JP2003292738A - 封止用樹脂組成物および電子部品封止装置 - Google Patents
封止用樹脂組成物および電子部品封止装置Info
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- JP2003292738A JP2003292738A JP2002104608A JP2002104608A JP2003292738A JP 2003292738 A JP2003292738 A JP 2003292738A JP 2002104608 A JP2002104608 A JP 2002104608A JP 2002104608 A JP2002104608 A JP 2002104608A JP 2003292738 A JP2003292738 A JP 2003292738A
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- resin
- resin composition
- sealing
- polyvinylcarbazole
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- Structures Or Materials For Encapsulating Or Coating Semiconductor Devices Or Solid State Devices (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温でのリフローに耐え得る封止用樹脂組成
物およびこの樹脂組成物で封止されてPCT試験など高
信頼性の電子部品封止装置を提供する。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹
脂、(C)ポリビニルカルバゾールおよび(D)無機充
填剤を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、前記
(C)特定のポリビニルカルバゾールを0.1〜10.
0量%、好ましくは0.5〜5.0重量%、また前記
(D)無機充填剤を70〜95重量%の割合で含有して
なる封止用樹脂組成物である。また、この封止用樹脂組
成物の硬化物によって電子部品を封止してなる電子部品
封止装置である。
物およびこの樹脂組成物で封止されてPCT試験など高
信頼性の電子部品封止装置を提供する。 【解決手段】(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹
脂、(C)ポリビニルカルバゾールおよび(D)無機充
填剤を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、前記
(C)特定のポリビニルカルバゾールを0.1〜10.
0量%、好ましくは0.5〜5.0重量%、また前記
(D)無機充填剤を70〜95重量%の割合で含有して
なる封止用樹脂組成物である。また、この封止用樹脂組
成物の硬化物によって電子部品を封止してなる電子部品
封止装置である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、封止用樹脂組成物
および電子部品封止装置に関する。
および電子部品封止装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体装置の封止樹脂としては、
ノボラック型フェノール樹脂を硬化剤とするエポキシ樹
脂組成物が用いられており、その硬化物が耐湿性、高温
電気特性、成形性などに優れているため、モールド型封
止樹脂の主流になっている。ところで、近年、電子機器
の高密度実装化および組立工程の自動化の要求から、半
導体装置の実装方法は、従来からのピン挿入タイプから
表面実装タイプへと移行してきている。表面実装方法で
基板にパッケージを半田付けする際には、基板上のクリ
ーム半田を、赤外線やフロロカーボン蒸気で加熱し、パ
ッケージのリードと接続する方法が採られている。この
とき、パッケージ全体は215〜260℃の高温にさら
されることになる。この急激な加熱が原因になって、パ
ッケージにクラックが発生し、デバイスの信頼性の極端
な低下を引き起こすことがあり、現在表面実装法におけ
る大きな問題の一つになっている。すなわち、そのメカ
ニズムは、吸湿した樹脂が高温にさらされ、パッケージ
内部の水が気化膨張することによって、パッケージが膨
れ、そのときの応力によって樹脂が破壊に至るというも
のである。
ノボラック型フェノール樹脂を硬化剤とするエポキシ樹
脂組成物が用いられており、その硬化物が耐湿性、高温
電気特性、成形性などに優れているため、モールド型封
止樹脂の主流になっている。ところで、近年、電子機器
の高密度実装化および組立工程の自動化の要求から、半
導体装置の実装方法は、従来からのピン挿入タイプから
表面実装タイプへと移行してきている。表面実装方法で
基板にパッケージを半田付けする際には、基板上のクリ
ーム半田を、赤外線やフロロカーボン蒸気で加熱し、パ
ッケージのリードと接続する方法が採られている。この
とき、パッケージ全体は215〜260℃の高温にさら
