JP2003319479A - 携帯型電子機器 - Google Patents

携帯型電子機器

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JP2003319479A
JP2003319479A JP2002116571A JP2002116571A JP2003319479A JP 2003319479 A JP2003319479 A JP 2003319479A JP 2002116571 A JP2002116571 A JP 2002116571A JP 2002116571 A JP2002116571 A JP 2002116571A JP 2003319479 A JP2003319479 A JP 2003319479A
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shaped
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JP2002116571A
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Eriko Noguchi
江利子 野口
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Seiko Instruments Inc
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Seiko Instruments Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 湾曲した表示面を備え且つ膜状振動体が組込
まれ得る携帯型電子機器を提供すること 【解決手段】 携帯型電子機器1は、湾曲した表示面を
備えたフィルム状表示部材70と、ケース10内におい
て該ケース10の底壁11上に載置される板状本体部3
1及びこの本体部31の周縁部から立上った支持縁部3
2を備え、該支持縁部32でフィルム状表示部材70を
支える表示部材支持枠体30とを有し、表示部材支持枠
体30の板状本体部31に膜状振動体50が取付けられ
ている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、携帯型電子機器に
係わり、より詳しくは、音響信号発生用の膜状振動体を
備えた携帯型電子機器に係わる。
【0002】
【従来の技術】従来、腕時計のように腕に装着される携
帯型電子機器は、平面状の内外表面を備えた裏蓋を有
し、該裏蓋の平面状の内面に膜状振動体が貼着されてい
た。
【0003】一方、携帯型電子機器の使い勝手を携帯に
適するように高めるべく、携帯型電子機器に人体の被装
着部の位置や形状に適合する非直線状形態を付与するこ
とは、提案されており、腕ないし手首部に装着されるウ
オッチのような携帯型電子機器において、液晶表示部と
して可撓性を有するフィルム状の液晶表示装置を用いる
と共に該フィルム状液晶表示装置を手首周囲の湾曲に適
合するように湾曲させること、及びフィルム状液晶表示
装置を湾曲状態で装着するために、電子機器本体の支持
部材の表面に湾曲面を形成すると共に押え部材でフィル
ム状液晶表示装置の周辺部分を湾曲させつつ支持部材の
湾曲面に押付けることは、提案されている(特開平6-
160820号公報)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、この種
の携帯型電子機器において、その裏蓋の部分も湾曲形態
に形成すると、裏蓋部分の内面に膜状振動体を貼りつけ
ることが実際上できなくなる。
【0005】本発明は、前記諸点に鑑みなされたもので
あって、その目的とするところは、湾曲した表示面を備
え且つ膜状振動体が組込まれ得る携帯型電子機器を提供
することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の携帯型電子機器
は、前記目的を達成すべく、湾曲した表示面を備えたフ
ィルム状表示部材と、ケース内において該ケースの底壁
上に載置される板状本体部及び該本体部の周縁部から立
上った支持縁部を備え、該支持縁部でフィルム状表示部
材を支える表示部材支持枠体とを有する携帯型電子機器
であって、表示部材支持枠体の板状本体部に膜状振動体
が取付けられてなる。
【0007】本発明の携帯型電子機器では、「ケース内
において該ケースの底壁上に載置される板状本体部及び
該本体部の周縁部から立上った支持縁部を備え、該支持
縁部でフィルム状表示部材を支える表示部材支持枠体」
が設けられているので、表示部材支持枠体の支持縁部に
よりフィルム状表示部材が確実に支持され得、また、
「表示部材支持枠体の板状本体部に膜状振動体が取付け
られて」いるので、表示部材支持枠体の板状本体部によ
り膜状振動体が確実に支持され得る。なお、この携帯型
電子機器では、表示部材支持枠体の板状本体部を、所望
の固有振動モードや共振周波数での膜振動に適した構造
にすることが可能になるので、薄膜状圧電体の如き膜状
振動体を裏蓋に直接貼着する場合と比較して、所望の音
響振動を生起させるように設計(調整)することが容易
になる。なお、振動は、典型的には、可聴音を発するよ
うな音響振動であるけれども、所望ならば、手首の表面
の如き体表面において感知可能にケースを介して伝達さ
れる振動であってもよい。
【0008】更に、本発明の形態型電子機器では、表示
部材支持枠体は、板状本体部の周縁部から立上った支持
縁部でフィルム状表示部材を支えるので、表示部材支持
枠体の本体部のうち周縁部以外の領域の前面にスペース
が確保され得、該スペースに回路ブロック等を配置する
ことが可能になる。
【0009】ケースの底壁は典型的にはケースの周縁枠
部と一体的に形成されるけれども、底壁部分の少なくと
も一部が裏蓋としてケースの周辺枠部に対して取外し可
能に固定されるようになっていてもよい。
【0010】また、本発明の携帯型電子機器では、好ま
しくは、フィルム状表示部材が湾曲状態で表示部材保持
機構に収容・保持されており、表示部材支持枠体が、表
