JP2003310389A - ウォーターマットレス - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ギャジベッドにウォーターマットレスを適用
した場合において、背の部分を起伏させた状態でウォー
ターバッグ内の水の移動をできるだけ少なくする構造と
することで、身体支持性能を低下さすことが無く、ウォ
ーターマットレスがフラットな通常の状態においては、
人体を均一な圧力により支持するとともに、不使用時に
はコンパクトに折りたたみ保管や搬送を容易とするウォ
ーターマットレスを提供することにある。 【解決手段】 開閉自在な矩形の袋体１の内部周縁に弾
性発泡体よりなるクッション体２配し、ウォーターバッ
グ収容部３を形成し、該ウォーターバッグ収容部３内に
複数のウォーターバッグ４を所定の方向に並設したもの
において、ウォーターバッグ４内に該ウォーターバッグ
４の内容積とほぼ同程度の容積を有する弾性発泡体５を
有し、ウォーターバッグ４内に水を封入したことを特徴
とするウォーターマットレス。

Description

【発明の詳細な説明】 【０００１】 【産業上の利用分野】 本発明は、軽量のウォーターマ
ットレスとして、背上げ機構の付いたキャッジ式のベッ
ドに適用できるウォーターマットレスの改良に関するも
のである。 【０００２】 【従来の技術】 ウォーターマットレスは水の浮力を利
用して身体を均一な圧力により支持する特徴が有り、ス
プリングや弾性発泡体のクッションと比較すると身体の
重量バランスで重たい部位(腰部、臀部、肩部、頭部)に
圧力が集中することがなく、床ずれを起こしにくいもの
である。このため、長期間マットレス上に横たわってい
なければならない寝たきりの患者にとって非常に良いク
ッション体と言われている。 【０００３】しかしながら、老人や、寝たきり患者の場
合自力で起き上がることが困難な場合が多く、床板の背
の部分が起伏駆動するギャッジ式のベッドが使用される
ことが多く、ギャッジ式ベッドにウォーターマットレス
を使用した場合、背の部分を起伏するとウォーターバッ
グ内の水が下方へ流動し、背の部分のウォーターバッグ
内の水がほとんど無くなり身体を正常に支持することが
できなくなっていた。 【０００４】このような欠点を解決するものとして、ウ
ォーターバッグをベッドの長手方向に沿って複数分割し
て並設するものがある。この場合水の流動は、分割され
た、それぞれのウォーターバッグ内に限定されるためベ
ッドの背の部分が起伏状態で、ウォーターバッグの背部
分の水がほとんど無くなるようなことは起こらないが、
ウォーターバッグ内での水の移動は起こり、分割された
それぞれのウォーターバッグの下側が膨れ上がり身体支
持の性能は依然にとして良い状態ではなかった。 【０００５】 【発明が解決しようとする課題】 ギャジベッドにウォ
ーターマットレスを適用した場合において、背の部分を
起伏させた状態でウォーターバッグ内の水の移動をでき
るだけ少なくする構造とすることで、身体支持性能を低
下さすことが無く、ウォーターマットレスがフラットな
通常の状態においては、人体を均一な圧力により支持す
るとともに、不使用時にはコンパクトに折りたたみ保管
や搬送を容易とするウォーターマットレスを提供するこ
とにある。 【０００６】 【課題を解決するための手段】開閉自在な矩形の袋体１
の内部周縁に弾性発泡体よりなるクッション体２配し、
ウォーターバッグ収容部３を形成し、該ウォーターバッ
グ収容部３内に複数のウォーターバッグ４を所定の方向
に並設したものにおいて、ウォーターバッグ４内に該ウ
ォーターバッグ４の内容積とほぼ同程度の容積を有する
弾性発泡体５を有し、ウォーターバッグ４内に水を封入
したことを特徴とするウォーターマットレスである。 【０００７】 【作用】 本発明は、ウォーターバッグ４内に水ととも
に、ウォーターバッグ４の内容積にほぼ等しい容積の弾
性発泡体５が封入されたものであるため、水は弾性発泡
体５内に吸収保持された状態となり、これをギャッジベ
ッドに適用した場合、ギャッジベッドの背の部分を起伏
傾斜させても、弾性発泡体の形状保持力と水の吸収保持
力が働き、身体の圧力と傾斜による重力からの弾性発泡
体内の水の吐き出し量を少なく抑えることができ、ウォ
ーターバッグ４内での水の移動が少なくなり、ウォータ
ーバッグ４の下方への膨らみを小さく抑えることがで
