JP2003294794A - 複数の装置ポートを有する装置の特性を解明する方法及び機器 - Google Patents

複数の装置ポートを有する装置の特性を解明する方法及び機器

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JP2003294794A
JP2003294794A JP2003070933A JP2003070933A JP2003294794A JP 2003294794 A JP2003294794 A JP 2003294794A JP 2003070933 A JP2003070933 A JP 2003070933A JP 2003070933 A JP2003070933 A JP 2003070933A JP 2003294794 A JP2003294794 A JP 2003294794A
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Vahe A Adamian
ヴァッヘ・エイ・アダミアン
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    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R27/00Arrangements for measuring resistance, reactance, impedance, or electric characteristics derived therefrom
    • G01R27/28Measuring attenuation, gain, phase shift or derived characteristics of electric four pole networks, i.e. two-port networks; Measuring transient response

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 アダプタ及びDUTの装置ポートに対するV
NAの測定ポートを柔軟に割り当てる。 【解決手段】 装置の電気的挙動を表す装置Sパラメー
タ行列(SD)、1つ以上の回路を通って、前記装置ポ
ートの全てに達する、可能性のある全ての電気経路を表
すアダプタTパラメータ行列(Ta)、及び、前記装置
とカスケード接続された前記1つ以上の回路を表すカス
ケードSパラメータ行列(Sc)を設定するステップ
と、前記1つ以上の回路の電気的挙動を表す、前記アダ
プタTパラメータ行列に関する値を求めるステップと、
前記1つ以上の回路にカスケード接続された前記装置を
測定して、前記カスケードSパラメータ行列に関する値
を求めるステップと、前記アダプタTパラメータ行列及
び前記カスケードSパラメータ行列を関数として、前記
装置Sパラメータ行列について解くステップとを含む方
法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
【従来の技術】従来より、ベクトル・ネットワーク・ア
ナライザ(vector network analyzer:以下、「VNA」
とよぶ)は、被測定物(device under test:以下、「D
UT」とよぶ)に試験信号(stimulus)を与え、その試
験信号に対するDUTの応答を測定することによって、
散乱パラメータを測定するために利用されている。結果
得られる散乱パラメータによって、所定の周波数範囲に
わたって測定されるDUTの反射係数及び透過係数に基
づく電気的挙動が数学的に定義される。一般には、DU
TをVNAに直接接続して、DUTだけの測定値を求め
るのは不可能である。VNAの試験信号ポートとDUT
の測定ポートとの間には、相互接続コネクタと、ケーブ
ルと、伝送線路と、他の回路要素とが設けられているの
がより一般的である。本開示のため、VNAと被測定物
の間にある全ての中間接続に用いられる一般的な用語
は、「アダプタ」である。低周波数の場合には、アダプ
タの電気的挙動は、DUTの測定にあまり影響がない場
合がある。しかし、高周波数の場合には、測定が所望さ
れるDUTにカスケード接続されたアダプタの応答は、
DUT自体に起因する応答以上になる場合がある。従っ
て、DUT単独の電気的挙動の測定結果を得るには、測
定プロセスにおいて、アダプタの影響を明らかにし、排
除できることが不可欠である。このプロセスは、アダプ
タからのDUTの解放またはDUTの特性解明と呼ばれ
る。
【0003】DUTの特性が解明されると、回路設計者
は、モデル化または測定された回路と共に、DUTの電
気的挙動の数学表現を用いて、モデル化または測定され
た回路に組み合わせたDUTの電気的挙動を予測するこ
とができる。この手法は、「組み込み(embedding)」
と呼ばれ、プロトタイプの製作及びテストに時間、費
用、及び、労力を費やすことなく、回路の組み合わせを
設計し、テストすることができるので、特に有用であ
る。要求どおりに機能しないプロトタイプの製作手法を
あらかじめ回避することによって、最終的に製作される
ことになる回路が、その意図する目的にとって最適な働
きをする確率が高くなるので、市場に出す時間が短縮さ
れる。
【0004】先行技術文献情報は、中間アダプタの支障
をきたす電気的影響からDUTの測定を解放するための
プロセスを提示したものがあり、引用することにより本
明細書の一部をなすものとする。図面のうち特に図1を
参照すると、2N個のポートDUT100に関するテス
ト構成が示されている。2Nのアダプタ・ポートを備え
る第1のアダプタ102が、2N個のポートDUT10
0及び第2の2N個のポート・アダプタ110にもカス
ケード接続されている(cascaded)。カスケード接続を
なすように組み合わせられた第1のアダプタ102とD
UT100と第2のアダプタ110とが、VNA106
に接続されている。VNA106は、2Nのテスト・ポ
ート1161〜1162Nを備えており、試験信号装置1
12と、テスト・セット104と、基準チャネル受信機
94と、複数のテスト・チャネル受信機961〜962n
とを含んでいる。試験信号装置112の出力は、第1の
信号分離装置92に接続されている。第1の信号分離装
置92による順方向付けによって、試験信号装置112
からの少量の出力パワーがサンプリングされ、サンプリ
ングされた信号が基準チャネル受信機94に送られ、基
準測定値が得られる。しかし、試験信号装置112から
の出力パワーの大部分は、単極多投スイッチ(multiple
throw switch)98の極に送られる。スイッチ98
は、試験信号信号を複数のスイッチ出力ポート1141
〜1142nの1つに選択的に接続する。図1には、カス
ケード接続をなすように組み合わせられた第1のアダプ
タ102とDUT100と第2のアダプタ110とにお
ける測定のため、アダプタ・ポートと同じ数の出力ポー
ト114を備えるスイッチ98の実施態様が示されてい
る。テスト・セット104は、各スイッチ出力ポート1
14に接続された複数の単極双投スイッチ901〜90
2nも含んでいる。単極双投スイッチ(single pole doub
le throw switches)901〜902nによって、試験信号
装置112から送り出された信号をカスケード接続組み
合わせの任意のポートに供給し、同時に、残りのポート
を複数のそれぞれの特性インピーダンス1201〜12
2nの1つで終端することができる。従って、試験信号
装置112からの信号は、適正な構成のスイッチ98及
びスイッチ901〜902nによって、任意のテスト・ポ
ート116に供給することができる。同時に、残りの全
てのテスト・ポート116をその特性インピーダンス1
20に終端させることができる。図1に示すように、試
験信号装置112から第1のアダプタ102のポート1
に信号が供給され、その一方で、テスト・ポート116
に接続された残りの全ての第1及び第2のアダプタのポ
ートが特性インピーダンスで終端される。各テスト・ポ
ート116は、それぞれのテスト・チャネル信号分離装
置881〜882nを含んでいる。各テスト・チャネル信
号分離装置88の主アームは、それぞれのテスト・ポー
ト116に接続されている。図1に例示のように、第1
のアダプタ・ポート1〜n及び第2のアダプタ・ポート
n+1〜2nは、テスト・ポート116の1つにそれぞ
れ接続されている。各テスト・チャネル信号分離装置8
8のサンプリング・アームは、それぞれの複数のVNA
テスト・チャネル受信機961〜962nのそれぞれに接
続されている。テスト・チャネル受信機96は、各テス
ト・ポート116に生じる出力パワーを測定する。信号
分離装置88による逆方向付けによって、VNAテスト
・チャネルが接続されているアダプタ・ポートからの反
射信号及び透過信号の両方を測定することができる。試
験信号装置112からの信号が所望の周波数帯域幅にわ
たって掃引されると、基準チャネル受信機94で測定さ
れるパワーに対するテスト・チャネル受信機96で測定
されるパワーの比率が求められる。図1の説明図に示す
ように、測定には、アダプタ・ポートと同じ数のVNA
テスト・ポート116を備えるのが望ましい。しかし、
ポート数が増すにつれて、このような贅沢は、経済的に
途方もないものになる。従って、同じ測定を行うため
に、速度を犠牲にして、VNAテスト・ポート116を
共用するのが従来の手法である。
【0005】図1は、その入力装置ポート1081〜1
08nと、装置ポート108n+1及び108n+1〜108
2nとが、第1のアダプタ102のポートn+1〜2n
と、第2のアダプタ110のポート1〜nとにそれぞれ
接続されたDUT100を例示している。第1及び第2
のアダプタ102,110は、DUT100の一方の側
とカスケード接続されているので、全ての装置ポート1
08が、第1及び第2のアダプタ102、110の一方
によってVNAテスト・ポート116に接続されること
になる。通常の当業者には明らかなように、第1及び第
2のアダプタ102、110は、DUT100をVNA
106に接続するのに必要とされる、コネクタとケーブ
ルと回路要素との全てを表している。第1のアダプタ1
02及び第2のアダプタ110に関するSパラメータが
測定またはモデル化によって分っている場合には、DU
T100とカスケード接続をなすように組み合わせた第
1及び第2のアダプタ102、110を測定することが
できる。そして、Sパラメータは、伝送パラメータまた
はTパラメータとも呼ばれる、対応する散乱転送パラメ
ータに変換することができる。行列TXは、第1のアダ
プタ102のTパラメータを表し、行列TYは、第2の
アダプタ110のTパラメータを表し、TCは、カスケ
ード接続をなすように組み合わせられた第1及び第2の
アダプタ102、110とDUT100とを表してい
る。行列TDによって表されるDUTのTパラメータ
は、 [TC]=[TX]・[TD]・[TY] を利用して、これらの測定結果から数学的に求めること
ができる。TDについて解くと、次のようになる。 [TD]=[TX-1・[TC]・[TY-1 そして、DUTのTパラメータ行列TDは、その対応す
