JP2003311996A - インクタンク、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ - Google Patents

インクタンク、インク供給システムおよびインクジェットプリンタ

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JP2003311996A JP2002119784A JP2002119784A JP2003311996A JP 2003311996 A JP2003311996 A JP 2003311996A JP 2002119784 A JP2002119784 A JP 2002119784A JP 2002119784 A JP2002119784 A JP 2002119784A JP 2003311996 A JP2003311996 A JP 2003311996A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 気泡を抱き込むことなくインクを供給可能な
小型で簡単な構成のインクジェットプリンタ用のインク
タンクを提案すること。 【解決手段】 インクタンク80の筒状容器81の内部
は可動蓋82によって、大気開放室89と、インク取出
し孔87側のインク貯留室90に仕切られている。可動
蓋82は大気開放室の側に向けてコイルばね84により
押され、インク貯留室90が負圧状態に保持されてい
る。インク取出し孔87にインク吸引力が作用すると、
可動蓋82はインク取出し孔側に移動してインクの供給
が行われる。容器81と可動蓋82との隙間88に形成
されるインクメニスカスの強度は、インク吸引力よりも
大きいので、インク貯留室90内に気泡が進入すること
がない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、小型で構造が簡単
であり、充填されているインクの取出効率の高いインク
タンクに関するものである。また、気泡などを取り込む
ことなくインクを充填可能な小型で構造が簡単なインク
タンクに関するものである。
【0002】また、本発明は、インクジェトプリンタに
装着されるインクタンクと、ここにインクを補充するメ
インタンクとを備えたインク供給システムに関するもの
である。
【0003】さらに、本発明は、上記のインクタンクあ
るいはインク供給システムによってインクが供給される
インクジェットプリンタに関するものである。
【0004】
【従来の技術】インクジェットプリンタのインクタンク
としては、インクが充填された可撓性のインク袋を剛性
のプラスチックケースに収納した構成の袋式インクタン
クや、インクを吸収保持したフォームやフェルトを剛性
のプラスチックケースに収納した構成のフォーム式イン
クタンクが知られている。
【0005】また、袋式インクタンクにおけるインクエ
ンド検出は、インク袋のつぶれ量を、インク消費に伴う
インク袋のつぶれに連動して移動するレバーの位置を光
学的に検出する機構が一般に採用されている。フォーム
式インクタンクの場合には、インク残量の減少に伴って
インク液面が低下するインク室を形成しておき、ここに
配置したフロート位置や電極間抵抗などを検出すること
によってインクエンドを検出する機構が採用されてい
る。
【0006】一方、インクジェットプリンタにおけるイ
ンク供給システムとしては、インクジェットプリンタに
装着したインクタンクに対して、インク供給管を介し
て、外部に配置されている大容量のメインインクタンク
からインクポンプを用いてインクを補充するものが知ら
れている。このインク供給システムを用いれば、インク
ジェットプリンタに装着するインクタンクを少容量の小
型のものとすることができ、また、インクタンクの交換
作業も不要となるので便利である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
袋式インクタンクやフォーム式インクタンクは次のよう
な問題点がある。まず、これら袋式インクタンクやフォ
ーム式インクタンクは充填されているインクの取り出し
効率が悪いという問題点がある。
【0008】また、これらのインクタンクに組み込まれ
ているインクエンド検出機構の検出精度が悪いという問
題点がある。例えば、袋式のインクタンクでは、インク
袋に貼り付けたレバーの位置に基づきインクエンドを検
出しているので、レバーの移動位置を精度良く制御する
ことが困難であり、インクエンド検出精度には限界があ
る。このために、インクエンド検出時におけるインク残
量のばらつきが大きく、使用されずに無駄になるインク
量が多くなってしまう場合がある。
【0009】さらに、袋式インクタンク、フォーム式イ
ンクタンクのいずれにおいても、全容量に対するインク
の充填効率が低いので、インクタンクの小型化が困難で
ある。
【0010】さらに、袋式インクタンクでは、インク袋
のインクシール不良によるインク漏れ、輸送時における
インク袋とこれが収納されているプラスチックケースと
の擦れに起因するインク袋の破れによるインク漏れなど
の危険性がある。擦れや破れを防止するためにはインク
袋を構成している可撓性材料の剛性、強度を高くすれば
よいが、このようにすると、インク供給用の負圧が増加
してしまい、また、インク残量が増加する、インク残量
のばらつきが増加するなどの弊害が発生してしまう。
【0011】次に、フォーム式インクタンクの場合に
は、フォームにインクを吸収保持させているので、ここ
から供給されるインク中に異物が混入する危険性が高
く、異物がインクジェットヘッドの側に侵入してヘッド
詰まりなどの弊害を引き起こす危険性が高い。
【0012】一方、これらのインクタンクに大容量のメ
インインクタンクからインクを補充可能な従来のインク
供給システムにおいては、メインインクタンクからイン
クタンクへのインク補充時に、気泡が取り込まれてイン
ク切れが発生しやすいという問題点がある。特に、フォ
ーム式のインクタンクの場合には、フォーム内部に気泡
が残り易いので、インク切れを起こし易い。また、袋式
のインクタンクの場合には、インク袋とメインインクタ
ンクを接続しているインク供給管内の空気をインク補充
動作に先立って排除する必要があるので、効率良くイン
クの補充を行うことができない。
【0013】また、インクタンクのインク補充の時期
は、一般にインクエンドが検出された時点であるが、袋
式のインクタンクやフォーム式のインクタンクにおける
インクエンド機構は検出精度にばらつきがあるので、イ
ンクの補充時期を正確に検出できない。また、フォーム
式のインクタンクなどのインクエンド検出に用いられて
いる電極は、インク種によって抵抗補正が必要であり、
また、長期使用時には電極が化学的変化(腐食)を起こ
し劣化してしまうなどの問題があるので、使用期間に制
限がある。
【0014】本発明の課題は、このような従来の問題点
を解決可能なインクタンクを提案することにある。
【0015】また、本発明の課題は、かかるインクタン
クから構成されるカラー印字用インクタンクを提案する
ことにある。
【0016】さらに、本発明の課題は、かかるインクタ
ンクにメインインクタンクからインクを補充するインク
供給システムを提案することにある。
【0017】さらにまた、本発明の課題は、上記のイン
クタンクをインク供給源とするインクジェットプリンタ
を提案することにある。
【0018】また、本発明の課題は、上記のインク供給
システムを備えたインクジェットプリンタを提案するこ
とある。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明のインクタンクは、容器と、この容器の内
部を大気開放している大気開放孔と、この容器の内部か
らインクを取り出すためのインク取出し孔と、前記容器
の内部を、前記大気開放孔の側の大気開放室および前記
インク取出し孔の側のインク貯留室に仕切っていると共
に、当該タンク容器の内側側面に沿って前記大気開放孔
近傍位置から前記インク取出し孔近傍位置までの間を往
復移動可能な可動部材と、前記可動部材を前記大気開放
室の側に向けて付勢している付勢部材とを有し、前記可
動部材は前記インク貯留室に作用するインク吸引力によ
って移動し、前記容器の前記内側側面と前記可動部材と
の隙間に形成されるインクメニスカスの強度は、前記イ
ンク吸引力よりも大きいことを特徴としている。
【0020】ここで、前記付勢部材による付勢力を調整
することにより前記可動部材を前記インク貯留室に作用
するインク吸引力によって移動させることができる。ま
た、前記容器の前記内側側面と前記可動部材との隙間に
形成されるインクメニスカスの強度を前記インク吸引力
よりも大きくするためには、一般的には、前記容器の前
記内側側面と前記可動板との隙間は0.5mm以下にす
ればよい。
【0021】次に、前記容器は、一般的には、円形ある
いは多角形の筒状胴部と、この筒状胴部の両端開口をそ
れぞれ封鎖している第1および第2の端板部分とを備え
た筒状容器とすることができる。この場合には、前記第
1の端板部分に前記大気開放孔を形成し、前記第2の端
板部分に前記インク取出し孔を形成し、前記可動部材を
前記筒状胴部の内周面に沿って移動させるように構成す
ればよい。
【0022】本発明のインクタンクにおいて、インク貯
留室内にインクを充填した状態では可動部材が大気開放
室の側に偏位している。また、可動部材と容器内側側面
との隙間にはインクメニスカスが形成されているので、
大気開放室とインク貯留室とは当該可動部材によって仕
切られた状態にある。さらに、付勢部材によって可動部
材が大気開放室の側に付勢されているので、インク貯留
室を所定の負圧状態となっている。
【0023】インク取出し口に、インクジェットプリン
タのインクジェットヘッドの側からのインク吸引力が作
用すると、可動部材は付勢部材の付勢力に逆らってイン
ク取出し孔の側に移動するので、所定量のインクがイン
ク取出し口からインクジェットヘッドの側に供給され
る。ここで、移動する可動部材と容器内側側面の隙間に
形成されているインクメニスカスの強度はインク吸引力
よりも大きいので、インク吸引力によってインクメニス
