JP2003291158A - モールド重合用成形型及びそれを用いたレンズ材料の製造方法 - Google Patents
モールド重合用成形型及びそれを用いたレンズ材料の製造方法Info
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Abstract
ノマー組成物を重合して得られるレンズ材料を、優れた
光学的及び機能的物性をもって、低廉に製造することの
出来るモールド重合用成形型、並びに、そのようなモー
ルド重合用成形型にて、光学的及び機能的物性に優れた
レンズ材料を極めて有利に製造する方法を、提供するこ
と。 【解決手段】 窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含
むモノマー組成物36をモールド重合するための成形型
10として、少なくとも成形キャビティ16を与える部
位が、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂にて構成されて
いるものを、採用した。
Description
を用いたレンズ材料の製造方法に係り、特に、窒素含有
不飽和モノマーを含むモノマー組成物を用いて、コンタ
クトレンズや眼内レンズ等のレンズ製品乃至はレンズブ
ランクを成形する為の成形型と、そのような成形型を用
いてそれらのレンズ材料(レンズ製品乃至はレンズブラ
ンク)を製造する方法に関するものである。
水性ソフトコンタクトレンズが登場し、その使い勝手の
良さと、汚れたり、破損した場合には、気軽に新品のレ
ンズと交換して装用することが出来る等の理由により、
コンタクトレンズの装用者の人口が増加しつつある。そ
して、このような使い捨てレンズにあっては、短期間で
の取替えが前提となっているところから、当然、レンズ
消費者に安価に供給され得るものであることが、強く要
求されているのであり、それ故、使い捨てレンズの製造
には、通常、製造コストを最も低く抑えることが出来る
「モールド重合法」が採用されているのである。
トレンズの製造方法は、概ね、3種類に分類することが
出来、上記したモールド重合法の他に、切削研磨法、ス
ピンキャスト法がある。その中でも、切削研磨法は、板
状や棒状等のレンズ材料を、旋盤によって切り出し、切
削、研磨工程を経て、所望とするコンタクトレンズを製
造する手法であり、異なる多種類の規格の製品が必要と
されるコンタクトレンズを製造するのに適した手法とし
て、特に、そのような多種類の規格品が必要とされる、
ハードコンタクトレンズの製造に際して、有利に採用さ
れている。しかしながら、かかる手法は、工程数が多
く、製造に時間が掛かったり、切削屑として多くのレン
ズ材料が廃棄されるところから、その製造コストの高騰
が免れ得ないといった問題を内在している。
ャスト法は、主に、ソフトコンタクトレンズの製造に用
いられており、よく知られているように、前者のモール
ド重合法は、所望とするレンズ形状に対応する成形キャ
ビティを有する成形型内に、重合性のモノマー組成物を
充填し、かかるモノマー組成物を重合して、目的とする
コンタクトレンズを製造する手法であり、また、後者の
スピンキャスト法は、重合性のモノマー組成物を回転す
る成形型の中に流し込み、その遠心力によってモノマー
組成物を拡げて、レンズ形状と成し、それを重合するこ
とによって、コンタクトレンズを製造する方法である。
の如き手法は、規格の異なる多種類のコンタクトレンズ
を製造するに際しては、各規格毎に高い面精度を有する
成形型が必要となり、以てかかる成形型の種類の増加に
より、製造コストが上昇するところから、多種類の規格
品が必要とされるハードコンタクトレンズの製造には不
向きではあるものの、ソフトコンタクトレンズを製造す
るに際しては、該ソフトコンタクトレンズが、柔軟で、
装用者の角膜の形状に応じてフィッティングされ、1〜
2種類のベースカーブ規格で、殆どの装用者に対して適
用され得るところから、必要とされる成形型の種類が少
なく、従って、これらの手法が好適に採用され得るので
ある。しかも、これらモールド重合法とスピンキャスト
法は、切削研磨法に比して、製造工程が簡略化され得る
と共に、モノマー組成物の使用量を必要最小限に抑える
ことが出来るところから、低コスト及び大量生産を実現
することが可能となるといった利点を有しているのであ
る。従って、これらの手法は、使い捨てソフトコンタク
トレンズの如き消費量の多いコンタクトレンズの製造
に、特に有利に採用されているのである。
般に、モノマー組成物の重合物たるレンズ材料の離型性
やその成形性等を考慮して、射出成形にて製造される樹
脂製の成形型が用いられており、主に、(1)そのよう
な樹脂製成形型(樹脂型)を構成する雄型と雌型とを型
合せして形成される成形面の形状により、コンタクトレ
