JP2003296979A - 誘電体記録媒体の記録条件抽出システム及び記録条件抽出方法並びに情報記録装置 - Google Patents
誘電体記録媒体の記録条件抽出システム及び記録条件抽出方法並びに情報記録装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 誘電体材料に高密度で安定な微小分極領域を
形成するために、記録媒体に印加する最適の電圧とその
電圧の印加時間を決定する。 【解決手段】 誘電体記録媒体に情報を記録する祭の記
録する印加電圧と印加時間を求めるために誘電体記録媒
体の記録条件抽出システム1を構成する。記録条件抽出
システム1は印加電圧設定部11、印加時間設定部1
2、記録制御部13、印加電圧/印加時間記録部14、
記録部15、ドット径測定部16、ドット径記録部1
7、最適ドット径検出部18、記録条件決定部19、出
力部20を備えて構成される。印加電圧設定部11と印
加時間設定部12は記録部15の探針31に印加する電
圧と印加時間を設定する。記録部15で記録された分極
領域38はドット径測定部16でその径が測定され、最
適ドット径検出部18で最適の分極領域38が求められ
る。その分極領域38を形成した印加電圧と印加時間が
最適記録条件として抽出される。
形成するために、記録媒体に印加する最適の電圧とその
電圧の印加時間を決定する。 【解決手段】 誘電体記録媒体に情報を記録する祭の記
録する印加電圧と印加時間を求めるために誘電体記録媒
体の記録条件抽出システム1を構成する。記録条件抽出
システム1は印加電圧設定部11、印加時間設定部1
2、記録制御部13、印加電圧/印加時間記録部14、
記録部15、ドット径測定部16、ドット径記録部1
7、最適ドット径検出部18、記録条件決定部19、出
力部20を備えて構成される。印加電圧設定部11と印
加時間設定部12は記録部15の探針31に印加する電
圧と印加時間を設定する。記録部15で記録された分極
領域38はドット径測定部16でその径が測定され、最
適ドット径検出部18で最適の分極領域38が求められ
る。その分極領域38を形成した印加電圧と印加時間が
最適記録条件として抽出される。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、誘電体の微小領域
に高密度で情報を記録する誘電体記録媒体の最適記録条
件を求める記録条件抽出システム及び記録条件抽出方法
並びに情報記録装置の技術分野に属する。
に高密度で情報を記録する誘電体記録媒体の最適記録条
件を求める記録条件抽出システム及び記録条件抽出方法
並びに情報記録装置の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】近年、多くの種類の誘電体材料や圧電材
料が開発され、超音波素子や光素子及びメモリ等に多く
用いられている。それに伴い、誘電体材料の残留分極分
布や圧電材料の局所異方性の計測が行える方法の開発と
共に、その技術を適用して誘電体材料に記録し、再生す
る技術の開発が進められているところである。
料が開発され、超音波素子や光素子及びメモリ等に多く
用いられている。それに伴い、誘電体材料の残留分極分
布や圧電材料の局所異方性の計測が行える方法の開発と
共に、その技術を適用して誘電体材料に記録し、再生す
る技術の開発が進められているところである。
【0003】従来より誘電体の分極した領域を観察する
ために化学エッチングによる面方位のエッチングレート
の差を利用する方法があった。しかしながらこの方法で
はμmオーダーまでの分解能しか期待できず、また、実
際に観察できるまでに化学エッチング等の工程を経なけ
ればならず時間を要していた。また、微小領域に関して
はAFM(Atomic Force Mircosc
ope:原子間力顕微鏡)装置で誘電体材料に高周波電
圧を印加し、このときの圧電応答を利用する方法があ
る。しかしながらこの方法ではnmオーダーの微小領域
に対して十分なS/N比を有する検出信号を得ることは
困難であった。
ために化学エッチングによる面方位のエッチングレート
の差を利用する方法があった。しかしながらこの方法で
はμmオーダーまでの分解能しか期待できず、また、実
際に観察できるまでに化学エッチング等の工程を経なけ
ればならず時間を要していた。また、微小領域に関して
はAFM(Atomic Force Mircosc
ope:原子間力顕微鏡)装置で誘電体材料に高周波電
圧を印加し、このときの圧電応答を利用する方法があ
る。しかしながらこの方法ではnmオーダーの微小領域
に対して十分なS/N比を有する検出信号を得ることは
困難であった。
【0004】また、本願発明者らは微小領域の形成と観
察を目的としてSNDM(Scanning Nonl
inear Dielectric Microsco
py:走査型非線形誘電率顕微鏡)を開発してきた。こ
の装置を用いればÅオーダーで、誘電体の分極領域を観
察することが可能であると共に、導電性のAFM探針を
介して誘電体に電界を印加することによる人工的な分極
領域の形成も可能であるが、記録再生に供することがで
きるレベルの安定した微小分極領域を再現性良く形成す
るための具体的な条件抽出方法は無かった。
察を目的としてSNDM(Scanning Nonl
inear Dielectric Microsco
py:走査型非線形誘電率顕微鏡)を開発してきた。こ
の装置を用いればÅオーダーで、誘電体の分極領域を観
察することが可能であると共に、導電性のAFM探針を
介して誘電体に電界を印加することによる人工的な分極
領域の形成も可能であるが、記録再生に供することがで
きるレベルの安定した微小分極領域を再現性良く形成す
るための具体的な条件抽出方法は無かった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】さて、誘電体材料に分
極領域を形成させ、これを情報として記録する場合、外
部から誘電体材料の抗電界以上の電界を印加すること
で、部分的に誘電体分極を外部電界の向きに揃える必要
がある。本願発明者等は上述したSNDMによってPZ
T膜やLiTaO3結晶に対してサブμmオーダーまで
の微小領域形成を実現してきたが、これらの領域の安定
性が十分でない点があった。また、一方では誘電体材料
に対して高記録密度記録再生に適するサブμmの安定な
微小領域の形成に関する技術の報告もなされていないの
が現状である。
極領域を形成させ、これを情報として記録する場合、外
部から誘電体材料の抗電界以上の電界を印加すること
で、部分的に誘電体分極を外部電界の向きに揃える必要
がある。本願発明者等は上述したSNDMによってPZ
T膜やLiTaO3結晶に対してサブμmオーダーまで
の微小領域形成を実現してきたが、これらの領域の安定
性が十分でない点があった。また、一方では誘電体材料
に対して高記録密度記録再生に適するサブμmの安定な
微小領域の形成に関する技術の報告もなされていないの
が現状である。
【0006】従って本発明は前記問題点に鑑みなされた
ものであり、誘電体材料に高密度で安定な微小領域を形
成するための、誘電体記録媒体の記録条件抽出システム
及び記録条件抽出方法並びに情報記録装置を提供しよう
とするものである。
ものであり、誘電体材料に高密度で安定な微小領域を形
成するための、誘電体記録媒体の記録条件抽出システム
及び記録条件抽出方法並びに情報記録装置を提供しよう
とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明の誘電体記録媒体
の記録条件抽出システムは上記課題を解決するために、
誘電体記録媒体に、探針を用いて電圧を印加し、情報を
記録する際の記録条件を抽出するシステムであって、前
記誘電体記録媒体に印加する印加電圧を設定する印加電
圧設定手段と、前記設定された印加電圧の印加時間を設
定する印加時間設定手段と、前記設定された印加電圧及
び前記設定された印加時間に基づき、前記探針から前記
誘電体記録媒体に電圧を印加して分極領域を形成する分
極領域形成手段と、前記分極領域形成手段により形成さ
れた前記分極領域の大きさを測定する測定手段とを備え
る。
の記録条件抽出システムは上記課題を解決するために、
誘電体記録媒体に、探針を用いて電圧を印加し、情報を
記録する際の記録条件を抽出するシステムであって、前
記誘電体記録媒体に印加する印加電圧を設定する印加電
圧設定手段と、前記設定された印加電圧の印加時間を設
定する印加時間設定手段と、前記設定された印加電圧及
び前記設定された印加時間に基づき、前記探針から前記
誘電体記録媒体に電圧を印加して分極領域を形成する分
極領域形成手段と、前記分極領域形成手段により形成さ
れた前記分極領域の大きさを測定する測定手段とを備え
る。
【0008】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムによれば、誘電体記録媒体に記録するために電極
に印加する最適な印加電圧とその印加電圧を印加する最
適な印加時間を決定することが可能となる。最適な印加
電圧と印加時間とは安定で且つ最小の分極領域を形成す
る印加電圧と印加時間である。印加時間とは印加パルス
幅であり、連続して情報を記録する際の記録スピードを
決定するものであり、できるだけ短いことが好ましい。
ステムによれば、誘電体記録媒体に記録するために電極
に印加する最適な印加電圧とその印加電圧を印加する最
適な印加時間を決定することが可能となる。最適な印加
電圧と印加時間とは安定で且つ最小の分極領域を形成す
る印加電圧と印加時間である。印加時間とは印加パルス
幅であり、連続して情報を記録する際の記録スピードを
決定するものであり、できるだけ短いことが好ましい。
【0009】最適な印加電圧と印加時間は、誘電体記録
媒体に幾種類かの印加電圧と印加時間の組み合わせによ
り電圧を印加して、そのときに形成された分極領域の大
きさを測定し、得られた分極領域の大きさ、印加電圧、
印加時間等のデータを検討して求める。
媒体に幾種類かの印加電圧と印加時間の組み合わせによ
り電圧を印加して、そのときに形成された分極領域の大
きさを測定し、得られた分極領域の大きさ、印加電圧、
印加時間等のデータを検討して求める。
【0010】分極領域の形成には誘電体材の材質、厚
さ、探針の径等も影響を与えるが、同一の誘電体材と厚
さ、探針の径を用いた記録装置では、上述したようにし
て求められた印加電圧と印加時間を設定することで、最
も高密度で高速に、しかも安定した分極領域を形成する
ことが可能な記録条件の設定が容易に行える。
さ、探針の径等も影響を与えるが、同一の誘電体材と厚
さ、探針の径を用いた記録装置では、上述したようにし
て求められた印加電圧と印加時間を設定することで、最
も高密度で高速に、しかも安定した分極領域を形成する
ことが可能な記録条件の設定が容易に行える。
【0011】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの一態様では、前記測定手段による測定結果に基
づき、前記誘電体記録媒体に形成された前記分極領域
が、安定で且つ最小の大きさであるか否かを検出する検
出手段を備える。
ステムの一態様では、前記測定手段による測定結果に基
づき、前記誘電体記録媒体に形成された前記分極領域
が、安定で且つ最小の大きさであるか否かを検出する検
出手段を備える。
【0012】この態様によれば、種々の印加電圧と印加
時間の組み合わせにより形成され、測定された分極領域
のデータから、分極領域が消滅せず保持される最小の分
極領域、即ち、安定で且つ最小の大きさの分極領域が検
出される。例えば印加電圧や印加時間を小さくしていく
と形成される分極領域も急速に小さくなり、その分極領
域を消滅させることなく保持することが困難となるポイ
ントがある。そのときの分極領域を検出する。
時間の組み合わせにより形成され、測定された分極領域
のデータから、分極領域が消滅せず保持される最小の分
極領域、即ち、安定で且つ最小の大きさの分極領域が検
出される。例えば印加電圧や印加時間を小さくしていく
と形成される分極領域も急速に小さくなり、その分極領
域を消滅させることなく保持することが困難となるポイ
ントがある。そのときの分極領域を検出する。
【0013】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記検出手段により前記分極領
域が安定で且つ最小の大きさであることが検出された場
合、その分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最
適な記録条件であるとする条件決定手段を更に備える。
ステムの他の態様では、前記検出手段により前記分極領
域が安定で且つ最小の大きさであることが検出された場
合、その分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最
適な記録条件であるとする条件決定手段を更に備える。
【0014】この態様によれば、検出手段により安定で
且つ最小の大きさの分極領域が検出された場合、そのと
きの印加電圧及び印加時間を、高密度、高速で分極領域
を形成する最適な記録条件として決定し、抽出する。従
って、安定で且つ最小の大きさの分極領域を知ることが
できれば(目視であれ、或いは自動検出であれ)、それ
に基づき、印加電圧及び印加時間の最適な条件を決定す
ることができる。
且つ最小の大きさの分極領域が検出された場合、そのと
きの印加電圧及び印加時間を、高密度、高速で分極領域
を形成する最適な記録条件として決定し、抽出する。従
って、安定で且つ最小の大きさの分極領域を知ることが
できれば(目視であれ、或いは自動検出であれ)、それ
に基づき、印加電圧及び印加時間の最適な条件を決定す
ることができる。