示部材保持機構を介してフィルム状表示部材を支えてい
る。この場合、フィルム状表示部材の表示面の湾曲形状
が表示部材保持機構によって確保され得るから、表示部
材支持枠体は単に表示部材保持機構を支えればよいこと
になる。その結果、表示部材支持枠体の板状本体部の構
造の自由度が高められ易い。
【0011】更に、本発明の携帯型電子機器では、表示
部材保持機構と表示部材支持枠体の本体部との間に回路
ブロックが配置され、膜状振動体が表示部材支持枠体の
本体部の前面側において該本体部に支持されている。こ
の場合、回路ブロックは、表示部材支持枠体のうち周縁
部以外の領域の前面に形成されるスペースに配置される
のでスペースが効率的に使用され得るだけでなく、本体
部の前面側に位置する薄板状圧電素子の如き膜状振動体
と回路ブロックとの間の電気的接続も容易になる。
【0012】なお、表示部材支持枠体は、典型的には、
板金の折曲体からなる。その場合、薄板状圧電素子の如
き膜状振動体の背面側(支持枠体の本体部に対面する
側)の電極を支持枠体の本体部で併用させ得る。また、
表示部材が板金を折曲げてなる支持縁部で弾性的に支持
され得るから、その湾曲状態での支持も容易に行われう
る。但し、表示部材支持枠体は、所望ならば、他の材料
からなっていてもよい。
【0013】また、表示部材支持枠体の本体部が、膜状
振動体が貼着された膜状振動体貼着領域と該膜状振動体
貼着領域をその周辺領域に対して可動に接続する接続領
域とを有する。この場合、膜状振動体貼着領域をその周
辺領域に対して実質的に独立に振動させ得る。接続領域
は、膜状振動体貼着領域の実質的に独立な振動を所望の
固有振動モードや共振周波数で生起させ得る限り、どの
ような形態でもよい。接続領域は、典型的には、例え
ば、弱化領域を含み得る。弱化領域は、所望の固有振動
モードや共振周波数での膜振動を可能にすべく、該接続
領域に切欠部を設けることにより形成されても、接続領
域がサライ等により薄肉化されることにより形成されて
もよい。薄肉化は、接続領域のみであってもよいけれど
も、典型的には、薄肉部の縁部での応力集中を最小限に
すべく、膜状振動体貼着領域も薄肉化される。膜状振動
体は、所望の固有振動モードや共振周波数での膜振動に
より音響信号を発し得る限り、どのような形状でもよい
けれども、典型的には、円板状である。その場合、切欠
部も典型的には複数の円弧状切欠部からなる。
【0014】なお、膜状振動体貼着領域を周辺領域に対
して所望の固有振動モードや共振周波数で実際状独立に
膜振動可能にするためには、切欠や薄肉化による弱化領
域を形成する代わりに又はこれらと共に、表示部材支持
枠体の本体部の接続領域を絞り加工してもよい。
【0015】更に、本発明の携帯型電子機器では、典型
的には、表示部材支持枠体の本体部のうち膜状振動体が
取付けられた部分と該部分に対面するケースの底壁の前
面との間に、隙間が形成されている。この隙間を形成す
るためには、ケースの底壁の前面側に突起を設けて突起
の先端が表示部材支持枠体の本体部の背面に当接支持す
るようにしても、ケースの底壁の前面のうち膜状振動体
の振動領域に対面する部分に凹部を形成してもよい。但
し、膜状振動体が実質的に膜振動し得る限り、意図的な
隙間が実際上形成されていなくてもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明の好ましい実施の形態のい
くつかを添付図面に示した好ましい実施例に基づいて説
明する。
【0017】
【実施例】図1から図7には、本発明の好ましい一実施
例の携帯型電子機器としての携帯情報機器1が、示され
ている。携帯情報機器1は、腕時計のように手首Wに装
着されるタイプのウエアラブル電子機器であって、腕装
着型のウオッチすなわち腕時計としての時刻表示機能と
所望に応じた他の情報処理機能を有する。以下では、説
明の簡単化のために、携帯情報機器1が計時機能などを
備えたウオッチであるとみなして、この情報機器1を、
時計とも呼ぶ。但し、情報機器1は、所望に応じて他の
情報処理機能を有し得る。
【0018】図1の展開図(分解図)に示したように、
携帯情報機器1は、ケース10と、表示部材支持枠体と
してのモジュール固定板30と、回路ブロック構造体6
0と、フィルム状液晶装置70及びその保持機構80と
を有し、モジュール固定板30には、膜状振動体として
の音響信号発生用圧電素子50が貼着けられている。な
お、ケース10には、ガラス板2を備えた蓋3が被せら
れる。
【0019】この携帯情報機器1は、図1及び図6に示
したように、左手の手首Wの延在方向L1に対して斜め
に延びたほぼ長円形状の表示領域Dを有する。この表示
領域Dは、更に、斜めに湾曲している。この湾曲形状
は、フィルム状液晶装置70及びその保持機構80並び
にケース10の底部11だけに付与されていてもよいけ
れども、この携帯情報機器1では、これらに加えて、ケ
ース10の蓋3のガラス板2も同様に湾曲した形状を有
する。
【0020】従って、以下では、この湾曲形状を、ガラ
ス板2を例にとって詳しく説明するけれども、ガラス板
2の湾曲形状の説明は、例えばフィルム状液晶装置70
にそのまま当てはまる。また、以下では、説明の簡明化
のために、ガラス板2の表面の中央を原点とする三次元
直交座標系X−Y−Zを採る。ここで、X軸は、手首W
の延在方向L1に沿って手先に向かう向きであり、Y軸
は左手の手首Wを身体の前面に平行に且つ水平に配置し
たとき前方を向き、Z軸は、X−Y平面を水平にしたと
き鉛直方向上向きに一致するとする。但し、X−Y平面
は、座標系の原点において、ガラス板2の接平面になっ
ているとする。
【0021】図示の例では、この携帯情報機器1のガラ
ス板2は、図1及び図6からわかる通り、第二像限と第
四像限とを結ぶ向きにX軸及びY軸の両方に対して斜め
に延びた長径R01を有し、該長径R01の延在方向に
直角な向きに短径R02を有する。より詳しくは、平面
形状がほぼ長円形のガラス板2の外縁部ないし周縁部4
は、第二像限に位置する長径端部R01aの近傍部分の
曲率が第四像限に位置する長径端部R01bの近傍部分
