JP2003297802A - 基板処理装置及び基板処理方法 - Google Patents

基板処理装置及び基板処理方法

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JP2003297802A
JP2003297802A JP2002094201A JP2002094201A JP2003297802A JP 2003297802 A JP2003297802 A JP 2003297802A JP 2002094201 A JP2002094201 A JP 2002094201A JP 2002094201 A JP2002094201 A JP 2002094201A JP 2003297802 A JP2003297802 A JP 2003297802A
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etching
wafer
light
liquid
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Nobuo Konishi
信夫 小西
Naoki Shindo
尚樹 新藤
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Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 基板処理装置及び基板処理方法を提供する。 【解決手段】 基板Wの表面WSにエッチング液Eを供
給してエッチングを施す基板処理方法において,前記エ
ッチング液Eは,基板の表面WSがエッチングされない
ように保護する保護因子Ebを含有し,前記保護因子E
bは,光Lを照射すると基板の表面WSをエッチングす
るエッチング因子Eeに改質するものであって,基板の
表面WSに前記エッチング液Eを供給することにより,
前記基板の表面WSに前記保護因子Ebを供給し,前記
基板の表面WSに供給した保護因子Ebに対して前記光
Lを照射して,前記保護因子Ebを前記エッチング因子
Eeに改質し,前記エッチング因子Eeによって前記基
板の表面WSをエッチングすることとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は,例えば半導体ウェ
ハやLCD基板用ガラス等の基板に対してエッチング処
理などする基板処理装置及び基板処理方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば半導体デバイスの製造工程におい
ては,半導体ウェハ(以下,「ウェハ」という。)の表
面上に酸化シリコン膜を成膜し,その上にエッチングマ
スク用のパターンニングされたレジスト膜を成膜した
後,酸化シリコン膜をエッチングする一連の処理が行わ
れる。レジストパターンは,ウェハ表面上に塗布したレ
ジスト膜に対し,露光装置によってマスクパターンを転
写した後,露光したレジストに現像装置において現像液
を供給して処理することにより形成される。レジストパ
ターン形成後,酸化シリコン膜をエッチングする方法と
しては,プラズマ化したガス等を用いるドライエッチン
グ法と,エッチング液を用いるウエットエッチング法が
ある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来のウエットエッチ
ング法にあっては,酸化シリコン膜のエッチングが等方
的に進行するため,レジストパターンに忠実なエッチン
グが困難であり,パターンの微細なエッチングに不向き
であるという問題がある。即ち,エッチング液により酸
化シリコン膜表面からエッチングが進行すると,横方向
にもエッチング液が侵入してエッチングが起こるので,
レジストパターンより幅広くエッチングされる欠点があ
る。
【0004】従って,本発明の目的は,ウエットエッチ
ング法において,直進的にエッチングを行うことができ
る基板処理装置及び基板処理方法を提供することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に,本発明によれば,基板に処理液を供給して,前記基
板の表面をエッチングする基板処理装置であって,リン
ス液を供給するリンス液供給ノズルと,エッチング液を
供給するエッチング液供給ノズルと,基板の表面に対し
て光を照射する光源を備え,前記光源は,前記光を基板
の表面に対して垂直に照射することを特徴とする,基板
処理装置が提供される。さらに,基板の表面に現像液を
供給する現像液供給ノズルを備えることが好ましい。本
発明の基板処理装置は,現像装置,洗浄装置及びエッチ
ング処理装置の機能を兼備する。従って,フットプリン
トを小さくすることができる。
【0006】前記基板を保持するスピンチャックを備え
ることが好ましい。即ち,ウェハをスピンチャックによ
り回転させながら,ウェハ表面に現像液,リンス液,エ
ッチング液等の処理液を供給すると,遠心力によってウ
ェハ表面全体に処理液を容易に拡散させることができ
る。また,前記基板を傾斜させて支持する支持部材を備
えても良い。この場合,傾斜したウェハの上端から下端
へ処理液を流すことにより,ウェハ表面全体に処理液を
供給する。
【0007】また,本発明によれば,基板の表面にエッ
チング液を供給してエッチングを施す基板処理方法にお
いて,前記エッチング液は,基板の表面がエッチングさ
れないように保護する保護因子を含有し,前記保護因子
は,光を照射すると基板の表面をエッチングするエッチ
ング因子に改質するものであって,基板の表面に前記エ
ッチング液を供給することにより,前記基板の表面に前
記保護因子を供給し,前記基板の表面に供給した保護因
子に対して前記光を照射して,前記保護因子を前記エッ
チング因子に改質し,前記エッチング因子によって前記
基板の表面を光の照射方向にエッチングすることを特徴
とする,基板処理方法が提供される。なお,前記基板の
表面は酸化膜であることが好ましい。
【0008】即ち,かかる基板処理方法によれば,光を
