JP2003294640A - 外観検査方法およびその装置 - Google Patents
外観検査方法およびその装置Info
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Abstract
とともに、光学系の視野範囲が広くて撮影範囲の広い外
観検査方法とその装置を提供する。 【解決手段】 検査対象物2と、検査対象物2の撮影画
像を画像データとして送信する撮影手段4と、撮影手段
4からの画像データを解析して検査対象物2の外観の良
否を判定する機能を保有させた画像処理装置5とを備
え、画像処理装置5による良否判定によって検査対象物
2の外観検査が行われる外観検査方法とその装置であっ
て、検査対象物2に対する光学系を高倍率の開口数が大
である光学系7とし、この光学系7からの検査対象物2
の像を縮小倍率の光学系8を経て撮影手段4で撮影す
る。これにより、検査対象物2の微小凹凸10は明暗の
差の小さい明るい像に、検査領域12は明暗の差の大き
い像に画像化して、精度の高い良否判定を行い、しか
も、撮影範囲を広域化することが可能となる。
Description
画像を画像処理の手法で解析して、検査対象物の外観の
良否を判定する外観検査方法とその装置に関するもので
ある。
学系を用いて、できるだけ広い視野範囲(撮影範囲)を
確保しながらCCDカメラで撮影し、それによる検査対
象物の画像データを画像処理装置に送信して、検査対象
物の外観的な欠陥の有無を判定している。
な光学系を介して検査対象物を撮影すると、所要の撮影
範囲は撮影できるのであるが、その近辺に存在する外観
検査において無視したい微小凹凸の形状情報と、外観検
査において判別したい大きな凹凸の形状情報とが、同様
な画像データとして画像処理装置に送られるので、外観
検査において判別したい大きな凹凸の形状情報と、無視
したい微小凹凸の形状情報とが混在した画像データとな
り、適正な検査に支障を来すことになる。
い大きな凹凸の形状情報と、無視したい微小凹凸の形状
情報が混在して画像データ化される事例としては、素材
板にエッチング処理をして微細な溝等を形成した場合が
あげられる。この事例を図2(A)に基づいて説明す
る。
して溝71を形成し、この溝71の形状を検査するとき
には、溝71の深さ方向の内壁である段差部72が、外
観検査において判別したい大きな凹凸形状である形状情
報となる。一方、素材板70の表面に当初から存在して
いる微小凹凸73や溝71の底部に残存している微小凹
凸74は、外観検査において無視したい微小凹凸形状で
ある形状情報となる。なお、図2(A)において符号
A,B,C,D,E,Fを付した微小凸部は、理解しや
すくするために同図の紙面に対して垂直に延びた突条の
形状としてある。
ズ)75は、冒頭で述べたように通常の倍率でその開口
数も比較的小さい値のものである。そのために、凸レン
ズ75の光軸方向に照射される落射照明光は、上記微小
凹凸73での反射で凸レンズ75をそれた所へもどる光
が主要なものとなり、凸レンズ75には僅かな反射光し
かもどって来ないので、微小凹凸73は黒く見えること
となる。同図で平面的に示した図において、突条A,
B,C,D,段差部72は黒い縦条の像となり、また、
突条E,Fも不鮮明ではあるがうす黒い縦条の像とな
る。
処理装置に送られても、検査領域の画像データが、外観
検査判定において判別したい形状情報と、外観検査判定
において無視したい形状情報が混在したものとなるため
に、目的とする外観検査判定の良否の判定精度が低下す
る場合があり、時には検査合格の検査対象物が不合格と
判定されることもある。このような問題を回避するため
に、検査対象物に対する光学系の倍率を高めることが行
われ、上記のような判定精度上の問題発生を防止してい
る。しかしながら、その場合には、撮影範囲が狭くなる
ので、1つの検査対象物に対する撮影回数が多くなり、
結果的に検査効率が上がらないこととなる。
て検査される部品として、インクジェット式記録装置の
記録ヘッドに組込まれるインク流路の流路形成板があ
る。この流路形成板は、一般に、シリコン結晶板にエッ
チング処理をして流路が形成されている。このような部
品の流路状態が正常であるかどうかを検査するに当たっ
ては、μmレベルの検査精度が要求されるので、上述の
ような微小凹凸がシリコン結晶板上に存在すると、検査
領域の画像が正確に把握できないという問題がある。こ
の微小凹凸を除去したミラー材を使用することも考えら