されることになる。この急激な加熱が原因になって、パ
ッケージにクラックが発生し、デバイスの信頼性の極端
な低下を引き起こすことがあり、現在表面実装法におけ
る大きな問題の一つになっている。すなわち、そのメカ
ニズムは、吸湿した樹脂が高温にさらされ、パッケージ
内部の水が気化膨張することによって、パッケージが膨
れ、そのときの応力によって樹脂が破壊に至るというも
のである。
【0003】これに対して、封止樹脂の側からの解決と
しては、(a)発生する水蒸気圧を抑えるため樹脂の吸
湿を軽減する、(b)生じる水蒸気圧に耐えるだけの接
着強度をもたせる、ことが有効である。
しては、(a)発生する水蒸気圧を抑えるため樹脂の吸
湿を軽減する、(b)生じる水蒸気圧に耐えるだけの接
着強度をもたせる、ことが有効である。
【0004】そこで、エポキシ樹脂や硬化剤フェノール
樹脂として柔軟疎水骨格の構造をもつものを用い、かつ
充てん剤を多量に配合した樹脂組成物が提案されてい
る。しかしながら、これらの樹脂組成物は、ノボラック
タイプの封止樹脂に比べて高価なうえ、成形作業性に劣
るという問題があった。
樹脂として柔軟疎水骨格の構造をもつものを用い、かつ
充てん剤を多量に配合した樹脂組成物が提案されてい
る。しかしながら、これらの樹脂組成物は、ノボラック
タイプの封止樹脂に比べて高価なうえ、成形作業性に劣
るという問題があった。
【0005】一方、最近における環境についての関心の
高まりから、半導体パッケージの分野においても外装や
接合に使用される半田からの鉛の除去が課題となってい
る。現在、鉛を使用しない半田のうち、半導体のパッケ
ージ分野に使用可能な半田の多くは従来の半田に比較し
て融点が高く、前述したようにリフロー温度は相当高く
なる。その結果、加熱により発生する水蒸気圧はいっそ
う増大し、封止樹脂には更に優れた耐リフロー性が要求
されている。
高まりから、半導体パッケージの分野においても外装や
接合に使用される半田からの鉛の除去が課題となってい
る。現在、鉛を使用しない半田のうち、半導体のパッケ
ージ分野に使用可能な半田の多くは従来の半田に比較し
て融点が高く、前述したようにリフロー温度は相当高く
なる。その結果、加熱により発生する水蒸気圧はいっそ
う増大し、封止樹脂には更に優れた耐リフロー性が要求
されている。
【0006】また、同時に、パッケージの薄型化、多ピ
ン化に伴い、コプラナリティが問題となっており、封止
樹脂の反りを改善する必要もある。
ン化に伴い、コプラナリティが問題となっており、封止
樹脂の反りを改善する必要もある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の封止
用樹脂組成物における上記欠点を解消し、上記要望に応
えるためになされたもので、高温でのリフローに耐え得
る封止用樹脂組成物およびこの樹脂組成物で封止されて
PCT試験など高信頼性の電子部品封止装置を提供しよ
うとするものである。
用樹脂組成物における上記欠点を解消し、上記要望に応
えるためになされたもので、高温でのリフローに耐え得
る封止用樹脂組成物およびこの樹脂組成物で封止されて
PCT試験など高信頼性の電子部品封止装置を提供しよ
うとするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の目的
を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、一般的なエポキ
シ樹脂組成物であっても、特定の配合化合物としてポリ
ビニルカルバゾールを用いることによって、成形性とと
もに耐リフロークラック性に優れた樹脂組成物が得られ
ることを見いだし、本発明を完成させたものである。
を達成しようと鋭意研究を重ねた結果、一般的なエポキ
シ樹脂組成物であっても、特定の配合化合物としてポリ
ビニルカルバゾールを用いることによって、成形性とと
もに耐リフロークラック性に優れた樹脂組成物が得られ
ることを見いだし、本発明を完成させたものである。
【0009】即ち、本発明は、(A)エポキシ樹脂、
(B)フェノール樹脂、(C)下記一般式に示すポリビ
ニルカルバゾールおよび
(B)フェノール樹脂、(C)下記一般式に示すポリビ
ニルカルバゾールおよび
【化3】
(但し、式中、nは1以上の整数を表す)(D)無機充
填剤を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、前記
(C)ポリビニルカルバゾールを0.1〜10.0重量
%、また前記(D)無機充填剤を70〜95重量%の割
合でそれぞれ含有してなることを特徴とする封止用樹脂
組成物であり、また、この封止用樹脂組成物の硬化物に
よって、部品素子を封止してなることを特徴とする電子
部品封止装置である。
填剤を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、前記
(C)ポリビニルカルバゾールを0.1〜10.0重量
%、また前記(D)無機充填剤を70〜95重量%の割
合でそれぞれ含有してなることを特徴とする封止用樹脂
組成物であり、また、この封止用樹脂組成物の硬化物に
よって、部品素子を封止してなることを特徴とする電子
部品封止装置である。
