JP2003309747A - マルチスペクトル画像撮影方法 - Google Patents
マルチスペクトル画像撮影方法Info
- Publication number
- JP2003309747A JP2003309747A JP2002114621A JP2002114621A JP2003309747A JP 2003309747 A JP2003309747 A JP 2003309747A JP 2002114621 A JP2002114621 A JP 2002114621A JP 2002114621 A JP2002114621 A JP 2002114621A JP 2003309747 A JP2003309747 A JP 2003309747A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- light
- image
- prism
- slit
- pixel
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Withdrawn
Links
Landscapes
- Studio Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】簡単な装置構成で、簡便にマルチスペクトル画
像を撮影する。 【解決手段】撮影レンズの後にスリットを配置して、前
記撮影レンズから入射した光を前記スリットで絞り、前
記スリットを通過した光を、略平行光とし、前記略平行
光とされた光を、撮像素子の前面に設けられたプリズム
により、各画素毎に分光し、前記各画素毎に分光された
光を、前記撮像素子で1度に受光することによりマルチ
スペクトル画像を1ショットで撮影することにより前記
課題を解決する。
像を撮影する。 【解決手段】撮影レンズの後にスリットを配置して、前
記撮影レンズから入射した光を前記スリットで絞り、前
記スリットを通過した光を、略平行光とし、前記略平行
光とされた光を、撮像素子の前面に設けられたプリズム
により、各画素毎に分光し、前記各画素毎に分光された
光を、前記撮像素子で1度に受光することによりマルチ
スペクトル画像を1ショットで撮影することにより前記
課題を解決する。
Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、被写体を撮影する
際の撮影波長領域を複数のバンド帯域に分割して撮影し
て得られるマルチスペクトル画像を簡単に獲得すること
のできるマルチスペクトル画像撮影方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、デジタル画像処理の進歩によっ
て、画像の色情報(明度、色相、彩度)を完全に表現す
る手段として、画像の各画素毎に分光情報(スペクトル
画像)を備える画像、すなわちマルチスペクトル画像が
利用されている。このマルチスペクトル画像は、撮影被
写体の撮影波長領域を複数のバンド帯域に分割して各バ
ンド帯域毎に撮影被写体を撮影した複数のバンド画像か
ら構成されるマルチバンド画像に基づいて分光反射率分
布を各画像毎に推定して得られるものである。 【0003】このマルチバンド画像は、赤(R)、緑
(G)及び青(B)画像からなる従来のRGBカラー画
像では十分に表現できない色情報を再現することがで
き、例えば、より正確な色再現が望まれる絵画の分野で
は特に有効である。従来、マルチスペクトル画像を得る
ための方法としては、スチルカメラによる方法と、デジ
タルスチルカメラ(DSC)による方法とが知られてい
る。これらの方法は、いずれも380nm〜780nmの範
囲の撮影波長帯域をバンドパスフィルタ等を利用して、
複数の帯域に分割して、複数回撮影することにより、複
数のマルチバンド画像を得る方式である。 【0004】図4に、スチルカメラにより人物をスタジ
オ撮影してマルチスペクトル画像を得る方法の原理を示
す。図4に示すように、撮影対象(被写体人物)100
に所定の光源120をあて、撮影対象100の色情報
を、レンズ124を通してフィルム126上に撮影す
る。このとき、撮影対象100とレンズ124との間
に、異なる透過波長を持つ、例えば8つのフィルタ1〜
8を有するフィルタ板122を挿入し、これを回転させ
て、分光感度の異なる複数のチャンネルを通して、レン
ズ124により、可視波長域において略均一な分光感度
を持つ白黒フィルム126上に像を結像させ、複数の画
像(この場合には8枚)を撮影する。 【0005】また、例えば、撮影用レンズ及び結像した
光の像を光電的に読み取るCCDセンサを有するデジタ
ルスチルカメラを用い、前記撮影用レンズの前に複数個
(通常は6個以上)のカラーフィルタからなるバンドパ
スフィルタを配し、撮影時にこのバンドパスフィルタを
順次取り替えながら、同一被写体を複数回撮影するよう