れるが、高度な研磨仕上げが要求されるので、原価的に
非常に不利なものとなり、現実的ではない。さらに、上
記流路形成板にはノズルプレートが接着されるのである
が、この接着に当たっては、微小凹凸により拡大された
接着面積を活用するのが得策である。したがって、事実
上、この微小凹凸は存在させたまま外観検査をすること
が必要となる。
もので、検査領域を正常に検査できるとともに、光学系
の視野範囲が広くて撮影範囲の広い外観検査方法とその
装置の提供を目的とする。
め、本発明の外観検査方法は、外観形状等の良否が検査
される検査対象物と、上記検査対象物を撮影してその撮
影画像を画像データとして生成する撮影手段と、上記撮
影手段からの画像データでえられた検査対象物の画像を
解析して検査対象物の外観の良否を判定する機能を保有
させた画像処理装置とを準備し、上記画像処理装置によ
る良否判定によって検査対象物の外観検査を行う外観検
査方法であって、上記検査対象物に対する光学系を高倍
率の開口数が大である光学系とし、上記光学系からの検
査対象物の像を縮小倍率の光学系を経て上記撮影手段で
撮影することを要旨とする。
検査対象物に対する光学系を高倍率の開口数が大である
光学系とし、上記光学系からの検査対象物の像を縮小倍
率の光学系を経て上記撮影手段で撮影するのである。
で開口数が大とされているので、検査対象物撮影時の光
軸方向の落射照明光が、外観検査において無視しうる微
小凹凸等で乱反射されても、その大半は上記光学系に取
込むことができる。よって、検査対象物表面の検査判定
において無視しうる微小凹凸等を、明暗の差の小さい像
とすることができ、微小凹凸が全体的に明るい像とな
る。このように開口数を大とすることにより、微小凹凸
を明暗の差の大きい像にすることなく、全体的に明るい
像とすることができる。
凹凸形状は加工されることにより、その形状や表面の向
きが微小凹凸に比して著しく変化をしているので、高倍
率で開口数の大きい光学系で撮影しても、落射照明光の
外観検査において判別したい大きい凹凸形状における反
射光は上記光学系に取込むことができないので、明暗の
コントラストが強い像となり、その部分、例えばエッジ
状の形状部は黒く見える像となる。
において無視したい微小凹凸を明るい像とし、エッジラ
インや稜線のような外観検査判定において判別したい大
きな凹凸形状は明暗のコントラストの強い像としうるた
め、これらの外観検査上無視したい微小凹凸や外観検査
上判別したい大きな凹凸形状の像が明瞭に判別できる態
様の画像データとして画像処理装置に送られ、正常な検
査判定がなされる。
系を経るので、視野範囲(撮影範囲)を広く設定でき、
上記撮影手段の撮影回数が減少して、検査効率を向上さ
せることができる。
査装置は、外観形状等の良否が検査される検査対象物
と、上記検査対象物を撮影してその撮影画像を画像デー
タとして生成する撮影手段と、上記撮影手段からの画像
データでえられた検査対象物の画像を解析して検査対象
物の外観の良否を判定する機能を保有させた画像処理装
置とを備えた外観検査装置であって、上記検査対象物に
対する光学系を高倍率の開口数が大である光学系とし、
上記光学系からの検査対象物の像を縮小倍率の光学系を
経て上記撮影手段で撮影するように構成されていること
を要旨とする。
実施するときに使用される装置であり、上述の外観検査
方法における作用・効果と同様な作用・効果がえられ
る。
いて、上記高倍率の開口数が大である光学系からの検査
対象物の像を縮小倍率の光学系を経て上記撮影手段で撮
影することにより、上記検査対象物の検査領域の形状変
化のうち、外観検査において無視したい微小凹凸の形状
情報を明暗の差の小さい明るい像として、外観検査にお
いて判別したい大きな凹凸の形状情報を明暗の差の大き
い像として生成するとともに、上記撮影手段の撮影画像
の撮影領域が可及的に広く設定されている場合には、上
記外観検査において判別したい大きな凹凸形状、例えば
エッジラインや稜線の箇所は、上記開口数が大とされた
光学系による明暗のコントラストが強い像とされ、これ
を画像データとして画像処理装置へ入力させる。一方、
上記外観検査において無視したい微小凹凸形状、例えば
検査対象物の表面にある微小凹凸を、上記光学系による
明るい像とし、これを画像データとして画像処理装置へ
入力させる。
明暗の差の大きな像の画像データとして画像処理装置へ
入力され、一方、検査の対象にならなくて上記の乱反射
