321461 A JP2003321461 A JP 2003321461A JP 2002124616 A JP2002124616 A JP 2002124616A JP 2002124616 A JP2002124616 A JP 2002124616A JP 2003321461 A JP2003321461 A JP 2003321461A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
ring
formula
salt
atom
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002124616A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Aono
雅博 青野
Asao Tanioka
麻生 谷岡
Makoto Ikeda
真 池田
Shigeru Izawa
成 伊澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyorin Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Kyorin Pharmaceutical Co Ltd
Priority to JP2002124616A priority Critical patent/JP2003321461A/ja
Publication of JP2003321461A publication Critical patent/JP2003321461A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Plural Heterocyclic Compounds (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 タキキニン受容体拮抗作用、特にNK1受容
体拮抗作用を有する新規な縮合ビフェニル誘導体を提供
する。 【解決手段】下記一般式(1) 【化1】 (式中、A環及びB環は、1〜3個の置換基(隣接する
2個の置換基が互いに結合して環を形成していてもよ
い)を有していてもよいベンゼン環を示し;C環は含窒
素環を示し;mは1又は2を示し;nは2又は3を示
す。)で表される縮合ビフェニル誘導体又はその塩。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する利用分野】本発明はタキキニン受容体拮
抗作用を有する新規な縮合ビフェニル誘導体又はその薬
理学上許容される塩及びその医薬用途に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】タキキニン(サブスタンスP、ニューロ
キニンA、ニューロキニンB)は、神経ペプチドの総称
であり、生体内に存在するそれぞれの受容体(ニューロ
キニン1(NK1)、ニューロキニン2(NK2)、ニ
ューロキニン3(NK3))に結合することによって様
々な生理活性を発現することが知られている。その中で
サブスタンスPは、中枢及び末梢の一次知覚ニューロン
の伝達物質として働く他、利尿亢進作用、神経細胞興奮
作用、血管透過性亢進作用、血管拡張作用、平滑筋収縮
作用、免疫作用等の生理活性を有し、種々の病態(頻
尿、尿失禁、嘔吐、炎症、アレルギー、気道疾患、痛
み、中枢神経系疾患等)に深く関与していると考えられ
ている。従って、上記の様な種々の病態の予防及び治療
薬として優れたタキキニン受容体拮抗作用、特にNK1
受容体拮抗作用を有し、かつ優れた安全性、薬効の持続
性等を有する化合物の開発が望まれている。
【0003】現在、NK1受容体拮抗作用を有する化合
物として次の化合物等が開示されている。
【0004】(1)EP−A−429366号明細書に
は式:
【0005】
【化11】
【0006】で表される化合物等が開示されている。
【0007】(2)WO91/09844号明細書には
式:
【0008】
【化12】
【0009】で表される化合物等が開示されている。
【0010】(3)EP−A−532456号明細書に
は式:
【0011】
【化13】
【0012】で表される化合物等が開示されている。
【0013】(4)EP−A−522808号明細書に
は式:
【0014】
【化14】
【0015】で表される化合物等が開示されている。
【0016】(5)WO93/01169号明細書には
式:
【0017】
【化15】
【0018】で表される化合物等が開示されている。
【0019】(6)特開平8−67678号公報には
式:
【0020】
【化16】
【0021】(式中、A環及びB環は、同素又は複素環
で、その少なくとも一方が複素環;C環はベンゼン環;
RはH又は炭化水素残基;X及びYの一方が−NR1
(R1はH又は炭化水素残基)又は−O−、他方が−C
O−又は−CS−、あるいは一方が−N=、他方が=C
2−(R2はH、ハロゲン、炭化水素残基、アミノ基又
はヒドロキシル基);nは1又は2を示す。)で表され
る化合物又はその塩が開示されている。
【0022】(7)特開平9−104674号公報には
式:
【0023】
【化17】
【0024】(式中、Yはアルキル化又はアシル化され
ていてもよい窒素原子又は酸素原子を、R1は水素原
子、低級アルキル基、低級アルカノイル基、窒素原子を
含むアルキル基、カルバモイル基、低級アルキルチオ
基、低級アルキルスルフィニル基、低級アルキルスルホ
ニル基、(4−フェニルピペラジン−1−イル)メチル
基を、R2は水素原子、低級アルキル基、水酸基を含む
低級アルキル基、低級アルカノイル基、低級アルコキシ
基を示す。又A環及びB環は置換基を有していてもよい
ベンゼン環を示す。)で表される化合物が開示されてい
る。
【0025】(8)特開平9−263587号公報には
式:
【0026】
【化18】
【0027】(式中、M環は、部分構造−X=Y<とし
て−N=C<、−CO−N<又は−CS−N<を有する
複素環;Ra及びRbは共に結合してA環を形成するか、
あるいは同一又は異なって水素原子又はM環における置
換基;A環及びB環は、それぞれ置換基を有していても
よい同素又は複素環で、その少なくとも一方が置換基を
有していてもよい複素環;C環は置換基を有していても
よい同素又は複素環;Z環は置換されていてもよい環;
及びnは1ないし6の整数を示す。)で表される化合物
が開示されている。
【0028】(9)特開平11−246559号公報に
は式:
【0029】
【化19】
【0030】(式中、Xは窒素原子又はCH基;R1
水素原子、低級アルキル基、アリール基又はアラルキル
基;R2は水素原子又は低級アルキル基;A環及びB環
は同一又は異なって、置換基を有していてもよいベンゼ
ン環;nは1又は2を示す。)で表される化合物が開示
されている。
【0031】(10)特開2000−139834号公
報には式:
【0032】
【化20】
【0033】(式中、R1及びR2は同一又は異なって水
素原子又はC1〜C6のアルキル基を示し、R3は水素原
子、置換されていてもよいC1〜C6のアルキルカルボニ
ル基、置換されていてもよいC1〜C6のアルキルスルホ
ニル基、置換されていてもよいC1〜C6のアルキル基、
置換されていてもよいアリールメチル基及びアルコキシ
カルボニル基を示し、A環はそれぞれ独立して選ばれた
1〜3個の置換基(隣接する2個の置換基が互いに結合
して環を形成していてもよい)を有していてもよい同素
又は複素環を示し、B環は1〜5個の置換基(隣接する
2個の置換基が互いに結合して環を形成していてもよ
い)を有していてもよいベンゼン環を示し、C環は1〜
3個の置換基(隣接する2個の置換基が互いに結合して
環を形成していてもよい)を有していてもよいベンゼン
環を示す。)で表される化合物が開示されている。
【0034】(11)特開2000−247957号公
報には式:
【0035】
【化21】
【0036】(式中、Rは水素原子など;R1は水素原
子など;R2及びR2´は水素原子など;R3は水素原子
など;R4は水素原子など;R5は水素原子など;Xは−
C(O)N(R5)−など;nは0〜4の整数を示
す。)で表される化合物が開示されている。
【0037】(12)WO0050401号明細書には
式:
【0038】
【化22】
【0039】(式中、Rは水素原子など;R1は水素原
子など;R2は水素原子など;R3は水素原子など;R4
は水素原子など;R5は水素原子など;Xは−C(O)
N(R5)−など;nは0〜4の整数を示す。)で表さ
れる化合物が開示されている。
【0040】(13)WO0073279号明細書には
式:
【0041】
【化23】
【0042】(式中、R1は水素原子など;R2は水素原
子など;R3は水素原子など;R4、R 4´及びR4´´は
水素原子など;R5は低級アルキル基など;nは0〜2
の整数;Xは−C(O)N(R4´´)−などを示
す。)で表される化合物が開示されている。
【0043】(14)WO0073278号明細書には
式:
【0044】
【化24】
【0045】(式中、R1は水素原子など;R2は水素原
子など;R3は水素原子など;R4、R 4´及びR4´´は
水素原子など;R5は低級アルキル基など;R6は水素原
子など;nは0〜2の整数;Xは−C(O)N(R4´
´)−などを示す。)で表される化合物が開示されてい
る。
【0046】(15)WO0053572号明細書には
式:
【0047】
【化25】
【0048】(式中、Rは水素原子など;R1は水素原
子など;R2は水素原子など;R3は水素原子など;R4
は水素原子など;R5は水素原子など;R6は水素原子な
ど;nは1〜2の整数;Xは−C(O)N(R6)−な
どを示す。)で表される化合物が開示されている。
【0049】
【発明が解決しようとする課題】現在、前記した種々の
病態に対する予防又は治療薬として、タキキニン受容体
に対して優れた拮抗作用(特にNK1受容体拮抗作用)
を有し、かつ安全性、持続性、体内動態、薬理作用等の
点からも十分に満足できる医薬品となり得る化合物は見
出されていない。
【0050】本発明の目的は、タキキニン受容体に対し
て優れた拮抗作用、特にNK1受容体拮抗作用を有する
新規な化合物を見出し、タキキニン受容体が関与する種
々の病態(頻尿、尿失禁、嘔吐、炎症、アレルギー、気
道疾患、痛み、中枢神経系疾患等)に対する予防又は治
療剤を提供することにある。
【0051】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、下記一般
式(1)
【0052】
【化26】
【0053】(式中、A環及びB環は、1〜3個の置換
基(隣接する2個の置換基が互いに結合して環を形成し
ていてもよい)を有していてもよいベンゼン環を示し;
C環は含窒素環を示し;mは1又は2を示し;nは2又
は3を示す。)で表される縮合ビフェニル誘導体又はそ
の塩がタキキニン受容体に対して優れた拮抗作用(特に
NK1受容体拮抗作用)を有することを見出し、これら
に基づき本発明を完成した。
【0054】即ち、本発明は、(I)下記一般式(1)
【0055】
【化27】
【0056】(式中、A環及びB環は、ハロゲン原子、
又はハロゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6のア
ルキル基、或いはC1〜C6のアルコキシ基の中からそれ
ぞれ独立して選ばれた1〜3個の置換基(隣接する2個
の置換基が互いに結合して環を形成していてもよい)を
有していてもよいベンゼン環を示し;C環は、窒素原子
以外に窒素原子、硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜
3個のヘテロ原子を含んでいてもよい5〜7員の含窒素
環を示し;さらに、C環は置換基(C1〜C6のアルキル
基、ヒドロキシル基、C1〜C6のアルコキシ基、ホルミ
ル基、C1〜C6のアルキルカルボニル基、C1〜C6のア
ルコキシカルボニル基、カルバモイル基、或いはモノ又
はジ置換のC1〜C6のアルキルカルバモイル基、C1
6のアルキルスルホニル基、アミノ基、モノ又はジ置
換のC1〜C6のアルキルアミノ基、C1〜C6のアルキル
カルボニルアミノ基、C 1〜C6のアルコキシカルボニル
アミノ基、C1〜C6のアルキルスルホニルアミノ基、オ
キソ基、6員の芳香族複素環式基、又は式
【0057】
【化28】
【0058】(式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、
硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子
を含んでいてもよく、さらに1個または2個のオキソ基
で置換されている炭素原子を含んでいてもよい3〜7員
の非芳香族複素環を示す。)の中から選ばれた置換基)
を有していてもよく;mは1又は2を示し;nは2又は
3を示す。)で表される縮合ビフェニル誘導体又はその
塩、
【0059】(II)下記一般式(1a)
【0060】
【化29】
【0061】(式中、A環は、ハロゲン原子、又はハロ
ゲン原子で置換されていてもよいC1〜C6のアルキル
基、或いはC1〜C6のアルコキシ基の中からそれぞれ独
立して選ばれた1〜3個の置換基(隣接する2個の置換
基が互いに結合して環を形成していてもよい)を有して
いてもよいベンゼン環を示し;C環は、窒素原子以外に
窒素原子、硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個の
ヘテロ原子を含んでいてもよい5〜7員の含窒素環を示
し;さらに、C環は置換基(C1〜C6のアルキル基、ヒ