にしてもよい。このバンドパスフィルタとして、光の通
過波長領域を変更可能な、波長可変フィルタである液晶
チューナブルフィルタを用いるようにしてもよい。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のマルチスペクトル画像の撮影方法は、いずれも、1
つのシーンを撮影するのに複数回(使用する異なるフィ
ルタの個数回、通常は6回以上)撮影しなければなら
ず、非常に時間を要し、煩雑であるという問題があっ
た。さらに、この方法では、カメラに液晶チューナブル
フィルタやバンドパスフィルタ等を組み込む必要があ
り、カメラ自体のサイズも大きくなってしまうという問
題もあった。 【0007】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、簡単な装置構成で、簡便にマルチスペク
トル画像を得ることのできるマルチスペクトル画像撮影
方法を提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、撮影レンズの後にスリットを配置して、
前記撮影レンズから入射した光を前記スリットで絞り、
前記スリットを通過した光を、略平行光とし、前記略平
行光とされた光を、撮像素子の前面に設けられたプリズ
ムにより、各画素毎に分光し、前記各画素毎に分光され
た光を、前記撮像素子で1度に受光することによりマル
チスペクトル画像を1ショットで撮影することを特徴と
するマルチスペクトル画像撮影方法を提供する。 【0009】また、前記撮像素子の前面に設けられたプ
リズムは、各画素毎に1つの微小プリズムが対応し、1
つの微小プリズムが1画素を分光するように、複数の微
小プリズムに分割されていることが好ましい。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明のマルチスペクトル
画像撮影方法について、添付の図面に示される好適実施
形態を基に詳細に説明する。 【0011】図1は、本発明に係るマルチスペクトル画
像撮影方法の第一実施形態を実施するためのマルチスペ
クトル画像撮影装置を示す概略構成図である。図1にお
いて、被写体10を撮影しマルチスペクトル画像を得
る、第一実施形態のマルチスペクトル画像撮影装置は、
撮影レンズ12、スリット14、コリメートレンズ1
6、プリズム18及び撮像素子20から構成されてい
る。 【0012】撮影レンズ12は、被写体10に対向し、
被写体10の画像を取り入れるものである。スリット1
4は、撮影レンズ12から入射された光を絞るものであ
る。コリメートレンズ16は、撮影レンズ12及びスリ
ット14を通過して来た光を略平行光とするものであ
る。プリズム18は、コリメートレンズ16によって略
平行光とされた光を各画素毎に分光するものである。 【0013】プリズム18は、平行光を分光する際、そ
のままでは光を連続して分光してしまうため、隣接した
点で分光された光が重なる虞があるため、画素ごとに分
光しこれらの分光光を分離するように、例えば、光が入
射する側の面には、入射する画像の各画素を分けるため
の黒い仕切り線のようなものが入っていることが好まし
い。このようにして、プリズム18は、各画素の光を、
それぞれ複数の少なくとも6以上の波長帯域に、短波側
から長波側まで分光するものとする。 【0014】撮像素子20は、特に限定はされないが、
画像を光電的に取得するものであり、例えば、デジタル
スチルカメラのCCD等が好適に例示される。撮像素子
20は、平行光となった被写体画像が各画素毎に複数の
波長帯域に分光された各光を全て受光できるだけの大き
さを持っているものとする。これにより、従来複数回の
撮影が必要であったマルチスペクトル画像の撮影を1シ
ョットで行うことが可能となる。 【0015】以下、本実施形態の作用を説明する。被写
体10のマルチスペクトル画像を撮影するに当たり、被
写体10を所定の光源で照射し、被写体10からの光を
撮影レンズ12で取り入れ、撮影レンズ12を透過した
光をスリット14で絞る。スリット14で絞られた光を
コリメートレンズ16で略平行光として、プリズム18
に入射させる。 【0016】プリズム18では、この略平行光とされた
光を、6以上の複数の波長帯域に分光する。複数の波長
帯域に分光された光は、撮像素子20で受光される。す
なわち、撮像素子20は、従来、各チャンネル(波長帯
域)毎に複数枚に別々に撮影されていた画像を、短波側
から長波側まで分光された波形データとして、一つの画
像として収録するものである。このようにして、1ショ
ットでマルチスペクトル画像を獲得することができる。
このように、本実施形態によれば、スリットとプリズム
という簡単な装置構成で、簡便にマルチスペクトル画像
を取得することができる。 【0017】次に、本発明の第二実施形態について説明