カスが破壊されることはない。よって、大気開放室の側
から当該隙間を介して気泡がインク貯留室側に進入する
ことはない。逆に、当該隙間を介してインク貯留室の側
から大気開放室の側にインクが漏れ出ることがない。こ
のようにして、インク貯留室内は適切な負圧状態に保持
され、気泡の混入やインク漏洩を伴うことなく、インク
の供給動作が行われる。
【0024】次に、本発明のインクタンクにおいて、前
記可動部材は、前記大気開放室および前記インク貯留室
を仕切っている仕切り板部分と、この外周縁から前記容
器の前記筒状胴部の内周面に沿って延びる所定の長さの
筒状外壁部分を備えた構成とすることができる。筒状胴
部の内周面に沿って極めて狭い隙間を保って移動する可
動部材の部分を所定の長さとすることにより、可動部材
のがたつきや筒状胴部の内周面に対するかじりなどを伴
うことなく、円滑に当該可動部材を移動させることがで
きる。
【0025】また、前記可動部材に、前記仕切り板部分
の表面から前記インク貯留室の側に向けて前記筒状外壁
部分よりも突出している筒状内壁部分を形成すれば、前
記可動部材が前記インク取出し孔の側に移動すると、前
記筒状内壁部分の先端面が前記第2の端板部分の表面に
当接するので、可動部材の移動停止位置を規定できる。
この場合、前記容器の第2の端板部分に前記インク貯留
室内に突出した筒状枠を形成し、この筒状枠の中心開口
部を介して前記インク貯留室を前記インク取出し孔に連
通させる構成を採用でき、前記筒状内壁部分の先端面の
内側に前記筒状枠が位置するようにすればよい。
【0026】また、この場合に、前記筒状内壁部分の先
端面に、インク通過用の切り欠きを形成しておけば、可
動部材が停止した後も、インク貯留室内の残留インクを
インク取出し孔を介して供給できる。
【0027】あるいは、この場合に、前記筒状内壁部分
の先端面が当接する前記容器の前記第2の端板部分の表
面に、インク通過用の切り欠きを形成しておいても、同
様に、インク貯留室内の残留インクをインク取出し孔を
介して供給できる。
【0028】そこで前記筒状外壁部に、気泡通過用の切
り欠きが前記仕切り板部分の表面から前記インク貯留室
の側に向けて形成することにより、可動部材が停止した
後、インク供給時の負圧を制御できる。
【0029】そこでまた、前記筒状天面に設けた気泡通
過用の孔のインクメニスカスの強度は、インク吸引力よ
りも若干大きく設定してあるため、安定した負圧でイン
ク供給が行える。
【0030】次に、本発明によるインクタンクは、筒状
胴部およびこの筒状胴部の両端開口をそれぞれ封鎖して
いる第1および第2の端板部分を備えた容器と、前記第
1の端板部分に形成した大気開放孔と、前記第2の端板
部分に形成したインク取出し孔と、前記容器の内部を前
記大気開放孔の側の大気開放室と前記インク取出し孔の
側のインク貯留室とに仕切っていると共に、当該容器の
筒状胴部の内周面に沿って当該筒状胴部の中心軸線の方
向に往復移動可能な第1可動部材と、前記第1可動部材
における前記インク貯留室の側に配置され、当該第1可
動部材の表面部分に沿って前記中心軸線の方向に往復移
動可能な第2可動部材と、これら第1および第2可動部
材の間に形成された前記大気開放室に連通している連通
室と、前記第2可動部材を介して前記第1可動部材を前
記大気開放室の側に付勢している付勢部材とを有し、前
記第1可動部材は前記インク貯留室に作用するインク吸
引力によって移動し、前記容器の前記内周面と前記第1
可動部材の間に形成される第1の隙間は、前記第1可動
部材の前記表面部分と前記第2可動部材の間に形成され
る第2の隙間よりも大きく、これら第1の隙間および第
2の隙間に形成されるインクメニスカスの強度は、前記
インク吸引力よりも大きいことを特徴としている。
【0031】この構成のインクタンクでは、インク消費
に伴って、第1可動部材が第2可動部材と共にインク取
出し孔の側に移動する。移動する第1可動部材と容器内
周面の隙間に形成されているインクメニスカスの強度は
インク吸引力よりも大きいので、インク吸引力によって
インクメニスカスが破壊されることはない。よって、大
気開放室の側から当該隙間を介して気泡がインク貯留室
側に進入することはない。逆に、当該隙間を介してイン
ク貯留室の側から大気開放室の側にインクが漏れ出るこ
ともない。同様に、第1可動部材と第2可動部材の隙間
に形成されているインクメニスカスの強度もインク吸引
力よりも大きいので、インク吸引力によってインクメニ
スカスが破壊されることがない。従って、インク貯留室
と、第1および第2可動部材の間に形成されている連通
室からインク貯留室の側に気泡が進入することがなく、
インク貯留室の側から連通室を介して大気開放室の側に
インクが漏洩することもない。
【0032】ここで、第1可動部材と容器内周面の間の
インクメニスカス強度よりも第1および第2可動部材の
間のインクメニスカス強度の方が大きいので、第1可動
部材のインク取出し口の側への移動が停止するまでは、
第2可動部材は第1稼動部材と一体となって移動する。
第1可動部材が停止した後は、インク吸引力によって第
2可動部材のみがインク取出し口の側に移動する。
【0033】第1可動部材の移動停止時期、第2可動部
材の移動量などを適切に設定することにより、インク貯
留室内のインク取出し効率を高めることができ、また、
インク残量のばらつきも少なくすることができる。
【0034】この構成のインクタンクにおいて、前記第
1可動部材を、前記大気開放室および前記インク貯留室
を仕切っている仕切り板部分と、この仕切り板部分の外
周縁から前記インク貯留室の側に延びている筒状外壁部
分と、前記仕切り板部分の表面から前記インク貯留室の
側に前記筒状外壁部分よりも突出している筒状内壁部分
とを備えた構成とすることができる。
【0035】また、前記容器の第2の端板部分に前記イ
ンク貯留室内に突出した筒状枠を形成し、この筒状枠の
中心開口部を介して前記インク貯留室が前記インク取出
し孔に連通させることができる。この場合、前記可動部
材が前記インク取出し孔の側に移動して前記筒状内壁部
分の先端面が前記第2の端板部分の表面に当接した状態
では、当該筒状内壁部分の内側に前記筒状枠が位置する
ようにし、また、前記筒状内壁部分の先端面と前記第2
の端板部分の表面の間に、インク通過用の切り欠きを形
成しておけばよい。
【0036】さらに、前記筒状枠の先端開口部に、前記
インク取出し孔に供給されるインクから異物を除去する
ための異物除去フィルタを取り付けておくことが望まし
い。
【0037】次に、本発明のインクタンクのインクエン
ドを検出するためには、前記インク貯留室内のインクエ
ンドを光学的に検出可能な反射面からなる被検出部を備
えた構成とすればよい。
【0038】前記反射面は、前記筒状胴部の内側側面ま
たは前記可動部材に形成することができる。
【0039】また、前記反射面としては直交する一対の
プリズム反射面を用いることができる。
【0040】次に、本発明のインクタンクにインクを補
充可能とするためには、上記の各構成に加えて、前記大
気開放室にインクを供給するインク供給口と、前記可動
部材に形成されている前記大気開放室と前記インク貯留
室を連通している開口部と、この開口部に取り付けたイ
ンクが浸透可能なインク供給用フィルタとを備えた構成
とすればよい。
【0041】インク供給口から大気開放室内にインクを
供給すると、大気開放室内のインクは、インク供給用フ
ィルタに浸透してインク貯留室の側に供給される。これ
と同時に付勢部材によって大気開放室側に付勢されてい
る可動部材が大気開放室側に移動する。このように、イ
ンク貯留室に供給されるインク量に応じて可動部材が移
動して、気泡を取り込むことなくインク貯留室内にイン
クを補充できる。
【0042】この構成のインク供給機構を備えたインク
タンクは、大容量のメインインクタンクからインプポン
プによってサブインクタンクにインクが補充されるイン
ク供給システムにおけるサブインクタンクとして用いる
ことができる。
【0043】すなわち、本発明のインク供給システム
は、上記のようにインクの補充を行うことのできるイン
クタンクと、前記インク供給口に一端が接続されたイン
ク供給管と、前記インク供給管の他端に接続されたメイ
ンインクタンクと、前記メインインクタンクから前記イ
ンク供給管を介して前記インクタンクにインクを供給す
るインクポンプとを有していることを特徴としている。
【0044】ここで、前記インクタンクのインクエンド
を光学的に検出するインクエンド検出手段を有している
ことが望ましい。
【0045】この場合、前記インクエンド検出手段は、
前記インク貯留室内のインクエンドを光学的に検出可能
な反射面からなる被検出部と、前記インクタンクの外側
に配置された検出部とを備えていることが望ましい。
【0046】前記反射面は、前記筒状胴部の内側側面ま
たは前記可動部材に形成することができる。
【0047】また、前記インクエンド検出手段によって
前記インクタンクのインクエンドが検出されると、所定
量のインクを前記インクタンクに補充するために前記イ
ンク供給ポンプを駆動制御する制御手段を備えた構成を
採用することができる。
【0048】本発明のインク供給システムでは、気泡の
侵入を防止できるので、インク切れを起こすことなく大
容量のメインタンクからインクタンクにインクを補充で
きる。
【0049】また、反射面を備えたインクエンド検出機
構は、袋式のインクタンクにおける可撓性のインク袋に
貼り付けたレバー位置を検出する検出機構に比べてばら
つきなく精度良くインクエンドを検出できる。また、電
極間抵抗に基づきインクエンドを検出する検出機構のよ
うなインク種毎にしきい値補正を行う必要がなく、長期
使用による劣化もない。
【0050】次に、本発明のインクタンクは、カラー印
字用インクタンクにおける各色のインクを貯留したイン
クタンクとして用いることができる。すなわち、本発明
のカラー印字用インクタンクは、上記構成のインクタン
クが複数個配列され、各インクタンクの前記インク貯留
室には異なる色のインクが貯留されることを特徴として
いる。
【0051】ここで、インクタンクケースと、このイン
クタンクケース内に形成されている複数の前記インクタ
