JP2003311426A - 溶接制御装置、およびその方法 - Google Patents

溶接制御装置、およびその方法

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JP2003311426A
JP2003311426A JP2002112403A JP2002112403A JP2003311426A JP 2003311426 A JP2003311426 A JP 2003311426A JP 2002112403 A JP2002112403 A JP 2002112403A JP 2002112403 A JP2002112403 A JP 2002112403A JP 2003311426 A JP2003311426 A JP 2003311426A
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welding current
electrode
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Mitsunori Kamisada
光憲 神定
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 母材間の隙間または母材と電極の隙間をなく
して、短時間で母材を接合し、溶接品質を向上すること
ができる抵抗溶接制御方法を提供する。 【解決手段】 電極間距離を計測しつつ、溶接電流を印
加して(S3〜6)、計測した電極間距離から、その変
化速度Δh/Δtを求め(S7)、変化速度に対応して
印加している溶接電流を変更する(S8〜S10)。こ
れにより被溶接部材が爆飛することなく十分になじんで
板隙がない状態を作り出し、その後本通電を行って(S
11〜S15)母材を接合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接制御装置、お
よびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】抵抗スポット溶接の品質向上を目的とす
る方法としては、溶接電流通電中の電極移動量を利用し
た様々な方法が考案されている。
【0003】これは、主に電極の移動量で通電中の母材
熱膨張を推定し、通電中の溶接リアルタイム制御や接合
強度の推定を行うものである。
【0004】しかしながら、電極移動量という特徴量で
あるが故の短所がないわけではない。たとえば、電極閉
圧時においても被溶接部材である母材間に隙間がある場
合や母材に対し電極が面直でない場合には、通電による
母材の軟化によって母材間、または母材と電極の隙間が
なじみ、結果的に電極移動量が母材熱膨張量と板隙なじ
みの複合されたものとなる。
【0005】したがって、単に電極移動量を母材熱膨張
量として溶接制御を行うことが困難になってくる。
【0006】この点を鑑みた溶接制御装置および制御方
法として、たとえば、特開平7−232279、および
特開平7−303973には、母材間の隙間をなくすた
め、本通電の前に複数回の間欠的な予備的通電を行い、
熱膨張量と電極間移動量が一致することを確認した後、
本通電を行うことで、母材間の隙間がある場合において
も、溶接品質を均一に保つことが開示されている。
【0007】また、特開平10−146680、特開平
11−90642、および特開2000−218379
には、母材間の隙間をなくすために、電動加圧式溶接ガ
ンを用い、サーボモータの位置情報、または加圧時のサ
ーボモータのトルク電流を監視し、母材間の隙間がなく
なるように加圧力を制御することが開示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前者の
特開平7−232279、および特開平7−30397
3に開示されている方法では、母材接合のための本通電
の前に熱膨張量と電極間移動量が一致することを確認し
なければならないため、間欠的な予備通電、つまり通
電、冷却を繰り返す必要がある。
【0009】このため、溶接時間が必要以上に長くな
り、生産性が低下するという問題がある。
【0010】また、後者の特開平10−146680、
特開平11−90642、および特開2000−218
379では、母材間の隙間がなくなるほどに加圧力を高
める必要があるため、用いる溶接ガンの機械的剛性によ
っては母材間の隙間がなくなるほどの加圧力を加えるこ
とができない場合があり、必ずしも母材間の隙間をこの
技術だけで完全になくすることができないという問題が
ある。
【0011】そこで本発明の目的は、母材間の隙間また
は母材と電極の隙間をなくして、短時間で母材を接合
し、溶接品質を向上することができる抵抗溶接制御装