照射する部分のみエッチング因子が発生してエッチング
が進行する。例えば,レジストパターンが形成されたウ
ェハの表面に対してエッチング液を供給して光を照射す
ると,表面が露出した部分が光を受けて光の照射方向に
エッチングが進行する。そして,エッチングが進行して
も,横方向は光が照射せず,また,保護因子に保護され
ているため,基板の厚さ方向にエッチングが直進的に進
行する。なお,前記基板の表面はレジスト膜であっても
良い。
【0009】さらに,本発明によれば,基板の表面にエ
ッチング液を供給してエッチングを施す基板処理方法に
おいて,前記基板の表面は,光を照射すると前記エッチ
ング液にエッチングされる性質に変質するものであっ
て,前記基板の表面にエッチング液を供給し,前記エッ
チング液が供給された基板に対して前記光を照射するこ
とにより,前記基板の表面を変質させ,前記変質した基
板の表面を,前記エッチング液によって光の照射方向に
エッチングすることを特徴とする,基板処理方法が提供
される。なお,前記基板の表面はレジスト膜であること
が好ましい。例えば,レジスト膜の表面に対してレジス
トをエッチングするエッチング液を供給して光を照射す
ると,光を照射する部分のみ表面が変質してエッチング
が進行する。そして,エッチングが進行しても,エッチ
ングされた溝の壁面,即ち横方向は光が照射しないた
め,縦方向にエッチングが直進的に進行する。
【0010】さらに,前記基板の表面にエッチング液を
供給するに際し,前記基板の表面を部分的に露出させ,
前記露出させた部分を光の照射方向にエッチングするこ
とが好ましい。即ち,かかる表面が露出した部分からエ
ッチングが直進的に進行する。また,前記基板の表面を
部分的に露出させるに際し,前記基板の表面に形成され
た膜をパターンニングすることが好ましい。
【0011】前記基板の表面は,基板に形成された1又
は2以上の層の表面であっても良い。例えば,基板の上
に酸化膜,窒化膜が順に多層に形成されている場合,最
初に酸化膜をエッチングして窒化膜の表面を露出させた
後,次に窒化膜をエッチングするようにしても良い。
【0012】
【発明の実施の形態】以下,本発明の好ましい実施の形
態を,基板の一例としてのウェハWに対して,ウェハの
表面を現像処理及びエッチング処理するように構成され
た基板処理ユニットに基づいて説明する。図1は,本実
施の形態にかかる基板処理ユニット30a,30bを組
み込んだ処理システム1の平面図である。この処理シス
テム1は,ウェハWにレジスト塗布処理,露光処理,現
像処理,熱的処理,エッチング処理,洗浄処理等を施す
処理部2と,処理部2に対してウェハWを搬入出する搬
入出部3から構成されている。
【0013】搬入出部3は,複数枚,例えば25枚のウ
ェハWが所定の間隔で略水平に収容可能な容器(キャリ
アC)を載置するための載置台6が設けられたイン・ア
ウトポート4と,載置台6に載置されたキャリアCと処
理部2との間でウェハの受け渡しを行うウェハ搬送装置
7が備えられたウェハ搬送部5と,から構成されてい
る。
【0014】ウェハWはキャリアCの一側面を通して搬
入出され,キャリアCの側面には開閉可能な蓋体が設け
られている。また,ウェハWを所定間隔で保持するため
の棚板が内壁に設けられており,ウェハWを収容する2
5個のスロットが形成されている。ウェハWは,半導体
デバイスを形成する面が上面(ウェハWを水平に保持し
た場合に上側となっている面)となっている状態で各ス
ロットに1枚ずつ収容される。
【0015】イン・アウトポート4の載置台6上には,
例えば,3個のキャリアを水平面のY方向に並べて所定
位置に載置することができるようになっている。キャリ
アCは蓋体が設けられた側面をイン・アウトポート4と
ウェハ搬送部5との境界壁8側に向けて載置される。境
界壁8においてキャリアCの載置場所に対応する位置に
は窓部9が形成されており,窓部9のウェハ搬送部5側
には,窓部9をシャッター等により開閉する窓部開閉機
構10が設けられている。この窓部開閉機構10は,キ
ャリアCに設けられた蓋体もまた開閉可能である。
【0016】ウェハ搬送部5に配設されたウエハ搬送装
置7は,Y方向とZ方向に移動可能であり,かつ,X―
Y平面内(θ方向)で回転自在に構成されている。ま
た,ウェハ搬送装置7は,ウェハWを把持する取出収納
アーム11を有し,この取出収納アーム11はX方向に
スライド自在となっている。こうして,ウェハ搬送装置
7は,載置台6に載置された全てのキャリアCの任意の
高さのスロットにアクセスし,また,処理部2に配設さ
れた主ウェハ搬送装置18にアクセスして,イン・アウ
トポート4側から処理部2側へ,逆に処理部2側からイ
ン・アウトポート4側へウェハWを搬送することができ
るようになっている。
【0017】処理部2は,主ウェハ搬送装置18を備え
たウェハ搬送部15と,2台のレジスト塗布ユニット2
0a,20bと,6台の加熱ユニット22a〜22f
と,2台の冷却ユニット24a,24bと,露光ユニッ
ト26と,本実施の形態にかかる2台の基板処理ユニッ
ト30a,30bとを備えている。処理部2の天井部に
は,各ユニット及び主ウェハ搬送装置18に,清浄な空
気をダウンフローするための図示しないファンフィルタ
ーユニット(FFU)が配設されている。
【0018】ウェハ搬送部15に配設された主ウェハ搬
送装置18は,X方向とZ方向に移動可能であり,か
つ,X―Y平面内(θ方向)で回転自在に構成されてい
る。また,主ウェハ搬送装置18は,ウェハWを把持す
る搬送アーム32を有し,この搬送アーム32はY方向
にスライド自在となっている。こうして,主ウェハ搬送
装置18は,ウェハ搬送部5に配設されたウエハ搬送装
置7と,2台のレジスト塗布ユニット20a,20b
と,6台の加熱ユニット22a〜22fと,2台の冷却
ユニット24a,24bと,露光ユニット26と,2台
の基板処理ユニット30a,30bの総てのユニットに
アクセス可能に配設されている。
【0019】本実施の形態にかかる基板処理ユニット3
0a,30bは,上下2段に配設されており,同様の構
