JP2003314298A - 排熱回収ボイラ及びその給水量制御方法 - Google Patents

排熱回収ボイラ及びその給水量制御方法

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JP2003314298A
JP2003314298A JP2002116483A JP2002116483A JP2003314298A JP 2003314298 A JP2003314298 A JP 2003314298A JP 2002116483 A JP2002116483 A JP 2002116483A JP 2002116483 A JP2002116483 A JP 2002116483A JP 2003314298 A JP2003314298 A JP 2003314298A
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evaporator
exhaust heat
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JP2002116483A
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Keisuke Sonoda
圭介 園田
Isao Moriyama
功 森山
Takanori Tsutsumi
孝則 堤
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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    • Y02E20/16Combined cycle power plant [CCPP], or combined cycle gas turbine [CCGT]

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  • Control Of Steam Boilers And Waste-Gas Boilers (AREA)
  • Control Of Turbines (AREA)
  • Engine Equipment That Uses Special Cycles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸気ドラムを廃止しても蒸発器から過熱器へ
供給する蒸気の汽水分離を行うことができる排熱回収ボ
イラの提供を目的とする。 【解決手段】 ガスタービン等の排熱発生源から排出さ
れる排熱で蒸発器管内を流れる給水を加熱して蒸気を発
生させる蒸発器を備えている排熱回収ボイラにおいて、
排熱発生源の排熱量で全量を蒸発させるように給水の給
水量を調整する蒸発器給水制御手段を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスタービン等か
ら排出される排気ガスの排熱を利用して蒸気を生成する
排熱回収ボイラ及びその給水量制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】排熱回収ボイラは、たとえばガスタービ
ン等と組み合わせて構成されるコンバインドサイクル発
電プラントに使用されている。コンバインドサイクル発
電プラントでは、ガスタービンによって発電機を駆動し
て発電し、さらに、ガスタービンから排出される排気ガ
スの排熱を利用して蒸気を発生させる。この蒸気を蒸気
タービンへ供給すれば発電機の駆動に利用することがで
きるので、蒸気タービンによっても発電することがで
き、従って、高効率で環境に優しい発電プラントとして
注目されている。
【0003】このようなコンバインドサイクル発電プラ
ントにおいて、ガスタービン等の排熱発生源から排出さ
れる排熱を利用して蒸気を発生させる装置として、排熱
回収ボイラ(Heat Recovery Steam Generator)が知ら
れている。以下では、排熱回収ボイラの一例として、コ
ンバインド用三圧再熱自然循環排熱回収ボイラ(以下で
は、「HRSG」と略す)を図3に示して簡単に説明す
る。
【0004】同図に示す従来のHRSG10は、下方か
ら上方に向かってガスタービン排気Gを導くケーシング
11内に、ガスタービン排気Gの流れ方向である下から
上に向かって順番に、高圧蒸発器12、中圧蒸発器13