ドロキシル基、C1〜C6のアルコキシ基、ホルミル基、
1〜C6のアルキルカルボニル基、C1〜C6のアルコキ
シカルボニル基、カルバモイル基、或いはモノ又はジ置
換のC1〜C6のアルキルカルバモイル基、C1〜C6のア
ルキルスルホニル基、アミノ基、モノ又はジ置換のC1
〜C6のアルキルアミノ基、C1〜C6のアルキルカルボ
ニルアミノ基、C 1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ
基、C1〜C6のアルキルスルホニルアミノ基、オキソ
基、6員の芳香族複素環式基、又は式
【0062】
【化30】
【0063】(式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、
硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子
を含んでいてもよく、さらに1個または2個のオキソ基
で置換されている炭素原子を含んでいてもよい3〜7員
の非芳香族複素環を示す。)の中から選ばれた置換基)
を有していてもよく;nは2又は3を示す。)で表され
る前記(I)記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩、
【0064】(III)前記一般式(1a)において、C
環が、式
【0065】
【化31】
【0066】(式中、R1は、ヒドロキシル基、C1〜C
6のアルコキシ基、ホルミル基、C1〜C6のアルキルカ
ルボニル基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カル
バモイル基、或いはモノ又はジ置換のC1〜C6のアルキ
ルカルバモイル基、アミノ基、モノ又はジ置換のC1
6のアルキルアミノ基、C1〜C6のアルキルカルボニ
ルアミノ基、C1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ
基、C1〜C6のアルキルスルホニルアミノ基、オキソ
基、6員の芳香族複素環式基、又は式
【0067】
【化32】
【0068】(式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、
硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子
を含んでいてもよく、さらに1個または2個のオキソ基
で置換されている炭素原子を含んでいてもよい3〜7員
の非芳香族複素環を示す。))で表される前記(II)記
載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩、
【0069】(IV)前記一般式(1a)において、C環
が、式
【0070】
【化33】
【0071】(式中、Xは、−O−又は−S(O)q
を示し;qは0、1又は2を示す。)で表される基を示
す前記(II)記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩、
【0072】(V)前記一般式(1a)において、C環
が、式
【0073】
【化34】
【0074】(式中、R2は、水素原子、C1〜C6のア
ルキル基、ホルミル基、C1〜C6のアルキルカルボニル
基、C1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル
基、或いはモノ又はジ置換のC1〜C6のアルキルカルバ
モイル基又はC1〜C6のアルキルスルホニル基を示し;
rは1又は2を示す。)で表される基を示す前記(II)
記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩、
【0075】(VI)前記一般式(1a)において、C環
が、式
【0076】
【化35】
【0077】(式中、R2´は、アセチル基又はメチル
スルホニル基を示し;rは1又は2を示す。)で表され
る前記(II)記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩、
【0078】(VII)前記一般式(1a)において、C
環が、式
【0079】
【化36】
【0080】である前記(II)記載の縮合ビフェニル誘
導体又はその塩、
【0081】(VIII)前記一般式(1a)において、n
が3である前記(VII)記載の縮合ビフェニル誘導体又
はその塩、
【0082】(IX)前記(I)〜(VIII)のいずれか1
項に記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分
として含有することを特徴とするタキキニン受容体拮抗
剤、
【0083】(X)前記(I)〜(VIII)のいずれかに記
載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として
含有することを特徴とするNK1受容体拮抗剤、
【0084】(XI)前記(I)〜(VIII)のいずれかに
記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする頻尿、尿失禁等の膀胱機能
疾患を含む排尿障害の予防又は治療剤、
【0085】(XII)前記(I)〜(VIII)のいずれかに
記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする潰瘍性大腸炎、クローン病
を含む消化器疾患の予防又は治療剤、
【0086】(XIII)前記(I)〜(VIII)のいずれか
に記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分と
して含有することを特徴とするX線照射、化学療法剤、
妊娠、偏頭痛、術後病、胃腸運動低下又は薬物投与の副
作用等によって誘発される嘔吐の予防又は治療剤、
【0087】(XIV)前記(I)〜(VIII)のいずれかに
記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分とし
て含有することを特徴とする喘息、咳、疼痛、偏頭痛、
歯痛、リューマチ関節炎等の治療剤に関する。
【0088】
【発明の実施の形態】以下に、本発明を詳細に説明す
る。
【0089】A環及びB環について 前記式(1)中、A環及びB環は同一又は異なって、1
〜3個の置換基(隣接する2個の置換基が互いに結合し
て環を形成していてもよい)を有していてもよいベンゼ
ン環を示す。A環及びB環の置換基は、環のうち置換可
能ないずれの位置に置換していてもよく、その個数は1
〜3個程度であっても良い。また、隣接する2個の置換
基が互いに結合して環を形成していてもよい。A環及び
B環の置換基としては、例えば、ハロゲン原子、ハロゲ
ン原子で置換されていてもよいC 1〜C6のアルキル基、
1〜C6のアルコキシ基が挙げられる。
【0090】ここで、「ハロゲン原子」には、フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が含まれる。
【0091】「ハロゲン原子で置換されていてもよいC
1〜C6のアルキル基」としては、例えば、メチル基、エ
チル基、プロピル基、イソプロピル基、イソブチル基、
sec−ブチル基、tert−ブチル基、フルオロメチル基、
クロロメチル基、ブロモメチル基、ヨードメチル基、1
−フルオロエチル基、1−クロロエチル基、2−クロロ
エチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル
基、トリクロロメチル基、2,2,2−トリフルオロエ
チル基等が挙げられる。
【0092】「C1〜C6のアルコキシ基」としては、例
えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert
−ブトキシ基等が挙げられる。
【0093】「隣接する2個の置換基が結合して互いに
形成していてもよい環」には
【0094】
【化37】
【0095】等が挙げられる。
【0096】A環について 好ましいA環としては,例えば,式
【0097】
【化38】
【0098】(式中、R3,R4及びR5は、同一または
異なって、フッ素原子、塩素原子、メチル基、エチル
基、トリフルオロメチル基、メトキシ基等を示す。)が
挙げられる。
【0099】更に好ましいA環としては、式
【0100】
【化39】
【0101】が挙げられる。
【0102】B環について 好ましいB環としては、例えば、式
【0103】
【化40】
【0104】(式中、R6,R7及びR8は、同一または
異なって、フッ素原子、塩素原子、メチル基、エチル
基、トリフルオロメチル基、メトキシ基等を示す。)が
挙げられる。更に好ましいB環としては、式
【0105】
【化41】
【0106】が挙げられる。
【0107】C環について C環は、置換基を有していてもよく、窒素原子以外に窒
素原子、硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘ
テロ原子を含んでいてもよい5〜7員の含窒素環を示
す。前記「窒素原子以外に窒素原子、硫黄原子、酸素原
子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子を含んでいてもよ
い5〜7員の含窒素環」には、例えば、窒素原子以外に
窒素原子、硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個の
ヘテロ原子を含んでいてもよい5員の芳香族複素環(例
えば、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾ
ール、テトラゾール環など)、或いは、窒素原子以外に
窒素原子、硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個の
ヘテロ原子を含んでいてもよい5〜7員の非芳香族複素
環(例えば、テトラヒドロピリジン、ジヒドロピリジ
ン、テトラヒドロピラジン、テトラヒドロピリミジン、
テトラヒドロピリダジン、ジヒドロピロール、ジヒドロ
イミダゾール、ジヒドロピラゾール、ジヒドロオキサゾ
ール、ジヒドロイソオキサゾール、ピペリジン、ピペラ
ジン、ヘキサヒドロピリミジン、ヘキサヒドロピリダジ
ン、モルホリン、チオモルホリン、ホモピペリジン、ホ
モピペラジン、ピロリジン、イミダゾリジン、ピラゾリ
ジン、テトラヒドロオキサゾール、テトラヒドロイソオ
キサゾール環など)などが含まれる。
【0108】「C環が有していてもよい置換基」として
は、例えば、C1〜C6のアルキル基、ヒドロキシル基、
1〜C6のアルコキシ基、ホルミル基、C1〜C6のアル
キルカルボニル基、C1〜C6のアルコキシカルボニル
基、カルバモイル基、或いはモノ又はジ置換のC1〜C6
のアルキルカルバモイル基、C1〜C6のアルキルスルホ
ニル基、アミノ基、モノ又はジ置換のC1〜C6のアルキ
ルアミノ基、C1〜C6のアルキルカルボニルアミノ基、
1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ基、C1〜C6
アルキルスルホニルアミノ基、オキソ基、6員の芳香族
複素環式基、又は式
【0109】
【化42】
【0110】(式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、
硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子
を含んでいてもよく、さらに1個または2個のオキソ基
で置換されている炭素原子を含んでいてもよい3〜7員
の非芳香族複素環を示す。)で表される基等が挙げられ
る。
【0111】ここで、「C1〜C6のアルキル基」として
は、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプ
ロピル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチ
ル基等が挙げられる。
【0112】「C1〜C6のアルコキシ基」としては、例
えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、イソプ
ロポキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、tert
−ブトキシ基等が挙げられる。
【0113】「C1〜C6のアルキルカルボニル基」とし
ては、アセチル基、プロピオニル基、ブチリル基等が挙
げられる。
【0114】「C1〜C6のアルコキシカルボニル基」と
しては、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル
基、イソプロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカル
ボニル基等が挙げられる。
【0115】「モノ又はジ置換のC1〜C6のアルキルカ
ルバモイル基」としては、メチルカルバモイル基、エチ
ルカルバモイル基、プロピルカルバモイル基、イソプロ
ピルカルバモイル基、tert−ブチルカルバモイル基、ヘ
キシルカルバモイル基、ジメチルカルバモイル基、ジエ
チルカルバモイル基、ジプロピルカルバモイル基、ジイ
ソプロピルカルバモイル基、ジブチルカルバモイル基、
ジヘキシルカルバモイル基等が挙げられる。
【0116】「C1〜C6のアルキルスルホニル基」とし
ては、メチルスルホニル基、エチルスルホニル基、プロ
ピルスルホニル基等が挙げられる。
【0117】「モノ又はジ置換のC1〜C6のアルキルア
ミノ基」としては、メチルアミノ基、エチルアミノ基、
プロピルアミノ基、イソプロピルアミノ基、tert−ブチ