ンズの両面を、所望とするベースカーブ面やフロントカ
ーブ面に成形する手法、或いは、(2)ベースカーブ面
又はフロントカーブ面の何れか一方を、樹脂型にて形成
する一方、他方の面を、切削加工により所期の形状に成
形する手法が、採用されている。
っては、各種の矯正力を有するレンズを製造するために
は、矯正力に応じた多数の樹脂型を成形するための金型
を揃えなければならず、そのため、多種類のレンズを製
造するには、金型の維持及び管理等に、コストが掛かる
という欠点があるものの、モールド重合後において、レ
ンズの後加工が必要ではないところから、製造工程数が
少なくなるといった利点がある。これに対して、上記し
た(2)の手法にあっては、規格数の少ないべースカー
ブ面を樹脂型によって形成し、フロントカーブ面を切削
加工することで、多種の矯正力を設定することが出来る
ところから、金型の維持・管理費を低減することが出来
るものの、切削加工を施さなければならないために、上
記(1)の手法に比して、工程数が増加し、製造に時間
が掛かったりする等といった欠点を有しているのであ
る。このため、使い捨てソフトコンタクトレンズ等の大
量消費型のレンズの製造には、上記した二つの手法の中
でも、前者の(1)の手法が、より好適に採用されてい
るのである。
用する場合にあっては、重合によって一方の面が形成さ
れたレンズ材料(レンズ半完成品)を、樹脂型に保持せ
しめた状態において、他方の面に切削加工や研磨加工を
施すこととなるところから、モールド重合用の樹脂型に
は、切削加工や研磨加工の際に加えられる加工応力に充
分に耐え得るようなレンズ材料との密着性、及び、加工
後におけるレンズ材料の分離が容易に実現され得るよう
な離型性という相反する特性が、共に必要とされている
のである。
料との密着性や離型性は、使用される樹脂型の材質とレ
ンズ材料となるモノマー組成物との親和性によって左右
されるのであり、例えば、かかる親和性が小さ過ぎる場
合には、充分な密着性が得られず、レンズ半完成品の切
削加工や研磨加工が困難となる一方、大き過ぎる場合に
は、離型性が悪く、離型時にレンズ材料が剥離し難くな
って、その破損が惹起される等といった問題が生じるこ
ととなる。
ぞれについて言えることであるが、樹脂型とモノマー組
成物との親和性が悪いと、樹脂型の成形キャビティ内に
モノマー組成物を充填せしめる際に、液状のモノマー組
成物が成形面からはじかれて、樹脂型とモノマー組成物
との界面に気泡が発生し易くなったり等して、最終的に
得られるレンズが欠陥品(不良品)となり、良品率が低
下すると共に、工程管理の複雑化(特に、レンズ検査工
程の厳重化)が招来され、製造コストの上昇が惹起され
ることとなる。加えて、樹脂型とモノマー組成物との親
和性が悪いと、モノマー組成物の重合工程において、モ
ノマー組成物が重合収縮する際に、成形型から部分的に
離間し易くなり、以て樹脂型の成形面がレンズ材料に正
確に転写され得ず、不良品が発生せしめられることとな
るのである。
なるモノマー組成物と適度な親和性を有するものである
ことが必要とされるのである。更には、モノマー組成物
との接触時に、該モノマー組成物によって侵食され得な
いことや、材料コスト、及び射出成形における再現性や
面精度、寸法精度等の成形性に優れるものが要求されて
いる。加えて、紫外線照射等にてモノマー組成物を重合
せしめる場合には、そのような光線を透過させることの
出来る樹脂材料を選択することが必要であり、また、加
熱にてモノマー組成物を重合せしめる場合には、耐熱性
を有する樹脂を選択することが必要となる。このよう
に、樹脂型は、それに収容されるモノマー組成物やその
重合条件等を考慮して適宜に選択されることとなり、ポ
リプロピレン、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカー
ボネート、ポリアクリレート等の射出成形可能な樹脂材
料からなる成形型が、提案されているのである。
ズは、その材料として、2−ヒドロキシエチルメタクリ
レート(HEMA)とメタクリル酸を主成分とするもの
が多く、そのため、樹脂型としては、それらのモノマー
成分との相性が良好な、ポリスチレン製のものが、一般
的に用いられている。
チルメタクリレート(HEMA)とメタクリル酸を主成
分として形成されるレンズ材料は、メタクリル酸が主成
分として使用されているために、HEMAのみを主成分
とするよりも遙かに含水率の高い、換言すれば、酸素透
過性が高いレンズが得られるものの、メタクリル酸がイ
オン性であるために、レンズがマイナスの電荷を有し、
これによって、プラスの電荷を有するタンパク質がレン
ズに吸着して、汚れ易くなる等という問題を有していた
のである。かくして、このようなレンズ材料における問
題点を解決しつつ、高い含水率(高い酸素透過性)を確