のような不都合な現像が現れる箇所は、明暗の差の小さ
い明るい像の画像データとして画像処理装置へ入力され
る。このように、はっきりと区別できる両画像データが
画像処理装置において良否判定の対象になるので、判定
結果の信頼性が著しく高くなり、検査品質の向上にとっ
て有効である。
影手段の撮影画像の撮影領域が可及的に広く設定され、
上記撮影手段の撮影回数が減少して、検査効率を向上さ
せることができる。
いて、上記検査対象物が、表面に検査対象としない微小
凹凸が存在するものである場合には、上記高倍率の開口
数が大である光学系により、微小凹凸を明暗の差の小さ
い明るい像とすることができる。そして、エッジライン
や稜線のような形状の検査判別をしたい箇所を、明暗の
差の大きな像として把握することができる。
いて、上記検査対象物が、インクジェット式記録装置の
記録ヘッドに組込まれるインクの流路形成板である場合
には、上記流路形成板の微小凹凸が検査判別をしたい箇
所に対して乱反射等の悪影響をおよぼさないことから、
流路形成板の非常に微細な流路を正確に検査をすること
ができる。
いて、上記流路形成板が、シリコン結晶板からなるもの
である場合には、上記シリコン結晶板に微小凹凸(ディ
ンプル)があっても、検査判別をしたい箇所に対して乱
反射等の悪影響をおよぼさないことから、流路形成板の
非常に微細な流路を正確に検査をすることができる。特
に、シリコン結晶板に対しては通常エッチング処理等に
より、非常に微細な流路が構成されているので、このよ
うな正確な検査品質はきわめて好適である。
れた流路形成板においては、流路状態が正常であるかど
うかを検査するに当たっては、μmレベルの精度が要求
され、そのためには検査判別をしたい箇所が正確に把握
されなければならない。本発明においては、上述のよう
な微小凹凸が流路形成板上に存在していても、検査判別
をしたい箇所の画像が正確に把握できるため、微細な検
査であっても確実に実施することができる。さらに、上
記流路形成板にはノズルプレートが接着されるのである
が、この接着に当たっては、微小凹凸により拡大された
接着面積を活用することができて、良好な接着が可能と
なる。なお、微小凹凸のないミラー材の使用も回避でき
るので、原価的に有利である。
いて、上記検査対象物の外観検査において判別したい大
きな凹凸形状箇所が、上記流路形成板の表面と流路形成
板に配置した流路溝の内壁とによって形成された角部で
ある場合には、流路形成板表面の微小凹凸等による悪影
響は消去され、上記角部、すなわちエッジラインだけが
鮮明にされた画像が上記画像処理装置においてえられ、
検査精度を高めて検査品質を著しく向上させることがで
きる。
いて、上記微小凹凸が基準長さ0.8mmに対する表面
粗さRmax2μm以下のものである場合には、このよ
うな微小凹凸を上記撮影手段において明暗の差の小さい
明るい画像データとして生成させ、正しい検査判別がな
される。
いて、上記検査対象物,上記撮影手段,上記画像処理装
置等が筐体内に格納されている場合には、筐体内にコン
パクトにまとまった外観検査装置がえられ、工場内への
設置が行いやすくなる。また、空気中に浮遊している塵
埃等の侵入が筐体によって遮断されるので、検査対象物
に塵埃等が付着したりすることがなく、検査精度を高め
るのに有効である。
いて、上記筐体に上記画像処理装置から送信された検査
情報等を表示するディスプレイが配置してある場合に
は、検査結果の良否や検査不合格の場合の問題点等を、
検査技術者が認知するのに非常に便利であり、各種の検
査情報を迅速に知ることができる。
いて、上記筐体に上記画像処理装置を動作させる操作部
が配置されている場合には、例えば、画像処理装置から
検査不良の結果が出されたとき、検査技術者が上記操作
部から各種の入力を行って、不良品の詳細な状態の把
握,上流工程への連絡,管理集計データの作成等が行わ
れ、検査結果に即した迅速な対応が可能となる。
いて、上記操作部はキーボードであり、上記キーボード
は不使用時には格納状態とされ、使用時にはほぼ水平状
態の姿勢に変位させられる場合には、上記格納状態にお
いてはキーボードが歩行者に当たったりしないので、安
全であり、また、キーボードの破損防止にとって有効で
ある。さらに、キーボード使用時には筐体に付属した状
態で水平状態になるから、外観検査の状態を上記ディス
プレイで観察しながらキーボード操作ができて、正確で
迅速な各種入力やデータ処理が可能となる。
