JP2003293995A - 遠心圧縮機及び遠心圧縮機の運転方法 - Google Patents

遠心圧縮機及び遠心圧縮機の運転方法

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JP2003293995A
JP2003293995A JP2002099609A JP2002099609A JP2003293995A JP 2003293995 A JP2003293995 A JP 2003293995A JP 2002099609 A JP2002099609 A JP 2002099609A JP 2002099609 A JP2002099609 A JP 2002099609A JP 2003293995 A JP2003293995 A JP 2003293995A
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vane
fluid
centrifugal compressor
moving wall
edge portion
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JP2002099609A
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Minoru Masutani
穣 枡谷
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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Mitsubishi Heavy Industries Ltd
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  • Control Of Positive-Displacement Air Blowers (AREA)
  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 流体流量が減少しても効率を低下させること
なく流体の旋回損失を低減することができる遠心圧縮機
10とする。 【解決手段】 流体の減少に応じて回転軸方向の流路幅
を狭める移動壁7をベーン6の少なくとも前縁部に重ね
て壁面3bに設け、移動壁7が移動することでベーン6
の重り部が挿入される穴9を移動壁7に設け、流体の流
量が減少した時に、移動壁7を移動させてベーン6を含
めた流路幅を狭めることで、インペラ2から吐出する流
体の子午面速度を維持し、移動壁7の後流縁での流体の
剥離流れを抑制し、圧力損失を小さくして効率低下を最
小限に抑え、流体流量が減少しても効率を低下させるこ
となく流体の旋回損失を低減することができる遠心圧縮
機10とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディフーザ流路に
流体の旋回速度を減少させるベーンが備えられた遠心圧
縮機及びその運転方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、ビル空調等に用いられるターボ
冷凍機には遠心圧縮機が使用されている。遠心圧縮機
は、回転するインペラによって軸方向から流体を吸引
し、高速の速度エネルギを与えて径方向外側に吐出する
ものであり、インペラの外側には流体の旋回速度を減少
させるベーンが備えられたディフーザ流路が設けられて
いる。吐出された流体はベーンにより旋回速度が減らさ
れて減速され、圧力が高められていく。ディフーザ流路
の径方向外側にはスクロール室が設けられ、スクロール
室内でも減速・昇圧がなされる。そして、ターボ冷凍機
に使用される遠心圧縮機では、例えば、1段乃至3段程
度のインペラにより流体が送られて高圧の流体が排出さ
れる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ディフーザ流路にベー
ンが備えられた従来の遠心圧縮機では、規定の流体流量
の運転時にはベーンにより旋回速度が的確に減らされて
減速されるが、部分負荷運転時等に流体流量が減少する
と、インペラの周速度は一定であるので、流体の吐出が
旋回方向寄りとなって的確な案内ができなくなる虞があ
った。
【0004】本発明は上記状況に鑑みてなされたもの
で、流体流量が減少しても効率を低下させることなく流