保するために、近年、非イオン性の重合性モノマーであ
り、且つ、含水率を向上せしめ得る成分である、N−ビ
ニルラクタム類やN−モノ若しくはN,N−ジ置換(メ
タ)アクリルアミドに代表される窒素含有不飽和モノマ
ーを含有するモノマー組成物からなるレンズ材料が、提
案されている。
ーを含むモノマー組成物を、従来と同様に、ポリプロピ
レンやポリエチレン、或いはポリスチレン等の樹脂から
なる成形型にてモールド重合して、コンタクトレンズを
得ようとすると、樹脂型との親和性が悪く、得られるレ
ンズ材料に気泡が生じたり、重合歪みに起因すると推察
される、含水した状態のレンズ材料にカールが惹起され
てしまう等といった問題が惹起せしめられ、更には、レ
ンズ材料における表面と内部との組成が異なり易くな
り、これにより、離型後においてレンズ材料に変形が生
じたり、強度の低下が招来される恐れがあることが、明
らかとなったのである。また、上述せる如き窒素含有不
飽和モノマーとの親和性が高い樹脂、例えば、ポリアミ
ド樹脂からなる成形型を用いると、離型性が悪く、離型
時にレンズ材料の破損が惹起せしめられると共に、かか
るポリアミド樹脂は、一般に、吸水性が高く、成形後の
形状変化が大きいために、そのようなポリアミド樹脂か
らなる成形型は、所望とする面精度や寸法精度が得られ
ず、極めて高度な精度が要求されるコンタクトレンズ等
のレンズ用成形型としては、望ましくないものであっ
た。
景にして為されたものであって、その解決課題とすると
ころは、窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含むモノ
マー組成物を重合して得られるレンズ材料を、優れた光
学的及び機能的物性をもって低廉に製造することの出来
るモールド重合用成形型、並びに、そのようなモールド
重合用成形型にて、光学的及び機能的物性に優れたレン
ズ材料を極めて有利に製造し得る方法を、提供すること
にある。
解決すべく鋭意検討を重ねた結果、モールド重合用の成
形型として、ステアリル基(オクタデシル基)等の長鎖
炭化水素基にて化学修飾(変性)されたポリアミド樹脂
からなるものを用いることによって、その成形キャビテ
ィを与える部位(成形面)に適度な疎水性が付与され
て、成形型と窒素含有不飽和モノマーを含むモノマー組
成物との親和性が適度なものとなり、以て、かかる成形
型におけるレンズ材料との密着性及び離型性が共に良好
に確保され得て、重合後において切削加工や研磨加工が
困難となるようなことが効果的に回避され得ると共に、
離型時においてレンズ材料が破損するようなことが有利
に防止され、従って、優れた面精度や寸法精度を有する
レンズ材料(レンズブランク乃至はレンズ製品)が得ら
れることを見出したのである。加えて、そのような成形
型にて成形されたレンズ材料は、その表面組成と内部組
成に大きな差が生じることがなく、離型後においてレン
ズ材料が変形したり、強度低下が惹起されるようなこと
も有利に防止され得ていることが、明らかとなったので
ある。
いて完成されたものであって、その要旨とするところ
は、窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含むモノマー
組成物を成形キャビティ内に収容して、重合せしめるこ
とにより、目的とするレンズ材料をモールド成形するた
めの成形型にして、少なくとも前記成形キャビティを与
える部位が、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂にて構成
されていることを特徴とするモールド重合用成形型にあ
る。
合用成形型は、成形キャビティを与える部位が、窒素含
有不飽和モノマーとの適度な親和性を有する長鎖炭化水
素変性ポリアミド樹脂にて構成されているところから、
窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含むモノマー組成
物が収容されて、重合せしめられても、成形型は、その
ようなモノマー組成物によって侵食されることなく、レ
ンズ材料との密着性と離型性とが共に良好に確保され得
て、重合後において切削加工や研磨加工が問題なく効果
的に実施され得ると共に、離型時においてレンズ材料が
破損するようなことが有利に防止され得るのである。更
に、得られるレンズ材料は、表面組成と内部組成に大き
な差が生じることがなく、変形したり、強度の低下が惹
起されるようなことも、有利に防止され得ているのであ
る。
ミド樹脂は、窒素含有不飽和モノマーとの親和性が悪い
ものではないため、成形キャビティ内にモノマー組成物
を充填せしめる際に、モノマー組成物が成形面ではじか
れるようなことなく(換言すれば、モノマー組成物の濡
れ性がよく)、成形型とモノマー組成物との界面に気泡
や空隙が発生するようなことが有利に防止され得るので