及び低圧蒸発器14が配置されている。高圧蒸発器12
は、高圧蒸気ドラム15から供給されて多数の蒸発器管
16内を流れる給水をガスタービン排気Gで加熱して高
圧蒸気SHを生成する。この場合の給水は、後述する中
圧蒸発器13の給水W1から分岐させてケーシング11
内を通過する給水管17を流れ、ガスタービン排気Gの
排熱で予熱されたものが使用される。
【0005】中圧蒸発器13は、中圧蒸気ドラム18か
ら供給されて多数の蒸発器管19内を流れる給水W1を
ガスタービン排気Gで加熱して中圧蒸気SIを生成す
る。なお、給水W1の給水管20はケーシング11内を
通過しており、従って、ガスタービン排気Gで予熱され
た給水が使用される。低圧蒸発器14は、低圧蒸気ドラ
ム21から供給されて多数の蒸発器管22内を流れる給
水W2をガスタービン排気Gで加熱して低圧蒸気SLを
生成する。なお、給水W2の給水管23はケーシング1
1内を通過しており、従って、ガスタービン排気Gで予
熱された給水が使用される。なお、上述した高圧蒸気S
H、中圧蒸気SI及び低圧蒸気SLは、ケーシング11
内の過熱器(図示省略)に導かれ、再加熱することで過
熱度を与えてから蒸気タービン等へ供給される。
【0006】さて、上述した高圧蒸発器12、中圧蒸発
器13及び低圧蒸発器14について標準的な系統模式図
を図4に示す。なお、図中の符号30は蒸発器、31は
蒸気ドラム、32は降水管、33は蒸発器入口管寄せ、
34は蒸発器管、35は蒸発器出口管寄せ、36Lは左
側蒸発器出口連絡管、36Rは右側蒸発器出口連絡管、
37は給水管、38は飽和蒸気管、Wは給水である。
【0007】この蒸発器30では、給水管37を介して
蒸気ドラム31内に給水Wの供給を受ける。この給水W
は、左右一対の降水管32から蒸発器入口管寄せ33へ
流出し、さらに、蒸発器入口管寄せ33から多数の蒸発
器管34へ分配される。蒸発器管34は、一端が蒸発器
入口管寄せ33に接続され、他端が蒸発器出口管寄せ3
5に接続されたU字状の管である。給水Wは、蒸発器管
34内を流れることによって蒸発器管34の周囲を下か
ら上へ上昇していく高温のガスタービン排気Gに加熱さ
れ、蒸気及び水の二相流となって蒸発器出口管寄せ35
へ流入する。
【0008】この後、蒸気及び水の二相流は、左側蒸発
器出口連絡管36L及び右側蒸発器出口連絡管36Rに
分流して蒸気ドラム31へ戻る。蒸気ドラム31では、
飽和蒸気管38を通って飽和蒸気が流出し、水は降水管
32から流出する給水Wと合流して再循環する。すなわ
ち、上述した蒸気ドラム31は、図示省略の過熱器へ水
を含むことなく蒸気のみが供給されるように設置したも
のである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上述した構
成の排熱回収ボイラにおいては、装置コストの低減が求
められている。このような背景から、圧力容器となるた
めコストの高い蒸気ドラム31を廃止することが検討さ
れている。しかしながら、蒸発器30から過熱器へ供給
する蒸気は、蒸気クオリティーを1以上にして水分が含
まれないようにする必要があるため、蒸気ドラム30に
代わる何らかの対策が必要となる。このような蒸気ドラ
ム30に代わる装置として汽水分離器を設置することも
考えられるが、蒸気ドラム30と同様に圧力容器となる
ため、装置コストの低減はあまり期待できない。
【0010】本発明は、上記の事情に鑑みてなされたも
ので、蒸気ドラムを廃止しても蒸発器から過熱器へ供給
する蒸気の汽水分離を行うことができる排熱回収ボイラ
の提供を目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するため、以下の手段を採用した。請求項1に記載の
排熱回収ボイラは、ガスタービン等の排熱発生源から排
出される排熱で蒸発器管内を流れる給水を加熱して蒸気
を発生させる蒸発器を備えている排熱回収ボイラにおい
て、前記排熱発生源の排熱量で全量を蒸発させるように
前記給水の給水量を調整する蒸発器給水制御手段を設け
たことを特徴とするものである。
【0012】このような排熱回収ボイラによれば、排熱
発生源の排熱量で全量を蒸発させるように給水量を調整
する蒸発器給水制御手段を設けたので、蒸発器に供給さ
れた給水の全量が排熱量で蒸発し、水を含まない蒸気と
なって供給される。
【0013】請求項1記載の排熱回収ボイラにおいて
は、前記蒸発器給水制御手段が、前記蒸発器に給水を供