成を備えている。そこで,基板処理ユニット30aを例
として,その構造について詳細に以下に説明する。
【0020】図2は,基板処理ユニット30aの平面図
である。基板処理ユニット30aのユニットチャンバー
40内には,ウェハWを収納するアウターチャンバー4
2を備えている。ユニットチャンバー40及びアウター
チャンバー42は,密閉構造の容器である。ユニットチ
ャンバー40及びアウターチャンバー42には,搬送ア
ーム32によってウェハWを搬入出するための図示しな
い開口が形成されている。各開口はシャッターによって
閉塞される。
【0021】アウターチャンバー42内には,ウェハW
を略水平に保持するスピンチャック45が配置されてい
る。ウェハWは,ウェハ表面WSを上面にして,周縁部
分をスピンチャック45によって保持される。スピンチ
ャック45は,下部に接続するモータ46の駆動によっ
て回転し,保持したウェハWを一体的に水平面内で回転
させる。
【0022】また,アウターチャンバー42に隣接し
て,ノズル格納チャンバー47が配置されている。ノズ
ル格納チャンバー47内には,ウェハWに現像液を供給
する現像液供給ノズル48,リンス液として例えば純水
(DIW)を供給するリンス液供給ノズル49と,エッ
チング液を供給するエッチング液供給ノズル50が収納
されている。ノズル格納チャンバー47とアウターチャ
ンバー42の間には開口47aが設けられている。開口
47aは,図示しないモータ等の駆動機構により駆動す
るシャッター47bによって閉塞される。現像液供給ノ
ズル48,リンス液供給ノズル49と,エッチング液供
給ノズル50は開口47aを通過してアウターチャンバ
ー42内に移動する。
【0023】現像液供給ノズル48には,現像液供給源
52が接続され,リンス液供給ノズル49には,純水供
給源53が接続されている。エッチング液供給ノズル5
0は処理液循環路55が接続されており,処理液循環路
55から循環供給されるエッチング液を吐出する。
【0024】また,現像液供給ノズル48と,リンス液
供給ノズル49と,エッチング液供給ノズル50は,図
示しない駆動機構によって,アウターチャンバー42内
に収納されたウェハWの上方にそれぞれ移動することが
できる。また,現像液供給ノズル48,リンス液供給ノ
ズル49,エッチング液供給ノズル50は,それぞれウ
ェハWの少なくとも中心から周縁までそれぞれ移動(ス
キャン)することができる。
【0025】現像液供給ノズル48から供給する現像液
は,後述するように,レジスト膜Reの露光された部分
をウェハ表面WSから除去する現像処理に使用される。
エッチング液供給ノズル50から供給されるエッチング
液Eは,ウェハ表面WSがエッチングされないように保
護する保護因子Ebを含有する。この保護因子Ebは,
光を照射するとウェハ表面WSをエッチングするエッチ
ング因子Eeに改質する性質を有する。
【0026】また,アウターチャンバー42には,ラン
プ格納チャンバー57が隣接して配置されている。ラン
プ格納チャンバー57内には,光Lを照射する光源とし
てのランプ58が収納されている。ノズル格納チャンバ
ー47とランプ格納チャンバー57の間には開口57a
が設けられている。開口57aは,図示しないモータ等
の駆動機構により駆動するシャッター57bによって閉
塞される。ランプ58は開口57aを通過してアウター
チャンバー42内に移動する。
【0027】ランプ58は,図示しない駆動機構によっ
て,スピンチャック45に保持されたウェハWの上方に
移動し,ウェハWの上面に対して上方から垂直に光Lを
照射する。また,ウェハWの少なくとも中心から周縁ま
で移動することができる。従って,ランプ58をウェハ
W上方にて移動させながら光Lを発光させると,ウェハ
W上面全体に光Lを照射することができる。また,ラン
プ58が照射する光Lは,エッチング液E中を直進する
性質がある。
【0028】図2に示すように,アウターチャンバー4
2内には,ウェハWを包囲するインナーカップ65が備
えられている。インナーカップ65は,下降してスピン
チャック45をインナーカップ65の上端の上方に突出
させてウェハWを授受させる位置と,上昇してウェハW
を包囲し,ウェハWに供給した処理液等が周囲に飛び散
ることを防止する位置とに上下に移動自在である。ま
た,アウターチャンバー42内の処理液や処理流体等を
排出するアウターチャンバー排出管67と,インナーカ
ップ65内の処理液や処理流体を排出するインナーカッ
プ排出管69が備えられている。
【0029】インナーカップ排出管69の下流端は,タ
ンク71に接続されている。インナーカップ排出管69
によってインナーカップ65から排液され,タンク71
に回収された回収液は,ポンプ73の稼動によって処理
液循環路55に送液される。処理液循環路55には,温
度調整器77,フィルター79が順に介設されている。
処理液循環路55の下流端は,前述のようにエッチング
液供給ノズル50に接続している。
【0030】即ち,エッチング液供給ノズル50からウ
ェハWに供給されたエッチング液はインナーカップ65
内に排液され,タンク71に回収液として回収される。
そして,温度調整器77によって所定温度に温度調整さ
れ,フィルター79によって清浄化された後,エッチン
グ液供給ノズル50に送液され,ウェハWをエッチング
処理するエッチング液として再利用される。
【0031】一方,現像液供給ノズル48から現像液を
供給する際,及びリンス液供給ノズル49からリンス液
を供給する際は,インナーカップ65を下降させる。そ
して,ウェハWに供給された現像液又は純水はアウター
チャンバー42内に排液され,アウターチャンバー42
内からアウターチャンバー排出管67によって排液され
る。
【0032】タンク71には,タンク71内に未使用の
新液を補充するエッチング液供給源86が接続されてい
る。即ち,エッチング液供給ノズル50は,再利用され
るエッチング液と,未使用のエッチング液を混合して供
給することができる。また,タンク71内の回収液の液
面を監視する液面センサー88が設置されており,液面