【0010】以下、本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明に用いる(A)エポキシ樹脂として
は、その分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する化
合物である限り、分子構造および分子量など特に制限は
なく、一般に封止用材料として使用されるものを広く包
含することができる。例えば、フェノールノボラック
型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、ビスフェ
ノールA型等の芳香族系、またはシクロヘキサン誘導体
等脂肪族系のエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポ
キシ樹脂は、単独もしくは2種類以上混合して用いるこ
とができる。
は、その分子中にエポキシ基を少なくとも2個有する化
合物である限り、分子構造および分子量など特に制限は
なく、一般に封止用材料として使用されるものを広く包
含することができる。例えば、フェノールノボラック
型、クレゾールノボラック型、ビフェニル型、ビスフェ
ノールA型等の芳香族系、またはシクロヘキサン誘導体
等脂肪族系のエポキシ樹脂が挙げられる。これらのエポ
キシ樹脂は、単独もしくは2種類以上混合して用いるこ
とができる。
【0012】本発明に用いる(B)フェノール樹脂とし
ては、分子中にフェノール性水酸基を有するものであれ
ば、特に制限するものではない。これらの樹脂は、単独
もしくは2種類以上混合して用いることができる。水酸
基当量は、130以上であることが好ましい。これは、
十分な難燃性・低吸湿性が得られためである。また、信
頼性を確保するために、樹脂中に含まれるフリーのフェ
ノール類の濃度が1重量%以下であることが好ましい。
これらフェノール樹脂の具体例としては、ビフェノール
ノボラック型フェノール樹脂のMEH−7851シリー
ズ(明和化成社製、商品名)、フェノールアラルキル樹
脂のXL、XLCシリーズ(三井化学社製、商品名)、
多官能芳香族フェノール樹脂のEPIシリーズ(鹿島工
業社製、商品名)、テルペンフェノール樹脂等が挙げら
れ、これらの樹脂は、単独もしくは2種類以上混合して
用いることができる。
ては、分子中にフェノール性水酸基を有するものであれ
ば、特に制限するものではない。これらの樹脂は、単独
もしくは2種類以上混合して用いることができる。水酸
基当量は、130以上であることが好ましい。これは、
十分な難燃性・低吸湿性が得られためである。また、信
頼性を確保するために、樹脂中に含まれるフリーのフェ
ノール類の濃度が1重量%以下であることが好ましい。
これらフェノール樹脂の具体例としては、ビフェノール
ノボラック型フェノール樹脂のMEH−7851シリー
ズ(明和化成社製、商品名)、フェノールアラルキル樹
脂のXL、XLCシリーズ(三井化学社製、商品名)、
多官能芳香族フェノール樹脂のEPIシリーズ(鹿島工
業社製、商品名)、テルペンフェノール樹脂等が挙げら
れ、これらの樹脂は、単独もしくは2種類以上混合して
用いることができる。
【0013】フェノール樹脂の配合割合は、フェノール
樹脂のフェノール性水酸基数と前述したエポキシ樹脂の
エポキシ基数との基数の比(フェノール性水酸基数/エ
ポキシ基数)が0.5〜1.5の範囲内であることが望
ましい。上記比が0.5未満では硬化反応が十分に起こ
りにくく、1.5を超えると、硬化物の特性、特に耐湿
性が劣化しやすく好ましくない。従って上記の範囲内に
限定するのがよい。
樹脂のフェノール性水酸基数と前述したエポキシ樹脂の
エポキシ基数との基数の比(フェノール性水酸基数/エ
ポキシ基数)が0.5〜1.5の範囲内であることが望
ましい。上記比が0.5未満では硬化反応が十分に起こ
りにくく、1.5を超えると、硬化物の特性、特に耐湿
性が劣化しやすく好ましくない。従って上記の範囲内に
限定するのがよい。
【0014】本発明に用いる(C)のポリビニルカルバ
ゾールは、次の構造式に示されるものであり、その分子
量は特に制約されるものではなく、任意のものが使用で
きる。
ゾールは、次の構造式に示されるものであり、その分子
量は特に制約されるものではなく、任意のものが使用で
きる。
【0015】
【化4】
(但し、式中、nは1以上の整数を表す)(C)ポリビ
ニルカルバゾールの配合割合は、全体の樹脂組成物に対
して0.1〜10.0重量%、より好ましくは0.5〜
5.0重量%の割合に含有することが望ましい。その割
合が0.1重量%未満では、耐クラック性に向上がな
く、また、10.0重量%を超えると、硬化性が劣化す
るするおそれがある。
ニルカルバゾールの配合割合は、全体の樹脂組成物に対
して0.1〜10.0重量%、より好ましくは0.5〜
5.0重量%の割合に含有することが望ましい。その割
合が0.1重量%未満では、耐クラック性に向上がな
く、また、10.0重量%を超えると、硬化性が劣化す
るするおそれがある。
【0016】本発明に用いる(D)の無機充填剤として
は、溶融シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ
素、窒化アルミ等が挙げられ、これらは、単独もしくは
2種類以上混合して用いることができる。これらのなか
