JP2003294373A - 物品熱処理装置及び収納部を有する装置 - Google Patents

物品熱処理装置及び収納部を有する装置

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JP2003294373A JP2002097221A JP2002097221A JP2003294373A JP 2003294373 A JP2003294373 A JP 2003294373A JP 2002097221 A JP2002097221 A JP 2002097221A JP 2002097221 A JP2002097221 A JP 2002097221A JP 2003294373 A JP2003294373 A JP 2003294373A
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    • C03B27/04Tempering or quenching glass products using gas
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    • C03GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
    • C03BMANUFACTURE, SHAPING, OR SUPPLEMENTARY PROCESSES
    • C03B29/00Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins
    • C03B29/02Reheating glass products for softening or fusing their surfaces; Fire-polishing; Fusing of margins in a discontinuous way
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 効率的なピッチで熱処理室内にワークを配置
することができ、大量のワークを効率よく熱処理するこ
とができる熱処理装置の開発を課題とする。 【解決手段】 物品熱処理装置1は、熱処理槽2を有
し、その内部に物品熱処理室11がある。物品熱処理室
11の正面側には物品を搬入又は搬出するための開閉部
25が設けられている。開閉部25は、複数の長尺状開
閉片26が縦に積層されて面を構成したものである。長
尺状開閉片26は、中空円筒状をしており、対向する二
面が欠落している。長尺状開閉片26を回転させると開
閉部25が開く。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物品熱処理装置に
関するものである。本発明の物品熱処理装置は、各種電
気、電子装置、その部品の各種材料等を所定の温度にさ
らしてその耐熱性や耐寒性等の試験をしたり、所望の加
熱処理を加える用途に適するものである。本発明の物品
熱処理装置は、例えばLCD(Liquid Crystal Display
液晶ディスプレイ) のガラス基板の熱処理や、半導体
製品のバーンイン試験に活用される。また本発明は、物
品熱処理装置の様に内部に物品の収納部を有し、さらに
収納部に物品を搬入又は搬出するための開閉部を有する
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】液晶ディスプレイや集積回路素子等の電
子装置は、電気製品に広く使用されている。ところでこ
れらの電子装置は、製造工程や、試験工程において熱処
理を施す工程がある。例えば液晶ディスプレイは、製造
工程においてガラス基板が熱処理される。また集積回路
素子では、バーンイン試験と称される試験が行われ、当
該バーンイン試験の過程で熱処理が行われる。
【0003】上記したガラス基板の熱処理や集積回路の
バーンイン試験は、物品熱処理装置にこれらの部材を搬
入して行う。物品熱処理装置としては、特開平6−31
7514号や特開2000−169169号に開示され
たものが知られている。
【0004】これらの物品熱処理装置には、その内部に
断熱材で覆われた熱処理室が設けられている。また物品
熱処理装置には、熱処理室にワークを出し入れするため
の開閉部が設けられている。そして物品熱処理装置の内
部には、物品を載置する載置棚が設けられている。
【0005】ここで従来技術における物品熱処理装置の
開閉部には、上下方向に移動する扉を有する構造と、ヒ
ンジによって揺動する扉を有する構造が知られている。
また物品熱処理装置の内部に設けられる物品載置棚に
は、固定式のものと昇降式のものが知られている。
【0006】すなわち従来技術の物品熱処理装置で採用
していた開閉部の一つは、物品処理装置の一面にガイド
が設けられ、扉が当該ガイドに沿って上下に移動する。
例えば前記した特開2000−169169号では、こ
の構成が採用されている。また他の一つの構成は、扉の
一端側にヒンジが設けられたものであり、扉は、当該ヒ
ンジを支点として揺動し、開閉する。
【0007】そして物品熱処理装置では、内部の熱雰囲
気が逃げることを防ぐために、開閉部の扉は、極力小さ
く設計されている。すなわち装置の内部に物品を出し入
れする際の作業効率を重視すれば、開閉部の扉は熱処理
室の大きさに相当する大きなものであることが望まし
い。しかしながら開閉部の扉が大きいと、内部の処理気
体が漏出したり、外気の侵入が起こり、内部を所定の雰