が所定の高さ以下となった場合に,エッチング液供給源
86からエッチング液をタンク71内に供給する構成と
なっている。
【0033】次に,以上のように構成された処理システ
ム1におけるウェハWの処理工程を説明する。ここで,
処理システム1に搬入されるウェハWは,シリコン(S
i)からなる基板であり,図3(a)に示すように,シ
リコン層Siの上面(半導体デバイスを形成する面)に
酸化シリコン(SiO)の膜が成膜されている。即ち,
ウェハ表面WSは酸化シリコン膜SiOとなっている。
【0034】先ず,図示しない搬送ロボットにより,ウ
ェハWを例えば25枚ずつ収納したキャリアCがイン・
アウトポート4に載置される。そして,このイン・アウ
トポート4に載置されたキャリアCから取出収納アーム
11によって一枚ずつウェハWが取り出され,取出収納
アーム11から主ウェハ搬送装置18の搬送アーム32
にウェハWが受け渡される。
【0035】主ウェハ搬送装置18に受け渡されること
により処理部2に搬入されたウェハWは,最初にレジス
ト塗布ユニット20a,20bのいずれかに搬入され,
ウェハ表面WSにレジストが塗布され,図3(b)に示
すように,シリコン層Siの上面にレジスト膜Reが成
膜される。次に,加熱ユニット22a〜22fのいずれ
かにおいてプリベークが施される。その後,露光ユニッ
ト26において,レジスト膜Reの表面にマスクパター
ンが転写される。次に,加熱ユニット22a〜22fに
おいて熱処理が施され,基板処理ユニット30a,30
bのいずれかに搬送される。
【0036】各基板処理ユニット30a,30bにおい
ては,現像処理によりレジスト膜Reがパターンニング
される。即ち,転写されたマスクパターンに沿ってウェ
ハ表面WSからレジスト膜Reが部分的に除去される。
これにより,図3(c)に示すように,レジスト除去部
35の底部にウェハ表面WSが露出する。現像処理に続
いて,基板処理ユニット30a又は30bにて洗浄処理
が行われる。パターンニングされたレジスト膜Reが形
成されたウェハWは,各基板処理ユニット30a,30
bから再び加熱ユニット22a〜22fに搬送され,ポ
ストベークが施される。
【0037】次に,再び基板処理ユニット30a,30
bのいずれかに搬送され,例えば,図3(d)に示すよ
うにウェハ表面WSが部分的にエッチングされる。即
ち,レジスト除去部35に沿って,ウェハ表面WSが厚
さ方向にエッチングされ,酸化シリコン膜SiO中に溝
37が形成される。ウェハ表面WSを所定深さにエッチ
ングした後,基板処理ユニット30a又は30bにて洗
浄処理が行われる。エッチング処理及び洗浄処理が施さ
れたウェハWは,再び主ウェハ搬送装置18によって各
基板処理ユニット30a,30bから搬出される。その
後,ウェハWが主ウェハ搬送装置18から取出収納アー
ム11に受け渡されて処理部2から搬出され,取出収納
アーム11によって再びキャリアCに収納される。
【0038】なお,エッチング処理及びエッチング処理
の洗浄処理後のウェハWを,各基板処理ユニット30
a,30bから搬出後,必要に応じてウェハWを加熱ユ
ニット22a〜22fのいずれかに搬入し,加熱処理し
た後,処理部2から搬出するようにしても良い。
【0039】ここで,代表して本実施の形態に係る基板
処理ユニット30aでの洗浄について説明する。基板処
理ユニット30aにおいては,前述したように,現像処
理,洗浄処理,及びポストベーク後のエッチング処理が
行われる。最初に,現像処理及び洗浄処理について説明
する。
【0040】先ず,図3(b)に示すようなレジスト膜
Reの表面にマスクパターンが転写されたウェハWを,
搬送アーム32によって基板処理ユニット30a内のア
ウターチャンバー42内に搬入する。搬送アーム32は
スピンチャック45にウェハWを受け渡した後,アウタ
ーチャンバー42から退出する。こうしてウェハWはア
ウターチャンバー42内に収納され,スピンチャック4
5に保持された状態となる。インナーカップ65は下降
しており,アウターチャンバー42によって処理液等を
受ける状態となっている。
【0041】このように基板処理ユニット30a内に搬
入されたウェハWに対して,最初に現像処理が施され
る。スピンチャック45が回転を開始し,ウェハWを回
転させる。また,現像液供給ノズル48がアウターチャ
ンバー42内に移動し,回転するウェハWの少なくとも
中心から周縁までをスキャンしながら,現像液を吐出す
る。こうしてウェハWの上面全体に現像液を供給した
後,ウェハWを静止状態にし,露光されたレジストと現
像液を反応させてレジスト膜Reを現像処理する。
【0042】現像処理終了後,リンス液を用いた洗浄処
理が行われる。現像液供給ノズル48がノズル格納チャ
ンバー47内に戻り,リンス液供給ノズル49がアウタ
ーチャンバー42内に移動する。そして,リンス液供給
ノズル49が回転するウェハWの少なくとも中心から周
縁までをスキャンしながら,純水を吐出する。これによ
りウェハWの上面全体に純水が供給される。ウェハW上
面に供給された純水は,遠心力によってウェハW周縁に
向かって流れ,アウターチャンバー42内に流れ,アウ
ターチャンバー排出管67によってアウターチャンバー
42内から排液される。このようにウェハ表面WSに供
給される純水によってウェハWを洗浄処理し,ウェハW
に付着した現像液や,反応後の現像液とレジスト膜から
なる反応生成物等を洗い流して除去する。こうして,レ
ジスト膜Reの露光された部分がウェハ表面WS上から
除去され,残りのレジスト膜からなるエッチングマスク
用のパターンニングされたレジスト膜Reが形成され
る。即ち,図3(c)に示すように,ウェハ表面WSを
部分的に露出させる。このパターンニングされたレジス
ト膜Reは,ウェハ表面WSのエッチング用のマスクと
して使用される。洗浄処理終了後,リンス液供給ノズル
49をノズル格納チャンバー47内に戻し,ウェハWか
ら純水が十分に振り切られるように,ウェハWを純水供
給時より高速回転させ,ウェハWを乾燥させる。
【0043】その後,基板処理ユニット30aからウェ