でも、コスト、特性のバランスを考えると溶融シリカが
最適である。無機充填剤の配合割合は、全体の樹脂組成
物に対して70〜95重量%、より好ましくは80〜9
0重量%の割合で含有することが望ましい。その割合が
70重量%未満では、難燃性および耐クラック性に劣
り、また、95重量%を超えると、流動性が低下して成
形性に劣り実用に適さない。
は、溶融シリカ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ
素、窒化アルミ等が挙げられ、これらは、単独もしくは
2種類以上混合して用いることができる。これらのなか
でも、コスト、特性のバランスを考えると溶融シリカが
最適である。無機充填剤の配合割合は、全体の樹脂組成
物に対して70〜95重量%、より好ましくは80〜9
0重量%の割合で含有することが望ましい。その割合が
70重量%未満では、難燃性および耐クラック性に劣
り、また、95重量%を超えると、流動性が低下して成
形性に劣り実用に適さない。
【0017】本発明の封止用樹脂組成物は、前述した
(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)ポ
リビニルカルバゾールおよび(D)無機充填剤を主成分
とするが、本発明の目的に反しない限度において、また
必要に応じて、例えば、天然ワックス類、合成ワックス
類、エステル類等の離型剤、エラストマー等の低応力化
成分、カーボンブラック等の着色剤、シランカップリン
グ剤等の無機充填剤の処理剤、種々の硬化促進剤などを
適宜、添加配合することができる。
(A)エポキシ樹脂、(B)フェノール樹脂、(C)ポ
リビニルカルバゾールおよび(D)無機充填剤を主成分
とするが、本発明の目的に反しない限度において、また
必要に応じて、例えば、天然ワックス類、合成ワックス
類、エステル類等の離型剤、エラストマー等の低応力化
成分、カーボンブラック等の着色剤、シランカップリン
グ剤等の無機充填剤の処理剤、種々の硬化促進剤などを
適宜、添加配合することができる。
【0018】本発明の封止用樹脂組成物を成形材料とし
て調製する場合の一般的な方法としては、前述したエポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、
無機充填剤、その他成分を配合し、ミキサー等によって
十分均一に混合した後、さらに熱ロールによる溶融混合
処理、またはニーダ等による混練処理を行い、次いで冷
却固化させ、適当な大きさに粉砕して成形材料とするこ
とができる。こうして得られた成形材料は、半導体封止
をはじめとする電子部品(電気部品を含む)の封止、被
覆、絶縁等に適用すれば、優れた特性と信頼性を付与さ
せることができる。
て調製する場合の一般的な方法としては、前述したエポ
キシ樹脂、フェノール樹脂、ポリビニルカルバゾール、
無機充填剤、その他成分を配合し、ミキサー等によって
十分均一に混合した後、さらに熱ロールによる溶融混合
処理、またはニーダ等による混練処理を行い、次いで冷
却固化させ、適当な大きさに粉砕して成形材料とするこ
とができる。こうして得られた成形材料は、半導体封止
をはじめとする電子部品(電気部品を含む)の封止、被
覆、絶縁等に適用すれば、優れた特性と信頼性を付与さ
せることができる。
【0019】本発明の電子部品封止装置は、上記のよう
にして得られた封止用樹脂を用いて、半導体チップを封
止することにより容易に製造することができる。封止の
最も一般的な方法としては、低圧トランスファー成形が
あるが、射出成形、圧縮成形および注型などによる封止
も可能である。封止用樹脂組成物は封止成形の際の加熱
によって硬化し、最終的にはこの組成物の硬化物によっ
て封止された電子部品封止装置が得られる。加熱による
硬化は、150℃以上に加熱して後硬化させることが望
ましい。封止を行う電子部品装置としては、例えば、集
積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、
ダイオード、コンデンサ等で特に限定されるものではな
い。
にして得られた封止用樹脂を用いて、半導体チップを封
止することにより容易に製造することができる。封止の
最も一般的な方法としては、低圧トランスファー成形が
あるが、射出成形、圧縮成形および注型などによる封止
も可能である。封止用樹脂組成物は封止成形の際の加熱
によって硬化し、最終的にはこの組成物の硬化物によっ
て封止された電子部品封止装置が得られる。加熱による
硬化は、150℃以上に加熱して後硬化させることが望
ましい。封止を行う電子部品装置としては、例えば、集
積回路、大規模集積回路、トランジスタ、サイリスタ、
ダイオード、コンデンサ等で特に限定されるものではな
い。
【0020】
【作用】本発明の封止用樹脂組成物および電子部品封止
装置は、樹脂成分の1つとして特定のポリビニルカルバ
ゾールを用いたことにより、目的とする特性が得られる
ものである。即ち、ポリビニルカルバゾールは優れた耐
リフロー性を示し電子部品封止装置において信頼性を向
上させることができる。
装置は、樹脂成分の1つとして特定のポリビニルカルバ
ゾールを用いたことにより、目的とする特性が得られる
ものである。即ち、ポリビニルカルバゾールは優れた耐