【0015】ここに本発明に係わる「分極領域の大き
さ」についての「最小」とは、理想上、或いは文字通り
の最小値としての意味ではなく、当該記録条件抽出シス
テムにおける分解能や再現性に依存していて、係る理想
上、或いは文字通りの最小値から、高電圧側、或いは長
時間側の分極領域の安定する側に、ある程度の幅、或い
は範囲を持つ意味である。このような「最小」に係る
幅、或いは範囲は、当該記録条件抽出システムにおける
分解能や再現性に応じて実験的、経験的、理論的、或い
はシミュレーションにより決定される性質のものであっ
て、その物理的変化点そのものに限定しているものでは
ない。また、印加電圧及び印加時間についての「最適」
な記録条件とは、上述した意味合いにおける「最小」の
分極領域を形成する印加電圧及び印加時間の値を言うも
のである。
さ」についての「最小」とは、理想上、或いは文字通り
の最小値としての意味ではなく、当該記録条件抽出シス
テムにおける分解能や再現性に依存していて、係る理想
上、或いは文字通りの最小値から、高電圧側、或いは長
時間側の分極領域の安定する側に、ある程度の幅、或い
は範囲を持つ意味である。このような「最小」に係る
幅、或いは範囲は、当該記録条件抽出システムにおける
分解能や再現性に応じて実験的、経験的、理論的、或い
はシミュレーションにより決定される性質のものであっ
て、その物理的変化点そのものに限定しているものでは
ない。また、印加電圧及び印加時間についての「最適」
な記録条件とは、上述した意味合いにおける「最小」の
分極領域を形成する印加電圧及び印加時間の値を言うも
のである。
【0016】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記検出手段により前記分極領
域が安定で且つ最小の大きさであることが検出された場
合、その最小の大きさを基準とした所定の範囲内の大き
さの分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な
記録条件であるとする条件決定手段を備える。
ステムの他の態様では、前記検出手段により前記分極領
域が安定で且つ最小の大きさであることが検出された場
合、その最小の大きさを基準とした所定の範囲内の大き
さの分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な
記録条件であるとする条件決定手段を備える。
【0017】この態様によれば、印加時間の設定は分極
領域が安定で且つ最小の大きさで形成される印加時間に
加えて、更に最小の大きさを基準として所定の範囲の大
きさの分極領域を形成する電圧印加時間が設定される。
これにより記録再生装置の機能的条件内、例えば記録速
度や記録密度の範囲内で、電圧印加時間の設定やより安
定でより大きな分極領域の設定の自由度が増大する。
領域が安定で且つ最小の大きさで形成される印加時間に
加えて、更に最小の大きさを基準として所定の範囲の大
きさの分極領域を形成する電圧印加時間が設定される。
これにより記録再生装置の機能的条件内、例えば記録速
度や記録密度の範囲内で、電圧印加時間の設定やより安
定でより大きな分極領域の設定の自由度が増大する。
【0018】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体に前記分極
領域を形成する際は、前記印加時間設定手段により設定
された所定の印加時間に対して、前記印加電圧設定手段
は複数の印加電圧を設定し、前記設定された複数の印加
電圧を順次印加して、複数の分極領域を形成する。
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体に前記分極
領域を形成する際は、前記印加時間設定手段により設定
された所定の印加時間に対して、前記印加電圧設定手段
は複数の印加電圧を設定し、前記設定された複数の印加
電圧を順次印加して、複数の分極領域を形成する。
【0019】この態様によれば、まず、印加する時間、
即ちパルス幅を設定し、そのパルス幅で種々のレベルの
電圧を印加して順次、分極領域を形成していく。所定の
範囲内で電圧を順次変化させて印加した後、次のパルス
幅を設定して電圧の印加を同様に行い、データを収集す
る。速やかにもれなく印加時間と印加電圧と分極領域の
データが得られる。
即ちパルス幅を設定し、そのパルス幅で種々のレベルの
電圧を印加して順次、分極領域を形成していく。所定の
範囲内で電圧を順次変化させて印加した後、次のパルス
幅を設定して電圧の印加を同様に行い、データを収集す
る。速やかにもれなく印加時間と印加電圧と分極領域の
データが得られる。
【0020】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記印加電圧設定手段は、前記
印加電圧の初期電圧を設定する手段と、前記初期電圧に
加えるステップ電圧を設定する手段と、前記ステップ電
圧を加える回数を設定する手段とを備え、前記分極領域
を形成する毎に、前記印加電圧に順次、前記ステップ電
圧を加え、前記設定された回数まで前記印加電圧を自動
的に設定する。
ステムの他の態様では、前記印加電圧設定手段は、前記
印加電圧の初期電圧を設定する手段と、前記初期電圧に
加えるステップ電圧を設定する手段と、前記ステップ電
圧を加える回数を設定する手段とを備え、前記分極領域
を形成する毎に、前記印加電圧に順次、前記ステップ電
圧を加え、前記設定された回数まで前記印加電圧を自動
的に設定する。
【0021】この態様によれば、印加電圧は所定の規則
に従って順次、演算により求められ、所定の印加時間の
下で探針に求められた電圧が順次印加され、自動的に分
極領域の形成が行われていく。例えば初期の印加電圧を
V0、ステップ電圧をΔV、実施回数をn0とすると、
n回目の印加電圧VはV=V0+ΔV×n(n≦n0)
で演算され、その電圧が印加される。
に従って順次、演算により求められ、所定の印加時間の
下で探針に求められた電圧が順次印加され、自動的に分
極領域の形成が行われていく。例えば初期の印加電圧を
V0、ステップ電圧をΔV、実施回数をn0とすると、
n回目の印加電圧VはV=V0+ΔV×n(n≦n0)
で演算され、その電圧が印加される。
【0022】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体に前記分極
領域を形成する際は、前記印加電圧設定手段により設定
された所定の印加電圧に対して、前記印加時間設定手段
は複数の印加時間を設定し、前記設定された複数の印加
時間で電圧を印加し、複数の分極領域を形成する。
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体に前記分極
領域を形成する際は、前記印加電圧設定手段により設定
された所定の印加電圧に対して、前記印加時間設定手段
は複数の印加時間を設定し、前記設定された複数の印加
時間で電圧を印加し、複数の分極領域を形成する。
【0023】この態様によれば、まず、印加する電圧を
設定し、その印加電圧を種々のパルス幅で印加して分極
領域を形成する。所定の範囲内でパルス幅を順次変化さ
せて印加した後、次の印加電圧を設定し分極領域の形成
を同様に行い、データを収集する。速やかにもれなく印
加時間と印加電圧と分極領域のデータが得られる。
設定し、その印加電圧を種々のパルス幅で印加して分極
領域を形成する。所定の範囲内でパルス幅を順次変化さ
せて印加した後、次の印加電圧を設定し分極領域の形成
を同様に行い、データを収集する。速やかにもれなく印
加時間と印加電圧と分極領域のデータが得られる。
【0024】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記印加時間設定手段は、前記
印加時間の初期時間を設定する手段と、前記初期時間に
加えるステップ時間を設定する手段と、前記ステップ時
間を加える回数を設定する手段とを備え、前記分極領域
を形成する毎に、前記印加時間に順次、前記ステップ時
間を加え、前記設定された回数まで前記印加時間を自動
的に設定する。
ステムの他の態様では、前記印加時間設定手段は、前記
印加時間の初期時間を設定する手段と、前記初期時間に
加えるステップ時間を設定する手段と、前記ステップ時
間を加える回数を設定する手段とを備え、前記分極領域
を形成する毎に、前記印加時間に順次、前記ステップ時
間を加え、前記設定された回数まで前記印加時間を自動
的に設定する。
【0025】この態様によれば、印加時間は所定の規則
に従って順次、演算により求められ、設定されている印
加電圧が演算された時間で順次印加され、自動的に分極
領域の形成が行われる。例えば初期の印加時間をT0、
ステップ時間をΔT、実施回数をm0とすると、m回目
の印加時間TはT=T0+ΔT×m(m≦m0)で演算
され、印加電圧はそのパルス幅で印加される。
に従って順次、演算により求められ、設定されている印
加電圧が演算された時間で順次印加され、自動的に分極
領域の形成が行われる。例えば初期の印加時間をT0、
ステップ時間をΔT、実施回数をm0とすると、m回目
の印加時間TはT=T0+ΔT×m(m≦m0)で演算
され、印加電圧はそのパルス幅で印加される。
【0026】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記印加電圧設定手段により設
定され、印加された印加電圧と、前記印加時間設定手段
により設定され、前記印加電圧が印加された印加時間
と、前記測定手段により測定された前記分極領域の大き
さとを記憶する記憶手段を備える。
ステムの他の態様では、前記印加電圧設定手段により設
定され、印加された印加電圧と、前記印加時間設定手段
により設定され、前記印加電圧が印加された印加時間
と、前記測定手段により測定された前記分極領域の大き
さとを記憶する記憶手段を備える。
【0027】この態様によれば、印加する電圧と、印加
する時間と、その時形成された分極領域の大きさが、全
ての印加電圧と印加時間との組み合わせについて記録さ
れる。最適な記録条件を求める際のデータとして用いら
れる。
する時間と、その時形成された分極領域の大きさが、全
ての印加電圧と印加時間との組み合わせについて記録さ
れる。最適な記録条件を求める際のデータとして用いら
れる。
【0028】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記記憶手段には、更に前記誘
電体記録媒体の材質、厚さ、及び前記印加電圧を印加す
る前記探針の半径の情報が記録される。
ステムの他の態様では、前記記憶手段には、更に前記誘
電体記録媒体の材質、厚さ、及び前記印加電圧を印加す
る前記探針の半径の情報が記録される。
【0029】この態様によれば、印加する電圧と印加す
る時間とその時形成された分極領域の大きさに加えて、
用いられる誘電体材料の材質と厚み、探針の径がデータ
として記録される。これらの情報は最適な記録条件を求
める際のデータとして用いられる。
る時間とその時形成された分極領域の大きさに加えて、
用いられる誘電体材料の材質と厚み、探針の径がデータ
として記録される。これらの情報は最適な記録条件を求
める際のデータとして用いられる。
【0030】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記印加電圧設定手段により設
定され印加された前記印加電圧の電圧情報と、前記印加
時間設定手段により設定され、前記印加電圧が印加され
た印加時間を示す時間情報と、前記測定手段により測定
された前記分極領域の大きさを示す大きさ情報とを所定
フォーマットで出力する出力手段を備える。
ステムの他の態様では、前記印加電圧設定手段により設
定され印加された前記印加電圧の電圧情報と、前記印加
時間設定手段により設定され、前記印加電圧が印加され
た印加時間を示す時間情報と、前記測定手段により測定
された前記分極領域の大きさを示す大きさ情報とを所定
フォーマットで出力する出力手段を備える。
【0031】この態様によれば、印加する電圧と、印加
する時間と、その時形成された分極領域の大きさについ
ての情報が、全てのケースについて所定フォーマットで
出力することができる。出力手段としては例えば、パソ
コン、プリンタ、モニター等がある。これら出力手段に
出力されたデータから目視により最適な条件を求めるこ
とも可能である。
する時間と、その時形成された分極領域の大きさについ
ての情報が、全てのケースについて所定フォーマットで
出力することができる。出力手段としては例えば、パソ
コン、プリンタ、モニター等がある。これら出力手段に
出力されたデータから目視により最適な条件を求めるこ
とも可能である。
【0032】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記検出手段は、前記安定で且
つ最小の大きさである前記分極領域を検出する際に、前
記記憶手段に記憶されている情報に基づき検出する。
ステムの他の態様では、前記検出手段は、前記安定で且
つ最小の大きさである前記分極領域を検出する際に、前
記記憶手段に記憶されている情報に基づき検出する。
【0033】この態様によれば、形成された分極領域の
安定で且つ最小サイズの選択は記憶されている分極領域
のデータに基づいて行われる。このデータを用い統計的
手法でコンピュータにより演算させて求めることが可能
であり、実際には形成していないが最適の大きさが演算
により求めることも可能である。
安定で且つ最小サイズの選択は記憶されている分極領域
のデータに基づいて行われる。このデータを用い統計的
手法でコンピュータにより演算させて求めることが可能
であり、実際には形成していないが最適の大きさが演算
により求めることも可能である。