ハWを搬出して,加熱ユニット22a〜22fのいずれ
かにおいてポストベークを施す。即ち,スピンチャック
45の回転を停止し,搬送アーム32をアウターチャン
バー42内に進入させ,スピンチャック45からパター
ンニングされたレジスト膜が形成されたウェハWを受け
取って退出させる。こうして,アウターチャンバー42
内からウェハWが搬出されて主ウェハ搬送装置18に受
け渡される。ウェハWは主ウェハ搬送装置18によって
加熱ユニット22a〜22fのいずれかに搬入され,ポ
ストベークされた後,主ウェハ搬送装置18によって搬
出される。そして,主ウェハ搬送装置18によって基板
処理ユニット30a,30bのいずれかに搬入され,エ
ッチング処理が施される。
【0044】次に,基板処理ユニット30aにおけるエ
ッチング処理について説明する。先ず,図3(c)に示
すようなエッチングマスク用のレジスト膜Reが形成さ
れたウェハWが,搬送アーム32によってアウターチャ
ンバー42内に搬入され,スピンチャック45に保持さ
れる。搬送アーム32がアウターチャンバー42から退
出した後,インナーカップ65が上昇して,スピンチャ
ック45に保持されたウェハWの周縁を包囲し,インナ
ーカップ65によって処理液等を受ける状態にする。ま
た,スピンチャック45が回転を開始し,ウェハWを回
転させる。そして,エッチング液供給ノズル50がアウ
ターチャンバー42内に移動し,回転するウェハWの中
心部にエッチング液を吐出する。ウェハW中心部に供給
されたエッチング液は,遠心力によってウェハW周縁に
向かって流れ,これによりウェハWの上面にエッチング
液Eの液膜を形成することができる。
【0045】ウェハWの上面にエッチング液が供給され
ると,図4に示すように,エッチング液E中の保護因子
EbがウェハWの上面に沈殿する。液膜形成後,エッチ
ング液供給ノズル50からのエッチング液Eの供給を停
止し,保護因子Ebがウェハ表面WS及びレジスト膜R
eの外面に十分に付着して,保護因子Ebの膜が形成さ
れるまで所定時間経過させる。また,保護因子Ebの沈
殿量の制御は,エッチング液Eの温度,エッチング液E
中の保護因子Ebの濃度又はウェハ表面WS上のエッチ
ング液Eの液流を制御することにより行う。一方,エッ
チング液供給ノズル50がノズル格納チャンバー47内
に戻り,ランプ58がランプ格納チャンバー57からア
ウターチャンバー42内に移動する。
【0046】次に,ランプ58が回転するウェハWの少
なくとも中心から周縁までスキャンしながら,光Lを照
射する。この場合,スピンチャック45はエッチング液
の液膜の形状が崩れない程度の比較的低速の回転速度で
ウェハWを回転させる。そして,露出したウェハ表面W
S全体及びレジスト膜Reの上面全体,即ち,ウェハ表
面WS上の保護因子Ebに光Lを満遍なく照射する。光
Lは,露出したウェハ表面WS及びレジスト膜Reの上
面に向かって直進し,露出したウェハ表面WS及びレジ
スト膜Reの上面に付着した保護因子Ebをエッチング
因子Eeに改質させる。これによりエッチング反応を開
始させる。エッチング反応中,ランプ58は光Lの照射
を継続し,エッチングにより発生した溝37の底部にお
ける反応が活発に行われるようにする。
【0047】例えば図5に示すように,レジストパター
ンが形成されたウェハW上面にエッチング液Eが供給さ
れている状態において,上方からウェハ表面WSに垂直
に光Lを照射すると,光Lはエッチング液E中を直進
し,レジスト除去部35の底部及びレジスト膜Reの上
面に光Lが多量に照射する。しかし,レジスト除去部3
5の横側面方向には光Lが直進しないので,レジスト除
去部35底部と比較して光Lの照射量が微量である。ま
た,例えば図6に示すように,ウェハW表面にレジスト
除去部35と等しい幅を有する溝37が形成されている
状態において光Lを照射すると,溝37内部の底面には
光Lが多量に照射するが,溝37内部の横側面方向には
光が十分に照射しないこととなる。さらに,光Lは保護
因子Ebに照射すると,保護因子Ebをエッチング因子
Eeに改質させることができる。
【0048】ここで,ウェハ表面WSを直進的にエッチ
ングする方法について説明する。図5に示すように,露
出したウェハ表面WS及びレジスト膜Reの上面に保護
因子Ebを供給した状態において,ランプ58によって
ウェハWの上面に対して光Lを照射すると,光Lはレジ
スト除去部35内を直進し,露出したウェハ表面WSに
付着した保護因子Ebに照射する。光Lを多量に受けた
保護因子Ebは,エッチング因子Eeに改質される。一
方,レジスト除去部35の横側面に付着した保護因子E
bは十分に改質されず,レジスト除去部35の横側面を
保護する膜として機能する。
【0049】エッチング因子Eeの反応により,露出し
たウェハ表面WSのエッチングが厚さ方向に進行する
と,図6に示すように,レジスト除去部35と等しい幅
を有する溝37が形成される。この場合,光Lは溝37
内を直進し,溝37の底部に付着した保護因子Ebに照
射し,さらに溝37の底部のエッチングが光の照射方向
に直進的に進行する。しかし,溝37横側壁に付着した
保護因子Ebは十分に改質されず,溝37内部の横側壁
はエッチングされない。この溝37横側壁に付着した改
質されない保護因子Ebは,溝37横側壁を保護する膜
として機能する。即ち,溝37横側壁に向かってエッチ
ング因子Eeが浮遊した場合であっても,溝37横側壁
は保護されているので,浮遊してきたエッチング因子E
eによってエッチングされることはない。このように,
ウェハ表面WSのエッチングを光Lの照射方向にのみ直
進的に進行させ,横方向のエッチングを抑止するので,
レジスト除去部35と等しい幅のエッチングを施すこと
ができる。即ち,従来のウエットエッチング方法と比較
して,レジストパターンに忠実な高精度のエッチングを
施すことができる。
【0050】仮に,溝37横側壁に付着した保護因子E
bに対し光Lが僅かに照射して,保護因子Ebが改質
し,溝37横側壁にエッチング反応があったとしても,