の曲率よりも大きいように尖っており、全体として、歪
んだスプーンのような輪郭形状を有する。従って、図6
の(a)及び(b)に示したように、手首部Wが身体の
前面に対して斜めに且つ水平に配置された際、長軸R0
1が体の前面に対してほぼ平行に左右に延び、短軸R0
2が身体の前面に対してほぼ垂直に前後に延びるような
位置採るように、ガラス板2は、斜め方向に細長いほぼ
長円形状を有する。
【0022】ガラス板2は、X軸に垂直な断面でみる
と、図6の(c)に示したように、例えば、曲率半径C
1の湾曲面をなしている。この曲率半径C1は、例え
ば、X軸上の位置に依存せず、一定である。即ち、この
例では、ガラス板2は、母線がX軸と平行な向きに延び
た半径C1の円筒の一部を、斜めに長円形に切出すこと
によって得られる形状を有する。従って、ガラス板2の
縁部4は、三次元空間において湾曲した複雑な形状を有
することになる。
【0023】なお、ここで例示したガラス板2の形状
は、一例であって、利用者にとって見易さや好ましいデ
ザインであるなどの利点がある限り、例えば、X軸に垂
直な面でみたガラス板2の曲率半径が一定でなくてもよ
く、例えば、中央からY方向の両端に近づく程曲率半径
が徐々に大きくなっていても逆に徐々に小さくなってい
てもよく、また、+Y方向に(前方ほど)曲率半径が徐
々に大きくなっていたり逆に徐々に小さくなっている等
他の形状でもよい。更に、場合によっては、曲率半径C
1がX軸上の位置に依存して、変動していてもよい。そ
の場合にも、例えば、中央からX方向の両端に近づく程
曲率半径が徐々に大きくなっていても徐々に小さくなっ
ていてもよく、また、+X方向に(手先側程)曲率半径
が徐々に大きくなっていても徐々に小さくなっていても
よい。また、ここで、ガラス板2とは、透明性のある板
を指し、素材は、ガラスでも一般にはガラスと呼ばれな
いセラミックや樹脂などでもよい。
【0024】同様に、ガラス板2の延在面内での形状
も、スプーン状の長円形の代わりに、楕円形や卵形など
他のどのような形状でもよい。
【0025】いずれにしても、フィルム状液晶装置70
の形状が矩形(長方形又は正方形)以外の形状で且つフ
ィルム状液晶装置70の延在面が非平面状に湾曲してい
る場合、又はフィルム状液晶装置70の形状が矩形であ
るか否かにかかわらずフィルム状液晶装置70の湾曲方
向(曲率半径が最小になる断面の向き)が方形の辺の延
在方向に対して交差している場合には、フィルム状液晶
装置70の湾曲した縁部は、水平面には載らなくなり、
複雑な三次元形状を有し得る。
【0026】ケース10は、図1及び図3に示したよう
に、収容凹部12を規定する底壁11及び周壁13を備
えたケース本体部14と、ケース本体部14から延びる
バンド部15、16(図6の(b)等参照)とを有す
る。収容凹部12も、大まかには長円形で、より詳しく
は、長円の一端12aが少し尖った形状を有する。収容
凹部12の底壁11の底面17は、図6の(c)に示し
たように、ガラス板2と同様な湾曲形状を有する。な
お、バンド部15、16は、X方向にズレた位置に夫々
の基端部15a、16aを有し、且つ手首Wの反対側で
他方のバンド部16、15の先端部に係合され得るよう
に、夫々、−X、+X方向に僅かに傾斜して延びてい
る。
【0027】従って、例えば左手の手首Wに装着した状
態において、図6の(d)に示したように、手首を斜め
にした状態のとき、凹部12の長円の長軸R11が左右
に延び短軸R12が手前から奥に向かって延びる位置を
採る。ここで、凹部12の長軸R11及び短軸R12の
向きは、ガラス板2の長軸R01及び短軸R02の向き
と実質的に一致している。即ち、携帯情報機器1の表示
は、図6の(d)に示した状態で、上下が一致するよう
な向きに行われる。
【0028】ケース本体部14の収容凹部12の底壁1
1の内表面18には、複数の係合突起部19a、19b
(図3)、・・(総称するときや相互に区別しないとき
には符号19で表す)が形成されている。底壁11の内
表面18には、更に、図7に示したように、平面Sを規
定する複数の小突起部21a、21b、・・、21d、
・・・(総称するときは符号21で表わす)が形成され
てている。小突起21は、例えば、係止用突起19の周
縁の突起部からなるけれども、所望ならば、係止用突起
19とは独立に平面Sを規定する突起21が形成されて
いてもよい。なお、この平面規定用突起21は、全体と
してリング又は円などを形成するように表面18上で連
続的に延在していていもよい。この突起21は、該突起
21の頂面22を突起21のない表面部分23に対して
一段高くするためのもので、突起21が形成される代わ
りに、表面部分23に円形などの凹部が形成されていて
もよい。
【0029】また、図1や図3からわかるとおり、収容
凹部12の周壁13と底壁11とが交差する隅部には、
受台25が形成されている。この受台25は、フィルム
状液晶装置70の保持機構80の底面の凹凸86と係合
されて保持機構80を支えるべく上面26に形成された
係合部27と、モジュール固定板30の係止縁部ないし
係合突起部が嵌込まれる係合凹部28a、28b、28
c、28d、・・(但し、28c、28dは図示せず、
総称するときや相互に区別しないときには符号28で表
す)とを含む。
【0030】モジュール固定板30は、金属薄板の打抜
折曲体からなり、固定板本体部31をなす平板状の底部
と、該本体部31の縁部の複数箇所において本体部31
に対して折り曲げられて上方に突出した支持縁部として
の係止縁部32a、32b、32c、32d、・・(総
称するときや相互に区別しないときには符号32で表
す)とを有する。各係止縁部32a、32b、32c、
32d、・・は、後述の被係止突起が係合される係合孔
部33a、33b、33c、33d、・・(総称すると
きや相互に区別しないときには符号33で表す)を備え
る。各係止縁部32やその各係合孔部33の大きさや形
などは同一でも所望に応じて異なっていてもよい。
【0031】モジュール固定板30の本体部31は、そ
の中央の円形領域35を取囲み且つ該領域35を周縁部
36に対してほぼ独立に振動可能にする円弧状の切欠き
