JP2003294615A - 表面プラズモン素子及びこれを用いた物質検査装置 - Google Patents

表面プラズモン素子及びこれを用いた物質検査装置

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JP2003294615A
JP2003294615A JP2002098062A JP2002098062A JP2003294615A JP 2003294615 A JP2003294615 A JP 2003294615A JP 2002098062 A JP2002098062 A JP 2002098062A JP 2002098062 A JP2002098062 A JP 2002098062A JP 2003294615 A JP2003294615 A JP 2003294615A
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Nobutaka Nakaso
教尊 中曽
Yusuke Tsukahara
祐輔 塚原
Ichiro Takase
一郎 高瀬
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Toppan Printing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】出射光が高精度の表面プラズモン素子を提供す
る。化学物質を感度良く検査できる物質検査装置を提供
する。 【解決手段】物質検査装置は、基材110と、基材11
0を周回する周回表面111と、周回表面111の上に
設けられている金属膜120と、光透過部材140とを
備えている。光透過部材140は金属膜120に対向す
る対向表面142と、光が入射される入射部143と、
光が外部に出射される出射部144とを有している。入
射部に入射し、対向表面に導かれた光は、金属膜の表面
を周回表面に沿って周回する表面プラズモンを励起す
る。表面プラズモンと対向表面に導かれた光とは干渉す
る。出射部から出射する光の状態は表面プラズモンの状
態に応じて変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表面プラズモン素
子及びこれを用いた物質検査装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、表面プラズモンを利用した表面プ
ラズモン素子が盛んに使用されている。表面プラズモン
素子は、しばしば化学物質を検査する物質検査装置に用
いられている。特開平10−267930には、平坦な
金属膜を有する表面プラズモン素子と、これを用いて免
疫反応を検査する物質検査装置が開示されている。図6
は表面プラズモン素子の概略的な断面図である。平坦な
透明基板540上には金属膜520が設けられている。
金属膜520の上には有機珪素膜560を介して抗体5
30が固定されている。
【0003】透明基板540に光を入射すると、光は透
明基板540の金属膜520側で反射する。金属膜52
0の表面近傍にはこの表面に沿ってエバネッセント波が
形成される。このとき、金属膜520の表面には表面波
である表面プラズモンが励起される。励起される表面プ
ラズモンの波数は金属膜520の表面の状態により変化
する。エバネッセント波の金属膜表面方向の波数と表面
プラズモンの波数が一致すると、いわゆる表面プラズモ
ン共鳴が起こり、光のエネルギーの多くが表面プラズモ
ンを励起するのに使われる。この結果、光の反射強度が
低下する。
【0004】光の入射角度を変化させると、エバネッセ
ント波の金属膜膜表面方向の波数が変化するので、表面
プラズモンを励起するのに用いられる光のエネルギーが
変化する。即ち、反射強度が変化する。図7は入射角度
に対する反射強度のグラフである。グラフは谷をもつ。
反射強度が谷の底である、即ち反射強度が極小であると
き、表面プラズモン共鳴が起こっている。
【0005】このような表面プラズモン素子は物質検査
装置に取り付けられる。物質検査装置は、入射角度を変
えながらこの素子に光を照射する光源と、素子で反射し
た光の強度を検出する光検出器とを備えている。抗体5
30は抗原を含んだ液体に浸される。抗体530に抗原
が結合すると、金属膜520の表面の状態が変化する。
この結果、励起し得る表面プラズモンの波数が変化する
ので、表面プラズモン共鳴が起こる入射角度が変化す
る。即ち、反射強度の谷の底がずれる。この谷の底のず
れを検出すれば、液体中の抗原の濃度が分かる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】平坦な金属膜を用いた
場合、反射強度の谷は比較的大きい半値幅をもつことが
多い。SNが悪い場合には谷の底を特定することが困難
である。
【0007】本発明は上記問題を鑑みてなされたもので
あり、本発明の目的は、感度が高い入射角度依存性と、
波長依存性をもつ表面プラズモン素子を提供することで