置、およびその方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、以下の
構成により達成される。
【0013】(1)一対の溶接電極間の距離を計測する
電極間距離計測手段と、前記電極間距離計測手段が計測
した電極間距離から、該電極間距離の変化速度を求め、
該変化速度に応じて前記溶接電極に印加する溶接電流を
制御する溶接電流制御手段と、を有することを特徴とす
る溶接制御装置。
【0014】(2)前記溶接電流制御手段は、電極間距
離の変化速度と溶接電流印加時の被溶接部材の温度変化
から得られた回帰式により求められた溶接電流補正値に
より前記溶接電流を変更することを特徴とする。
【0015】(3)前記溶接電流制御手段は、溶接状態
のシミュレーションによって得られた電極間距離の変化
速度と被溶接部材の温度変化から求められた電流補正値
により前記溶接電流を変更することを特徴とする。
【0016】(4)一対の溶接電極により被溶接部材を
挟んで加圧する段階と、前記溶接電極間の距離を計測し
つつ、前記溶接電極に溶接電流を印加する段階と、計測
された前記溶接電極間の距離から前記溶接電極間の距離
の変化速度を算出する段階と、前記変化速度に応じて前
記溶接電流を変更する段階と、を有することを特徴とす
る溶接制御方法。
【0017】(5)前記溶接電流を変更する段階は、電
極間距離の変化速度と溶接電流印加時の被溶接部材の温
度変化から得られた回帰式により求められた溶接電流補
正値により溶接電流を変更することを特徴とする。
【0018】(6)前記溶接電流を変更する段階は、溶
接状態のシミュレーションによって得られた電極間距離
の変化速度と被溶接部材の温度変化から求められた電流
補正値により溶接電流を変更することを特徴とする請求
項1記載の溶接制御方法。
【0019】(7)前記溶接電流を変更する段階は、前
記電極間距離の変化速度が、所定の速度となった時点
で、被溶接部材の接合に必要な電流を印加するように溶
接電流を変更すること特徴とする。
【0020】
【発明の効果】本発明は請求項ごとに以下の効果を奏す
る。
【0021】請求項1記載の本発明による溶接制御装置
によれば、電極間距離計測手段が電極間距離を計測し
て、溶接電流制御手段が計測した電極間距離からその変
化速度を求めて、変化速度に対応して溶接電流を制御す
ることとしたので、通電初期に発生する被溶接部材間の
なじみによる電極間距離の減少度合いに応じて溶接電流
を増減させることが可能になり、被溶接部材が爆飛する
ことなく十分になじんで板隙がない状態を作り出すこと
ができるようになる。したがって、被溶接部材の隙間除
去時間を短縮することができ、短時間で母材を接合し、
溶接品質を向上することができる。
【0022】請求項2記載の本発明による溶接制御装置
によれば、溶接電流制御手段は、電極間距離の変化速度
と溶接電流印加時の被溶接部材の温度変化から得られた
回帰式により求められた溶接電流補正値により溶接電流
を変更することとしたので、被溶接部材が爆飛すること
のない状態で板隙をなくすために必要な溶接電流を作り
出すことができる。
【0023】請求項3記載の本発明による溶接制御装置
によれば、溶接状態のシミュレーションによって得られ
た電極間距離の変化速度と被溶接部材の温度変化から求
められた電流補正値により溶接電流を変更することとし
たので、被溶接部材が爆飛することのない状態で板隙を
なくすために必要な溶接電流を作り出すことができる。
【0024】請求項4記載の本発明による溶接制御方法
によれば、電極間距離を計測しつつ、溶接電流を印加し
て、計測した電極間距離から、その変化速度を求め、変
化速度に対応して印加している溶接電流を変えることと
したので、通電初期に発生する被溶接部材間のなじみに
よる電極間距離の減少度合いに応じて溶接電流を増減さ
せることが可能になり、被溶接部材が爆飛することなく
十分になじんで板隙がない状態を作り出すことができる
ようになる。したがって、被溶接部材の隙間除去時間を
短縮することができ、短時間で被溶接部材を接合し、溶
接品質を向上することができる。
【0025】請求項5記載の本発明による溶接制御方法
によれば、電極間距離の変化速度と溶接電流印加時の被
溶接部材の温度変化から得られた回帰式により求められ
た溶接電流補正値により印加している溶接電流を変更す
ることとしたので、被溶接部材が爆飛することのない状
態で板隙をなくすために必要な溶接電流を作り出すこと
ができる。
【0026】請求項6記載の本発明による溶接制御方法
によれば、溶接状態のシミュレーションによって得られ
た電極間距離の変化速度と被溶接部材の温度変化から求
められた電流補正値により印加している溶接電流を変更