【0034】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記検出手段により検出された
前記安定で且つ最小の大きさである分極領域とその大き
さの情報は、該分極領域を形成するに際し前記印加電圧
設定手段により設定され印加された前記印加電圧と、前
記印加時間設定手段により設定され電圧が印加された前
記印加時間との情報と共に前記出力手段から出力する。
ステムの他の態様では、前記検出手段により検出された
前記安定で且つ最小の大きさである分極領域とその大き
さの情報は、該分極領域を形成するに際し前記印加電圧
設定手段により設定され印加された前記印加電圧と、前
記印加時間設定手段により設定され電圧が印加された前
記印加時間との情報と共に前記出力手段から出力する。
【0035】この態様によれば、求められた最適の分極
領域の大きさは、その分極領域を形成した時の印加電圧
と印加時間の情報と共にパソコン、プリンタ、モニター
等に出力される。この時の印加電圧と印加時間は実際に
分極領域の形成には用いていないが、最適の値がコンピ
ュータにより演算され出力することも可能である。
領域の大きさは、その分極領域を形成した時の印加電圧
と印加時間の情報と共にパソコン、プリンタ、モニター
等に出力される。この時の印加電圧と印加時間は実際に
分極領域の形成には用いていないが、最適の値がコンピ
ュータにより演算され出力することも可能である。
【0036】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記印加時間設定手段による最
小の印加時間の設定は、前記誘電体記録媒体の固有の抗
電界の値に基づき行われる。
ステムの他の態様では、前記印加時間設定手段による最
小の印加時間の設定は、前記誘電体記録媒体の固有の抗
電界の値に基づき行われる。
【0037】この態様によれば、最初に設定する印加電
圧の最小値は、使用する誘電体材料の抗電界の値に対抗
する電界を生じさせる電圧とする。これにより印加する
電圧の下限の値が知ることができ、無用の電圧範囲での
分極領域形成のテストをすることが避けられる。
圧の最小値は、使用する誘電体材料の抗電界の値に対抗
する電界を生じさせる電圧とする。これにより印加する
電圧の下限の値が知ることができ、無用の電圧範囲での
分極領域形成のテストをすることが避けられる。
【0038】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体の誘電体材
料は強誘電体材料である。
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体の誘電体材
料は強誘電体材料である。
【0039】この態様によれば、強誘電体材料を媒体材
料として用いる。
料として用いる。
【0040】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体の誘電体材
料はLiTaO3である。
ステムの他の態様では、前記誘電体記録媒体の誘電体材
料はLiTaO3である。
【0041】この態様によれば、誘電率が低いために探
針での電界印加でも分極反転が容易であるLiTaO3
を媒体材料として用い、分極の+面と−面が180度の
ドメインの関係であるLiTaO3のZ面に対して記録
を行うように、所定の方法により誘電体記録媒体として
の形態に容易に構成できる。
針での電界印加でも分極反転が容易であるLiTaO3
を媒体材料として用い、分極の+面と−面が180度の
ドメインの関係であるLiTaO3のZ面に対して記録
を行うように、所定の方法により誘電体記録媒体として
の形態に容易に構成できる。
【0042】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステムの他の態様では、前記分極領域の大きさを測定す
る前記測定手段として走査型非線形誘電率顕微鏡を備え
る。
ステムの他の態様では、前記分極領域の大きさを測定す
る前記測定手段として走査型非線形誘電率顕微鏡を備え
る。
【0043】この態様によれば、走査型非線形誘電率顕
微鏡により分極領域の大きさの測定が正確で速やかに行
うことができる。
微鏡により分極領域の大きさの測定が正確で速やかに行
うことができる。
【0044】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法は上記課題を解決するために、誘電体記録媒体に、探
針を用いて電圧を印加し、情報を記録する際の記録条件
を抽出する方法であって、前記誘電体記録媒体に印加す
る印加電圧を設定する印加電圧設定工程と、前記設定さ
れた印加電圧の印加時間を設定する印加時間設定工程
と、前記設定された印加電圧及び前記設定された印加時
間に基づき、前記誘電体記録媒体に前記印加電圧を印加
して分極領域を形成する分極領域形成工程と、前記分極
領域形成工程により形成された前記分極領域の大きさを
測定する測定工程と、前記誘電体記録媒体に形成された
前記分極領域が、安定で且つ最小の大きさであるか否か
を検出する検出工程と、前記検出工程により前記分極領
域が安定で且つ最小の大きさであることが検出された場
合、その分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最
適な記録条件であるとする条件決定工程とを備える。
法は上記課題を解決するために、誘電体記録媒体に、探
針を用いて電圧を印加し、情報を記録する際の記録条件
を抽出する方法であって、前記誘電体記録媒体に印加す
る印加電圧を設定する印加電圧設定工程と、前記設定さ
れた印加電圧の印加時間を設定する印加時間設定工程
と、前記設定された印加電圧及び前記設定された印加時
間に基づき、前記誘電体記録媒体に前記印加電圧を印加
して分極領域を形成する分極領域形成工程と、前記分極
領域形成工程により形成された前記分極領域の大きさを
測定する測定工程と、前記誘電体記録媒体に形成された
前記分極領域が、安定で且つ最小の大きさであるか否か
を検出する検出工程と、前記検出工程により前記分極領
域が安定で且つ最小の大きさであることが検出された場
合、その分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最
適な記録条件であるとする条件決定工程とを備える。
【0045】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法によれば、誘電体記録媒体に高密度、高速で記録する
ために、電極に印加する最適な印加電圧とその印加電圧
を印加する最適な時間、即ちパルス幅を決定する。
法によれば、誘電体記録媒体に高密度、高速で記録する
ために、電極に印加する最適な印加電圧とその印加電圧
を印加する最適な時間、即ちパルス幅を決定する。
【0046】印加電圧設定工程と印加時間設定工程にお
いては探針に印加する電圧の印加条件、即ち印加電圧と
印加時間を設定する。分極領域形成工程においては探針
を誘電体に当接し、設定された電圧の印加条件に従って
電圧を印加して分極領域を形成する。測定工程において
は形成された分極領域の大きさを測定する。また、検出
工程においては種々の電圧の印加条件で形成された分極
領域から、安定で且つ最小のものを検出する。更に、条
件決定工程においては検出工程において検出された最適
の分極領域から、それを形成した際の印加電圧及び印加
時間を最適な記録条件である決定する。
いては探針に印加する電圧の印加条件、即ち印加電圧と
印加時間を設定する。分極領域形成工程においては探針
を誘電体に当接し、設定された電圧の印加条件に従って
電圧を印加して分極領域を形成する。測定工程において
は形成された分極領域の大きさを測定する。また、検出
工程においては種々の電圧の印加条件で形成された分極
領域から、安定で且つ最小のものを検出する。更に、条
件決定工程においては検出工程において検出された最適
の分極領域から、それを形成した際の印加電圧及び印加
時間を最適な記録条件である決定する。
【0047】上述した工程を経て、高密度、高速で記録
するために適した印加電圧及び印加時間を抽出すること
が可能である。
するために適した印加電圧及び印加時間を抽出すること
が可能である。
【0048】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法の一態様では、前記検出工程により前記分極領域が安
定で且つ最小の大きさであることが検出された場合、そ
の最小の大きさを基準とした所定の範囲内の大きさの分
極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な記録条
件であるとする条件決定工程を備える。
法の一態様では、前記検出工程により前記分極領域が安
定で且つ最小の大きさであることが検出された場合、そ
の最小の大きさを基準とした所定の範囲内の大きさの分
極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な記録条
件であるとする条件決定工程を備える。
【0049】この態様によれば、分極領域が安定で且つ
最小である大きさを基準として所定の範囲の大きさの分
極領域を形成する電圧印加時間が記録条件として決定さ
れる。これにより記録再生装置の機能的条件内、例えば
記録速度や記録密度の範囲内で、電圧印加時間の設定や
分極領域の大きさが決定される。
最小である大きさを基準として所定の範囲の大きさの分
極領域を形成する電圧印加時間が記録条件として決定さ
れる。これにより記録再生装置の機能的条件内、例えば
記録速度や記録密度の範囲内で、電圧印加時間の設定や
分極領域の大きさが決定される。
【0050】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法の他の態様では、前記印加電圧設定工程において設定
され印加された前記印加電圧と、前記印加時間設定工程
において設定され電圧が印加された前記印加時間と、前
記測定工程において測定された前記分極領域の大きさと
を記憶する記憶工程を備える。
法の他の態様では、前記印加電圧設定工程において設定
され印加された前記印加電圧と、前記印加時間設定工程
において設定され電圧が印加された前記印加時間と、前
記測定工程において測定された前記分極領域の大きさと
を記憶する記憶工程を備える。
【0051】この態様によれば、分極領域を形成する際
の印加電圧と印加時間と分極領域の大きさが記憶され、
最適の記録条件を抽出する際に用いられる。
の印加電圧と印加時間と分極領域の大きさが記憶され、
最適の記録条件を抽出する際に用いられる。
【0052】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法の他の態様では、前記印加電圧設定工程において設定
され印加された前記印加電圧を示す印加電圧情報と、前
記印加時間設定工程において設定され印加された前記印
加電圧の前記印加時間を示す印加時間情報と、前記測定
工程において測定された前記分極領域の大きさを示す大
きさ情報とを所定フォーマットで出力する出力工程を更
に備える。
法の他の態様では、前記印加電圧設定工程において設定
され印加された前記印加電圧を示す印加電圧情報と、前
記印加時間設定工程において設定され印加された前記印
加電圧の前記印加時間を示す印加時間情報と、前記測定
工程において測定された前記分極領域の大きさを示す大
きさ情報とを所定フォーマットで出力する出力工程を更
に備える。
【0053】この態様によれば、分極領域を形成する際
の印加電圧と印加時間と分極領域の大きさの情報がパソ
コン、プリンタ、モニター等の出力手段に出力される。
の印加電圧と印加時間と分極領域の大きさの情報がパソ
コン、プリンタ、モニター等の出力手段に出力される。
【0054】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法の他の態様では、前記誘電体記録媒体に形成された前
記分極領域に関し、前記検出工程において安定で且つ最
小の大きさである前記分極領域を検出する際に、前記記
憶工程において記憶した前記情報に基づき検出する工程
を備える。
法の他の態様では、前記誘電体記録媒体に形成された前
記分極領域に関し、前記検出工程において安定で且つ最
小の大きさである前記分極領域を検出する際に、前記記
憶工程において記憶した前記情報に基づき検出する工程
を備える。
【0055】この態様によれば、記憶工程において記憶
した情報に基づき安定で且つ最小な分極領域が求められ
る。
した情報に基づき安定で且つ最小な分極領域が求められ
る。
【0056】本発明の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法の他の態様では、前記検出工程において安定で且つ最
小の大きさであるとして検出された前記分極領域に関す
る情報は、該分極領域を形成するに際し前記印加電圧設
定工程において設定され印加された前記印加電圧と、前
記印加時間設定工程において設定され前記印加電圧が印
加された前記印加時間との情報と共に前記出力工程にお
いて出力される工程を備える。
法の他の態様では、前記検出工程において安定で且つ最
小の大きさであるとして検出された前記分極領域に関す
る情報は、該分極領域を形成するに際し前記印加電圧設
定工程において設定され印加された前記印加電圧と、前
記印加時間設定工程において設定され前記印加電圧が印
加された前記印加時間との情報と共に前記出力工程にお
いて出力される工程を備える。
【0057】この態様によれば、検出工程において安定
で且つ最小の大きさであるとして検出された分極領域に
関する情報と共に、その分極領域を形成したときに設定
した印加電圧と印加時間の情報をパソコン、プリンタ、
モニター等の出力手段に出力する。