しく説明する。
装置の一実施の形態を示す。支持部材1上に検査対象物
2が固定され、上記検査対象物2を光学系ユニット3を
介して撮影手段であるCCDカメラ4で撮影し、その撮
影画像の画像データがCCDカメラ4から画像処理装置
5へ送信されるようになっている。上記画像処理装置5
は、良否判定プログラムが装備された通常のコンピュー
タ装置である。
率で開口数が大とされた光学系である凸レンズ7と、縮
小倍率の光学系である凹レンズ8が所定の間隔を空けて
配置されている。上記凸レンズ7は検査対象物2に対す
るもので、その開口数は大なる値とされている。
当初から存在している表面の微小凹凸10があり、上記
溝9の平面形状が外観検査において判別したい大きな形
状変化部分であり、上記微小凹凸10が外観検査におい
て無視したい形状変化部分である。図2(B)に示され
ているように、溝9の平面形状の検査は、検査対象物2
の表面(微小凹凸10)と溝9の内壁面11によって形
成された角部(エッジライン)12の良否を見極めるこ
とにより行われる。
設定してある。したがって、微小凹凸10のA,B,
C,DおよびE,Fにおける光軸方向の落射照明光の反
射光は、その大半が凸レンズ7に取込まれ、図2(B)
で平面的に示した図に見られるように、微小凸部A,
B,C,DおよびE,Fは明るくてほとんど明暗の差の
ない像を形成する状態となる。一方、内壁面11におけ
る落射照明光の反射光は、段差状態がほぼ起立している
ので、凸レンズ7に取込むことができないので、その部
分は明暗コントラストの強い状態で図示のようにくっき
りした像11となる。
Numerical Aperture)は、一般的
に、つぎの関係式で表される。 N.A.=n×sinθ n:試料と対物レンズ先端の間の媒質が持つ屈折率 θ:光軸と一番外を通る光線とがなす角度 また、本発明におけるような顕微鏡レベルの光学系の明
るさBは、対物レンズの倍率をMとすると、つぎの関係
式で表される。 B∝(N.A.)2/M2 したがって、倍率のみを上げると明るさが低下するの
で、開口数を大きく設定する必要がある。
物2の像は、上記凹レンズ8において縮小倍率がかけら
れ、これによりCCDカメラ4の視野範囲(撮影範囲)
が拡大される。
物2の撮影画像データは、検査領域の外観良否を判定す
るために画像処理装置5に送信される。上記画像データ
は、一旦、画像データ受付部13に記憶され、ここから
画像判定手段14に送出される。上記画像判定手段14
には、あらかじめ正常な外観形状である標準画像データ
が格納されていて、これと送り込まれてきた検査対象物
2の画像データとが比較されて、良否判定がなされる。
具体的には、上記角部12によって形成されるエッジラ
インが、長さ,屈曲形状,向き等において上記標準画像
データで描かれるエッジラインと同一かあるいは同エッ
ジラインに対して許容範囲にあるかどうかが判定され
る。上記の一連の良否判定は、あらかじめコンピュータ
装置に装備した良否判定プログラムによって行われる。
結果は、品質管理等の管理データとして活用するため
に、検査結果記憶手段15に格納される。
徳するために、検査結果表示手段16が設けられてい
る。特に、検査結果が不良と判定された場合には、迅速
に対応をとる必要があるので、上記検査結果表示手段1
6と組合わせた表示態様で異常形状報知手段17が設け
られ、両手段16と17は検査情報等を表示する後述の
ディスプレイの形態で実現される。上記異常形状報知手
段17には、異常とされた検査対象物を特定するための
部品番号や外観的にどのような異常形状となっているか
等の検査情報が表示される。
たり、多数に及ぶ検査結果を管理データとして集計をし
たり、上流工程や下流工程に検査情報を伝達したりする
ために、操作部18がキーボードの形態で配置されてい
る。上記操作部18は、画像判定手段14,検査結果記
憶手段15等に対して操作入力を行うようになってい
て、それに伴う必要情報を適宜後述のディスプレイに表
示できるようになっている。
検査対象物2の全てにわたって撮影が可能とされていな
ければならない。そのための構造事例が図3に示されて
いる。静止状態にある基台19上にスライドレール20
が取付けられ、このスライドレール20上に第1プレー
ト21が配置されていて、図3の紙面に対して垂直方向
(X方向)に進退できるようになっている。上記第1プ
レート21の上にやはりスライドレール22が取付けら
れ、このスライドレール22上に第2プレート23が配