るSパラメータ行列SDへと変換することができる。
【0006】周知のように、同じ原理を利用して、5つ
以上のポートを備えるDUTの解放及び組み込みが行わ
れる。先行技術文献情報には、2ポートVNAを用いて
N個のポートDUTの測定を実施する方法及び機器につ
いて開示したもの(例えば、特許文献1参照)もある。
先行技術による組み込み及び解放プロセスの制限の1つ
は、DUTのポート数が偶数でなければならないという
点である。DUTとVNAとを接続する第1及び第2の
アダプタも、DUTと同じ偶数ポート構成でなければな
らない。しかしながら、必ずしも、現実の世界とこれら
の制限との協調がとれるとは限らない。奇数の装置ポー
トを備える電気回路に用いられる装置は、数多く存在す
る。装置ポートが奇数である結果として測定を困難にす
るDUTの特定の例には、バラン(balun)と、終端方
向性結合器(terminated directional coupler)と、電力
分割器(power divider)と、スイッチと、デジタル装
置と、ある種のフィルタとがある。先行技術では、従来
の解放及び組み込みプロセスの一部として操作可能な行
列によって、これらの装置を適正に表す方法が開示され
ていない。従来のアプローチを利用すると、第1のアダ
プタの電気的挙動を表す行列は、第2のアダプタの電気
的挙動を表す行列と異なるサイズになる。従って、第1
及び第2のアダプタについて行われた測定結果から得ら
れた行列には、先行技術において提示されたプロセスを
実施することはできない。先行技術では、入力または出
力装置ポートが奇数の装置の組み込み及び解放は、簡単
にはできない。従って、入力または出力装置ポートが奇
数の装置の組み込み及び解放を可能にする一般プロセス
が必要とされている。
【0007】一般に知られており、簡単に上述した特性
解明プロセスは、アダプタX及びアダプタYのようなア
ダプタの全てが、電気的に互いに分離されている場合に
は、極めてうまく機能する。先行技術において開示され
た方法、装置、及び、モデルに問題を生じさせる特定の
測定例には、半導体ウェーハ上に配置されたDUTがあ
る。ウェーハ上のDUTへのアクセスには、ウェーハ・
プロービング・ステーションへのコネクタ及びケーブル
と、プローブへの伝送線路を含む1つ以上のアダプタ回
路と、DUTの全てのポートに対するプローブ自体とを
介した測定の実施が必要になる。アダプタ回路とDUT
の全てのポートとの間で漏洩及び電気的な相互作用が生
じる場合がある。一例を挙げると、隣接プローブが放射
する場合があり、1つのプローブに生じるエネルギが隣
接プローブに結合する場合がある。DUT100に対す
る第1及び第2のアダプタ102、110の先行技術に
よる表現は、第1のアダプタ102が第2のアダプタ1
10から電気的に分離されているものと仮定している。
この分離仮定は、1つ以上の入力コネクタによって、V
NAのポートの1つがDUTの入力ポートに接続され、
1つ以上の出力ポートによって、VNAのもう1つのポ
ートがDUTの出力ポートに接続される従来の状況を正
確に反映したものである。しかし、この分離仮定は、D
UT100の入力及び出力ポートをVNA106に接続
するアダプタ間に相互作用または結合が生じる場合のあ
る、ウェーハ上における測定の実際の現実にはうまく当
てはまらない。ウェーハ上における測定の現実に適用さ
れる先行モデルの制限によって、結果得られるDUT特
性解明にエラーが生じることになる。エラーのある特性
解明結果を利用して、別の回路と組み合わせたDUT1
00の電気的挙動を予測すると、正確な特性解明結果を
用いて得られるものに比べて、信頼性の劣る結果が生じ
ることになる。信頼できる正確な特性解明によれば、予
測挙動及び実際の挙動の隔たりが減少し、設計プロセス
における時間及び費用が節約されることになる。従っ
て、先行技術よりも正確に周囲の回路要素に組み込まれ
たDUT100の特性を解明するための方法、機器、及
び、製品が必要とされている。
【0008】また、先行技術の場合には、VNA測定ポ
ートは、DUTの特定の番号のポートに割り当てられ、
その後、慣例によって固定される。ユーザは、異なる番
号のポートに付いて有効な測定結果を得るためには、適
切なDUTポートに対してケーブル配線及び接続を適応
させなければならない。単純なDUTの場合には、これ
は、単に不便というだけであり、ユーザに必要なこと
は、装置ポートと適切なVNA測定ポートとの接続を実
施するために、可能性のあるケーブル配線及び整合コネ
クタの追加と併せて、DUTに対して最も効率の良い接
続を検討することである。追加ケーブル配線が必要にな
るということは、測定プロセスでは完全には補償されな
い、再現不能エラーの可能性を表している。従って、V
NA測定を行う場合には、より適応性のあるポート割り
当てプロセスを心得ていることが望ましい。装置ポート
数の多いDUTの場合には、被ることになる不便さは、
装置ポート数が増すと幾何学的に増大する。ウェーハ上
にあるDUTの場合には、ポートの割り当て、及び、あ
るDUTから隣接DUTへのプローブ・アクセス・パッ
ドの配向が同じではない可能性があるので、この不便さ
は手のつけようがないものになる。しかし、ケーブル及
びプローブを含む中間アダプタは、固定されたままであ
る。この問題の可能な解決策は、手動でケーブルを取り
外して適切なVNAポートに再接続するか、または、ア
ダプタ回路要素内に複雑なスイッチを設けることであ
る。その上、途方もなく厄介で時間がかかるか、また
は、コストが高くつくだけではなく、接続が変更されて
ケーブルが曲げられることによって、補償機構が追加測
定及びエラー訂正を必要とする測定エラー、あるいは、
確認して排除することができない再現不能エラーのいず
れかが導入されることになる。従って、アダプタ及びD
UTの装置ポートに対するVNAの測定ポートの柔軟な
割り当てを可能にする方法、システム、及び、機器が必
要とされている。
【0009】
【特許文献1】米国特許第5,578,932号明細書
【非特許文献1】「De-embedding and Embedding S-Par
ameter Networks Using A Vector Network Analyze
r」、Agilent Technologies,Inc. application note 1
364-1
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、先行技術に関する上記の及びその他の制限及び欠点
に対処することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
【0012】
【発明の実施の形態】図面のうち特に図1を参照する
と、マルチポートDUT100が概略表現で示されてい
る。DUT100は、図示のように、nの装置入力ポー
ト1081〜108nを備えている。ここで、nは任意の
整数を表す。装置ポート1081〜108nは、マルチポ
ート・テストセット104とアダプタ「X」で表示され
た第1のアダプタ102とを介して、VNA106に接
続されている。マルチポート・テストセット104は、
VNA106の単一試験信号ポートに対していくつかの
装置ポートを多重化し、残りのテスト・ポート116を
特性インピーダンス120で終端する。マルチポート・
テストセットは、VNA106の外部に設けることもで
きるし、または、VNA106の一部として組み込むこ
ともできる。同様に、装置出力ポート108n+1〜10
2nは、マルチポート・テストセット104と、アダプ
タ「Y」として表示された第2のアダプタ110とを介
して、VNA106に接続されている。場合によって
は、VNA106とコンピュータ(図示せず)とが通じ
ている場合もある。多くのVNA106は、測定ハード
ウェア及び処理ハードウェアを含んでいる。多くの場合
には、VNA106の処理能力は、それが通じているコ
ンピュータの処理能力に匹敵するか、または、それを上
回っている。本発明の教示によれば、測定能力と処理能
力との両方が要求される。教示の範囲を解釈するのに、
測定装置に接続された外部プロセッサの有無は重要では
ない。というのも、本明細書に開示の処理は、VNAか
ら得られたデータに基づいて、VNAのプロセッサによ
って実施することもできるし、あるいは、VNA外部の
プロセッサによって実施することもできるためである。
このような状況なので、VNAで測定を行って、コンピ
ュータに読み取り可能な媒体にデータを記憶し、後にユ
ーザの判断で、同じかまたは異なるコンピュータで特性
解明プロセスを完了することもできる。
【0013】図面のうち特に図2を参照すると、DUT
100と、第1のアダプタ102と、第2のアダプタ1
10との間における従来の相互接続の再概念化が示され
ている。図面のうち図2に示す再概念化の場合には、第
1のアダプタ102は、複数の第1のアダプタ入力ポー
ト2021〜202nに等しい複数の第1のアダプタ出力
ポート202n+1〜2022nを備えている。第1のアダ
プタ出力ポート202n +1〜2022nは、DUT100
の装置ポート1081〜108nに接続されている。第2
のアダプタ110は、複数の第2のアダプタ入力ポート
2041〜204nに等しい複数の第2のアダプタ出力ポ
ート204n+1〜2042nを備えている。第2のアダプ
タ入力ポート2041〜204nは、DUT100の残り
の装置ポート108n+1〜1082nに接続されている。
通常の当業者には明らかなように、第1及び第2のアダ
プタ102、110とDUT100との接続は、アダプ
タ102、110と全ての装置ポート1081〜108
2nとが、DUT100の片側だけに描かれている点を除
くと、両方とも図1に描かれたものと同じである。
【0014】図面のうち特に図3を参照すると、第1の
アダプタ102と、第2のアダプタ110と、DUT1
00との間における相互接続のもう1つの略図が示され
ている。図3では、第1及び第2のアダプタ102、1
10を単一組み合わせアダプタ302として表すことに
よって、図面のうち図2に示す略図がさらに発展されて
いる。組み合わせアダプタ302は、複数の入力アダプ
タ・ポート3041〜3042nと、等しい複数の出力ア
ダプタ・ポート3061〜3062nとを備えている。S
パラメータを備える組み合わせアダプタ302の適正な
特性解明を行うには、各ポートが一意性の識別子を備え
ていなければならないので、組み合わせアダプタ302
のポート番号は、第1及び第2のアダプタ102、11
0のそれぞれのポート番号と異なっている。
【0015】図面のうち特に図4を参照すると、入射波
4021〜4024nと反射波4041〜4044nとの略図
が示されている。図面のうち図3に示すアダプタ302
のポート3041〜3042n及び3061〜3062nのそ
れぞれは、図面のうち図4に示す対応する入射及び反射
電気信号を備えている。図4において、行列α1及びα2
は、組み合わせアダプタ入力ポート3041〜304n
び304n+1〜304 2nに対する入射波をそれぞれ表し
ている。行列β1及びβ2は、組み合わせアダプタ入力ポ