体の旋回損失を低減することができる遠心圧縮機を提供
することを目的とする。
【0005】また、本発明は上記状況に鑑みてなされた
もので、流体流量が減少しても効率を低下させることな
く流体の旋回損失を低減することができる遠心圧縮機の
運転方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
の本発明の遠心圧縮機は、インペラの外周側にディフー
ザ流路を形成し、ディフーザ流路の壁面に流体の旋回速
度を減らすためのベーンを設け、流体の減少に応じて回
転軸方向の流路幅を狭める移動壁をベーンの少なくとも
前縁部に重ねて壁面に設け、移動壁が移動することでベ
ーンの重り部が挿入される溝部を移動壁に設けたことを
特徴とする。
【0007】そして、移動壁はベーンの前縁部から後縁
分に亘り配設され、ベーンの重り部が挿入される溝部は
ベーンと略同形状の穴であることを特徴とする。また、
移動壁はベーンの前縁部から後縁部に至る途中に亘り配
設され、ベーンの重り部が挿入される溝部はベーンの重
なり部と略同形状の切欠溝であることを特徴とする。ま
た、ベーンは回動自在に支持されると共に、流体が最小
流量のときのベーンの回動位置で移動壁が流路幅を狭め
るように移動して溝部がベーンに挿入されることを特徴
とする。
【0008】上記目的を達成するための本発明の遠心圧
縮機の運転方法は、回転するインペラにより流体を軸方
向に吸引し、ベーンにより流体の旋回速度を減少させた
状態で流体を径方向外側のディフーザ流路に吐出する遠
心圧縮機の運転方法において、吸引される流体の流量が
減少した際にベーンを含む部位のディフーザ流路の回転
軸方向の流路幅を狭めてインペラから吐出する流体の子
午面速度を維持することを特徴とする。
【0009】そして、ベーンを含む部位は、ベーンの前
縁部から後縁部に亘る部位であることを特徴とする。ま
た、ベーンを含む部位は、ベーンの前縁部から後縁部の
途中に亘る部位であることを特徴とする。また、吸引さ
れる流体の流量に応じてベーンを回動し、流体が最小流
量のときのベーンの回動位置でベーンを含む部位のディ
フーザ流路の回転軸方向の流路幅を狭めることを特徴と
する。
【0010】
【発明の実施の形態】図1には本発明の第1実施形態例
に係る遠心圧縮機の概略断面、図2にはインペラ及びベ
ーン側の斜視状況、図3には移動壁側の斜視状況、図4
には図1中のIV-IV 線矢視を示してある。また、図5に
はインペラの出口部における流体の速度状況、図6には
流体流量と効率との関係を表すグラフを示してある。
【0011】図1に示すように、遠心圧縮機10の回転
軸1にはインペラ2が設けられ、インペラ2は、例え
ば、軸方向に3段設けられている。インペラ2の径方向
外側(外周側)にはディフューザ流路3が形成されてい
る。回転軸1の回転により回転するインペラ2によって
入口部4から導入された流体は軸方向から吸引され、高
速の速度エネルギが与えられ流体が径方向外側のディフ
ューザ流路3に半径方向に吐出される。ディフーザ流路
3に半径方向に吐出された流体は減速されて圧力が高め
られ、リターン路5から次段のインペラ2に吸引され、
最終的に出口部5から昇圧された流体が排出される。
【0012】図1、図2に示すように、インペラ2の外
周外側におけるディフューザ流路3の一方の壁面3aに
はベーン6が円周方向に多数設けられ、ディフューザ流
路3に吐出された流体はベーン6により旋回速度が減ら
される。ベーン6が設けられていることにより、インペ
ラ2の出口の流体の流れ角度が大きくなっても損失が抑
制され、ディフューザ流路3の流路長等を適正化して大
型化することなく性能向上を図ることができる。尚、ベ
ーン6はディフューザ流路3の他方の壁面3bに設ける
ことも可能である。
【0013】一方、図1、図3に示すように、インペラ
2の外周外側におけるディフューザ流路3の他方の壁面
3bには円環状の移動壁7が設けられ、移動壁7は駆動
手段8によってディフューザ流路3の軸方向の流路幅を
狭めるように移動する。移動壁7は径方向ではベーン6
の前縁部から後縁部に亘りベーン6の外側まで重ねて
(少なくとも前縁部に重ねて)配置され、ベーン6に対
向する部位、即ち、重なり部にはベーン6と略同形状の
溝部としての穴9が形成されている。移動壁7が流路幅
方向に移動することで(図1中点線の状態)、図1、図
4に示すように、穴9にベーン6が挿入される。