囲気温度に維持することが困難となる。そのためこの種
の物品熱処理装置では、開閉部の扉は、極力小さく設計
される。そこで前者の特開平6−317514号に開示
された構成では、熱処理室の内部に昇降式の物品載置棚
を設け、載置棚側を昇降して開閉部の高さに載置棚を移
動させて、適当なピッチで載置棚にワークを載せる。
【0008】また後者の特開2000−169169号
に開示された構成では、小型の扉を高さ方向に多数並
べ、それぞれの扉から内部に設けられた物品載置棚にワ
ークを載置する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年の液晶
ディスプレイ等の需要増大や大型化の影響により、熱処
理を行うワークが従来に増して大きなものとなってき
た。そのため前者の構成の様に熱処理室の内部に昇降棚
を設ける構成とすると、昇降棚が相当に大きなものとな
ってしまい、設計上の限界があり、十分な性能を発揮す
ることができない。
【0010】一方、後者の固定式載置棚と、小型且つ複
数の扉とを組み合わせた構成では、開閉扉同士の干渉幅
があるために効率的なピッチで処理室内にワークを配置
できないという不満がある。
【0011】すなわち後者の特開2000−16916
9号に開示された構成は、シリンダーによって昇降する
扉を有するが、シリンダーの高さやストロークには自ず
と下限があり、所望のピッチで開口部を設けることが困
難である。また昇降式の開閉部に代えてダンパ式の扉を
採用した場合も同様であり、ダンパ式の扉を開いた際の
扉自体の厚さが干渉寸法となり、熱処理室内におけるワ
ークのピッチが広いものとなってしまう。すなわちこの
種の装置で使用される扉は、断熱材を内蔵しているため
に厚さが厚い。また扉を揺動させるためのヒンジ取付け
部分の幅も大きく、ワークを配置するピッチを小さくす
ることが困難である。
【0012】そこで本発明は、従来技術の上記した問題
点に注目し、効率的なピッチで熱処理室内にワークを配
置することができ、大量のワークを効率よく熱処理する
ことができる熱処理装置の開発を課題とするものであ
る。また同様の課題を解決する収納部を有する装置を提
案するものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】そして上記した課題を解
決するための請求項1に記載の発明は、内部に熱処理室
を有し、当該熱処理室へ物品を搬入又は搬出するための
開閉部を有する物品熱処理装置において、前記開閉部
は、複数の長尺状開閉片が積層されて面を構成したもの
であり、各長尺状開閉片は表面に略円弧状の曲面を有す
ると共に長手方向の軸を中心として回転可能であり、さ
らに長尺状開閉片は、隣接する長尺状開閉片の前記曲面
が描く回転軌跡と干渉する部位が欠落した形状であるこ
とを特徴とする物品熱処理装置である。
【0014】本発明の物品熱処理装置では、開閉部は、
複数の長尺状開閉片が積層されて面を構成したものが採
用されている。そして長尺状開閉片は表面に略円弧状の
曲面を持つと共に長手方向の軸を中心として回転可能で
ある。また長尺状開閉片は、隣接する長尺状開閉片の前
記曲面が描く回転軌跡と干渉する部位が欠落した形状を
している。そのため各長尺状開閉片は、隣接する長尺状
開閉片と干渉することなく回転することができる。また
前記した様に長尺状開閉片には欠落部分があるため、長
尺状開閉片が所定の角度に回転した時、当該欠落部分が
熱処理室の内外を連通する。すなわち熱処理室へ物品を
搬入又は搬出するための開閉部が開状態となる。一方、
表面の欠落していない部分が外面側あるいは内面側に位
置する回転角度にある場合は、開閉部が閉状態となる。
【0015】また請求項2に記載の発明は、内部に熱処
理室を有し、当該熱処理室へ物品を搬入又は搬出するた
めの開閉部を有する物品熱処理装置において、前記開閉
部は、複数の長尺状開閉片が積層されて面を構成したも
のであり、各長尺状開閉片は表面に凸状の面を有すると
共に長手方向の軸を中心として回転可能であり、長尺状
開閉片の回転軌跡は隣接する長尺状開閉片の回転軌跡と
重複し、さらに長尺状開閉片は、隣接する長尺状開閉片
の前記凸状の面が描く回転軌跡と干渉する部位が欠落
し、長尺状開閉片を特定の角度に回転したとき、前記凸
状の面が隣接する長尺状開閉片の回転軌跡内に侵入する
ことを特徴とする物品熱処理装置である。
【0016】本発明の物品熱処理装置についても、開閉
部は複数の長尺状開閉片が積層されて面を構成したもの
が採用されている。そして長尺状開閉片は表面に凸状の
面を有すると共に長手方向の軸を中心として回転可能で
ある。また本発明においても、長尺状開閉片は、隣接す
る長尺状開閉片の凸状の面が描く回転軌跡と干渉する部
位が欠落した形状をしている。そのため各長尺状開閉片
は、隣接する長尺状開閉片と干渉することなく回転する
ことができる。また本発明においても、長尺状開閉片が
所定の角度に回転した時、欠落部分が熱処理室の内外を
連通し、熱処理室へ物品を搬入又は搬出するための開閉
部が開状態となる。ここで本発明の物品熱処理装置で
は、長尺状開閉片を特定の角度に回転して開閉部を開状
態とした時、凸状の面が隣接する長尺状開閉片の回転軌
跡内に侵入する。そのため開閉する部材の厚さのロスが
実質上解消され、開閉部のより多くのエリアを開閉させ
ることができる。
【0017】また請求項3に記載の発明は、内部に熱処
理室を有し、当該熱処理室へ物品を搬入又は搬出するた
めの開閉部を有する物品熱処理装置において、前記開閉
部は、複数の長尺状開閉片が積層されて面を構成したも