ルアミノ基、ヘキシルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジ
エチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジイソプロピル
アミノ基、ジブチルアミノ基、ジヘキシルアミノ基等が
挙げられる。
【0118】「C1〜C6のアルキルカルボニルアミノ
基」としては、アセチルアミノ基、プロピオニルアミノ
基、ブチリルアミノ基等が挙げられる。
【0119】「C1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ
基」としては、メトキシカルボニルアミノ基、エトキシ
カルボニルアミノ基、t−ブトキシカルボニルアミノ
基、ヘキシルオキシカルボニルアミノ基等が挙げられ
る。
【0120】「C1〜C6のアルキルスルホニルアミノ
基」としては、メチルスルホニルアミノ基、エチルスル
ホニルアミノ基等が挙げられる。
【0121】「6員の芳香族複素環式基」としては、ピ
リジル基、ピラジル基、ピリミジル基、ピリダジニル基
等が挙げられる。
【0122】「式
【0123】
【化43】
【0124】(式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、
硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子
を含んでいてもよく、さらに1個または2個のオキソ基
で置換されている炭素原子を含んでいてもよい3〜7員
の非芳香族複素環を示す。)で表される基」としては、
アゼチジノ基、ピロリジノ基、ピペリジノ基、モルホリ
ノ基、チオモルホリノ基、ピペラジノ基、4−メチルピ
ペラジノ基、ホモピペラジノ基、2−オキソピロリジノ
基、3−オキソモルホリノ基、2−オキソモルホリノ基
等が挙げられる。
【0125】好ましいC環として、例えば、式
【0126】
【化44】
【0127】等が挙げられる。更に好ましいC環とし
て、例えば、式
【0128】
【化45】
【0129】等が挙げられる。特にC環が、式
【0130】
【化46】
【0131】であるのが好ましい。
【0132】mについて mは1又は2を示し、1であるのが好ましい。nについて nは2又は3を示し、3であるのが好ましい。
【0133】本発明の好ましい化合物として、
【0134】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−モルホリノ−7−フェニル−2,
3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサ
ゾシン−6−オン、
【0135】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−フェニル−9−[4−(ピロリジ
ン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−2,3,4,
5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−
6−オン、
【0136】9−(4−アセチルピペラジン−1−イ
ル)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル]−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ
ベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン、
【0137】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−(4−メチルピペラジン−1−イ
ル)−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベ
ンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン、
【0138】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−(2−メチルフェニル)−9−モ
ルホリノ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,
5−b]オキサゾシン−6−オン、
【0139】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−(2−メチルフェニル)−9−
[4−(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イ
ル]−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−
b]オキサゾシン−6−オン、
【0140】9−(4−アセチルピペラジン−1−イ
ル)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル]−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5
−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6
−オン、
【0141】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−(4−メチルピペラジン−1−イ
ル)−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−
オン、等が例示できる。
【0142】塩について 本発明化合物が塩を形成する場合、塩酸、臭化水素酸、
硫酸、硝酸等の無機酸、又は酢酸、マレイン酸、フマル
酸、コハク酸、乳酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸、メ
タンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、サリチル
酸、ステアリン酸、パルミチン酸等の有機酸との薬学上
許容な塩が例示できる。
【0143】さらに本発明化合物又はその塩は、水和物
又は溶媒和物として存在することもある。上記に具体的
に記載した好ましい化合物を含めて、前記一般式(1)
で表される縮合二環式ベンゼン誘導体又はその塩が形成
する任意の水和物及び溶媒和物は、いずれも本発明の範
囲に包含される。溶媒和物を形成し得る溶媒としては、
メタノール、エタノール、イソプロパノール、アセト
ン、酢酸エチル、塩化メチレン、ジイソプロピルエーテ
ル等が挙げられる。
【0144】本発明化合物又はその塩には、ラセミ体の
他に光学活性体、立体異性体又は回転異性体も含まれ
る。
【0145】本発明化合物は、種々の合成法によって製
造することができる。次に、本発明化合物及びその塩の
代表的な製造法について説明する。
【0146】
【化47】
【0147】(第一工程)本工程は、化合物(a)(R
8はヒドロキシル基、ハロゲン原子、1−イミダゾリル
基、4−ニトロフェノキシ基、コハク酸イミドイルオキ
シ基、C1〜C6のアルコキシ基、ベンジルオキシ基等を
示す。)と化合物(b)(B環及びnは前記に同じ。)
を縮合させて、化合物(c)(B環及びnは前記に同
じ。)を製造する工程である。
【0148】本工程の縮合反応においてR8がヒドロキ
シル基の場合に用いられる縮合剤としては、ジシクロヘ
キシルカルボジイミド(DCC)、3−エチル1−(3
−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(E
DCI)又はジメチルイミダゾリニウムクロライド(D
MC)等が挙げられ、これらは固体状又は適当な溶媒に
溶かした溶液として添加される。
【0149】本縮合反応において塩基を用いる場合に
は、炭酸水素ナトリウム又は炭酸カリウム等のアルカリ
炭酸塩、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミ
ン、N−メチルモルホリン、ジアザビシクロ[5.4.
0]−7−ウンデセン、ピリジン、4−ジメチルアミノ
ピリジン又は1,8−ビス(ジメチルアミノ)ナフタレ
ン等の3級アミン類が例示できる。本縮合反応に用いる
溶媒としては反応に関与しない不活性な溶媒、例えば
N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセ
トアミド、ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン、エチルエーテル、ジメ
トキシエタン、酢酸エチル、ジクロロメタン等が用いら
れる。
【0150】本縮合反応は−20℃から80℃で実施す
ることができる。本工程の縮合反応においてR8がハロ
ゲン原子、1−イミダゾリル基、4−ニトロフェノキシ
基、コハク酸イミドイルオキシ基等で表されるカルボン
酸のハライド、カルボン酸のイミダゾリド、カルボン酸
の活性エステルの場合では、トリエチルアミン、ジイソ
プロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノ
ピリジン等の有機塩基、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリ
ウム等の無機塩基の存在下、又は非存在下でN,N−ジ
メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、
ジメチルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロ
フラン、ジオキサン、エチルエーテル、1,2−ジメト
キシエタン、酢酸エチル、トルエン、ジクロロメタン等
の溶媒中、−20〜80℃で30分から48時間処理す
ることにより実施することができる。
【0151】本工程の縮合反応においてR8がC1〜C6
のアルコキシ基、ベンジルオキシ基等のエステル残基の
場合、トリメチルアルミニウム又はテトライソプロポキ
シチタン等の存在下又は非存在下で、或いはp−トルエ
ンスルホン酸等、又はナトリウムメトキシド、カリウム
−tert−ブトキシド、水素化ナトリウム等の酸又は塩基
触媒の存在下又は非存在下でN,N−ジメチルホルムア
ミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホ
キシド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジオキ
サン、トルエン、キシレン、メシチレン、ピリジン、キ
ノリン、ジクロロメタン等の溶媒中で15〜150℃で
30分から48時間処理することにより実施することが
できる。
【0152】(第ニ工程)本工程は、化合物(c)(B
環及びnは前記に同じ。)を環化して化合物(d)(B
環及びnは前記に同じ。)を製造する工程である。本工
程は、水素化ナトリウム、ナトリウム−tert−ブトキシ
ド、カリウム−tert−ブトキシド等の無機塩基の存在
下、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等の溶媒
中で10〜30℃で30分から48時間処理するか、或
いは、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化リチ
ウム等の無機塩基及び臭化テトラ−n−ブチルアンモニ
ウム、塩化テトラ−n−ブチルアンモニウム、塩化ベン
ジルトリメチルアンモニウム等の相間移動触媒存在下、
水及び塩化メチレン、ベンゼン、トルエン等の溶媒中で
10〜30℃で30分から72時間処理することにより
実施することができる。
【0153】(第三工程)本工程は、化合物(d)(B
環及びnは前記に同じ)と化合物(e)(A環は前記に
同じ。Yはハロゲン原子、OSO29(R9はハロゲン
原子で置換されていても良いC1〜C6のアルキル基)、
B(R102(R10は水酸基、C1〜C6のアルキル基ま
たはC1〜C6のアルコキシ基またはR10は互いに結合し
て環を形成していても良い。))をパラジウム又はニッ
ケル錯体等の遷移金属触媒下におけるクロスカップリン
グ反応により、化合物(f)(A環、B環及びnは前記
に同じ)を製造する工程である。
【0154】本反応は、反応に関与しない不活性な溶媒
を用いて行うことが好ましく、例えばN,N−ジメチル
ホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチ
ルスルホキシド、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン、ジオキサン、ジクロロメタン、トルエン、1,2−
ジメトキシエタン、エタノール又は水等が例示できる。
これらの溶媒は単独であるいは任意の比で混合して用い
られる。
【0155】本反応に用いられるパラジウム錯体として
は、塩化パラジウム、酢酸パラジウム、アセチルアセト
ナトパラジウム又はテトラキス(トリフェニルホスフィ
ン)パラジウム等が例示できる。本反応に用いられるニ
ッケル錯体としては、ビス(アセチルアセトナト)ニッ
ケル、ビス(1,5−シクロオクタジエン)ニッケル又
はテトラキス(トリフェニルホスフィン)ニッケル等が
例示できる。これらのパラジウム又はニッケル錯体は、
化合物(d)に対して0.001〜1当量、好適には
0.01〜0.1当量の範囲で用いられる。本反応にお
いてパラジウム又はニッケル錯体に対するリガンドを用
いる場合には、トリフェニルホスフィン、トリ−o−ト
リルホスフィン、トリ−2−フリルホスフィン、1,2
−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,1’−ビ