給する給水系統に設けた流量制御弁と、前記蒸発器の入
口と該蒸発器の給水上流側に設置された熱交換器出口ま
たは前記蒸発器の出口との間に生じる排熱温度差を検出
する排熱温度差検出手段と、前記給水の供給温度を検出
する給水入口温度検出手段と、前記蒸発器の出口で給水
圧力を検出する給水出口圧力検出手段と、前記排熱温度
差検出手段、前記給水入口温度検出手段及び前記給水出
口圧力検出手段の検出値に基づき前記流量制御弁の開度
制御を行う制御部とを具備して構成されたものが好まし
い。
【0014】請求項2記載の排熱回収ボイラにおいて
は、前記給水系統に給水流量検出手段を設け、該給水流
量検出手段の検出流量を前記制御部に入力して前記流量
制御弁の開度補正を行うことが好ましい。
【0015】請求項4記載の排熱回収ボイラの給水制御
方法は、ガスタービン等の排熱発生源から排出される排
熱で蒸発器管内を流れる給水を加熱して蒸気を発生させ
る蒸発器を備えている排熱回収ボイラの給水量制御方法
であって、前記排熱発生源の排熱量で全量の蒸発が可能
となる最大給水量を算出し、前記蒸発器に供給される給
水量が前記最大給水量を超えないよう流量制御を行うこ
とを特徴とするものである。
【0016】このような排熱回収ボイラの給水量制御方
法によれば、排熱発生源の排熱量で全量の蒸発が可能と
なる最大給水量を算出し、蒸発器に供給される給水量が
最大給水量を超えないよう流量制御を行うので、蒸発器
に供給された給水の全量が排熱量で蒸発し、水を含まな
い蒸気となって供給される。
【0017】請求項4記載の排熱回収ボイラの給水制御
方法においては、前記蒸発器の入口と該蒸発器の給水上
流側に設置された熱交換器出口または前記蒸発器の出口
との間に生じる排熱温度差と、前記給水の供給温度と、
前記蒸発器から流出する給水出口圧力とを検出した検出
値から最大給水量を算出し、給水系統に設けた流量制御
弁の開度を調整して前記最大給水量を超えないよう流量
制御を行うことが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る排熱回収ボイ
ラの一実施形態を図面に基づいて説明する。図1は蒸発
器及びその給水系を模式的に示した構成図であり、図中
の符号11はケーシング、30は蒸発器、40は蒸発器
30の給水上流側に設けられている節炭器等の熱交換
器、50は給水系統、51は給水タンク、52は給水ポ
ンプ、53は給水配管、54は給水戻し配管、55は流
量計、56A及び56Bは流量制御弁、60は制御部、
61は給水入口温度センサ、62は給水出口圧力セン
サ、63は排ガス入口温度センサ、64は排ガス出口温
度センサである。
【0019】この実施形態の蒸発器30は、ケーシング
11内に設置されて給水Wの供給を受け、ガスタービン
排気Gのような排熱を加熱源として多数の蒸発器管内を
流れる給水Wを加熱する。図示の例では、給水系統50
の上流側に熱交換器40を備えた蒸発器30が示されて
おり、熱交換器40で加熱されることによって温度上昇
した給水Wが供給されるようになっている。この蒸発器
30で加熱された給水Wは飽和蒸気となり、必要に応じ
て過熱器を通過してさらに過熱度を得た蒸気となって蒸
気タービン等へと供給される。
【0020】蒸発器30へ給水Wを供給する給水系50
は、給水タンク51、給水ポンプ52、給水配管53、
給水戻し配管54、給水ポンプ55、流量制御弁56
A,56Bを具備して構成される。給水タンク51に所
定量貯蔵される給水は、給水ポンプ52の作動によって
加圧送水される。この給水は、給水配管53を介して熱
交換器40へ導かれるが、給水ポンプ52の下流側に設
けた流量制御弁56Aの開度及び給水戻し配管54に設
けた流量制御弁56Bの開度に応じて流量制御される。
流量制御弁56A,56Bの開度は、後述する制御部6
0から出力される制御信号によって変化する。
【0021】なお、給水戻し配管54は、給水ポンプ5
2から略一定流量で加圧送水される給水Wを主流の給水
配管53から分流させて給水タンク51へ戻す配管系統
であるが、この配管系統及び流量制御弁56Bを省略し
て流量制御弁56Aのみで流量制御することも可能であ
る。
【0022】給水配管53の流量制御弁56A下流側に
は、給水流量検出手段として流量計55が設けられてい
る。この流量計55は、その検出流量を制御部60へ入
力するようになっている。このため、制御部60が流量
制御弁56A,56Bへ出力した開度に対応する実際の