ンクと、前記インクタンクケース内に形成されている廃
インクを回収するための廃インク回収部とを備えたもの
とすることができる。
【0052】この場合においても、各インクタンクにイ
ンクを補充できるようにするためには、各インクタンク
において、前記大気開放室にインクを供給するインク供
給口と、前記可動部材に形成されている前記大気開放室
と前記インク貯留室を連通している開口部と、この開口
部に取り付けたインクが浸透可能なインク供給用フィル
タとを備えた構成を採用すればよい。
【0053】また、このカラー印字用インクタンクをサ
ブインクタンクとして用いて、大容量のメインインクタ
ンクからインクを補充可能なインク供給システムを構築
することができる。さらに、かかるインク供給システム
における各カラー印字用インクタンクにおける各インク
タンクのインクエンドを検出するためには、上記の反射
面を備えたインクエンド検出機構を用いることができ
る。
【0054】次に、本発明はインクジェットプリンタに
関するものであり、上記構成のインクタンクあるいはカ
ラー印字用インクタンクをインク供給源として用いるこ
とを特徴としている。
【0055】また、本発明のインクジェットプリンタ
は、上記構成のインク供給システムを備えていることを
特徴としている。
【0056】
【発明の実施の形態】以下に、図面を参照して、本発明
の実施の形態を説明する。
【0057】(実施例1) (インクジェットプリンタ)図1は本発明によるインク
タンクをインク供給源とするインクジェットプリンタの
概略構成図である。インクジェットプリンタ1は、記録
用紙2を紙送り方向Yに向けて搬送するプラテン3と、
このプラテン3にノズル面が対峙しているイクジェット
ヘッド4と、このインクジェットヘッド4を印刷方向X
に向けて往復移動させるためのキャリッジ5と、インク
ジェットヘッド4の各インクノズルにインクを供給する
カラー印字用インクタンク10が装着されたインクタン
ク装着部7と、各部分の駆動を制御する駆動制御装置8
とを有している。
【0058】カラー印字用インクタンク10には、後述
のように、ブラックインク、イエローインク、マゼンタ
インクおよびシアンインクの各インクが貯留された4つ
のインクタンクと廃インクを回収する1つの廃インク回
収タンクとが備わっている。インクタンク装着部7に
は、各色のインクタンクからインクを取り出すためのイ
ンク供給針7a〜7dと、廃インクを排出するためのイ
ンク回収針7eとが備わっている。このインクタンク装
着部7にカラー印字用インクタンク10を装着すると、
このカラー印字用インクタンク10からインクジェット
ヘッド4へのインク供給経路が形成される。
【0059】また、インクジェットプリンタ1は、プラ
テン3から印刷方向Xに外れた位置に、ノズルキャップ
9を備えている。このノズルキャップ9はインクポンプ
6を介してインク回収針7eに繋がっている。従って、
カラー印字用インクタンク10をインクタンク装着部7
に装着すると、ノズルキャップ9からインク回収針7e
を経てカラー印字用インクタンク10内の廃インク回収
タンクに到る廃インク回収経路が形成される。インクジ
ェットヘッド4のノズル面にノズルキャップ9を被せた
状態でインクポンプ6を駆動すると、ヘッド側から廃イ
ンクを廃インク回収タンクに回収できる。
【0060】(カラー印字用インクタンク)図2はカラ
ー印字用インクタンク10を示す側面図、上面図および
断面図であり、図3はその主要部分の分解斜視図であ
り、図4はそのインク取出し孔の部分を示す部分拡大断
面図である。
【0061】これらの図を参照して説明すると、本例の
カラー印字用インクタンク10は、横に長い扁平な矩形
筒状のインクタンクケース12と、この内部を仕切るこ
とにより形成されている4個のインクタンク13(13
a〜3d)および1個の廃インク回収タンク14とを備
えている。インクタンクケース12は、ケース本体12
aと、このケース本体12aの上端開口を封鎖している
ケース蓋板12cから構成されており、ケース蓋板12
cは薄板状で、裏面はほぼ平面形状をしている。
【0062】ケース本体12aの底面12dには各イン
クタンク13のインク取出し孔15a〜15dと、廃イ
ンク回収孔16が形成されている。 詳細に説明する
と、ケース本体12aは底板部分21と、この底壁部分
21の長辺側の縁から直角に起立している一対の側壁部
分22、23と、底壁部分21の短辺側の縁から垂直に
起立している一対の端壁部分24、25から構成されて
おり、その内部には、一対の側壁部分22、23の間に
掛け渡した4枚の仕切り壁部分26、27、28、29
によって4個のインクタンク13a〜13dが形成され
ている。また、これらの仕切り壁部分26〜29の上端
は、ケース蓋板12cの裏面から一定の距離だけ低い位
置にあり、これら仕切り壁部分26〜29の上端とケー
ス蓋板12cの間の空間から、端壁部分24と仕切り壁
部分26の間の空間に至るL状の空間が廃インク回収タ
ンク14とされている。この廃インク回収タンク14に
はフォーム、フェルトなどのインク吸収体(図示せず)
が充填される。
【0063】次に、インクタンク13a〜13dには、
それぞれシアン、マゼンタ、イエローおよびブラックの
各インクが充填されている。これらのインクタンク13
a〜13dの構造は同一であるので、インクタンク13
bの構造を以下に説明し、それ以外のインクタンク13
a、13c、13dの説明に当たっては対応する部分に
は同一符号を付して説明するものとする。
【0064】インクタンク13bは、底壁部分21と、
一対の側壁部分22、23と、一対の仕切り壁部分2
7、28とによって構成されている円筒状容器部分31
と、この円筒状容器部分31の上端開口32から挿入さ
れた可動蓋(可動部材)33と、円筒状容器部分31の
底面中心部分に形成されているインク取出し孔15b
と、可動蓋33を上方に付勢しているコイルばね34
(付勢部材)とを備えている。ここで、ケース蓋板12
cには少なくとも1つ以上の大気開放孔12dが形成さ
れており、インク回収タンク14は大気開放室として機
能する。
【0065】円筒状容器部分31に挿入されている可動
蓋33は、この円筒状容器部分31の内部空間を、イン
ク取出し孔15bが位置している下側のインク貯留室3
5と、インク回収タンク14の側に連通している上側の
大気開放室36とに仕切っていると共に、円筒状容器部
分31の内周面31aに沿って上下に往復移動可能であ
る。本例の可動蓋33は、円盤状の蓋本体部分33a
と、この外周縁から下方に延びている一定長さの円筒状
部分33bとを備えている。
【0066】ここで、インク貯留室35にインクを充填
すると、可動蓋33と円筒状容器部分31の内周面31
aとの隙間37にインクが進入してインクメニスカスを
形成する。この隙間37を適切な寸法に設定することに
より、インク取出し孔15bに作用するインク吸引力よ
りも当該隙間37に形成されるインクメニスカスの強度
を大きくして、インク吸引時においてもインクメニスカ
スが壊れることの無い様にすることができる。本例で
は、例えば、円筒状部分33bの外径寸法が円筒状容器
部分31の内周面31aの内径寸法よりも約0.1mm
小さくなるように形成されている。従って、可動蓋33
が円筒状容器部分31に同心状態に挿入されると、これ
らの間には幅0.05mmの隙間37が円環状に形成さ
れることになる。
【0067】また、コイルばね34による可動蓋33の
押し上げ力によって、インク貯留室35内は常に所定の
負圧状態に保持されているので、インク取出し孔15b
にインク吸引力が作用しない状態においても、インク貯
留室35からインク取出し孔15bを介してインクが外
部に漏洩することがない。さらに、インクタンクを横に
傾けたり、逆さにしても、円筒状容器部分31の内周面
31aと可動蓋33の隙間からインクが廃インク回収タ
ンク14に通じている大気開放室36の側に漏洩するこ
ともない。
【0068】さらに、コイルばね34による可動蓋33
の押し上げ力はインクメニスカスの強度およびインク取
出し孔15bに作用するインク吸引力よりも小さくなる
ように設定されているので、コイルばね34の押し上げ
力でインクメニスカスを壊して気泡がインク貯蔵室35
内に進入することなく、インク取出し孔15bからイン
クが吸引されると、インク吸引量に応じて可動蓋33が
インク取出し孔15bの側に移動することになる。
【0069】次に、本例のインク取出し孔15bの構造
を説明する。底壁部分21の円筒状容器本体部分31の
底面中心には円形開口41が形成され、この外周縁部分
からは底壁部分21の下方に突出した円筒枠42が形成
されている。この円筒枠42には円盤状のゴムパッキン
43が装着されており、その中心に開けた貫通孔がイン
ク取出し孔15bである。円形開口41のインク貯留室
側の外周縁部分からも円筒枠44が上方に突出してお
り、この中心開口部分がインク取出し孔15bとインク
貯留室35とを連通する連通路45とされている。この
連通路45には、インク取出し孔15bを封鎖可能な弁
46が配置されており、この弁46は常にコイルばね4
7によってゴムパッキン43の背面に押し付けられ、イ
ンク取出し孔15bを封鎖している。
【0070】図4に示すように、インクジェットプリン
タ1側のインクタンク装着部7には、円筒枠42を差込
可能な位置決め用の円筒枠48が形成され、この円筒枠
48の中心からは上方に向けてインク供給針7bが突出
している。インクタンク10をインクタンク装着部7に
装着すると、インク供給針7bがゴムパッキン43を押
し広げた状態でインク取出し孔15bに差し込まれて、
その背面側の弁46を上方に押し上げる。この結果、イ
ンク貯留室35から連通路45、インク取出し孔15b
およびインク供給針7bを介してインクジェットプリン
タ1のインクジェットヘッド4に到るインク供給路が形
成される。
【0071】ここで、本例においては、インク貯留室3
5内に突出している円筒枠44の上端開口44aには異
物除去用のフィルタ49が取り付けられている。従っ
て、インク貯留室35からインク供給針7bの側に供給
されるインクに混入している異物がこのフィルタ49に