ート3041〜304n及び304n+1〜3042nからの
反射波をそれぞれ表している。行列α3及びα4は、組み
合わせアダプタ出力ポート3061〜306n及び306
n+1〜3062nに対する入射波をそれぞれ表しており、
行列β3及びβ4は、組み合わせアダプタ出力ポート30
1〜306n及び306n+1〜3062nからの反射波を
それぞれ表している。通常の当業者には明らかなよう
に、アダプタ302とDUT100との相互接続点の場
合には、組み合わせアダプタ302に対する入射波は、
DUT100に対して反射される。同様に、組み合わせ
アダプタ302からの反射波は、DUT100に対して
入射する。図面のうち図5は、図4の代替略図である。
図面のうち図5から、組み合わせアダプタ302とDU
T100との関係が明らかになるが、この関係は、下記
の方程式によって表すことができる。
【0016】
【数1】
【0017】ここで、Saは組み合わせアダプタ302
のSパラメータ行列を表している。この方程式は、Tパ
ラメータに置き換えて、次のように書き直すことができ
る。
【0018】
【数2】
【0019】ここで、Taは、組み合わせアダプタ30
2に関するTパラメータ行列を表している。組み合わせ
アダプタTパラメータ行列Taは、下記のように表現さ
れる成分象限に分割することができる。
【0020】
【数3】
【0021】ここで、Ta11は左上の象限を表し、Ta12
は右上の象限を表し、Ta21は左下の象限を表し、Ta22
は右下の象限を表している。分割された行列Taを組み
合わせアダプタ302に対する入射波と反射波との関係
を表した方程式に代入すると、結果として、下記の関係
式が得られる。
【0022】
【数4】
【0023】図面のうち特に図5を参照すると、組み合
わせアダプタ302に対する入射波の一部が、DUT1
00から反射され、組み合わせアダプタ302からの反
射波の一部が、DUT100に入射するという事実か
ら、下記の方程式によって表すことができる、組み合わ
せアダプタ302とDUT100とのもう1つの関係式
が得られる。
【0024】
【数5】
【0025】ここで、SDは、DUT100のSパラメ
ータを表し、Scは、カスケード接続をなすように組み
合わせされたDUT100と組み合わせアダプタ302
のSパラメータとを表している。Tパラメータの関数と
してα及びβの方程式を代入し、SDについて解くと、
DUT100の特性解明、または、それがカスケード接
続されている組み合わせアダプタ302からのDUT1
00の解放に用いられる一般方程式が得られることにな
る。一般解放方程式(general de-embeding equation)
は、次の通りである。 SD=(Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) 同様に、Tパラメータの関数としてα及びβの方程式を
代入し、Scについて解くと、アダプタを備え、カスケ
ード接続された装置の電気的挙動の組み込みまたは予測
に用いられる一般方程式が得られることになる。一般組
み込み方程式(general embedding equation)は、次の
通りである。 Sc=(Ta11D+Ta12)・(Ta21D+Ta22-1
【0026】組み合わせアダプタ行列SaまたはTaによ
って、組み合わせアダプタ302の任意のポートの1つ
と組み合わせアダプタ302の任意のもう1つのポート
との間における全ての相互作用に関する項が得られる。
従って、これらの一般方程式を用いると、組み合わせア
ダプタ302と、それとDUT100との相互作用とに
関する特性を完全に解明するためのツールが得られる。
2つのポート間に相互作用が生じない場合には、開示の
方法によって、この状態を数学的に表現することもでき
る。従って、開示の方法を実施すると、組み合わせアダ
プタ行列は、先行技術において得られた結果に比べて、
より多数の測定シナリオ(measurementscenario)の実
際の現実に対してよりしっかりと適応することができ
る。このため、結果得られる解はより正確な、従って、
より有用なものになる。例えば、開示の方法は、4ポー
トDUT100にカスケード接続された2つの2ポート
・アダプタと1つの4ポート・アダプタとに適応するの
と同じほど容易に、または、4ポートDUT100にカ
スケード接続された全てのポート間で電気的相互作用を
生じる8ポート・アダプタに適応するのと同じほど容易
に、4ポートDUT100にカスケード接続された、4
つの分離された2ポート・アダプタの場合にも適応す
る。
【0027】DUT及びアダプタ構成に従って、組み合
わせアダプタ302のSパラメータを測定して、対応す
るTパラメータに変換するか、または、Tパラメータを
直接に測定することのいずれかによって、アダプタTパ
ラメータ行列の値を求めることができる。第1の成分ア
ダプタや第2の成分アダプタ等のTパラメータまたはS
パラメータを測定することによって、値を求めることも
できる。アダプタ・モデルから計算するか、または、1
つの成分アダプタの計算ともう1つの成分アダプタの測
定との両方を組み合わせることによって、Tパラメータ
行列を求めることもできる。ソフトウェアで実施される
システムの場合には、成分アダプタまたは/及び組み合
わせアダプタのSパラメータまたはTパラメータは、デ
ータ・ファイルとして記憶しておき、後にDUTの特性
解明を行う場合、または、回路に組み込まれたDUTの
電気的挙動を予測する場合には、利用を要請することが
できる。
【0028】本発明の教示に従って特性解明するための
方法について解説に役立つ例として、図面のうち特に図
6を参照すると、4ポートDUT100と、W、X、
Y、Zで表示された4つの2ポート・アダプタ602、
604、606、608との略図が示されている。この
説明図において、4つの2ポート・アダプタのうちの2
つ(この場合には、602及び604)が入力アダプタ
であり、残り2つのアダプタ(この場合には、606及
び608)が出力アダプタである。通常の当業者には明
らかなように、入力アダプタ及び出力アダプタという用
語は、単に分りやすくするため、慣例に従って命名した
ものでしかなく、本明細書に開示の測定または方法に影
響を与えるものではない。4つの2ポート・アダプタ6
02〜608は、(図6には図示されていない)VNA
106とDUT100との中間に配置される回路要素を
表している。図面のうち図6に示す相互接続を再概念化
し、図面のうち特に図7を参照すると、4つの2ポート
・アダプタ602〜608の組み合わせが、測定面70
4とDUT100との間に配置された1つの8ポート組
み合わせアダプタ702として描かれている。適切な組
み合わせアダプタTパラメータ行列Taを設定するた
め、組み合わせアダプタ702のポートには、この場合
にはポート1〜8として、一意性の識別子で再度の番号
付けがそれぞれ施されている。4つの2ポート・アダプ
タ602〜608のSパラメータ行列が既知であると仮
定すると、組み合わせアダプタ702に関して組み合わ
せアダプタSパラメータ行列Saを作成し、そして、T
パラメータ行列Taへと変換することができる。そし
て、変換されたTパラメータを一般特性解明方程式に用
いて、DUT100のSパラメータが求められる。
【0029】従来の2×2の要素行列は、2ポート・ア
ダプタ602〜608のそれぞれのSパラメータを表し
ている。入力アダプタ及び出力アダプタ602〜608
の4つの典型的な行列からの要素を用いて、典型的な8
×8のアダプタSパラメータ行列Saが生成される。ア
ダプタ行列Saは、アダプタ702の反射及び透過な挙
動を数学的に表している。文字W及びXが、2つの入力
アダプタ602及び604をそれぞれ表し、文字Y及び
Zが、2つの出力アダプタ606及び608をそれぞれ
表している場合には、4つの典型的な行列は、次のよう
に表現することができる。
【0030】
【数6】
【0031】ここで、アルファベットの添字はアダプタ
を表している。通常の当業者には明らかなように、各S
パラメータは、2つのポート間における試験信号と測定
応答との関係を表している。各Sパラメータの数値の添
字と、行列内のSパラメータの位置とによって表示され
る各ポートは、別の特定のポートに試験信号が生じた場
合にある特定のポートにおけるその電気的挙動に関する
情報を備えている。規定により、第2の添字は試験信号
を受けるポートを表し、第1の添字は試験信号に対する
応答が測定されるポートを表している。組み合わせアダ
プタ702は、個別の入力アダプタ及び出力アダプタ6
02〜608の組み合わせに相当するので、4つの個別
行列SW、SX、SY、及び、SZの要素内において、単一
の典型的な8×8のSパラメータ行列を生成するのに必
要な全ての情報を求めることができる。
【0032】組み合わせアダプタSパラメータSaを作
成するため、成分行列SW〜SZで表された各反射及び透
過係数が、組み合わせアダプタ702の再度の番号付け
に従って再マッピングされる。例えば、アダプタY60
6のポート2が、組み合わせアダプタ702のポート3
に再マッピングされる。図7の図示された例では、アダ
プタ602及び604のSパラメータを利用して、組み
合わせアダプタ702のポート1及び5と、ポート2及
び6のSパラメータとがそれぞれ指定される。同様に、
アダプタ606及び608のSパラメータを利用して、
ポート3及び7と、ポート4及び8のSパラメータとが
それぞれ指定される。アダプタ606及び608に関し
て指定されるSパラメータが、アダプタ602及び60
4と比較すると、見た目には逆方向になる点に留意する
ことが重要である。この事実から、組み合わせアダプタ
702に関するSパラメータ行列の特定要素に入れるの
に、どのSパラメータを用いるかを決定する場合には、
各アダプタの入射方向及び反射方向を考慮することが重
要になる。例えば、組み合わせアダプタ702のポート
7に加えられる試験信号に応答して、組み合わせアダプ
タ702のポート7から反射される信号を表すSパラメ
ータ要素が、SY11から選択されて、組み合わせアダプ
タSパラメータ行列のSa77位置に置かれる。従って、
組み合わせアダプタ702を表す組み合わせ行列S
aは、次のようになる:
【0033】
【数7】
【0034】組み合わせアダプタSパラメータ行列Sa
におけるゼロ値の行列要素は、組み合わせアダプタ70
2を作り出す構成要素であるアダプタ602〜608の
それぞれの間が分離されていることを表している。一部
のアダプタ・ポート間が分離されていない場合には、組
み合わせアダプタ行列SaのSパラメータ値は、全てゼ
ロでない値になる。従って、この一般的解決方法によっ
て、より単純な構造に対するこの解法の一般的な適用性
を損なうことなく、アダプタ内の追加電気経路について
特性解明するための手段が得られる。
【0035】組み合わせアダプタSパラメータ行列Sa
は、次のように表すことができる。
【0036】
【数8】
【0037】そして、下記の4つの等行列へと分割され
る。
【0038】
【数9】
【0039】分割された各Sパラメータ行列は、下記の
関係式を用いて、Tパラメータ行列として表すことがで