することとしたので、被溶接部材が爆飛することのない
状態で板隙をなくすために必要な溶接電流を作り出すこ
とができる。
【0027】請求項6記載の本発明による溶接制御方法
によれば、電極間距離の変化速度が、所定の速度となっ
た時点で、被溶接部材の接合に必要な電流を印加するよ
うに溶接電流を変更することとしたので、通電中の被溶
接部材の発熱、軟化に伴う電極間距離の変化速度が所定
の速度となったことで被溶接部材間の隙間が除去された
と判断し、接合のための本通電を実行することで、短時
間で被溶接部材を接合し、溶接品質を向上することがで
きる。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態を説明する。
【0029】図1は、本発明を適用した抵抗溶接制御装
置の概略構成を示す図面である。
【0030】図において、抵抗溶接機は、ロボットアー
ム先端のエンドエフェクタとして取り付けられる溶接ガ
ン1であり、電極アーム11、電極アーム11に固定さ
れている下部溶接電極12、電極アーム11上を移動自
在に取り付けられている上部溶接電極13、上部溶接電
極13を上下動させる送りねじ機構14とサーボモータ
15、およびサーボモータ15の回転位置を検出するエ
ンコーダ16を有する。
【0031】また、この溶接ガン1には、電極アーム1
1の支持するフランジ17と、このフランジ17に取り
付けられていて溶接ガン1をロボットアーム先端に取り
付けるためのアタッチメント18と、フランジ17とは
絶縁した状態で下部溶接電極12および上部溶接電極1
3に溶接電流を供給するための電極19が設けられてい
る。
【0032】一方、溶接電極の開閉および溶接電流の制
御は電極位置制御装置2と、溶接電流制御装置3によっ
て行われる。
【0033】電極位置制御装置2は、上部溶接電極13
の位置により溶接電極の開閉と位置の計測を行う。
【0034】この電極位置制御装置2は、エンコーダ1
6から出力されるサーボモータ15の回転位置信号から
上部溶接電極13の現在位置を求めて、溶接ガン1の溶
接電極12および13の開閉動作を行っている。また、
上部溶接電極13の現在位置は、溶接電流制御装置3へ
電極移動量として出力されている。
【0035】溶接電流制御装置3は、電極位置制御装置
2から得られた電極移動量から電極間距離の変化速度Δ
h/Δtを求める変化速度演算部31と、あらかじめ求
められている回帰式または板隙除去電流補正関を記憶し
た記憶部32と、溶接電流を補正するための補正値を求
める溶接電流補正値演算部33と、この溶接電流補正値
に基づいて溶接電流を補正して溶接ガンに供給する溶接
電流を制御する溶接電流制御部34と、溶接電流制御部
34の制御により必要な溶接電流を溶接ガン1に供給す
る電源回路36と、からなる。
【0036】変化速度演算部31は、電極位置制御装置
2から得られた電極移動量から微少時間Δt当たりの電
極間距離Δhの変化の度合い、すなわち電極間距離の変
化速度Δh/Δtを求めるものである。
【0037】電極位置制御装置2から得られる電極移動
量自体は、下部溶接電極12と上部溶接電極13とが接
した状態(溶接する板材のない状態)を0とし、この0
ポイントから上部溶接電極13の現在位置までの距離で
あり、この現在位置があらかじめ決められた微少時間Δ
tごとにどの程度変化したかを求めることで電極間距離
の変化速度Δh/Δtが得られる。なお、変化速度Δh
/Δtは、微少時間Δtごと求めるのではなく、得られ
た上部溶接電極13の現在位置(移動量)を微分するこ
とにより求めてもよい。
【0038】記憶部32は、たとえば、あらかじめ実験
によって求められた回帰式、あるいはシミュレーション
により求めた板隙除去電流補正関数f(△h/△t)を
記憶したものである(詳細後述)。
【0039】ここで、板隙除去電流補正について説明す
る。
【0040】図2は、母材間の隙間および母材と電極の
当接角度の違いによる通電中の電極間移動波形を示す図
面である。
【0041】母材間の隙間と電極当接角度の条件を図3
に示す。母材10の板隙0mm(板隙なし)、角度0°
(母材10に対し溶接電極12、13が面直に当接)を
A(図3A)、母材10の板隙0mm、角度5°をB
(図3B)、母材10の板隙2mm、角度0°をC(図
3C)、板隙2mm、角度5°をD(図3A)とする。
【0042】図2は、閉圧する一対の電極12、13を
直接接触させた位置を基準位置(電極間0mm)とし、
電極間移動量を観測したものである。
【0043】この図から、母材間または母材と電極の間
に隙間がある場合は、通電により電極間距離は一旦減少
し、母材のなじみによって隙間がなくなると、電極間距
離は反転して増加することがわかる。