よって捕捉され、インクジェットヘッド4の側に入り込
むことを防止できる。
【0072】また、本例では、図4から分かるように、
円筒状容器部分31の底面からフィルタ49までの高さ
寸法に比べて、可動蓋33の円筒状部分33bの長さ寸
法の方が大きく、従って、可動蓋33が下降してその円
筒状部分33bの下端面33dが円筒状容器部分31の
底面に当たった状態では、可動蓋33の蓋本体部分33
aの下面とフィルタ49の間にはインクが流れるに充分
な隙間が形成される。
【0073】このように構成した本例のカラー印字用イ
ンクタンク10において、インクタンク13bのインク
貯留室35内にインクを充填した状態では可動蓋33が
大気開放室36の側に偏位している。すなわち、図2
(c)に示すように、可動蓋33は円筒状容器部分31
の上端位置近傍に位置しており、廃インク回収タンク1
4に通じている大気開放室36のスペースは実質的に無
い状態にある。
【0074】また、可動蓋33と円筒状容器部分31の
内周面31aとの隙間37にはインクメニスカスが形成
されているので、廃インク回収タンク14に通じている
大気開放室36とインク貯留室35とは当該可動蓋33
によって仕切られた状態にある。さらに、コイルばね3
4によって可動蓋33が大気開放室36の側に押し上げ
られているので、インク貯留室35内は所定の負圧状態
に保持されている。
【0075】インク取出し孔15bに、インクジェット
プリンタ1のインクジェットヘッド4の側からのインク
吸引力が作用すると、可動蓋33はコイルばね34のば
ね力に逆らってインク取出し孔15bの側に移動するの
で、所定量のインクがインク取出し孔15bからインク
ジェットヘッド4の側に供給される。
【0076】ここで、移動する可動蓋33と円筒状容器
部分31の内周面31aの隙間37に形成されているイ
ンクメニスカスの強度はインク吸引力よりも大きいの
で、インク吸引力によってインクメニスカスが破壊され
ることはない。よって、大気開放室36の側から当該隙
間37を介して気泡がインク貯留室35の側に進入する
ことはない。また、当該隙間37を介してインク貯留室
35の側から大気開放室36の側にインクが漏れ出るこ
ともない。
【0077】このようにして、インク貯留室35内は適
切な負圧状態に保持され、気泡の混入やインク漏洩を伴
うことなく、インクの供給動作が行われる。インクエン
ドの状態では、図4に示すように、可動蓋33が円筒状
容器部分31の底面に当たる位置まで下降し、インク貯
留室35の容積が最小となる。 本例のカラー印字用イ
ンクタンク10によれば、各インクタンク13a〜13
dを、円筒状容器部分31と、この内周面に沿って移動
可能な可動蓋33と、可動蓋33を押し上げているコイ
ルばね34とによって構成している。従って、部品点数
が少なく、構造が簡単であり、小型化・低コスト化が容
易である。また、円筒状容器部分31に隙間なくインク
が効率よく充填されるので、袋式インクタンクに比べ
て、インク取出し効率が良い。さらには、インク充填
時、ケース蓋12dと可動蓋33の間は、実質的に隙間
を必要としないため、空間を必要とするフォーム式イン
クタンクと比べても、多くのインクを充填することがで
きて、多くのインクを取り出すことが可能である。さら
にまた、フォーム式インクタンクの場合に問題となる異
物に対しても、異物の発生源となるフォームを使用する
必要がないため、インク貯留室35内の異物量は微少で
あり、異物がインクジェットヘッド側に進入するという
問題も発生しない。さらにまた、異物量が少ないことに
よって、フィルタ49は目づまりを起こしにくく、フィ
ルタ49の面積を大幅に小さくできる。
【0078】さらに、インクタンク13a〜3dが複数
であってもケース蓋板12cの大気開放孔12dは最低
1つでよいのでインク漏れの可能性も少なくなる。ま
た、フォーム式インクタンクの場合は、ケース蓋板12
cにはインクタンク製造時に必要になる大気開放孔12
dを充填するインク色の数の孔を有しており、出荷段階
では各々の大気開放孔12dにインクタンク内の減圧保
持及びインク水分蒸発を防ぐ密閉用フィルムを熱溶着等
で貼る場合がある。この場合、使用者がインクタンクを
プリンタ装着前にフィルムを剥がす際、複数の熱溶着箇
所をすべて引き剥がさなければならない。しかし、大気
開放孔12dが一つで済むため、フィルム(図示せず)
が途中で破けることもなく、確実に引き剥がすことがで
きる。また、引き剥がすに必要な力も小さくすることが
できるので操作が容易になる。さらにまたケース蓋板1
2cに大気開放孔12dからインク水分蒸発防止用の溝
(図示せず)を設けてフィルムで覆う場合、溝の配置範
囲を少なくすることもできる。
【0079】さら、インクタンク13a〜13dとの仕
切り壁部分26〜29の上端とケース蓋板12cの間の
空間から、端壁部分24と仕切り壁部分26の間の空間
に至るL状の廃インク回収タンク14とした構造によ
り、落下、衝撃が加わった場合、大気開放室36の側に
微少のインクが飛散しても、廃インク回収タンクに仕込
まれたフォーム、フェルトなどのインク吸収体によって
インク貯蔵室内インクは容器外へ漏れることはない。さ
らにまた、廃インク回収タンク14に廃インクが供給さ
れると大気開放室36は、廃インクの水分が蒸発して水
飽和状態となる。そこで、インク貯蔵室35内のインク
水分蒸発が抑制され、インク増粘が防止でき、開封後も
長期間使用が可能となる。
【0080】(実施例2)図5は、本発明を適用した実
施例2に係るインクタンクを示す概略構成図である。本
例のインクタンク50の基本的な構成は前述のカラー印
字用インクタンク10における各インクタンク13a〜
13dと同一であり、円筒状の容器51と、この容器5
1の内部を大気開放している大気開放孔52と、容器5
1の内部からインクを取り出すためのインク取出し孔5
3と、容器51の内部を、大気開放孔52の側の大気開
放室54およびインク取出し孔53の側のインク貯留室
55に仕切っていると共に、当該容器51の内周面51
aに沿って大気開放孔近傍位置からインク取出し孔近傍
位置までの間を往復移動可能な可動蓋(可動部材)56
と、可動蓋56を大気開放室54の側に向けて付勢して
いるコイルばね(付勢部材)57とを有している。
【0081】容器51は、円筒状胴部61と、この円筒
状胴部61の一方の端部開口を封鎖している端板部分
(第2の端板部分)62および他方の端部開口を封鎖し
ている端板部分(第1の端板部分)63とから構成され
ている。端板部分62の中央にはインク取出し孔53が
形成され、端板部分63には大気開放孔52が形成され
ている。
【0082】ここで、可動蓋56は、大気開放室54お
よびインク貯留室55を仕切っている円盤状の仕切り板
部分56aと、この外周縁から垂直にインク取出し孔5
3の側に向けて延びている一定長さの筒状外壁部分56
bとを備えている。また、仕切り板部分56aのインク
取出し孔53の側の表面から筒状外壁部分56aと同心
状に延びている筒状内壁部分56cも形成されている。
この筒状内壁部分56cの円環状の先端面56dは筒状
外壁部分56bの先端面よりもインク取出し孔53の側
に突出している。また、この先端面56dには一定の角
度間隔でインク通過用の切り欠き56eが形成されてい
る。
【0083】端板部分62の中央に形成されているイン
ク取出し孔53は前述したインクタンク13a〜13d
におけるインク取出し孔15a〜15dと同一構造であ
り、端板部分62に形成した開口部62aの外周縁部分
から外側に延びる円筒枠62bに装着されたゴムパッキ
ン64の中心開口によって規定されている。インク貯留
室55内に突出している円形枠62cの内部には、イン
ク取出し孔53とインク貯留室55を連通している連通
路65が形成され、ここにはインク取出し孔53を封鎖
している弁66と、この弁66をゴムパッキン64に押
し付けているコイルばね67が配置されている。
【0084】ここで、可動蓋56の筒状内壁部分56c
の内径寸法は、端板部分62からインク貯留室55内に
突出している円筒枠62cの外径寸法よりも一回り大き
い。従って、図において想像線で示すように、可動蓋5
6が下降すると、その筒状内壁部分56cの中に円筒枠
62cが入り込む状態になる。
【0085】本例のインクタンク50においても、可動
蓋56の筒状外壁部分56bの外周面と容器内周面51
aとの間の隙間68を適切な寸法に設定することによ
り、この隙間68に形成されるインクメニスカス69の
強度がインク取出し孔53に作用するインク吸引力より
も大きくなるようにしてある。また、インク吸引力によ
って可動蓋56がインク取出し孔53の側に移動できる
ように、コイルばね57のばね力が設定されている。
【0086】本例のインクタンク50の場合において
も、前述のカラー印字用インクタンク10の各インクタ
ンク13a〜13dと同様に、インクの吸引に伴って可
動蓋56がインク取出し孔53の側に移動する。インク
エンド状態では図において想像線で示す位置56Aに到
る。また、可動蓋56と容器内周面51aの間のインク
メニスカスによって気泡の混入が防止される。さらに、
コイルばね57によって可動蓋56が押されているの
で、インク貯留室内は所定の負圧状態に保持され、イン
クの漏洩も発生しない。
【0087】さらに、インクエンド状態を示す位置56
Aから、インク貯留室55内に残っている残留インクを
より効率的にインクを取出したい場合について説明す
る。インクエンド状態からさらにインク吸引を行うと、
インクメニスカス69の強度よりインク吸引力が大きく
なるので、可動蓋56の筒状外壁部分56bから気泡を
取り込み、インク貯蔵室内のインクは、インク通過用の
切り欠き56eを通って、インク供給孔15a〜15d
へ供給される。インク吸引が終わると、可動蓋56の筒
状外壁部分56bの気泡通過部分は毛細管力によって、
再びインクで満たされ、可動蓋56はインクエンド状態
を示す位置56Aに保持されたままとなる。よって、イ
ンク貯蔵室内の残留インクも使用することができる。
この場合、図6に示すように、インク吸引力よりも若干
大きなインクメニスカスを形成可能な孔58を、可動蓋
56の仕切り板部分56aに設けることにより、負圧の