ス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン又は2,2’−
ビス(ジフェニルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル
等が例示できる。これらのリガンドは、パラジウム又は
ニッケル錯体に対して0.2〜5当量、好適には0.3
〜3当量の範囲で用いられる。
【0156】本反応は適当な塩基の存在下に行うことが
好ましく、例えばトリエチルアミン、トリブチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、ピリジン、ルチジン、コリジン等の有機塩基、炭酸
水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸
カルシウム、炭酸セシウム又はリン酸三カリウム等の無
機塩基が例示できる。これらの塩基は化合物(d)に対
して1〜20当量、好適には2〜10当量の範囲で用い
られる。本工程のクロスカップリング反応は、15〜1
50℃、好適には50〜120℃で30分〜24時間処
理することにより実施することができる。
【0157】(第四工程)本工程は、化合物(f)(A
環、B環及びnは前記に同じ)のニトロ基を還元して、
化合物(g)(A環、B環及びnは前記に同じ)を製造
する工程である。本工程は水素気流下、化合物(f)に
対して、パラジウム炭素、パラジウム黒、ラネーニッケ
ル等を1〜100%(重量%)、好適には10〜50%
用いて、0℃〜50℃、好適には10〜30℃で30分
〜12時間処理することにより実施することができる。
本反応の溶媒としては、エタノール、メタノール、テト
ラヒドロフラン、酢酸エチル、酢酸等が例示できる。こ
れらの溶媒は単独であるいは任意の比で混合して用いら
れる。
【0158】(第五工程)本工程は、化合物(g)(A
環、B環及びnは前記に同じ)と化合物(h)(L、N
はハロゲン原子、OSO29(R9はハロゲン原子で置
換されていても良いC1〜C6のアルキル基)、Mは酸素
原子又はC1〜C6のアルキル基又はC1〜C6のアシル基
が置換されても良い窒素原子を含んでも良いC4〜C6
メチレン鎖)を反応させて、化合物(i)(A環、B環
及びnは前記に同じ)を製造する工程である。本反応
は、化合物(h)を化合物(g)に対して1〜20当量
用いて塩基の存在下で80〜200℃、好適には120
〜150℃で30分〜24時間処理することにより実施
することができる。塩基として例えばトリエチルアミ
ン、ジイソプロピルエチルアミン、N−メチルモルホリ
ン、アザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、
N,N−ジメチルアニリン等の有機塩基、炭酸ナトリウ
ム、炭酸カリウム、炭酸カルシウム、炭酸セシウム又は
リン酸三カリウム等の無機塩基が例示できる。溶媒を用
いる場合には、反応に関与しない不活性な溶媒、例え
ば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチル
アセトアミド、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、
ジオキサン、キシレン、トルエン又はエタノール等が用
いられる。
【0159】(第六工程)本工程は、化合物(g)
(Z,A環、B環及びnは前記に同じ)にサンドマイヤ
ー反応を施し、Z(Zはハロゲン原子を示す。)を導入
して化合物(j)(A環、B環及びnは前記に同じ)を
製造する工程である。ジアゾ化には亜硝酸、亜硝酸ナト
リウム、亜硝酸−tert−ブチル、亜硝酸アミル等が1〜
2当量が用いられ、ハロゲン化には塩化銅(I)、臭化
銅(I)、塩化銅(II)、臭化銅(II)等が1〜2当量
用いられる。溶媒は塩酸、臭化水素酸、N,N−ジメチ
ルホルムアミド、アセトニトリル、ブロモホルム又は四
塩化炭素等が用いられる。
【0160】(第七工程)本工程は、化合物(j)
(Z,A環、B環及びnは前記に同じ)と化合物(k)
を反応させて、化合物(i)(A環、B環及びnは前記
に同じ)を製造する工程である。本反応は、化合物
(k)を化合物(j)に対して1〜5当量用いて塩基、
遷移金属触媒及び配位子存在下あるいは非存在下で30
〜200℃、好適には80〜150℃で30分〜24時
間処理することにより実施することができる。塩基とし
て例えば、ナトリウム−tert−ブトキシド、リチウム−
tert−ブトキシド、リチウムビス(トリメチルシリル)
アミド又は炭酸セシウム等が例示できる。遷移金属触媒
として例えば、酢酸パラジウム(II)、塩化パラジウム
(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)パラジウム
(0)又は塩化ニッケル(II)等が例示できる。配位子
を用いる場合には例えば、トリ−tert−ブチルホス
フィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェ
ロセン又は2,2’−ビス(ジフェニルホスフィノ)−
1,1’−ビナフチル等が例示できる。溶媒を用いる場
合には、反応に関与しない不活性な溶媒、例えば、テト
ラヒドロフラン、ジオキサン、キシレン、トルエン又は
ベンゼン等が用いられる。
【0161】本発明化合物(1)は通常の分離手段(例
えば抽出、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等)によ
って単離、精製することができる。又、得られた化合物
が塩を形成する様な場合には、通常の方法あるいはそれ
に準ずる方法(例えば中和等)によって各種の塩を製造
することができる。
【0162】本発明化合物(1)もしくはその塩は、タ
キキニン受容体拮抗剤、NK1受容体拮抗剤、頻尿、尿
失禁等の膀胱機能疾患を含む排尿障害の予防又は治療
剤、潰瘍性大腸炎、クローン病を含む消化器疾患の予防
又は治療剤、X線照射、化学療法剤、妊娠、偏頭痛、術
後病、胃腸運動低下又は薬物投与の副作用等によって誘
発される嘔吐の予防又は治療剤、X線照射、化学療法
剤、妊娠、偏頭痛、術後病、胃腸運動低下又は薬物投与
の副作用等によって誘発される嘔吐の予防又は治療剤、
喘息、咳、疼痛、偏頭痛、歯痛、リューマチ関節炎等の
治療剤として有用である。
【0163】本発明化合物(1)もしくはその塩は、単
独で、または一種以上の製剤上許容される補助剤と共に
医薬組成物として用いることができ、薬理学上許容され
る担体、賦形剤(例えば、デンプン、乳糖、リン酸カル
シウム、炭酸カルシウム等)、滑沢剤(例えば、ステア
リン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウムタルク、
ステアリン酸等)、結合剤(例えば、デンプン、結晶セ
ルロース、カルボキシメチルセルロース、アラビアゴ
ム、ポリビニルピロリドン、アルギン酸等)、崩壊剤
(例えば、タルク、カルボキシメチルセルロースカルシ
ウム等)、希釈剤(例えば、生理食塩水、グルコース、
マンニトール、ラクトース等の水溶液等)等と混合し、
通常の方法により錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、細
粒剤、アンプル剤又は注射剤等の形態で経口的又は非経
口的に投与することができる。投与量は本発明化合物
(1)又はその塩の種類、投与ルート、患者の年齢、症
状等により異なるが、例えば人を含む哺乳動物に対して
本発明化合物(1)又はその塩として0.0001〜3
00mg/kg/日である。投与は例えば1日1回又は
数回に分割して投与する。
【0164】
【実施例】以下、試験例、実施例および参考例に基づい
て本発明をより詳細に説明する。また、本発明化合物
(1)の製造に用いる原料化合物の中にも新規化合物が
含まれているので、原料化合物の製造例についても参考
例として説明する。本発明化合物は、下記実施例に記載
の化合物に限定されるものではなく、本発明の範囲を逸
脱しない範囲で変化させても良い。
【0165】<参考例1> 2,6−ジブロモ−4−ニトロ安息香酸
【0166】
【化48】
【0167】a)2,6−ジブロモ−4−ニトロベンジ
ルブロミド 2,6−ジブロモ−4−ニトロトルエン(5.90
g)、N−ブロモコハク酸(3.74g)及び過酸化ベ
ンゾイル(400mg)の四塩化炭素溶液(160m
L)を12時間加熱還流させた。放冷後、セライトを用
いて不溶物を濾去し、濾液を減圧で濃縮した。残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/n−
ヘキサン=1:19)にて精製すると、淡黄色粉末の
2, 6−ジブロモ−4−ニトロベンジルブロミドが得ら
れた(8.07g,100%)。1 H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):4.83(2H,s),8.42(2H,s). MS(EI)m/z:371(M+).
【0168】b)2,6−ジブロモ−4−ニトロベンジ
ルアルコール 参考例1のa)で得られた2,6−ジブロモ−4−ニト
ロベンジルブロミド(7.48g)のN,N−ジメチル
ホルムアミド溶液(120mL)に酢酸ナトリウム
(1.80g)を加え、室温で4時間撹拌した。次に、
水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L)を加え、30
分撹拌した後、反応液を水に注いだ。酢酸エチルで抽出
し、水次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウム
で乾燥後、溶媒を留去すると橙色粉末の2,6−ジブロ
モ−4−ニトロベンジルアルコールが得られた(6.0
8g、98%)。1 H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):2.25(1H,br.t,J=5.4Hz),
5.07(2H,br.d,δJ=5.4Hz),8.42(2H,s).
【0169】c)2,6−ジブロモ−4−ニトロ安息香
酸 2,6−ジブロモ−4−ニトロベンジルアルコール(参
考例1のb)の化合物;4.97g)のアセトニトリル
溶液(150mL)に塩化ビス(2,2’−ビピリジ
ン)ニッケル水溶液(32.0mL,0.05mol/
L)、次いで次亜塩素酸ナトリウム水溶液(113m
L、1.41mol/L)を加え、室温で1時間撹拌
し、更に次亜塩素酸ナトリウム水溶液(56.5mL、
1.41mol/L)を加え、室温で1時間撹拌した。
反応液を酢酸エチルで洗浄し、水層を濃塩酸で酸性にし
た後、亜硫酸水素ナトリウム(1.60g)を加え、酢
酸エチルで抽出した。水次いで飽和食塩水で洗浄し、無
水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去すると黄色粉末
の2,6−ジブロモ−4−ニトロ安息香酸が得られた
(2.08g)。一方、反応液を洗浄した酢酸エチル層
を塩酸(0.5mol/L)、水次いで飽和食塩水で洗
浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去して得
られた残渣を水酸化ナトリウム水溶液(2mol/L)
で抽出した。エーテルで洗浄後、水層を濃塩酸で酸性に
し、酢酸エチルで抽出した。水次いで飽和食塩水で洗浄
し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を留去すると橙
色粉末の2,6−ジブロモ−4−ニトロ安息香酸が得ら
れた(1.10g)。先に得られた2,6−ジブロモ−
4−ニトロ安息香酸と合わせると3.18g得られた
(60%)。1 H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):8.44(2H,s). MS(EI)m/z:323(M+).
【0170】<参考例2> N−[3, 5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−2,6−ジブロモ−N−(3−ヒドロキシプロピル)
−4−ニトロベンズアミド
【0171】
【化49】
【0172】塩化チオニル(7mL)に2,6−ジブロ
モ−4−ニトロ安息香酸(参考例1のc)の化合物;
2.78g)及びN,N−ジメチルホルムアミド(40
0μL)を加えて1時間加熱還流させた。反応液を減圧
留去して黄色残渣を得た。N−[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ベンジル]−3−アミノ−1−プロパノ
ール(特開平9−263585号公報に記載の方法によ
り調整した;2.17g)及びトリエチルアミン(2.
52mL)をテトラヒドロフラン(30mL)に溶か
し、上記黄色残渣のテトラヒドロフラン(10mL)溶
液を氷冷下で加えて、室温で3時間撹拌した。反応液に
水を加えて酢酸エチルで抽出して、抽出液を塩酸(1m
ol/L)、水次いで飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナ
トリウムで乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシ
リカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−
ヘキサン=1:2→1:1)にて精製すると、黄色アモ
ルファスのN−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)
ベンジル]−2,6−ジブロモ−N−(3−ヒドロキシ
プロピル)−4−ニトロベンズアミドが得られた(3.
