JP2003319997A - 薬草蒸発成分浴用のカプセルおよびサウナ風呂 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 外用に適した薬草の成分を一人で簡単に全身
に接触できるカプセルおよび薬草成分を無駄なく身体に
接触させながらサウナ効果も得られるサウナ風呂を提供
する。 【解決手段】 カプセル１が頭部以外の身体２を収容可
能な収容室１ａと、加熱により蒸発した薬草成分を前記
収容室１ａ内に充満させる薬草成分蒸発器１２とを備え
た構成とし、薬草成分蒸発器が薬草を水に浸す容器部と
該容器部の水を加熱するヒータとを備えたり、収容室１
ａは身体２を横臥可能に形成してもよいし、身体２を支
える簀の子９を備えていてもよく、カプセル１の収容室
１ａ内部に遠赤外線発生器６，１０を備えてサウナ風呂
としてもよい。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、薬草から蒸発した
成分を逃すことなく長時間身体に接触させる薬草蒸発成
分浴用のカプセルおよび薬草成分を身体に接触させなが
らサウナ効果も得られるようにしたサウナ風呂に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、外用に適した薬草に含まれる成分
を皮膚に接触させようとする場合、薬草の絞り汁を塗布
することが行なわれている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この従
来の方法では、一人で行なうのは大変手間が掛るし全身
隈なくとなるとできない部分も多い。それに、室内とは
いえ、裸で行なうのを嫌がられるという問題があった。

【０００４】本発明は、上述のような従来の問題点を解
決するために成されたものであって、その目的とすると
ころは、外用に適した薬草の成分を一人で簡単に全身に
接触できるようにしたカプセル、および薬草成分を身体
に接触させながらサウナ効果も得られるようにしたサウ
ナ風呂を提供することにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明請求項１記載の薬草蒸発成分浴用のカプセ
ルでは、頭部以外の身体を収容可能な収容室と、加熱に
より蒸発した薬草成分を前記収容室内に充満させる薬草
成分蒸発器と、を備えたことを特徴とする。

【０００６】請求項２記載の薬草蒸発成分浴用のカプセ
ルでは、請求項１に記載の薬草蒸発成分浴用のカプセル
において、収容室が身体を横臥可能に略水平に配置され
ると共に該収容室は上面部分を開口する蓋を備えている
ことを特徴とする。

【０００７】請求項３記載の薬草蒸発成分浴用のカプセ
ルでは、請求項１または請求項２に記載の薬草蒸発成分
浴用のカプセルにおいて、収容室が身体を支える簀の子
を備えていることを特徴とする。

【０００８】請求項４記載の薬草蒸発成分浴用のカプセ
ルでは、請求項１ないし請求項３の内いずれかの項に記
載の薬草蒸発成分浴用のカプセルにおいて、薬草成分蒸
発器が薬草を水に浸す容器部と該容器部の水を加熱する
ヒータとを備えていることを特徴とする。

【０００９】請求項５に記載のサウナ風呂では、遠赤外
線発生器と請求項１ないし請求項４の内いずれかの項に
記載の薬草蒸発成分浴用のカプセルとからなり、前記カ
プセルの収容室内部に前記遠赤外線発生器を備えたこと
を特徴とする。

【００１０】請求項６に記載のサウナ風呂では、請求項
５に記載のサウナ風呂において、遠赤外線発生器の一部
が薬草成分蒸発器のヒータを兼ねることを特徴とする。

【００１１】

【発明の作用および効果】本発明請求項１に記載の薬草
蒸発成分浴用のカプセルでは、薬草成分蒸発器で加熱し
て蒸発した薬草成分を収容室内に充満させるから、例え
ば外用に適した薬草の成分を収容室内で全身に接触させ
ることができる。従って本発明では、薬草から蒸発した
成分を逃すことなく、一人で簡単に、裸を他人に見せる
ことなく、長時間身体に接触させることができる。ま
た、蒸気温度を上げることにより室内の温度調節を行な
い、冬期においても寒さを和らげることができるなどの
効果が得られる。尚、薬草成分蒸発器はカプセルの内部
に一体に設けてもよいし、カプセル外に設けてもよい。
薬草成分蒸発器をカプセル内に設けた場合は発生した蒸
気が直ちに効率よく室内に充満するし、カプセル外に設
けた場合は室内を開けなくてもよいから室内の成分を逃
すことなく薬草や水の追加ができるし、清掃なども単独
で簡単に行なうことができる。

【００１２】請求項２に記載の薬草蒸発成分浴用のカプ
セルでは、収容室上面部分の蓋を開口して収容室に入り
身体を横臥させた状態で薬草から蒸発した成分を全身に
接触させることができる。従って本発明では、誰でも簡
単に使用でき、また、長時間でも身体を疲れさせること
なく使用することができるなどの効果が得られる。