増大を招くことなく、安定した負圧でより効率的にイン
クを供給することもできる。
【0088】また、孔58の代わりに、図7に示すよう
なインク吸引力よりもより若干大きくなる切り欠き溝5
9を設けてもよい。また、可動蓋56ではなく容器内周
面51aに切り欠き溝を設けてもよい。
【0089】また、図8に示すようにインク通過用の切
り欠き56eを可動蓋56ではなく、容器51の側に形
成することもできる。図8(a)では、容器の下面51
bに溝51cを形成することにより、インク通過用の切
り欠き56eが形成されている。また、図8(b)で
は、容器の下面51bに突起51dを形成することにお
り、インク通過用の切り欠き56eが形成されている。
勿論、可動蓋56の筒状内壁部分56cの先端面56d
および容器51の下面51bの双方に、溝あるいは突起
を形成することにより、これらの間にインク通過用の切
り欠き56eを形成してもよい。
【0090】(実施例3)図9および図10は、本発明
を適用した実施例3に係るインクタンクを示す図であ
る。本例のインクタンク70の基本的な構成は実施例2
のインクタンク50と同一であるので、対応する部分に
は同一の符号を付し、それらの説明は省略する。
【0091】本例のインクタンク70ではその可動蓋の
構造が異なっている。すなわち、本例のインクタンク7
0の可動蓋は、第1可動蓋71と第2可動蓋72から構
成されている。第1可動蓋71は、容器51の内部を大
気開放孔52の側の大気開放室54とインク取出し孔5
3の側のインク貯留室55とに仕切っていると共に、当
該容器51の筒状胴部61の内周面51aに沿って当該
筒状胴部61の中心軸線の方向に往復移動可能である。
第2可動蓋72は、第1可動部材71におけるインク貯
留室55の側に配置され、当該第1可動部材71に沿っ
て筒状胴部61の中心軸線の方向に往復移動可能となっ
ている。また、これら第1および第2可動板71、72
の間には、大気開放室54に連通している連通室73が
形成されている。さらに、インク貯留室55内におい
て、端板部分62と第2可動蓋72の間に装着されたコ
イルばね57によって、これら第1および第2可動蓋7
1、72は大気開放室54の側に押されている。
【0092】主に図10を参照して詳細に説明すると、
第1可動蓋71は、円盤状の仕切り板部分71aと、こ
の外周縁から垂直にインク貯留室側に延びている筒状外
壁部分71bと、この内側の位置において同一方向に延
びている同心状に形成された筒状内壁部分71cとを備
えている。筒状内壁部分71cの円環状の先端面71d
は筒状外壁部分71bの先端面よりも突出しており、こ
こには一定の角度でインク通過用の切り欠き71eが形
成されている。また、この筒状内壁部分71cはその内
側にインク取出し孔53の側の円形枠62cが納まる大
きさに設定されている。これに加えて、仕切り板部分7
1aには、第1および第2の可動蓋71、72の間に形
成されている連通室73を大気開放室54の側に連通さ
せるための連通孔74が形成されている。
【0093】これに対して、第2可動蓋72は、第1可
動蓋71の筒状外壁部分71bおよび筒状内壁部分71
cの間に移動自在の状態で挿入されており、円環状の端
板部分72aと、この外周縁から垂直に延びている筒状
外壁部分72bと、端板部分72aの内周縁から垂直に
延びている筒状内壁部分72cから構成された溝型断面
形状をしている。第1および第2の可動蓋71、72の
間には矩形断面の円環状の連通室73が形成されてお
り、この連通室73が連通孔74を介して大気開放室5
4に連通している。第2可動蓋72の筒状外壁部分72
bおよび筒状内壁部分72cの長さは第1可動蓋71の
筒状内壁部分71cのほぼ半分の寸法とされている。
【0094】ここで、これら第1および第2可動部材7
1、72が、インク貯留室55に作用するインク吸引力
によって移動できるように、コイルばね57のばね力が
設定されている。また、容器内周面51aと第1可動蓋
71の筒状外壁部分71bの外周面との間の隙間75
は、ここに形成されるインクメニスカスの強度が、イン
ク吸引力よりりも大きくなるように、その寸法が設定さ
れている。
【0095】また、第2可動蓋72の筒状外壁部分72
bの外周面と第1可動蓋71の筒状外壁部分71bの内
周面との間、および第2可動蓋72の筒状内壁部分72
cの内周面と第1可動蓋71の筒状内壁部分71cの外
周面との間にも、それぞれ所定幅の隙間76、77が形
成されるように、これらの可動蓋71、72の寸法が設
定されている。これらの隙間76、77も、形成される
インクメニスカスの強度がインク吸引力よりも大きくな
るように、それらの寸法が設定されている。
【0096】これに加えて、本例では、容器内周面と第
1可動蓋71の隙間75に比べて、第1可動蓋71と第
2可動蓋72の間の隙間76、77の方が狭くなるよう
に設定されている。この結果、隙間75に形成されるイ
ンクメニスカスの強度よりも、隙間76、77に形成さ
れるインクメニスカスの強度の方が大きくなる。
【0097】このように構成した本例のインクタンク7
0において、インクが満杯の状態では、図9(a)に示
すように、第1および第2可動蓋71、72は端板部分
63の側に位置しており、コイルばね57によってイン
ク取出し孔53から遠ざかる方向に付勢されている。従
って、インク貯留室55内は所定の負圧状態に保持さ
れ、インクの漏洩が起きない。また、隙間75、76、
77にはインク進入してインクメニスカスが形成されて
いる。さらに、第1および第2可動蓋71、72の間に
形成される連通室73の容積は実質的に零に近い状態に
ある。
【0098】インク取出し孔53を介してインクジェッ
トヘッドの側からインク吸引力が作用すると、第1可動
蓋71がインク取出し孔53に向けて移動する。すなわ
ち、容器内周面51aと第1可動蓋71の隙間75に形
成されているインクメニスカスの強度の方が、第1およ
び第2可動蓋71、72の隙間76、77に形成されて
いるインクメニスカスの強度よりも小さいので、第2可
動蓋72が第1可動板71に対して先に移動することは
ない。よって、インク消費に伴って第1可動蓋71と第
2可動蓋72が一体となってインク取出し孔53の側に
移動する。各隙間に形成されているインクメニスカスの
強度はインク吸引力よりも大きいので、インク吸引に伴
って大気開放室54の側から気泡がインク貯留室55内
に進入することもない。
【0099】インク残量が少なくなると、第1可動板7
1の筒状内壁部分71cの先端面71dが最初にインク
取出し孔53が形成されている端板部分62に当たる。
この後は、第1可動蓋71の移動が停止し、インク吸引
に伴って第2可動板72のみがインク取出し孔53の側
に移動する。この状態においては、インク貯留室55内
に残量しているインクは、第1可動蓋71の筒状内壁部
分71cの先端面71dに形成されているインク通過用
の切り欠き71eを介してインク取出し孔53の側に流
れる。
【0100】インク貯留室55内のインクは、第2可動
蓋72がインク消費に伴って移動して、インク取出し孔
53が形成されている端板部分62に当たるまでインク
取出し孔53から取り出すことができる。図10は、第
2可動蓋72が端板部分62に当たり、インクエンドと
なったときの状態である。
【0101】このように構成した本例のインクタンク7
0においても前述の各実施例に係るインクタンクと同様
な効果が得られる。これに加えて、可動蓋を第1および
第2可動蓋から構成し、第1可動蓋71がインク取出し
孔53が形成されている端板部分62に当たった後も第
2可動蓋72を移動させることにより、インク貯留室5
5内に残っているインクをインク取出し孔53から取り
出し可能としてある。従って、本例のインクタンクによ
れば、インク取出し効率を高めることができる。すなわ
ち、インクエンド状態におけるインク貯留室内のインク
残量を減らすことができる。
【0102】(実施例4)図11は、本発明を適用した
実施例4に係るインクタンクを示す図である。本例のイ
ンクタンク80の基本的な構成は前述の各実施例のイン
クタンクと同様であり、矩形筒状の容器81と、この中
に移動可能に配置された可動蓋82と、コイルばね84
と、容器81の一方の端板部分85に形成された大気開
放孔85aと、容器81の他方の端板部分86に形成さ
れたインク取出し孔87とを有している。可動蓋82の
外周面と容器81の筒状胴部81aの内周面81bとの
間の隙間88を適切に設定することにより、インク吸引
力によって破壊されないインクメニスカスを当該隙間8
8に形成し、可動蓋82によって、大気開放孔側の大気
開放室89とインク取出し孔側のインク貯留室90とを
仕切っている。
【0103】本例のインクタンク80は、光学的にイン
ク貯留室90内のインクエンドを検出するための被検出
部91を備えている。すなわち、容器81の筒状胴部8
1aにおける一つの側壁部分81cの中央部分に内側に
突出した直角プリズム91aが形成されている。この直
角プリズム91aの直交する一対のプリズム反射面91
b、91cの背面は、インク貯留室内においてはインク
界面となり、大気開放室側ではインクから露出した状態
になる。従って、これらプリズム反射面91b、91c
の背面がインクで覆われている部分では反射面として機
能せず、インク液面から露出している部分では反射面と
して機能する。
【0104】不図示のインクジェットプリンタのインク
タンク装着部の側においては、このプリズム反射面91
b、91cの反射状態の変化を検出する検出部92が配
置されている。検出部92は、一方のプリズム反射面9
1bに検出光を照射する発光素子92aと、他方のプリ
ズム反射面91cで反射された反射光を受光する受光素
子92bとを備えている。
【0105】この検出部92によるプリズム反射面91
b、91cの検出位置は、図11(c)に示すように、
インク取出し孔からのインク供給が行われなくなる可動
蓋82が端板部分86に当たった状態における可動蓋8
2の表面82aよりも僅かに大気開放孔の側にずれた位
置とされている。
【0106】図11(b)に示すように、インク貯留室
内にインクが多量に残っている状態では、プリズム反射