給水流量を計測し、この検出流量に基づいて流量制御弁
56A,56Bの開度補正を行うフィードバック制御を
実施して、給水Wの正確な流量制御を実施することがで
きる。なお、この給水流量検出手段については、給水流
量の精度を増すのに有効であるが、必ずしも設けなくて
もよい。
【0023】こうして給水系統50から供給される給水
Wは、蒸発器30の入口に設けた給水入口温度センサ6
1によって供給温度が検出される。この給水入口温度検
出センサ61は給水入口温度検出手段として設けたもの
であり、この検出値は制御部60に入力される。
【0024】また、蒸発器30の出口には、給水出口圧
力を検出する給水出口圧力検出手段として給水出口圧力
センサ62が設けられている。この給水出口圧力センサ
62で検出した給水圧力の検出値は制御部60に入力さ
れるが、ここで検出した給水圧力との相関関係によっ
て、蒸発器30から流出した飽和蒸気の飽和温度を知る
ことができる。
【0025】さらに、蒸発器30の前後にはガスタービ
ン排ガスGの温度差を検出する排熱温度差検出手段とし
て、排ガス入口温度センサ63及び排ガス出口温度セン
サ64が設置されている。これらの温度センサ63,6
4はガスタービン排ガスGが下から上へ流れる蒸発器3
0の入口側(前)と出口側(後)とに設置され、加熱源
として蒸発器30を通過する排熱(ガスタービン排ガス
G)の入口温度及び出口温度を検出して制御部60に入
力する。このため、これらの温度検出値から、蒸発器3
0での熱交換による排熱の温度変化(排熱温度差)を検
出することができる。この排熱温度差は、排熱の熱量が
蒸発器30を介して給水Wに奪われるために温度低下す
るものである。
【0026】さて、上述した排熱温度差、給水Wの供給
温度及び給水出口圧力の入力を受けた制御部60では、
以下に説明するようにして算出した流量制御弁56A,
56Bの開度を出力する。なお、以下の説明では、ガス
タービンの運転によって排出されるガスタービン排ガス
Gが排熱回収ボイラの排熱源として利用されるものとし
て給水量制御方法を説明する。
【0027】この制御部60では、排熱発生源の排熱で
全量を蒸発させるように給水Wの給水量を調整する。す
なわち、ガスタービン排ガスGから奪われる熱量Qg
と、給水Wに加えられる熱量Qwとのバランスから、給
水Wの全量が蒸発する最大給水量を算出して、この最大
給水量を越えないように流量制御弁56A,56Bの開
度を調整して流量制御を実施する。
【0028】一方のガスタービン排ガスGから奪われる
熱量Qgは、下記の〔数1〕に示すように、ガスタービ
ン燃料量及びガスタービン空気投入量の和と、排ガス定
圧比熱及び排熱温度差の掛け算により算出される。な
お、現実にはガスタービンから蒸発器30の入口に到達
するまでの間において、管路から大気等への放熱量があ
るため、この放熱量Q´を上述した算出値から引いたも
のが実際の熱量Qgとなる。
【0029】
【数1】 ここで、ガスタービン燃料量(Wf)及びガスタービン
空気投入量(Wa)については、図示省略のガスタービ
ン側から入力されるデータを用いる。また、排ガス定圧
比熱(CPG)については、予め測定したガスタービン排
ガスGの成分比率から算出した値を用いればよい。そし
て、残る排熱温度差については、上述した排熱温度差検
出手段の温度センサ63,64の検出値(Tgi,Tgo
によって得られる。
【0030】これに対し、給水Wに加えられる熱量Qw
は、下記の〔数2〕に示すように、蒸発器管34内にお
ける給水Wの定圧比熱と、給水Wの出入り口における温
度差との掛け算に給水Wの蒸発潜熱を加え、これに給水
量を掛け算することによって算出される。なお、給水W
の出口温度は、給水出口圧力との相関関係から容易に求
められる。
【0031】
【数2】 ここで、供給温度(Twi)は給水入口温度センサ61の
検出値であり、また、飽和温度(Two)は給水出口圧力
センサ62で検出した給水出口圧力(Pwo)から、 Two=f(Pwo) に基づいて求められる。すなわち、給水Wの出口温度
は、給水出口圧力(Pwo)の関数で求められる。なお、
給水Wの定圧比熱(CPW)及び蒸発潜熱(Lw)につい
ては、給水Wの物性値として事前に分かる値である。
【0032】そして、給水量(Ww)は、上述したQg
及びQwのバランス(Qg=Qw)から数式を変形する
ことにより、下記の〔数3〕のように表される。
【数3】
【0033】このようにして算出された給水量Wwは、