リフロー性を示し電子部品封止装置において信頼性を向
上させることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】次に、本発明を実施例によって具
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。以下の実施例および比較例にお
いて「%」とは「重量%」を意味する。
体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限
定されるものではない。以下の実施例および比較例にお
いて「%」とは「重量%」を意味する。
【0022】実施例1
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量2
00)9.7%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)4.9%、前記化4に示したポリビ
ニルカルバゾール(関東化学社製)1.0%、臭素化エ
ポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商品名)2
%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商品名)8
0%、三酸化アンチモン2%およびエステル系ワックス
のリコワックス(クラリアントジャパン社製、商品名)
1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜95℃で
混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造した。
00)9.7%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)4.9%、前記化4に示したポリビ
ニルカルバゾール(関東化学社製)1.0%、臭素化エ
ポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商品名)2
%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商品名)8
0%、三酸化アンチモン2%およびエステル系ワックス
のリコワックス(クラリアントジャパン社製、商品名)
1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜95℃で
混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造した。
【0023】この成形材料を175℃に加熱した金型内
にトランスファー注入し、硬化させて成形品(封止品)
を成形した。この成形品について燃焼性および信頼性の
試験を行った。その結果を表1に示す。
にトランスファー注入し、硬化させて成形品(封止品)
を成形した。この成形品について燃焼性および信頼性の
試験を行った。その結果を表1に示す。
【0024】実施例2
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量2
00)13.3%に、ノボラック型フェノール樹脂(フ
ェノール当量105)6.7%、前記の化4に示すポリ
ビニルカルバゾール(関東化学社製)1.0%、臭素化
エポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商品名)
2%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商品名)
75%、三酸化アンチモン2%およびエステル系ワック
スのリコワックス(クラリアントジャパン社製、商品
名)1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜95
℃で混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造した。
00)13.3%に、ノボラック型フェノール樹脂(フ
ェノール当量105)6.7%、前記の化4に示すポリ
ビニルカルバゾール(関東化学社製)1.0%、臭素化
エポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商品名)
2%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商品名)
75%、三酸化アンチモン2%およびエステル系ワック
スのリコワックス(クラリアントジャパン社製、商品
名)1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜95
℃で混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造した。
【0025】この成形材料について、実施例1における
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
【0026】実施例3
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量2