のであり、各長尺状開閉片は対向して配された一対の遮
蔽壁を有すると共に隣接する長尺状開閉片と干渉するこ
となく長手方向の軸を中心として回転可能であることを
特徴とする物品熱処理装置である。
【0018】本発明の物品熱処理装置についても、開閉
部は複数の長尺状開閉片が積層されて面を構成したもの
が採用されている。また本発明の物品熱処理装置では、
長尺状開閉片は対向して配された一対の遮蔽壁を有す
る。そして長尺状開閉片は、隣接する長尺状開閉片と干
渉することなく長手方向の軸を中心として回転可能であ
る。。本発明の物品熱処理装置では、長尺状開閉片は対
向して配された一対の遮蔽壁を有するので、当該遮蔽壁
が外面側と内面側に位置する回転角度にある場合は、開
閉部が閉状態となる。一方、遮蔽壁が外面側と内面側を
結ぶ線に対して略平行状態となった場合は、熱処理室へ
物品を搬入又は搬出するための開閉部が開状態となる。
【0019】また請求項4に記載の発明は、長尺状開閉
片は中空円筒状であり、対向する二面が欠落し、長尺状
開閉片の前記欠落した二面を熱処理室の内外方向に向け
た時、当該二面を介して熱処理室の内外が連通し、長尺
状開閉片の円筒面を熱処理室の内外方向に向けた時、熱
処理室の内外が遮蔽されることを特徴とする請求項1乃
至3のいずれかに記載の物品熱処理装置である。ここで
中空円筒状とは内部に空洞部を有する略円筒形状という
意味であり、内部の空洞の形状は必ずしも柱状ではな
い。
【0020】本発明の物品熱処理装置では、長尺状開閉
片は中空円筒状であり、対向する二面が欠落する。した
がって長尺状開閉片の二面は連通する。そのため長尺状
開閉片の前記欠落した二面を収納部の内外方向に向けた
時、当該二面を介して熱処理室の内外が連通し、開閉部
が開状態となる。一方、長尺状開閉片の円筒面を収納部
の内外方向に向けた時、熱処理室の内外が遮蔽され、開
閉部が閉状態となる。
【0021】また請求項5に記載の発明は、熱処理室の
内部に物品載置棚が設けられ、当該物品載置棚は複数の
段を有し、その高さは長尺状開閉片の位置に対応するこ
とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の物品
熱処理装置である。
【0022】本発明の物品熱処理装置では、熱処理室の
内部に複数の段を有する物品載置棚が設けられている。
そして物品載置棚の段の高さは長尺状開閉片の位置に対
応している。そのため長尺状開閉片を開き位置に回転し
て開閉部を開くと、開口となる部位の高さに棚の段が位
置する。そのため熱処理室へのワークの搬入が容易であ
る。
【0023】また請求項6に記載の発明は、長尺状開閉
片の一部であって、長尺状開閉片によって熱処理室の内
外が遮蔽された状態の際に隣接する長尺状開閉片に近接
する部位に、弾性を有するシール部材が設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の物
品熱処理装置である。
【0024】本発明の物品熱処理装置では、長尺状開閉
片の一部であって、隣接する長尺状開閉片に近接する部
位に弾性を有するシール部材が設けられている。そのた
め長尺状開閉片が閉状態の際には、シール部材が長尺状
開閉片同士の間に位置し、長尺状開閉片同士の気密性を
高める。また長尺状開閉片を回転させた時、シール部材
が長尺状開閉片と干渉することとなる場合があるが、本
発明で採用するシール部材は、弾性を有しているので、
長尺状開閉片を回転させた時に長尺状開閉片がシール部
材と当たると、シール部材は、自己の弾性力によって逃
げる。そのためシール部材が、長尺状開閉片を回転させ
る際に支障となることはない。
【0025】また上記した各発明と略同様の作用効果を
有する収納部を有する装置に関する請求項7に記載の発
明は、内部に物品を収納する収納部を有し、当該収納部
へ物品を搬入又は搬出するための開閉部を有する装置に
おいて、前記開閉部は、複数の長尺状開閉片が積層され
て面状を構成したものであり、各長尺状開閉片は中空円
筒状であって対向する二面が欠落し、さらに各長尺状開
閉片は長手方向の軸を中心として回転可能であり、長尺
状開閉片の前記欠落した二面を収納部の内外方向に向け
た時、当該二面を介して収納部の内外が連通し、長尺状
開閉片の円筒面を収納部の内外方向に向けた時、収納部
の内外が遮蔽されることを特徴とする収納部を有する装
置である。
【0026】本発明の、収納部を有する装置では、開閉
部は、前記した請求項1,2と同様に複数の長尺状開閉
片が積層されて面を構成したものが採用されている。ま
た本発明の装置では、長尺状開閉片は中空円筒状であ
り、対向する二面が欠落する。そのため長尺状開閉片の
前記欠落した二面を収納部の内外方向に向けた時、当該
二面を介して収納部の内外が連通し、開閉部が開状態と
なる。一方、長尺状開閉片の円筒面を収納部の内外方向
に向けた時、収納部の内外が遮蔽され、開閉部が閉状態
となる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下さらに本発明の実施形態につ
いて説明する。図1は、本発明の実施形態の物品熱処理
装置の斜視図である。図2は、図1の物品熱処理装置の
正面図である。図3は、図1の物品熱処理装置の平面断
面図である。図4は、図1の物品熱処理装置の側面図で
ある。図5は、図1の物品熱処理装置の開閉部の拡大斜
視図であり、開閉部が閉じた状態を示す。図6は、図1
の物品熱処理装置の開閉部の拡大斜視図であり、開閉部
が開いた状態を示す。図7(a)は、開閉部が閉じた状