で且つ最小の大きさであるとして検出された分極領域に
関する情報と共に、その分極領域を形成したときに設定
した印加電圧と印加時間の情報をパソコン、プリンタ、
モニター等の出力手段に出力する。
【0058】本発明の情報記録装置は上記課題を解決す
るために請求項1から17に記載の誘電体記録媒体の記
録条件抽出システムにより抽出された印加電圧及び印加
時間の条件に基づき、前記誘電体記録媒体に電圧を印加
し、分極領域を形成して情報を記録する情報記録装置で
あって、前記誘電体記録媒体に、前記記録条件抽出シス
テムにより抽出された印加電圧を設定する印加電圧設定
手段と、前記誘電体記録媒体に印加する電圧の、前記記
録条件抽出システムにより抽出された印加時間を設定す
る印加時間設定手段とを備える。
るために請求項1から17に記載の誘電体記録媒体の記
録条件抽出システムにより抽出された印加電圧及び印加
時間の条件に基づき、前記誘電体記録媒体に電圧を印加
し、分極領域を形成して情報を記録する情報記録装置で
あって、前記誘電体記録媒体に、前記記録条件抽出シス
テムにより抽出された印加電圧を設定する印加電圧設定
手段と、前記誘電体記録媒体に印加する電圧の、前記記
録条件抽出システムにより抽出された印加時間を設定す
る印加時間設定手段とを備える。
【0059】本発明の情報記録装置によれば、誘電体記
録媒体の記録条件抽出システムにより抽出された印加電
圧及び印加時間の条件に基づき、印加電圧と印加時間を
設定する手段を備えているので、情報記録装置の記録速
度や記録密度の条件に合致した、安定した分極領域を形
成し情報の記録が行われる。また、誘電体記録媒体の材
料特性、材料の厚さ、装置の探針の径に基づいて最適の
記録条件を設定して記録することが可能となる。
録媒体の記録条件抽出システムにより抽出された印加電
圧及び印加時間の条件に基づき、印加電圧と印加時間を
設定する手段を備えているので、情報記録装置の記録速
度や記録密度の条件に合致した、安定した分極領域を形
成し情報の記録が行われる。また、誘電体記録媒体の材
料特性、材料の厚さ、装置の探針の径に基づいて最適の
記録条件を設定して記録することが可能となる。
【0060】本発明の情報記録装置の一態様では、前記
誘電体記録媒体に記録した情報を再生する記録情報再生
手段を備える。
誘電体記録媒体に記録した情報を再生する記録情報再生
手段を備える。
【0061】この態様によれば、印加電圧設定手段と印
加時間設定手段を備える情報記録装置に再生機能を備え
ているので、最適な記録条件で記録すると共に記録媒体
に記録されている情報を再生することが可能である。
加時間設定手段を備える情報記録装置に再生機能を備え
ているので、最適な記録条件で記録すると共に記録媒体
に記録されている情報を再生することが可能である。
【0062】本発明のこのような作用、及び他の利得は
次に説明する実施の形態から明らかにされる。
次に説明する実施の形態から明らかにされる。
【0063】
【発明の実施の形態】(第一実施形態)本発明の誘電体
記録媒体の記録条件抽出システムと記録条件抽出方法に
ついて図1〜図7を参照して説明する。ここで図1は本
発明の誘電体記録媒体の記録条件を求める記録条件抽出
システムの構成を示すブロック図であり、図2は記録条
件抽出システムの動作の流れを示すフローチャートであ
る。図3は誘電体記録媒体への記録状態について示す図
で、(a)は探針先端部に分極領域が形成されている状
態であり、(b)は分極領域が更に成長した状態であ
り、(c)は分極領域が記録媒体の裏面まで到達して完
全な分極領域が形成された状態を示す。また、(d)は
探針による記録媒体中の電界の分布を示す図である。図
4〜図6は電圧印加時間とドット半径の関係を示す測定
図であり、図7は誘電体の厚みと分極領域を反転させる
最小電圧の関係を、探針形状をパラメータとして示す図
である。
記録媒体の記録条件抽出システムと記録条件抽出方法に
ついて図1〜図7を参照して説明する。ここで図1は本
発明の誘電体記録媒体の記録条件を求める記録条件抽出
システムの構成を示すブロック図であり、図2は記録条
件抽出システムの動作の流れを示すフローチャートであ
る。図3は誘電体記録媒体への記録状態について示す図
で、(a)は探針先端部に分極領域が形成されている状
態であり、(b)は分極領域が更に成長した状態であ
り、(c)は分極領域が記録媒体の裏面まで到達して完
全な分極領域が形成された状態を示す。また、(d)は
探針による記録媒体中の電界の分布を示す図である。図
4〜図6は電圧印加時間とドット半径の関係を示す測定
図であり、図7は誘電体の厚みと分極領域を反転させる
最小電圧の関係を、探針形状をパラメータとして示す図
である。
【0064】本発明に係わる記録条件抽出システムは、
誘電体記録媒体に情報を記録する際の記録する条件、即
ち、誘電体記録媒体の裏面に設けられた電極と誘電体記
録媒体の記録する面に当接する探針との間に印加する電
圧と印加時間、即ち、パルス幅を求めるものである。抽
出された条件に基づいて誘電体記録媒体に電圧を印加す
ることにより、このときの分極領域は安定な状態を保つ
最小径のドットとして形成される。このドットは記録情
報の1単位に相当し、記録時間が短く、また記録密度の
高い記録条件を設定することを可能ならしめるものであ
る。尚、最適な印加電圧と印加時間に対して、誘電体記
録媒体の材質、厚さ、探針の半径等が影響を与える。
誘電体記録媒体に情報を記録する際の記録する条件、即
ち、誘電体記録媒体の裏面に設けられた電極と誘電体記
録媒体の記録する面に当接する探針との間に印加する電
圧と印加時間、即ち、パルス幅を求めるものである。抽
出された条件に基づいて誘電体記録媒体に電圧を印加す
ることにより、このときの分極領域は安定な状態を保つ
最小径のドットとして形成される。このドットは記録情
報の1単位に相当し、記録時間が短く、また記録密度の
高い記録条件を設定することを可能ならしめるものであ
る。尚、最適な印加電圧と印加時間に対して、誘電体記
録媒体の材質、厚さ、探針の半径等が影響を与える。
【0065】図1のブロック図に示すように、本発明に
係わる誘電体記録媒体の記録条件抽出システム1の構成
は、印加電圧設定部11、印加時間設定部12、記録制
御部13、印加電圧/印加時間記録部14、記録部1
5、ドット径測定部16、ドット径記録部17、最適ド
ット径検出部18、記録条件決定部19、出力部20を
備えて構成される。
係わる誘電体記録媒体の記録条件抽出システム1の構成
は、印加電圧設定部11、印加時間設定部12、記録制
御部13、印加電圧/印加時間記録部14、記録部1
5、ドット径測定部16、ドット径記録部17、最適ド
ット径検出部18、記録条件決定部19、出力部20を
備えて構成される。
【0066】まず、誘電体記録媒体1は誘電体35とそ
の一方の面に電極36が設けられた構成であって、他の
一方の面に当接した探針31に電圧を加え、探針31と
電極36の間に形成される電界に応じて分極領域が形成
され、情報の記録が行われる。この際、誘電体35を予
め分極が+面または−面に初期化しておき、これを反転
させるような電圧を探針35に加えることでSN比の良
いデータを得ることができる。
の一方の面に電極36が設けられた構成であって、他の
一方の面に当接した探針31に電圧を加え、探針31と
電極36の間に形成される電界に応じて分極領域が形成
され、情報の記録が行われる。この際、誘電体35を予
め分極が+面または−面に初期化しておき、これを反転
させるような電圧を探針35に加えることでSN比の良
いデータを得ることができる。
【0067】印加電圧設定部11は、記録部15の探針
31に印加する電圧を設定する。印加電圧設定の形態と
しては、例えば印加電圧設定部11には初期の印加電圧
V0と、段階的に加えるステップ電圧ΔV、加える回数
n0を入力する手段、及び印加電圧V=V0+ΔV×n
(n≦n0)を演算する手段を備え、印加回数に応じて
印加電圧Vは自動的に算出される。またこれに限らず電
圧を印加する毎に手動で任意の電圧を設定するようにし
てもよい。
31に印加する電圧を設定する。印加電圧設定の形態と
しては、例えば印加電圧設定部11には初期の印加電圧
V0と、段階的に加えるステップ電圧ΔV、加える回数
n0を入力する手段、及び印加電圧V=V0+ΔV×n
(n≦n0)を演算する手段を備え、印加回数に応じて
印加電圧Vは自動的に算出される。またこれに限らず電
圧を印加する毎に手動で任意の電圧を設定するようにし
てもよい。
【0068】印加時間設定部12は、記録部15の探針
31に印加する電圧の印加時間を設定する。印加時間設
定の形態としては、例えば印加時間設定部12には初期
の印加時間T0と、段階的に加えるステップ時間ΔT、
加える回数m0を入力する手段、及び印加時間T=T0
+ΔT×m(m≦m0)を演算する手段を備え、印加回
数に応じて印加時間Tは自動的に算出される。またこれ
に限らず印加する毎に手動で任意の印加時間を設定する
ようにしてもよい。
31に印加する電圧の印加時間を設定する。印加時間設
定の形態としては、例えば印加時間設定部12には初期
の印加時間T0と、段階的に加えるステップ時間ΔT、
加える回数m0を入力する手段、及び印加時間T=T0
+ΔT×m(m≦m0)を演算する手段を備え、印加回
数に応じて印加時間Tは自動的に算出される。またこれ
に限らず印加する毎に手動で任意の印加時間を設定する
ようにしてもよい。
【0069】記録制御部13は、印加電圧設定部11で
設定されたれた印加電圧Vと、印加時間設定部12で設
定されたれた印加時間Tとに基づいて、分極領域を形成
するように記録部15を制御する。また、分極領域を形
成させる毎に印加電圧Vと印加時間Tのデータを、形成
した分極領域と対応可能な形態で印加電圧/印加時間記
録部14に記録する。尚、この初期の印加電圧V0と印
加時間T0は、誘電体材料35の抗電界に基づき、これ
に対抗して分極領域を形成することができる最小の電圧
とパルス幅として設定される。
設定されたれた印加電圧Vと、印加時間設定部12で設
定されたれた印加時間Tとに基づいて、分極領域を形成
するように記録部15を制御する。また、分極領域を形
成させる毎に印加電圧Vと印加時間Tのデータを、形成
した分極領域と対応可能な形態で印加電圧/印加時間記
録部14に記録する。尚、この初期の印加電圧V0と印
加時間T0は、誘電体材料35の抗電界に基づき、これ
に対抗して分極領域を形成することができる最小の電圧
とパルス幅として設定される。
【0070】印加電圧/印加時間記録部14は、分極領
域を形成する際に印加される印加電圧Vと印加時間Tと
を、形成された分極領域と対応可能な形態で記録する。
種々の印加電圧Vと印加時間Tとの組み合わせで形成さ
れた分極領域の中から記録するに最適な分極領域が求め
られた場合、その分極領域を形成した印加電圧Vと印加
時間Tの組み合わせを決定することができる。
域を形成する際に印加される印加電圧Vと印加時間Tと
を、形成された分極領域と対応可能な形態で記録する。
種々の印加電圧Vと印加時間Tとの組み合わせで形成さ
れた分極領域の中から記録するに最適な分極領域が求め
られた場合、その分極領域を形成した印加電圧Vと印加
時間Tの組み合わせを決定することができる。
【0071】記録部15は、誘電体記録媒体37に対し
て記録制御部13からの記録条件に基づいて分極領域を
形成するものであり、誘電体記録媒体37の誘電体35
に探針31によって電圧が印加され分極領域によるドッ
トを形成する。記録条件とは印加電圧V、印加時間Tで
あり、それらの値は印加電圧設定部11と印加時間設定
部12とによって順次変更される。探針31と誘電体記
録媒体37はドットを形成する毎に、図示しない移動機
構により相対的な位置が移動され、新しい記録領域で次
の電圧印加条件によりドットを形成する。
て記録制御部13からの記録条件に基づいて分極領域を
形成するものであり、誘電体記録媒体37の誘電体35
に探針31によって電圧が印加され分極領域によるドッ
トを形成する。記録条件とは印加電圧V、印加時間Tで
あり、それらの値は印加電圧設定部11と印加時間設定
部12とによって順次変更される。探針31と誘電体記
録媒体37はドットを形成する毎に、図示しない移動機
構により相対的な位置が移動され、新しい記録領域で次
の電圧印加条件によりドットを形成する。
【0072】ドット径測定部16は、記録部15で形成
した分極領域38によるドットの大きさを測定する。測
定する手段としては記録媒体の記録表面を化学エッチン
グしてエッチングレートの差を検出して行う方法や、A
FM装置で誘電体材料に高周波電圧を印加して圧電応答
を検出して行う方法や、本願発明者らが提案しているS
NDM法が用いられる。図1に示すドット径測定部16
は探針31で誘電体35上を記号Lで示す方向にスキャ
ンし、詳しくは第二実施形態で説明する電気的手段によ
ってドット径を測定する形態である。
した分極領域38によるドットの大きさを測定する。測
定する手段としては記録媒体の記録表面を化学エッチン
グしてエッチングレートの差を検出して行う方法や、A
FM装置で誘電体材料に高周波電圧を印加して圧電応答
を検出して行う方法や、本願発明者らが提案しているS
NDM法が用いられる。図1に示すドット径測定部16
は探針31で誘電体35上を記号Lで示す方向にスキャ
ンし、詳しくは第二実施形態で説明する電気的手段によ
ってドット径を測定する形態である。
【0073】ドット径記録部17は、ドット径測定部1
6で測定された分極領域38のドット径を順次記録して
いく。ドット径の記録はそのドットが形成された印加電
圧Vと印加時間Tの情報と対応が取れる形態で記録す
る。例えば形成した順序と対応する順序で記録すること
で印加電圧/印加時間記録部14に記録した印加電圧V
