JP2003305142A - ゴルフクラブヘッドの評価方法 - Google Patents

ゴルフクラブヘッドの評価方法

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JP2003305142A JP2002113073A JP2002113073A JP2003305142A JP 2003305142 A JP2003305142 A JP 2003305142A JP 2002113073 A JP2002113073 A JP 2002113073A JP 2002113073 A JP2002113073 A JP 2002113073A JP 2003305142 A JP2003305142 A JP 2003305142A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ゴルフクラブヘッドの亀裂および損傷等の破壊
の発生を非破壊で評価し、さらに、ゴルフクラブヘッド
の亀裂または損傷を目視により確認できる時点よりも前
に、亀裂または損傷の発生の有無を把握して耐久性を評
価することができるゴルフクラブヘッドの評価方法を提
供する。 【解決手段】本発明のゴルフクラブヘッド1の評価方法
は、ゴルフクラブヘッド1のフェース面10に複数回打
撃が付与されたゴルフクラブヘッド1について耐久性を
評価するものである。本発明のゴルフクラブヘッド1の
評価方法は、ゴルフクラブヘッド1のフェース面10に
振動を与えた際のフェース面10の応答信号を測定する
測定工程と、測定された応答信号の有する所定の周波数
範囲に位置するピーク周波数の値を求め、このピーク周
波数の値の基準値に対する比率を用いてゴルフクラブヘ
ッド1の耐久性を評価する評価工程とを有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属製または合金
製の中空のゴルフクラブヘッドの評価方法に関し、特
に、打撃回数に伴うゴルフクラブの耐久性の劣化を評価
するゴルフクラブヘッドの評価方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ゴルフクラブでゴルフボールをよ
り遠くに飛ばすことのできる種々のゴルフクラブヘッド
が提供されている。例えば、ゴルフクラブヘッドのフェ
ース面にチタン合金等の特殊な材料を用いたり、フェー
ス面を有する部材の肉厚を薄くしてゴルフクラブヘッド
のフェース面の反発係数を向上させている。さらに、ゴ
ルフクラブヘッドのフェース面の肉厚を薄肉化するとと
もに、フェース面と接合される部分を薄肉化する極限設
計が行われつつある。このようなゴルフクラブヘッドを
備えるゴルフクラブは、特にゴルフボールを遠くに飛ば
して飛距離をかせぎ、さらにはスコアアップにつながる
ため、ゴルフ競技者にとって重要な道具となっている。
【0003】このようにゴルフボールの飛距離を稼ぐゴ
ルフクラブヘッドは、上述したようにフェース面を有す
る部材を薄肉化する方向にあるため、ゴルフボールを打
った際にゴルフクラブヘッドが前触れもなくいきなり全
体が破壊することがないように、ゴルフクラブヘッドの
耐久性を厳しく評価することが重要となっている。
【0004】一方、ゴルフクラブヘッドの破壊に関する
耐久性の評価は、一般に、エアキャノンを用いてゴルフ
クラブヘッドのフェース面に向けて打撃を与えるか、あ
るいは試打ロボットまたはゴルファによるゴルフボール
の試打等を行って、ゴルフクラブヘッドのフェース面に
繰り返し打撃を与え、所定回数の打撃の後に、ゴルフク
ラブヘッドの亀裂または損傷の程度を目視によって確認
する方法がとられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、従来の
ゴルフクラブヘッドの耐久性の評価では、ゴルフクラブ
ヘッドの亀裂または損傷の程度を目視により行っている
ため、表面に発生する大きな亀裂または損傷によってし