ある。本発明のもう1つの目的は、化学物質を感度良く
検査できる物質検査装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係わる表面プラズモン素子は、
金属で形成された金属表面を有している金属部材と、前
記金属表面に含まれており、金属部材を周回する周回表
面と、光を透過させる光透過部材と、この光透過部材の
表面に含まれており、前記周回表面に対向する対向表面
と、前記光透過部材に設けられており、光が入射される
入射部であって、この入射部に入射された光は前記光透
過部材を透過して前記対向表面に導かれる入射部と、前
記光透過部材に設けられており、光が外部に出射される
出射部であって、前記対向表面で反射した光が前記光透
過部材を透過し、この出射部から出射する出射部と、を
備えており、前記入射部に入射し、前記対向表面に導か
れた光は、前記周回表面を周回する表面プラズモンを励
起し、この周回する表面プラズモンと前記対向表面に導
かれた光とは干渉し、前記出射部から出射する光の状態
は前記周回する表面プラズモンの状態に応じて変化す
る。
【0009】本発明の請求項2に係わる表面プラズモン
素子では、前記金属部材の金属表面の少なくとも一部は
球面であり、前記周回表面はこの球面に含まれている。
【0010】本発明の請求項3に係わる表面プラズモン
素子では、前記金属部材の形状は筒状であり、前記周回
表面は、金属部材の長さ方向と交差する方向に沿って延
びている。
【0011】本発明の請求項4に係わる表面プラズモン
素子では、前記光透過部材の対向表面は、前記金属部材
の周回表面に沿って延びており、前記光透過部材の入射
部は、入射部から対向表面に導かれた光が前記対向表面
にわたって等しい入射角度で入射するよう、入射部に入
射した光を屈折する。
【0012】本発明の請求項5に係わる表面プラズモン
素子は、前記光透過部材の前記入射部に光を照射する光
照射手段であって、照射された光は、光透過部材を透過
して、前記対向表面に全反射角よりも大きい入射角度で
入射し、光照射手段はこの入射角度を変えることが可能
である光照射手段と、前記光透過部材の前記対向表面か
ら広がる光の内、所定の入射角度で対向表面に入射し対
向表面で所定の反射角度で反射する光のみを取得する光
取得手段と、をさらに備えている。
【0013】本発明の請求項6に係わる表面プラズモン
素子は、金属で形成された金属表面をそれぞれ有してい
る1以上の金属部材と、前記それぞれの金属表面に含ま
れており、金属部材を周回する周回表面と、前記それぞ
れの周回表面の上に取り付けられており、それぞれが少
なくとも2つの状態をとる反応物質と、光を透過させる
光透過部材と、この光透過部材の表面に含まれており、
前記それぞれの周回表面に対向する1以上の対向表面
と、前記光透過部材に設けられており、光が入射される
1以上の入射部であって、入射部に入射されたそれぞれ
の光は前記光透過部材をそれぞれ透過して前記1以上の
対向表面にそれぞれ導かれる複数の入射部と、前記光透
過部材に設けられており、光が外部に出射される1以上
の出射部であって、前記1以上の対向表面で反射したそ
れぞれの光が前記光透過部材を透過し、それぞれの出射
部からそれぞれ出射する1以上の出射部と、前記出射部
から出射した光を取得し、それぞれの光の状態を検出す
る光検出部と、光検出部で検出された光の状態に基づい
て前記反応物質の状態を判断する判断部と、を備えてお
り、前記入射部に入射し、前記対向表面に導かれた光
は、前記周回表面を周回する表面プラズモンを励起し、
この周回する表面プラズモンは前記反応物質の状態に応
じた状態をとり、この周回する表面プラズモンと前記対
向表面に導かれた光とは干渉し、前記出射部から出射す
る光の状態は前記反応物質の状態に応じて変化する。
【0014】本発明の請求項7に係わる物質検査装置で
は、前記複数の金属部材のそれぞれの周回表面にそれぞ
れ取り付けられたそれぞれの反応物質は、それぞれの反
応物質に被検体が結合した状態と、それぞれの反応物質
に被検体が結合していない状態とをとる。
【0015】本発明の請求項8に係わる物質検査装置で
は、前記被検体は、リガンド、レセプタ、タンパク質、
核酸及び核酸の化合物からなる群から選択される物質で
ある。
【0016】本発明の請求項9に係わる物質検査装置
は、前記光透過部材の前記それぞれの入射部に光を照射
する光照射手段であって、照射されたそれぞれの光は、
光透過部材を透過して、前記それぞれの対向表面に全反
射角よりも大きい入射角度でそれぞれ入射し、光照射手
段は、それぞれの入射角度を変えることが可能である光
照射手段をさらに備えており、光検出部は、前記光透過
部材の前記それぞれの対向表面から広がるそれぞれの光
の内、所定の入射角度でそれぞれの対向表面に入射しそ
れぞれの対向表面で反射してそれぞれの対向表面から広
がるそれぞれの光を取得する。
【0017】
【発明の実施の形態】図1〜図5を参照して、本発明の
実施の形態に係わる表面プラズモン素子及び物質検査装
置を説明する。先ず、図1、図2(A)及び図2(B)