37a、37b(総称するときや相互に区別しないとき
には符号37で表す)を有する。ここで、上述の係止突
起32は全て周縁領域36の更にその縁部に位置する。
モジュール固定板30の本体部31の中央円形領域35
の前面側表面には、円板状の圧電素子50が貼着けられ
ている。圧電素子50の貼着されたこの中央円形領域3
5は、モジュール固定板30がケース10の所定位置に
装着された際、ケース10の底壁11の表面部分23に
対して、隙間G(図7)を介して対面せしめられる。
【0032】圧電素子50は、例えばPZTの如き圧電
性セラミックの薄い円板51と該円板51の上面に形成
された電極層52(図7では誇張して厚く示されてい
る)とを有し、組付け状態においては、電極層52は、
コイルばねの形態の接点端子53により、回路ブロック
構造体60の回路ブロック62の対応する端子に接続さ
れている。なお、圧電素子50の他方の電極は、例え
ば、接合層を介して圧電素子50の円板状圧電体51の
下面に密接・接合されたモジュール固定板30の本体部
31の円形領域35が兼ねており、モジュール固定板3
0の本体部31の周辺領域36に形成された電極接点用
パッド54(図7では誇張して厚く示されている)に
は、コイルばねの形態の同様な接点端子55が圧接され
る。この接点端子55は、端子53と同様に、回路ブロ
ック構造体60の回路ブロック62の対応する端子に接
続されている。接点用パッド54はなくてもよい。
【0033】従って、モジュール固定板30が後述のよ
うにケース10に固定された状態において、接点端子5
3、55を介して回路ブロック構造体60から圧電素子
50に駆動信号が与えられると、円形膜からなる圧電素
子50が該圧電素子50の形状(厚さや径)や剛性及び
モジュール固定板30の円形中央領域35の形状(厚さ
や径)や剛性等により規定される固有振動のモード等に
従ってモジュール固定板30の円形領域35と共に膜振
動し、所定の音(音響信号)を発することになる。
【0034】なお、モジュール固定板30の本体部31
には、更に、ケース10の凹部12の底壁11にある係
合突起部19a、19b、19c、19d、・・を受容
する貫通孔部38a、38b、38c、38d、・・
(総称するときや相互に区別しないときには符号38で
表す)が形成されている。
【0035】モジュール固定板30は、その係止縁部3
2a、32b、・・がケース10の対応する係合凹部2
8a、28b、・・に係合され、且つ本体部31の孔3
8a、38b、38c、38d、・・にケース10の底
壁11の対応する突起19a、19b、19c、19
d、・・が嵌合するように、凹部12に載置される。そ
の結果、モジュール固定板30の本体部31は、図7に
示したように、中央円形領域35の周縁の領域36にお
いて、底壁11の小突起部21a、21b、21c・・
・の頂面に当接して平面Sに沿って該小突起21で支持
される。
【0036】モジュール固定板30は、湾曲した裏表面
17を有する底壁11を備えた収容凹部12において極
力広い収容スペースを確保しつつ圧電素子50を振動可
能に支え得るように、凹部12の内表面に沿って薄板状
本体部31及び係合縁部32を有するけれども、収容凹
部11において極力広い収容スペースを確保しつつフィ
ルム状液晶装置70を安定に支持し且つ該液晶表示装置
70の駆動・制御を含む電子機器1の各種処理のための
回路ブロック構造体60が安定に収容されるスペースを
確保し得る限り、その形状や構造は、異なっていてもよ
い。例えば、モジュール固定板30が、回路ブロック構
造体60を直接的に支持するようになっていても、回路
ブロック構造体60の支持に直接的には関与していなく
てもよい。
【0037】モジュール固定板30が、ケース10に対
して所定位置に載置されると、例えば、薄板状本体部3
1の孔38を貫通した底壁12の突起部19が熱カシメ
によりカシメられ、モジュール固定板30は、円形領域
35がギャップGを介して振動可能な状態で、ケース1
0に固定される。このようにして、モジュール固定板3
0をケース10の収容凹部11に配設・固定した状態
が、図3に示した状態である(但し、コイル状端子5
3、55は未装着状態)。
【0038】モジュール固定板30の本体部31が載置
される凹部12の底面部分は、モジュール固定板30が
ケース10に対して固定され且つ該固定板30の本体部
31のうち圧電素子50が貼着された円形領域35が膜
振動可能なように隙間Gが形成される限り、どのような
形状でもよい。
【0039】回路ブロック構造体60は、平板状の回路
基板ないしプリント配線基板61及び該基板61に実装
された多数の回路素子68(図7参照)からなる回路ブ
ロック62と、回路ブロック62を保持する平板状の回
路保持枠63とを有する。回路ブロック62の回路基板
61は、回路保持枠63に設けられたピン19と回路基
板61のガイドピン69とで固定されている(図4参
照)。
【0040】回路ブロック構造体60は、また、モジュ
ール固定板30の係止縁部32a、32b、32c、3
2d、・・に係止される溝部66a、66b、66c、
66d、・・(総称するときや相互に区別しないときに
は符号66で表す)を回路保持枠63の対応する側面部
分に有する。回路保持枠63は、回路ブロック62を保
持する状態において、収容凹部12内に安定に載置され
得る限りどのような形状及び構造でもよく、この例で
は、側縁部は、収容凹部12の隅部の受台25の内側縁
とほぼ相補的形状を有し該内側縁に沿って位置する。
【0041】なお、図1及び図7において、67a、6
7bは、圧電素子50用のコイルばね状接点端子53、
55の挿通を許容すべく、回路保持枠63に形成された
貫通孔であり、組付けに際しては、例えば、回路保持枠
63をモジュール固定板30及びケース10の凹部12
に組込んだ後、該貫通孔67a、67bに接点端子5
3、55を配設する。但し、接点端子53、55を回路
ブロック62に装着した状態で、回路ブロック62と共
に回路保持枠63に固定するなど他の手順で組付けられ
るようになっていてもよい。