56g、98%、異性体A、Bの混合物、A:B=1:
1)。
【0173】1HNMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.89(2H,quintet,J=6.3Hz),3.57(2H,br.t,J=6.3Hz),3.7
1(2H,t,J=6.3Hz),4.52(2H,s),7.73(2H,s),7.85(1H,s),
8.43(2H,s);[isomer-B]:1.75-1.83(2H,m),2.50-2.60(2
H,m),3.21-3.28(2H,m),4.95(2H,s),7.85(1H,s),7.98(2
H,s),8.44(2H,s).
【0174】<参考例3> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−ブロモ−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒ
ドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0175】
【化50】
【0176】N−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−2,6−ジブロモ−N−(3−ヒドロ
キシプロピル)−4−ニトロベンズアミド(参考例2の
化合物;2.13g)のジクロロメタン溶液(14m
L)に臭化テトラ−n−ブチルアンモニウム(213m
g)及び30%水酸化ナトリウム水溶液(14mL)を
加え、室温で48時間撹拌した。ジクロロメタンで希釈
し、水次いで飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウム
で乾燥した。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲル
カラムクロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン
=1:3→1:2)にて精製すると、淡黄色粉末の5−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7
−ブロモ−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロ
ベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得られ
た(438mg、24%)。
【0177】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.79-1.88(1
H,m),2.18-2.32(1H,m),3.21-3.30(1H,m),3.47-3.57(1H,
m),3.98-4.07(1H,m),4.14(1H,d,J=15.4Hz),4.64-4.76(1
H,m),5.71(1H,d,J=15.4Hz),7.84(1H,s),7.90(2H,s),7.9
0(1H,d,J=2.0Hz),8.27(1H,d,J=2.0Hz).
【0178】<参考例4> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−9−ニトロ−7−フェニル−2,3,4,5−テトラ
ヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0179】
【化51】
【0180】テトラキス(トリフェニルホスフィン)パ
ラジウム(0)(43.3mg)の1, 2−ジメトキシ
エタン溶液(0.75mL)に、室温で5−[3,5−
ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−ブロモ−
9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ
[1,5−b]オキサゾシン−6−オン(参考例3の化
合物;395mg)の1,2−ジメトキシエタン溶液
(2.25mL)を滴下し、15分撹拌し、フェニルボ
ロン酸(101mg)のエタノール溶液(0.75m
L)を加え、10分撹拌した。その後、炭酸ナトリウム
水溶液(3.75mL、2mol/L)を加え、3時間
加熱還流した。反応液を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩
水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。溶媒を留
去して得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ
ィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:4→1:3)に
て精製すると、黄色粉末の5−[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ベンジル]−9−ニトロ−7−フェニル
−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]
オキサゾシン−6−オンが得られた(390mg、99
%)。
【0181】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.74-1.83(1
H,m),2.25-2.39(1H,m),3.36-3.45(1H,m),3.75-3.85(1H,
m),4.00-4.10(1H,m),4.18(1H,d,J=15.4Hz),4.70-4.78(1
H,m),5.47(1H,d,J=15.4Hz),7.23-7.43(5H,m),7.68(2H,
s),7.84(1H,s),7.94(1H,d,J=2.4Hz),8.02(1H,d,J=2.4H
z).
【0182】<参考例5> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−(2−メチルフェニル)−9−ニトロ−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オン
【0183】
【化52】
【0184】参考例4と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−ブロ
モ−9−ニトロ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ
[1,5−b]オキサゾシン−6−オン(参考例3の化
合物;237mg)及び2−メチルフェニルボロン酸
(67.3mg)から、黄色アモルファスの5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−(2
−メチルフェニル)−9−ニトロ−2,3,4,5−テ
トラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オ
ンが得られた(242mg、100%、異性体A、Bの
混合物、A:B=2:1)。
【0185】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.75-1.85(1H,m),2.18-2.35(1H,m),2.27(3H,s),3.23-3.
37(1H,m),3.64-3.78(1H,m),3.95-4.16(2H,m),4.71(1H,
d,J=13.9Hz),5.42(1H,d,J=13.9Hz),6.72-7.37(4H,m),7.
53(2H,s),7.79(1H,s),7.87(1H,d,J=1.7Hz),7.94(1H,d,J
=1.7Hz);[isomer-B]:1.75-1.85(1H,m),1.89(3H,s),2.18
-2.35(1H,m),3.18-3.30(1H,m),3.54-3.67(1H,m),3.95-
4.16(2H,m),4.71(1H,d,J=13.9Hz),5.42(1H,d,J=13.9H
z),6.72-7.37(4H,m),7.47(2H,s),7.79(1H,s),7.87(1H,
d,J=1.7Hz),7.94(1H,d,J=1.7Hz). MS(EI)m/z:538(M+).
【0186】<参考例6> 9−アミノ−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−フェニル−2,3,4,5−テト
ラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0187】
【化53】
【0188】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−ニトロ−7−フェニル−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オン(参考例4の化合物;178mg)のエタ
ノール(5mL)−酢酸エチル(2.5mL)の混合溶
液に、10%パラジウム炭素(17.8mg)を加え、
水素雰囲気下、室温で5時間撹拌した。反応液に酢酸エ
チル(10mL)を加え、セライトを用いて不溶物を濾
去した。濾液を減圧で濃縮すると、白色粉末の9−アミ
ノ−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジ
ル]−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベ
ンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得られた
(169mg、100%)。
【0189】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.57-1.72(1
H,m),2.17-2.33(1H,m),3.25-3.35(1H,m),3.89-4.02(2H,
m),3.90(2H,br.s),4.17(1H,d,J=15.4Hz),4.55-4.64(1H,
m),5.46(1H,d,J=15.4Hz),6.37(1H,d,J=2.2Hz),6.45(1H,
d,J=2.2Hz),7.21-7.33(5H,m),7.70(2H,s),7.80(1H,s). MS(EI)m/z:494(M+).
【0190】<参考例7> 9−アミノ−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−(2−メチルフェニル)−2,
3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサ
ゾシン−6−オン
【0191】
【化54】
【0192】参考例4と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−(2
−メチルフェニル)−9−ニトロ−2,3,4,5−テ
トラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オ
ン(参考例5の化合物;232mg)から、黄色粉末の
9−アミノ−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−(2−メチルフェニル)−2,
3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサ
ゾシン−6−オンが得られた(219mg、100%、
異性体A、Bの混合物、A:B=2:1)。
【0193】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.58-1.70(1H,m),2.12-2.29(1H,m),2.29(3H,s),3.13-3.
22(1H,m),3.67-3.78(1H,m),3.87(2H,br.s),3.92-4.03(1
H,m),4.03(1H,d,J=15.4Hz),4.53-4.62(1H,m),5.42(1H,
d,J=15.4Hz),6.31(1H,d,J=2.2Hz),6.36(1H,d,J=2.2Hz)
6.80-7.37(4H,m),7.52(2H,s),7.75(1H,s);[isomer-B]:
1.58-1.70(1H,m),1.93(3H,s),2.12-2.29(1H,m),3.08-3.
16(1H,m),3.78-3.87(1H,m),3.87(2H,br.s),3.92-4.03(1
H,m),4.03(1H,d,J=15.4Hz),4.53-4.62(1H,m),5.42(1H,
d,J=15.4Hz),6.31(1H,d,J=2.2Hz),6.36(1H,d,J=2.2Hz),
6.80-7.37(4H,m),7.50(2H,s),7.75(1H,s). MS(EI)m/z:508(M+).
【0194】<参考例8> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−9−ブロモ−7−フェニル−2,3,4,5−テトラ
ヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0195】
【化55】
【0196】9−アミノ−5−[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ベンジル]−7−フェニル−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オン(参考例6の化合物;84.1mg)のア
セトニトリル(1mL)−N,N−ジメチルホルムアミ
ド(2.5mL)の混合溶液に、亜硝酸−tert−ブチル
(33.7μL)を室温で滴下し、20分撹拌した.次
に臭化銅(II)(45.6mg)のアセトニトリル
(0.5mL)溶液を滴下し、60℃で3時間撹拌し
た.反応液に水を加え、酢酸エチルで抽出した。水次い
で飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し
た。溶媒を留去して得られた残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル:n−ヘキサン=1:
4)にて精製すると、淡黄色アモルファスの5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベン
ゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得られた
(54.1mg、57%)。
【0197】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.66-1.75(1
H,m),2.20-2.35(1H,m),3.30-3.38(1H,m),3.80-3.90(1H,
m),3.94-4.04(1H,m),4.16(1H,d,J=15.4Hz),4.62-4.69(1
H,m),5.46(1H,d,J=15.4Hz),7.20-7.39(7H,m),7.68(2H,
s),7.81(1H,s).
【0198】<参考例9> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−9−ブロモ−7−(2−メチルフェニル)−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オン
【0199】
【化56】
【0200】参考例8と同様の方法により、9−アミノ
−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジ
ル]−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−
オン(参考例7の化合物;402mg)から、淡黄色ア
モルファスの5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−ブロモ−7−(2−メチルフェニ
ル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−
b]オキサゾシン−6−オンが得られた(299mg、
66%、異性体A、Bの混合物、A:B=2:1)。
【0201】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.65-1.76(1H,m,),2.15-2.31(1H,m),2.27(3H,s),3.18-
3.28(1H,m),3.70-3.81(1H,m),3.95-4.08(1H,m),4.02(1
H,d,J=15.4Hz),4.58-4.68(1H,m),5.42(1H,d,J=15.4Hz),
6.75-7.33(6H,m),7.52(2H,s),7.77(1H,s);[isomer-B]:
1.65-1.76(1H,m),1.90(3H,s),2.15-2.31(1H,m),3.12-3.
22(1H,m),3.60-3.70(1H,m),3.95-4.08(1H,m),4.02(1H,
d,J=15.4Hz),4.58-4.68(1H,m),5.42(1H,d,J=15.4Hz),6.
75-7.33(6H,m),7.47(2H,s),7.77(1H,s).
【0202】<実施例1> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−9−モルホリノ−7−フェニル−2,3,4,5−テ
トラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オ
【0203】
【化57】
【0204】9−アミノ−5−[3,5−ビス(トリフ
ルオロメチル)ベンジル]−7−フェニル−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オン(参考例6の化合物;24.7mg)、ビ
ス(2−ブロモエチル)エーテル(25.8mg)及び
炭酸カリウム(20.7mg)をN,N−ジメチルホル
ムアミド(3mL)に混合して、3時間加熱還流した。
放冷後、水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、水次いで飽和
食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒
を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー
(酢酸エチル:ヘキサン=1:2)にて精製すると、黄
色液体の5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベ
ンジル]−9−モルホリノ−7−フェニル−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オンが得られた(14.2mg、50%)。
【0205】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.60-1.73(1
H,m),2.20-2.33(1H,m),3.18-3.28(4H,m),3.26-3.36(1H,
m),3.80-3.90(4H,m),3.86-3.98(1H,m),3.95-4.05(1H,
m),4.16(1H,d,J=15.1Hz),4.56-4.66(1H,m),5.47(1H,d,J
=15.1Hz),6.36(1H,d,J=2.2Hz),6.45(1H,d,J=2.2Hz),7.2
2-7.35(5H,m),7.70(2H,s),7.80(1H,s). MS(EI)m/z:564(M+).