か破壊の状態を確認できない。目視によって破壊の確認
されたゴルフクラブヘッドはゴルフボールを打つことに
よっていきなり全体が破壊する可能性が極めて高い状態
にある。すなわち、目視によって破壊を確認できたゴル
フクラブヘッドはすでに寿命を全うしたものである。こ
のようなゴルフクラブヘッドしか確認できない従来の耐
久性の評価ではゴルフクラブヘッドの耐久性を厳しく評
価することはできないといった問題がある。
【0006】さらに、従来の評価方法では、亀裂の発生
および亀裂の進展などの破壊の過程を調べることはでき
ないため、ゴルフクラブヘッドの開発にとって、耐久性
を確保しつつ反発係数を向上させた極限設計を進めてい
く上で大きな障害となっている。また、フェース面の肉
厚をぎりぎりまで薄くして極限設計されたものについて
は、現在のゴルフクラブヘッドの寿命がどの位あるか、
定量的に予測することも必要である。
【0007】本発明はかかる問題に鑑みてなされたもの
であり、ゴルフクラブヘッドの亀裂および損傷等の破壊
の発生を非破壊で評価し、さらに、ゴルフクラブヘッド
の亀裂または損傷を目視により確認できる時点よりも前
に、亀裂または損傷の発生の有無を把握して耐久性を評
価することができるゴルフクラブヘッドの評価方法を提
供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の態様は、ゴルフクラブヘッドのフェース面
に複数回打撃が付与されたゴルフクラブヘッドについて
耐久性を評価するゴルフクラブヘッドの評価方法であっ
て、前記ゴルフクラブヘッドのフェース面に振動を与え
た際の前記フェース面の応答信号を測定する測定工程
と、測定された応答信号の有する所定の周波数範囲に位
置するピーク周波数の値を求め、このピーク周波数の値
の基準値に対する比率を用いてゴルフクラブヘッドの耐
久性を評価する評価工程を有することを特徴とするゴル
フクラブヘッドの評価方法を提供することにある。
【0009】この場合、前記基準値は、例えば前記ゴル
フクラブヘッドが初期状態にある時にフェース面に振動
を与えた際の前記フェース面の応答信号の有する、前記
所定の周波数範囲に位置するピーク周波数の値である。
本発明において、初期状態にあるゴルフクラブヘッドと
は、ゴルフクラブヘッドの作製時点からのゴルフボール
による打撃、またはこれと同等の打撃がフェース面に付
与された累積打撃回数が10回以下のものをいう。
【0010】本発明においては、前記評価工程で得られ
るピーク周波数および前記基準値とするピーク周波数
は、前記ゴルフクラブヘッドのフェース面の共振周波数
とすることができる。また、前記共振周波数はともに、
2000Hz〜7000Hzの周波数範囲に位置する1
次共振周波数である。
【0011】さらに、本発明においては、例えば、前記
評価工程におけるピーク周波数の値の基準値に対する比
率が95%未満の場合、前記ゴルフクラブヘッドに欠陥
が発生しているものと評価する。この場合、前記応答信
号は、前記フェース面に振動を与えた際の前記フェース
面の打撃音の音圧信号であることが好ましい。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るゴルフクラブ
ヘッドの評価方法について、添付の図面に示される好適
実施例を基に詳細に説明する。図1は本発明の実施例に
係るゴルフクラブヘッドの評価方法に用いられる測定装
置を示す模式図である。
【0013】図1に示すように、測定装置100におい
ては、ゴルフクラブヘッド1のフェース面10に対向す
る位置にマイクロフォン3が配置され、このマイクロフ
ォン3に騒音計4が接続されている。この騒音計4はA
/Dコンバータ5を介してパーソナルコンピュータ6
(以下、パソコンという)と接続されている。
【0014】A/Dコンバータ5は、騒音計4から出力
された音圧信号をデジタル信号に変換してパソコン6に
送信する装置である。パソコン6は、デジタル化された
音圧信号を周波数解析し、ゴルフクラブヘッド1のフェ