きる。 Ta11=Sa12−Sa11a21 -1a22a12=Sa11a21 -1a21=−Sa21 -1a22a22=Sa21 -1cは、組み合わせアダプタ702とDUT100のカ
スケード接続をなす組み合わせを表した4×4のSパラ
メータ行列である。Scは、測定可能であり、従って、
既知の値である。ここで、本明細書に開示の一般特定解
明方程式をもう一度参照することにする。 SD=(Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) ここで、カスケード接続をなすように組み合わせられた
アダプタ702及びDUT100に関するSパラメータ
行列Scは、アダプタ702のTパラメータTaとDUT
100のSパラメータSDとの関数として表される。従
って、この一般方程式から、DUT100のSパラメー
タSDについて数学的に解くことができる。すなわち、
アダプタSパラメータ行列Saは、既知のところであ
り、対応するTパラメータへと変換することができるの
で、アダプタTパラメータTaも既知のところである。
さらに、カスケード接続をなすように組み合わせられた
アダプタ702及びDUT100のSパラメータも測定
可能であり、従って、既知のところである。残る唯一の
未知数は、上記一般方程式を用いて解くことができる、
DUT100のSパラメータ行列SDである。従って、
DUT100の電気的挙動については、測定された組み
合わせアダプタ702とは切り離して、十分に特性解明
することができる。
【0040】図面のうち特に図8を参照すると、第1及
び第2のアダプタ102、110とカスケード接続され
たDUT100の従来の略図が示されている。図8は、
図1に示すものと同様であり、DUTの側方に位置する
2つのアダプタが設けられているが、ポート構成は全て
同じである。図面のうち図9には、対比のため、アダプ
タ・ポートに再度の番号付けが施された単一組み合わせ
アダプタ702へと、第1及び第2のアダプタ102、
110の対応する再概念化された相互接続が示されてい
る。この例に示されているのが、4ポートDUT100
と、2つの4ポート・アダプタ102、110とである
という点を除けば、図面のうち図8及び図9に示されて
いるのは、本明細書において既に開示済みのものだけで
ある。
【0041】1つ以上のアダプタを視覚的に逆にする
と、見た目の複雑性が増し、その結果、個々のアダプタ
行列からの適正なSパラメータ値を組み合わせアダプタ
Sパラメータ行列Saの適合する要素に割り当てるのが
困難になる場合がある。助けがなければ、組み合わせア
ダプタ702の較正方向に対する適正な入射及び反射波
を追跡して、適正な組み合わせアダプタ行列を作成しな
ければならない。組み合わせアダプタ行列Saの作成プ
ロセスのある実施例は、中間ステップによって助けられ
る場合がある。この中間ステップは、必要というわけで
はないが、この一般的解決方法のソフトウェアによる実
施にも役立つ。この中間ステップでは、視覚的に反転さ
れたアダプタ、この場合にはアダプタ110に対するポ
ート番号の再割り当てを行い、アダプタ110に関する
Sパラメータ行列にさらなる補正を施して、ポート番号
の再割り当てに適応させる。すなわち、ポート1はポー
ト3に変更され、ポート2はポート4に変更される。第
1のアダプタ102のポートの番号付けは変化しないの
で、組み合わせアダプタ702のポートの番号付けも変
化しない。この中間ステップでは、ポート1とポート3
を入れ替えることによって、第2のアダプタ110のポ
ート番号再割り当てに適応する。第2のアダプタSパラ
メータ行列SYにおけるこの変更は、添字1が3にな
り、添字3が添字1になるようにし、同時に、添字2が
添字4になり、添字4が添字2になるようにすること
で、簡単に実施することができる。ポート指定添字の変
更は、Sパラメータ行列における元の位置のSパラメー
タ値が、新たなポートの番号付けによって反映される行
列内の位置に移ることを表している。この中間ステップ
によって、新たなポートの番号付け規則の下におけるア
ダプタ要素の反射及び透過の挙動を正確に反映した、第
2のアダプタ110に関する新たなSパラメータ行列が
得られることになる。この中間ステップによって、下記
の転置が生じることになる。
【0042】
【数10】
【0043】第1のアダプタ102のSパラメータの配
置は、DUT100に対するその相互接続が不変のた
め、そのままの状態である。第1及び第2のアダプタS
パラメータ行列は、従って、次の通りである。
【0044】
【数11】
【0045】そして、図面のうち図9に関する組み合わ
せアダプタ行列は、下記に示す通りである。
【0046】
【数12】
【0047】前例におけるように、組み合わせアダプタ
702を表す一部の行列要素に関するゼロ値は、それら
のポート間が結合されていないことを表している。そし
て、前に開示したように、アダプタSパラメータ行列S
aは、4つの等サイズの行列へと分割され、対応するT
パラメータ行列へと変換される。Tパラメータ行列は、
さらに、一般特性解明方程式 SD=(Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を用いて、DUT100のSパラメータSDについて解
くために利用される。
【0048】場合によっては、ユーザが、DUT100
及び/または組み合わせアダプタ702、または、両方
のポートの番号付けを再規定するのが望ましいこともあ
る。図面のうち特に図10及び11を参照すると、DU
T100及び第1及び第2のアダプタ102、110に
付けられた番号が異なる点を除けば、図8及び図9に示
すものと同じ具現化された図が示されている。変更され
たのは番号付け規則だけである。この変更の実際上の意
味は、一般的解決方法の状況内においてさまざまな番号
付け規則を考慮することによって、特性解明測定の実施
者が、組み合わせアダプタ702とDUT100とをい
かに相互接続し、そして、ソフトウェアによってその相
互接続をいかに処理するかを実際に決定することができ
るということである。これは、電気的現実を利用可能な
モデルに適合させる望ましくない状況ではなく、電気的
現実を厳密にモデル化することができる解決方法を提供
するという望ましい目的に沿うものである。例えば、ウ
ェーハ上でのテストの場合には、アダプタに対する単一
の物理的相互接続によって、あるタイプのポートの番号
付けが生じる。ウェーハ・ステッパが次の位置に進む
と、DUT100へのアクセスには、さまざまな位置決
めの可能性が生じる。本明細書に開示の方法によれば、
ユーザにプローブ・ステーションに対するVNA106
及びマルチポート・テストセット104の再接続を強制
するのではなく、アルゴリズムによって変更に適応する
ことができる。アルゴリズムによる変更は、先行技術に
よって得られる変更に比べると、より迅速であり、再現
不能なエラーを生じることがなく、より効率に優れてい
る。しかし、番号付け規則が変更されるので、アダプタ
Sパラメータ行列の行列位置も変化する。
【0049】アダプタのポートに数学的に再割り当てを
施すことができるプロセスを示し、本明細書に開示の中
間ステップも利用している、解説に役立つ例について、
図面のうち特に図10及び図11を参照されたい。通常
の当業者には明らかなように、図面のうち図8及び図1
0のポートの番号付けの相違は、第1及び第2のアダプ
タ102、110の両方と、DUT100に2及び3と
番号付けされたポートとが逆になっている点である。従
って、図11の相互接続は、第1のアダプタ102のポ
ート2がDUT100のポート1に接続され、第1のア
ダプタ102のポート4がDUT100のポート3に接
続され、第2のアダプタ110のポート1がDUT10
0のポート2に接続され、第2のアダプタ110のポー
ト3がDUT100のポート4に接続されているという
点において、図9の相互接続と異なっている。中間ステ
ップの命じるところによって、第2のアダプタ行列SY
のSパラメータの添字が変化し、この場合には、添字1
が添字2になり、添字2が添字1になる。同様に、添字
3が添字4になり、添字4が添字3になる。第1のアダ
プタ行列SXは不変のままであるが、第2のアダプタ行
列SYのSパラメータ要素は相互接続の変化を反映する
ように再位置決めされる。従って、第2のアダプタSパ
ラメータ行列SYは、次のようになる。
【0050】
【数13】
【0051】そして、2つのアダプタSパラメータ行列
は、次の通りである。
【0052】
【数14】
【0053】図11の組み合わせアダプタ702のポー
トは、図9の例とは別様にマッピングされる。すなわ
ち、第1のアダプタ102のポート2、3、4は、組み
合わせアダプタ702のポート5、3、7にそれぞれマ
ッピングされる。同様に、第2のアダプタ110のポー
ト1、2、3は、組み合わせアダプタ702のポート
6、2、8にそれぞれマッピングされる。従って、行列
aは、下記のように作成される。
【0054】
【数15】
【0055】既に開示したように、DUTの4×4のS
パラメータ行列SDは、アダプタSパラメータ行列Sa
分割して、それぞれのTパラメータへと変換し、一般方
程式 SD=(Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を用いて、SDについて解くことによって求めることが
できる。
【0056】これまでの議論は、偶数の装置ポートを備
えたDUTに関するものである。しかし、奇数の装置ポ
ートを備えたDUTを解放する能力が必要である。例え
ば、微分回路用途に拡張して用いられる3ポート・バラ
ンによって、シングル・エンド・トポロジから平衡型ト
ポロジへのハードウェアの移行が可能になる。本明細書
に提示の一般的解決方法は、奇数の装置ポートと偶数の
装置ポートとの両方を備えたDUTに用いられるように
改変することができる。図面のうち特に図12を参照す
ると、2つの入力ポート1402及び1404と、単一
出力ポート1406とを備えたDUT100が示されて
いる。DUT100の各ポートは、第1、第2、及び、
第3の(アダプタWとして表示される)2ポート・アダ
プタ1408と、(アダプタXとして表示される)14
10と、(アダプタYとして表示される)1412とに
も接続されている。図面のうち特に図13を参照する
と、DUT100及びアダプタ1408〜1412は、
組み合わせアダプタ1502として再概念化されてい
る。組み合わせアダプタ1502のモデルは、第4の仮
想DUTポート1506にゼロレングスの無損失伝送回
線1504を含んでいる。組み合わせアダプタ1502
は、DUT100の第4のポートに接続された8ポート
・アダプタとして概念化される。通常の当業者には明ら
かなように、再概念化構成は、本明細書に提示された一
般的解決方法に用いることができる形式を備えている。
組み合わせアダプタ行列Saは、本明細書に記載の原理
と、ゼロレングスの無損失伝送線路のSパラメータとを
利用して展開され、下記のように表される。
【0057】
【数16】
【0058】組み合わせアダプタ行列Saは、成分アダ
プタ1408〜1412及び無損失伝送線路1504の