と印加時間Tの順序とで対応をとることが可能である。
6で測定された分極領域38のドット径を順次記録して
いく。ドット径の記録はそのドットが形成された印加電
圧Vと印加時間Tの情報と対応が取れる形態で記録す
る。例えば形成した順序と対応する順序で記録すること
で印加電圧/印加時間記録部14に記録した印加電圧V
と印加時間Tの順序とで対応をとることが可能である。
【0074】最適ドット検出部18は、ドット径記録部
17に記録したデータから安定で且つ最も小さいドット
を検出する。検出する方法として印加時間Tに対するド
ット径の関係から統計的手法を用いて算出することや、
後段で説明する図4〜図6で示すように印加時間Tに対
するドット径の図から決定することができる。
17に記録したデータから安定で且つ最も小さいドット
を検出する。検出する方法として印加時間Tに対するド
ット径の関係から統計的手法を用いて算出することや、
後段で説明する図4〜図6で示すように印加時間Tに対
するドット径の図から決定することができる。
【0075】記録条件決定部19は、最適ドット検出部
18で検出された最適ドットと、印加電圧/印加時間記
録部14に記録された、その最適のドットの形成に設定
され印加された印加電圧Vと印加時間Tから、安定で且
つ最も小さいドットを形成するための印加電圧Vと印加
時間Tを決定する。この最適の印加電圧Vと印加時間T
は実際に設定された値に限らず、統計的演算によりその
中間の値として求まることがあるものである。
18で検出された最適ドットと、印加電圧/印加時間記
録部14に記録された、その最適のドットの形成に設定
され印加された印加電圧Vと印加時間Tから、安定で且
つ最も小さいドットを形成するための印加電圧Vと印加
時間Tを決定する。この最適の印加電圧Vと印加時間T
は実際に設定された値に限らず、統計的演算によりその
中間の値として求まることがあるものである。
【0076】出力部20は、印加電圧/印加時間記録部
14に記録されたデータとドット径記録部17に記録さ
れたデータとを対応付けて出力し、また、安定で且つ最
も小さいドットを形成するための求められた印加電圧V
と印加時間T等を出力する。出力装置としてはパソコ
ン、プリンタ、モニター等がある。また、ドット径と印
加電圧V、印加時間Tとの関係を示す出力から、最適な
記録条件を推測して求めることも可能である。
14に記録されたデータとドット径記録部17に記録さ
れたデータとを対応付けて出力し、また、安定で且つ最
も小さいドットを形成するための求められた印加電圧V
と印加時間T等を出力する。出力装置としてはパソコ
ン、プリンタ、モニター等がある。また、ドット径と印
加電圧V、印加時間Tとの関係を示す出力から、最適な
記録条件を推測して求めることも可能である。
【0077】以上説明したように、本発明に係わる誘電
体記録媒体の記録条件抽出システムによれば、安定で且
つ最も小さな分極領域を形成する印加電圧と印加時間の
設定条件を、誘電体の材質、厚み、探針の径に応じて求
めることが可能である。従って、同一の誘電体の材質、
厚み、探針の径を有する情報記録装置に、求められた印
加電圧と印加時間の条件を設定することで、高速で且つ
高密度の情報記録を行うことが可能となるものである。
体記録媒体の記録条件抽出システムによれば、安定で且
つ最も小さな分極領域を形成する印加電圧と印加時間の
設定条件を、誘電体の材質、厚み、探針の径に応じて求
めることが可能である。従って、同一の誘電体の材質、
厚み、探針の径を有する情報記録装置に、求められた印
加電圧と印加時間の条件を設定することで、高速で且つ
高密度の情報記録を行うことが可能となるものである。
【0078】次に、記録条件抽出システム1の動作の流
れを説明する。図2に示すように、まず、初期値設定と
して探針31と電極36の間に印加する初期の印加電圧
V0 、ステップ電圧ΔV、初期の印加時間T0、ステッ
プ時間ΔT、印加電圧の設定回数n0、印加時間の設定
回数m0が設定される(ステップS101)。この初期
の印加電圧V0と印加時間T0は誘電体材料35の抗電
界を求め、これに対抗して分極領域を形成することがで
きる最小の電圧とパルス幅として設定される。また、印
加時間は印加電圧のパルス幅に相当する。
れを説明する。図2に示すように、まず、初期値設定と
して探針31と電極36の間に印加する初期の印加電圧
V0 、ステップ電圧ΔV、初期の印加時間T0、ステッ
プ時間ΔT、印加電圧の設定回数n0、印加時間の設定
回数m0が設定される(ステップS101)。この初期
の印加電圧V0と印加時間T0は誘電体材料35の抗電
界を求め、これに対抗して分極領域を形成することがで
きる最小の電圧とパルス幅として設定される。また、印
加時間は印加電圧のパルス幅に相当する。
【0079】次に印加電圧V=V0+ΔV×nが設定さ
れる(ステップS102)。nは設定回数であり、n=
0から開始されるとすると最初の印加電圧は初期設定さ
れた電圧V0となる。次に印加時間T=T0+ΔT×m
が設定される(ステップS103)。mは設定回数であ
り、m=0から開始されるとすると最初の印加時間は初
期設定された時間T0となる。
れる(ステップS102)。nは設定回数であり、n=
0から開始されるとすると最初の印加電圧は初期設定さ
れた電圧V0となる。次に印加時間T=T0+ΔT×m
が設定される(ステップS103)。mは設定回数であ
り、m=0から開始されるとすると最初の印加時間は初
期設定された時間T0となる。
【0080】印加電圧Vと印加時間Tが設定されると、
電極31には設定された電圧が設定された時間だけ印加
され、誘電体記録媒体37に分極領域を形成する(ステ
ップS104)。この分極領域の形成動作により印加電
圧Vと印加時間Tに対応した大きさの分極領域のドット
が形成される。ステップS104の後、探針31は誘電
体記録媒体37上の次に電圧を印加する所定の位置に移
動する。(ステップS105)。
電極31には設定された電圧が設定された時間だけ印加
され、誘電体記録媒体37に分極領域を形成する(ステ
ップS104)。この分極領域の形成動作により印加電
圧Vと印加時間Tに対応した大きさの分極領域のドット
が形成される。ステップS104の後、探針31は誘電
体記録媒体37上の次に電圧を印加する所定の位置に移
動する。(ステップS105)。
【0081】次に、印加した回数が最初に設定した回数
m0に達したか否かを判別する(ステップS106)。
達していなければステップS103に戻り次の印加時間
を設定して分極領域の形成を繰り返すことになる。
m0に達したか否かを判別する(ステップS106)。
達していなければステップS103に戻り次の印加時間
を設定して分極領域の形成を繰り返すことになる。
【0082】また、印加した回数が最初に設定した回数
m0に達していれば、次に電圧の印加した回数が最初に
設定した回数n0に達したか否かを判別する(ステップ
S107)。達していなければ印加時間TをT0に設定
した後(ステップS108)、ステップS102に戻り
次の印加電圧を設定して分極領域の形成を繰り返すこと
になる。
m0に達していれば、次に電圧の印加した回数が最初に
設定した回数n0に達したか否かを判別する(ステップ
S107)。達していなければ印加時間TをT0に設定
した後(ステップS108)、ステップS102に戻り
次の印加電圧を設定して分極領域の形成を繰り返すこと
になる。
【0083】尚、印加電圧の設定実行回数m、及び印加
時間の設定実行回数nは動作ルーチン中の所定の経路で
計数されているものとする。また、印加電圧の設定順序
と印加時間の設定順序は入れ替えて行われてもよい。
時間の設定実行回数nは動作ルーチン中の所定の経路で
計数されているものとする。また、印加電圧の設定順序
と印加時間の設定順序は入れ替えて行われてもよい。
【0084】印加電圧の設定実行回数、及び印加時間の
設定実行回数が初期に設定した回数m0、n0を行い記
録動作が完了した後、形成された分極領域のドット径の
測定を行う(ステップS109)。ドット径の測定には
記録媒体の記録表面を化学エッチングしてエッチングレ
ートの差を検出して行う方法や、AFM装置で誘電体材
料に高周波電圧を印加して圧電応答を検出して行う方法
や、SNDM法が用いられる。
設定実行回数が初期に設定した回数m0、n0を行い記
録動作が完了した後、形成された分極領域のドット径の
測定を行う(ステップS109)。ドット径の測定には
記録媒体の記録表面を化学エッチングしてエッチングレ
ートの差を検出して行う方法や、AFM装置で誘電体材
料に高周波電圧を印加して圧電応答を検出して行う方法
や、SNDM法が用いられる。
【0085】次に、形成されたドット径の分布状態から
記録動作に最適なドット径を選択する。詳しくは後段で
図4〜図6に基づいて説明するが、安定なドットで、ド
ット径の最小のものを選択して決定する(ステップS1
10)。
記録動作に最適なドット径を選択する。詳しくは後段で
図4〜図6に基づいて説明するが、安定なドットで、ド
ット径の最小のものを選択して決定する(ステップS1
10)。
【0086】次に記録に最適なドットを形成した時の印
加電圧Vと印加時間Tを印加電圧V/印加時間記録部1
4から読み出し、その時に用いた誘電体材料の特性や厚
み、探針の径に最適なドット形成の印加電圧Vと印加時
間Tとを決定する(ステップS111)。
加電圧Vと印加時間Tを印加電圧V/印加時間記録部1
4から読み出し、その時に用いた誘電体材料の特性や厚
み、探針の径に最適なドット形成の印加電圧Vと印加時
間Tとを決定する(ステップS111)。
【0087】上述したようにして以上で、誘電体材料の
特性や厚み、探針の径に最適なドット形成の印加電圧V
と印加時間Tが抽出されるが、記録装置に適用する場合
は抽出したときの誘電体材料と探針の径が同一の記録装
置に対し、抽出した印加電圧Vと印加時間Tを設定して
(ステップS112)、情報の記録を開始することにな
る(ステップS113)。
特性や厚み、探針の径に最適なドット形成の印加電圧V
と印加時間Tが抽出されるが、記録装置に適用する場合
は抽出したときの誘電体材料と探針の径が同一の記録装
置に対し、抽出した印加電圧Vと印加時間Tを設定して
(ステップS112)、情報の記録を開始することにな
る(ステップS113)。
【0088】以上説明した記録条件抽出装置の動作の流
れは、これに限ることなく、例えばドットを形成するご
とに、逐一そのドット径を測定する等の方法をとること
も考えられる。多くの印加電圧Vと印加時間Tの条件の
下で安定なドットで、その径の最小のものを選択するこ
とができれば何れの動作形態であってもよい。
れは、これに限ることなく、例えばドットを形成するご
とに、逐一そのドット径を測定する等の方法をとること
も考えられる。多くの印加電圧Vと印加時間Tの条件の
下で安定なドットで、その径の最小のものを選択するこ
とができれば何れの動作形態であってもよい。
【0089】安定した分極領域は図3に示すような工程
で形成される。図3(a)は誘電体35と電極36から
なる誘電体記録媒体37に、半径aの半球状の先端部を
有する探針31にて記録信号源41からの印加電圧V、
印加時間Tの記録信号が印加された状態である。探針3
1の先端部にだけ分極領域38aが形成されている状態
であって、印加電圧Vや印加時間Tが十分でないことを
示している。この状態のドットは不安定であり消滅する
ことになる。
で形成される。図3(a)は誘電体35と電極36から
なる誘電体記録媒体37に、半径aの半球状の先端部を
有する探針31にて記録信号源41からの印加電圧V、
印加時間Tの記録信号が印加された状態である。探針3
1の先端部にだけ分極領域38aが形成されている状態
であって、印加電圧Vや印加時間Tが十分でないことを
示している。この状態のドットは不安定であり消滅する
ことになる。
【0090】また、図3(b)は分極領域38bの先端
が誘電体35の裏面まで達していることを示すが、この
状態であっても情報記録としての安定性は不十分であ
る。
が誘電体35の裏面まで達していることを示すが、この
状態であっても情報記録としての安定性は不十分であ
る。
【0091】また、図3(c)は分極領域38が完全に
誘電体35の裏面まで達していて、略探針31の径と等
しい径のドットが形成され、その領域は完全に分極され
た状態である。この状態は安定していて、情報として消
滅することなく保持される。この最小径の分極領域38
は前述した記録条件抽出で決定された印加電圧Vと印加
時間Tが加えられることによって得られることになる。
尚、図3(c)は探針31による誘電体35中での電界
の強度分布を示し、この電界に沿って分極は進行する。
誘電体35の裏面まで達していて、略探針31の径と等
しい径のドットが形成され、その領域は完全に分極され
た状態である。この状態は安定していて、情報として消
滅することなく保持される。この最小径の分極領域38
は前述した記録条件抽出で決定された印加電圧Vと印加
時間Tが加えられることによって得られることになる。
尚、図3(c)は探針31による誘電体35中での電界
の強度分布を示し、この電界に沿って分極は進行する。
【0092】次に、印加電圧、印加時間、ドット径の側
定例と最適なドット径の検出について図4〜図6を参照
して説明する。これらの図は例えば図1に示す出力部2
0のプリンタで出力されたものと想定してよい。
定例と最適なドット径の検出について図4〜図6を参照
して説明する。これらの図は例えば図1に示す出力部2
0のプリンタで出力されたものと想定してよい。
【0093】まず、図4は印加電圧が12V、探針半径
が25nmの場合である。同図から電圧印加時間が10
00nsec付近のポイントP1から短い時間では急速
にドット半径が小さくなってきている。この時間以下で