ース面10の1次共振周波数を求めるための分析機器で
ある。パソコン6において、公知の周波数分析により1
次共振周波数が求められる。すなわち、フェース面10
に振動を与えた際の音圧信号である応答信号を測定し、
この応答信号から1次共振周波数が求められる。
【0015】次に、1次共振周波数の測定方法について
説明する。打撃回数が不明の状態にある現在使用中のゴ
ルフクラブ11を用意する。このゴルフクラブは、ブラ
ンド名、商品型式、またはゴルフクラブの番手、ドライ
バーもしくはスプーン等の種類を少なくとも識別できる
ものとする。マイクロフォン3の近傍に、ゴルフクラブ
11のゴルフクラブヘッド1のホーゼル部を宙づりにす
るか、または軽く支持した状態でゴルフクラブ11を配
置する。
【0016】この後、ゴルフクラブヘッド1のフェース
面10(打撃面)をハンマ2で加振してフェース面10
を振動させ、加振時の打撃音をマイクロフォン3を介し
て騒音計4で測定する。この騒音計4で測定された打撃
音をA/Dコンバータ5を介してパソコン6に取り込
み、公知の手法、例えばFFT(Fast Fourier Transfo
rmation)等を用いて1次共振周波数を求める。
【0017】1次共振周波数を求める際、パソコン6で
は、例えば2000Hz〜7000Hzの狭帯域で周波
数分析が行われる。2000Hz〜7000Hzの帯域
に複数のピークが発生するが、予めゴルフクラブ11の
ブランド別、商品別、またはゴルフクラブの番手、ドラ
イバーもしくはスプーン等の種類別に1次共振周波数の
発生帯域を、例えば3200〜5200Hzのように定
めておいて、音圧信号の周波数波形から、1次共振周波
数を特定する。
【0018】一方、パソコン6は、ゴルフクラブ11の
識別されたブランド名、商品型式、またはゴルフクラブ
の番手、ドライバーもしくはスプーン等の種類を参照し
て参照テーブルから基準値を呼び出す。この基準値につ
いては後述する。パソコン6は、呼び出された基準値と
特定された1次共振周波数の値とを用いて、1次共振周
波数の基準値に対する比率を求め、この比率が95%未
満の場合、少なくとも打撃後のゴルフクラブヘッド1に
は亀裂あるいは損傷等の欠陥が発生した状態にあると評
価する。
【0019】ここで基準値とは、製造してゴルフクラブ
ヘッドのフェース面に打撃が与えられていない新品時の
ゴルフクラブヘッド、またはゴルフボールの試打による
打撃もしくはこれに相当する打撃の累積打撃回数が10
回以下であるゴルフクラブヘッドを有するゴルフクラブ
について、上述した測定装置で同様の測定を行って1次
共振周波数を測定した、いわゆるゴルフクラブヘッドの
初期状態の1次共振周波数の値である。基準値は、初期
状態にあるゴルフクラブヘッドのフェース面の1次共振
周波数を上記測定方法で測定するものに限定されず、パ
ソコン6に、このような基準値をブランド別、商品型式
別、またはゴルフクラブの番手、ドライバーもしくはス
プーン等の種類別に区分けして持つ参照テーブルを備
え、この参照テーブルを参照して特定することもでき
る。なお、所定期間経過後、ゴルフクラブヘッドの1次
共振周波数を随時計測して追跡調査を行ってもよい。
【0020】このようにしてゴルフクラブヘッドの耐久
性を評価することができるのは、以下に示すような知見
を本願発明者等が見出したからである。図2は、横軸に
打撃回数をとり、縦軸に1次共振周波数をとって1次共
振周波数の打撃回数に伴う変化の過程を模式的に示すグ
ラフである。なお、図2の例は、チタン合金製のフェー
ス面10の板厚が2.4mm、ヘッドスピード換算で4
0m/秒に相当する打撃力を与えた試験条件によるもの
である。
【0021】図2に示すように、本願発明者等は、ゴル
フクラブヘッドの1次共振周波数の変化の過程におい
て、1次共振周波数が打撃回数が増加するに伴いわずか
に周波数が低下する領域R1 と、打撃に伴う1次共振周
波数の低下が大きくなる領域R 2 と、打撃に伴う1次共