を参照して本発明の第1の実施の形態の表面プラズモン
素子とこの表面プラズモン素子を有する物質検査装置を
説明する。図1は、表面プラズモン素子の概略的な側面
図である。球状の基材110の表面には金で形成された
金属膜120が設けられている。図1では金属膜120
の一部が切りかかれている。本実施の形態では金属膜1
20は金で形成されているが、金属膜は他の金属で形成
しても良い。基材110はガラスで形成されている。基
材110をその他の材料で形成しても良い。基材110
と金属膜120とは金属部材を形成している。金属部材
は金属で形成された金属表面を有している。
【0018】金属部材は金属の球で形成されていても良
い。また、この金属の球の内部には空洞があっても良
い。また、金属表面の少なくとも一部が球面であって良
い。例えば、金属部材の形状が、一部が切り欠かれた球
の形状であっても良い。球面を有するリング状であって
もよい。
【0019】基材110は光を透過させる平板状の光透
過部材140に対向している。図1では光透過部材14
0は厚さ方向に切断されている。光透過部材140の一
面が基材110に向けられている。この面には基材11
0と光透過部材140の間の間隔を適切に設定するため
の膜状のスペーサ141が設けられている。スペーサ1
41は基材110と光透過部材140を可能な限り接近
させる。基材110と光透過部材140の最近接距離は
この表面プラズモン素子で用いる光の波長より短いこと
が望ましい。スペーサ141は光を吸収する材料で形成
されていても良い。
【0020】スペーサ141の一部は切りかかれてお
り、光透過部材140の表面が露出している。露出した
表面は金属膜120に対向している。この表面を対向表
面142として用いる。ここで、「対向する」とは、
「接する」ことと、「間隔をおいている」こととを含
む。本実施の形態では、対向表面142は金属膜120
と対向している。対向表面142は平面である。
【0021】金属表面には金属部材を周回する周回表面
が含まれている。対向表面142に対向する基材110
の部分と基材110の中心とを含む平面を考える。図1
ではこの平面が紙面に平行にされている。この平面と基
材110の表面との交線に沿って基材110を周回する
金属膜120の表面を周回表面111として用いる。上
述したスペーサ141は周回表面111とは接触せず
に、周回表面111以外の金属膜120の表面と接触し
ている。
【0022】基材110とは反対側の光透過部材140
の面に、矢印Iの方向に沿って光が入射すると、光は光
透過部材140を透過して対向表面142に導かれ、こ
こに入射する。この光の入射角度をθとする。光が入射
する光透過部材140の部分は入射部143として用い
られている。光は対向表面142で反射し、光透過部材
140を透過して基材110とは反対側の光透過部材1
40の面から出射する。光が出射する光透過部材140
の部分は出射部144として用いられている。図1に示
された光の光路は紙面に平行である。
【0023】対向表面142の近傍には、対向表面14
2から離れる方向については虚数の波数をもつエバネッ
セント波が形成される。対向表面142に接する金属膜
120の表面の部分(励起表面)121には、このエバ
ネッセント波の対向表面142の面に沿った方向の、波
数と等しい周期をもつ表面プラズモンが励起される。対
向表面142に導かれなかった光はスペーサ141に吸
収される。この表面プラズモンは周回表面111を矢印
Pの向きに進む。上述のように配置された周回表面11
1を周回する表面プラズモンは周回する。周回表面11
1を周回した表面プラズモンは励起表面121に到達す
る。
【0024】対向表面142に導かれた光は、励起表面
121上の表面プラズモンと干渉し、この後出射部14
4から出射する。平坦な金属膜に表面プラズモンを励起
する従来の表面プラズモン素子のように、出射部144
から出射した光の強度(反射強度)は入射角度θに依存
する。図2(A)は入射角度θに対する反射強度のグラ
フである。このとき、入射部143に入射する光の入射
波長は一定である。周回表面111の状態に応じた谷が
現れる。また、反射強度は入射波長にも依存する。図2
(B)は入射波長に対する反射強度のグラフである。こ
のとき、入射角度θは一定である。複数の鋭い谷が現れ
る。これは表面プラズモンの周期に起因にしている。
尚、出射部144から出射する光の位相も、反射強度と
同様に、入射角度θと入射波長に依存する。入射角度θ
及び入射波長の変化に応じて位相も変化する。
【0025】光と表面プラズモンが干渉することによ
り、出射部144から出射する光は、周回する表面プラ
ズモンの状態に応じた状態、即ち強度と位相をもつ。表
面プラズモンの状態が変化すると、図2(A)及び図2
(B)のグラフのそれぞれの谷がずれる。この谷のずれ
量から表面プラズモンの状態を判断できる。
【0026】次に、本実施の形態の表面プラズモン素子
を用いた物質検査装置を説明する。物質検査装置は、入