面91b、91cの背面はインク界面となっているの
で、これらが反射面として機能しない。これに対して、
可動蓋82が検出部92による検出位置を通過すると、
プリズム反射面91b、91cの背面は大気開放室側に
位置して空気層により覆われるので、反射面として機能
する。従って、この反射状態の変化に基づき、検出部9
2によってインクエンドを検出できる。
【0107】なお、検出部92によってインクニアエン
ドを検出する場合には、検出部92による検出位置を、
より大気開放孔の側に移動した位置とすればよい。
【0108】このようにプリズム反射面からなるインク
エンド検出機構を用いると、インクエンド検出精度が高
く、インクエンド検出時におけるインク残量のばらつき
を抑制できる。さらにインクエンドの検出位置は、反射
面91b、91cと可動蓋82の位置によって決まり、
またインク界面も安定した状態にあるため、インク界面
の泡立ちによる検出のバラツキもなく、インクエンド検
出が確実に行える。
【0109】(実施例5)次に、本発明を適用したイン
ク供給システムを備えたインクジェットプリンタの実施
例を説明する。図12にはインクジェットプリンタの概
略構成を示し、図13にはそのサブインクタンクを示し
てある。
【0110】図12を参照して説明すると、本例のイン
クジェットプリンタ100には、インク供給システム1
10が取り付けられており、このインク供給システム1
10は、インクジェットプリンタ100の外部に配置さ
れた大容量のメインタンク(外部タンク)111と、イ
ンクジェットプリンタ100に搭載されているインクタ
ンク120と、メインタンク111からインクタンク1
20にインクを供給するためのメインポンプ112およ
びインク供給管113とを備えている。インクジェット
プリンタ100は、インクジェットヘッド101と、イ
ンクタンク120からインクジェットヘッド101にイ
ンクを供給するインク供給系102と、インクジェット
ヘッド101から廃インク回収ポンプ103によって廃
インクを廃液タンク104に回収する廃インク回収系1
05を備えている。また、制御部106を備えており、
インクジェットプリンタの各部分の駆動を制御する。本
例の制御部106は、インクタンク120のインクエン
ドを検出するための光学式検出部107の検出信号に基
づき、インク供給システム110のメインポンプ112
を駆動して、メインタンク111からインクタンク12
0にインクを補充するインク補充動作を行わせるように
なっている。
【0111】図13は、本例のインクタンク120の構
成を示す概略断面図である。この図を参照して説明する
と、本例のインクタンク120は、矩形筒状の容器12
1と、この容器121の内部を大気開放している大気開
放孔122と、容器121の内部からインクを取り出す
ためのインク取出し孔123と、容器121の内部を、
大気開放孔122の側の大気開放室124およびインク
取出し孔123の側のインク貯留室125に仕切ってい
ると共に、当該容器121の内周面121aに沿って大
気開放孔近傍位置からインク取出し孔近傍位置までの間
を往復移動可能な可動蓋126と、可動蓋126を大気
開放室124の側に向けて付勢しているコイルばね12
7とを有している。
【0112】容器121は、矩形の筒状胴部131と、
この筒状胴部131の一方の端部開口を封鎖している端
板部分132および他方の端部開口を封鎖している端板
部分133とから構成されている。端板部分132の中
央にはインク取出し孔123が形成され、他方の端板部
分133には大気開放孔122が形成されている。
【0113】ここで、可動蓋126は、大気開放室12
4およびインク貯留室125を仕切っている矩形の仕切
り板部分126aと、この四周縁から垂直にインク取出
し孔123の側に向けて延びている一定長さの筒状外壁
部分126bとを備えている。
【0114】端板部分132の中央に形成されているイ
ンク取出し孔123は前述した各実施例におけるインク
取出し孔と同一構成であり、端板部分132に形成した
開口部132aの外周縁部分から外側に延びる円筒枠1
32bに装着されたゴムパッキン134の中心開口によ
って規定されている。インク貯留室125内に突出して
いる円形枠132cの内部には、インク取出し孔123
とインク貯留室125を連通している連通路135が形
成され、ここにはインク取出し孔123を封鎖している
弁136と、この弁136をゴムパッキン134に押し
付けているコイルばね137が配置されている。
【0115】本例のインクタンク120においても、可
動蓋126の筒状外壁部分126bの外周面と容器内周
面121aとの間の隙間138を適切な寸法に設定する
ことにより、この隙間138に形成されるインクメニス
カスの強度がインク取出し孔123に作用するインク吸
引力よりも大きくなるようにしてある。また、インク吸
引力によって可動蓋126がインク取出し孔123の側
に移動できるように、コイルばね137のばね力が設定
されている。
【0116】ここで、上記構成に加えて、本例のインク
タンク120には、メインタンク111の側からインク
を補充するための機構が備わっている。すなわち、イン
クタンク120の大気開放側の端板部分133の中央部
分には、インク供給口133aが形成されており、ここ
に、メインインクタンク111からインクを供給するた
めのインク供給管113の端が接続されている。また、
可動蓋126における仕切り板部分126aの中央部分
には開口部126cが形成されており、ここにインクが
浸透可能なインク供給用のフィルタ130が取り付けら
れている。ここで、フィルタ130のインクのメニスカ
ス強度はインク供給力より大きく設定されている。
【0117】また、インクジェットプリンタ100の側
に配置されているインクタンク120のインクエンドを
検出するための検出部107による被検出部140がイ
ンクタンク120に取り付けられている。本例の被検出
部140は、可動蓋126の仕切り板部分126aにお
ける大気開放室側の表面に搭載された直角プリズム14
1から構成されている。この直角プリズム141におけ
る直交する一対の反射面141a、141bcの背面は
空気層142を介して覆われている。
【0118】図13に示すように、インクジェットプリ
ンタ100の側の検出部107は、容器121の筒状胴
部131の外側に配置されており、この検出部107
は、直角プリズム141の一方のプリズム反射面141
aに検出光を照射する発光素子107aと、他方のプリ
ズム反射面141bで反射した反射光を受光する受光素
子107bから構成されている。
【0119】ここで、検出部107に対峙している筒状
胴部131の部分は検出光および反射光を透過させるた
めの透明な窓部分131bとされている。
【0120】本例のインクタンク50の場合において
も、インクの吸引に伴って可動蓋126がインク取出し
孔123の側に移動する。また、可動蓋126と容器内
周面121aの間のインクメニスカスによって気泡の混
入が防止される。さらに、コイルばね127によって可
動蓋126が押されているので、インク貯留室125内
は所定の負圧状態に保持され、インクの漏洩も発生しな
い。
【0121】次に、インクの消費に伴って可動蓋126
がインク取出し孔123の側に接近して図13(a)に
示す位置に到ると、可動蓋126に搭載されている直角
プリズムの一対のプリズム反射面が透明な窓部分131
bを介して、インクジェットプリンタ100の側の検出
部107の発光素子および受光素子に対峙した位置関係
となる。この結果、検出部107によって反射光が受光
されて、インクタンク120がインクエンドあるいはイ
ンクニアエンドになったことが検出される。
【0122】インクエンドが検出されると、インクジェ
ットプリンタ100の制御部106は、メインポンプ1
12を駆動してメインタンク111からインク供給管1
13を介してインクをインクタンク120に所定量補充
する。補充量はメインポンプの回転数、駆動時間などで
制御することができる。
【0123】インク供給管113を介してインクがイン
クタンク120の大気開放室124内に供給されると、
可動蓋126の仕切り板部分126aに取り付けたフィ
ルタ130に接したインクは、ここを介して、インク貯
留室125の側に浸透する。インク貯留室125の側に
浸透したインク量に応じて、可動蓋126はコイルばね
127のばね力によって大気開放室124の側に移動す
る。従って、インク貯留室125に気泡を取り込むこと
なく、インクが補充される。
【0124】また、フィルタ130を設けたことによっ
て、インク貯留室125の側へ瞬間的に浸透させること
ができる。さらにまた、供給されるインク内に異物があ
っても、フィルタ130で異物を捕捉することができる
ため、インク貯蔵室内へ異物が入ることを防止すること
ができる。
【0125】(実施例6)図14には、上記のインクタ
ンク120の変形例を示してある。この図に示すインク
タンク120Aの基本的構成はインクタンク120と同
一であるので、対応する部分には同一の符号を付してそ
れらの説明を省略する。
【0126】本例のインクタンク120Aでは、インク
タンク120の場合とは異なり、インクエンド検出用の
被検出部が容器121の筒状胴部131に形成されてい
る点である。本例の被検出部150は、図11に示す実
施例の場合と同様であり、筒状胴部131の一つの側壁
部分131cの中央部分から内側に突出した直角プリズ
ム151が、一方の端壁部分132から他方の端壁部分
133まで延びている。この直角プリズム151の直交
する一対のプリズム反射面151a、151bの背面
は、可動蓋126よりも大気開放室側の部分が空気界面
となり、可動蓋126からインク貯留室側の背面部分が
インク界面となる。従って、図11における場合と同様
に、インクジェットプリンタ側の検出部160の検出位
置を適切に設定しておくことにより、インクタンク12
0Aのインクエンドあるいはインクニアエンドを検出で
きる。
【0127】また、図14(c)、(d)に示すよう
に、外部のメインインクタンクからインクが供給される
と、可動蓋126のフィルタ130を浸透してインクが