振周波数の低下がさらに大きくなる領域R3 との3つの
領域が存在することを見出した。領域R1 は、疲労破壊
により少しずつゴルフクラブヘッドの剛性が低下してい
る状態であると考えられる。領域R2 は、フェース面の
裏面などに亀裂が入り、表面に向けて亀裂が進展してい
る状態であると考えられる。領域R3 は、亀裂がフェー
ス面にまで達し、亀裂が急激に広がっている状態である
と考えられる。このことから、領域R1 と領域R2 との
境界領域である領域Aで、フェース面の裏面などに亀裂
が入り始めたと考えられる。すなわち、領域Aがゴルフ
クラブヘッドの破壊の開始領域と考えられる。また、領
域Bにおいて、フェース面に亀裂が到達し、目視により
亀裂が確認された。
【0022】図2に示す例の場合、本願発明者等は、1
次共振周波数の値が、初期値(初期状態にあった時の1
次共振周波数の値)の95%未満では、ゴルフクラブヘ
ッド1に亀裂または損傷による欠陥が発生していること
を見出している。1次共振周波数の初期値に対する比率
が95%未満の、主に上記領域R2 では、目視では亀裂
および損傷を判別できない。しかし、フェース面10の
内部にはすでに亀裂または損傷が発生していることが予
測される。この状態から、200回程度の打撃回数後目
視によりゴルフクラブヘッド1に破壊を確認することが
できるのは明らかである。このように、1次共振周波数
の値が初期値に対して95%未満では、少なくともゴル
フクラブヘッド1の何処かに目視では判別できない亀裂
または損傷が発生しており、破壊に至ることは明らかで
ある。このため、初期値を基準値とし、1次共振周波数
のこの基準値に対する比率を用いて、目視できない亀裂
または損傷等の破壊がゴルフクラブヘッドに発生してい
る旨の評価を行うことができる。なお、1次共振周波数
の基準値に対する比率を用いて破壊が発生する旨の評価
を行う条件を95%としたが、本発明ではこれに限定さ
れず、80%未満、90%未満、あるいは97%未満、
99%未満といったように設定してもよく、例えば、ブ
ランド別、商品型式別、またはゴルフクラブの番手、ド
ライバーもしくはスプーン等の種類別に変えてもよい。
また、本発明で用いるピーク周波数は、フェース面の1
次共振周波数に限られず、2次、3次等の高次の共振周
波数を用いてもよい。
【0023】このように、従来、目視により、フェース
面の表面に亀裂または損傷等が発生した時点で破壊を判
断していたが、この判断時点よりも前に目視では判別で
きない亀裂または損傷等の発生を把握することができ
る。このような測定は、1回の打撃のたびに、あるい
は、複数回、例えば10回の打撃のたびに、1次共振周
波数を測定することで、履歴を求めることができ、ゴル
フクラブヘッドの破壊の発生の時期を、打撃回数によっ
て定量的に把握することもできる。
【0024】特に、近年、中空のゴルフクラブヘッドで
上述の極限設計を行いつつある。このような中空のゴル
フクラブヘッドにおいて破壊は、フェース面の打撃点の
裏面が起点となり易い。そして、その起点からフェース
面の表面に向かって亀裂が進展し、ゴルフクラブヘッド
全体の破壊に至る。使用中のゴルフクラブのゴルフクラ
ブヘッドのフェース面の裏面の状態は、ゴルフクラブヘ
ッドを破壊することなく、かつ簡単に観察することがで
きない。このため、従来の目視による方法では、破壊が
ある程度進展した状態で、破壊と判断せざるを得ない。
【0025】また、中空のゴルフクラブヘッドは、フェ
ース面が溶接によりヘッド本体部と接合されている。こ
のため、溶接不良などにより、必ずしもフェース面の打
撃点の裏面で破壊が生じるとは限らず、上記溶接による
接合部から亀裂または損傷が発生することも多い。この
ように、亀裂の発生の起点として、ゴルフクラブヘッド
のフェース面のみならずフェース面を取り巻く接合部に
注意しなければならない。
【0026】本発明の評価方法においては、例えば、1
次共振周波数の初期値に対する変化率を求める。しか