射部143に光を照射する光源150と、出射部144
から出射した光の状態、即ち反射強度及び/又は位相を
検出する光検出器160とを備えている。光源150は
入射角度θと入射波長を変えることができる。光源15
0は対向表面142に全反射角よりも大きい入射角度で
光を入射させる。光検出器160は対向表面142から
広がる光の内、所定の入射角度で対向表面142に入射
し、対向表面142で反射して対向表面142から広が
る光を取得する。光源150は対向表面142への入射
角度を変えることができる光照射手段として用いられて
いる。光検出器160は光取得手段として用いられてい
る。
【0027】物質検査装置は様々な用途に使用すること
ができる。金属膜120に液体を接触させると、液体
の、例えば誘電率や混合物の濃度に応じて表面プラズモ
ンの状態が変化する。これを利用すれば、液体の特性を
決定することができる。液体中の溶解物質の濃度が変化
すると、金属膜120の表面の表面プラズモンの状態が
変化する。この結果、反射強度と位相が変化する。即
ち、反射強度と位相の少なくとも一方の変化、即ち谷の
ずれが分かると、液体中の溶解物質の濃度が分かる。入
射角度θ又は入射波長を変えながら検出された反射強度
と位相は、光検出器160に接続された処理部161に
渡される。処理部161は、谷のずれから濃度を決定す
る。
【0028】平坦な金属膜を用いた従来の表面プラズモ
ン素子とは異なり、特に波長に依存した反射強度又は位
相の谷は鋭いので谷の底を感度良く特定できるので、金
属膜120周りにある物質を感度良く検査できる。
【0029】本実施の形態では基材110の形状は球で
あるが、球の一部を切り欠いた形状であっても良い。
【0030】本実施の形態では金属膜120は対向表面
142と間隔をおいているが、接していても良い。この
間隔は光の波長の数分の1以下に短いことが好ましい。
【0031】次に、図3を参照して本発明の第2の実施
の形態の表面プラズモン素子を説明する。図3は、表面
プラズモン素子の概略的な側面図である。本実施の形態
において、第1の実施の形態の図1(A)及び図1
(B)を参照して説明した構成部材と実質的に同一の構
成部材は、第1の実施の形態の対応する構成部材を指示
していた参照符号と同じ参照符号を付して詳細な説明を
省略する。
【0032】本実施の形態の表面プラズモン素子は第1
の実施の形態と同じものである、金属膜120が設けら
れた球状の基材110を有している。光透過部材240
が基材110に対向している。図3では光透過部材24
0の断面が示されている。光透過部材240の基材11
0側には球面をなす金属膜120の表面の一部と間隔を
おいている対向表面242が広がっている。対向表面2
42は金属膜120の表面に沿って延びている。対向表
面242の周りの光透過部材240の表面には、光透過
部材240と金属膜120の間に間隔をおくためのスペ
ーサ241が設けられている。
【0033】光透過部材240の基材110とは反対側
には光が入射される。この部分には光を屈折させるため
の所定の形状の曲面が形成されている。この部分を入射
部243として用いる。入射部243は、入射部243
から対向表面242に導かれた光が対向表面242にわ
たって等しい入射角度で入射するよう、入射部243に
入射した光を屈折する。入射部243には平行光が入射
される。
【0034】この平行光に含まれる光線201,20
2,203を考える。光線201,202,203は入
射部243で屈折され、対向表面242にそれぞれ導か
れる。光線201,202,203はそれぞれ対向表面
242に等しい入射角度θで入射する。それぞれの入射
角度は、球面である対向表面242に接する接平面の法
線と、それぞれの光線201,202,203とのなす
角度である。入射角度θが、表面プラズモン共鳴が起き
る角度であれば、入射部243に入射する光は表面プラ
ズモンの励起に寄与できる。さらに、形状が球面の一部
である対向表面242に沿って金属膜120が延びてい
るので、金属膜120に及んだエバネッセント波の周期
と厳密に同じ周期をもつ表面プラズモンを金属膜120
の表面に励起できる。
【0035】対向表面242で反射したそれぞれの光線
201,202,203は、互いに離間しながら光透過
部材240を透過し、光透過部材240から外部に出射
する。光が出射する光透過部材240の部分には光を屈
折させるための所定の形状の曲面が形成されている。こ
の部分を出射部244として用いる。光線201,20
2,203は出射部244で屈折され、互いに平行にさ
れる。対向表面242で反射し拡散する光を平行にする
ことができる。図3に示された光線201,202,2
03は紙面に平行である。
【0036】本実施の形態の表面プラズモン素子も第1
の実施の形態の表面プラズモン素子と同様の物質検査装
置に取り付けることができ、同様の用途に用いることが
できる。物質検査装置は、第1の実施の形態と同様に、
対向表面242への入射角度を変えることができる光照
射手段と、対向表面242から広がる光の内、所定の入