【0014】ディフューザ流路3の流路幅及びベーン6
の形状及び角度は、所定の運転状態における流体の流量
のときに、最大の効率が得られるように設定されてい
る。このため、部分負荷運転時等に流体の流量が減少す
ると、インペラ2の周速度は一定なため、インペラ2の
出口部での流体の流れ角度が大きくなって(旋回方向に
倒れる)効率が低下する。このため、部分負荷運転時等
に流体の流量が減少した場合、移動壁7を移動させてデ
ィフューザ流路3の流路幅を狭めることで、インペラ2
の出口部での流体の流れ角度の増大を抑制している。
【0015】つまり、図5(a) に示すように、インペラ
2の周速度(一定)Uと、インペラ2の出口部における
インペラ2と流体の周方向の相対速度Wと、インペラ2
の出口部における流体の周方向の絶対速度Vとの関係に
より、インペラ2の出口部における流体の子午面速度V
m が決定され、子午面速度Vm により流体の径方向の流
れ角度が決まる。流体が所定の流量の場合、効率が低下
しない流れ角度となるような子午面速度Vm が得られ
る。
【0016】部分負荷運転時等に流体の流量が減少する
と、インペラ2の周速度Uは一定であるため、流量が減
少した分インペラ2の出口部における流体の周方向の絶
対速度Vが増加することで、インペラ2の出口部におけ
るインペラ2と流体の周方向の相対速度Wが減少し、図
5(b) に示すように、インペラ2の出口部における流体
の子午面速度Vm が小さくなる。子午面速度Vm が小さ
くなることで、流体の径方向の流れ角度が大きくなり効
率が低下する。
【0017】流体の流量が減少した時に、移動壁7を移
動させてディフューザ流路3の流路幅を狭めることで、
インペラ2の周速度Uは一定であるため、インペラ2の
出口部における流体の周方向の絶対速度Vが減少(径方
向への流れが増加)することで、インペラ2の出口部に
おけるインペラ2と流体の周方向の相対速度Wが増加
し、図5(b) に示した状態から図5(a) に示した状態の
ように、子午面速度Vmが大きくなり、効率が低下しな
い流れ角度となるような子午面速度Vm が得られる。
【0018】従って、流体の流量が減少した時に、移動
壁7を移動させてディフーザ流路3の回転軸1の軸方向
の流路幅を狭めることで、インペラ2から吐出する流体
の子午面速度Vm が維持され、インペラ2の出口部での
流体の流れ角度の増大が抑制されて効率が維持され、ベ
ーン6の上流側で角度のずれによる剥離を防止すること
ができる。
【0019】そして、移動壁7は径方向でベーン6の前
縁部から後縁部に亘り重ねて配置されて径方向の外側の
流路が確保されているので、移動壁7と壁面3bとの段
違い部分が径方向の外側になり、流体の流速が遅い部分
となる。このため、移動壁7の後流縁(段違い部分)で
の流体の剥離流れが抑制され、圧力損失が小さく効率低
下を最小限に抑えることができる。
【0020】図6に実線で示すように、移動壁7が径方
向でベーン6の前縁部から後縁部に亘り重ねて配置され
ている場合における流体の流量に対する効率が、設計流
量Pよりも流量が少ない側で、移動壁7が設けられてい
ない時の効率(図6に点線で示してある)よりも高くな
っている。つまり、流量が少ない場合でも、効率低下を
最小限に抑えることができる。
【0021】図7、図8に基づいて本発明の第2実施形
態例を説明する。図7には本発明の第2実施形態例に係
る遠心圧縮機の要部概略断面、図8には図7中のVIII-V
III線矢視を示してある。尚、図1乃至図6に示した第
1実施形態例の遠心圧縮機10の部材と同一部材には同
一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0022】図に示すように、第2実施形態例の遠心圧
縮機15は、インペラ2の外周外側におけるディフュー
ザ流路3の他方の壁面3bには円環状の移動壁11が設
けられ、移動壁11は駆動手段8によってディフューザ
流路3の軸方向の流路幅を狭めるように移動するように
なっている。移動壁11は径方向ではベーン6の前縁部
から後縁部の縁端部位に重ねて(少なくとも前縁部に重
ねて)配置され、ベーン6に対向する部位、即ち、重な
り部にはベーン6と略同形状の溝部としての切欠溝12
が形成されている。移動壁11が流路幅方向に移動する
ことで(図7中点線の状態)、切欠溝12がベーン6に
挿入される。
【0023】上述した遠心圧縮機15では、ベーン6の