は図3(b)、(a)の状態に相当し、形成されたドッ
トは不安定で情報記録には適さない。またポイントP 1
以上の時間では図3(c)の状態であり、探針半径と略
同等の半径のドットが形成されている。その中で最も印
加時間の短い、即ちパルス幅が小さく記録速度の速い印
加時間が条件として採用される。
が25nmの場合である。同図から電圧印加時間が10
00nsec付近のポイントP1から短い時間では急速
にドット半径が小さくなってきている。この時間以下で
は図3(b)、(a)の状態に相当し、形成されたドッ
トは不安定で情報記録には適さない。またポイントP 1
以上の時間では図3(c)の状態であり、探針半径と略
同等の半径のドットが形成されている。その中で最も印
加時間の短い、即ちパルス幅が小さく記録速度の速い印
加時間が条件として採用される。
【0094】また、図5は印加電圧が15V、探針半径
が25nmの場合である。同図から電圧印加時間が10
0nsec付近のポイントP2から短い時間では急速に
ドット半径が小さくなってきている。この時間以下で
は、上述したことと同様に形成されたドットは不安定で
情報記録には適さず、一方、ポイントP2では探針半径
と略同等の半径のドットが形成されている。尚、電圧印
加時間が10000nsecに向かってドット半径も大
きくなるが、これは記録密度を低下させるものであり、
また記録速度を低下させる領域であるため好ましくな
い。
が25nmの場合である。同図から電圧印加時間が10
0nsec付近のポイントP2から短い時間では急速に
ドット半径が小さくなってきている。この時間以下で
は、上述したことと同様に形成されたドットは不安定で
情報記録には適さず、一方、ポイントP2では探針半径
と略同等の半径のドットが形成されている。尚、電圧印
加時間が10000nsecに向かってドット半径も大
きくなるが、これは記録密度を低下させるものであり、
また記録速度を低下させる領域であるため好ましくな
い。
【0095】更に、図6は印加電圧が18V、探針半径
が25nmの場合である。同図から電圧印加時間が20
nsec付近のポイントP3から短い時間では急速にド
ット半径が小さくなってきている。この時間以下では、
上述したことと同様に形成されたドットは不安定で情報
記録には適さず、一方、ポイントP3探針半径と略同等
の半径のドットが形成されている。尚、電圧印加時間が
10000nsecに向かってドット半径も大きくなる
が、これも記録密度の低下と記録速度の低下をさせるも
のであって好ましくない。
が25nmの場合である。同図から電圧印加時間が20
nsec付近のポイントP3から短い時間では急速にド
ット半径が小さくなってきている。この時間以下では、
上述したことと同様に形成されたドットは不安定で情報
記録には適さず、一方、ポイントP3探針半径と略同等
の半径のドットが形成されている。尚、電圧印加時間が
10000nsecに向かってドット半径も大きくなる
が、これも記録密度の低下と記録速度の低下をさせるも
のであって好ましくない。
【0096】尚、各印加電圧に対して最適な印加時間が
決まり、印加電圧が高いほど印加時間は短くてすむ、即
ち記録速度は高速になる。しかしながら印加電圧は情報
記録装置の電源環境によるところがあり、また、探針と
電極の間での誘電体の厚さや誘電率に依存する放電につ
いても考慮する必要があるので適宜最適な印加電圧と印
加時間を決定する必要がある。
決まり、印加電圧が高いほど印加時間は短くてすむ、即
ち記録速度は高速になる。しかしながら印加電圧は情報
記録装置の電源環境によるところがあり、また、探針と
電極の間での誘電体の厚さや誘電率に依存する放電につ
いても考慮する必要があるので適宜最適な印加電圧と印
加時間を決定する必要がある。
【0097】また、図7は誘電体の厚みと分極領域を反
転させる最小電圧の関係を、探針形状をパラメータとし
て示す図であって、探針形状と誘電体記録媒体の厚み、
領域サイズ、領域反転電圧等には相似性のあることが確
認されている。従って、同図の探針の半径が25nm、
誘電体の厚みが2000Åであっても同様であり、小さ
な半径の探針に対応した小さな分極領域の得られること
が示される。
転させる最小電圧の関係を、探針形状をパラメータとし
て示す図であって、探針形状と誘電体記録媒体の厚み、
領域サイズ、領域反転電圧等には相似性のあることが確
認されている。従って、同図の探針の半径が25nm、
誘電体の厚みが2000Åであっても同様であり、小さ
な半径の探針に対応した小さな分極領域の得られること
が示される。
【0098】(第二実施形態)次に、最小で安定した分
極領域を基準とした所定範囲のドット径と電圧の印加時
間について図8及び図9を参照して説明する。これは情
報記録装置の記録速度や記録密度の条件内で、より安定
した大きさの分極領域を形成させ、また印加時間の設定
自由度を得るためのものである。尚、図8は図5を例と
して最適ドット半径に対して所定の許容値を設定した場
合の電圧印加時間との関係を示す図であり、図9は図2
に示す記録条件抽出システムに関し、最適ドット半径に
対して所定の許容値を設定した場合の動作の流れを示す
フローチャートである。
極領域を基準とした所定範囲のドット径と電圧の印加時
間について図8及び図9を参照して説明する。これは情
報記録装置の記録速度や記録密度の条件内で、より安定
した大きさの分極領域を形成させ、また印加時間の設定
自由度を得るためのものである。尚、図8は図5を例と
して最適ドット半径に対して所定の許容値を設定した場
合の電圧印加時間との関係を示す図であり、図9は図2
に示す記録条件抽出システムに関し、最適ドット半径に
対して所定の許容値を設定した場合の動作の流れを示す
フローチャートである。
【0099】図8に示すように、分極領域のドット半径
は安定で最小のドット半径を与えるポイントP2の半径
r0を基準として+方向にΔr1、−方向にΔr2の範
囲が設定されている。Δr1とΔr2は情報記録装置の
記録密度によって規定され、より安定でより大きな分極
領域を得るためにはΔr1の設定が重要である。半径r
0+Δr1の値が、測定されたドット曲線と交差する点
の電圧印加時間をt2とすると、ポイントP2の電圧印
加時間t1とt2の間が電圧印加時間として設定が自由
であり、情報記録装置の記録速度に規定された範囲内で
設定が自由となる。
は安定で最小のドット半径を与えるポイントP2の半径
r0を基準として+方向にΔr1、−方向にΔr2の範
囲が設定されている。Δr1とΔr2は情報記録装置の
記録密度によって規定され、より安定でより大きな分極
領域を得るためにはΔr1の設定が重要である。半径r
0+Δr1の値が、測定されたドット曲線と交差する点
の電圧印加時間をt2とすると、ポイントP2の電圧印
加時間t1とt2の間が電圧印加時間として設定が自由
であり、情報記録装置の記録速度に規定された範囲内で
設定が自由となる。
【0100】また、図9に示すように記録条件抽出シス
テムの動作の流れは、図2のステップ110とステップ
111の間に図8に基づくΔr1とΔr2の範囲を設定
するステップ110a、記録用ドット径範囲を決定する
ステップ110b、記録用電圧印加時間の範囲を設定す
るステップ110cを設けたものである。Δr1とΔr
2の範囲は初期状態として予め記録密度に対応して入力
される。これらの条件に基づいてステップ111で具体
的な印加電圧と印加時間が決定される。他のステップに
ついては図2に関して説明したことと同様であり、ここ
での説明は省略する。
テムの動作の流れは、図2のステップ110とステップ
111の間に図8に基づくΔr1とΔr2の範囲を設定
するステップ110a、記録用ドット径範囲を決定する
ステップ110b、記録用電圧印加時間の範囲を設定す
るステップ110cを設けたものである。Δr1とΔr
2の範囲は初期状態として予め記録密度に対応して入力
される。これらの条件に基づいてステップ111で具体
的な印加電圧と印加時間が決定される。他のステップに
ついては図2に関して説明したことと同様であり、ここ
での説明は省略する。
【0101】(第三実施形態)次に、本発明の誘電体記
録媒体の記録条件抽出システムにより抽出された印加電
圧設定手段と印加時間設定手段を備えた情報記録装置に
ついて説明する。
録媒体の記録条件抽出システムにより抽出された印加電
圧設定手段と印加時間設定手段を備えた情報記録装置に
ついて説明する。
【0102】図10に示すように、本発明に係わる情報
記録装置3は、誘電体35と電極36からなる誘電体記
録媒体37と、探針31と、電極51と、交流信号発生
部52と、記録信号発生部53と、印加電圧設定部11
と、印加時間設定部12と、加算部54と、発振部55
と、FM復調部56と、信号検出部57と、インダクタ
Lと、インダクタLaと、容量Caとを備える。その他
情報記録装置としての一般の各種機能を備えていること
は勿論であるが、それらに関する説明は省略する。
記録装置3は、誘電体35と電極36からなる誘電体記
録媒体37と、探針31と、電極51と、交流信号発生
部52と、記録信号発生部53と、印加電圧設定部11
と、印加時間設定部12と、加算部54と、発振部55
と、FM復調部56と、信号検出部57と、インダクタ
Lと、インダクタLaと、容量Caとを備える。その他
情報記録装置としての一般の各種機能を備えていること
は勿論であるが、それらに関する説明は省略する。
【0103】誘電体記録媒体37は、情報を記録するた
めの媒体であって、その形状はディスク形態、テープ形
態、カード形態等種々の形態をとることができる。ま
た、複数の領域に分割して記録エリアが設けられていて
もよい。誘電体35としてはリチウムタンタレート等の
誘電体材料の薄膜が用いられる。また、電極36は誘電
体35に印加される電界の受け側の電極である。
めの媒体であって、その形状はディスク形態、テープ形
態、カード形態等種々の形態をとることができる。ま
た、複数の領域に分割して記録エリアが設けられていて
もよい。誘電体35としてはリチウムタンタレート等の
誘電体材料の薄膜が用いられる。また、電極36は誘電
体35に印加される電界の受け側の電極である。
【0104】探針31は、その先端が所定の半径を有す
る半球状の部材で、少なくともその表面は導電性を有す
る。情報を記録する際にはこの探針31に電圧を印加し
て、誘電体35に分極領域を形成し、一方、再生する場
合は探針31で分極領域をトレースして記録情報をピッ
クアップする。
る半球状の部材で、少なくともその表面は導電性を有す
る。情報を記録する際にはこの探針31に電圧を印加し
て、誘電体35に分極領域を形成し、一方、再生する場
合は探針31で分極領域をトレースして記録情報をピッ
クアップする。
【0105】電極51は、発振部55で発振した高周波
信号が探針31に加わり、誘電体35の微小領域に印加
される高周波電界が接地に戻るための電極である。
信号が探針31に加わり、誘電体35の微小領域に印加
される高周波電界が接地に戻るための電極である。
【0106】交流信号発生部52は、探針31に印加す
る交流信号を発生する手段であり、誘電体35の微小領
域に交番電界を印加して情報読み取り時の読み取り信号
に変調を加えて、読み取り信号の分離が精度よく行われ
るようにする。また、記録信号発生部53からの記録信
号にバイアスをかけ、探針31に印加して情報を記録す
る。分極状態対応する容量Csの違いが発振部55の発
振周波数を変調させ、これを復調することで正しい記録
動作が行われているかモニターすることが可能となる。
情報読み取り時にはSW1を端子a側に接続し、情報書
き込み時にはSW1を端子b側に接続する。
る交流信号を発生する手段であり、誘電体35の微小領
域に交番電界を印加して情報読み取り時の読み取り信号
に変調を加えて、読み取り信号の分離が精度よく行われ
るようにする。また、記録信号発生部53からの記録信
号にバイアスをかけ、探針31に印加して情報を記録す
る。分極状態対応する容量Csの違いが発振部55の発
振周波数を変調させ、これを復調することで正しい記録
動作が行われているかモニターすることが可能となる。
情報読み取り時にはSW1を端子a側に接続し、情報書
き込み時にはSW1を端子b側に接続する。
【0107】印加電圧設定部11は、第一実施形態で説
明した、誘電体35に印加する信号の印加電圧を設定す
るところであり、誘電体35に対して最も高密度で記録
可能な分極領域を形成するための印加電圧が設定され
る。最適な印加電圧の決定は第一実施形態で説明したこ
とに則って行う。
明した、誘電体35に印加する信号の印加電圧を設定す
るところであり、誘電体35に対して最も高密度で記録
可能な分極領域を形成するための印加電圧が設定され
る。最適な印加電圧の決定は第一実施形態で説明したこ
とに則って行う。
【0108】印加時間設定部12は、印加電圧設定部1
1と同様に第一実施形態で説明した、誘電体35に印加
する信号の印加電圧の印加時間を設定するところであ
り、誘電体35に対して最も高密度で記録可能な分極領
域を形成するための最適な印加時間が設定されると共
に、誘電体情報記録装置3の記録速度や記録密度の制限
に対応した、所定の範囲内の大きさの分極領域を形成す
るための印加時間が設定される。最適な印加時間の決定
は第一実施形態で説明したことに則って行う。
1と同様に第一実施形態で説明した、誘電体35に印加
する信号の印加電圧の印加時間を設定するところであ
り、誘電体35に対して最も高密度で記録可能な分極領
域を形成するための最適な印加時間が設定されると共
に、誘電体情報記録装置3の記録速度や記録密度の制限
に対応した、所定の範囲内の大きさの分極領域を形成す
るための印加時間が設定される。最適な印加時間の決定
は第一実施形態で説明したことに則って行う。
【0109】記録信号発生部53は、誘電体記録媒体3