【0042】回路保持枠63で支えられた回路ブロック
62を収容凹部12に配設し回路保持枠63を介してモ
ジュール固定板30に対して位置決めした状態が、図4
に示した状態である。
【0043】回路ブロック62の回路基板61は、剛性
基板の代わりにフレキシブル基板でもよく、その場合、
フレキシブル基板を保持しつつ収容凹部11内で安定に
指示するに適した形状及び構造を回路保持枠63が備え
ることになる。勿論、剛性又は可撓性基板61を備えた
回路ブロック62が収容凹部11内で安定に支持され得
る限り(且つ圧電素子50への接続端子53、55の所
定の電気接続が確保される限り)、基板61を支える回
路保持枠63を設けなくてもよい。
【0044】フィルム状液晶装置保持機構80は、フィ
ルム状液晶装置70を収容する受容凹部81を備えた下
側保持部材82と、下側保持部材82と協働してフィル
ム状液晶装置70を凹部81内に位置決め・保持する上
側保持部材83とからなる。
【0045】下側保持部材82は、例えば熱可塑性樹脂
の一体成形品からなり、外形がほぼ長円形状で、ケース
10の底壁12の下面17とほぼ同様に湾曲した曲面形
状を有する。すなわち、下側保持部材82は、その長円
の長径R21及び短径R22の両方に対して斜め方向に
延在するX軸に垂直な面内で見て一定の曲率で湾曲した
湾曲面に沿って延在するような形状を有する。より詳し
くは、下側保持部材82は、該保持部材82の周縁部に
沿って延在する厚肉の周壁ないし縁部84と、縁部84
と協働して上面側に受容凹部81を規定する底壁部85
とを有する。
【0046】厚肉の縁部84は、ケース10の受台25
の係合用凹凸部27と相補的形状の凹凸86を下面84
a側に備え、下側保持部材82がケース10の収容凹部
12の上部周壁12b内に嵌込まれ且つ下面84aが受
台25の相補的形状の上面26上に載置されて下面84
aの凹凸86が受台25の相補的形状の凹凸27に嵌合
することによって、ケース10に対して正確に位置決め
される。即ち、下側保持部材82は、外周面において該
外周面と相補的形状を有する凹部12の上部周面12b
に位置決めされ、周縁部の下面84aにおいて該下面8
4aと相補的形状の受台25の上面26によって位置決
めされ、更に、下面87の凹凸部86において該凹凸8
6と相補的形状の受台25の上面凹凸部27によって位
置決めされ得る。その結果、下側保持部材82は、収容
凹部12内で、正確に位置決めされ得る。
【0047】下側保持部材82は、また、縁部84の上
面に、複数の突起88a、88b、・・(総称するとき
や相互に区別しないときは符号88で表す)や凹部89
a、89b、・・(総称するときや相互に区別しないと
きは符号89で表す)を備え、更に、底壁85に、一つ
又は複数の大きな開口部90a、90b、・・(総称す
るときや相互に区別しないときは符号90で表す)に加
えて複数の小さな孔91を有する。
【0048】上面の突起88a、88b、・・は、例え
ば、上側保持部材83の相補的形状の孔部91a、91
b、・・(総称するときや相互に区別しないときは符号
91で表す)に嵌挿される。一方、上面の凹部89a、
89b、・・は、例えば、フィルム状液晶装置70の周
縁突起部71a、71b、・・(総称するときや相互に
区別しないときは符号71で表す)を受容する。下側保
持部材82は、更に、凹部81の上方に庇状に突出する
フィルム状液晶装置係止縁部ないしフック部92a、9
2b、92c(総称するときや相互に区別しないときは
符号92で表す)を含み、底面85と庇状係止縁部92
との間に、フィルム状液晶装置70の仮固定領域を規定
する。
【0049】この庇状に突出した係止縁部92は、例え
ば、長円形の比較的尖った先端部の近傍と、該先端部の
両側で全体として三角形を形成する所望位置に形成さ
れ、全体として、フィルム状液晶装置70を湾曲状態で
ほぼ正確な位置に位置決めし、仮固定するのに役立つ。
すなわち、フィルム状液晶装置70を下側保持部材82
の凹部81に配置するに際して、比較的尖った縁部に対
してフィルム状液晶装置70の相補的な尖った縁部72
を差込み庇状突起部92により仮固定し得るから、フィ
ルム状液晶装置70の位置決め及び仮固定が容易にな
る。また、庇状突起部92a、92b、92cは、全体
として三角形状に位置するので、フィルム状液晶装置7
0に対して一つの平面を規定し得るから、フィルム状液
晶装置70の予備的な湾曲保持が容易に行われ得る。更
に、三つの庇状突起部92a、92b、92cは、大半
が湾曲構造の一方の側に位置するので、フィルム状液晶
装置50が比較的剛性が高くても、庇状突起部92a、
92b、92cによる押圧に際して、フィルム状液晶装
置70に対して過度な局所応力を及ぼす虞れが少ない。
【0050】なお、下側保持部材82は、更に、モジュ
ール固定板30の係止縁部32a、32b、32c、3
2d、・・が係合される凹部93a、93b、93c、
93d、・・(総称するときや相互に区別しないときは
符号93で表す)を周縁部93に備えると共に、係止縁
部32a、32b、32c、32d、・・の係止孔部3
3a、33b、33c、33d、・・に係止される被係
止突起部94a、94b、94c、94d、・・(総称
するときや相互に区別しないときには符号94で表す)
を各凹部93a、93b、93c、93d、・・内に有
する。
【0051】上側保持部材83もまた、外形がほぼ長円
形状で、ガラス板2やケース10の底壁11の下面17
と同様に湾曲した曲面形状を有する。すなわち、上側保
持部材83は、長円の長径R31及び短径R32がX軸
に対して斜め方向に向いており、X軸に垂直な面内で見
て一定の曲率で湾曲した湾曲面に沿って延在する形状を
有する。より詳しくは、上側保持部材83は、例えば、
湾曲したリング状で厚さが一定の板金からなり、板金の
打抜き・湾曲加工により形成され、該保持部材83の周
縁部に沿って延在するリング状の縁部96を有する。こ
の湾曲したリング状の上側保持部材83は、リング状の
下側保持部材82の縁部の複数の突起部88a、88
b、・・が嵌合される相補的断面形状の複数の孔部91
a、91b、・・(総称するときや相互に区別しないと