Sパラメータから、下記のように作成される。
【0059】
【数17】
【0060】カスケード接続をなすように組み合わせら
れたDUT100と組み合わせアダプタ1502を表す
行列は、4×4の行列形式にも適応しなければならな
い。従って、カスケード行列(cascaded matrix)の第4
の行及び列にはゼロがロードされる。従って、Scは下
記によって示される。
【0061】
【数18】
【0062】そして、適応させされた行列Sa及びSc
一般的解決方法を用いて、DUT100のSパラメータ
が解かれる。結果得られる行列SDは、第4の行及び列
にゼロを含む4×4の行列形式になる。SDの解に達し
た後に、第4の行及び列を捨てて、DUT100の電気
的挙動を表す3×3のSパラメータ行列を得ることこと
ができる。
【0063】任意のDUT及びアダプタ構成に一般的な
事例を適用する方法は、ゼロレングスの無損失の伝送線
路を備えた概念化アダプタを追加して、偶数の装置ポー
トを備えたDUTを実現することを含む。DUTが既に
偶数の装置ポートを備えている場合には、ゼロレングス
の無損失伝送線路を追加する必要はない。結果として得
られる、偶数装置ポートを備えたDUTは、DUTの2
倍のアダプタ・ポートを備えたアダプタにカスケード接
続される。従って、ゼロレングスの無損失伝送線路は、
戦略的に、4N個のポートの組み合わせアダプタに接続
された2N個のポートのDUTが得られるように配置さ
れる。そして、実際のアダプタと、ゼロレングスの無損
失伝送線路を含む概念化アダプタとの組み合わせから、
それぞれの組み合わせアダプタ行列Saを作成すること
ができる。同様に、必要なサイズを備えたカスケード接
続組み合わせのSパラメータ行列Scが作成される。2
n(ここでnは整数)の行及び列を備えた正方行列の適
正な形式内にうまく納めるようにするため、カスケード
接続をなす組み合わせ行列を大きくしなければならない
場合には、追加要素はゼロを受け入れることになる。従
って、DUT100は、偶数装置ポートを備えるものと
して表現される。例えば、1つの入力ポートと3つの出
力ポートとを備えたDUTは、既に偶数の装置ポートを
備えており、無損失伝送線路を追加することなく、本明
細書に提示の組み込み及び解放による解決方法を利用す
ることができる。対照的に、2つの入力ポートと3つの
出力ポートとを備えたDUTは、概念化されたゼロレン
グスの無損失伝送線路アダプタの追加を必要とする。す
なわち、追加アダプタは、入力ポートに配置される。結
果として、一般的解決方法に用いられる、6×6のSパ
ラメータDUT行列と、6×6のカスケード接続組み合
わせ行列と、12×12の組み合わせアダプタ行列とが
得られることになる。
【0064】そして、アダプタ行列Saが作成される
と、分割されて、対応するTパラメータまたはTパラメ
ータ部分行列へと変換される。そして、Tパラメータを
利用し、一般的解決方法を用いてSDが解かれる。実際
の現実を反映していない、結果得られるDUT行列のS
パラメータを取り除いて、DUTの電気的挙動を表す行
列が求められる。組み合わせアダプタのSパラメータ行
列に加えて、DUT100の結果得られるSパラメータ
行列SDを利用することにより、モデル化回路に組み込
まれたDUT100の挙動を予測することができる。
【0065】要約すると、図面のうち特に図14を参照
して、本発明の教示による方法では、まず、DUTに関
するSパラメータの行列SD、組み合わせアダプタのT
パラメータTaと、DUT100及び組み合わせアダプ
タ702のカスケード接続組み合わせに関するSパラメ
ータScとが設定される(ステップ1602)。そし
て、組み合わせアダプタ702のTパラメータに関する
値が求められる(ステップ1604)。本明細書に開示
のように、組み合わせアダプタ702を測定し、組み合
わせアダプタの1つ以上の成分アダプタの1つ以上のS
パラメータ行列からSパラメータ行列を作成して、Tパ
ラメータに変換し、Tパラメータを計算すること、また
は、データ・ファイルから記憶値を呼び出すことを含
む、これらの値を求めるための方法がいくつか存在す
る。そして、DUT100と組み合わせアダプタ702
カスケード接続をなす組み合わせのSパラメータが測定
される(ステップ1606)。そして、解放されるDU
TのSパラメータを解くことができる(ステップ160
8)。
【0066】本発明のもう1つの態様によれば、DUT
100の結果得られるSパラメータ行列SDを用いて、
他の回路と組み合わせたDUT100の電気的挙動を予
測することができる。予測方法では、下記の一般方程式
が用いられる。 Sc=(Ta11D+Ta12)(Ta21D+Ta22-1 ここで、Taは、DUT100とカスケード接続をなす
ように組み合わせられた回路の電気的挙動を表すアダプ
タTパラメータ行列である。図面のうち特に図15を参
照すると、DUT100と、カスケード接続をなすよう
に組み合わせられたDUT100及び組み合わせアダプ
タ702とに関して、N×Mの行列が設定される(ステ
ップ1702)、本発明の教示による方法が示されてい
る。組み合わせアダプタのTパラメータ行列Taは、本
明細書に開示の作成プロセスと共に、1つ以上の既存の
アダプタの測定から求められるか、1つ以上の既存のア
ダプタに関するモデルから計算されるか、または、両方
を組み合わせることによって求められる(ステップ17
04)。同様に、DUT100に関するSパラメータ
は、本明細書に開示の特性解明方法から求めるか、また
は、あらかじめ抽出された特性解明データを記憶してい
るデータ・ファイルから検索することができる(ステッ
プ1706)。さらに、DUTのSパラメータは、測定
あるいは計算することができる。カスケードSパラメー
タScは、結果生じるDUT100及び組み合わせアダ
プタ702の組み合わせを表している。ステップ170
4及びステップ1706において得られたTパラメータ
行列及びDUT行列に基づいて、カスケード接続組み合
わせのSパラメータを計算することができる(ステップ
1708)。そして、ステップ1710において、結果
生じるカスケードSパラメータScが、予測結果と比べ
て評価される。結果が意図する回路によって満足のいか
ないものであれば、プロトタイプは製作されない。代わ
りに、組み合わせアダプタを調整して、新たなTパラメ
ータが求められ、プロセスが反復される。このプロセス
は、カスケード接続組み合わせについて満足のいくSパ
ラメータが得られるまで繰り返される。予測結果が、容
認できるものであれば、プロトタイプを製作して、予測
される特性に追随するものであるかテストされる。この
プロセスによって、満足のいくプロトタイプの確率が高
くなり、その結果、提示された仕様に従って機能する装
置及び回路の開発時間が短縮され、開発コストが低下す
る。
【0067】本明細書に解説の方法の実施態様は、Micr
osoft Visual Studio 6.0と、Roguwave Stingray Studi
o、Roguwave Math H++と、Victor Imaging Processing
Libraryとを利用して、Microsoft Windows(登録商標)
オペレーティング・システムを備えたパーソナル・コン
ピュータを用いて実施される。実施態様の実施には、HP
Rocky Mountain基本ソフトウェアも利用された。ある
実施態様では、第1のプログラミング装置によって、装
置制御ステップと、測定ステップと、データ収集ステッ
プとが実施される。第1のプログラミング装置の結果
は、生測定データを含むデータ・ファイルである。第2
のプログラミング装置において、データ・ファイルを読
み取り、データのエラー訂正が行われる。そして、この
システムでは、エラー訂正したデータに対する分析ステ
ップが実施される。しかし、通常の当業者には明らかな
ように、解説の方法の実施態様は、Rocky Mou
ntain基本プログラミング言語で実施することもで
きる。さらに、データ・フォーマットが、複数プログラ
ミング言語で共用可能である限りにおいて、第1のプロ
グラミング装置及び第2のプログラミング装置は、異な
るプロセッサで実施し、異なるプログラミング言語で実
施することができる。通常の当業者には、本教示によっ
て、多種多様な実施例が思い浮かぶであろう。
【0068】本発明の実施態様は、例証のため、添付の
図面に関連して解説されたものである。本明細書の解説
は、いくつかの望ましい実施態様について例示したもの
であるが、本発明の特許請求の範囲は、請求項による制
限しか受けない。
【図面の簡単な説明】
【図1】VNAのポートにマルチポートDUTを接続す
る第1及び第2の分離されたアダプタを含む、従来の測
定構成を例示した概略図である。
【図2】図1に示すマルチポートDUTと第1及び第2
のアダプタの相互接続を示す、本発明の教示による再概
念化を例示した概略図である。
【図3】組み合わせアダプタを示す、組み合わせアダプ
タに割り当てられる新たなポート番号が追加された、図
2の再概念化を例示した概略図である。
【図4】組み合わせアダプタ及びDUTの全てのポート
へまたはポートからの信号の透過または反射を例示した
概略図である。
【図5】図4に示すものと同じであるが、さらに分りや
すくするため、まとまった一群として表した信号の概略
図である。
【図6】DUTの各ポートが、互いに分離した4つの2
ポート・アダプタに接続されている、4ポートDUTを
例示した概略図である。
【図7】DUTと、4つの2ポート・アダプタの組み合
わせからなる単一8ポート・アダプタの相互接続とし
て、図6の相互接続の再概念化を例示した概略図であ
る。
【図8】DUTの2つのポートが第1の4ポート・アダ
プタに接続され、残り2つのポートが第2の4ポート・
アダプタに接続されている、4ポートDUTを例示した
概略図である。
【図9】4ポートDUTと、第1及び第2の4ポート・
アダプタの組み合わせからなる単一の8ポート・アダプ
タの相互接続として、本発明の教示による図8の相互接
続の再概念化を例示した概略図である。
【図10】アダプタ及びDUTの両方の2つのポートに
異なるポートの番号付けが施されている点を除けば、図
8と同様の4ポートDUTと2つの4ポート・アダプタ
との相互接続を例示した概略図である。
【図11】図10に示す代替DUTポートの番号付けの
ままにした、図10の相互接続の本発明の教示による再
概念化を例示した概略図である。
【図12】3ポートDUTを3つの2ポート・アダプタ
と共に例示した概略図である。
【図13】組み合わせアダプタに対するゼロレングスの
無損失アダプタの追加を例示した概略図である。
【図14】本発明の教示による方法のフローチャートで
ある。
【図15】本発明の教示による方法のフローチャートで
ある。
【符号の説明】
請求項に該当符号なし。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ヴァッヘ・エイ・アダミアン アメリカ合衆国マサチューセッツ州02421, レキシントン,シャーバーン・ロード 5 Fターム(参考) 2G028 BF05 CG15 FK07 GL09