する。本発明のマルチスペクトル画像撮影方法の第二実
施形態を実行するためのマルチスペクトル画像撮影装置
の概略構成を図2に示す。図2に示すように、本実施形
態は、被写体10、撮影レンズ12、スリット14、コ
リメートレンズ16、プリズム22、撮像素子24とい
う基本的構成は、前記第一実施形態と同様である。 【0018】本実施形態が第一実施形態と異なる点は、
プリズム22が沢山の微小プリズム22aに分割され、
各1画素に1つの微小プリズム22aが対応し、1つの
微小プリズム22aが1画素を分光するようになってい
ることである。また、撮像素子24もこれに対応して、
その受光部が小受光部24aに区分けされている。1つ
の小受光部24aは、1つの微小プリズム22aによっ
て複数の波長帯域に分光された1画素の分光成分を受光
するように、各微小プリズム22aに対応している。 【0019】図3に、微小プリズム22aと、小受光部
24aとの対応を示す。図3に示すように、1つの微小
プリズム22aは、1画素を短波側から長波側まで、異
なる複数の波長帯域(図3では6個)に分光し、これを
1つの小受光部24aで受光している。本実施形態で
は、プリズム22をこのように各画素に対応させて、微
小プリズム22aに分割しているため、分光された光が
重なることはない。 【0020】以下、本実施形態の作用を説明する。第一
実施形態と同様に、被写体10のマルチスペクトル画像
を撮影するに当たり、被写体10を所定の光源で照射
し、被写体10からの光を撮影レンズ12で取り入れ、
撮影レンズ12を透過した光をスリット14で絞る。ス
リット14で絞られた光をコリメートレンズ16で略平
行光として、プリズム18に入射させる。 【0021】プリズム22では、入射された平行光を各
微小プリズム22aで、各1画素毎に複数の波長帯域に
分光する。本実施形態では、図3に示すように6個の波
長に分光している。複数の波長帯域に分光された光は、
撮像素子24の各小受光部24aで各画素毎の分光光毎
に受光される。すなわち、撮像素子24は、従来複数枚
に別々に撮影されていた画像を1つの画像として取得す
るものである。このようにして、1ショットで簡便にマ
ルチスペクトル画像を獲得することができる。 【0022】このように、以上説明した2つの実施形態
によれば、いずれもプリズムを利用する分光方法によ
り、大きく複雑な装置構成を用いることなく、マルチス
ペクトル画像をワンショットで、短時間に簡便に取得す
ることが可能となる。また、上記実施形態では、マルチ
バンドは6チャンネル(帯域)としたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、8チャンネルや16チャン
ネル等より多くの複数チャンネルに分光するようにして
もよい。ただし、チャンネル数が増えるほど、1度で撮
影するためには、すべての分光光を受光するために、撮
像素子20(あるいは24)のサイズをそれに応じて大
きくしなければならない。 【0023】また、分光された光が重ならないように、
前述したように、各画素に対応するようにプリズムに黒
線等の仕切りを入れたり、プリズムを各画素に対応した
微小プリズムに分割するようにしたが、さらに、プリズ
ムと撮像素子との距離を必要に応じて調整するようにし
てもよい。なお、現在の技術においては、このような微
小プリズムとして、数ミクロンから数百ミクロンのオー
ダーで、2次元マイクロプリズムを作成することは可能
である。取得されたマルチスペクトル画像は、画像メモ
リ等に格納され、その後の用途に応じた処理が施され、
各種用途に用いられる。 【0024】なお、上記実施形態では、撮像素子20
(24)としては、CCD等を例示していたが、従来の
スチルカメラにより、フィルム(白黒フィルム)に撮影
するようにしてもよい。この場合には、白黒フィルムに
撮影された濃淡の画像データをスキャナ等で読み取って
デジタルデータに変換し、スペクトルデータを得るよう
にすればよい。 【0025】以上、本発明のマルチスペクトル画像撮影
方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施
形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいの
はもちろんである。 【0026】 【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、スリ
ットとプリズムという簡単な装置構成により、1ショッ
トで、時間を要せずに、簡便にマルチスペクトル画像を
獲得することが可能となる。
際の撮影波長領域を複数のバンド帯域に分割して撮影し
て得られるマルチスペクトル画像を簡単に獲得すること
のできるマルチスペクトル画像撮影方法に関する。 【0002】 【従来の技術】近年、デジタル画像処理の進歩によっ