射角度で対向表面242に入射し、対向表面242で反
射して対向表面242から広がる光を取得する光取得手
段とを備えている。光照射手段は入射部243を含んで
いる。光取得手段は出射部244を含んでいる。
【0037】次に、図4(A)及び図4(B)を参照し
て本発明の第3の実施の形態の表面プラズモン素子を説
明する。図4(A)は表面プラズモン素子300の斜視
図である。光を透過する平板状の光透過部材340の一
面上には光吸収膜341が設けられている。光透過部材
340の光吸収膜341側には球状の複数の基材110
a,110b,110cが対向している。図4には代表
的な3つの基材に符号110a,110b,110cが
付されている。複数の基材を特定することを容易にする
ために、これらの基材は配列されている。基材110
a,110b,110cの表面にはそれぞれ金属膜12
0a,120b,120cが設けられている。その他の
基材も同様である。
【0038】基材110a,110b,110cにそれ
ぞれ対向する光吸収膜341の部分は切りかかれてお
り、光透過部材340の表面の複数の部分が露出してい
る。これらの部分を対向表面342a,342b,34
2cとして用いる。対向表面342a,342b,34
2cは平面である。対向表面342a,342b,34
2cは金属膜120a,120b,120cと間隔をお
いており、光の波長の数分の1以下の距離に接近してい
る。その他の基材に対向する光吸収膜341の部分にも
同様に対向表面が設けられている。
【0039】光透過部材340のこれらの対向表面に光
を所定の角度で入射すると、第1の実施の形態と同様
に、基材を周回する表面プラズモンがそれぞれ励起され
る。それぞれの表面プラズモンの状態の変化に応じてそ
れぞれの対向表面で反射するそれぞれの光の状態が変化
する。
【0040】本実施の形態の表面プラズモン素子300
は第1の実施の形態と同様の物質検査装置に取り付ける
ことができる。それぞれの金属膜の表面にはそれぞれ反
応物質が固定されている。反応物質は少なくとも2つの
状態をとることができる。それぞれの基材を周回するそ
れぞれの弾性表面波は反応物質の状態に応じた状態をと
る。
【0041】図4(B)は物質検査装置の概略図であ
る。光源350はそれぞれの対向表面に光を等しい入射
角度で入射する。光源350には光源350の向きを変
えてこの入射角度を変えることができる入射角度可変部
351が取り付けられている。光源350と入射角度可
変部351とはそれぞれの対向表面への入射角度を変え
ることができる光照射手段を形成している。光照射手段
は入射角度可変部351の代わりに、ミラーなどを用い
て光の入射角度を変える光学系を有していても良い。光
検出部360はCCDを備えている。光検出部360は
それぞれの対向表面から広がるそれぞれの光の内、所定
の入射角度でそれぞれの対向表面に入射しそれぞれの対
向表面で反射してそれぞれの対向表面から広がるそれぞ
れの光を取得する。光検出部360は、特定の波長の光
のみを取得するフィルタや分光器を備えていても良い。
【0042】光検出部360は光透過部材340の基材
とは反対側の画像を取得することで、それぞれの対向表
面で反射したそれぞれの光の反射強度を検出する。それ
ぞれの反射強度は判断部361に渡される。判断部36
1はそれぞれの反射強度に基づいてそれぞれの反応物質
の状態を判断する。本実施の形態では、光検出部360
は反射強度を検出しているが、位相を検出しても良い。
また、光の状態にかかわるその他の物理量を検出しても
良い。
【0043】タンパク質が結合した状態と、タンパク質
が結合していない状態とをとる反応物質を用いた物質検
査装置の例を説明する。タンパク質としては、例えば抗
原が用いられる。この場合反応物質としてはこの抗原に
結合する抗体が用いられる。それぞれの反応物質はそれ
ぞれ別の種類のタンパク質に結合する。この物質検査装
置は1以上の種類のタンパク質を含んだ液体を検査する
ことができる。基材を全てこの液体に浸す。
【0044】ある反応物質が、これにタンパク質が結合
した状態(結合状態)をとるときに、光の波長を一定に
した状態で入射角度を変えながら反射強度を検出する
と、特定の入射角度で表面プラズモン共鳴が起こり、反
射強度が極小になる。この角度を共鳴角度と呼ぶことに
する。光検出部360で取得された画像を観察すると、
共鳴角度で対向表面は暗くなる。
【0045】同様に、ある反応物質が、これにタンパク
質が結合していない状態(非結合状態)をとるときに
も、対向表面が暗くなる共鳴角度が存在する。結合状態
の共鳴角度と非結合状態の共鳴角度は異なる。
【0046】種類の異なる複数の反応物質の結合状態及
び非結合状態の共鳴角度は互いに異なる。金属膜120
aと金属膜120bに固定された反応物質A,Bにそれ
ぞれ別のタンパク質が結合し、金属膜120cに固定さ
れた反応物質Cにはタンパク質が結合しないと仮定す
る。結合状態にある反応物質Aの共鳴角度θ、結合状
態にある反応物質Bの共鳴角度θ及び非結合状態にあ