光Lが直進的に照射しないため,光Lを直進的に受ける
溝37底部と比較すると横方向のエッチングの進行は非
常に遅い。従って,溝37横側壁のエッチング量が微小
である間に,ウェハ表面WSを所定深さにエッチングす
ることができる。
【0051】なお,図7に示すように,溝37横側壁の
エッチングが進行した場合であっても,レジスト膜Re
の下までエッチングが横方向に進行すると,溝37上方
の周縁に突出したレジスト膜Reに遮られて,溝37横
側壁の保護因子Ebに光Lが照射しなくなるので,横方
向のエッチング反応が停止する。こうして,横方向のエ
ッチングを微小とし,溝37の底部方向にのみエッチン
グを進行させることができる。この場合も,従来のウエ
ットエッチング方法と比較して,レジストパターンに忠
実な高精度のエッチングを施すことができる。
【0052】光Lを酸化シリコン膜SiOの厚さ方向に
照射することにより,酸化シリコン膜SiOの厚さ方向
にエッチング反応を進行させ,酸化シリコン膜SiOの
下層のシリコン層Siまで進行させたら,ランプ58の
照射を停止し,ランプ格納チャンバー57内に戻す。そ
して,エッチング液Eのエッチング反応後の液膜がウェ
ハWから十分に振り切られるようにウェハWを高速回転
させる。これにより,保護因子Eb,エッチング因子E
e,反応後のエッチング因子Eeとエッチングされた酸
化シリコン膜SiOからなるパーティクルなどが,液膜
とともにウェハWから振り落とされる。
【0053】エッチング反応後にウェハWから振り切ら
れたエッチング液E,及び前述の液膜形成中にインナー
カップ65内に落下したエッチング液Eの液滴は,イン
ナーカップ65内に落下し,インナーカップ排出管69
によってインナーカップ65内から排液される。エッチ
ング液Eは回収され,処理液循環路55によって再利用
される。即ち,エッチング因子Ee及び反応後のエッチ
ング因子Eeとエッチングされた酸化シリコン膜SiO
からなるパーティクルは,タンク71内に回収された際
に沈殿したり,フィルター79を通過する際に再利用エ
ッチング液から除去される。回収された保護因子Eb
は,そのままエッチング液E内に混合して再利用され
る。このようにエッチング液Eを再利用することによ
り,エッチング液Eの消費量を低減することができる。
【0054】エッチング液の液膜が十分に振り切られた
ら,インナーカップ65を下降させ,アウターチャンバ
ー42によって処理液等を受ける状態にする。次に,リ
ンス液を用いた洗浄処理が行われる。リンス液供給ノズ
ル49がアウターチャンバー42内に移動し,回転する
ウェハWの少なくとも中心から周縁までをスキャンしな
がら純水を吐出する。ウェハ表面WSに供給される純水
によってウェハWを洗浄処理し,ウェハWに付着したエ
ッチング液や,反応後のエッチング因子Eeとエッチン
グされた酸化シリコン膜SiOからなる反応生成物等を
洗い流して除去する。ウェハW上面に供給された純水
は,アウターチャンバー42内に流れ,アウターチャン
バー排出管67によってアウターチャンバー42内から
排液される。
【0055】洗浄処理終了後,リンス液供給ノズル49
をノズル格納チャンバー47内に戻し,ウェハWから純
水が十分に振り切られるようにウェハWを高速回転さ
せ,ウェハWを乾燥させる。その後,基板処理ユニット
30aからウェハWを搬出する。
【0056】かかる基板処理ユニット30aは,現像装
置,洗浄装置及びエッチング処理装置の機能を兼備す
る。従って,処理システム1全体のフットプリントを小
さくすることができる。また,かかる基板処理ユニット
30aを用いた処理にあっては,光Lを照射する部分の
みエッチング因子Eeが発生してエッチングが進行す
る。そして,エッチングが進行しても,光Lの直進性に
より横方向には光Lが照射しない。即ち,酸化シリコン
膜SiOの厚さ方向にエッチングが直進的に進行する。
従って,レジストパターンに忠実な高精度のエッチング
を施すことができる。
【0057】以上,本発明の好適な実施の形態の一例を
示したが,本発明はここで説明した形態に限定されな
い。例えば,ウェハW表面に保護因子Ebを付着させる
方法としては,エッチング液Eの液膜形成後所定時間経
過させ重力を利用して保護因子Ebを沈殿させる他,例
えば,ウェハWに電気を通過させる電極を設置し,電気
めっき法を利用してウェハW表面に保護因子Ebを析出
させるようにしても良い。この場合,保護因子Ebを確
実にウェハW表面に付着させることができる。また,保
護因子EbをウェハW表面に強力に付着させることがで
きるので,ウェハW上面に液膜を形成する他,常にエッ
チング液EをウェハW上面全体に流して供給するように
しても良い。
【0058】基板処理ユニット30aは,光Lを照射す
ることによりウェハ表面WSを変質させ,変質したウェ
ハ表面WSをエッチング液によりエッチングする処理を
行うことも可能である。このウェハ処理方法は,ウェハ
表面WSが,光Lを照射するとエッチング液E2にエッ
チングされる性質に変質するものである場合に使用す
る。例えば,図8(a)に示すように,ウェハ表面WS
がレジスト膜Reとなっており,レジスト膜Reの上に
ウェハ表面WSを部分的に露出させるマスクとして,窒
化シリコン膜SiNが成膜されているウェハWを処理す
ることができる。なお,レジスト膜Reの下層には,例
えば酸化シリコン膜SiO等が成膜されている。
【0059】以下,エッチング液E2によるレジスト膜
Reの処理工程について説明する。先ず,エッチングす
るウェハW上面にエッチング液供給ノズル50からエッ
チング液E2を供給し,液膜を形成する。そして,図8
に示すように,エッチング液E2が供給されたウェハW
上面に対して光Lを照射する。この場合,露出したウェ
ハ表面WS及び窒化シリコン膜SiNの上面に光Lが直
進的に照射する。これにより,エッチング液E2によっ
てエッチングされる状態に,ウェハ表面WSを変質レジ
ストRe’に変質させる。その後,液膜が崩れない程度
の低速にてウェハWを回転させ,液膜内に液流を発生さ
せる。なお,エッチング液供給ノズル50からエッチン