き、身体支持性能を大きく損なうことが無くなる。 【０００８】 【実施例】以下に本発明の一実施例を図面に基づいて説
明する。図１は本発明の一実施例の全体の構造を示すも
ので、内部の構造をわかり易くするために、一部を切欠
いて示した全体斜視図である。 【０００９】袋体１は矩形な箱状のもので、全周の襠部
６にファスナー７を有し、開閉自在な構造となってい
る。表面の鏡部８は周縁のクッション体２と内部のウォ
ーターバッグ４のクッション性の違和感を和らげるため
に、綿、または、ウレタンフォームを充填し一体にキル
ティング加工が施されている。 【００１０】クッション体２はウレタンフォームを使用
したものであるが、特に素材を限定するものではなく、
別の弾性体を使用したものでもかまわない、クッション
体２の表面は滑りを良好とし分解組立を容易にするため
に不織布９で全体を被覆してある。 【００１１】ウォーターバッグ収容部３には、ウォータ
ーバッグ４に水漏れが発生した場合のガードとてし、防
水性シートよりなるライナー１０が設置してあり、該ラ
イナー１０内に複数のウォーターバッグ４をマットレス
の長手方向に沿って並設してある。 【００１２】次に図２に示すように、ウォーターバッグ
４の構造は、防水性シートを袋状に形成したウォーター
バッグ４内にウォーターバッグ４の内容積とほぼ同等の
容積を占める弾性発泡体５として矩形なフレタンフォー
ムが封入されており、水の出し入れは、給水口１１より
行い、キャップ１２により水を密閉できるようになって
いる。 【００１３】密閉された水は、ウレタンフォームの気泡
内に入り込み保持される、その際気泡内の空気が外に排
出されるためウォーターバッグ４内の空気は異音発生を
防止するために抜く必要がある。 【００１４】ウレタンフォーム内に保持つれた水は、外
圧がかからないと水を排出せず、排出する水は外圧のか
かっている部分のみとなるため、水の移動量を少なく抑
えることができ、図３に示すように、キャッジベッドの
背の部分を起伏傾斜させた場合において、ウォーターバ
ッグの変形が少なく、ウォーターバッグ４の下側への膨
らみや、ウォーターバッグ４自体の下側へのズレ込みも
少なくなり、身体を良好に支持することができる。 【００１５】図４に示すように、不使用時にはウォータ
ーバッグ４の水を抜き、全体を折りたたみベルト１３に
より締付け固定することで、コンパクトに保管でき、搬
送や移動も容易に行うことができるようになっている。 【００１６】 【発明の効果】 本発明のものは、ウォーターバッグ４
内に水とともに、ウォーターバッグ４の内容積にほぼ等
しい容積の弾性発泡体５が封入されたものであるため、
水は弾性発泡体５内に吸収保持された状態となり、これ
をギャッジベッドに適用した場合、ギャッジベッドの背
の部分を起伏傾斜させても、弾性発泡体の形状保持力と
水の吸収保持力が働き、身体の圧力と傾斜による重力か
らの弾性発泡体内の水の吐き出し量を少なく抑えること
ができる、そのためウォーターバッグ４内での水の移動
が少なくなり、ウォーターバッグ４の下方への膨らみを
小さく抑えることができ、また、弾性発泡体自体の形状
保持力によりウォーターバッグ４が下方へズレたりする
ことが無くなり、身体支持性能を大きく損なうことが無
い。

【図面の簡単な説明】 【図１】本発明のものの一実施例を示す一部を切り欠い
た全体斜視図。 【図２】図１のウォーターバッグ４の部分を示した一部
を切り欠いた斜視図。 【図３】本発明の一実施例のものをギャッジベッドに適
用し、背の部分を起伏傾斜した際の側面断面図。 【図４】不使用又は搬送移動のためにウォーターバッグ
４の水を抜き、全体を折り畳んだ状態を示す参考斜視
図。 【符号の説明】 １・・・袋体、２・・・クッション体、３・・・ウォー
ターバッグ収容部、４・・・ウォーターバッグ、５・・
・弾性発泡体、

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 【請求項１】開閉自在な矩形の袋体１の内部周縁に弾性
   発泡体よりなるクッション体２配し、ウォーターバッグ
   収容部３を形成し、該ウォーターバッグ収容部３内に複
   数のウォーターバッグ４を所定の方向に並設したものに
   おいて、ウォーターバッグ４内に該ウォーターバッグ４
   の内容積とほぼ同程度の容積を有する弾性発泡体５を有
   し、ウォーターバッグ４内に水を封入したことを特徴と
   するウォーターマットレス。