Claims (63)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の装置ポートを有する装置の特性を
    解明する方法であって、 該装置の電気的挙動を表す装置Sパラメータ行列
    (SD)と、1つ以上の回路を通って前記装置ポートの
    全てに達する可能性のある全ての電気経路を表すアダプ
    タTパラメータ行列(Ta)と、前記装置とカスケード
    接続された前記1つ以上の回路を表すカスケードSパラ
    メータ行列(Sc)とを設定するステップと、 前記1つ以上の回路の電気的挙動を表す、前記アダプタ
    Tパラメータ行列に関する値を求めるステップと、 前記1つ以上の回路にカスケード接続された前記装置を
    測定して、前記カスケードSパラメータ行列に関する値
    を求めるステップと、 前記アダプタTパラメータ行列及び前記カスケードSパ
    ラメータ行列の関数として、前記装置Sパラメータ行列
    について解くステップとを含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 前記装置のSパラメータ行列が、N個の
    ポート装置を表し、前記アダプタTパラメータ行列が、
    前記装置に接続された2N個のポート・アダプタを表す
    ことを特徴とする請求項1に記載の特性解明方法。
  3. 【請求項3】 前記1つ以上の回路の前記測定ステップ
    が、前記1つ以上の回路を通って前記装置ポートの全て
    に達する前記可能性のある全ての電気経路を表すアダプ
    タSパラメータ行列を設定するステップと、測定によっ
    て、前記アダプタSパラメータ行列に関する値を求める
    ステップと、前記結果得られるSパラメータ行列を前記
    アダプタTパラメータ行列に変換するステップとをさら
    に含むことを特徴とする請求項2に記載の特性解明方
    法。
  4. 【請求項4】 前記解くステップが、 前記アダプタSパラメータ行列を第1(Sa11)、第2
    (Sa12)、第3(Sa2 1)、及び、第4(Sa22)の部
    分行列へと分割するステップと、 該部分行列のそれぞれを、第1(Ta11)、第2
    (Ta12)、第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)のそ
    れぞれの伝送パラメータ部分行列へと変換するステップ
    と、方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置Sパラメータ行列について解くス
    テップとをさらに含むことを特徴とする請求項3に記載
    の特性解明方法。
  5. 【請求項5】 前記1つ以上の回路が、単一アダプタに
    よって表されており、全ての装置ポート間における電気
    的関係を表すため、装置ポートのそれぞれに行列添字を
    割り当てるステップと、全てのアダプタ・ポート間にお
    ける電気的関係を表すため、アダプタ・ポートに行列添
    字を割り当てるステップとをさらに含むことを特徴とす
    る請求項1に記載の特性解明方法。
  6. 【請求項6】 前記アダプタ・ポートの添字を測定ポー
    トに関連づけるステップをさらに含むことを特徴とする
    請求項5に記載の特性解明方法。
  7. 【請求項7】 奇数の装置ポートが設けられていること
    を特徴とする請求項1に記載の特性解明方法。
  8. 【請求項8】 前記アダプタTパラメータ行列を設定す
    るステップが、追加装置ポートを備える前記装置をモデ
    ル化するステップと、前記追加装置ポートに接続され、
    完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損失伝送線路
    を表す値を、前記1つ以上の回路に関する前記アダプタ
    Tパラメータ行列の一部として含めるステップとを含む
    ことを特徴とする請求項7に記載の特性解明方法。
  9. 【請求項9】 前記モデル化するステップは、前記装置
    Tパラメータ行列が偶数の装置ポートを備えた装置を表
    し、前記アダプタTパラメータ行列が前記装置ポートの
    2倍のアダプタ・ポートを備えるアダプタを表すように
    前記追加装置ポートを含めるステップをさらに含むこと
    を特徴とする請求項7に記載の特性解明方法。
  10. 【請求項10】 前記カスケードSパラメータ行列が、
    装置ポートと同じ数の行、及び、装置ポートと同じ数の
    列に散乱パラメータ変数を含むことと、前記カスケード
    Sパラメータ行列が、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加行、及び、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加列をさらに含むことを特徴とする請求項7に
    記載の特性解明方法。
  11. 【請求項11】 前記装置Sパラメータ行列が、N個の
    ポート装置を表し、前記アダプタTパラメータ行列が、
    2N個のポート・アダプタを表すものであって、Nが偶
    数であることを特徴とする請求項7に記載の特性解明方
    法。
  12. 【請求項12】 前記1つ以上の回路を測定する前記ス
    テップが、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を含み、
    前記測定装置から前記1つ以上の回路を通る、前記可能
    性のある全ての電気経路を表したアダプタSパラメータ
    行列を設定するステップと、測定によって、前記アダプ
    タSパラメータ行列を構成する要素に関する値を求める
    ステップと、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を表す
    適切な値を前記アダプタSパラメータ行列に挿入するス
    テップと、前記結果得られるSパラメータ行列を前記ア
    ダプタTパラメータ行列に変換するステップとを含むこ
    とを特徴とする請求項11に記載の特性解明方法。
  13. 【請求項13】 前記解くステップが、 前記アダプタSパラメータ行列を第1(Sa11)、第2
    (Sa12)、第3(Sa2 1)、及び、第4(Sa22)の部
    分行列へと分割するステップと、 該部分行列のそれぞれを、第1(Ta11)、第2
    (Ta12)、第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)のそ
    れぞれの伝送パラメータ部分行列へと変換するステップ
    と、方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置Sパラメータ行列について解くス
    テップとをさらに含むことを特徴とする請求項12に記
    載の特性解明方法。
  14. 【請求項14】 1つ以上の回路に電気的に関連したあ
    る装置の電気的挙動を予測する方法であって、 いくつかの装置ポートが設けられた前記装置の高周波数
    挙動について特性を明らかにする行列要素を備える、装
    置Sパラメータ行列(SD)を求めるステップと、 ある組み合わせの前記1つ以上の回路において可能性の
    ある全ての経路の伝送パラメータを表した行列要素を備
    える、単一アダプタTパラメータ行列(Ta)を設定す
    るステップと、 前記アダプタTパラメータ行列を4つの部分行列へと分
    割するステップと、前記4つの部分行列及び前記装置S
    パラメータ行列の関数として、前記装置にカスケード接
    続された前記1つ以上の回路を表す、カスケードSパラ
    メータ行列(Sc)について解くステップと、 前記カスケードSパラメータ行列において結果得られる
    値と所望の結果とを照合するステップとを含んでなる方
    法。
  15. 【請求項15】 前記1つ以上の回路に電気的に関連し
    て組み込まれる前記装置のための設計を用意するステッ
    プをさらに含むことを特徴とする請求項14に記載の方
    法。
  16. 【請求項16】 前記1つ以上の回路に関するモデル
    が、前記装置ポート数の2倍の回路を備えていることを
    特徴とする請求項14に記載の方法。
  17. 【請求項17】前記分割するステップが、前記アダプタ
    Tパラメータ行列を、第1(Ta11)、第2(Ta12)、
    第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)のそれぞれのTパ
    ラメータ部分行列へと変換するステップと、方程式 (Ta11S+Ta12)(Ta21S+Ta22) を利用して、前記カスケードSパラメータ行列について
    解くステップとを含むことを特徴とする請求項16に記
    載の特性解明方法。
  18. 【請求項18】 前記装置が奇数の装置ポートを備える
    ことを特徴とする請求項14に記載の方法。
  19. 【請求項19】 前記アダプタTパラメータ行列を設定
    する前記ステップが、追加装置ポートを備えた前記装置
    をモデル化するステップと、前記追加装置ポートに接続
    され、完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損失伝
    送線路の電気的挙動に関する表現を、前記アダプタTパ
    ラメータ行列の一部として含めるステップとを含むこと
    を特徴とする請求項18に記載の設計方法。
  20. 【請求項20】 複数の装置ポートを備えた装置の電気
    的挙動について特性解明する方法であって、 変数要素を備える装置Sパラメータ行列(SD)を設定
    し、前記装置にカスケード接続された1つ以上の回路を
    通る、可能性のある全ての経路を表した単一アダプタS
    パラメータ行列(Sa)を設定し、カスケードSパラメ
    ータ行列(Sc)を設定するステップと、 前記1つ以上の回路についてSパラメータを測定するス
    テップと、 前記1つ以上の回路についてSパラメータを測定する前
    記ステップにおいて得られた前記Sパラメータを、前記
    アダプタSパラメータ行列を構成する要素に割り当てる
    ステップと、 前記1つ以上の回路に電気的に関連した、あるカスケー
    ド接続組み合わせをなす前記装置について、Sパラメー
    タを測定するステップと、 直前の前記測定ステップにおいて得られた前記Sパラメ
    ータを、前記カスケードSパラメータ行列を構成する要
    素に割り当てるステップと、 前記アダプタSパラメータ行列及び前記カスケードSパ
    ラメータ行列における値の関数として、前記装置Sパラ
    メータ行列について解くステップとを含んでなる方法。
  21. 【請求項21】前記装置Sパラメータ行列が、N個のポ
    ート装置を表し、前記アダプタSパラメータ行列が、前