も、1次共振周波数におけるフェース面の振動形態がフ
ェース面の中心領域で最大の変位となり、接合部等の周
辺領域で歪みが最大となるので、従来、目視により確認
できなかった位置または大きさの亀裂または損傷による
影響が1次共振周波数に反映され易い。そこで、1次共
振周波数の打撃回数に伴って大きく変化する開始時期を
特定し、亀裂または損傷の発生の時期とすることができ
る。これにより、ゴルフクラブヘッドの亀裂または損傷
の発生を判断することができるので、例えば、予め測定
された1次共振周波数の打撃回数に対する履歴特性をブ
ランド別、商品型式別、またはゴルフクラブの番手、種
類別に保持しておき、これを参照することで、ゴルフク
ラブヘッドの完全破壊の時期を定量的に予測することが
できる。従って、ゴルフクラブヘッドの耐久性を定量的
に評価することもできる。
【0027】本実施例においては、ゴルフボールによる
打撃あるいはこれと同等の打撃を付与した後のゴルフク
ラブヘッド1のフェース面10をハンマ2を用いて加振
して1次共振周波数を求めた。しかし、本発明は、これ
に限定されるものではなく、人または試打ロボットによ
りフェース面にゴルフボールの打撃を与え、または、エ
アキャノンを用いてゴルフボールをフェース面に当てて
打撃を与え、この打撃時の打撃音から1次共振周波数を
測定してもよい。さらに、ゴルファがゴルフコースを1
ラウンド回りゴルフのプレーの前後で1次共振周波数を
測定し、これらの結果から現在のゴルフクラブヘッドの
亀裂または損傷の発生の有無を判断し評価することもで
きる。また、例えば、初期状態にあるゴルフクラブヘッ
ドの1次共振周波数をゴルフクラブヘッドまたはゴルフ
クラブに貼り付けられるシールまたはタグ等のラベルに
予め表示しておき、ゴルファがこのゴルフクラブを購入
して使用を開始してから所定の期間が経過した後、1次
共振周波数を測定できるゴルフクラブ販売店等に持ち込
み、所定の期間が経過後のゴルフクラブヘッドの1次共
振周波数を測定してもらい、現在のゴルフクラブヘッド
に亀裂または損傷が発生していないかを判断することも
できる。
【0028】また、本実施例においては、打撃音から1
次共振周波数を測定したが、これ限定されるものではな
く、他の方法によって測定してもよい。例えば、インパ
クトハンマでゴルフクラブヘッドを叩き、そのときのフ
ェース面の振動の加速度信号を応答信号として測定し、
この加速度信号から1次共振周波数を求めてもよい。図
3は1次共振周波数の他の測定方法に利用される測定装
置を示す模式図である。
【0029】図3に示すように、測定装置100は、ゴ
ルフクラブヘッド1のフェース面10に加速度ピックア
ップ20を貼り付け、インパクトハンマ30を用いて、
フェース面10にインパクト加振を行う。加速度ピック
アップ20からアンプ21を介して得られる加速度信号
と、インパクト加振の加振力を計測するインパクトハン
マ30を用いてアンプ31を介して得られる加振力の加
振信号とをFFTアナライザ22に取込み、FFTアナ
ライザ22でインパクト加振力に対する加速度信号の関
数、すなわち伝達関数を求める。その際、インパクトハ
ンマ30による加振位置をゴルフクラブヘッド1のフェ
ース面10上で分散させてインパクト加振を行い、伝達
関数を加振位置別に求める。このようにして求められた
複数の伝達関数において、加振位置にかかわらずフェー
ス面10の1次共振周波数の振動モードの形態に起因し
た同一の位相を持つ急峻なピークが現れる。このピーク
位置における周波数を1次共振周波数として取り出す。
このように1次共振周波数を測定するようにしてもよ
い。
【0030】また、インパクトハンマの替わりに、加振
器を用いてフェース面を加振して振動を与えてもよい。
この場合、加振器による加振力に対するフェース面の応
答信号である加速度信号の比率、すなわち、加振点にお
ける伝達関数を用いてフェース面の1次、2次、・・・
等の共振周波数を求めてもよいし、加振器の加速度信号
に対するフェース面の応答信号の周波数特性から求めら