【００１３】請求項３に記載の薬草蒸発成分浴用のカプ
セルでは、収納室では簀の子の上に横臥できるから、簀
の子の目を通して薬草成分の蒸気が身体の横臥した下面
側にも接触し全身隈なく接触させることができる。従っ
て本発明では、薬草成分の蒸気を無駄なく、また、身体
全体に接触させることができるなどの効果が得られる。

【００１４】請求項４に記載の薬草蒸発成分浴用のカプ
セルでは、薬草は容器部で水に浸しこの水をヒータで加
熱することにより、煎じ出された成分を蒸発させる。従
って本発明では、蒸気を発生し易く、また、水の量で成
分の濃淡を簡単に調整できるから、薬草の種類などに応
じて最適な状態にして使用できるなどの効果が得られ
る。

【００１５】請求項５に記載のサウナ風呂では、薬草成
分蒸発器で薬草を加熱し蒸発した成分を充満させるカプ
セルの収容室内部に遠赤外線発生器を備えており、収容
室内に横臥した身体に薬草成分を接触させている状態で
遠赤外線を発生させ、同時に身体に遠赤外線を作用させ
ることができる。従って本発明では、薬草成分を身体に
接触させ薬草成分による身体の改善を行ないながら、温
熱作用による療法やサウナ効果も同時に得ることができ
るなどの効果が得られる。

【００１６】請求項６に記載のサウナ風呂では、遠赤外
線発生器の一部が薬草成分蒸発器のヒータを兼ねている
から、装置をコンパクトに形成できる、サウナと薬草加
熱の操作を兼用して簡単に使用できるなどの効果が得ら
れる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態１を図
面により詳述する。図１は本実施の形態のサウナ風呂を
示す断面図、図２は薬草成分蒸発器の拡大断面図であ
り、図中１は薬草蒸発成分浴用のカプセルである。前記
薬草蒸発成分浴用のカプセル１は内部を身体の収容室１
ａとし、身体２を横臥させて使用するように横長に形成
されており、３は本体蓋部、４は本体底部である。前記
本体蓋部３はカプセル１の上面を全面開口する大きさに
形成されており、後端部で本体底部４に開閉自在に軸支
５されている。また、この本体蓋部３の内部天井面には
板状石材とヒータからなる遠赤外線発生器６を備えてい
る。７は操作パネルである。尚、図示しないが、本体蓋
部３と本体底部４の間には開閉を補助する空気圧シリン
ダが装着されている。

【００１８】前記本体底部４は、全体が凹状に形成さ
れ、先端部には頭部載置８が設けられている。この頭部
載置部８と高さを略同じくして簀の子９が全面に敷か
れ、その下方に適宜間隔を開けて蓋部３に設けたのと同
様の遠赤外線発生器１０が配置されている。図中１１は
断熱材である。更に、本体底部４の後端部には薬草成分
蒸発器１２が装着されており、この薬草成分蒸発器１２
は、図２に示すように、金属容器１３と、その底面に装
着されたヒータ１４、および温度センサ１５からなって
いる。１６は断熱材である。尚、図示しないが、本体底
部４には、操作パネル７による遠赤外線発生器６，１０
の制御部、温度センサ１５による薬草成分蒸発器ヒータ
１４の制御部などを備えている。図中１７は薬草、１８
は水である。

【００１９】次に本実施の形態の作用を説明する。先
ず、外用の薬草として、虫さされや切り傷、やけどや湿
疹の場合はオトギリソウやリュウノウギク、打ち身やね
んざの場合はクチナシ、頭痛や肩こりの場合にはハッ
カ、むくみがある場合にはヒガンバナ、ひびやしもやけ
にはヘクソカヅラやリュウノウギク、などが利用でき
る。これらの中には浴用に使用されるものも多々ある。
症状に応じて薬草１７と水１８を薬草成分蒸発器の金属
容器１３に投入しヒータ１４に通電する。また、遠赤外
線発生器６，１０に通電後、本体蓋部３を開け頭部載置
部８に頭部を置き身体２を収容室１ａの簀の子９上に横
臥させる。薬草１７は９０℃程度にて加熱し、収容室１
ａ内温度は４０〜６０℃として１時間程度を過ごす。こ
の状態において、薬草１７は成分が煮出されて蒸発し収
容室１ａ内に充満し床側も簀の子９の目から出ることか
ら、身体２に隈なく薬草成分を接触させることができ
る。また、室内温度は通常のサウナ風呂よりは比較的低
温にて身体に作用する。

【００２０】以上、説明してきたように本実施の形態１
のサウナ風呂では、収納室で簀の子の上に横臥し薬草か
ら蒸発した成分を逃すことなく、一人で簡単に、長時間
全身隈なく接触させることができる。また、長時間使用
でも身体を疲れさせることがない。薬草成分を身体に接
触させ薬草成分による身体の改善を行ないながら、温熱
作用による療法やサウナ効果も同時に得ることができる
などの効果が得られる。