きは符号91で表す)と、下側保持部材82の庇状突出
部92a、92b、92cを受容する開口部98a、9
8b、98c(総称するときや相互に区別しないときは
符号98で表す)とを周縁部96に備える。
【0052】従って、フィルム状液晶装置50が庇状突
起部92a、92b、92cにより仮固定されて下側保
持部材82の凹部81に配設された状態において、下側
保持部材82の突起部88、92が対応する孔部91、
98に嵌るように上側保持部材83を、下側保持部材8
2の厚肉周縁部84上に載置し、孔部91から突出した
突起部88を熱カシメなどによってカシメることによ
り、上側保持部材83を下側保持部材82に係合・固定
し得る。
【0053】このようにして、上側保持部材83を下側
保持部材82の周縁部84上に載置し、上側保持部材8
2の下面が下側保持部材83の周縁部96の上面に密接
するように上側保持部材82を下側保持部材83に対し
て固定する際、庇状突起部92a、92b、92cによ
って仮固定されていたフィルム状液晶装置70は、その
上面の周縁部が、全領域において、上側保持部材83の
下面により押圧され、実際上庇状突起部92から離れ
る。その結果、庇状突起部92のような微小領域によっ
てフィルム状液晶装置70の上面の一部に局所的に大き
な応力が残るのを確実に避け得る。
【0054】フィルム状液晶装置70は、液晶層と、該
液晶層の両側(上下)に位置し電極を備えたポリカーボ
ネート膜のような透明な電極担持フィルム層と、該フィ
ルム層の両側に配置された偏光板層とを含む一体的な積
層体からなり、外力の作用下で湾曲可能である。ここ
で、各偏光板層は、PVA(ポリビニルアルコール)の
延伸膜の如き偏光フィルタ層と、該偏光フィルタ層を両
側から挟んで保護する保護層からなる。偏光フィルタ層
が25μm程度の厚さの延伸膜からなる場合、保護層
は、例えば、TAC(トリアセチルセルロース)膜のよ
うな比較的堅く偏光フィルタ層よりも厚い(例えば80
μm程度)膜からなる。その結果、フィルム状液晶装置
70は曲げ剛性が比較的高くなり、上下の保持部材8
2、83で規定される湾曲面に沿って変形される際、も
との平面的な形状に戻ろうとする性状を無視し難い。
【0055】従って、フィルム状液晶装置70の装着に
際しては、多層構造体からなるフィルム状液晶装置70
を該液晶装置70の厚みに一致する深さを有する受容凹
部81内に配置する。このときフィルム状液晶装置70
は、下側保持部材83の受容凹部81に周縁部の下面が
当接すると共に周縁部の上面が庇部92a、92b、9
2cの下に差し込まれる。この状態で、上側保持部材8
3を下側保持部材82の周縁突起部88、92上の所定
位置に載置する。これによって、下側保持部材82の突
起部88a、88b、・・が上側保持部材83の孔91
から突出すると共に、下側保持部材82の庇部92a、
92b、92cが上側保持部材83の開口部98a、9
8b、98c内に受容される。その結果、フィルム状液
晶装置70のうち庇部92a、92b、92cで係止さ
れていない領域の周縁部が上側保持部材83のリング状
部96の湾曲下面99で押えられてほぼ下側保持部材8
2の湾曲面に沿う形状に変形せしめられて、所定位置に
位置決めされる。
【0056】最後に、上側保持部材83の孔91から貫
通突出した下側保持部材82の突起部88a、88b、
・・を熱カシメなどによりカシメて、上側保持部材83
をその下面が下側保持部材82の上面に密接する状態に
固定する。これによって、フィルム状液晶装置70は、
過度な押圧力が不均一にかかる虞れが最小限に抑えられ
た状態で、上側及び下側保持部材82、83からなる保
持機構80によって、所定の湾曲状態で且つ所定の向き
に保持される。
【0057】なお、フィルム状液晶装置70に対してバ
ックライトを設ける場合には、バックライトとして、フ
ィルム状液晶装置70とほぼ同様な(少なくともフィル
ム状液晶装置70の表示領域の全体にわたって拡がっ
た)形状の有機EL装置をフィルム状液晶装置70の下
面に密接させて配置する。その場合、フィルム状液晶装
置70の光源となる有機EL層は、フィルム状液晶装置
70と共に受容凹部内に保持機構80によって保持され
るべく、フィルム状液晶装置70と一緒に組込まれる。
従って、上述のフィルム状液晶装置70の組込みの説明
は、そのままバックライト付のフィル液晶装置70に当
てはまる。
【0058】このようにして保持機構80により一体化
されたフィルム状液晶装置70は、次に、保持機構80
と共に、組付けられる。すなわち、保持機構80は、下
側保持部材82の周面がケース10の相補的形状の受容
凹部12の周面に嵌ると共に下側保持部材82の底面8
4a及びその凹凸86がケース10の受容凹部12の隅
部の受台25の相補的形状の上面26及び相補的形状の
凹凸27と嵌合するように、且つ下側保持部材82がそ
の外周面の溝部87でモジュール固定板30の係合縁部
32を受容すると共に該溝部87のフック状の被係合突
起部85がモジュール固定板30の係合縁部32の係合
孔部33に係合されるように、ケース10に組込まれる
ことにより、ケース10の受台25上において、ケース
10に予め固定されたモジュール固定板30に係止・固
定される。
【0059】フィルム状液晶装置70を一体的に組込ん
だ保持機構80を、収容凹部12内に配置しモジュール
固定板30に係止して位置決め・固定した状態が図5及
び図7に示した状態である。
【0060】ここで、モジュール固定板30の係合縁部
32は、板金の折曲部からなるので、微小の位置調整が
容易に行われ得るから、保持機構80を下向きに−Z方
向に押込むことにより、モジュール固定板30の係合縁
部32が外向きに湾曲されて被係合突起部94がモジュ
ール固定板30の係合縁部32の係合孔33に係合さ
れ、係合縁部32が弾性的に復元されるので、モジュー
ル固定板30と保持機構80との係合が容易且つ確実に
行われ得る。なお、保持機構80を介したフィルム状液
晶装置70の位置決め・固定に際してフィルム状液晶装
置70に対しては直接的には外力がかからないので、フ