理論的にはガスタービン排ガスGが有する排熱量、すな
わち排熱量の加熱能力により全量が蒸発する最大給水量
となる。しかし、実際の給水量制御では、飽和蒸気に水
が混じらないようにするため、誤差等を考慮して算出値
の給水量(最大給水量)Wwより若干少ない値となるよ
うに、換言すれば最大給水量を超えない給水量となるよ
うに流量制御弁56A,56Bの開度を調整するのが好
ましい。すなわち、実際に供給された給水Wを全量蒸発
させても、ガスタービン排ガスG側の加熱能力には若干
の余裕が残るように給水量を制御する。なお、ガスター
ビン排ガスG側の加熱能力に余裕がありすぎると、生成
された蒸気の過熱度が大きくなって蒸発器30の素材等
に耐熱性の問題が生じてくるので、適度な設定が必要で
ある。
【0034】上述した構成の排熱回収ボイラとし、上述
した給水量制御方法を採用すると、蒸発器30はガスタ
ービン排ガスGの加熱能力に応じて適宜給水量が制御さ
れるので、蒸発器30に供給された給水Wの全量を確実
に蒸発させて飽和蒸気とすることができる。このため、
従来蒸発器30で発生した蒸気及び水の二相流から水を
分離させるために設けていた蒸気ドラムや汽水分離器の
ような圧力容器を設置する必要がなくなるので、排熱回
収ボイラのコスト削減に有効である。
【0035】ところで、図1に示した実施形態では排ガ
ス出口温度センサ64を蒸発器30の出口側に設置して
いるが、図2に示す変形例のように、熱交換器40の出
口側に排ガス出口温度センサ64´を設け、この温度セ
ンサで検出した出口温度を採用してもよい。この場合の
給水温度検出手段は、熱交換器40の入口に設けた給水
入口温度センサ61´が用いられる。また、上述した実
施形態では、蒸発器30の給水上流側に熱交換器40が
設置されているため、給水Wの供給温度は熱交換器40
の入口で検出しているが、熱交換器40がない構成で
は、蒸発器30の入口に給水入口温度センサ61´を設
置して給水Wの供給温度を検出することになる。
【0036】なお、本発明の構成は上述した実施形態に
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲内において適宜変更することができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の排熱回収ボイラ及びその給水量
制御方法によれば、以下の効果を奏する。請求項1に記
載の排熱回収ボイラによれば、排熱発生源の排熱量で全
量を蒸発させるように給水量を調整する蒸発器給水制御
手段を設けたので、蒸発器に供給された給水の全量が排
熱量の加熱を受けて蒸発し、水を含まない飽和蒸気が生
成される。従って、蒸気ドラムを廃止しても汽水分離を
行うことができるので、装置コストの低減が可能にな
る。
【0038】この場合、流量制御弁と、排熱温度差検出
手段と、給水入口温度検出手段と、給水出口圧力検出手
段と、排熱温度差検出手段、給水入口温度検出手段及び
給水出口圧力検出手段の検出値に基づき前記流量制御弁
の開度制御を行う制御部とを具備して構成された蒸発器
給水制御手段とすれば、給水Wに加えられる熱量及び排
熱から奪われる熱量のバランスから最適な給水量を算出
し、この給水量となるよう流量制御弁の開度調整をし
て、給水量を正確に制御することができる。また、給水
系統に給水流量検出手段を設け、この給水流量検出手段
の検出流量を制御部に入力して流量制御弁の開度補正を
行えば、所望の給水量と実際の給水量との比較により、
流量制御弁の開度補正が可能になるので、より正確な給
水量制御を実施できる。
【0039】請求項4に記載の排熱回収ボイラの給水制
御方法によれば、排熱発生源の排熱量で全量の蒸発が可
能となる最大給水量を算出し、蒸発器に供給される給水
量が最大給水量を超えないよう流量制御を行うので、蒸
発器に供給された給水の全量が排熱量で蒸発し、水を含
まない飽和蒸気となって供給される。従って、蒸気ドラ
ムを廃止しても汽水分離を行うことができるので、装置
コストの低減が可能になる。
【0040】この場合、排熱温度差と、給水の供給温度
と、蒸発器から流出する給水出口圧力とを検出した検出
値から最大給水量を算出し、給水系統に設けた流量制御
弁の開度を調整して最大給水量を超えないよう流量制御
を行えば、排熱及び給水の実状を反映して正確な制御が
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る排熱回収ボイラ及びその給水量