る反応物質Cの共鳴角度θは互いに異なる。種類の異
なる複数の反応物質の結合状態又は非結合状態の共鳴範
囲は重なりにくい。
【0047】従って、入射角度を変えながら、光検出部
360で取得された画像を観察すると、ある対向表面が
暗くなった後に、この対向表面が明るくなり、別の対向
表面が暗くなる。即ち、入射角度の変化に応じて暗い位
置が移り変わっていく。θ<θ<θであるとすれ
ば、入射角度を増加させると、入射角度がθになった
ときに対向表面342bが暗くなる。その後、再び明る
くなる。続いて、入射角度がθになったときに対向表
面342aが暗くなり、再び明るくなる。さらに、入射
角度がθになったときに対向表面342cが暗くな
り、再び明るくなる。
【0048】入射角度の変化に応じて暗い位置が変わる
このような画像は判断部361に渡される。このような
画像はそれぞれの入射角度毎に複数ある。それぞれの画
像には入射角度が割り当てられている。これらの画像は
公知の画像処理の技術を用いて処理される。画像処理の
技術を用いれば、上記のようなタンパク質を含んだ液体
の検査を短時間で行うことができる。判断部361は結
合状態にある全ての反応物質の共鳴角度を記憶してい
る。判断部361は、渡された複数の画像から、割り当
てられた入射角度がこのような共鳴角度に等しい画像を
抽出する。例えば、入射角度がθ,θに等しい画像
が取り出される。一方、入射角度がθに等しい画像は
取り出されない。
【0049】次に、入射角度を一定にして波長を変えた
ときの反射光の強度を用いることもできる。上記例と同
様であるが、この場合は、光検出部360に設けられた
分光器を用いる。それぞれの基材に対向するそれぞれの
対向表面が光の波長に応じて明るくなったり暗くなった
りする。
【0050】波長に応じて暗くなる位置が変わる。この
ような画像は判断部361に渡される。判断部361は
記憶している波長に依存した画像パターンの過去の例か
ら最も類似したパターンを選び出し、それに応じた結合
物質の種類と濃度を判断する。
【0051】抽出した画像のそれぞれから暗い位置を取
得する。暗い位置は、結合状態にある反応物質が固定さ
れた金属膜の位置である。即ち、暗い位置は、基材を液
体に浸したときにタンパク質と結合した反応物質の種類
に対応している。判断部361は、抽出した画像の暗い
位置に基づいてタンパク質と結合した反応物質の種類を
特定する。結合した反応物質の種類が分かれば液体に含
まれたタンパク質の種類が分かる。尚、タンパク質と結
合した反応物質の種類が特定されれば、それぞれの反応
物質が結合状態にあるか、非結合状態にあるかが分か
る。
【0052】一般に、タンパク質の検査には極めて多く
の種類の反応物質を用いる。本実施の形態の物質検査装
置を用いれば、このような検査を短時間で行うことがで
きる。また、反応物質の種類毎に検査を行う必要がな
い。1回の検査で極めて多くの種類の反応物質の状態を
判断できる。
【0053】反応物質には特定のタンパク質と結合する
物質の代わりに、特定の核酸又はその化合物と結合する
物質を用いても良い。この反応物質を用いれば、上記の
例と同様に、液体に含まれた1以上の核酸等の種類を特
定できる。
【0054】本実施の形態の表面プラズモン素子の光透
過部材には、第2の実施の形態の表面プラズモン素子と
同様の、基材に沿って延びる対向表面と、光を屈折させ
る入射部及び出射部を設けても良い。また、光照射手段
としてLEDなどの発光素子を用い、光検出手段として
受光素子を用い、これらを光透過部材340に貼り付け
ても良い。この場合、発光素子と受光素子が貼り付けら
れた光透過部材340の部分が入射部、出射部としてそ
れぞれ用いられる。
【0055】次に、図5(A)及び図5(B)を参照し
て本発明の第4の実施の形態の表面プラズモン素子を説
明する。図5(A)は表面プラズモン素子の斜視図であ
る。筒状の基材410の表面には金属膜420が設けら
れている。基材410と金属膜420は金属部材を形成
している。基材410の横断面の形状は円である。金属
膜420の表面は、基材410の長さ方向と交差する方
向に沿って延び、基材410を周回する複数の周回表面
411を含んでいる。本実施の形態では、周回表面41
1は円筒の中心軸に垂直な平面と基材410の表面と交
線に沿って延びている。
【0056】それぞれの周回表面411上には、それぞ
れ別の種類のタンパク質に結合する複数の反応物質44
2a,442b,442cが取り付けられている。
【0057】金属膜420には光を透過する平板状の光
透過部材440が対向している。光透過部材440の金
属膜420側には光を吸収する光吸収部材441が設け
られている。光吸収部材441の金属膜420に対向す
る部分は切りかかれており、光透過部材440の表面が
露出している。この部分は対向表面442として用いら
れる。対向表面442は平面であり、金属膜420と間
隔をおいており、光の波長の数分の1以下の距離に近接
している。
【0058】光は、円筒の中心軸と直角に進み、対向表