れる所定の周波数範囲のピーク周波数を用いてもよい。
すなわち、特公平5−33071号公報で開示する方法
を用いて周波数特性を求めて所定の周波数範囲のピーク
周波数を用いてもよい。この場合、伝達関数のピーク周
波数がフェース面の共振周波数である場合と異なり、ピ
ーク周波数がフェース面の共振周波数とはならないが、
少なくともピーク周波数はフェース面の共振周波数の変
化に追随して変化するので、この変化を用いてゴルフク
ラブヘッドの耐久性を評価することができる。この場
合、ピーク周波数は、600Hz〜3000Hzの周波
数範囲とするのがよい。
【0031】
【発明の効果】以上、詳細に説明したように、本発明に
よれば、非破壊で目視できない細かな亀裂または損傷等
の破壊の発生の有無を知ることができるので、ゴルフク
ラブヘッドの破壊を目視により確認できる時点よりも前
に、ゴルフクラブヘッドの耐久性を評価することがで
き、さらには、ゴルフクラブヘッドの寿命を定量的に予
測することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例に係るゴルフクラブヘッドの
評価方法に用いられる測定装置を示す模式図である。
【図2】 1次共振周波数が打撃回数に伴って変化する
様子を模式的に示すグラフである。
【図3】 1次共振周波数の他の測定方法に利用される
測定装置を示す模式図である。
【符号の説明】
1 ゴルフクラブヘッド 2 ハンマ 3 マイクロフォン 4 騒音計 5 A/Dコンバータ 6 パーソナルコンピュータ(パソコン) 10 フェース面 11 ゴルフクラブ 20 加速度ピックアップ 21、31 アンプ 22 FFTアナライザ 30 インパクトハンマ 100 測定装置

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ゴルフクラブヘッドのフェース面に複数回
    打撃が付与されたゴルフクラブヘッドについて耐久性を
    評価するゴルフクラブヘッドの評価方法であって、 前記ゴルフクラブヘッドのフェース面に振動を与えた際
    の前記フェース面の応答信号を測定する測定工程と、 測定された応答信号の有する所定の周波数範囲に位置す
    るピーク周波数の値を求め、このピーク周波数の値の基
    準値に対する比率を用いてゴルフクラブヘッドの耐久性
    を評価する評価工程とを有することを特徴とするゴルフ
    クラブヘッドの評価方法。
  2. 【請求項2】前記基準値は、前記ゴルフクラブヘッドが
    初期状態にある時にフェース面に振動を与えた際の前記
    フェース面の応答信号の有する、前記所定の周波数範囲
    に位置するピーク周波数の値である請求項1に記載のゴ
    ルフクラブヘッドの評価方法。
  3. 【請求項3】前記評価工程で得られるピーク周波数およ
    び前記基準値とするピーク周波数は、前記ゴルフクラブ
    ヘッドのフェース面の共振周波数である請求項2に記載
    のゴルフクラブヘッドの評価方法。
  4. 【請求項4】前記共振周波数はともに、2000Hz〜
    7000Hzの周波数範囲に位置する1次共振周波数で
    ある請求項3に記載のゴルフクラブヘッドの評価方法。
  5. 【請求項5】前記評価工程におけるピーク周波数の値の
    基準値に対する比率が95%未満の場合、前記ゴルフク
    ラブヘッドに欠陥が発生しているものと評価する請求項
    1〜4のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッドの評
    価方法。
  6. 【請求項6】前記応答信号は、前記フェース面に振動を
    与えた際の前記フェース面の打撃音の音圧信号である請
    求項1〜5のいずれか1項に記載のゴルフクラブヘッド
    の評価方法。
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