態における図1の物品熱処理装置の開閉部の断面図であ
り、(b)は開閉部が開いた状態における図1の物品熱
処理装置の開閉部の断面図であり、(c)は長尺状開閉
片の端面を表す説明図である。図8は、図1の物品熱処
理装置の駆動部分の部分拡大正面図である。図9は、図
1の物品熱処理装置の駆動部分の部分拡大側面図であ
る。
【0028】図において、1は本発明の実施形態の物品
熱処理装置である。本発明の物品熱処理装置1は、外形
形状が直方体状であり、その内部に熱処理槽2が設けら
れている。熱処理槽2は、公知のそれと同様に断熱壁に
よって囲まれた空間である。具体的には熱処理槽2は、
正面を除く5面が断熱壁によって囲まれた空間である。
すなわち熱処理槽2は、天面壁5、底面壁6、裏面壁
7、及び左右側面8,9を有し、これらはいずれも断熱
材によって作られている。熱処理槽2の正面側には高さ
の低い正面壁10(図4)が設けられている。正面壁1
0は、熱処理槽2の全高に比べて相当に低く、熱処理槽
2の正面側の大部分には壁はない。
【0029】熱処理槽2の内部は、大きく物品熱処理室
11と気体供給循環部12に分割されている。すなわち
熱処理槽2の内部の奥側の位置にはフィルター13が壁
状に配置され、さらに熱処理槽2の内部の底面壁6から
80cm程度の高さの位置に床部材15が設けられてい
る(図4)。物品熱処理室11の正面側(開口側)近傍
の両側部分には、吸気筒4が立設されている。なお床部
材15には図示しない開口が設けられている。そして底
面壁6と床部材15の間及びフィルター13と裏面壁7
の間の空間が気体供給循環部12として機能する。また
熱処理槽2の天面壁5、フィルター13、左右側面8,
9及び床部材15によって物品熱処理室11が構成され
ている。
【0030】そして前記した気体供給循環部12には電
気ヒータ16とファン17が設けられており、電気ヒー
タ16によって内部の空気を所望の温度に昇温し、ファ
ン17によって当該空気を循環させて物品熱処理室11
に高温の空気を送風し、物品熱処理室11内を高温雰囲
気に保つ。
【0031】一方、物品熱処理室11の内部には、物品
載置棚20が設けられている。物品載置棚20は、合計
40段の棚段22を持つ。各棚段22は、それぞれ片持
ち支持された3枚の帯状板21によって構成されてい
る。そして物品熱処理室11の棚段22は5段づつが一
群となって配列されている。すなわち棚段22は、5段
が一定の間隔で配列され、次の5段との間には先の間隔
よりも広い間隔が設けられている。より具体的には上か
ら5段めまでの棚段22は、一定の間隔で配列され、5
段めから6段めに至る間隔は、先の間隔よりも広い。そ
して6段目から10段目までは前記した5段目までと同
一の間隔で配列されている。同様に10段目から11段
目までの間隔は先の間隔よりも広く、11段目から15
段目までの間隔は5段目までと同一の間隔である。
【0032】物品熱処理室11の棚段22の群のそれぞ
れの高さは、後記する開閉部25の長尺状開閉片26の
それぞれの高さと一致する。
【0033】物品熱処理室11の正面側には断熱壁はな
く、代わって物品熱処理室11へ物品を搬入又は搬出す
るための開閉部25が設けられている。すなわち前記し
たように熱処理槽2の正面壁10は熱処理槽2の全高に
比べて相当に低く、物品熱処理室11の正面側には断熱
壁はない。そして物品熱処理室11の正面側に開閉部2
5が設けられている。物品熱処理室11の正面側に設け
られた開閉部25は、本実施形態に特有の構成であり、
詳細に説明する。
【0034】本実施形態の物品熱処理装置1では、開閉
部25は、図1の様に複数の長尺状開閉片26が縦に積
層されて面を構成したものである。長尺状開閉片26
は、厚さ1mm前後の鋼板を加工して作られたものであ
り、図5,6(特徴部分を明確にするために全長を縮め
て描いている)の様に中空円筒状をしている。ただし後
記する様に長尺状開閉片26の内部に断熱材が配されて
いるので、「中空円筒状」といっても長尺状開閉片26
の内部の空間形状は柱状ではない。そして長尺状開閉片
26は、対向する二面が欠落している。すなわち長尺状
開閉片26は、図7(特徴部分を明確にするために肉厚
を実際よりも厚く表現している)の様に外周部があり、
長手方向の両端に端面壁30,31が設けられている。
長尺状開閉片26の外周部は、欠落部32,33によっ
て分割された外壁部27,28を持つ。外壁部27,2
8の形状は円筒形の一部であり、扇形であって円弧面を
持つ。外壁部27,28の形状は外側に向かって凸状の
面であるといえる。
【0035】長尺状開閉片26の外周部には、前記した
様に角度θが80°〜90°程度の欠落部32,33が
設けられている(図7)。二つの欠落部32,33の相
互の位置は、軸対称である。二つの欠落部32,33は
いずれも長尺状開閉片26の長手方向の全域に渡ってい
る。
【0036】したがって長尺状開閉片26の横断面の外
形線は、いずれの部位も円の一部が欠落した形状をして
いる。すなわち長尺状開閉片26の横断面の外形線は、
円弧状の外壁部27,28が軸対称の位置にあり、円弧
状の外壁部27,28同士の間は壁が欠落している。言
い換えれば長尺状開閉片26は、円弧状をした一対の遮
蔽壁(凸状の外壁部27,28)が対向して配されたも
のである。
【0037】長尺状開閉片26の内部に目を移すと、図
7の様に内部に断熱材35が装着されている。より具体
的に説明すると、長尺状開閉片26は前記した様に扇形
であって凸状の円弧面たる外壁部27,28を持つ。そ