【0206】<実施例2> 9−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−5−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7
−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ
[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0207】
【化58】
【0208】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−ブロモ−7−フェニル−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オン(参考例8の化合物;11.2mg)、1
−アセチルピペラジン(3.85mg)及びナトリウム
−tert−ブトキシド(2.31mg)をトルエン
(0.5mL)に混合して、アルゴン雰囲気下、酢酸パ
ラジウム(II)(112μg)及びトリ−tert−ブ
チルホスフィン(407μg)を加え、110℃で3時
間撹拌した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで抽出し、
水次いで飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナトリウムで
乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマ
トグラフィー(酢酸エチル→メタノール/酢酸エチル=
1/10)にて精製すると、淡黄色アモルファスの9−
(4−アセチルピペラジン−1−イル)−5−[3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−フェニ
ル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−
b]オキサゾシン−6−オンが得られた(9.70m
g、80%)。
【0209】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.63-1.74(1
H,m),2.14(3H,s),2.18-2.33(1H,m),3.23-3.36(1H,m),3.
23-3.80(8H,m),3.86-3.97(1H,m),3.94-4.03(1H,m),4.16
(1H,d,J=15.6Hz),4.58-4.65(1H,m),5.46(1H,d,J=15.6H
z),6.56(1H,d,J=2.4Hz),6.66(1H,d,J=2.4Hz),7.21-7.35
(5H,m),7.69(2H,s),7.80(1H,s). MS(EI)m/z:605(M+).
【0210】<実施例3> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−9−(4−メチルピペラジン−1−イル)−7−フェ
ニル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−
b]オキサゾシン−6−オン
【0211】
【化59】
【0212】実施例2と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベン
ゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン(参考例8の
化合物;11.2mg)及び1−メチルピペラジン
(3.01mg)から、無色透明液体の5−[3,5−
ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−(4−メ
チルピペラジン−1−イル)−7−フェニル−2,3,
4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシ
ン−6−オンが得られた(8.00mg、69%)。
【0213】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.62-1.72(1
H,m),2.18-2.33(1H,m),2.37(3H,s),2.54-2.66(4H,m),3.
25-3.38(5H,m),3.87-3.98(1H,m),3.95-4.05(1H,m),4.16
(1H,d,J=15.1Hz),4.57-4.65(1H,m),5.46(1H,d,J=15.1H
z),6.57(1H,d,J=2.4Hz),6.66(1H,d,J=2.4Hz),7.22-7.36
(5H,m),7.69(2H,s),7.79(1H,s). MS(EI)m/z:577(M+).
【0214】<実施例4> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−フェニル−9−[4−(ピロリジン−1−イル)
ピペリジン−1−イル]−2,3,4,5−テトラヒド
ロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0215】
【化60】
【0216】実施例2と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベン
ゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン(参考例8の
化合物;11.2mg)及び4−(ピロリジン−1−イ
ル)ピペリジン(4.63mg)から、無色透明液体の
5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−フェニル−9−[4−(ピロリジン−1−イル)
ピペリジン−1−イル]−2,3,4,5−テトラヒド
ロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得ら
れた(7.50mg、59%)。
【0217】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.59-1.75(3
H,m),1.77-1.90(4H,m),1.93-2.05(4H,m),2.18-2.33(2H,
m),2.59-2.73(4H,m),2.80-2.91(2H,m),3.25-3.34(1H,
m),3.75-3.84(2H,m),3.85-3.97(1H,m),3.94-4.03(1H,
m),4.16(1H,d,J=15.1Hz),4.56-4.65(1H,m),5.46(1H,d,J
=15.1Hz),6.56(1H,d,J=2.2Hz),6.66(1H,d,J=2.2Hz),7.2
2-7. 34(5H,m),7.69(2H,s),7.79(1H,s).MS(EI)m/z:631(M+).
【0218】<実施例5> 9−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−5−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7
−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ
[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0219】
【化61】
【0220】実施例2と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロベン
ゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン(参考例8の
化合物;22.3mg)及び1−ベンジルピペラジン
(10.6mg)から、白色アモルファスの9−(4−
ベンジルピペラジン−1−イル)−5−[3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−フェニル−
2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オ
キサゾシン−6−オンが得られた(24.0mg、92
%)。
【0221】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.56-1.74(1
H,m),2.17-2.34(1H,m),2.54-2.65(4H,m),3.23-3.35(5H,
m),3.57(2H,s),3.87-3.97(1H,m),3.94-4.03(1H,m),4.16
(1H,d,J=15.4Hz),4.56-4.64(1H,m),5.46(1H,d,J=15.4H
z),6.55(1H,d,J=2.4Hz),6.65(1H,d,J=2.4Hz),7.22-7.40
(10H,m),7.69(2H,s),7.79(1H,s). MS(EI)m/z:653(M+).
【0222】<実施例6> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−フェニル−9−(ピペラジン−1−イル)−2,
3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサ
ゾシン−6−オン
【0223】
【化62】
【0224】9−(4−ベンジルピペラジン−1−イ
ル)−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベン
ジル]−7−フェニル−2,3,4,5−テトラヒドロ
ベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン(実施例
5の化合物;19.6mg)及び蟻酸アンモニウム
(6.31mg)のメタノール溶液(2mL)に、水
(0.2mL)次いで10%パラジウム炭素(10.0
mg)を加え、4時間加熱還流した。セライトを用いて
不溶物を濾去し、濾液を減圧で濃縮後、酢酸エチルで抽
出した。水及び飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウ
ムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラムク
ロマトグラフィー(酢酸エチル→メタノール/酢酸エチ
ル=1/20)にて精製すると白色粉末の5−[3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−フェニ
ル−9−(ピペラジン−1−イル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−
オンが得られた(12.0mg;71%)。
【0225】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3):1.58-1.72(1
H,m),2.17-2.35(1H,m),2.98-3.10(4H,m),3.18-3.30(4H,
m),3.24-3.36(1H,m),3.87-3.98(1H,m),3.94-4.04(1H,
m),4.16(1H,d,J=15.4Hz),4.57-4.66(1H,m),5.47(1H,d,J
=15.4Hz),6.56(1H,d,J=2.0Hz),6.66(1H,d,J=2.0Hz),7.2
1-7.35(5H,m),7.69(2H,s),7.79(1H,s). MS(EI)m/z:563(M+).
【0226】<実施例7> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−(2−メチルフェニル)−9−モルホリノ−2,
3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサ
ゾシン−6−オン
【0227】
【化63】
【0228】実施例1と同様の方法により、9−アミノ
−5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジ
ル]−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−
テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−
オン(参考例7の化合物;50.8mg)から、黄色ア
モルファスの5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−7−(2−メチルフェニル)−9−モ
ルホリノ−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,
5−b]オキサゾシン−6−オンが得られた(42.0
mg、73%、異性体A、Bの混合物、A:B=2:
1)。
【0229】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.59-1.75(1H,m,),2.12-2.28(1H,m),2.30(3H,s),3.08-
3.32(5H,m),3.63-3.95(5H,m),3.97-4.10(1H,m),4.03(1
H,d,J=15.4Hz),4.55-4.65(1H,m),5.43(1H,d,J=15.4Hz),
6.52(1H,d,J=1.7Hz),6.55(1H,d,J=1.7Hz),6.82-7.34(5
H,m),7.52(2H,s),7.75(1H,s);[isomer-B]:1.59-1.75(1
H,m,),1.93(3H,s),2.12-2.28(1H,m),3.08-3.32(5H,m),
3.63-3.95(5H,m),3.97-4.10(1H,m),4.03(1H,d,J=15.4H
z),4.55-4.65(1H,m),5.43(1H,d,J=15.4Hz),6.52(1H,d,J
=1.7Hz),6.55(1H,d,J=1.7Hz),6.82-7.34(5H,m),7.51(2
H,s),7.75(1H,s). MS(EI)m/z:578(M+).
【0230】<実施例8> 9−(4−アセチルピペラジン−1−イル)−5−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7
−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−テトラヒ
ドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0231】
【化64】
【0232】5−[3,5−ビス(トリフルオロメチ
ル)ベンジル]−9−ブロモ−7−(2−メチルフェニ
ル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−
b]オキサゾシン−6−オン(参考例9の化合物;2
8.6mg)、1−アセチルピペラジン(9.61m
g)及びナトリウム−tert−ブトキシド(5.77
mg)をキシレン(2mL)に混合して、アルゴン雰囲
気下、酢酸パラジウム(II)(281μg)及びトリ−
tert−ブチルホスフィン(1.01mg)を加え、
4時間加熱還流した。反応液を水に注ぎ、酢酸エチルで
抽出し、水次いで飽和食塩水で洗浄した。無水硫酸ナト
リウムで乾燥後、溶媒を留去し、残渣をシリカゲルカラ
ムクロマトグラフィー(酢酸エチル→メタノール/酢酸
エチル=1/10)にて精製すると、淡黄色粉末の9−
(4−アセチルピペラジン−1−イル)−5−[3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−(2−
メチルフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロベン
ゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得られた
(17.0mg、55%、異性体A、Bの混合物、A:
B=5:3)。
【0233】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.58-1.73(1H,m),2.10-2.26(1H,m),2.14(3H,s),2.29(3
H,s),3.10-3.19(1H,m),3.19-3.33(4H,m),3.57-3.65(2H,
m),3.65-3.87(1H,m),3.72-3.80(2H,m),3.95-4.08(1H,
m),4.02(1H,d,J=15.1Hz),4.54-4.64(1H,m),5.42(1H,d,J
=15.1Hz),6.82(1H,s),6.83(1H,s),6.79-7.37(4H,m),7.5
2(2H,s),7.75(1H,s);[isomer-B]:1.58-1.73(1H,m),1.92
(3H,s),2.10-2.26(1H,m),2.14(3H,s),3.10-3.19(1H,m),
3.19-3.33(4H,m),3.57-3.65(2H,m),3.65-3.87(1H,m),3.
72-3.80(2H,m),3.95-4.08(1H,m),4.02(1H,d,J=15.1Hz),
4.54-4.64(1H,m),5.42(1H,d,J=15.1Hz),6.82(1H,s),6.8
3(1H,s),6.79-7.37(4H,m),7.50(2H,s),7.75(1H,s). MS(EI)m/z:619(M+).