【0044】また、電極間距離が反転し、増加した後は
隙間のない最適な状態での溶接による電極間移動波形に
近似することがわかる。すなわち、板隙や電極当接角度
が0°ではないB〜Dの場合でも、電極間距離が反転、
増加後は、板隙がなく電極当接角度が0°のAと同様の
電極間移動波形となっている。
【0045】つまり、電極間距離の反転、増加現象の発
現は、母材のなじみによって、母材間または母材と電極
の間の隙間がなくなったと判断することができる。
【0046】そこで、本発明は、この現象を母材板隙除
去に適用したものである。
【0047】図4は、上述した現象を利用した溶接手順
を示すフローチャートである。
【0048】まず、一対の溶接電極12および13を所
定の加圧力で閉圧する(S1)。
【0049】その後、加圧完了か否かを判断する(S
2)。この判断は、電極位置制御装置2によって行わ
れ、所定の圧力により上部溶接電極13を母材に押しつ
けた状態で、上部溶接電極13の移動が停止したことを
エンコーダ16からの信号により確認した時点で加圧完
了とする。
【0050】続いて溶接電流(板隙除去通電開始)を印
加する(S3)。
【0051】このとき、通常は、溶接電流を印加するこ
とで、母材の熱膨張により電極間距離が増加し、ナゲッ
トの生成に至り、接合されることになる。
【0052】しかし、母材間または母材と電極の間に隙
間がある場合は、上述したように電極間距離が一旦減少
する。そして、板隙がなくならない状態でそのまま溶接
電流を印加しつづけた場合、母材は局所的に発熱し、融
点に達した時点で母材の一部が爆飛してしまう。
【0053】したがって、これを抑止しつつ、短時間で
母材間の隙間をなくし、所望の接合強度を得るために
は、母材を爆飛させることなく、母材間または母材と電
極の間に隙間をなくすようにしなければならない。
【0054】このために本溶接手順では、通電初期に板
隙除去電流(溶接電極に印加している電流)を流し、電
極間距離の変化速度△h/△tを監視する。
【0055】そしてもし、母材のなじみによる電極間距
離の減少を検出したならば、そのときの電極間距離の変
化速度△h/△tに応じて板隙除去電流を補正し、母材
温度が融点に達しないように制御する。
【0056】図5は、このような板隙除去電流の補正の
一例を示す図面である。
【0057】図に示すように、電極間距離の変化速度△
h/△tが大きくなる(電極間変位波形の傾きが大きく
なる)ほど板隙除去電流を少なくすることで、母材温度
が融点に達することなく、母材間または母材と電極の間
に隙間をなくすために必要な電流を印加することができ
る。
【0058】この板隙除去電流の補正値は、たとえば、
あらかじめ実験によって電極間距離の変化速度△h/△
tと母材温度から回帰式を求めるか、またはシミュレー
ションにより同様な電極間距離の変化速度△h/△tと
母材温度の関係を再現して板隙除去電流補正関数f(△
h/△t)を求めておいて、その回帰式または板隙除去
電流補正関数f(△h/△t)により電極間距離の変化
速度△h/△tに応じた電流値に補正する。
【0059】なお、求めた回帰式または板隙除去電流補
正関数f(△h/△t)は、記憶部32に記憶してお
く。
【0060】そして、板隙除去電流の補正値を随時算出
し、状況に応じた最適な板隙除去電流を印加することが
可能となる。
【0061】具体的な処理手順は、板隙除去電流の印加
開始(S3)後、現在までの通電時間を記憶する(S
4)。
【0062】続いて、所定時間経過したか否かを判断す
る(S5)。ここで、板隙除去電流印加時間が所定時間
を経過しても、なお母材のなじみが不十分で電極間距離
△h/△tがほぼゼロにならなかった場合は、異常と判
断し、溶接プロセスを中断(S21)、外部に異常を知
られる(S22、異常出力)。
【0063】一方、板隙除去電流印加時間が所定時間経
過していなければ、電極位置制御装置2から電極移動量
を読み込み(S6)、変化速度演算部31が電極間距離
の変化速度△h/△tを求め、記憶する(S7)。
【0064】そして、板隙除去が完了したか否かを判断
する(S8)。この判断は、電極間距離の変化速度△h
/△tがほぼ0になったか否かにより判断する。なお、
ここでほぼ0としたのは、測定誤差などにより電極間距
離の変化速度△h/△tが完全に0にならないことがあ
るためで、そのような測定誤差を見込むためである。ま
た、この判断においては、電極間距離の変化速度△h/
△tが0になった時点ではなく、電極間が減少する方向
から増加に転ずるようになった時点としてもよい。
【0065】この判断の結果、板隙除去が完了していな
ければ、記憶部32に記憶してある回帰式または板隙除
去電流補正関数f(△h/△t)を用いて、電極間距離
の変化速度△h/△tに応じた板隙除去電流値を算出し