して外壁部27,28の端面同士の間に裏板部材36が
設けられている。言い換えると、外壁部27,28の内
面側の凹部が裏板部材36によって塞がれている。そし
て外壁部27,28と裏板部材36によって囲まれる空
隙内に断熱材35が充填されている。前記した裏板部材
36は帯状であって略平板である。また裏板部材36の
厚さは、外壁部27,28と同等であり、1mm程度で
ある。
【0038】長尺状開閉片26の端面壁30,31は、
図7(c)の様に分銅形をしている。すなわち端面壁3
0,31は、その周面が外壁部27,28の端面と接合
するものであり、外壁部27,28と同一曲率の凸状円
弧面40を持つ。そして外壁部27,28の欠落部3
2,33に相当する部位は凹状円弧面41となってお
り、えぐられている。凹状円弧面41の曲率は、外壁部
27,28の曲率よりも少し大きい。この理由は、長尺
状開閉片26同士の動作上のクリアランスを確保するた
めである。また同様の理由から凹状円弧面41の長さ
は、外壁部27,28の欠落部32,33の仮想円弧4
2の長さLよりも僅かに長い。しかしながら両者の差異
は僅かであり、概ね凹状円弧面41の角度αは、前記し
た欠落部32,33の角度θに等しい。
【0039】また長尺状開閉片26の端面壁30,31
の中心には軸43が設けられている。
【0040】本実施形態の物品熱処理装置1では、開閉
部25は、上記した長尺状開閉片26を8本有し、これ
をいずれも水平に配置して高さ方向に積み上げた構造と
なっている。ここで長尺状開閉片26の間隔(中心間距
離)は、いずれも長尺状開閉片26の直径よりも短い。
すなわち本実施形態の物品熱処理装置1では、隣接する
長尺状開閉片26は外周部の円弧同士が一部重なる。そ
して隣接する長尺状開閉片26の軸間距離は、一方の長
尺状開閉片26の欠落部32,33を内外方向に向けた
とき、他方の長尺状開閉片26の端面壁30,31の凹
状円弧面41が一方の端面壁30,31の凸状円弧面4
0と略合致する距離である。なお実際上は、動作上のク
リアランスを確保するために、一方の長尺状開閉片26
の欠落部32,33を内外方向に向けたときにおける、
他方の長尺状開閉片26の端面壁30,31の凹状円弧
面41と、一方の端面壁30,31の凸状円弧面40と
の間には数ミリ程度の隙間が設けられる。
【0041】またこの軸間距離は、各長尺状開閉片26
の欠落部32,33を上下方向に位置する様に向けたと
き、隣接する長尺状開閉片26の欠落部32,33の開
口端同士が略接する距離でもある。
【0042】そして上記した8本の長尺状開閉片26は
いずれも両端の軸43が軸受け45によって回転可能に
支持されている。また図1,8,9に示すように、物品
熱処理装置1の右側に位置する軸43にクランク46が
設けられている。そして各長尺状開閉片26のそれぞれ
のクランク46にシリンダー47が取り付けられてい
る。したがって本実施形態の物品熱処理装置1では、シ
リンダー47を伸縮させることによって長尺状開閉片2
6が長手方向の軸43を中心として回転する。
【0043】次に本実施形態の物品熱処理装置1の作用
について説明する。本実施形態の物品熱処理装置1の物
品熱処理室11の中にワークを配してワークを熱処理す
る場合は、上記した開閉部25を閉じる。具体的には、
シリンダー47を回転して各長尺状開閉片26を回転さ
せ、図7(a)の様に全ての各長尺状開閉片26の外壁
部27,28が略垂直位置となる位置で停止する。言い
換えれば、長尺状開閉片26の円筒面(外壁部27,2
8)を物品熱処理室11の内外方向に面した向きに向け
る。
【0044】その結果、欠落部32,33は上下方向に
位置し、欠落部32,33は隣接する長尺状開閉片26
によって隠される。そのため物品熱処理装置1の正面側
には、図1,5,図7(a)の様に各長尺状開閉片26
の円弧状の一方の外壁部27が壁状に並ぶ。
【0045】すなわち各長尺状開閉片26は、前記した
様に各長尺状開閉片26の欠落部32,33を上下方向
に位置する様に向けたとき、隣接する長尺状開閉片26
の欠落部32,33の開口端同士が略接する様に配列さ
れているから、長尺状開閉片26の外壁部27,28を
略垂直位置にすると物品熱処理装置1の正面側に各長尺
状開閉片26の円弧状の一方の外壁部27が上下一列に
並ぶ。そのため一方の外壁部27によって物品熱処理室
11の内外が遮蔽される。
【0046】さらに本実施形態では、長尺状開閉片26
の断面形状が対称形であるから、物品熱処理室11に他
方の外壁部28が壁状に並ぶ。そのため一方の外壁部2
8によっても物品熱処理室11の内外が遮蔽される。ま
た本実施形態の物品熱処理装置1では、内外の外壁部2
7,28によって物品熱処理室11の内外が遮蔽され、
外壁部27,28に装着された断熱材35によって内外
が断熱される。さらに本実施形態では、長尺状開閉片2
6の内部に空気層が形成され、当該空気層によっても断
熱される。すなわち本実施形態では、長尺状開閉片26
の内部であって、裏板部材36同士の中間に空気層が設
けられる。そのため本実施形態で採用する長尺状開閉片
26は、断熱性能が高い。
【0047】また本実施形態の物品熱処理装置1の物品
熱処理室11の中にワークを挿入する場合は、物品載置
棚20の所望の高さの棚段22に相当する位置の長尺状
開閉片26を開く。具体的には、シリンダー47を回転
して特定の長尺状開閉片26を回転させる。図7(b)
の例に従えば、上から2段目の長尺状開閉片26bを9
0°回転させる。
【0048】ここで本実施形態の物品熱処理装置1で