後流側に移動壁11は存在しないが、ベーン6の後縁部
で流体の流速が遅くなる設計(比較的大きなディフュー
ザ流路3を確保できる等)であれば第1実施形態例と同
程度に流量が少ない場合の効率の低下を抑制することが
可能になる。そして、溝部として切欠溝12となってい
るので、溝部を切削等により加工することができ加工が
容易となる。
【0024】図9、図10に基づいて本発明の第3実施
形態例を説明する。図9には本発明の第3実施形態例に
係る遠心圧縮機の要部概略断面、図10には図9中のX-
X 線矢視を示してある。尚、図1乃至図6に示した第1
実施形態例の遠心圧縮機10の部材と同一部材には同一
符号を付して重複する説明は省略してある。
【0025】図に示すように、第3実施形態例の遠心圧
縮機20は、インペラ2の外周外側におけるディフュー
ザ流路3の他方の壁面3bには円環状の移動壁16が設
けられ、移動壁16は駆動手段8によってディフューザ
流路3の軸方向の流路幅を狭めるように移動するように
なっている。移動壁16は径方向ではベーン6の前縁部
から後縁部の縁端部に至る途中に亘り重ねて(少なくと
も前縁部に重ねて)配置され、ベーン6に対向する部
位、即ち、重なり部にはベーン6と略同形状の溝部とし
ての切欠17が形成されている。移動壁16が流路幅方
向に移動することで(図9中点線の状態)、切欠17が
ベーン6に挿入される。
【0026】上述した遠心圧縮機20では、ベーン6の
後流側に移動壁16は存在しないが、ベーン6の前縁部
から縁端部に至る途中で流体の流速が遅くなる設計(比
較的大きなディフューザ流路3を確保できる等)であれ
ば第1実施形態例と同程度に流量が少ない場合の効率の
低下を抑制することが可能になる。そして、溝部として
切欠17となっているので、溝部を切削等により簡単に
加工することができ加工が極めて容易となる。
【0027】図11、図12に基づいて本発明の第4実
施形態例を説明する。図11には本発明の第4実施形態
例に係る遠心圧縮機の要部概略断面、図12には図11
中のXII-XII 線矢視を示してある。尚、図1乃至図6に
示した第1実施形態例の遠心圧縮機10の部材と同一部
材には同一符号を付して重複する説明は省略してある。
【0028】図に示すように、第4実施形態例の遠心圧
縮機25は、インペラ2の外周外側におけるディフュー
ザ流路3の他方の壁面3bにはベーン21が円周方向に
多数設けられ、ベーン21回転軸1と平行な回動軸22
に支持されている。ベーン21は図示しない駆動手段に
より回動軸22を介して回動自在となっている。ディフ
ューザ流路3に吐出された流体はベーン21により旋回
速度が減らされる。この時、流体の流量に応じて、即
ち、流れ角度に応じてベーン21が回動される。
【0029】ベーン21が設けられていることにより、
インペラ2の出口の流体の流れ角度が大きくなっても損
失が抑制され、ディフューザ流路3の流路長等を適正化
して大型化することなく性能向上を図ることができる。
そして、ベーン21が回動じざいとなっていることで、
広い流量範囲で旋回流を抑制することができる
【0030】一方、インペラ2の外周外側におけるディ
フューザ流路3の壁面3bには円環状の移動壁23が設
けられ、移動壁23は駆動手段8によってディフューザ
流路3の軸方向の流路幅を狭めるように移動する。移動
壁23は、最小流量におけるベーン21の回動角度の状
態で、径方向ではベーン21の前縁部から後縁部に亘り
ベーン21の外側まで重ねて(少なくとも前縁部に重ね
て)配置され、ベーン21に対向する部位、即ち、重な
り部には最小流量におけるベーン21の回動角度のベー
ン21と略同形状の溝部としての穴24が形成されてい
る。移動壁23が流路幅方向に移動することで(図11
中点線の状態)、穴24に最小流量における回動角度の
ベーン21が挿入される。
【0031】上述した遠心圧縮機25では、流体の流量
に応じてベーン21の回動角度を変更できる遠心圧縮機
25において、最小流量におけるベーン21の回動角度
の状態で、更に流量が少ない場合の効率の低下を抑制す
ることが可能になる。その他、第1実施形態例と同様の
作用・効果が得られる。
【0032】図13、図14に基づいて本発明の第5実
施形態例を説明する。図13には本発明の第5実施形態
例に係る遠心圧縮機の要部概略断面、図14には図13
中のXIV-XIV 線矢視を示してある。尚、図1乃至図6に