インク貯留室125の側に充填され、可動蓋126が大
気開放室124の側に移動することになる。
【0128】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のインクタ
ンクおよびカラー印字用インクタンクは、インクが貯留
される容器内を可動蓋によって大気開放側の部分とイン
ク取出し孔の側の部分とに仕切り、可動蓋を容器内側側
面に沿って往復移動可能とすると共に付勢部材によって
大気開放側に付勢するようにしている。また、インク取
出し孔に作用するインク吸引力によって可動蓋がインク
取出し孔の側に移動可能とすると共に、可動蓋と容器内
側側面の隙間に形成されるインクメニスカスの強度をイ
ンク吸引力よりも大きくなるようにしている。
【0129】本発明のインクタンクによれば、付勢部材
によって容器内のインクが貯留されている部分が負圧状
態に保持され、インクが外部に漏れ出ることがない。ま
た、可動蓋と容器内側側面との間に形成されたインクメ
ニスカスによって大気開放側から気泡がインク内に進入
することもなく、適切なインク供給動作を行うことがで
きる。
【0130】また、袋式インクタンクやフォーム式イン
クタンクに比べてインク取出し効率が良く、しかも、部
品点数が少なく、構造が単純であるので、小型化・低コ
スト化に極めて有利である。
【0131】次に、可動部材を、容器内側側面に沿って
移動する第1可動部材と、この第1可動部材の表面に沿
って移動する第2可動部材から構成し、これらの間に大
気開放側に連通している連通室を形成した構成を採用
し、第1可動部材と容器内側側面の隙間に形成されるイ
ンクメニスカスの強度が、第1および第2可動部材の隙
間に形成されるインクメニスカス強度よりも小さくなる
ようにした場合には次の効果が得られる。
【0132】第1可動部材がインク取出し孔側の移動限
界まで移動して停止した後に、第2可動部材がインク取
出し孔側に移動することにより、容器内のインクをイン
ク取出し孔から継続して取り出してインクジェットヘッ
ドに供給することができる。従って、インク取出し効率
の高いインクタンクを実現できる。
【0133】次に、インクタンクのインクエンドを検出
するために、容器の側面あるいは可動部材にプリズム反
射面からなる被検出部を形成した場合には、精度良くイ
ンクエンド検出ができるので、インク残量のばらつきを
抑制できる。
【0134】一方、本発明において、可動部材にインク
が浸透可能なフィルタを取り付け、可動部材の大気開放
側に外部からインクを供給すれば、気泡を抱き込むこと
なく、フィルタを介してインク取出し孔が位置する側に
インクを補充できる。
【0135】また、かかるインク補充機構を備えたイン
クタンクを用いて、インクジェットプリンタの外部に配
置されている大容量のメインタンクからインクポンプに
よってインクを補充可能なインク供給システムを構成す
れば、インク切れを起こさず、容易に大容量のメインタ
ンクからインクタンクにインクを補充することができ
る。
【0136】さらに、このインク供給システムにおい
て、インクタンクに、プリズム反射面からなるインクエ
ンド検出用の被検出部を配置した場合には、精度よくイ
ンクエンドを検出できるので、適切なタイミングでメイ
ンタンクからインクを補充することができる。また、プ
リズム反射面を備えたインクエンド検出機構は、袋式の
インクタンクにおける可撓性のインク袋に貼り付けたレ
バー位置を検出する検出機構に比べてばらつきなく精度
良くインクエンドを検出できるという効果がある。ま
た、電極間抵抗に基づきインクエンドを検出する検出機
構のようなインク種毎にしきい値補正を行う必要がな
く、長期使用による劣化もないという利点もある。
【0137】次に、本発明のインクジェットプリンタで
は、上記構成のインクタンク、カラー印字用インクタン
ク、インク供給システムによりインクの供給が行われる
ので、供給されるインクの気泡混入量が少なく、従って
高品質の印字を行うことができる。また、プリズム反射
面からなる被検出部を備えている場合には、インクエン
ド検出を精度良く行うことができ、インクの補充タイミ
ングを的確に判断できるなどの利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した実施例1に係るカラー印字用
インクタンクをインク供給源としているインクジェット
プリンタの例を示す概略構成図である。
【図2】図1のカラー印字用インクタンクを示す側面
図、底面図および断面図である。
【図3】図1のカラー印字用インクタンクの主要部分を
示す分解斜視図である。
【図4】図1のカラー印字用インクタンクにおけるイン
ク取出し孔の部分を拡大して示す部分拡大断面図であ
る。
【図5】本発明を適用した実施例2に係るインクタンク
を示す概略断面図、および部分拡大断面図である。
【図6】図5のインクタンクにおける可動蓋の別の例を
示す斜視図および断面図である。
【図7】図5のインクタンクにおける可動蓋の別の例を
示す斜視図である。
【図8】図5のインクタンクにおけるインク通過用の切
り欠きの構成例を示す説明図である。
【図9】本発明を適用した実施例3に係るインクタンク
を示す図であり、(a)はインクが満杯状態における概
略断面図であり、(b)はインクエンド状態における概
略断面図である。
【図10】図9のインクタンクにおけるインク取り出し
孔の部分を示す部分拡大断面図である。
【図11】本発明を適用した実施例4に係るインクタン
クを示す図であり、(a)はその横断面図、(b)はそ
の縦断面図であり、(c)はインクエンドの状態を示す
縦断面図である。
【図12】本発明を適用した実施例5に係るインクジェ
ットプリンタの概略ブロック図である。
【図13】図12のインクタンクを示す縦断面図および
インクエンド検出機構を示す説明図である。
【図14】本発明を適用した実施例6に係るインクタン
クを示す図であり、(a)はそのインクエンド検出用の
被検出部を示す説明図、(b)はインクタンクの縦断面
図、(c)はインクエンド状態のインクタンクの縦断面
図、(d)はインク充填時におけるインクタンクの縦断
面図である。
【符号の説明】
1 インクジェットプリンタ 4 インクジェットヘッド 6 インクポンプ 7 インクタンク装着部 7a〜7d インク供給針 7e インク回収針 8 駆動制御装置 10 カラー印字用インクタンク 12 インクタンクケース 13(13a〜13d) インクタンク 12a ケース本体 12c ケース蓋板 12d 大気開放孔 14 廃インク回収タンク 15(15a〜15d) インク取出し孔 16 廃インク回収孔 21 底壁部分 31 容器本体部分 31a 内周面 32 上端開口 33 可動蓋 33a 蓋本体部分 33b 円筒状部分 34 コイルばね 35 インク貯留室 36 大気開放室 37 円筒用容器部分の内周面と可動蓋の隙間 50 インクタンク 51 容器 51a 容器内周面 52 大気開放孔 53 インク取出し孔 54 大気開放室 55 インク貯留室 56 可動蓋 56a 仕切り板部分 56b 筒状外壁部分 56c 筒状内壁部分 56e インク通過用の切り欠き 57 コイルばね 58 気泡通過用の孔 59 気泡通過用の溝 61 円筒状胴部 62、63 端板部分 68 可動蓋と容器の隙間 69 インクメニスカス 70 インクタンク 71 第1可動蓋 71a 仕切り板部分 71b 筒状外壁部分 71c 筒状内壁部分 71d 下端面 71e 切り欠き 72 第2可動蓋 72a 端板部分 72b 筒状外壁部分 72c 筒状内壁部分 73 連通室 74 連通孔 75 容器内周面と第1可動蓋の隙間 76、77 第1可動蓋と第2可動蓋の隙間 80 インクタンク 81 容器 81a 筒状胴部 82 可動蓋 84 コイルばね 85、86 端板部分 85a 大気開放孔 87 インク取出し孔 88 容器と可動蓋の隙間 89 大気開放室 90 インク貯留室 91 インクエンド検出用の被検出部 91a 直角プリズム 91b、91c プリズム反射面 92 インクタンク装着部側の検出部 92a 発光素子 92b 受光素子 100 インクジェットプリンタ 106 制御部 107 光学式検出部 110 インク供給システム 111 メインタク 120 インクタンク 112 メインポンプ 113 インク供給管 121 容器 121a 内周面 122 大気開放孔 123 インク取出し孔 124 大気開放室 125 インク貯留室 126 可動蓋 126a 仕切り板部分 126b 筒状外壁部分 126c 開口部 127 コイルばね 130 インク供給用のフィルタ 131 筒状胴部 132、133 端板部分 133a インク供給口 138 容器と可動蓋の隙間 140 インクエンド検出用の被検出部 141 直角プリズム 141a、141b プリズム反射面 120A インクタンク 150 被検出部 151 直角プリズム 151a、151b プリズム反射面 160 インクジェットプリンタ側の検出部

Claims (31)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 容器と、 この容器の内部を大気開放している大気開放孔と、 この容器の内部からインクを取り出すためのインク取出
    し孔と、 前記容器の内部を、前記大気開放孔の側の大気開放室お
    よび前記インク取出し孔の側のインク貯留室に仕切って
    いると共に、当該タンク容器の内側側面に沿って前記大
    気開放孔近傍位置から前記インク取出し孔近傍位置まで
    の間を往復移動可能な可動部材と、 前記可動部材を前記大気開放室の側に向けて付勢してい
    る付勢部材とを有し、 前記可動部材は前記インク貯留室に作用するインク吸引
    力によって移動し、 前記容器の前記内側側面と前記可動部材との隙間に形成
    されるインクメニスカスの強度は、前記インク吸引力よ
    りも大きいインクタンク。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 前記容器の前記内側側面と前記可動板との隙間は0.5
    mm以下であるインクタンク。