    記装置に接続された2N個のポート・アダプタを表すも
    のであって、Nが偶数であることを特徴とする請求項2
    0に記載の特性解明方法。
  22. 【請求項22】前記解くステップが、 前記アダプタ散乱パラメータ行列を第1(Sa11)、第
    2(Sa12)、第3(S a21)、及び、第4(Sa22)の
    部分行列へと分割するステップと、該部分行列のそれぞ
    れを、第1(Ta11)、第2(Ta12)、第3
    (Ta21)、及び、第4(Ta22)のそれぞれの伝送パラ
    メータ部分行列へと変換するステップと、方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置散乱パラメータ行列について解く
    ステップとを含むことを特徴とする請求項21に記載の
    特性解明方法。
  23. 【請求項23】 前記アダプタSパラメータ行列を設定
    する前記ステップが、前記1つ以上の回路と前記組み込
    まれた装置との間において可能性のある全ての経路につ
    いて、散乱パラメータ値を適応させるステップを含むこ
    とを特徴とする請求項20に記載の特性解明方法。
  24. 【請求項24】 全ての装置ポート間における電気的関
    係を表すため、装置ポートのそれぞれに行列添字を割り
    当てるステップと、前記1つ以上の回路における全ての
    ポート間における電気的関係を表すため、前記1つ以上
    の回路の全てのポートに行列添字を割り当てるステップ
    とをさらに含むことを特徴とする請求項20に記載の特
    性解明方法。
  25. 【請求項25】 前記1つ以上の回路の前記ポートに関
    する前記添字を測定ポートに関連づけるステップを含む
    ことを特徴とする請求項24に記載の特性解明方法。
  26. 【請求項26】 前記装置ポート数が奇数であることを
    特徴とする請求項20に記載の特性解明方法。
  27. 【請求項27】 前記カスケードSパラメータ行列が、
    装置ポートと同じ数の行、及び、装置ポートと同じ数の
    列に散乱パラメータ変数を含むことと、前記カスケード
    Sパラメータ行列が、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加行、及び、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加列を含むことを特徴とする請求項26に記載
    の特性解明方法。
  28. 【請求項28】 前記アダプタSパラメータ行列を設定
    するステップが、追加装置ポートを備える前記装置をモ
    デル化するステップと、前記追加装置ポートに接続さ
    れ、完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損失伝送
    線路を表す値を、前記1つ以上の回路に関する前記アダ
    プタSパラメータ行列の一部として含めるステップとを
    さらに含むことを特徴とする請求項26に記載の特性解
    明方法。
  29. 【請求項29】 前記アダプタSパラメータ行列を設定
    する前記ステップが、前記ゼロレングスの無損失伝送線
    路を含む、前記1つ以上の回路を通る、前記可能性のあ
    る全ての電気経路を表した前記アダプタSパラメータ行
    列を設定するステップをさらに含むことと、前記測定に
    よって、前記アダプタSパラメータ行列に関する値を求
    めるステップが、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を
    表す適切な値を前記アダプタSパラメータ行列の一部の
    要素へと挿入するステップと、前記アダプタ散乱パラメ
    ータ行列を第1(Sa11)、第2(Sa12)、第3(Sa2
    1)、及び、第4(Sa22)の部分行列へと分割するステ
    ップと、該部分行列のそれぞれを、第1(Ta11)、第
    2(Ta12)、第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)の
    それぞれのTパラメータ部分行列へと変換するステップ
    と、方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置Sパラメータ行列について解くス
    テップとをさらに含むことを特徴とする請求項28に記
    載の特性解明方法。
  30. 【請求項30】 1つ以上の回路に組み込まれるある装
    置の電気的挙動について特性解明するための機器であっ
    て、 計算装置と、 ベクトル・ネットワーク・アナライザと、 前記装置を表す装置Sパラメータ行列、前記ベクトル・
    ネットワーク・アナライザから前記1つ以上の回路を通
    って前記装置に達する、可能性のある全ての電気経路を
    表すアダプタTパラメータ行列、及び、前記装置にカス
    ケード接続された前記1つ以上の回路を表すカスケード
    Sパラメータ行列を設定するために、前記計算装置にお
    いて実行する手段と、 前記ベクトル・ネットワーク・アナライザにおいて、前
    記1つ以上の回路についてなされた測定結果を前記アダ
    プタTパラメータ行列の要素へと変換し、前記装置にカ
    スケード接続された前記1つ以上の回路についてなされ
    た測定結果を、前記カスケードSパラメータ行列の要素
    へと変換するための手段と、 前記アダプタTパラメータ行列及び前記カスケードSパ
    ラメータ行列の関数として、前記装置Sパラメータ行列
    について解くための手段とを含んでいる機器。
  31. 【請求項31】 前記計算装置で実行する前記手段が、
    前記ベクトル・ネットワーク・アナライザから前記1つ
    以上の回路を通って前記装置に達する、前記可能性のあ
    る全ての経路を表すアダプタSパラメータ行列を設定す
    るための手段と、前記ベクトル・ネットワーク・アナラ
    イザによってなされた測定結果を前記アダプタSパラメ
    ータ行列の要素へと変換するための手段と、前記結果得
    られるSパラメータ行列を前記アダプタTパラメータ行
    列に変換するために、前記計算装置で実行する手段とを
    さらに含むことを特徴とする請求項30に記載の特性解
    明機器。
  32. 【請求項32】前記解くための手段が、前記アダプタS
    パラメータ行列を第1(Sa11)、第2(Sa12)、第3
    (Sa21)、及び、第4(Sa22)の部分行列へと分割す
    るための手段と、該部分行列のそれぞれを、第1(T
    a11)、第2(Ta12)、第3(Ta21)、及び、第4
    (Ta22)のそれぞれの伝送パラメータ部分行列へと変
    換するための手段と、方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置Sパラメータ行列について解くた
    めの手段とをさらに含むことを特徴とする請求項30に
    記載の特性解明機器。
  33. 【請求項33】 前記装置Sパラメータ行列が、いくつ
    かの装置ポートを備える装置を表すものであることと、
    前記アダプタTパラメータ行列が、前記装置ポートの2
    倍の数のアダプタ・ポートを備えるアダプタを表すもの
    であることを特徴とする請求項30に記載の特性解明機
    器。
  34. 【請求項34】 前記装置ポート数が奇数であることを
    特徴とする請求項30に記載の特性解明機器。
  35. 【請求項35】 前記カスケードSパラメータ行列が、
    装置ポートと同じ数の行、及び、装置ポートと同じ数の
    列に散乱パラメータ変数を含むことと、前記カスケード
    Sパラメータ行列が、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加行、及び、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加列を含むことを特徴とする請求項34に記載
    の特性解明機器。
  36. 【請求項36】 前記アダプタTパラメータ行列を設定
    するための前記手段が、追加装置ポートを備えた前記装
    置をモデル化する手段と、前記追加装置ポートに接続さ
    れ、完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損失伝送
    線路を反映する値を、前記アダプタTパラメータ行列の
    一部として含めるための手段とを含むことを特徴とする
    請求項34に記載の特性解明機器。
  37. 【請求項37】 前記1つ以上の回路を測定するための
    前記手段が、前記ベクトル・ネットワーク・アナライザ
    から前記ゼロレングスの無損失伝送線路を含む前記1つ
    以上の回路を通る、前記可能性のある全ての経路を表す
    アダプタSパラメータ行列を設定するための手段と、測
    定によって、前記アダプタSパラメータ行列に関する値
    を求め、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を表す適切
    な値を挿入するための手段と、前記結果得られるSパラ
    メータ行列を前記アダプタTパラメータ行列に変換する
    ための手段をさらに含むことを特徴とする請求項36に
    記載の特性解明機器。
  38. 【請求項38】 前記ベクトル・ネットワーク・アナラ
    イザが、前記計算装置からの命令に応答して、測定を実
    施し、前記アダプタTパラメータ行列及び前記カスケー
    ドSパラメータ行列内の要素に関する値を求めることを
    特徴とする請求項30に記載の特性解明機器。
  39. 【請求項39】 1つ以上の回路に電気的に関連して組
    み込まれる装置を設計するための機器であって、 計算装置と、 前記装置の高周波数挙動について特性を明らかにする行
    列要素を備え、いくつかの装置ポートを備える装置を表
    した、装置Sパラメータ行列(SD)に関する値を求め
    るための手段と、 前記1つ以上の回路において可能性のある全ての電気経
    路に関する伝送パラメータを表した行列要素を備える単
    一アダプタTパラメータ行列(Ta)を設定するため
    に、前記計算装置で実行する手段と、 前記アダプタTパラメータ行列を4つの部分行列へと分
    割するために、前記計算装置で実行する手段と、 前記装置にカスケード接続された前記1つ以上の回路を
    表すカスケードSパラメータ行列(Sc)を、前記4つ
    の部分行列及び前記装置Sパラメータ行列の関数として
    解くために、前記計算装置で実行する手段とを含んでな
    る機器。
  40. 【請求項40】 前記単一アダプタによって表される回
    路に組み込まれるものとして、前記装置を製作するため
    の手段をさらに含むことを特徴とする請求項39に記載
    の機器。