置されていて、図2の左右方向(Y方向)に進退できる
ようになっている。そして、第2プレート23上に検査
対象物2が多数載置されている。したがって、検査対象
物2はX・Y方向に位置を変えることが可能とされてい
る。なお、上記スライドレール20や22の代わりにガ
イドローラを使用してもよい。
の一体構造物を、上下方向(Z方向)に移動させて上記
光学系の焦点合わせをするために、スライド機構24が
採用されている。上記スライド機構24は、上下方向に
配置されたガイドレール25に、上記一体構造物の1部
が摺動可能な状態で支持されている。
置を変えて、個々の検査領域を撮影可能な範囲ごとに順
次撮影をして行くために、上記の機構でえられたX・Y
・Z方向の移動がなされる。この移動量の制御は一般的
な手法で行うことができ、例えば、駆動シリンダ,エン
コーダ,制御装置等の組合わせによって実施することが
できる。
撮影手段4,画像処理装置5,X・Y・Z方向の変位機
構等をまとまりよく、しかも使いやすく設置するため
に、図4に示したような筐体26が活用される。上記筐
体26は、平面的に見ると四角い形状であり、上部筐体
27と下部筐体28に分割された事例である。上記の上
部筐体27には検査対象物2,光学系ユニット3,撮影
手段4,図3に示したX・Y・Z方向の変位機構等が収
容され、上記の下部筐体28には画像処理装置5が収容
されている。なお、実際には、下部筐体28には画像処
理装置5を内蔵したコンピュータ装置やその他の電気制
御機器が収容されている。
示手段16や異常形状報知手段17としての表示画面を
有するディスプレイ29が上方に起立した状態で配置さ
れている。また、画像処理装置5を操作する上記操作部
18が、上部筐体27の前面側に配置されている。この
操作部18は、キーボード30の形態であり、支持板3
1に固定され、この支持板31がヒンジ機構32を介し
て上部筐体27の前面部に取付けられている。図示の実
線図示の状態が操作部18の格納状態であり、2点鎖線
図示の状態がほぼ水平の使用状態である。なお、操作部
18の格納状態や使用状態は、一般的に採用されている
簡単なリンク機構とロック機構で実施されている。
勢に位置付け、ディスプレイ29に表示された検査情報
を見て操作部18を操作し、異常形状に対する対応処置
や検査結果のデータ集計等を行う。
装置によって検査される検査対象物の事例について説明
する。検査対象物としては種々なものがあるが、ここで
の事例は、インクジェット式記録装置の記録ヘッドに組
込まれるインクの流路形成板である。
ッドケース50と、このヘッドケース50のユニット固
着面43に接着剤等で固着される流路ユニット49とか
ら構成されている。上記流路ユニット49は、ノズルプ
レート46と、流路形成板44と、振動板48とが積層
され接着されて構成されている。
開口45が複数列(この例では5列)をなすよう穿設さ
れている。上記流路形成板44は、それぞれ上記ノズル
開口45に連通する圧力発生室41と、圧力発生室41
とインク供給路を介して連通し、ノズル開口45から吐
出させるインクを一時貯留するインク貯留室42とに対
応する空間が形成されている。
開口45と対応する位置に列設され、インク貯留室42
は、各圧力発生室41の列ごとに設けられている。上記
振動板48には、インク貯留室42にインクを導入する
ためのインク供給口55Aが穿設されている。
熱可塑性樹脂が射出成形されてなり、ユニット固着面4
3の上記インク導入口55Aに対応する部分に、インク
貯留室42にインクを導入するインク導入管52が開口
されている。さらに、圧力発生室41の各列に対応する
部分に圧電振動子47を露呈させる窓51が形成されて
いる。図において、符号53はインク貯留室42に対応
する部分に形成された凹部、54は上記凹部53の底面
に形成された空気抜き穴である。
て見た流路形成板44の局部的な平面図である。上記各
圧力発生室41を独立した状態の空間とするために、細
長い隔壁部材55が平行に多数配置されている。これら
の隔壁部材55を形成することにより、上記インク貯留
室42から圧力発生室41にいたるインク供給路56が
設けられる。このインク供給路56のインク流を制御す
るために、上記インク供給路56の途中に制御部材57
が配置されている。
1のインク圧力を上昇させてノズル開口45からインク
吐出を行うとき、インクがインク貯留室42へ逆流して
インク圧力が低下しないようにしなければならない。そ