ある。
型を使用すれば、光学的及び機能的物性に優れたレンズ
材料(レンズブランクやレンズ製品)が得られると共
に、良品率が低下して製造コストの上昇が招来されるよ
うなことなく、目的とするレンズ材料を低廉に製造する
ことが出来るのである。
成形型の好ましい態様の一つによれば、前記長鎖炭化水
素変性ポリアミド樹脂が、炭素数が6〜18の脂肪族化
合物にて化学修飾されたN末端基及び/又はC末端基を
有するポリアミド樹脂であることが望ましく、このよう
なポリアミド樹脂にて、成形キャビティを与える部位
(成形面)が形成されることによって、本発明の目的が
より一層有利に達成され得ることとなる。
の一つによれば、前記長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂
が、ポリアミド樹脂のN末端置換基及び/又はC末端置
換基としてステアリル基の導入されたものであることが
望ましく、このようなポリアミド樹脂にて、成形キャビ
ティを与える部位(成形面)が形成されることによっ
て、本発明の目的がより一層有利に実現され得ることと
なる。
ベースとなるポリアミド樹脂としては、例えば、ナイロ
ン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン11、
ナイロン46、ナイロン12、ナイロン612、ナイロ
ンMXD6等の、従来から公知の各種のポリアミド樹脂
を挙げることが出来るが、それらの中でも、ナイロン6
やナイロン66が、特に好適に採用され得る。
型の別の好ましい態様の一つによれば、前記窒素含有不
飽和モノマーが、N−ビニルラクタム類及びN−モノ若
しくはN,N−ジ置換アルキル(メタ)アクリルアミド
からなる群より選ばれることが望ましく、これによっ
て、高い含水率(高い酸素透過性)を確保すると共に、
汚れ難いレンズ材料が、より一層有利に製造され得るこ
ととなる。
ティを与える部位が長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂に
て構成されている成形型を用い、該成形型の成形キャビ
ティ内に、窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含むモ
ノマー組成物を収容して、重合せしめることにより、目
的とするレンズ材料をモールド成形することを特徴とす
るレンズ材料の製造方法をも、また、その要旨とするも
のである。このような本発明手法によれば、上述せる如
きモールド重合用成形型が採用されているところから、
光学的及び機能的物性に優れたレンズ材料を極めて有利
に製造することが出来るのである。
造方法の好ましい態様の一つによれば、前記長鎖炭化水
素変性ポリアミド樹脂にて前記成形型を成形した後、直
ちに、前記モノマー組成物を前記成形キャビティ内に充
填し、該成形型の成形熱が残存している間に、該モノマ
ー組成物の重合を開始せしめる構成が、好適に採用され
得ることとなる。このような構成を採用することによっ
て、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂からなる成形型の
成形後における形状変化が抑制され、これにより、目的
とするレンズ材料の変形も有利に抑制され得ることとな
るのであって、光学的及び機能的物性に優れたレンズ材
料がより一層効果的に製造され得るのである。
法の好ましい別の態様の一つによれば、前記窒素含有不
飽和モノマーが、N−ビニルラクタム類及びN−モノ若
しくはN,N−ジ置換アルキル(メタ)アクリルアミド
からなる群より選ばれることが望ましく、これによっ
て、上述せるように、高い含水率(高い酸素透過性)を
確保すると共に、汚れ難いレンズ材料が、より一層有利
に製造され得ることとなる。
レンズ最終製品となるコンタクトレンズを有利に得るべ
く、前記成形型を、前記長鎖炭化水素変性ポリアミド樹
脂からなる雄型と雌型とから構成すると共に、それら雄
型と雌型とを型合せして、それら型間に前記成形キャビ
ティを形成して、上述せる如きレンズ材料の製造方法に
より、該成形キャビティ内において前記モノマー組成物
を重合せしめた後、それら雄型と雌型を型合せした状態
において、或いは雌型を取り外した状態において、雄型
をレンズ切削用旋盤に取り付け、該雄型に付着する前記
モノマー組成物の重合物を切削加工して、レンズのフロ
ントカーブ面を形成することを特徴とするコンタクトレ
ンズの製造方法が、好適に採用されることとなる。この
ような方法に従って、コンタクトレンズを製造すれば、
光学的及び機能的物性に優れたコンタクトレンズを、極
めて低廉に製造することが可能となる。
ールド重合用成形型は、窒素含有不飽和モノマーを少な
くとも含む、1種若しくは2種以上の不飽和モノマーか
らなるモノマー組成物を重合するための成形型であっ