示した第1実施形態例の遠心圧縮機10及び図11、図
12に示した第4実施形態例の遠心圧縮機25の部材と
同一部材には同一符号を付して重複する説明は省略して
ある。
【0033】図に示すように、第5実施形態例の遠心圧
縮機30は、インペラ2の外周外側におけるディフュー
ザ流路3の壁面3bには円環状の移動壁26が設けら
れ、移動壁26は駆動手段8によってディフューザ流路
3の軸方向の流路幅を狭めるように移動する。移動壁2
6は、最小流量におけるベーン21の回動角度の状態
で、径方向ではベーン21の前縁部から後縁部にの縁端
部位に重ねて(少なくとも前縁部に重ねて)配置され、
ベーン21に対向する部位、即ち、重なり部には最小流
量におけるベーン21の回動角度のベーン21と略同形
状の溝部としての切欠翼型溝27が形成されている。移
動壁26が流路幅方向に移動することで(図13中点線
の状態)、切欠翼型溝27に最小流量における回動角度
のベーン21が挿入される。
【0034】上述した遠心圧縮機30では、流体の流量
に応じてベーン21の回動角度を変更できる遠心圧縮機
30において、最小流量におけるベーン21の回動角度
の状態で、更に流量が少ない場合の効率の低下を抑制す
ることが可能になる。最小流量におけるベーン21の回
動角度の状態でベーン21の後流側に移動壁26は存在
しないが、ベーン21の後縁部で流体の流速が遅くなる
設計(比較的大きなディフューザ流路3を確保できる
等)であれば第4実施形態例と同程度に流量が更に少な
い場合の効率の低下を抑制することが可能になる。そし
て、溝部として切欠翼型溝27となっているので、溝部
を切削等により加工することができ加工が容易となる。
【0035】尚、図15に示すように、切欠翼型溝27
に代えて最小流量におけるベーン21の回動角度の状態
のベーン21がの長手方向上部が開口する切込み穴28
とすることも可能である。この場合、溝部である切込み
穴28を切削等により簡単に加工することができ加工が
極めて容易となる。
【0036】
【発明の効果】本発明の遠心圧縮機は、インペラの外周
側にディフーザ流路を形成し、ディフーザ流路の壁面に
流体の旋回速度を減らすためのベーンを設け、流体の減
少に応じて回転軸方向の流路幅を狭める移動壁をベーン
の少なくとも前縁部に重ねてベーン側の壁面に設け、移
動壁が移動することでベーンの重り部が挿入される溝部
を移動壁に設けたので、流体の流量が減少した時に、移
動壁を移動させて流路幅を狭めることで、インペラから
吐出する流体の子午面速度が維持され、移動壁の後流縁
での流体の剥離流れが抑制され、圧力損失が小さく効率
低下を最小限に抑えることができる。この結果、流体流
量が減少しても効率を低下させることなく流体の旋回損
失を低減することができる遠心圧縮機となる。
【0037】そして、移動壁はベーンの前縁部から後縁
分に亘り配設され、ベーンの重り部が挿入される溝部は
ベーンと略同形状の穴であるので、ベーンの後流側まで
流路を狭めることが可能になる。
【0038】また、移動壁はベーンの前縁部から後縁部
に至る途中に亘り配設され、ベーンの重り部が挿入され
る溝部はベーンの重なり部と略同形状の切欠溝であるの
で、溝部の加工が容易となる。
【0039】また、ベーンは回動自在に支持されると共
に、流体が最小流量のときのベーンの回動位置で移動壁
が流路幅を狭めるように移動して溝部がベーンに挿入さ
れるので、最小流量におけるベーンの回動角度の状態
で、更に流量が少ない場合の効率の低下を抑制すること
が可能になる。
【0040】本発明の遠心圧縮機の運転方法は、回転す
るインペラにより流体を軸方向に吸引し、ベーンにより
流体の旋回速度を減少させた状態で流体を径方向外側の
ディフーザ流路に吐出する遠心圧縮機の運転方法におい
て、吸引される流体の流量が減少した際にベーンを含む
部位のディフーザ流路の回転軸方向の流路幅を狭めてイ
ンペラから吐出する流体の子午面速度を維持するように
したので、移動壁の後流縁での流体の剥離流れが抑制さ
れ、圧力損失が小さく効率低下を最小限に抑えることが
できる。この結果、流体流量が減少しても効率を低下さ
せることなく流体の旋回損失を低減することができる遠
心圧縮機の運転方法となる。
【0041】そして、ベーンを含む部位は、ベーンの前
縁部から後縁部に亘る部位であるので、ベーンの後流側
まで流路を狭めることが可能になる。
【0042】また、ベーンを含む部位は、ベーンの前縁