制御方法の一実施形態を示す要部の構成模式図である。
【図2】 図1に示した第1の実施形態の変形例を示す
要部の構成模式図である。
【図3】 排熱回収ボイラ(HRSG)の一例として、
コンバインド用三圧再熱自然循環排熱回収ボイラの概略
構成を示す図である。
【図4】 排熱回収ボイラの蒸発器について、従来例を
示す標準的な系統模式図である。
【符号の説明】
11 ケーシング 30 蒸発器 31 蒸気ドラム 34 蒸発器管 40 熱交換器 50 給水系統 51 給水タンク 52 給水ポンプ 53 給水配管 54 給水戻し配管 55 流量計 56A,56B 流量制御弁 60 制御部 61,61´ 給水入口温度センサ(給水入口温度検
出手段) 62 給水出口圧力センサ(給水出口圧力検出手段) 63 排ガス入口温度センサ(排熱温度差検出手段) 64,64´ 排ガス出口温度センサ(排熱温度差検
出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F22B 1/18 F22B 1/18 E (72)発明者 堤 孝則 長崎県長崎市深堀町五丁目717番1号 三 菱重工業株式会社長崎研究所内 Fターム(参考) 3G071 AB01 BA04 FA01 FA05 HA02 HA04 JA03 3G081 BA02 BA11 BB00 BC07 BD00 DA03 3L021 AA05 BA03 CA10 DA05 DA08 DA28 EA04 FA03

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービン等の排熱発生源から排出
    される排熱で蒸発器管内を流れる給水を加熱して蒸気を
    発生させる蒸発器を備えている排熱回収ボイラにおい
    て、 前記排熱発生源の排熱量で全量を蒸発させるように前記
    給水の給水量を調整する蒸発器給水制御手段を設けたこ
    とを特徴とする排熱回収ボイラ。
  2. 【請求項2】 前記蒸発器給水制御手段が、前記蒸発
    器に給水を供給する給水系統に設けた流量制御弁と、前
    記蒸発器の入口と該蒸発器の給水上流側に設置された熱
    交換器出口または前記蒸発器の出口との間に生じる排熱
    温度差を検出する排熱温度差検出手段と、前記給水の供
    給温度を検出する給水入口温度検出手段と、前記蒸発器
    の出口で給水圧力を検出する給水出口圧力検出手段と、
    前記排熱温度差検出手段、前記給水入口温度検出手段及
    び前記給水出口圧力検出手段の検出値に基づき前記流量
    制御弁の開度制御を行う制御部とを具備して構成される
    ことを特徴とする請求項1記載の排熱回収ボイラ。
  3. 【請求項3】 前記給水系統に給水流量検出手段を設
    け、該給水流量検出手段の検出流量を前記制御部に入力
    して前記流量制御弁の開度補正を行うことを特徴とする
    請求項2記載の排熱回収ボイラ。
  4. 【請求項4】 ガスタービン等の排熱発生源から排出
    される排熱で蒸発器管内を流れる給水を加熱して蒸気を
    発生させる蒸発器を備えている排熱回収ボイラの給水量
    制御方法であって、 前記排熱発生源の排熱量で全量の蒸発が可能となる最大
    給水量を算出し、前記蒸発器に供給される給水量が前記
    最大給水量を超えないよう流量制御を行うことを特徴と
    する排熱回収ボイラの給水量制御方法。
  5. 【請求項5】 前記蒸発器の入口と該蒸発器の給水上
    流側に設置された熱交換器出口または前記蒸発器の出口
    との間に生じる排熱温度差と、前記給水の供給温度と、
    前記蒸発器から流出する給水出口圧力とを検出した検出
    値から最大給水量を算出し、給水系統に設けた流量制御
    弁の開度を調整して前記最大給水量を超えないよう流量
    制御を行うことを特徴とする請求項4記載の排熱回収ボ
    イラの給水量制御方法。
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JP2010038488A (ja) * 2008-08-07 2010-02-18 Babcock Hitachi Kk 貫流型排熱回収ボイラおよびその制御方法

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