7に記録する情報を、記録に適した形態の信号に変換す
る。電圧レベル、パルス幅の変換は印加電圧設定部1
1、印加時間設定部12で設定された条件に従って行わ
れる。
7に記録する情報を、記録に適した形態の信号に変換す
る。電圧レベル、パルス幅の変換は印加電圧設定部1
1、印加時間設定部12で設定された条件に従って行わ
れる。
【0110】加算部54は、記録信号発生部53からの
記録用信号と、交流信号発生部52からの交流信号を加
算することで変調し、探針31に印加する。
記録用信号と、交流信号発生部52からの交流信号を加
算することで変調し、探針31に印加する。
【0111】発振部55は、記録された情報を周波数変
調してピックアップするための信号を発生する。その発
振周波数は例えば1GHz程度に設定される。
調してピックアップするための信号を発生する。その発
振周波数は例えば1GHz程度に設定される。
【0112】インダクタLaと容量Caは、交流信号発
生部52の交流信号が発振部55と干渉を起こすことを
防止するために設けられたローカットフィルタを構成し
ている。発振部55の発振周波数は1GHz程度であ
り、交流信号発生装置36の交流信号はMHzオーダー
であっても1次のLCフィルタで十分分離は可能であ
る。さらに周波数を高めることはデータ転送レート上有
利であり、その場合はそれに適合したフィルタ定数を選
定すればよい。
生部52の交流信号が発振部55と干渉を起こすことを
防止するために設けられたローカットフィルタを構成し
ている。発振部55の発振周波数は1GHz程度であ
り、交流信号発生装置36の交流信号はMHzオーダー
であっても1次のLCフィルタで十分分離は可能であ
る。さらに周波数を高めることはデータ転送レート上有
利であり、その場合はそれに適合したフィルタ定数を選
定すればよい。
【0113】インダクタLは、探針31の直下の分極領
域に対応した容量Csとで共振回路を構成する。容量C
sの変化により共振周波数が変化し、発振部55の発信
信号に周波数変調を加えることになる。この周波数変調
を復調することにより記録情報を読み取ることができ
る。ここで共振回路中に容量Caが入ってくるが、容量
Csは容量Caに対して極めて小さく、共振周波数に対
しては主に容量Csが支配的となり、容量Caの影響は
無視できる。
域に対応した容量Csとで共振回路を構成する。容量C
sの変化により共振周波数が変化し、発振部55の発信
信号に周波数変調を加えることになる。この周波数変調
を復調することにより記録情報を読み取ることができ
る。ここで共振回路中に容量Caが入ってくるが、容量
Csは容量Caに対して極めて小さく、共振周波数に対
しては主に容量Csが支配的となり、容量Caの影響は
無視できる。
【0114】FM復調部56は、インダクタLと容量C
sとで形成される共振回路により周波数変調された発振
部55の発振信号を復調する。これは通常のFM検波手
段が用いられる。
sとで形成される共振回路により周波数変調された発振
部55の発振信号を復調する。これは通常のFM検波手
段が用いられる。
【0115】信号検出部57は、FM復調部56で復調さ
れた信号から、交流信号発生部52の交流信号を同期信
号として同期検波を行い、記録されていた情報を再生す
る。
れた信号から、交流信号発生部52の交流信号を同期信
号として同期検波を行い、記録されていた情報を再生す
る。
【0116】次に、情報記録装置3の記録動作について
説明する。SW1は端子bに接続する。まず、記録信号
発生部53に記録すべき情報を入力する。また、印加電
圧設定部11で印加電圧のレベルを設定し、印加時間設
定部12で印加電圧の印加時間を設定し、記録信号発生
部53に入力する。記録信号発生部53では記録すべき
情報を記録に適した所定のフォーマットに変換し、設定
された印加電圧レベルと印加時間、即ち、パルス幅のデ
ジタル記録信号として出力する。尚、印加電圧のレベル
設定と印加時間、即ち、パルス幅の設定は第一実施形態
で説明した手法を用いて行う。
説明する。SW1は端子bに接続する。まず、記録信号
発生部53に記録すべき情報を入力する。また、印加電
圧設定部11で印加電圧のレベルを設定し、印加時間設
定部12で印加電圧の印加時間を設定し、記録信号発生
部53に入力する。記録信号発生部53では記録すべき
情報を記録に適した所定のフォーマットに変換し、設定
された印加電圧レベルと印加時間、即ち、パルス幅のデ
ジタル記録信号として出力する。尚、印加電圧のレベル
設定と印加時間、即ち、パルス幅の設定は第一実施形態
で説明した手法を用いて行う。
【0117】記録信号発生部53からの記録信号はイン
ダクタLaを介して探針31に印加され、電極36との
間で生じる電界により誘電体35の所定部位に分極領域
を形成し、情報が記録される。その後、探針31、或い
は誘電体記録媒体37は図示しない機構によって相対的
な移動が行われ、次に情報が記録される。
ダクタLaを介して探針31に印加され、電極36との
間で生じる電界により誘電体35の所定部位に分極領域
を形成し、情報が記録される。その後、探針31、或い
は誘電体記録媒体37は図示しない機構によって相対的
な移動が行われ、次に情報が記録される。
【0118】記録のモニターは形成された分極領域に対
応する容量CsとインダクタLの共振回路により発振部
55の発振周波数を周波数変調し、この周波数変調した
信号をFM復調部56で復調し、交流信号発生部52の交
流信号を同期信号として信号検出部57で同期検波を行
う。
応する容量CsとインダクタLの共振回路により発振部
55の発振周波数を周波数変調し、この周波数変調した
信号をFM復調部56で復調し、交流信号発生部52の交
流信号を同期信号として信号検出部57で同期検波を行
う。
【0119】次に、情報記録装置3の再生動作について
説明する。SW1は端子aに接続する。探針31には交
流信号発生部52から交流信号が印加される。この交流
信号は同期検波するときの同期信号となる。探針31が
分極領域上をトレースすると容量Csを検出し、容量C
sとインダクタLとで共振回路を構成して、その共振周
波数で発振部55の発振周波数を周波数変調する。この
周波数変調した信号をFM復調部56で復調し、交流信号
発生部52の交流信号を同期信号として信号検出部57
で同期検波を行って記録情報を再生することになる。
説明する。SW1は端子aに接続する。探針31には交
流信号発生部52から交流信号が印加される。この交流
信号は同期検波するときの同期信号となる。探針31が
分極領域上をトレースすると容量Csを検出し、容量C
sとインダクタLとで共振回路を構成して、その共振周
波数で発振部55の発振周波数を周波数変調する。この
周波数変調した信号をFM復調部56で復調し、交流信号
発生部52の交流信号を同期信号として信号検出部57
で同期検波を行って記録情報を再生することになる。
【0120】信号検出部57の同期検波に用いられる装
置としてロックインアンプがある。その構成は図11に
示すように、入力端子T1、T2と、増幅器61と、波
形整形器62と、同相分配器63、64と、90度移相
器65と、乗算器である混合器66、67と、低域通過
フィルタ68、69と、出力端子T3、T4とによって
構成されている。
置としてロックインアンプがある。その構成は図11に
示すように、入力端子T1、T2と、増幅器61と、波
形整形器62と、同相分配器63、64と、90度移相
器65と、乗算器である混合器66、67と、低域通過
フィルタ68、69と、出力端子T3、T4とによって
構成されている。
【0121】増幅器61は、入力端子T1を介して入力
される復調信号を増幅して同相分配器63に出力する。
同相分配器63は、増幅された復調信号を同相分配して
混合器66と混合器67に出力する。一方、波形整形器
62は、入力端子T2を介して入力された基準信号を方
形波に整形して同相分配器64に出力する。同相分配器
64は、波形整形器62から出力される基準信号を同相
で分配して混合器67と90度移相器65に出力する。
90度移相器65は、基準信号を基準信号の周波数にお
いて90度だけ移相して混合器66に出力する。混合器
66は、復調信号と90度だけ移相された基準信号を乗
算して混合し、前記復調信号の周波数と前記基準信号の
周波数の和と差の周波数を有する信号に変換して低域通
過フィルタ68に出力する。低域通過フィルタ68は、
入力される混合後の信号のうちの直流信号のみを通過さ
せて出力端子T3に出力電圧Va1を出力する。混合器
67は、基準信号と復調信号とを乗算して混合し、前記
復調信号の周波数と前記基準信号の周波数の和と差の周
波数を有する信号に変換して、低域通過フィルタ69に
出力する。低域通過フィルタ69は、入力される混合後
の信号のうちの直流信号のみを通過させて出力端子T4
に出力電圧Va2を出力する。
される復調信号を増幅して同相分配器63に出力する。
同相分配器63は、増幅された復調信号を同相分配して
混合器66と混合器67に出力する。一方、波形整形器
62は、入力端子T2を介して入力された基準信号を方
形波に整形して同相分配器64に出力する。同相分配器
64は、波形整形器62から出力される基準信号を同相
で分配して混合器67と90度移相器65に出力する。
90度移相器65は、基準信号を基準信号の周波数にお
いて90度だけ移相して混合器66に出力する。混合器
66は、復調信号と90度だけ移相された基準信号を乗
算して混合し、前記復調信号の周波数と前記基準信号の
周波数の和と差の周波数を有する信号に変換して低域通
過フィルタ68に出力する。低域通過フィルタ68は、
入力される混合後の信号のうちの直流信号のみを通過さ
せて出力端子T3に出力電圧Va1を出力する。混合器
67は、基準信号と復調信号とを乗算して混合し、前記
復調信号の周波数と前記基準信号の周波数の和と差の周
波数を有する信号に変換して、低域通過フィルタ69に
出力する。低域通過フィルタ69は、入力される混合後
の信号のうちの直流信号のみを通過させて出力端子T4
に出力電圧Va2を出力する。
【0122】このような機能の回路によりピックアップ
された信号は、交流信号発生部52の交流信号を同期信
号として再生され、記録されている情報を再現する。
尚、同期検波に用いられる手段はこのロックインアンプ
に限ることはない。
された信号は、交流信号発生部52の交流信号を同期信
号として再生され、記録されている情報を再現する。
尚、同期検波に用いられる手段はこのロックインアンプ
に限ることはない。
【0123】尚、上述した情報記録装置は探針が1つの
ものについて述べたが、複数本の探針を備えたものであ
ってもよい。但しこの場合、交流信号発生部52はそれ
ぞれの探針ごとに異なった発振周波数を供給する機能を
有する必要がある。
ものについて述べたが、複数本の探針を備えたものであ
ってもよい。但しこの場合、交流信号発生部52はそれ
ぞれの探針ごとに異なった発振周波数を供給する機能を
有する必要がある。
【0124】また、誘電体記録媒体としては、例えばデ
ィスク形態、テープ形態、カード形態等種種々の形態の
ものを用いることが可能である。
ィスク形態、テープ形態、カード形態等種種々の形態の
ものを用いることが可能である。
【0125】本発明は、上述した実施形態に限られるも
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能で
あり、そのような変更を伴う誘電体記録媒体の記録条件
抽出システム及び記録条件抽出方法並びに情報記録装置
もまた本発明の技術思想に含まれるものである。
のではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる
発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能で
あり、そのような変更を伴う誘電体記録媒体の記録条件
抽出システム及び記録条件抽出方法並びに情報記録装置
もまた本発明の技術思想に含まれるものである。
【0126】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば、
誘電体記録媒体に高密度で高速に情報を記録することが
可能となる。また、記録情報に対応するこれらの微小分
極領域は時間の経過と共に消失することはなく安定性に
優れている。
誘電体記録媒体に高密度で高速に情報を記録することが
可能となる。また、記録情報に対応するこれらの微小分
極領域は時間の経過と共に消失することはなく安定性に
優れている。
【0127】また、誘電体材料、媒体の厚さ、探針半
径、印加電圧、電圧パルス幅をパラメータとし、安定な
領域サイズを形成させる印加電圧、印加時間を求めるこ
とができるので、最適な記録条件として情報記録装置に
設定でき、安定な記録再生を可能とする。
径、印加電圧、電圧パルス幅をパラメータとし、安定な
領域サイズを形成させる印加電圧、印加時間を求めるこ
とができるので、最適な記録条件として情報記録装置に
設定でき、安定な記録再生を可能とする。
【0128】また、再生手段としてSNDM法を使用す
ることにより精度の高いデータが得られると共に信頼性
の高い誘電体記録再生システムが具現化できる。
ることにより精度の高いデータが得られると共に信頼性
の高い誘電体記録再生システムが具現化できる。
【図1】本発明の、誘電体記録媒体の記録条件を求める
記録条件抽出システムの構成を示すブロック図である
記録条件抽出システムの構成を示すブロック図である
【図2】記録条件抽出システムの動作の流れを示すフロ
ーチャートである。
ーチャートである。
【図3】誘電体記録媒体への記録状態について示す図
で、(a)は探針先端部に分極領域が形成されている状
態であり、(b)は分極領域が更に成長した状態であ