て、画像の色情報(明度、色相、彩度)を完全に表現す
る手段として、画像の各画素毎に分光情報(スペクトル
画像)を備える画像、すなわちマルチスペクトル画像が
利用されている。このマルチスペクトル画像は、撮影被
写体の撮影波長領域を複数のバンド帯域に分割して各バ
ンド帯域毎に撮影被写体を撮影した複数のバンド画像か
ら構成されるマルチバンド画像に基づいて分光反射率分
布を各画像毎に推定して得られるものである。 【0003】このマルチバンド画像は、赤(R)、緑
(G)及び青(B)画像からなる従来のRGBカラー画
像では十分に表現できない色情報を再現することがで
き、例えば、より正確な色再現が望まれる絵画の分野で
は特に有効である。従来、マルチスペクトル画像を得る
ための方法としては、スチルカメラによる方法と、デジ
タルスチルカメラ(DSC)による方法とが知られてい
る。これらの方法は、いずれも380nm〜780nmの範
囲の撮影波長帯域をバンドパスフィルタ等を利用して、
複数の帯域に分割して、複数回撮影することにより、複
数のマルチバンド画像を得る方式である。 【0004】図4に、スチルカメラにより人物をスタジ
オ撮影してマルチスペクトル画像を得る方法の原理を示
す。図4に示すように、撮影対象(被写体人物)100
に所定の光源120をあて、撮影対象100の色情報
を、レンズ124を通してフィルム126上に撮影す
る。このとき、撮影対象100とレンズ124との間
に、異なる透過波長を持つ、例えば8つのフィルタ1〜
8を有するフィルタ板122を挿入し、これを回転させ
て、分光感度の異なる複数のチャンネルを通して、レン
ズ124により、可視波長域において略均一な分光感度
を持つ白黒フィルム126上に像を結像させ、複数の画
像(この場合には8枚)を撮影する。 【0005】また、例えば、撮影用レンズ及び結像した
光の像を光電的に読み取るCCDセンサを有するデジタ
ルスチルカメラを用い、前記撮影用レンズの前に複数個
(通常は6個以上)のカラーフィルタからなるバンドパ
スフィルタを配し、撮影時にこのバンドパスフィルタを
順次取り替えながら、同一被写体を複数回撮影するよう
にしてもよい。このバンドパスフィルタとして、光の通
過波長領域を変更可能な、波長可変フィルタである液晶
チューナブルフィルタを用いるようにしてもよい。 【0006】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来のマルチスペクトル画像の撮影方法は、いずれも、1
つのシーンを撮影するのに複数回(使用する異なるフィ
ルタの個数回、通常は6回以上)撮影しなければなら
ず、非常に時間を要し、煩雑であるという問題があっ
た。さらに、この方法では、カメラに液晶チューナブル
フィルタやバンドパスフィルタ等を組み込む必要があ
り、カメラ自体のサイズも大きくなってしまうという問
題もあった。 【0007】本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされ
たものであり、簡単な装置構成で、簡便にマルチスペク
トル画像を得ることのできるマルチスペクトル画像撮影
方法を提供することを課題とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に、本発明は、撮影レンズの後にスリットを配置して、
前記撮影レンズから入射した光を前記スリットで絞り、
前記スリットを通過した光を、略平行光とし、前記略平
行光とされた光を、撮像素子の前面に設けられたプリズ
ムにより、各画素毎に分光し、前記各画素毎に分光され
た光を、前記撮像素子で1度に受光することによりマル
チスペクトル画像を1ショットで撮影することを特徴と
するマルチスペクトル画像撮影方法を提供する。 【0009】また、前記撮像素子の前面に設けられたプ
リズムは、各画素毎に1つの微小プリズムが対応し、1
つの微小プリズムが1画素を分光するように、複数の微
小プリズムに分割されていることが好ましい。 【0010】 【発明の実施の形態】以下、本発明のマルチスペクトル
画像撮影方法について、添付の図面に示される好適実施
形態を基に詳細に説明する。 【0011】図1は、本発明に係るマルチスペクトル画
像撮影方法の第一実施形態を実施するためのマルチスペ
クトル画像撮影装置を示す概略構成図である。図1にお
いて、被写体10を撮影しマルチスペクトル画像を得
る、第一実施形態のマルチスペクトル画像撮影装置は、
撮影レンズ12、スリット14、コリメートレンズ1
6、プリズム18及び撮像素子20から構成されてい
る。 【0012】撮影レンズ12は、被写体10に対向し、
被写体10の画像を取り入れるものである。スリット1
4は、撮影レンズ12から入射された光を絞るものであ
る。コリメートレンズ16は、撮影レンズ12及びスリ