は、長尺状開閉片26同士の中心間の間隔は、長尺状開
閉片26の直径よりも短いから、長尺状開閉片26bを
90°回転させると、略円弧状に凸状となっている外壁
部27,28が隣接する長尺状開閉片26a,26cの
円筒軌跡内に入る。しかしながら本実施形態の物品熱処
理装置1では、開閉部25が閉じた状態においては前記
した様に欠落部32,33は上下方向に位置している。
したがって開閉部25が閉じた状態から開くために、長
尺状開閉片26bを90°回転させる時、隣接する長尺
状開閉片26a,26cはいずれも欠落部32,33が
回転しようとする長尺状開閉片26b側に向かって開口
している。先の例で説明すると、2番目の長尺状開閉片
26bを90°回転させる際には、1番目の長尺状開閉
片26aの一方の欠落部33は下を向き、3番目の長尺
状開閉片26cの一方の欠落部32は上を向いている。
【0049】また長尺状開閉片26の直径はいずれも同
一であり、さらに長尺状開閉片26同士の軸間距離は、
各長尺状開閉片26の欠落部32,33を上下方向に位
置する様に向けたとき、隣接する長尺状開閉片26の欠
落部32,33の開口端同士が略接する距離であるか
ら、長尺状開閉片26bを回転させると外壁部27,2
8が隣接する長尺状開閉片26a,26cの欠落部3
2,33内に入る。すなわち本実施形態では、長尺状開
閉片26は、隣接する長尺状開閉片26の外壁部27,
28の曲面が描く回転軌跡と干渉する部位に欠落部3
2,33があり、回転軌跡と干渉する部位がえぐられて
いる。本実施形態では、長尺状開閉片26の回転軌跡が
隣接する長尺状開閉片26の回転軌跡と重複するもの
の、外壁部27,28の凸状に膨らんだ部分が隣接する
長尺状開閉片26の欠落部32,33に入り込む。
【0050】また本実施形態の物品熱処理装置1では、
端部に設けられた端面壁30,31についても同様の処
置がなされている。すなわち長尺状開閉片26の端面壁
30,31は、分銅形をしており、外壁部27,28の
欠落部32,33に相当する部位は凹状円弧面41とな
っており、えぐられている。したがって本実施形態の物
品熱処理装置1では、端部に設けられた端面壁30,3
1についても回転軌跡と干渉する部位に凹状円弧面41
があり、回転軌跡と干渉する部位がえぐられている。
【0051】したがって本実施形態の物品熱処理装置1
では、長尺状開閉片26bを回転させても隣接する長尺
状開閉片26a,26cには衝突しない。そして長尺状
開閉片26bを90°回転させると、外壁部27,28
が略水平姿勢となる位置で停止する。言い換えれば、長
尺状開閉片26bの円筒面(外壁部27,28)が上下
方向に面することとなる。その結果、欠落部32,33
が正面側及び物品熱処理室11側に位置し、物品熱処理
室11の内外が連通する。すなわち欠落部32,33は
正面側に位置し、物品熱処理室11の内外が連通する。
【0052】ここで本実施形態の物品熱処理装置1で
は、物品熱処理室11の内部に配された物品載置棚20
は、棚段22が5段ずつ一群となって配列されており、
各群が長尺状開閉片26に相当する高さにある。そのた
め図示しない搬送装置を使用してワークを欠落部32,
33に挿入し、ワークを水平に移動すると、ワークは所
望の棚段22に載る。そのため本実施形態の物品熱処理
装置1は、物品の収容及び排出が容易である。
【0053】本実施形態の物品熱処理装置では、長尺状
開閉片26を回転軸に対してシンメトリーな形状のロー
タリータイプとし、さらに回転体を横から軸方向に見た
場合に上下の長尺状開閉片26の回転軌跡と上下の他の
長尺状開閉片26の回転軌跡をオーバーラップさせるこ
とで物品熱処理室11の内部に固定された載置棚の段の
基板ピッチの効率化・最適化が実現できる。
【0054】さらに上下の長尺状開閉片26の回転軌跡
をオーバーラップさせ、かつ干渉をさけるために、回転
軌跡がオーバーラップする部分に凹形のえぐりを設ける
ことで長尺状開閉片26どうしのピッチの縮小を実現さ
せている。すなわち長尺状開閉片26が回転して開閉部
25が開くとき、長尺状開閉片26の肉厚部分(外壁部
27,28と裏板部材36で形成される弓形の部分)が
すっぽりと隣接する長尺状開閉片26の内部に納まる。
そのため開閉する部材の厚さのロスが実質上解消され、
開閉部25の略全てのエリアを開閉させることができ
る。
【0055】また、この長尺状開閉片26の回転体は、
全てt1.0程度の薄板板金で構成される。また長尺状
開閉片26の支持も簡単である。
【0056】しかも長尺状開閉片26は完全にシンメト
リーな形状であるため、上下に隣接する長尺状開閉片2
6との間に特別な寸法制約がないため、何段でも任意の
多段数のシャッターを構成することができる。
【0057】以上説明した実施形態では、各長尺状開閉
片26の欠落部32,33を上下方向に位置する様に向
けたとき、隣接する長尺状開閉片26の欠落部32,3
3の開口端同士が略接する様に配列し、物品熱処理室1
1の断熱性を確保した。しかしながらこの方法では断熱
性が十分でない場合や、製作における寸法精度の関係か
ら長尺状開閉片26の欠落部32,33の開口端同士に
より大きな隙間を設けなければならない場合もある。
【0058】このような場合には、図10の様な構成が
推奨される。なお以下に示す実施形態では、先の実施形
態の構成部品と同一の構成部品に同一の番号を付し、重
複した説明を省略する。
【0059】図10は、本発明の他の第2実施形態の物
品熱処理装置を示し、(a)は、開閉部が閉じた状態に