グ液E2を供給することにより,ウェハW上面に液流を
発生させても良い。こうしてウェハ表面WS上に発生す
るエッチング液E2の液流により,ウェハ表面WSの変
質レジストRe’が削られ,図8(b)に示すように,
レジスト膜Reに溝37が形成される。光Lは溝37の
底部に直進して底部を変質させるが,溝37の横側面に
は光Lが直進せず,変質しない。こうして,光Lの照射
方向にレジスト膜Reをエッチングすることができる。
即ち,光Lをレジスト膜Reの厚さ方向に照射すること
により,レジスト膜Reの厚さ方向にエッチングするこ
とができる。従って,レジスト膜Reに対し,窒化シリ
コン膜SiNのマスクパターンに忠実な高精度のエッチ
ングを施すことができる。
【0060】保護因子Ebを変質させる光L,又はウェ
ハ表面WSを変質させる光Lは,エッチング液E,E2
中において直進性が高く,散乱が微小となるものであれ
ば,種々の波長のものを用いることができる。かかる直
進性の高い波として,例えばレーザ光や紫外線を使用す
ることができる。
【0061】本発明は,例えばLCDの製造工程におい
て,LCD基板用ガラス(基板)LGの表面にデバイス
を形成する工程を行う処理システムに使用する,図9に
示すようなLCD基板処理ユニット100においても実
施することが可能である。以下,LCD基板処理ユニッ
ト100の構成について説明する。
【0062】基板LGを収納するLCD基板処理ユニッ
ト100のユニットチャンバー102内には,基板LG
を傾斜させて支持する支持部材104が設置されてい
る。基板LGは,デバイスが形成される表面を上面とし
て,下面側を支持部材104によって支持される。ま
た,長方形の基板LGの一辺が斜面の上端に位置する上
端辺106となり,上端辺106と対向する辺が斜面の
下端に位置する下端辺108となるように保持される。
【0063】支持部材104に支持される基板LGの上
端辺106側には,基板LGの上面に現像液,リンス
液,エッチング液等の処理液を供給する処理液供給器1
10及び乾燥ガス供給器112が配置されている。処理
液供給器110及び乾燥ガス供給器112は,基板LG
の上方と基板LGの上方から退避した位置に移動自在で
ある。
【0064】処理液供給器110は,上端辺106上方
に静止して,処理液を基板LG上面に直線状に供給す
る。上端辺106側に供給された処理液は,基板LGの
上面を下端辺108に向かって流れる。従って,基板L
G表面全体に処理液を供給することができる。さらに,
処理流体供給器110は,図10に示すように,現像液
を供給する現像液供給ノズル115と,リンス液を供給
するリンス液供給ノズル116と,エッチング液を供給
するエッチング液供給ノズル117を備えており,それ
ぞれ現像液,リンス液,エッチング液を直線状に吐出す
る構成となっている。
【0065】現像液供給ノズル115には,現像液供給
源121が接続され,リンス液供給ノズル116には,
純水供給源122が接続されている。さらに,このLC
D基板処理ユニット100は,前述した基板処理ユニッ
ト30aに備えられた処理液循環路55と同様の構成を
有する循環手段を備えており,エッチング液供給ノズル
117には処理液循環路55の下流端が接続されてお
り,処理液循環路55から循環供給されるエッチング液
を吐出する。
【0066】乾燥ガス供給器112は,例えばN2ガス
などの乾燥ガスをエアーナイフとして直線状に吐出す
る。また,基板LGの上面に沿って上端辺106と下端
辺108との間を移動することができ,乾燥ガスを供給
しながら基板LG上面をスキャンすることにより,基板
LG上面を乾燥させる。
【0067】さらに,ユニットチャンバー102内に
は,基板LGに光Lを照射する光源としてのランプ部材
125が,支持部材104に支持される基板LGより上
方に設置されている。ランプ部材125は,光Lを発光
する下面と支持部材104に支持される基板LG上面が
同じ傾斜角度を有するように設置されており,基板LG
上面全体に向かって,基板LG上面に対して垂直に光L
を照射する。
【0068】また,ユニットチャンバー102には,基
板LGから落下した処理液の液滴や,ユニットチャンバ
ー102内の処理液雰囲気及び乾燥ガスを,ユニットチ
ャンバー102の下方から排出するユニットチャンバー
排出管127が配設されている。上端辺106から基板
LG上面を流れて,下端辺108から落下する処理液
は,ユニットチャンバー排出管127によって排液され
る。
【0069】ユニットチャンバー排出管127は,切替
開閉弁129を介して,排出管131と回収管133に
接続している。回収管133の下流端はタンク71に接
続している。即ち,切替開閉弁129により,ユニット
チャンバー排出管127を排出管131に接続する状態
と,回収管133に接続する状態を切り替える。ユニッ
トチャンバー102から現像液及び純水を排出するとき
は,排出管131から排液及び排気を行い,エッチング
液を排出するときは,回収管133に接続して,タンク
71に回収する回収液として送液する。タンク71に回
収された回収液は,ポンプ73,温度調整器77,フィ
ルター79が順に介設された処理液循環路55によっ
て,エッチング液供給ノズル117に送液され,エッチ
ング液として再利用される。
【0070】以上のように構成された本実施の形態に係
るLCD基板処理ユニット100においては,前述した
基板処理ユニット30aと同様に,現像処理,洗浄処
理,及びエッチング処理を行うことができる。また,光
Lの照射により保護因子Ebをエッチング因子Eeに改
質してエッチングする処理も,光Lの照射によりウェハ
表面WSを変質させてエッチングする処理も実施するこ
とが可能である。さらに,LCD基板のほか種々の基板
に対して処理を施すことが可能である。基板の形状は長
方形に限定されず,例えば円盤状などであっても良い。
また,支持部材104において,基板LGを水平に支持
する状態と傾斜させて支持する状態とに切替可能な構成
とし,処理液供給器110において,基板LG上面全体