のために、上記制御部材57がインクの逆流に対する一
種の流路抵抗体としての機能を果たしている。このよう
に、制御部材57は、吐出されるインク滴を正常に維持
するために重要な役割を果たしているので、制御部材5
7と隔壁部材55との間に形成される流路隙間58は、
著しく微細であるとともにその寸法や形状はきわめて高
い精度が要求される。
8,インク供給路56,圧力発生室41,インク貯留室
42等は、一般に、素材板であるシリコン結晶板にエッ
チング処理を施すことによって形成される。このエッチ
ング処理による凹部形成により隔壁部材55,制御部材
57等が同時に形成される。なお、流路隙間58,イン
ク供給路56,圧力発生室41,インク貯留室42等を
総称すると、これらは「流路溝」である。そして、符号
59は、シリコン結晶板に当初から存在する微小凹凸、
すなわち流路形成板44の表面である。
箇所は、流路形成板44の表面59と流路隙間(流路
溝)58の内壁60によって形成された角部61であ
る。この角部61は、図7で見るとエッジラインの形態
をなしている。上記CCDカメラ4による角部61の撮
影は、図7において上下方向に撮影範囲ごとに撮影箇所
をずらして流路形成板44の検査領域全域を撮影する。
このように撮影箇所をずらすことを、上記のX・Y・Z
方向の変位機構によって行っている。
とともに、表面59の微小凹凸が明暗の差の小さな像と
なり、また、撮影範囲がより広くなること等について
は、図1および図2等で説明した作用と同じである。
成板44の表面59の微小凹凸の表面粗さRmaxは、
約0.8〜2.0μmであって約1.4μm程度であ
り、高倍率の光学系である凸レンズ7の倍率は10倍で
NA値は0.30,縮小倍率の光学系である凹レンズ8
の倍率は0.5倍のものを採用しているが、これに限定
する趣旨ではない。また、上記流路形成板44におい
て、撮影範囲は、本発明適用前では隔壁部材55が3.
5本であったが、本発明においては8本である。
よびその装置によれば、上記検査対象物に対する光学系
は、高倍率で開口数が大とされているので、検査対象物
撮影時の光軸方向の落射照明光が、外観検査において無
視しうる微小凹凸等で乱反射されても、その大半は上記
光学系に取込むことができる。よって、検査対象物表面
の検査判定において無視しうる微小凹凸等を、明暗の差
の小さい像とすることができ、微小凹凸が全体的に明る
い像となる。このように開口数を大とすることにより、
微小凹凸を明暗の差の大きい像にすることなく、全体的
に明るい像とすることができる。
凹凸形状は加工されることにより、その形状や表面の向
きが微小凹凸に比して著しく変化をしているので、高倍
率で開口数の大きい光学系で撮影しても、落射照明光の
外観検査において判別したい大きい凹凸形状における反
射光は上記光学系に取込むことができないので、明暗の
コントラストが強い像となり、その部分は黒く見える像
となる。
において無視したい微小凹凸を明るい像とし、エッジラ
インや稜線のような外観検査判定において判別したい大
きな凹凸形状は明暗のコントラストの強い像としうるた
め、これらの外観検査上無視したい微小凹凸や外観検査
上判別したい大きな凹凸形状の像が明瞭に判別できる態
様の画像データとして画像処理装置に送られ、正常な検
査判定がなされる
系を経るので、視野範囲(撮影範囲)を広く設定でき、
上記撮影手段の撮影回数が減少して、検査効率を向上さ
せることができる。
の形態を示す断面図である。
る。
である。
る。
して示した斜視図である。
である。
Claims (12)
- 【請求項1】 外観形状等の形状変化の良否が検査され
る検査対象物と、上記検査対象物を撮影してその撮影画
像を画像データとして生成する撮影手段と、上記撮影手
段からの画像データでえられた検査対象物の画像を解析
して検査対象物の外観の良否を判定する機能を保有させ
た画像処理装置とを準備し、上記画像処理装置による良
否判定によって検査対象物の外観検査を行う外観検査方
法であって、上記検査対象物に対する光学系を高倍率の
開口数が大である光学系とし、上記光学系からの検査対
象物の像を縮小倍率の光学系を経て上記撮影手段で撮影
することを特徴とする外観検査方法。 - 【請求項2】 外観形状等の形状変化の良否が検査され
る検査対象物と、上記検査対象物を撮影してその撮影画
像を画像データとして生成する撮影手段と、上記撮影手
段からの画像データでえられた検査対象物の画像を解析