おける物品熱処理装置の開閉部の断面図であり、(b)
は開閉部が開いた状態における物品熱処理装置の開閉部
の断面図であり、(c)は長尺状開閉片の端面を表す説
明図である。図11は、図10に示す物品熱処理装置で
採用するシール部材の斜視図である。
【0060】本実施形態で採用する開閉部60では、長
尺状開閉片26の内部であって、上部側の欠落部32の
開口端にシール部材61が設けられている。シール部材
61は、例えばゴムの様な弾性を有した、柔らかいもの
である。シール部材61の形状は、図11の様に帯状で
ある。シール部材61は、図示しない接着剤や鋲、ネジ
等によって上部側の欠落部32の開口端に取り付けら
れ、上半分が該長尺状開閉片から露出して隣接する長尺
状開閉片26の内部に入る。
【0061】本実施形態で採用する開閉部では、長尺状
開閉片26の内部において、隣接する長尺状開閉片26
の継ぎ目部分にシール部材61が位置し、長尺状開閉片
26同士の隙間を塞ぐ。そのため本実施形態で採用する
長尺状開閉片26は、物品熱処理室11の気密性を高く
することができる。
【0062】図10に示した実施形態では、シール部材
61を長尺状開閉片26の内面側に設けたが、外周面側
や開口端に設けてもよい。
【0063】また上記した実施形態では、二つの欠落部
32,33を有する長尺状開閉片26を開示した。すな
わち上記した構成は、円筒形を基本構造とし、二つの欠
落部32,33を設けて長尺状開閉片26を直径方向に
貫通したものである。また長尺状開閉片26の端面壁3
0,31を分銅形とした。上記した構成は、隣接する長
尺状開閉片26の外壁部27,28の曲面が描く回転軌
跡と干渉する部位だけに欠落部32,33があり、回転
軌跡と干渉する部位だけをえぐった形状となっている。
また上記した実施形態では、端部に設けられた端面壁3
0,31を分銅形とし、端面壁30,31についても回
転軌跡と干渉する部位だけをえぐった形状となってい
る。しかしながら、回転軌跡とえぐられた部位の形状は
必ずしも一致する必要はなく、回転軌跡と干渉する部位
が欠落した形状でありさえすれば足る。
【0064】例えば図12,13に示す様な長尺状開閉
片63を採用することもできる。すなわち図12は、本
発明の第3実施形態の物品熱処理装置で採用する開閉部
の拡大斜視図であり、開閉部が閉じた状態を示す。図1
3(a)は、開閉部が閉じた状態における図12の物品
熱処理装置の開閉部の断面図であり、(b)は開閉部が
開いた状態における図12の物品熱処理装置の開閉部の
断面図であり、(c)は長尺状開閉片の端面を表す説明
図である。
【0065】すなわち図12,13に示す長尺状開閉片
63は、片面だけに円弧面状の凸面を持つものである。
本実施形態の構成についても、長尺状開閉片は、隣接す
る長尺状開閉片の曲面が描く回転軌跡と干渉する部位が
欠落した形状であるといえる。
【0066】また前記した実施形態で採用する長尺状開
閉片26は、いずれも外壁部27,28が円弧面である
が、必ずしも完全な円弧面である必要はない。外壁部
は、例えば図14,15に示す様な円弧面と平面部を有
するものであってもよい。
【0067】すなわち図14は、本発明の第3実施形態
の物品熱処理装置で採用する開閉部の拡大斜視図であ
り、開閉部が閉じた状態を示す。図15(a)は、開閉
部が閉じた状態における図14の物品熱処理装置の開閉
部の断面図であり、(b)は開閉部が開いた状態におけ
る図14の物品熱処理装置の開閉部の断面図であり、
(c)は長尺状開閉片の端面を表す説明図である。
【0068】図14,15に示す開閉部の拡大斜視図で
は、外壁部66,67は中心部に平面部69を持つ。よ
り具体的に説明すると、外壁部66は円弧面部68と平
面部69及び円弧面部70によって凸状の面が構成され
ている。
【0069】長尺状開閉片の形状は、図14,15に示
す様に平面部分を有するものであってもよいが、気密性
を確保する目的と、回転の円滑性の観点から、欠落部3
2,33の近傍部分については円弧面であることが望ま
しい。
【0070】また本発明の主要構成たる長尺状開閉片
は、物品熱処理装置に採用することを目的として開発さ
れたものであるが、内部に物品の収納部を有し、さらに
収納部に物品を搬入又は搬出するための開閉部を有する
装置に広く活用することができる。
【0071】
【発明の効果】以上説明した様に、本発明の物品熱処理
装置は、開閉部に、複数の長尺状開閉片が積層されて面
を構成したものが採用されている。そして本発明の物品
熱処理装置では、長尺状開閉片を回転することによって
長尺状開閉片を一つ一つ開閉することができる。そのた
め本発明の物品熱処理装置は、効率的なピッチで熱処理
室内にワークを配置することができ、大量のワークを効
率よく熱処理することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態の物品熱処理装置の斜視図で
ある。
【図2】図1の物品熱処理装置の正面図である。
【図3】図1の物品熱処理装置の平面断面図である。
【図4】図1の物品熱処理装置の側面図である。
【図5】図1の物品熱処理装置の開閉部の拡大斜視図で
あり、開閉部が閉じた状態を示す。
【図6】図1の物品熱処理装置の開閉部の拡大斜視図で
あり、開閉部が開いた状態を示す。
【図7】(a)は、開閉部が閉じた状態における図1の
物品熱処理装置の開閉部の断面図であり、(b)は開閉
部が開いた状態における図1の物品熱処理装置の開閉部
の断面図であり、(c)は長尺状開閉片の端面を表す説
明図である。
【図8】図1の物品熱処理装置の駆動部分の部分拡大正