00)9.0%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)4.6%、前記化4に示したポリビ
ニルカルバゾール(関東化学社製、商品名)1.0%、
臭素化エポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商
品名)2%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商
品名)80%、三酸化アンチモン2%およびエステル系
ワックスのリコワックス(クラリアントジャパン社製、
商品名)1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜
95℃で混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造し
た。
00)9.0%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)4.6%、前記化4に示したポリビ
ニルカルバゾール(関東化学社製、商品名)1.0%、
臭素化エポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商
品名)2%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商
品名)80%、三酸化アンチモン2%およびエステル系
ワックスのリコワックス(クラリアントジャパン社製、
商品名)1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜
95℃で混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造し
た。
【0027】この成形材料について、実施例1における
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
【0028】実施例4
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量2
00)7.0%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)3.5%、前記化4に示したポリビ
ニルカルバゾール(関東化学社製)5.0%、臭素化エ
ポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商品名)2
%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商品名)8
0%、三酸化アンチモン2%およびエステル系ワックス
のリコワックス(クラリアントジャパン社製、商品名)
1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜95℃で
混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造した。
00)7.0%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)3.5%、前記化4に示したポリビ
ニルカルバゾール(関東化学社製)5.0%、臭素化エ
ポキシ樹脂のBREN−S(日本化薬社製、商品名)2
%、溶融シリカ粉末のRD−8(龍森社製、商品名)8
0%、三酸化アンチモン2%およびエステル系ワックス
のリコワックス(クラリアントジャパン社製、商品名)
1.0%を配合し常温で混合し、さらに90〜95℃で
混練してこれを冷却粉砕して成形材料を製造した。
【0029】この成形材料について、実施例1における
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
【0030】比較例1
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(エポキシ当量2
00)9.5%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)5.5%、臭素化エポキシ樹脂のB
REN−S(日本化薬社製、商品名)2%、溶融シリカ
粉末のRD−8(龍森社製、商品名)80%、三酸化ア
ンチモン2%およびエステル系ワックスのリコワックス
(クラリアントジャパン社製、商品名)1.0%を配合
し常温で混合し、さらに90〜95℃で混練してこれを
冷却粉砕して成形材料を作成した。
00)9.5%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェ
ノール当量105)5.5%、臭素化エポキシ樹脂のB
REN−S(日本化薬社製、商品名)2%、溶融シリカ
粉末のRD−8(龍森社製、商品名)80%、三酸化ア
ンチモン2%およびエステル系ワックスのリコワックス
(クラリアントジャパン社製、商品名)1.0%を配合
し常温で混合し、さらに90〜95℃で混練してこれを
冷却粉砕して成形材料を作成した。
【0031】この成形材料について、実施例1における
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
【0032】比較例2
ビフェニル型エポキシ樹脂(エポキシ当量180)8.