【0234】<実施例9> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−(2−メチルフェニル)−9−(4−メチルピペ
ラジン−1−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベ
ンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0235】
【化65】
【0236】実施例8と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−テ
トラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オ
ン(参考例9の化合物;17.2mg)及び1−メチル
ピペラジン(4.51mg)から、黄色液体の5−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7
−(2−メチルフェニル)−9−(4−メチルピペラジ
ン−1−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ
[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得られた(1
7.7mg、100%、異性体A、Bの混合物、A:B
=5:3)。
【0237】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.60-1.70(1H,m),2.12-2.26(1H,m),2.30(3H,s),2.35(3
H,s),2.49-2.62(4H,m),3.08-3.22(1H,m),3.22-3.35(4H,
m),3.77-3.88(1H,m),3.95-4.08(1H,m),4.03(1H,d,J=15.
6Hz),4.54-4.64(1H,m),5.43(1H,d,J=15.6Hz),6.53(1H,
d,J=2.0Hz),6.56(1H,d,J=2.0Hz),6.79-7.38(4H,m),7.52
(2H,s),7.75(1H,s);[isomer-B]:1.60-1.70(1H,m),1.93
(3H,s),2.12-2.26(1H,m),2.35(3H,s),2.49-2.62(4H,m),
3.08-3.22(1H,m),3.22-3.35(4H,m),3.67-3.77(1H,m),3.
95-4.08(1H,m),4.03(1H,d,J=15.6Hz),4.54-4.64(1H,m),
5.43(1H,d,J=15.6Hz),6.53(1H,d,J=2.0Hz),6.56(1H,d,J
=2.0Hz),6.79-7.38(4H,m),7.51(2H,s),7.75(1H,s). MS(EI)m/z:591(M+).
【0238】<実施例10> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−(2−メチルフェニル)−9−[4−(ピロリジ
ン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−2,3,4,
5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−
6−オン
【0239】
【化66】
【0240】実施例8と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−テ
トラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オ
ン(参考例9の化合物;17.2mg)及び4−(ピロ
リジン−1−イル)ピペリジン(6.94mg)から、
黄色液体の5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)
ベンジル]−7−(2−メチルフェニル)−9−[4−
(ピロリジン−1−イル)ピペリジン−1−イル]−
2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オ
キサゾシン−6−オンが得られた(16.2mg、84
%、異性体A、Bの混合物、A:B=5:3)。
【0241】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.57-2.27(11H,m),2.30(3H,s),2.61(4H,br.s),2.80-2.9
2(2H,m),3.07-3.22(1H,m),3.64-3.85(3H,m),3.94-4.07
(1H,m),4.03(1H,d,J=15.6Hz),4.54-4.64(1H,m),5.43(1
H,d,J=15.6Hz),6.53(1H,d,J=2.2Hz),6.56(1H,d,J=2.2H
z),6.79-7.38(4H,m),7.52(2H,s),7.74(1H,s);[isomer-
B]:1.57-2.27(11H,m),1.93(3H,s),2.61(4H,br.s),2.80-
2.92(2H,m),3.07-3.22(1H,m),3.64-3.85(3H,m),3.94-4.
07(1H,m),4.03(1H,d,J=15.6Hz),4.54-4.64(1H,m),5.43
(1H,d,J=15.6Hz),6.53(1H,d,J=2.2Hz),6.56(1H,d,J=2.2
Hz),6.79-7.38(4H,m),7.52(2H,s),7.74(1H,s). MS(EI)m/z:645(M+).
【0242】<実施例11> 9−(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−5−
[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7
−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−テトラヒ
ドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オン
【0243】
【化67】
【0244】実施例8と同様の方法により、5−[3,
5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−9−ブロ
モ−7−(2−メチルフェニル)−2,3,4,5−テ
トラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オ
ン(参考例9の化合物;28.6mg)及び1−ベンジ
ルピペラジン(13.2mg)から、黄色液体の9−
(4−ベンジルピペラジン−1−イル)−5−[3,5
−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−(2−
メチルフェニル)−2,3,4,5−テトラヒドロベン
ゾ[1,5−b]オキサゾシン−6−オンが得られた
(37.0mg、100%、異性体A、Bの混合物、
A:B=5:3)。
【0245】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.59-1.69(1H,m),2.12-2.25(1H,m),2.29(3H,s),2.52-2.
63(4H,m),3.03-3.22(1H,m),3.22-3.31(4H,m),3.56(2H,
s),3.77-3.87(1H,m),3.94-4.06(1H,m),4.02(1H,d,J=15.
6Hz),4.53-4.63(1H,m),5.42(1H,d,J=15.6Hz),6.51(1H,
d,J=2.4Hz),6.54(1H,d,J=2.4Hz),6.79-7.40(9H,m),7.52
(2H,s),7.74(1H,s);[isomer-B]:1.59-1.69(1H,m),1.92
(3H,s),2.12-2.25(1H,m),2.52-2.63(4H,m),3.03-3.22(1
H,m),3.22-3.31(4H,m),3.56(2H,s),3.66-3.77(1H,m),3.
94-4.06(1H,m),4.02(1H,d,J=15.6Hz),4.53-4.63(1H,m),
5.42(1H,d,J=15.6Hz),6.51(1H,d,J=2.4Hz),6.54(1H,d,J
=2.4Hz),6.79-7.40(9H,m),7.51(2H,s),7.74(1H,s). MS(EI)m/z:667(M+).
【0246】<実施例12> 5−[3,5−ビス(トリフルオロメチル)ベンジル]
−7−(2−メチルフェニル)−9−(ピペラジン−1
−イル)−2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,
5−b]オキサゾシン−6−オン
【0247】
【化68】
【0248】実施例6と同様の方法により、9−(4−
ベンジルピペラジン−1−イル)−5−[3,5−ビス
(トリフルオロメチル)ベンジル]−7−フェニル−
2,3,4,5−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オ
キサゾシン−6−オン(実施例11の化合物;23.4
mg)から、無色透明液体の5−[3,5−ビス(トリ
フルオロメチル)ベンジル]−7−(2−メチルフェニ
ル)−9−(ピペラジン−1−イル)−2,3,4,5
−テトラヒドロベンゾ[1,5−b]オキサゾシン−6
−オンが得られた(12.6mg;62%、異性体A、
Bの混合物、A:B=5:3)。
【0249】1H-NMR(400MHz,δppm,CDCl3);[isomer-A]:
1.59-1.71(1H,m),2.13-2.27(1H,m),2.30(3H,s),2.95-3.
08(4H,m),3.08-3.22(1H,m),3.13-3.28(4H,m),3.77-3.87
(1H,m),3.95-4.08(1H,m),4.03(1H,d,J=15.6Hz),4.55-4.
64(1H,m),5.43(1H,d,J=15.6Hz),6.53(1H,d,J=2.2Hz),6.
56(1H,d,J=2.2Hz),6.80-7.38(4H,m),7.52(2H,s),7.75(1
H,s);[isomer-B]:1.59-1.71(1H,m),1.93(3H,s),2.13-2.
27(1H,m),2.95-3.08(4H,m),3.08-3.22(1H,m),3.13-3.28
(4H,m),3.67-3.77(1H,m),3.95-4.08(1H,m),4.03(1H,d,J
=15.6Hz),4.55-4.64(1H,m),5.43(1H,d,J=15.6Hz),6.53
(1H,d,J=2.2Hz),6.56(1H,d,J=2.2Hz),6.80-7.38(4H,m),
7.51(2H,s),7.75(1H,s). MS(EI)m/z:577(M+). 次に本発明化合物について、有用性を裏付ける成績を試
験例によって示す。
【0250】<試験例>(1)NK1受容体拮抗試験 S.Dionらの方法(「ライフサイエンシーズ(Life
Sciences)」41巻、2269頁(1987年))を一
部改変して用いた。
【0251】モルモットを打撲後、頸動脈より脱血し回
腸を摘出した。摘出した回腸は、マグヌス管内に1gの
負荷をかけて懸垂した。標本の反応は等張性に記録し
た。栄養液は、Tyrode液を用い、O295%、C
25%の混合ガスを通気、液温は32℃とした。実験
は、モルモット回腸をマグヌス管内に懸垂後、20分間
平衡化した後開始した。被検化合物非存在下のサブスタ
ンスPの濃度反応曲線をコントロールとした。被検化合
物のNK1受容体拮抗作用は、少なくとも3濃度の被検
化合物を10分間前処置し、その後累積的に適用したサ
ブスタンスPの濃度反応曲線より求めた。Kb値は、S
childの方法(「ブリティッシュ・ジャーナル・オ
ブ・ファーマコロジー(Brit. J. Pharmacol.)」14
巻、48頁(1959年))により求め、その結果を表
1に記した。
【0252】Tyrode液の組成は以下の通りとし
た。NaCl;136.9,KCl;2.7,CaCl
2・2H2O;2.5,MgCl2・6H2O;1.0,N
aH2PO4・2H2O;0.4,NaHCO3;11.