面図である。
【図9】図1の物品熱処理装置の駆動部分の部分拡大側
面図である。
【図10】本発明の他の第2実施形態の物品熱処理装置
を示し、(a)は、開閉部が閉じた状態における物品熱
処理装置の開閉部の断面図であり、(b)は開閉部が開
いた状態における物品熱処理装置の開閉部の断面図であ
り、(c)は長尺状開閉片の端面を表す説明図である。
【図11】図10に示す物品熱処理装置で採用するシー
ル部材の斜視図である。
【図12】本発明の第3実施形態の物品熱処理装置で採
用する開閉部の拡大斜視図であり、開閉部が閉じた状態
を示す。
【図13】(a)は開閉部が閉じた状態における図12
の物品熱処理装置の開閉部の断面図であり、(b)は開
閉部が開いた状態における図12の物品熱処理装置の開
閉部の断面図であり、(c)は長尺状開閉片の端面を表
す説明図である。
【図14】本発明の第3実施形態の物品熱処理装置で採
用する開閉部の拡大斜視図であり、開閉部が閉じた状態
を示す。
【図15】(a)は、開閉部が閉じた状態における図1
4の物品熱処理装置の開閉部の断面図であり、(b)は
開閉部が開いた状態における図14の物品熱処理装置の
開閉部の断面図であり、(c)は長尺状開閉片の端面を
表す説明図である。
【符号の説明】
1 物品熱処理装置 2 熱処理槽 11 物品熱処理室 20 物品載置棚 25 開閉部 26 長尺状開閉片 27,28 外壁部(凸状の面) 30,31 端面壁 32,33 欠落部 40 凸状円弧面 41 凹状円弧面 60 開閉部 61 シール部材 66,67 外壁部 68,70 円弧面部 69 平面部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内部に熱処理室を有し、当該熱処理室へ
    物品を搬入又は搬出するための開閉部を有する物品熱処
    理装置において、前記開閉部は、複数の長尺状開閉片が
    積層されて面を構成したものであり、各長尺状開閉片は
    表面に略円弧状の曲面を有すると共に長手方向の軸を中
    心として回転可能であり、さらに長尺状開閉片は、隣接
    する長尺状開閉片の前記曲面が描く回転軌跡と干渉する
    部位が欠落した形状であることを特徴とする物品熱処理
    装置。
  2. 【請求項2】 内部に熱処理室を有し、当該熱処理室へ
    物品を搬入又は搬出するための開閉部を有する物品熱処
    理装置において、前記開閉部は、複数の長尺状開閉片が
    積層されて面を構成したものであり、各長尺状開閉片は
    表面に凸状の面を有すると共に長手方向の軸を中心とし
    て回転可能であり、長尺状開閉片の回転軌跡は隣接する
    長尺状開閉片の回転軌跡と重複し、さらに長尺状開閉片
    は、隣接する長尺状開閉片の前記凸状の面が描く回転軌
    跡と干渉する部位が欠落し、長尺状開閉片を特定の角度
    に回転したとき、前記凸状の面が隣接する長尺状開閉片
    の回転軌跡内に侵入することを特徴とする物品熱処理装
    置。
  3. 【請求項3】 内部に熱処理室を有し、当該熱処理室へ
    物品を搬入又は搬出するための開閉部を有する物品熱処
    理装置において、前記開閉部は、複数の長尺状開閉片が
    積層されて面を構成したものであり、各長尺状開閉片は
    対向して配された一対の遮蔽壁を有すると共に隣接する
    長尺状開閉片と干渉することなく長手方向の軸を中心と
    して回転可能であることを特徴とする物品熱処理装置。
  4. 【請求項4】 長尺状開閉片は中空円筒状であり、対向
    する二面が欠落し、長尺状開閉片の前記欠落した二面を
    熱処理室の内外方向に向けた時、当該二面を介して熱処
    理室の内外が連通し、長尺状開閉片の円筒面を熱処理室
    の内外方向に向けた時、熱処理室の内外が遮蔽されるこ
    とを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の物品
    熱処理装置。
  5. 【請求項5】 熱処理室の内部に物品載置棚が設けら
    れ、当該物品載置棚は複数の段を有し、その高さは長尺
    状開閉片の位置に対応することを特徴とする請求項1乃
    至4のいずれかに記載の物品熱処理装置。
  6. 【請求項6】 長尺状開閉片の一部であって、長尺状開
    閉片によって熱処理室の内外が遮蔽された状態の際に隣
    接する長尺状開閉片に近接する部位に、弾性を有するシ
    ール部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃
    至5のいずれかに記載の物品熱処理装置。
  7. 【請求項7】 内部に物品を収納する収納部を有し、当
    該収納部へ物品を搬入又は搬出するための開閉部を有す
    る装置において、前記開閉部は、複数の長尺状開閉片が
    積層されて面状を構成したものであり、各長尺状開閉片
    は中空円筒状であって対向する二面が欠落し、さらに各
    長尺状開閉片は長手方向の軸を中心として回転可能であ
    り、長尺状開閉片の前記欠落した二面を収納部の内外方
    向に向けた時、当該二面を介して収納部の内外が連通
    し、長尺状開閉片の円筒面を収納部の内外方向に向けた
    時、収納部の内外が遮蔽されることを特徴とする収納部
    を有する装置。
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