5%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当量
105)6.5%、臭素化エポキシ樹脂のBREN−S
(日本化薬社製、商品名)2%、溶融シリカ粉末のRD
−8(龍森社製、商品名)80%、三酸化アンチモン2
%およびエステル系ワックスのリコワックス(クラリア
ントジャパン社製、商品名)1.0%を配合し常温で混
合し、さらに90〜95℃で混練してこれを冷却粉砕し
て成形材料を作成した。
5%に、ノボラック型フェノール樹脂(フェノール当量
105)6.5%、臭素化エポキシ樹脂のBREN−S
(日本化薬社製、商品名)2%、溶融シリカ粉末のRD
−8(龍森社製、商品名)80%、三酸化アンチモン2
%およびエステル系ワックスのリコワックス(クラリア
ントジャパン社製、商品名)1.0%を配合し常温で混
合し、さらに90〜95℃で混練してこれを冷却粉砕し
て成形材料を作成した。
【0033】この成形材料について、実施例1における
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
と同様に、成形品を得るとともに各種試験をした。その
結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
*1:成形材料を用いて試験用デバイスを、175℃で
のトランスファー成形をして20個の封止パッケージを
つくり、180℃において4時間アフターキュアを行な
った。次いで、このパッケージを85℃、相対湿度60
%の雰囲気中に168時間放置して吸湿処理を行なった
後、最高温度260℃のIRリフロー炉に3回通した。
この時点でパッケージのクラック発生数を調べて吸湿処
理後リフロー炉試験の耐クラック性を評価した。
のトランスファー成形をして20個の封止パッケージを
つくり、180℃において4時間アフターキュアを行な
った。次いで、このパッケージを85℃、相対湿度60
%の雰囲気中に168時間放置して吸湿処理を行なった
後、最高温度260℃のIRリフロー炉に3回通した。
この時点でパッケージのクラック発生数を調べて吸湿処
理後リフロー炉試験の耐クラック性を評価した。
【0035】*2:上記吸湿・高温処理リフロー炉を経
た20個のパッケージを、さらに127℃の飽和水蒸気
雰囲気中に500時間放置するプレッシャクッカ試験
(PCT)を行ない、100時間毎に不良(リーク不
良、オープン不良)の発生数を調べて信頼性を評価し
た。
た20個のパッケージを、さらに127℃の飽和水蒸気
雰囲気中に500時間放置するプレッシャクッカ試験
(PCT)を行ない、100時間毎に不良(リーク不
良、オープン不良)の発生数を調べて信頼性を評価し
た。
【0036】
【発明の効果】以上の説明および表1から明らかなよう
に、本発明の封止用樹脂組成物および電子部品封止装置
は、優れた耐リフロークラック性を示すものである。
に、本発明の封止用樹脂組成物および電子部品封止装置
は、優れた耐リフロークラック性を示すものである。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01L 23/31 H01L 23/30 R
//(C08L 63/00
39:04)
Fターム(参考) 4J002 BJ003 CC062 CD011 CD061
CE002 DE147 DF017 DJ007
DJ017 EU026 FD017 GQ05
4J036 AA01 AA05 AB07 AD01 AF07
AF08 FA12 FB01 FB07 JA07
4M109 AA01 CA21 EB18 EC05
Claims (2)
- 【請求項1】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
樹脂、(C)下記一般式に示すポリビニルカルバゾール
および 【化1】 (但し、式中、nは1以上の整数を表す)(D)無機充
填剤を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、前記
(C)ポリビニルカルバゾールを0.1〜10.0重量
%、また前記(D)無機充填剤を70〜95重量%の割
合でそれぞれ含有してなることを特徴とする封止用樹脂
組成物。 - 【請求項2】 (A)エポキシ樹脂、(B)フェノール
樹脂、(C)下記一般式に示すポリビニルカルバゾール
および 【化2】 (但し、式中、nは1以上の整数を表す)(D)無機充
填剤を必須成分とし、樹脂組成物全体に対して、前記
(C)ポリビニルカルバゾールを0.1〜10.0重量
%、また前記(D)無機充填剤を70〜95重量%の割
合でそれぞれ含有する封止用樹脂組成物の硬化物によっ
て、部品素子を封止してなることを特徴とする電子部品
封止装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002104608A JP2003292738A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | 封止用樹脂組成物および電子部品封止装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002104608A JP2003292738A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | 封止用樹脂組成物および電子部品封止装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003292738A true JP2003292738A (ja) | 2003-10-15 |
Family
ID=29242960
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002104608A Pending JP2003292738A (ja) | 2002-04-08 | 2002-04-08 | 封止用樹脂組成物および電子部品封止装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003292738A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5641253B2 (ja) * | 2009-06-19 | 2014-12-17 | 日産化学工業株式会社 | カルバゾールノボラック樹脂 |
-
2002
- 2002-04-08 JP JP2002104608A patent/JP2003292738A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5641253B2 (ja) * | 2009-06-19 | 2014-12-17 | 日産化学工業株式会社 | カルバゾールノボラック樹脂 |
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