り、(c)は分極領域が記録媒体の裏面まで到達して完
全な分極領域が形成された状態を示す。また、(d)は
探針による記録媒体中の電界の強度分布を示す図であ
る。
で、(a)は探針先端部に分極領域が形成されている状
態であり、(b)は分極領域が更に成長した状態であ
り、(c)は分極領域が記録媒体の裏面まで到達して完
全な分極領域が形成された状態を示す。また、(d)は
探針による記録媒体中の電界の強度分布を示す図であ
る。
【図4】印加電圧12V、探針半径25nmにおける電
圧印加時間とドット半径の関係を示す測定図である。
圧印加時間とドット半径の関係を示す測定図である。
【図5】印加電圧15V、探針半径25nmにおける電
圧印加時間とドット半径の関係を示す測定図である。
圧印加時間とドット半径の関係を示す測定図である。
【図6】印加電圧18V、探針半径25nmにおける電
圧印加時間とドット半径の関係を示す測定図である。
圧印加時間とドット半径の関係を示す測定図である。
【図7】誘電体の厚みと分極領域を反転させる最小電圧
の関係を、探針形状をパラメータとして示す図である。
の関係を、探針形状をパラメータとして示す図である。
【図8】最適ドット半径に対して所定の許容値を設定し
た場合の電圧印加時間との関係を示す図である。
た場合の電圧印加時間との関係を示す図である。
【図9】図2に示す記録条件抽出システムに関し、最適
ドット半径に対して所定の許容値を設定した場合の動作
の流れを示すフローチャートである。
ドット半径に対して所定の許容値を設定した場合の動作
の流れを示すフローチャートである。
【図10】誘電体記録媒体を用いた、本発明の抽出方法
により記録条件を設定した情報記録装置の一例を示す図
である。
により記録条件を設定した情報記録装置の一例を示す図
である。
【図11】信号の検出に用いられるロックインアンプの
構成と信号検出の動作について説明するための図であ
る。
構成と信号検出の動作について説明するための図であ
る。
1・・・記録条件抽出システム
3・・・誘電体情報記録装置
5・・・ロックインアンプ
11・・・印加電圧設定部
12・・・印加時間設定部
13・・・記録制御部
14・・・印加電圧/印加時間記録部
15・・・記録部
16・・・ドット径測定部
17・・・ドット径記録部
18・・・最適ドット径検出部
19・・・記録条件決定部
20・・・出力部
31・・・探針
35・・・誘電体
36・・・電極
37・・・誘電体記録媒体
38、38a、38b・・・分極領域
39・・・電界
41・・・記録信号源
51・・・電極
52・・・交流信号発部
53・・・記録信号発生部
54・・・加算部
55・・・発振部
56・・・FM復調部
57・・・信号検出部
フロントページの続き
(72)発明者 尾上 篤
埼玉県鶴ヶ島市富士見6丁目1番1号 パ
イオニア株式会社総合研究所内
Claims (25)
- 【請求項1】 誘電体記録媒体に、探針を用いて電圧を
印加し、情報を記録する際の記録条件を抽出するシステ
ムであって、 前記誘電体記録媒体に印加する印加電圧を設定する印加
電圧設定手段と、 前記設定された印加電圧の印加時間を設定する印加時間
設定手段と、 前記設定された印加電圧及び前記設定された印加時間に
基づき、前記探針から前記誘電体記録媒体に電圧を印加
して分極領域を形成する分極領域形成手段と、 前記分極領域形成手段により形成された前記分極領域の
大きさを測定する測定手段とを備えたことを特徴とする
誘電体記録媒体の記録条件抽出システム。 - 【請求項2】 前記測定手段による測定結果に基づき、
前記誘電体記録媒体に形成された前記分極領域が、安定
で且つ最小の大きさであるか否かを検出する検出手段を
備えたことを特徴とする請求項1に記載の誘電体記録媒
体の記録条件抽出システム。 - 【請求項3】 前記検出手段により前記分極領域が安定
で且つ最小の大きさであることが検出された場合、その
分極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な記録
条件であるとする条件決定手段を更に備えたことを特徴
とする請求項2に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出
システム。 - 【請求項4】 前記検出手段により前記分極領域が安定
で且つ最小の大きさであることが検出された場合、その
最小の大きさを基準とした所定の範囲内の大きさの分極
領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な記録条件
であるとする条件決定手段を備えたことを特徴とする請
求項2に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出システ
ム。 - 【請求項5】 前記誘電体記録媒体に前記分極領域を形
成する際は、前記印加時間設定手段により設定された所
定の印加時間に対して、前記印加電圧設定手段は複数の
印加電圧を設定し、前記設定された複数の印加電圧を順
次印加して、複数の分極領域を形成することを特徴とす
る請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体記録媒
体の記録条件抽出システム。 - 【請求項6】 前記印加電圧設定手段は、 前記印加電圧の初期電圧を設定する手段と、 前記初期電圧に加えるステップ電圧を設定する手段と、 前記ステップ電圧を加える回数を設定する手段とを備
え、 前記分極領域を形成する毎に、前記印加電圧に順次、前
記ステップ電圧を加え、前記設定された回数まで前記印
加電圧を自動的に設定することを特徴とする請求項5に
記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出システム。 - 【請求項7】 前記誘電体記録媒体に前記分極領域を形
成する際は、前記印加電圧設定手段により設定された所
定の印加電圧に対して、前記印加時間設定手段は複数の
印加時間を設定し、前記設定された複数の印加時間で電
圧を印加し、複数の分極領域を形成することを特徴とす
る請求項1から4のいずれか一項に記載の誘電体記録媒
体の記録条件抽出システム。 - 【請求項8】 前記印加時間設定手段は、 前記印加時間の初期時間を設定する手段と、 前記初期時間に加えるステップ時間を設定する手段と、 前記ステップ時間を加える回数を設定する手段とを備
え、 前記分極領域を形成する毎に、前記印加時間に順次、前
記ステップ時間を加え、前記設定された回数まで前記印
加時間を自動的に設定することを特徴とする請求項7に
記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出システム。 - 【請求項9】 前記印加電圧設定手段により設定され、
印加された印加電圧と、 前記印加時間設定手段により設定され、前記印加電圧が
印加された印加時間と、 前記測定手段により測定された前記分極領域の大きさと
を記憶する記憶手段を備えることを特徴とする請求項1
から8のいずれか一項に記載の誘電体記録媒体の記録条
件抽出システム。 - 【請求項10】 前記記憶手段には、更に前記誘電体記
録媒体の材質、厚さ、及び前記印加電圧を印加する前記
探針の半径の情報が記録されていることを特徴とする請
求項9に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出システ
ム。 - 【請求項11】 前記印加電圧設定手段により設定され
印加された前記印加電圧の電圧情報と、 前記印加時間設定手段により設定され、前記印加電圧が
印加された印加時間を示す時間情報と、 前記測定手段により測定された前記分極領域の大きさを
示す大きさ情報とを所定フォーマットで出力する出力手
段を備えることを特徴とする請求項1から10のいずれ
か一項に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出システ
ム。 - 【請求項12】 前記検出手段は、前記安定で且つ最小
の大きさである前記分極領域を検出する際に、前記記憶
手段に記憶されている情報に基づき検出することを特徴
とする請求項9及び10のいずれか一項に記載の誘電体
記録媒体の記録条件抽出システム。 - 【請求項13】 前記検出手段により検出された前記安
定で且つ最小の大きさである分極領域とその大きさの情
報は、 該分極領域を形成するに際し前記印加電圧設定手段によ
り設定され印加された前記印加電圧と、前記印加時間設
定手段により設定され電圧が印加された前記印加時間と
の情報と共に前記出力手段から出力することを特徴とす
る請求項1から12のいずれか一項に記載の誘電体記録
媒体の記録条件抽出システム。 - 【請求項14】 前記印加時間設定手段による最小の前
記印加時間の設定は、前記誘電体記録媒体の固有の抗電
界の値に基づき行われることを特徴とする請求項1から
13のいずれか一項に記載の誘電体記録媒体の記録条件
抽出システム。 - 【請求項15】 前記誘電体記録媒体の誘電体材料は強
誘電体材料であることを特徴とする請求項1から14の
いずれか一項に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステム。 - 【請求項16】 前記誘電体記録媒体の誘電体材料はL
iTaO3であることを特徴とする請求項1から15の
いずれか一項に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出シ
ステム。 - 【請求項17】 前記分極領域の大きさを測定する前記
測定手段として走査型非線形誘電率顕微鏡を備えること
を特徴とする請求項1から16のいずれか一項に記載の
誘電体記録媒体の記録条件抽出システム。 - 【請求項18】 誘電体記録媒体に、探針を用いて電圧
を印加し、情報を記録する際の記録条件を抽出する方法
であって、 前記誘電体記録媒体に印加する印加電圧を設定する印加
電圧設定工程と、 前記設定された印加電圧の印加時間を設定する印加時間
設定工程と、 前記設定された印加電圧及び前記設定された印加時間に
基づき、前記誘電体記録媒体に前記印加電圧を印加して
分極領域を形成する分極領域形成工程と、 前記分極領域形成工程により形成された前記分極領域の
大きさを測定する測定工程と、 前記誘電体記録媒体に形成された前記分極領域が、安定
で且つ最小の大きさであるか否かを検出する検出工程
と、 前記検出工程により前記分極領域が安定で且つ最小の大
きさであることが検出された場合、その分極領域を形成
した印加電圧及び印加時間を最適な記録条件であるとす
る条件決定工程とを備えたことを特徴とする誘電体記録
媒体の記録条件抽出方法。 - 【請求項19】 前記検出工程により前記分極領域が安
定で且つ最小の大きさであることが検出された場合、そ
の最小の大きさを基準とした所定の範囲内の大きさの分
極領域を形成した印加電圧及び印加時間を最適な記録条
件であるとする条件決定工程を備えたことを特徴とする
請求項18に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出方
法。 - 【請求項20】 前記印加電圧設定工程において設定さ
れ印加された前記印加電圧と、 前記印加時間設定工程において設定され電圧が印加され
た前記印加時間と、 前記測定工程において測定された前記分極領域の大きさ
とを記憶する記憶工程を更に備えることを特徴とする請
求項18及び19に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽
出方法。 - 【請求項21】 前記印加電圧設定工程において設定さ
れ印加された前記印加電圧を示す印加電圧情報と、 前記印加時間設定工程において設定され印加された前記
印加電圧の前記印加時間を示す印加時間情報と、 前記測定工程において測定された前記分極領域の大きさ
を示す大きさ情報とを所定フォーマットで出力する出力
工程を更に備えることを特徴とする請求項18から20
のいずれか一項に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出
方法。 - 【請求項22】 前記誘電体記録媒体に形成された前記
分極領域に関し、前記検出工程において安定で且つ最小
の大きさである前記分極領域を検出する際に、前記記憶
工程において記憶した前記情報に基づき検出する工程を
備えることを特徴とする請求項19に記載の誘電体記録
媒体の記録条件抽出方法。 - 【請求項23】 前記検出工程において安定で且つ最小
の大きさであるとして検出された前記分極領域に関する
情報は、 該分極領域を形成するに際し前記印加電圧設定工程にお
いて設定され印加された前記印加電圧と、前記印加時間
設定工程において設定され前記印加電圧が印加された前
記印加時間との情報と共に前記出力工程において出力さ
れる工程を備えることを特徴とする請求項18から22
のいずれか一項に記載の誘電体記録媒体の記録条件抽出
方法。 - 【請求項24】 請求項1から17に記載の誘電体記録
媒体の記録条件抽出システムにより抽出された印加電圧
及び印加時間の条件に基づき、前記誘電体記録媒体に電
圧を印加し、分極領域を形成して情報を記録する情報記
録装置であって、 前記誘電体記録媒体に、前記記録条件抽出システムによ
り抽出された印加電圧を設定する印加電圧設定手段と、 前記誘電体記録媒体に印加する電圧の、前記記録条件抽
出システムにより抽出された印加時間を設定する印加時
間設定手段とを備えることを特徴とする誘電体記録媒体
の情報記録装置。 - 【請求項25】 前記誘電体記録媒体に記録した情報を
再生する記録情報再生手段を備えることを特徴とする請
求項24に記載の誘電体記録媒体の情報記録装置。
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