て(S9)、印加している電流を補正する(S10)。
【0066】一方、板隙除去が完了すると、母材間の隙
間がなくなったものとして、溶接を行うための接合電流
の印加へ移行する(S11)。
【0067】以降は母材接合のための接合電流を所定時
間(S12)印加し(本通電)、通電を終了して(S1
3)、電極の開放を開始して(S14)、電極の開放が
完了したら(S15)、処理を終了する。
【0068】以上により、板隙や溶接電極の当接角度に
傾きがあるような場合でも、板隙除去電流の印加により
短時間で板隙をなくして、安定した接合強度を得ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用した接制御装置の概略構成を示
す図面である。
【図2】 母材間の隙間および母材と電極の当接角度の
違いによる、通電中の電極間移動波形を示す図面であ
る。
【図3】 母材間の隙間と電極当接角度の条件を説明す
るための図面である。
【図4】 溶接の制御手順を示すフローチャートであ
る。
【図5】 板隙除去電流の補正の一例を示す図面であ
る。
【符号の説明】
1…溶接ガン 2…電極位置制御装置 3…溶接電流制御装置 10…母材 11…電極アーム 12…下部溶接電極 13…上部溶接電極 14…送りねじ機構 15…サーボモータ 16…エンコーダ 17…フランジ 18…アタッチメント 19…電極 31…変化速度演算部 32…記憶部 33…溶接電流補正値演算部 34…溶接電流制御部 36…電源回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の溶接電極間の距離を計測する電極
    間距離計測手段と、 前記電極間距離計測手段が計測した電極間距離から、該
    電極間距離の変化速度を求め、該変化速度に応じて前記
    溶接電極に印加する溶接電流を制御する溶接電流制御手
    段と、 を有することを特徴とする溶接制御装置。
  2. 【請求項2】 前記溶接電流制御手段は、 電極間距離の変化速度と溶接電流印加時の被溶接部材の
    温度変化から得られた回帰式により求められた溶接電流
    補正値により前記溶接電流を変更することを特徴とする
    請求項1記載の溶接制御装置。
  3. 【請求項3】 前記溶接電流制御手段は、 溶接状態のシミュレーションによって得られた電極間距
    離の変化速度と被溶接部材の温度変化から求められた電
    流補正値により前記溶接電流を変更することを特徴とす
    る請求項1記載の溶接制御装置。
  4. 【請求項4】 一対の溶接電極により被溶接部材を挟ん
    で加圧する段階と、 前記溶接電極間の距離を計測しつつ、前記溶接電極に溶
    接電流を印加する段階と、 計測された前記溶接電極間の距離から前記溶接電極間の
    距離の変化速度を算出する段階と、 前記変化速度に応じて前記溶接電流を変更する段階と、
    を有することを特徴とする溶接制御方法。
  5. 【請求項5】 前記溶接電流を変更する段階は、 電極間距離の変化速度と溶接電流印加時の被溶接部材の
    温度変化から得られた回帰式により求められた溶接電流
    補正値により溶接電流を変更することを特徴とする請求
    項1記載の溶接制御方法。
  6. 【請求項6】 前記溶接電流を変更する段階は、 溶接状態のシミュレーションによって得られた電極間距
    離の変化速度と被溶接部材の温度変化から求められた電
    流補正値により溶接電流を変更することを特徴とする請
    求項1記載の溶接制御方法。
  7. 【請求項7】 前記溶接電流を変更する段階は、 前記電極間距離の変化速度が、所定の速度となった時点
    で、被溶接部材の接合に必要な電流を印加するように溶
    接電流を変更すること特徴とする請求項4〜6のいずれ
    か一つに記載の溶接制御方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007175740A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Hitachi Ltd 通電接合方法及び装置
JP7464262B2 (ja) 2020-04-03 2024-04-09 株式会社ナ・デックス 溶接制御装置及び溶接制御方法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2007175740A (ja) * 2005-12-28 2007-07-12 Hitachi Ltd 通電接合方法及び装置
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