面442に向かうよう、矢印Iに沿って光透過部材44
0に入射される。光透過部材440を透過した光は対向
表面442に所定の入射角度で入射する。対向表面44
2で反射した光は光透過部材440から出射し、矢印O
に沿って進む。
【0059】本実施の形態の表面プラズモン素子を第3
の実施の形態の表面プラズモン素子が取り付けられた物
質検査装置と同様のものに取り付ければ、1回の検査で
極めて多くの種類の反応物質の状態を判断できるので、
短時間でタンパク質の種類を特定できる。反応物質には
特定のタンパク質と結合する物質の代わりに、特定の核
酸又はその化合物と結合する物質を用いても良い。この
反応物質を用いれば、液体に含まれた1以上の核酸の種
類も特定できる。
【0060】本実施の形態では、基材410は筒状であ
り、基材410の横断面の形状は円であるが、本発明は
これに限定されない。基材410の横断面の形状は、例
えば長円、特に楕円であっても良い。図5(B)は、本
実施の形態の表面プラズモン素子の変形例の断面図であ
る。筒状の基材410bが平板状の光透過部材440b
に対向している。基材410bの表面には金属膜420
bが設けられている。図5(B)では基材410bの横
断面が示されている。基材410bの横断面の形状は、
光透過部材440b側の基材410bの表面が光透過部
材440bに沿って広がっている。基材410b横断面
の周は角のない滑らかな曲線を描く。これにより、金属
膜420bの広い面積にわたって光透過部材440bが
対向するので、効率よく表面プラズモンを励起できる。
【0061】尚、本発明は上述した実施の形態に限定さ
れるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内にお
いて種々の変形や応用が可能であることは勿論である。
【0062】
【発明の効果】以上詳述したことから明らかなように、
本発明に従った表面プラズモン素子は、表面プラズモン
の影響を受けて、光が入射角度依存性と、鋭い波長依存
性をもつ。本発明に従った物質検査装置を用いれば、化
学物質を感度良く検査できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における表面プラズ
モン素子とこの素子が取り付けられた物質検査装置の概
略的な側面図。
【図2】(A)は入射角度に対する反射強度のグラフ。
(B)は入射波長に対する反射強度のグラフ。
【図3】本発明の第2の実施の形態における表面プラズ
モン素子の概略的な側面図。
【図4】(A)は本発明の第3の実施の形態における表
面プラズモン素子の斜視図。(B)は(A)の表面プラ
ズモン素子が取り付けられた物質検査装置の概略図。
【図5】(A)は本発明の第4の実施の形態における表
面プラズモン素子の斜視図。(B)は第4の実施の形態
の表面プラズモン素子の変形例の断面図。
【図6】従来の表面プラズモン素子の概略的な断面図。
【図7】従来の表面プラズモン素子の入射角度に対する
反射強度のグラフ。
【符号の説明】
110 基材 110a,110b,110c 基材 111 周回表面 120 金属膜 120a,120b,120c 金属膜 121 励起表面 140 光透過部材 142 対向表面 143 入射部 144 出射部 150 光源(光照射手段) 160 光検出器(光取得手段) 161 処理部 201,202,203 光線 240 光透過部材 242 対向表面 243 入射部 244 出射部 300 表面プラズモン素子 340 光透過部材 342a,342b,342c 対向表面 350 光源(光照射手段) 351 入射角度可変部(光照射手段) 360 光検出部 361 判断部 410 基材 410b 基材 411 周回表面 420 金属膜 420b 金属膜 440 光透過部材 440b 光透過部材 442a,442b,442c 反応物質 442 対向表面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G01N 33/566 G01N 33/566 (72)発明者 高瀬 一郎 東京都台東区台東1丁目5番1号 凸版印 刷株式会社内 Fターム(参考) 2G057 AA02 AB07 AC01 BA01 BB01 2G059 AA01 AA05 BB04 BB12 CC16 EE02 EE09 GG02 GG10 JJ01 JJ02 JJ13 KK01 KK04 MM10

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 金属で形成された金属表面を有している
    金属部材と、 前記金属表面に含まれており、金属部材を周回する周回
    表面と、 光を透過させる光透過部材と、 この光透過部材の表面に含まれており、前記周回表面に
    対向する対向表面と、 前記光透過部材に設けられており、光が入射される入射
    部であって、この入射部に入射された光は前記光透過部
    材を透過して前記対向表面に導かれる入射部と、 前記光透過部材に設けられており、光が外部に出射され