  41. 【請求項41】 前記1つ以上の回路に関するモデル
    が、前記装置ポート数の2倍の回路を備えることを特徴
    とする請求項39に記載の機器。
  42. 【請求項42】 前記計算装置で実行する分割手段が、
    前記アダプタTパラメータ行列を、第1(Ta11)、第
    2(Ta12)、第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)の
    それぞれのTパラメータ部分行列へと分割することと、
    方程式 (Ta11D+Ta12)(Ta21D+Ta22) を利用して、前記カスケードSパラメータ行列について
    解くための手段とをさらに含むことを特徴とする請求項
    41に記載の機器。
  43. 【請求項43】 前記組み込まれる装置の前記ポート数
    が奇数であることを特徴とする請求項39に記載の機
    器。
  44. 【請求項44】 前記アダプタTパラメータ行列を設定
    するための前記手段が、追加装置ポートを備えた前記装
    置をモデル化するための手段と、前記追加装置ポートに
    接続され、完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損
    失伝送線路を、前記アダプタTパラメータ行列に前記値
    の一部として含めるための手段とをさらに含むことを特
    徴とする請求項43に記載の機器。
  45. 【請求項45】 ある装置の電気的挙動を表す装置Sパ
    ラメータ行列(SD)、1つ以上の回路を通って前記装
    置ポートの全てに達する、可能性のある全ての電気経路
    を表すアダプタTパラメータ行列(Ta)、及び、前記
    装置とカスケード接続された前記1つ以上の回路を表す
    カスケードSパラメータ行列(Sc)を設定するステッ
    プと、 前記1つ以上の回路の電気的挙動を表す、前記アダプタ
    Tパラメータ行列に関する値を求めるステップと、 前記1つ以上の回路にカスケード接続された前記装置を
    測定して、前記カスケードSパラメータ行列に関する値
    を求めるステップと、 前記アダプタTパラメータ行列及び前記カスケードSパ
    ラメータ行列の関数として、前記装置Sパラメータ行列
    について解くステップとを含んでなる方法を処理装置に
    実施させるコンピュータ・ソフトウェアが組み込まれ
    た、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体を含む製品。
  46. 【請求項46】 前記装置Sパラメータ行列が、N個の
    ポート装置を表し、前記アダプタTパラメータ行列が、
    前記装置に接続された2N個のポート・アダプタを表す
    ことを特徴とする、請求項45に記載の製品。
  47. 【請求項47】 前記1つ以上の回路の前記測定ステッ
    プが、前記1つ以上の回路を通って前記装置ポートの全
    てに達する、前記可能性のある全ての電気経路を表すア
    ダプタSパラメータ行列を設定するステップと、測定に
    よって、前記アダプタSパラメータ行列に関する値を求
    めるステップと、前記結果得られるSパラメータ行列を
    前記アダプタTパラメータ行列へと変換するステップと
    をさらに含むことを特徴とする請求項46に記載の製
    品。
  48. 【請求項48】 前記解くステップが、前記アダプタS
    パラメータ行列を、第1(Sa11)、第2(Sa12)、第
    3(Sa21)、及び、第4(Sa22)の部分行列へと分割
    するステップと、 前記部分行列のそれぞれを、第1(Ta11)、第2(T
    a12)、第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)のそれぞ
    れの伝送パラメータ部分行列へと変換するステップと、 方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置Sパラメータ行列について解くス
    テップとを含むことを特徴とする請求項47に記載の製
    品。
  49. 【請求項49】 全ての装置ポート間における電気的関
    係を表すため、装置ポートのそれぞれに行列添字を割り
    当てるステップと、全てのアダプタ・ポート間における
    電気的関係を表すため、アダプタ・ポートに行列添字を
    割り当てるステップとをさらに含むことを特徴とする請
    求項45に記載の製品。
  50. 【請求項50】 前記装置ポート数が奇数であることを
    特徴とする請求項45に記載の製品。
  51. 【請求項51】 前記アダプタTパラメータ行列を設定
    するステップが、追加装置ポートを備える前記装置をモ
    デル化するステップと、前記追加装置ポートに接続さ
    れ、完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損失伝送
    線路を表す値を、前記1つ以上の回路に関する前記アダ
    プタTパラメータ行列の一部として含めるステップを含
    むことを特徴とする請求項45に記載の製品。
  52. 【請求項52】 前記モデル化するステップは、前記装
    置Tパラメータ行列が偶数の装置ポートを備えた装置を
    表すことと、前記アダプタTパラメータ行列が、前記装
    置ポートの2倍のアダプタ・ポートを備えるアダプタを
    表すように、前記1つ以上の追加装置ポートを含めるこ
    とをさらに含むことを特徴とする請求項51に記載の製
    品。
  53. 【請求項53】 前記カスケードSパラメータ行列が、
    装置ポートと同じ数の行、及び、装置ポートと同じ数の
    列に散乱パラメータ変数を含むことと、前記カスケード
    Sパラメータ行列が、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加行、及び、その行列要素のそれぞれにゼロ値
    を含む追加列をさらに含むことを特徴とする請求項51
    に記載の製品。
  54. 【請求項54】 前記装置Sパラメータ行列が、N個の
    ポート装置を表し、前記アダプタTパラメータ行列が、
    2N個のポート・アダプタを表すものであって、Nが偶
    数であることを特徴とする請求項51に記載の製品。
  55. 【請求項55】 前記1つ以上の回路を測定する前記ス
    テップが、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を含む、
    前記測定装置から前記1つ以上の回路を通る、前記可能
    性のある全ての電気経路を表したアダプタSパラメータ
    行列を設定するステップと、測定によって、前記アダプ
    タSパラメータ行列を構成する要素に関する値を求める
    ステップと、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を表す
    適切な値を前記アダプタSパラメータ行列に挿入するス
    テップと、前記結果得られるSパラメータ行列を前記ア
    ダプタTパラメータ行列に変換するステップを含むこと
    を特徴とする請求項54に記載の製品。
  56. 【請求項56】 前記解くステップが、前記アダプタS
    パラメータ行列を第1(Sa11)、第2(Sa12)、第3
    (Sa21)、及び、第4(Sa22)の部分行列へと分割す
    るステップと、 該部分行列のそれぞれを、第1(Ta11)、第2
    (Ta12)、第3(Ta21)、及び、第4(Ta22)のそ
    れぞれの伝送パラメータ部分行列へと変換するステップ
    と、 方程式 (Ta11−Sca21-1(Sca22−Ta12) を利用して、前記装置Sパラメータ行列について解くス
    テップとを含むことを特徴とする請求項55に記載の製
    品。
  57. 【請求項57】 Tパラメータ行列を設定する前記ステ
    ップが、前記ゼロレングスの無損失伝送線路を含む、前
    記アダプタと前記組み込まれた装置との間において可能
    性のある全ての経路について、伝送パラメータ値を適応
    させるステップを含むことを特徴とする請求項55に記
    載の製品。
  58. 【請求項58】 いくつかの装置ポートが設けられたあ
    る装置の高周波数挙動について特性を明らかにする行列
    要素を備える、装置Sパラメータ行列(SD)を求める
    ステップと、 ある組み合わせの前記1つ以上の回路において可能性の
    ある全ての経路の伝送パラメータを表した行列要素を備
    える、単一アダプタTパラメータ行列(Ta)を設定す
    るステップと、 前記アダプタTパラメータ行列を4つの部分行列に分割
    するステップと、 前記4つの部分行列と前記装置Sパラメータ行列の関数
    として、前記装置とカスケード接続された前記1つ以上
    の回路を表す、カスケードSパラメータ行列(Sc)に
    ついて解くステップと、 前記カスケードSパラメータ行列において結果得られる
    値と所望の結果を照合するステップとを含んでなる方法
    を処理装置に実施させるコンピュータ・ソフトウェアが
    組み込まれた、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体
    を含む製品。
  59. 【請求項59】 前記1つ以上の回路と電気的に関連し
    て組み込まれる前記装置のための設計を用意するステッ
    プをさらに含むことを特徴とする請求項58に記載の製
    品。
  60. 【請求項60】 前記1つ以上の回路に関するモデル
    が、前記装置ポート数の2倍の回路を備えていることを
    特徴とする請求項58に記載の製品。
  61. 【請求項61】 前記分割ステップが、前記アダプタT
    パラメータ行列を、第1(Ta11)、第2(Ta12)、第
    3(Ta21)、及び、第4(Ta22)のそれぞれのTパラ
    メータ部分行列へと変換するステップと、方程式 (Ta11S+Ta12)(Ta21S+Ta22) を利用して、前記カスケードSパラメータ行列について
    解くステップとを含むことを特徴とする請求項60に記
    載の製品。
  62. 【請求項62】 前記装置が奇数の装置ポートを備える
    ことを特徴とする請求項58に記載の製品。
  63. 【請求項63】 前記アダプタTパラメータ行列を設定
    する前記ステップが、追加装置ポートを備えた前記装置
    をモデル化することと、前記追加装置ポートに接続さ
    れ、完全負荷で終端された、ゼロレングスの無損失伝送
    線路の電気的挙動に関する表現を、前記アダプタTパラ
    メータ行列の一部として含めるステップとを含むことを
    特徴とする請求項62に記載の製品。
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