をスキャン可能な構成にしても良い。この場合,基板L
G上面に液膜を形成することができる。
【0071】本発明の基板は,半導体ウェハ,LCD基
板用ガラスに限らず,その他のCD基板,プリント基
板,セラミック基板などであっても良い。また,基板の
表面は酸化シリコンなどの酸化膜やレジスト膜に限定さ
れない。
【0072】
【発明の効果】 本発明の基板処理装置によれば,現像
装置,洗浄装置及びエッチング処理装置の機能を兼備す
ることにより,処理システム1全体のフットプリントを
小さくすることができる。本発明の基板処理装置及び基
板処理方法によれば,直進性を有する光によってエッチ
ング反応を進行させるので,光の照射方向に直進的にエ
ッチングを施すことができる。これにより,基板の厚さ
方向にのみエッチングを進行させ,マスクパターンに忠
実な高精度のエッチングを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】処理システムの平面図である。
【図2】本実施の形態にかかる基板処理ユニットの構成
を説明する説明図である。
【図3】処理システムにおけるウェハ表面の処理を説明
する説明図である。
【図4】露出したウェハ表面及びレジスト膜の外面に保
護因子が付着する工程を説明する説明図である。
【図5】保護因子に光を照射してエッチング因子に改質
する工程を説明する説明図である。
【図6】エッチング因子による酸化シリコン膜のエッチ
ングを説明する説明図である。
【図7】エッチング因子による酸化シリコン膜のエッチ
ングを説明する説明図である。
【図8】光を受けて変質したレジスト膜をエッチングす
る方法を説明する説明図である。
【図9】別の実施の形態にかかる基板処理ユニットの構
成を説明する説明図である。
【図10】別の実施の形態にかかる現像液供給ノズル
と,リンス液供給ノズルと,エッチング液供給ノズル
と,乾燥ガス供給器を説明する説明図である。
【符号の説明】
C キャリア E エッチング液 Eb 保護因子 Ee エッチング因子 L 光 LG 基板 Re レジスト膜 Si シリコン層 SiO 酸化シリコン膜 W ウェハ WS ウェハ表面 1 処理システム 2 処理部 26 露光ユニット 30a,30b 基板処理ユニット 35 レジスト除去部 37 溝 40 ユニットチャンバー 42 アウターチャンバー 45 スピンチャック 48 現像液供給ノズル 49 リンス液供給ノズル 50 エッチング液供給ノズル 55 処理液循環路 58 ランプ 100 LCD基板処理ユニット 104 支持部材
フロントページの続き Fターム(参考) 2H096 AA25 AA28 GA29 HA17 5F043 AA31 AA37 BB22 BB25 DD08 EE07 EE08 FF04 5F046 LA01

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板に処理液を供給して,前記基板の表
    面をエッチングする基板処理装置であって,リンス液を
    供給するリンス液供給ノズルと,エッチング液を供給す
    るエッチング液供給ノズルと,基板の表面に対して光を
    照射する光源を備え,前記光源は,前記光を基板の表面
    に対して垂直に照射することを特徴とする,基板処理装
    置。
  2. 【請求項2】 基板の表面に現像液を供給する現像液供
    給ノズルを備えることを特徴とする,請求項1に記載の
    基板処理装置。
  3. 【請求項3】 前記基板を保持するスピンチャックを備
    えることを特徴とする,請求項1又は2に記載の基板処
    理装置。
  4. 【請求項4】 前記基板を傾斜させて支持する支持部材
    を備えることを特徴とする,請求項1又は2に記載の基
    板処理装置。
  5. 【請求項5】 基板の表面にエッチング液を供給してエ
    ッチングを施す基板処理方法において,前記エッチング
    液は,基板の表面がエッチングされないように保護する
    保護因子を含有し,前記保護因子は,光を照射すると基
    板の表面をエッチングするエッチング因子に改質するも
    のであって,基板の表面に前記エッチング液を供給する
    ことにより,前記基板の表面に前記保護因子を供給し,
    前記基板の表面に供給した保護因子に対して前記光を照
    射して,前記保護因子を前記エッチング因子に改質し,
    前記エッチング因子によって前記基板の表面を光の照射
    方向にエッチングすることを特徴とする,基板処理方
    法。
  6. 【請求項6】 基板の表面にエッチング液を供給してエ
    ッチングを施す基板処理方法において,前記基板の表面
    は,光を照射すると前記エッチング液にエッチングされ
    る性質に変質するものであって,前記基板の表面にエッ
    チング液を供給し,前記エッチング液が供給された基板
    に対して前記光を照射することにより,前記基板の表面
    を変質させ,前記変質した基板の表面を,前記エッチン
    グ液によって光の照射方向にエッチングすることを特徴
    とする,基板処理方法。
  7. 【請求項7】 前記基板の表面は酸化膜であることを特
    徴とする,請求項5に記載の基板処理方法。
  8. 【請求項8】 前記基板の表面はレジスト膜であること
    を特徴とする,請求項5又は6に記載の基板処理方法。
  9. 【請求項9】 前記基板の表面にエッチング液を供給す
    るに際し,前記基板の表面を部分的に露出させ,前記露
    出させた部分を光の照射方向にエッチングすることを特
    徴とする,請求項5,6,7又は8に記載の基板処理方
    法。
  10. 【請求項10】 前記基板の表面を部分的に露出させる
    に際し,前記基板の表面に形成された膜をパターンニン
    グすることを特徴とする,請求項9に記載の基板処理方
    法。
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