    る出射部であって、前記対向表面で反射した光が前記光
    透過部材を透過し、この出射部から出射する出射部と、 を備えており、 前記入射部に入射し、前記対向表面に導かれた光は、前
    記周回表面を周回する表面プラズモンを励起し、 この周回する表面プラズモンと前記対向表面に導かれた
    光とは干渉し、前記出射部から出射する光の状態は前記
    周回する表面プラズモンの状態に応じて変化することを
    特徴とする表面プラズモン素子。
  2. 【請求項2】 前記金属部材の金属表面の少なくとも一
    部は球面であり、前記周回表面はこの球面に含まれてい
    ることを特徴とする請求項1に記載の表面プラズモン素
    子。
  3. 【請求項3】 前記金属部材の形状は筒状であり、前記
    周回表面は、金属部材の長さ方向と交差する方向に沿っ
    て延びていることを特徴とする請求項1に記載の表面プ
    ラズモン素子。
  4. 【請求項4】 前記光透過部材の対向表面は、前記金属
    部材の周回表面に沿って延びており、 前記光透過部材の入射部は、入射部から対向表面に導か
    れた光が前記対向表面にわたって等しい入射角度で入射
    するよう、入射部に入射した光を屈折することを特徴と
    する請求項1乃至3いずれか1項に記載の表面プラズモ
    ン素子。
  5. 【請求項5】 前記光透過部材の前記入射部に光を照射
    する光照射手段であって、照射された光は、光透過部材
    を透過して、前記対向表面に全反射角よりも大きい入射
    角度で入射し、光照射手段はこの入射角度を変えること
    が可能である光照射手段と、 前記光透過部材の前記対向表面から広がる光の内、所定
    の入射角度で対向表面に入射し対向表面で所定の反射角
    度で反射する光のみを取得する光取得手段と、 をさらに備えていることを特徴とする請求項1乃至4い
    ずれか1項に記載の表面プラズモン素子。
  6. 【請求項6】 金属で形成された金属表面をそれぞれ有
    している1以上の金属部材と、 前記それぞれの金属表面に含まれており、金属部材を周
    回する周回表面と、 前記それぞれの周回表面の上に取り付けられており、そ
    れぞれが少なくとも2つの状態をとる反応物質と、 光を透過させる光透過部材と、 この光透過部材の表面に含まれており、前記それぞれの
    周回表面に対向する1以上の対向表面と、 前記光透過部材に設けられており、光が入射される1以
    上の入射部であって、入射部に入射されたそれぞれの光
    は前記光透過部材をそれぞれ透過して前記1以上の対向
    表面にそれぞれ導かれる複数の入射部と、 前記光透過部材に設けられており、光が外部に出射され
    る1以上の出射部であって、前記1以上の対向表面で反
    射したそれぞれの光が前記光透過部材を透過し、それぞ
    れの出射部からそれぞれ出射する1以上の出射部と、 前記出射部から出射した光を取得し、それぞれの光の状
    態を検出する光検出部と、 光検出部で検出された光の状態に基づいて前記反応物質
    の状態を判断する判断部と、 を備えており、 前記入射部に入射し、前記対向表面に導かれた光は、前
    記周回表面を周回する表面プラズモンを励起し、 この周回する表面プラズモンは前記反応物質の状態に応
    じた状態をとり、 この周回する表面プラズモンと前記対向表面に導かれた
    光とは干渉し、前記出射部から出射する光の状態は前記
    反応物質の状態に応じて変化することを特徴とする物質
    検査装置。
  7. 【請求項7】 前記複数の金属部材のそれぞれの周回表
    面にそれぞれ取り付けられたそれぞれの反応物質は、そ
    れぞれの反応物質に被検体が結合した状態と、それぞれ
    の反応物質に被検体が結合していない状態とをとること
    を特徴とする請求項6に記載の物質検査装置。
  8. 【請求項8】 前記被検体は、リガンド、レセプタ、タ
    ンパク質、核酸及び核酸の化合物からなる群から選択さ
    れる物質であることを特徴とする請求項7に記載の物質
    検査装置。
  9. 【請求項9】 前記光透過部材の前記それぞれの入射部
    に光を照射する光照射手段であって、照射されたそれぞ
    れの光は、光透過部材を透過して、前記それぞれの対向
    表面に全反射角よりも大きい入射角度でそれぞれ入射
    し、光照射手段は、それぞれの入射角度を変えることが
    可能である光照射手段をさらに備えており、 光検出部は、前記光透過部材の前記それぞれの対向表面
    から広がるそれぞれの光の内、所定の入射角度でそれぞ
    れの対向表面に入射し対向表面で所定の反射角度で反射
    するそれぞれの光のみを取得することを特徴とする請求
    項6乃至8のいずれか1項に記載の物質検査装置。
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