ット14を通過して来た光を略平行光とするものであ
る。プリズム18は、コリメートレンズ16によって略
平行光とされた光を各画素毎に分光するものである。 【0013】プリズム18は、平行光を分光する際、そ
のままでは光を連続して分光してしまうため、隣接した
点で分光された光が重なる虞があるため、画素ごとに分
光しこれらの分光光を分離するように、例えば、光が入
射する側の面には、入射する画像の各画素を分けるため
の黒い仕切り線のようなものが入っていることが好まし
い。このようにして、プリズム18は、各画素の光を、
それぞれ複数の少なくとも6以上の波長帯域に、短波側
から長波側まで分光するものとする。 【0014】撮像素子20は、特に限定はされないが、
画像を光電的に取得するものであり、例えば、デジタル
スチルカメラのCCD等が好適に例示される。撮像素子
20は、平行光となった被写体画像が各画素毎に複数の
波長帯域に分光された各光を全て受光できるだけの大き
さを持っているものとする。これにより、従来複数回の
撮影が必要であったマルチスペクトル画像の撮影を1シ
ョットで行うことが可能となる。 【0015】以下、本実施形態の作用を説明する。被写
体10のマルチスペクトル画像を撮影するに当たり、被
写体10を所定の光源で照射し、被写体10からの光を
撮影レンズ12で取り入れ、撮影レンズ12を透過した
光をスリット14で絞る。スリット14で絞られた光を
コリメートレンズ16で略平行光として、プリズム18
に入射させる。 【0016】プリズム18では、この略平行光とされた
光を、6以上の複数の波長帯域に分光する。複数の波長
帯域に分光された光は、撮像素子20で受光される。す
なわち、撮像素子20は、従来、各チャンネル(波長帯
域)毎に複数枚に別々に撮影されていた画像を、短波側
から長波側まで分光された波形データとして、一つの画
像として収録するものである。このようにして、1ショ
ットでマルチスペクトル画像を獲得することができる。
このように、本実施形態によれば、スリットとプリズム
という簡単な装置構成で、簡便にマルチスペクトル画像
を取得することができる。 【0017】次に、本発明の第二実施形態について説明
する。本発明のマルチスペクトル画像撮影方法の第二実
施形態を実行するためのマルチスペクトル画像撮影装置
の概略構成を図2に示す。図2に示すように、本実施形
態は、被写体10、撮影レンズ12、スリット14、コ
リメートレンズ16、プリズム22、撮像素子24とい
う基本的構成は、前記第一実施形態と同様である。 【0018】本実施形態が第一実施形態と異なる点は、
プリズム22が沢山の微小プリズム22aに分割され、
各1画素に1つの微小プリズム22aが対応し、1つの
微小プリズム22aが1画素を分光するようになってい
ることである。また、撮像素子24もこれに対応して、
その受光部が小受光部24aに区分けされている。1つ
の小受光部24aは、1つの微小プリズム22aによっ
て複数の波長帯域に分光された1画素の分光成分を受光
するように、各微小プリズム22aに対応している。 【0019】図3に、微小プリズム22aと、小受光部
24aとの対応を示す。図3に示すように、1つの微小
プリズム22aは、1画素を短波側から長波側まで、異
なる複数の波長帯域(図3では6個)に分光し、これを
1つの小受光部24aで受光している。本実施形態で
は、プリズム22をこのように各画素に対応させて、微
小プリズム22aに分割しているため、分光された光が
重なることはない。 【0020】以下、本実施形態の作用を説明する。第一
実施形態と同様に、被写体10のマルチスペクトル画像
を撮影するに当たり、被写体10を所定の光源で照射
し、被写体10からの光を撮影レンズ12で取り入れ、
撮影レンズ12を透過した光をスリット14で絞る。ス
リット14で絞られた光をコリメートレンズ16で略平
行光として、プリズム18に入射させる。 【0021】プリズム22では、入射された平行光を各
微小プリズム22aで、各1画素毎に複数の波長帯域に
分光する。本実施形態では、図3に示すように6個の波
長に分光している。複数の波長帯域に分光された光は、
撮像素子24の各小受光部24aで各画素毎の分光光毎
に受光される。すなわち、撮像素子24は、従来複数枚
に別々に撮影されていた画像を1つの画像として取得す
るものである。このようにして、1ショットで簡便にマ
ルチスペクトル画像を獲得することができる。 【0022】このように、以上説明した2つの実施形態
によれば、いずれもプリズムを利用する分光方法によ
り、大きく複雑な装置構成を用いることなく、マルチス
ペクトル画像をワンショットで、短時間に簡便に取得す
ることが可能となる。また、上記実施形態では、マルチ
バンドは6チャンネル(帯域)としたが、本発明はこれ
に限定されるものではなく、8チャンネルや16チャン