  3. 【請求項3】 請求項1または2において、 前記容器は、円形あるいは多角形の筒状胴部と、この筒
    状胴部の両端開口をそれぞれ封鎖している第1および第
    2の端板部分とを備えた筒状容器であり、 前記第1の端板部分に前記大気開放孔が形成され、前記
    第2の端板部分に前記インク取出し孔が形成されてお
    り、 前記可動部材は前記筒状胴部の内周面に沿って移動する
    インクタンク。
  4. 【請求項4】 請求項3において、 前記可動部材は、前記大気開放室および前記インク貯留
    室を仕切っている仕切り板部分と、この外周縁から前記
    容器の前記筒状胴部の内周面に沿って延びる所定の長さ
    の筒状外壁部分を備えているインクタンク。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 前記可動部材は、前記仕切り板部分の表面から前記イン
    ク貯留室の側に向けて前記筒状外壁部分よりも突出して
    いる筒状内壁部分を備えており、 前記容器の第2の端板部分は前記インク貯留室内に突出
    した筒状枠を備え、この筒状枠の中心開口部を介して前
    記インク貯留室が前記インク取出し孔に連通しており、 前記可動部材が前記インク取出し孔の側に移動して前記
    筒状内壁部分の先端面が前記第2の端板部分の表面に当
    接した状態では、当該筒状内壁部分の内側に前記筒状枠
    が位置するインクタンク。
  6. 【請求項6】 請求項5において、 前記筒状内壁部分の先端面と、前記容器における当該先
    端面が当接する前記第2の端板部分の表面との間には、
    インク通過用の切り欠きが形成されているインクタン
    ク。
  7. 【請求項7】 請求項6において、 前記容器と前記可動部材の間、あるいは、前記可動部材
    には、前記大気開放室から前記インク貯留室に向かう気
    泡通過用の溝あるいは孔が形成されているインクタン
    ク。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 前記可動部材の前記仕切り板部分に前記気泡通過用の溝
    あるいは孔が形成されており、当該気泡通過用の溝ある
    いは孔のインクメニスカスの強度は、前記インク吸引力
    よりも若干大きいインクタンク。
  9. 【請求項9】 筒状胴部、およびこの筒状胴部の両端開
    口をそれぞれ封鎖している第1および第2の端板部分を
    備えた容器と、 前記第1の端板部分に形成した大気開放孔と、 前記第2の端板部分に形成したインク取出し孔と、 前記容器の内部を前記大気開放孔の側の大気開放室と前
    記インク取出し孔の側のインク貯留室とに仕切っている
    と共に、当該容器の筒状胴部の内周面に沿って当該筒状
    胴部の中心軸線の方向に往復移動可能な第1可動部材
    と、 前記第1可動部材における前記インク貯留室の側に配置
    され、当該第1可動部材の表面部分に沿って前記中心軸
    線の方向に往復移動可能な第2可動部材と、 これら第1および第2可動部材の間に形成された前記大
    気開放室に連通している連通室と、 前記第2可動部材を介して前記第1可動部材を前記大気
    開放室の側に付勢している付勢部材とを有し、 前記第1可動部材は前記インク貯留室に作用するインク
    吸引力によって移動し、 前記容器の前記内周面と前記第1可動部材の間に形成さ
    れる第1の隙間は、前記第1可動部材の前記表面部分と
    前記第2可動部材の間に形成される第2の隙間よりも大
    きく、 これら第1の隙間および第2の隙間に形成されるインク
    メニスカスの強度は、前記インク吸引力よりも大きいイ
    ンクタンク。
  10. 【請求項10】 請求項9において、 前記第1可動部材は、前記大気開放室および前記インク
    貯留室を仕切っている仕切り板部分と、この仕切り板部
    分の外周縁から前記インク貯留室の側に延びている筒状
    外壁部分と、前記仕切り板部分の表面から前記インク貯
    留室の側に延びている筒状内壁部分とを備えており、 前記第2可動部材は、前記筒状外壁部分の内周面および
    前記筒状内壁部分の外周面に沿って移動可能であるイン
    クタンク。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 前記容器の第2の端板部分は前記インク貯留室内に突出
    した筒状枠を備え、この筒状枠の中心開口部を介して前
    記インク貯留室が前記インク取出し孔に連通しており、 前記可動部材が前記インク取出し孔の側に移動して前記
    筒状内壁部分の先端面が前記第2の端板部分の表面に当
    接した状態では、当該筒状内壁部分の内側に前記筒状枠
    が位置し、 前記筒状内壁部分の先端面と、前記第2の端板部分の表
    面との間には、インク通過用の切り欠きが形成されてい
    るインクタンク。
  12. 【請求項12】 請求項1ないし11のうちのいずれか
    の項において、 前記インク貯留室内のインクエンドを光学的に検出可能
    な反射面からなる被検出部を有しているインクタンク。
  13. 【請求項13】 請求項12において、 前記反射面は、前記筒状胴部の内側側面または前記可動
    部材に形成されているインクタンク。
  14. 【請求項14】 請求項12または13において、 前記反射面は直交する一対のプリズム反射面からなるイ
    ンクタンク。
  15. 【請求項15】 請求項1ないし14のうちのいずれか
    の項において、 前記大気開放室にインクを供給するインク供給口と、 前記可動部材に形成されている前記大気開放室と前記イ
    ンク貯留室を連通している開口部と、 この開口部に取り付けたインクが浸透可能なインク供給
    用フィルタとを有しているインクタンク。
  16. 【請求項16】 請求項15に記載のインクタンクと、 前記インク供給口に一端が接続されたインク供給管と、 前記インク供給管の他端に接続されたメインインクタン
    クと、 前記メインインクタンクから前記インク供給管を介して
    前記インクタンクにインクを供給するインクポンプとを
    有しているインク供給システム。
  17. 【請求項17】 請求項16において、 前記インクタンクのインクエンドを光学的に検出するイ
    ンクエンド検出手段を有しているインク供給システム。
  18. 【請求項18】 請求項17において、 前記インクエンド検出手段は、前記インク貯留室内のイ
    ンクエンドを光学的に検出可能な反射面からなる被検出
    部と、前記インクタンクの外側に配置された検出部とを
    備えているインク供給システム。
  19. 【請求項19】 請求項18において、 前記反射面は、前記筒状胴部の内側側面または前記可動
    部材に形成されているインク供給システム。
  20. 【請求項20】 請求項16ないし19のうちのいずれ
    かの項において、 前記インクエンド検出手段によって前記インクタンクの
    インクエンドが検出されると、所定量のインクを前記イ
    ンクタンクに補充するために前記インク供給ポンプを駆
    動制御する制御手段を有しているインク供給システム。
  21. 【請求項21】 請求項1ないし15のうちのいずれか
    の項に記載のインクタンクが複数個配列され、各インク
    タンクの前記インク貯留室には異なる色のインクが貯留
    されるカラー印字用インクタンク。
  22. 【請求項22】 請求項21において、 インクタンクケースと、 このインクタンクケース内に形成されている複数の前記
    インクタンクと、 前記インクタンクケース内に形成されている廃インクを
    回収するための廃インク回収部とを有しているカラー印
    字用インクタンク。
  23. 【請求項23】 請求項21または22において、 前記大気開放室にインクを供給するインク供給口と、 前記可動部材に形成されている前記大気開放室と前記イ
    ンク貯留室を連通している開口部と、 この開口部に取り付けたインクが浸透可能なインク供給
    用フィルタとを有しているカラー印字用インクタンク。
  24. 【請求項24】 請求項23に記載のカラー印字用イン
    クタンクと、 各インクタンクの各インク供給口に一端が接続された複
    数本のインク供給管と、 各インク供給管の他端に接続された複数のメインインク
    タンクと、 各メインインクタンクから各インク供給管を介して各イ
    ンクタンクに各色のインクを供給するインクポンプとを
    有しているインク供給システム。
  25. 【請求項25】 請求項24において、 各インクタンクのインクエンドを光学的に検出するイン
    クエンド検出手段を有しているインク供給システム。
  26. 【請求項26】 請求項25において、 前記インクエンド検出手段は、前記インク貯留室内のイ
    ンクエンドを光学的に検出可能なプリズム反射面からな
    る被検出部と、前記インクタンクの外側に配置された検
    出部とを備えているインク供給システム。
  27. 【請求項27】 請求項26において、 前記反射面は、前記筒状胴部の内側側面または前記可動
    部材に形成されているインク供給システム。
  28. 【請求項28】 請求項1ないし15のいずれかの項に
    記載のインクタンクをインク供給源とするインクジェッ
    トプリンタ。
  29. 【請求項29】 請求項16ないし20のいずれかの項
    に記載のインク供給システムを備えているインクジェッ
    トプリンタ。
  30. 【請求項30】 請求項21ないし23のいずれかの項
    に記載のカラー印字用インクタンクをインク供給源とす
    るインクジェットプリンタ。
  31. 【請求項31】 請求項24ないし27のいずれかの項
    に記載のインク供給システムを備えているインクジェッ
    トプリンタ。
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