部から後縁部の途中に亘る部位であるので、ベーンが挿
入される溝部の加工が容易となる。
【0043】また、吸引される流体の流量に応じてベー
ンを回動し、流体が最小流量のときのベーンの回動位置
でベーンを含む部位のディフーザ流路の回転軸方向の流
路幅を狭めるようにしたので、最小流量におけるベーン
の回動角度の状態で、更に流量が少ない場合の効率の低
下を抑制することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態例に係る遠心圧縮機の概
略断面図。
【図2】インペラ及びベーン側の斜視図。
【図3】移動壁側の斜視図。
【図4】図1中のIV-IV 線矢視図。
【図5】インペラの出口部における流体の速度状況説明
図。
【図6】流体流量と効率との関係を表すグラフ。
【図7】本発明の第2実施形態例に係る遠心圧縮機の要
部概略断面図。
【図8】図7中のVIII-VIII 線矢視図。
【図9】本発明の第3実施形態例に係る遠心圧縮機の要
部概略断面図。
【図10】図9中のX-X 線矢視図。
【図11】本発明の第4実施形態例に係る遠心圧縮機の
要部概略断面図。
【図12】図11中のXII-XII 線矢視図。
【図13】本発明の第5実施形態例に係る遠心圧縮機の
要部概略断面図。
【図14】図13中のXIV-XIV 線矢視図。
【図15】溝部の他の実施形態例の断面図。
【符号の説明】 1 回転軸 2 インペラ 3 ディフューザ 4 入口部 5 出口部 6,21 ベーン 7,11,16,23,26 移動壁 8 駆動手段 9,24 穴 10,15,20,25,30 遠心圧縮機 12 切欠溝 17 切欠 22 回動軸 27 切欠翼型溝

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インペラの外周側にディフーザ流路を形
    成し、ディフーザ流路の壁面に流体の旋回速度を減らす
    ためのベーンを設け、流体の減少に応じて回転軸方向の
    流路幅を狭める移動壁をベーンの少なくとも前縁部に重
    ねて壁面に設け、移動壁が移動することでベーンの重り
    部が挿入される溝部を移動壁に設けたことを特徴とする
    遠心圧縮機。
  2. 【請求項2】 請求項1において、移動壁はベーンの前
    縁部から後縁分に亘り配設され、ベーンの重り部が挿入
    される溝部はベーンと略同形状の穴であることを特徴と
    する遠心圧縮機。
  3. 【請求項3】 請求項1において、移動壁はベーンの前
    縁部から後縁部に至る途中に亘り配設され、ベーンの重
    り部が挿入される溝部はベーンの重なり部と略同形状の
    切欠溝であることを特徴とする遠心圧縮機。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれか一項に
    おいて、ベーンは回動自在に支持されると共に、流体が
    最小流量のときのベーンの回動位置で移動壁が流路幅を
    狭めるように移動して溝部がベーンに挿入されることを
    特徴とする遠心圧縮機。
  5. 【請求項5】 回転するインペラにより流体を軸方向に
    吸引し、ベーンにより流体の旋回速度を減少させた状態
    で流体を径方向外側のディフーザ流路に吐出する遠心圧
    縮機の運転方法において、吸引される流体の流量が減少
    した際にベーンを含む部位のディフーザ流路の回転軸方
    向の流路幅を狭めてインペラから吐出する流体の子午面
    速度を維持することを特徴とする遠心圧縮機の運転方
    法。
  6. 【請求項6】 請求項5において、ベーンを含む部位
    は、ベーンの前縁部から後縁部に亘る部位であることを
    特徴とする遠心圧縮機の運転方法。
  7. 【請求項7】 請求項5において、ベーンを含む部位
    は、ベーンの前縁部から後縁部の途中に亘る部位である
    ことを特徴とする遠心圧縮機の運転方法。
  8. 【請求項8】 請求項5乃至請求項7のいずれか一項に
    おいて、吸引される流体の流量に応じてベーンを回動
    し、流体が最小流量のときのベーンの回動位置でベーン
    を含む部位のディフーザ流路の回転軸方向の流路幅を狭
    めることを特徴とする遠心圧縮機の運転方法。
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