ィルム状液晶装置70が歪んだりする虞れもない。但
し、保持機構80がケース10の収容凹部12内で係止
されて、位置決め・固定され得る限り、その係止の仕方
は他のどのような構造を利用してもよい。
【0061】なお、フィルム状液晶装置70と回路ブロ
ック62とは、例えば、熱圧着性のフレキシブルケーブ
ルで電気的に接続される。その場合、フレキシブルケー
ブルは、予め、一端でフィルム状液晶装置70の電極端
子に接続され他端で回路ブロック62の回路基板61の
接続端子に接続されていてもよい。このように接続され
たフィルム状液晶装置70を保持機構80に組込む場
合、回路ブロック61を、下側保持部材82の大きな底
部開口90aを介して予め下側保持部材83の下側に引
出しておけばよい。
【0062】このようにして、保持機構80の組込みが
完了すると、最後に、ガラス板2を備えた蓋3をケース
10の収容凹部11の開口部に被せることにより組付け
が完了する。この組付け完了状態は、図6の(a)に示
された状態(図7において蓋をつけた状態)に対応す
る。
【0063】以上の如く構成された情報機器1では、端
子53、55を介して圧電素子50に駆動信号が与えら
れることにより圧電素子50がモジュール固定板30の
本体部31の中央領域35と共に所定の振動のモードで
乃至所定の振動数で振動され得る。
【0064】なお、モジュール固定板30は、圧電素子
50の一体化された部分が、所望の固有振動モードや共
振周波数で、圧電素子50と共に膜振動し得る限り、以
上の実施例で示したものの代わりに、図8に示したよう
な構造であってもよい。図8のモジュール固定板におい
て、上述の実施例のモジュール固定板と実質的に同様な
部分については、同一の符号が付されている。
【0065】図8の(a)及び(b)に示したモジュー
ル固定板130では、円板状圧電素子50が貼着けられ
て膜振動する中央領域135が、円弧状切欠き部37
a、37bにより弱化された結合部分で周辺支持領域3
6に結合される代わりに、サライによって薄肉化された
環状薄肉部137を介して周辺支持領域36に結合され
ている。図8の例では、圧電素子50が貼着される領域
も同様に薄肉化されている。
【0066】また、モジュール固定板30は、圧電素子
50の一体化された部分が、所望の固有振動モードや共
振周波数で圧電素子50と共に膜振動し得る限り、更
に、別の構造でもよく、例えば、図9に示したような構
造であってもよい。図9のモジュール固定板において、
上述の実施例のモジュール固定板と実質的に同様な部分
については、同一の符号が付されている。
【0067】図9の(a)及び(b)に示したモジュー
ル固定板230では、円板状圧電素子50が貼着けられ
て膜振動する中央領域235が、円弧状切欠き部237
a、37b、237c、237dにより弱化されると共
に絞り加工により形成された皿状突出部を有することに
より周辺支持領域36とは実際状独立に且つ比較的小さ
い力で膜振動可能に構成されている。なお、図9の例で
は、圧電素子50が貼着される領域は周辺部分36と同
程度の厚みを有するけれども、例えば、薄肉化されてい
てもよい。
【0068】以上においては、モジュール固定板30、
130、230の本体部分31、131、231のうち
中央領域35、135、235の前面側に圧電素子50
が貼着された例について説明したけれども、圧電素子5
0は、本体部分31、131、231のうち中央領域3
5、135、235の背面側、すなわちケース10の凹
部12の底壁11に対面する側に、貼着などにより固定
されていてもよく、また、板状圧電素子50が実質的に
単独で所望の固有振動モードまたは共振振動数の振動を
生起・維持し得る場合には、本体部分31、131、2
31のうち中央領域35、135、235に開口を形成
し該開口内に圧電素子50を配置すると共に、開口の内
縁部で圧電素子50を支持するようになっていてもよ
い。
【0069】また、以上では、モジュール固定板30、
130、230の本体部分31、131、231のうち
同一の領域が圧電素子50の貼着されるべき中央領域3
5、135、235であるとして図示し説明したけれど
も、この貼着領域35、135、235は、モジュール
固定板30、130、230が載置・固定される収容凹
部12の形状及び回路ブロック構造体60の形状や該ブ
ロック構造体60の回路基板61上に実装される種々の
形状や配置の回路部品68に応じて、所望の他の領域に
形成されてもよい。
【0070】いずれにしても、図7からわかるとおり、
モジュール固定板(例えば30)は、底部に本体部(例
えば31)を備え周縁部に係止縁部32を備えることに
より、収容凹部12内において湾曲構造の液晶表示装置
保持機構60の下側保持部材82の湾曲底面86とケー
ス10の底壁11との間に形成された領域内において、
湾曲底面86により規定される凹状スペースが回路ブロ
ック60の回路部品68による凹凸に応じて最大限に利
用されることを可能にしている。
【0071】また、図7に示した例では、ケース10の
底壁11の上面(内面)がモジュール固定板30の本体
部31の延在領域において、実際上ほぼ平面状であると
して示している。これは、ケース10の底壁11が背面
(裏面)17(図6の(c)参照)側では湾曲していて
も、内面の中央部分としては、好ましくは、例えば、平
坦な領域を形成することを示しているけれども、場合に
よっては、底壁11の湾曲した内面に多少湾曲した平板
状本体部31が配置されてもよい。その場合でも、中央
領域35は、典型的には、実質的に平板状の領域をと
る。但し、例えば、圧電素子50として、長方形などの
長辺に沿って曲率半径の大きい円弧状などの形態に湾曲
した圧電素子が形成され得るような場合には、中央領域
35も湾曲していてもよい。
【0072】以上においては、ケース10が底壁を備え
ると共に表面側に向かって大きく開口した収容凹部11
を備え、組込みや組立が前面側(+Z方向)から行われ
る例について説明したけれども、ケース10が保持機構
80を支え得るような支持ないし係止構造を備える限
り、ケース10が底部側で開口し底部側から組込むよう