ネル等より多くの複数チャンネルに分光するようにして
もよい。ただし、チャンネル数が増えるほど、1度で撮
影するためには、すべての分光光を受光するために、撮
像素子20(あるいは24)のサイズをそれに応じて大
きくしなければならない。 【0023】また、分光された光が重ならないように、
前述したように、各画素に対応するようにプリズムに黒
線等の仕切りを入れたり、プリズムを各画素に対応した
微小プリズムに分割するようにしたが、さらに、プリズ
ムと撮像素子との距離を必要に応じて調整するようにし
てもよい。なお、現在の技術においては、このような微
小プリズムとして、数ミクロンから数百ミクロンのオー
ダーで、2次元マイクロプリズムを作成することは可能
である。取得されたマルチスペクトル画像は、画像メモ
リ等に格納され、その後の用途に応じた処理が施され、
各種用途に用いられる。 【0024】なお、上記実施形態では、撮像素子20
(24)としては、CCD等を例示していたが、従来の
スチルカメラにより、フィルム(白黒フィルム)に撮影
するようにしてもよい。この場合には、白黒フィルムに
撮影された濃淡の画像データをスキャナ等で読み取って
デジタルデータに変換し、スペクトルデータを得るよう
にすればよい。 【0025】以上、本発明のマルチスペクトル画像撮影
方法について詳細に説明したが、本発明は、以上の実施
形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱し
ない範囲において、各種の改良や変更を行ってもよいの
はもちろんである。 【0026】 【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、スリ
ットとプリズムという簡単な装置構成により、1ショッ
トで、時間を要せずに、簡便にマルチスペクトル画像を
獲得することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るマルチスペクトル画像撮影方法
の第一実施形態を実施するためのマルチスペクトル画像
撮影装置を示す概略構成図である。 【図2】 本発明の第二実施形態を実行するためのマル
チスペクトル画像撮影装置の概略構成図である。 【図3】 図2の微小プリズムと小受光部との関係を示
す説明図である。 【図4】 従来のマルチスペクトル画像の撮影方法を示
す説明図である。 【符号の説明】 10 被写体 12 撮影レンズ 14 スリット 16 コリメートレンズ 18、22 プリズム 20、24 撮像素子 22a 微小プリズム 24a 小受光部
の第一実施形態を実施するためのマルチスペクトル画像
撮影装置を示す概略構成図である。 【図2】 本発明の第二実施形態を実行するためのマル
チスペクトル画像撮影装置の概略構成図である。 【図3】 図2の微小プリズムと小受光部との関係を示
す説明図である。 【図4】 従来のマルチスペクトル画像の撮影方法を示
す説明図である。 【符号の説明】 10 被写体 12 撮影レンズ 14 スリット 16 コリメートレンズ 18、22 プリズム 20、24 撮像素子 22a 微小プリズム 24a 小受光部
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 【請求項1】撮影レンズの後にスリットを配置して、前
記撮影レンズから入射した光を前記スリットで絞り、前
記スリットを通過した光を、略平行光とし、 前記略平行光とされた光を、撮像素子の前面に設けられ
たプリズムにより、各画素毎に分光し、前記各画素毎に
分光された光を、前記撮像素子で1度に受光することに
よりマルチスペクトル画像を1ショットで撮影すること
を特徴とするマルチスペクトル画像撮影方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002114621A JP2003309747A (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | マルチスペクトル画像撮影方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002114621A JP2003309747A (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | マルチスペクトル画像撮影方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003309747A true JP2003309747A (ja) | 2003-10-31 |
Family
ID=29396364