【００２１】次に、図３に基づいて実施の形態２を説明
する。尚、本実施の形態において、前記実施の形態１と
同一の構成部分には同一の符号を付して、その具体的な
説明は省略する。本実施の形態の薬草蒸発成分浴用のカ
プセル１９は、薬草成分蒸発器１２をカプセル外に設け
たものである。薬草成分蒸発器１２からの蒸気はダクト
２０によってカプセル１９内に導入される。従って、本
実施の形態２のサウナ風呂では、薬草や水の追加などに
室内を開けなくてもよいから室内の成分を逃すことがな
く効率的、経済的に使用できるし、清掃なども単独で簡
単に行なうことができるなどの効果が得られる。

【００２２】次に、図４に基づいて実施の形態３を説明
する。尚、本実施の形態において、前記実施の形態１と
同一の構成部分には同一の符号を付して、その具体的な
説明は省略する。本実施の形態の薬草蒸発成分浴用のカ
プセル２１は、内部に遠赤外線発生器を備えておらず、
薬草成分蒸発器１２のみを備えた構造となっている。従
って、本実施の形態３の薬草蒸発成分浴用のカプセル２
１は、薬草から蒸発した成分を逃すことなく、一人で簡
単に、長時間全身隈なく接触させることができる。ま
た、長時間使用でも身体を疲れさせることがない。カプ
セルは軽量小型化でき、誰でも簡単に、安全に使用でき
るなどの効果が得られる。

【００２３】以上、本発明の実施の形態を図面により説
明したが、具体的な構成は前記実施の形態に限定される
ものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更
などがあっても本発明に含まれる。例えば、薬草成分蒸
発器は薬草と水を直接容器に投入し加熱して成分を蒸発
させたが、これに限らず、予め薬草を煎じて作った液を
投入しこれを薬草成分蒸発器で加熱して蒸発させるよう
にしてもよい。この場合、成分が煮出されにくい薬草な
どを使用するときに有効である。薬草は生薬でもよく、
動物質の物質も含むことができる。また、煎じ出して飲
むものも外用に良いものであれば使用することができ
る。カプセル１，１９，２１は身体を横臥させる構造の
もので説明したが、椅子形状のものに座す構造としても
よい。カプセルの少なくとも一部を帆布などを利用した
テント形式に設けてもよい。断熱材の有無は任意であ
り、また、遠赤外線発生器側に設けてもよい。遠赤外線
発生器に石材を使用するとしたが、セラミックス、石英
ガラス等を使用することもできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明実施の形態１の薬草成分蒸発器付きのサ
ウナ風呂を示す断面図である。

【図２】実施の形態１の薬草成分蒸発器を示す拡大断面
図である。

【図３】実施の形態２の薬草成分蒸発器付きのサウナ風
呂を示す説明図である。

【図４】実施の形態３の薬草成分蒸発器付きのカプセル
を示す説明図である。

【符号の説明】

１ 薬草蒸発成分浴用のカプセル １ａ 収容室 ２ 身体 ３ 本体蓋部（カプセル） ４ 本体底部（カプセル） ６ 遠赤外線発生器 ９ 簀の子 １０ 遠赤外線発生器 １２ 薬草成分発生器 １３ 金属容器（薬草成分発生器） １４ ヒータ（薬草成分発生器） １７ 薬草 １８ 水 １９ 薬草蒸発成分浴用のカプセル ２０ 薬草蒸発成分浴用のカプセル

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 頭部以外の身体を収容可能な収容室と、 加熱により蒸発した薬草成分を前記収容室内に充満させ
   る薬草成分蒸発器と、を備えたことを特徴とする薬草蒸
   発成分浴用のカプセル。
2. 【請求項２】 収容室が身体を横臥可能に略水平に配置
   されると共に該収容室は上面部分を開口する蓋を備えて
   いることを特徴とする請求項１に記載の薬草蒸発成分浴
   用のカプセル。
3. 【請求項３】 収容室が身体を支える簀の子を備えてい
   ることを特徴とする請求項１または請求項２に記載の薬
   草蒸発成分浴用のカプセル。
4. 【請求項４】 薬草成分蒸発器が薬草を水に浸す容器部
   と該容器部の水を加熱するヒータとを備えていることを
   特徴とする請求項１ないし請求項３の内いずれかの項に
   記載の薬草蒸発成分浴用のカプセル。
5. 【請求項５】 遠赤外線発生器と請求項１ないし請求項
   ４の内いずれかの項に記載の薬草蒸発成分浴用のカプセ
   ルとからなり、前記カプセルの収容室内部に前記遠赤外
   線発生器を備えたことを特徴とするサウナ風呂。
6. 【請求項６】 遠赤外線発生器の一部が薬草成分蒸発器
   のヒータを兼ねることを特徴とする請求項５に記載のサ
   ウナ風呂。