になっていてもよい。その場合、例えば、上側保持部材
83がその上面や外周縁に凹凸などを備え該上面や外周
縁の凹凸がケース10の受容凹部11の内周面などの凹
凸に係合されて位置決め・固定されてもよい。また、保
持機構80の支持ないし係止機能は、ケース10が単独
で備える代わりに、ケース10に、例えば、底部側から
組込まれ取付けられる補助部材によりケース10に付与
されるようになっていてもよい。更に、場合によって
は、保持機構80が前面側から組込まれるか背面側から
組み込まれるかにかかわらず、保持機構80の実際上凹
凸を形成することなく、保持機構80の非円形周面形状
を利用して保持機構80をケースに対して位置決め・固
定するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による好ましい一実施例の携帯電子機器
の分解斜視説明図。
【図2】図1の携帯電子機器のうち圧電素子が貼着けら
れたモジュール固定板の拡大斜視説明図。
【図3】図1の電子機器においてケースの収容凹部にモ
ジュール固定板を取付けた状態の斜視説明図。
【図4】図1の電子機器においてケースの収容凹部にモ
ジュール固定板及び回路ブロック構造体を取付けた状態
の斜視説明図。
【図5】図1の電子機器においてケースの収容凹部にモ
ジュール固定板、回路ブロック構造体及び液晶装置保持
機構を取付けた状態の斜視説明図。
【図6】図1の電子機器の概要を示したもので(a)は
外観の斜視説明図、(b)は液晶表示装置を配置するケ
ースの収容凹部の概要の上面説明図、(c)は液晶表示
装置を組み込んだ状態における該装置の湾曲状態を示す
側面説明図(ガラス板だけでなくケースの底壁などの同
様に湾曲した部分を表わすために共用する)、(d)は
液晶装置及び該液晶装置を配置する収容凹部の傾斜配置
を説明するための上面説明図。
【図7】図6の(a)の携帯情報機器(但し、ガラス蓋
を省いた状態)又は図5のVII−VII線断面(より
詳しくは、図2のVII−VII線で示したように切断
した断面)の説明図。
【図8】圧電素子及びモジュール固定板の組立体の変形
例を示したもので、(a)は図2と同様な斜視説明図、
(b)は(a)のVIIIB−VIIIB線断面説明
図。
【図9】圧電素子及びモジュール固定板の組立体の別の
変形例を示したもので、(a)は図2と同様な斜視説明
図、(b)は(a)のIXB−IXB線断面説明図。
【符号の説明】
1 携帯情報装置 2 ガラス板 3 蓋 10 ケース 12 収容凹部 30、130、230 モジュール固定板(表示部材支
持枠体) 31、131、231 平板状本体部 32、32a、32b、32c、32d 係止縁部(支
持縁部) 35、135、235 中央領域 36 周縁部 37、37a、37b、237、237a、237b
切欠 137 薄肉部(弱化領域) 50 圧電素子 60 回路ブロック構造体 70 フィルム状液晶装置 80 液晶装置保持機構

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 湾曲した表示面を備えたフィルム状表示
    部材と、 ケース内において該ケースの底壁上に載置される板状本
    体部と、該本体部の周縁部から立上った支持縁部と、該
    支持縁部で前記フィルム状表示部材を支える表示部材支
    持枠体と、 前記表示部材支持枠体の前記板状本体部に膜状振動体が
    取付けられてなる携帯型電子機器。
  2. 【請求項2】 前記フィルム状表示部材が湾曲状態で表
    示部材保持機構に収容・保持され、前記表示部材支持枠
    体が、前記表示部材保持機構を介して前記フィルム状表
    示部材を支えている請求項1に記載の携帯型電子機器。
  3. 【請求項3】 前記表示部材保持機構と前記表示部材支
    持枠体の前記本体部との間に回路ブロックが配置され、
    前記膜状振動体が前記表示部材支持枠体の前記本体部の
    前面側において該本体部に支持されている請求項2に記
    載の携帯型電子機器。
  4. 【請求項4】 前記表示部材支持枠体が板金の折曲体か
    らなる請求項1から3までのいずれか一つの項に記載の
    携帯型電子機器。
  5. 【請求項5】 前記表示部材支持枠体の前記本体部は、
    前記膜状振動体が貼着された膜状振動体貼着領域と該膜
    状振動体貼着領域をその周辺領域に対して可動に接続す
    る接続領域とを有する請求項1から4までのいずれか一
    つの項に記載の携帯型電子機器。
  6. 【請求項6】 前記表示部材支持枠体の前記本体部の接
    続領域が、切欠部を有する請求項1から5までのいずれ
    か一つの項に記載の携帯型電子機器。
  7. 【請求項7】 前記膜状振動体が円板状であり、前記切
    欠部が複数の円弧状切欠部からなる請求項6に記載の携
    帯型電子機器。
  8. 【請求項8】 前記表示部材支持枠体の前記本体部の前
    記接続領域が周辺領域よりも薄肉化されている請求項5
    から7までのいずれか一つの項に記載の携帯型電子機
    器。
  9. 【請求項9】 前記表示部材支持枠体の前記本体部の前
    記接続領域が絞り加工されている請求項5から8までの
    いずれか一つの項に記載の携帯型電子機器。
  10. 【請求項10】 前記表示部材支持枠体の前記板状本体
    部のうち前記膜状振動体が取付けられた領域とケースの
    底壁との間に前記膜状振動体の膜振動を許容する隙間が
    形成されている請求項1から9までのいずれか一つの項
    に記載の携帯型電子機器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2006039859A1 (fr) * 2004-10-12 2006-04-20 Sweda Limited Horloge numerique incurvee et a caracteristiques de forme de maintien

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