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002114621A Withdrawn JP2003309747A (ja) | 2002-04-17 | 2002-04-17 | マルチスペクトル画像撮影方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003309747A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7973928B2 (en) | 2007-04-06 | 2011-07-05 | Nikon Corporation | Spectroscopic instrument, image producing device, spectroscopic method, and image producing method |
-
2002
- 2002-04-17 JP JP2002114621A patent/JP2003309747A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US7973928B2 (en) | 2007-04-06 | 2011-07-05 | Nikon Corporation | Spectroscopic instrument, image producing device, spectroscopic method, and image producing method |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
TWI444050B (zh) | 從彩色馬賽克成像器達到全色反應的方法及裝置 | |
US10574911B2 (en) | Multispectral imaging apparatus | |
US9681057B2 (en) | Exposure timing manipulation in a multi-lens camera | |
JP6939000B2 (ja) | 撮像装置及び撮像方法 | |
JP4899149B2 (ja) | 面順次方式カラーカメラシステム | |
JP4118916B2 (ja) | マルチスペクトル画像撮影装置 | |
CA2812860C (en) | Digital multi-spectral camera system having at least two independent digital cameras | |
WO2020025987A1 (en) | A hybrid spectral imager | |
US9787915B2 (en) | Method and apparatus for multi-spectral imaging | |
JP2013546249A5 (ja) | ||
WO2012176616A1 (ja) | 分光画像撮影装置 | |
AU2010221241A1 (en) | Temporally aligned exposure bracketing for high dynamic range imaging | |
JP2008136251A (ja) | マルチスペクトル画像撮影装置 | |
CN107534759A (zh) | 摄像装置、摄像方法和程序 | |
US20190058837A1 (en) | System for capturing scene and nir relighting effects in movie postproduction transmission | |
CN105956989B (zh) | 运动信息获取装置和运动信息获取方法 | |
JP3673845B2 (ja) | 撮像装置 | |
US10178360B2 (en) | Imaging sensor coupled with layered filters | |
US9110293B2 (en) | Prismatic image replication for obtaining color data from a monochrome detector array | |
EP0428884A1 (en) | Colour filter arrangement for a solid-state imaging apparatus | |
JP2003309747A (ja) | マルチスペクトル画像撮影方法 | |
JP2002281513A (ja) | 画像撮影方法およびスペクトル画像取得装置およびプログラム | |
JP2010274048A (ja) | 眼底カメラ | |
JP2005167444A (ja) | 分光特性推定を行なう画像処理装置 | |
JP4311945B2 (ja) | 電子的撮像装置及び顕微鏡システム |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20050705 |