して検査対象物の外観の良否を判定する機能を保有させ
た画像処理装置とを備えた外観検査装置であって、上記
検査対象物に対する光学系を高倍率の開口数が大である
光学系とし、上記光学系からの検査対象物の像を縮小倍
率の光学系を経て上記撮影手段で撮影するように構成さ
れていることを特徴とする外観検査装置。 - 【請求項3】 上記高倍率の開口数が大である光学系か
らの検査対象物の像を縮小倍率の光学系を経て上記撮影
手段で撮影することにより、上記検査対象物の検査領域
の形状変化のうち、外観検査において無視したい微小凹
凸の形状情報を明暗の差の小さい明るい像として、外観
検査において判別したい大きな凹凸の形状情報を明暗の
差の大きい像として生成するとともに、上記撮影手段の
撮影画像の撮影領域が可及的に広く設定されている請求
項1または2記載の外観検査方法または装置。 - 【請求項4】 上記検査対象物が、表面に検査対象とし
ない微小凹凸が存在するものである請求項1〜3のいず
れか一項に記載の外観検査方法または装置。 - 【請求項5】 上記検査対象物が、インクジェット式記
録装置の記録ヘッドに組込まれるインクの流路形成板で
ある請求項1〜4のいずれか一項に記載の外観検査方法
または装置。 - 【請求項6】 上記流路形成板が、シリコン結晶板から
なるものである請求項5記載の外観検査方法または装
置。 - 【請求項7】 上記検査対象物の外観検査において判別
したい大きな凹凸形状箇所が、上記流路形成板の表面と
流路形成板に配置した流路溝の内壁とによって形成され
た角部である請求項5または6記載の外観検査方法また
は装置。 - 【請求項8】 上記微小凹凸が、基準長さ0.8mmに
対する表面粗さRmax2μm以下のものである請求項
4〜7のいずれか一項に記載の外観検査方法または装
置。 - 【請求項9】 上記検査対象物,上記撮影手段,上記画
像処理装置等が筐体内に格納されている請求項1〜8の
いずれか一項に記載の外観検査方法または装置。 - 【請求項10】 上記筐体に上記画像処理装置から送信
された検査情報等を表示するディスプレイが配置してあ
る請求項9記載の外観検査方法または装置。 - 【請求項11】 上記筐体に上記画像処理装置を動作さ
せる操作部が配置されている請求項9または10記載の
外観検査方法または装置。 - 【請求項12】 上記操作部はキーボードであり、上記
キーボードは不使用時には格納状態とされ、使用時には
ほぼ水平状態の姿勢に変位させられる請求項11記載の
外観検査方法または装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002102943A JP2003294640A (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | 外観検査方法およびその装置 |
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JP2002102943A JP2003294640A (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | 外観検査方法およびその装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2002102943A Withdrawn JP2003294640A (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | 外観検査方法およびその装置 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013507787A (ja) * | 2009-10-12 | 2013-03-04 | ヒューレット−パッカード デベロップメント カンパニー エル.ピー. | 圧電部材の欠陥の修復 |
JP2020126035A (ja) * | 2019-02-01 | 2020-08-20 | 由田新技股▲ふん▼有限公司 | ビアホール構造を測定するための自動光学検査システム及びその方法 |
-
2002
- 2002-04-04 JP JP2002102943A patent/JP2003294640A/ja not_active Withdrawn
Cited By (3)
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