9,glucose;11.1(mmol/L)
【0253】
【表1】
【0254】*特開平9−263585号公報の実施例
18に記載の化合物 表1より、本発明化合物(1)又はその塩が、優れたN
K1受容体拮抗作用を示すことが分かる。
【0255】
【発明の効果】本発明は新規な縮合ビフェニル誘導体又
はその塩に、優れたタキキニン受容体拮抗作用を有する
ことを見出したものである。
【0256】中でも特に本発明化合物は優れたNK1受
容体拮抗作用を有するものであることが明らかとなっ
た。更に、本発明化合物は、上記の試験例によって従来
化合物より優れた有用性があることが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61P 1/08 A61P 1/08 11/00 11/00 11/06 11/06 13/00 13/00 19/02 19/02 25/06 25/06 29/00 101 29/00 101 31/04 31/04 43/00 111 43/00 111 C07D 413/04 C07D 413/04 (72)発明者 伊澤 成 栃木県宇都宮市双葉2−12−12 Fターム(参考) 4C056 AA04 AB01 AC10 AD03 AE02 FA01 FB05 FC04 4C063 AA01 AA03 BB02 CC59 DD10 EE01 4C086 AA01 AA02 AA03 BC76 GA07 GA12 MA04 MA52 MA55 NA14 ZA08 ZA59 ZA66 ZA96 ZB15 ZB35 ZC42

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、A環及びB環は、ハロゲン原子、又はハロゲン
    原子で置換されていてもよいC1〜C6のアルキル基、或
    いはC1〜C6のアルコキシ基の中からそれぞれ独立して
    選ばれた1〜3個の置換基(隣接する2個の置換基が互
    いに結合して環を形成していてもよい)を有していても
    よいベンゼン環を示し;C環は、窒素原子以外に窒素原
    子、硫黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ
    原子を含んでいてもよい5〜7員の含窒素環を示し;さ
    らに、C環は置換基(C1〜C6のアルキル基、ヒドロキ
    シル基、C1〜C6のアルコキシ基、ホルミル基、C1
    6のアルキルカルボニル基、C1〜C6のアルコキシカ
    ルボニル基、カルバモイル基、或いはモノ又はジ置換の
    1〜C6のアルキルカルバモイル基、C1〜C6のアルキ
    ルスルホニル基、アミノ基、モノ又はジ置換のC1〜C6
    のアルキルアミノ基、C1〜C6のアルキルカルボニルア
    ミノ基、C 1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ基、C
    1〜C6のアルキルスルホニルアミノ基、オキソ基、6員
    の芳香族複素環式基、又は式 【化2】 (式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、硫黄原子、酸
    素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子を含んでいて
    もよく、さらに1個または2個のオキソ基で置換されて
    いる炭素原子を含んでいてもよい3〜7員の非芳香族複
    素環を示す。)の中から選ばれた置換基)を有していて
    もよく;mは1又は2を示し;nは2又は3を示す。)
    で表される縮合ビフェニル誘導体又はその塩。
  2. 【請求項2】 下記一般式(1a) 【化3】 (式中、A環は、ハロゲン原子、又はハロゲン原子で置
    換されていてもよいC1〜C6のアルキル基、或いはC1
    〜C6のアルコキシ基の中からそれぞれ独立して選ばれ
    た1〜3個の置換基(隣接する2個の置換基が互いに結
    合して環を形成していてもよい)を有していてもよいベ
    ンゼン環を示し;C環は、窒素原子以外に窒素原子、硫
    黄原子、酸素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子を
    含んでいてもよい5〜7員の含窒素環を示し;さらに、
    C環は置換基(C1〜C6のアルキル基、ヒドロキシル
    基、C1〜C6のアルコキシ基、ホルミル基、C1〜C6
    アルキルカルボニル基、C1〜C6のアルコキシカルボニ
    ル基、カルバモイル基、或いはモノ又はジ置換のC1
    6のアルキルカルバモイル基、C1〜C6のアルキルス
    ルホニル基、アミノ基、モノ又はジ置換のC1〜C6のア
    ルキルアミノ基、C1〜C6のアルキルカルボニルアミノ
    基、C 1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ基、C1
    6のアルキルスルホニルアミノ基、オキソ基、6員の
    芳香族複素環式基、又は式 【化4】 (式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、硫黄原子、酸
    素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子を含んでいて
    もよく、さらに1個または2個のオキソ基で置換されて
    いる炭素原子を含んでいてもよい3〜7員の非芳香族複
    素環を示す。)の中から選ばれた置換基)を有していて
    もよく;nは2又は3を示す。)で表される請求項1記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩。
  3. 【請求項3】 前記一般式(1a)において、C環が、
    式 【化5】 (式中、R1は、ヒドロキシル基、C1〜C6のアルコキ
    シ基、ホルミル基、C1〜C6のアルキルカルボニル基、
    1〜C6のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、
    或いはモノ又はジ置換のC1〜C6のアルキルカルバモイ
    ル基、アミノ基、モノ又はジ置換のC1〜C6のアルキル
    アミノ基、C1〜C6のアルキルカルボニルアミノ基、C
    1〜C6のアルコキシカルボニルアミノ基、C1〜C6のア
    ルキルスルホニルアミノ基、オキソ基、6員の芳香族複
    素環式基、又は式 【化6】 (式中、D環は窒素原子以外に窒素原子、硫黄原子、酸
    素原子から選ばれた1〜3個のヘテロ原子を含んでいて
    もよく、さらに1個または2個のオキソ基で置換されて
    いる炭素原子を含んでいてもよい3〜7員の非芳香族複
    素環を示す。))で表される請求項2記載の縮合ビフェ
    ニル誘導体又はその塩。
  4. 【請求項4】 前記一般式(1a)において、C環が、
    式 【化7】 (式中、Xは、−O−又は−S(O)q−を示し;qは
    0、1又は2を示す。)で表される基を示す請求項2記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩。
  5. 【請求項5】 前記一般式(1a)において、C環が、
    式 【化8】 (式中、R2は、水素原子、C1〜C6のアルキル基、ホ
    ルミル基、C1〜C6のアルキルカルボニル基、C1〜C6
    のアルコキシカルボニル基、カルバモイル基、或いはモ
    ノ又はジ置換のC1〜C6のアルキルカルバモイル基又は
    1〜C6のアルキルスルホニル基を示し;rは1又は2
    を示す。)で表される基を示す請求項2記載の縮合ビフ
    ェニル誘導体又はその塩。
  6. 【請求項6】 前記一般式(1a)において、C環が、
    式 【化9】 (式中、R2´は、アセチル基又はメチルスルホニル基
    を示し;rは1又は2を示す。)で表される請求項2記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩。
  7. 【請求項7】 前記一般式(1a)において、C環が、
    式 【化10】 である請求項2記載の縮合ビフェニル誘導体又はその
    塩。
  8. 【請求項8】 前記一般式(1a)において、nが3で
    ある請求項7記載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし8のいずれか1項に記載
    の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として含
    有することを特徴とするタキキニン受容体拮抗剤。
  10. 【請求項10】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として
    含有することを特徴とするNK1受容体拮抗剤。
  11. 【請求項11】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として
    含有することを特徴とする頻尿、尿失禁等の膀胱機能疾
    患を含む排尿障害の予防又は治療剤。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として
    含有することを特徴とする潰瘍性大腸炎、クローン病を
    含む消化器疾患の予防又は治療剤。
  13. 【請求項13】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として
    含有することを特徴とするX線照射、化学療法剤、妊
    娠、偏頭痛、術後病、胃腸運動低下又は薬物投与の副作
    用等によって誘発される嘔吐の予防又は治療剤。
  14. 【請求項14】 請求項1ないし8のいずれか1項に記
    載の縮合ビフェニル誘導体又はその塩を有効成分として
    含有することを特徴とする喘息、咳、疼痛、偏頭痛、歯
    痛、リューマチ関節炎等の治療剤。
JP2002124616A 2002-04-25 2002-04-25 縮合ビフェニル誘導体 Pending JP2003321461A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002124616A JP2003321461A (ja) 2002-04-25 2002-04-25 縮合ビフェニル誘導体

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002124616A JP2003321461A (ja) 2002-04-25 2002-04-25 縮合ビフェニル誘導体

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003321461A true JP2003321461A (ja) 2003-11-11

Family

ID=29539612

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002124616A Pending JP2003321461A (ja) 2002-04-25 2002-04-25 縮合ビフェニル誘導体

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003321461A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012173682A3 (en) * 2011-03-29 2013-03-14 The Broad Institute, Inc. Compounds and methods for the treatment of isocitrate dehydrognase related diseases
US8586732B2 (en) 2011-07-01 2013-11-19 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8703759B2 (en) 2010-07-02 2014-04-22 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8952034B2 (en) 2009-07-27 2015-02-10 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8962610B2 (en) 2011-07-01 2015-02-24 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9115096B2 (en) 2011-05-10 2015-08-25 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators

Cited By (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8952034B2 (en) 2009-07-27 2015-02-10 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9371329B2 (en) 2009-07-27 2016-06-21 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9079901B2 (en) 2010-07-02 2015-07-14 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8703759B2 (en) 2010-07-02 2014-04-22 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9120810B2 (en) 2011-03-29 2015-09-01 The Board Institute, Inc. Compounds and methods for the treatment of isocitrate dehydrogenase related diseases
WO2012173682A3 (en) * 2011-03-29 2013-03-14 The Broad Institute, Inc. Compounds and methods for the treatment of isocitrate dehydrognase related diseases
US9115096B2 (en) 2011-05-10 2015-08-25 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9403782B2 (en) 2011-05-10 2016-08-02 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9682998B2 (en) 2011-05-10 2017-06-20 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8962610B2 (en) 2011-07-01 2015-02-24 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8697863B2 (en) 2011-07-01 2014-04-15 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9193694B2 (en) 2011-07-01 2015-11-24 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US8586732B2 (en) 2011-07-01 2013-11-19 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9598435B2 (en) 2011-07-01 2017-03-21 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9676760B2 (en) 2011-07-01 2017-06-13 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators
US9695192B2 (en) 2011-07-01 2017-07-04 Gilead Sciences, Inc. Fused heterocyclic compounds as ion channel modulators

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101766194B1 (ko) RET 키나아제 저해제인 신규 3-(이속사졸-3-일)-피라졸로[3,4-d]피리미딘-4-아민 화합물
EP2488524B1 (en) Pyrrolo[2,3-d]pyrimidine compounds
KR102069730B1 (ko) 단백질 키나아제 저해제인 신규 2,3,5-치환된 싸이오펜 화합물
WO2018067432A1 (en) Imidazopyridazine compounds useful as modulators of il-12, il-23 and/or ifn alpha responses
WO2007024680A1 (en) Pyrazolopyridine and pyrazolopyrimidine compounds useful as kinase enzymes modulators
AU2012232658A1 (en) Substituted fused tricyclic compounds, compositions and medicinal applications thereof
EA011086B1 (ru) Производные пролина и их применение в качестве ингибиторов дипептидилпептидазы iv
CA3063934A1 (en) Kinase inhibitors and uses thereof
AU2018291688A1 (en) Heteroaryldihydropyrimidine derivatives and methods of treating hepatitis B infections
EP2253632A1 (en) Pyrazolopyramidinone derivatives, their preparation and their use
EP3965888B1 (en) Substituted benzimidazolone compounds
CN111936144A (zh) Jak抑制剂
JP4417720B2 (ja) 縮合二環式ピリミジン誘導体
RU2162470C2 (ru) 2,7-замещенные производные октагидропирроло[1,2-а]пиразина, способ лечения, фармацевтическая композиция, промежуточные соединения
JP2023552838A (ja) 喘息の治療のためのirak4阻害剤としてのn-(イミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-イル)-1-シクロヘキシル-2h-インダゾール-5-カルボキサミド及びn-(ピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-イル)-1-シクロヘキシル-2h-インダゾール-5-カルボキサミド誘導体
JP2003321461A (ja) 縮合ビフェニル誘導体
WO2017018475A1 (ja) 新規リンカー部位を持つ縮合ピラゾール誘導体およびその医薬用途
JP2003277384A (ja) 縮合ニ環式ピリジン誘導体
AU2003221205B2 (en) Fused bicyclic pyrimidine derivatives
JP7526196B2 (ja) Il-12、il-23、および/またはifnアルファ応答の調節剤として有用なイミダゾピリダジン化合物
KR20180088318A (ko) 다중 표적 키나아제 저해제로서 융합피리미딘 유도체
JP2024502601A (ja) Tyk2阻害剤
JP2008024597A (ja) ピリミド[4,5−b][1,5]オキサゾシン誘導体
WO2003050123A1 (fr) Derives bicycliques fusionnes de pyridine en tant qu'antagonistes du recepteur de la tachykinine