て、例えば、図1に示される如き構造を呈するものであ
る。そこにおいて、モールド重合用成形型10は、断面
図として示されており、雄型12と雌型14とから構成
されている。そして、それら二つの雄型12と雌型14
とが組み合わされることにより、それらの型の間に、所
望とするレンズ材料(ここでは、コンタクトレンズ半完
成品であるレンズブランク)を与える形状の成形キャビ
ティ16が形成されるようになっている。
する雄型12は、図1から明らかなように、全体とし
て、上方に向かって開口する凹所が背部に形成されてな
る半球形状を呈しており、下方に凸なる形状の厚肉の凸
面部22と、かかる凸面部22の開口端から径方向外方
に一体的に突出する段付き鍔部24とから、構成されて
いる。この雄型12における凸面部22は、最終的に製
造されるコンタクトレンズにおけるレンズ後面(ベース
カーブ面)に対応した形状の光学面を備えた凸型成形面
18を有しており、かかる凸型成形面18がレンズ材料
(レンズブランク)に転写されることによって、コンタ
クトレンズのベースカーブ面が形成されるのである。
全体として、上方に向かって開口する有底円筒形状を呈
しており、所定厚さの円筒部26と、かかる円筒部26
の軸方向の下端側に一体的に形成された底部とから構成
され、該底部には、下方に向かって、略半球面状に窪
む、前記凸面部22に比して薄肉の凹面部28が形成さ
れている。そして、この雌型14における凹面部28の
上面が、成形キャビティ16を与える凹型成形面20と
されているのである。
4とを、図1に示される如く、雌型14の円筒部26の
開口端が、雄型12の段付き鍔部24の大径部32の下
面に当接するまで、該雌型14の円筒部26の内周部を
雄型12の段付き鍔部24の小径部30の外周部に外嵌
させることによって、型合せすると、雄型12の凸面部
22の凸型成形面18と雌型14の凹面部28の凹型成
形面20との間に、所定の大きさの成形キャビティ16
が形成されるようになっているのである。このようにし
て形成される成形キャビティ16は、切削加工にてレン
ズ前面(フロントカーブ面)を形成し得る厚さを有する
レンズ材料(レンズブランク)を与え得る大きさ乃至は
厚さとされていると共に、雄型12の凸型成形面18に
よって、目的とするコンタクトレンズのベースカーブ面
を形成し得るようになっているのである。
あっては、それを構成する、上記した成形キャビティ1
6を与える二つの型12,14が、特定の樹脂を用いて
形成されているのである。
とするレンズ材料を与えるモノマー組成物を重合せしめ
る際に従来から用いられている樹脂、例えば、ポリスチ
レン樹脂やポリプロピレン樹脂等から構成されるもので
はなく、長鎖炭化水素基乃至は長鎖(若しくは高級)脂
肪族基が導入された変性ポリアミド樹脂、所謂長鎖炭化
水素変性ポリアミド樹脂から構成されるものであって、
そこに、大きな特徴を有している。なお、上述せる如き
雄型12及び雌型14は、それぞれ、従来と同様にし
て、所望とする形状の成形キャビティを有する金型内
に、上記した長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂を射出成
形すること等によって、容易に得ることが出来るもので
ある。
むモノマー組成物をモールド重合するための成形型とし
て、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂製の成形型10を
採用するようにすれば、その成形キャビティ16を与え
る部位(凸型成形面18,凹型成形面20)に適度な疎
水性が付与されて、かかる成形型10と窒素含有不飽和
モノマーを含むモノマー組成物との親和性が、大き過ぎ
ず、また小さ過ぎず、適度に良好なものとなるのであ
る。
するモノマー組成物が成形キャビティ16内に収容され
て、重合せしめられても、かかる成形型10の成形面1
8,20がそのようなモノマー組成物にて侵食されるよ
うなことは有利に回避されると共に、該モノマー組成物
の重合物よりなるレンズ材料との密着性と離型性のバラ
ンスが、極めて良好に確保され得るようになっているの
である。
炭化水素変性ポリアミド樹脂は、モノマー組成物の熱重
合時において一般的に採用されている重合温度:50〜
110℃の範囲内で変形することない耐熱性を具備して
おり、モールド重合用成形型用材料として適したもので
ある。
性ポリアミド樹脂としては、長鎖炭化水素基が導入され
た変性ポリアミド樹脂であれば、特に限定されるもので
はなく、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン
610、ナイロン11、ナイロン46、ナイロン12、
ナイロン612、ナイロンMXD6等の、従来から公知
の各種のポリアミド樹脂を、長鎖炭化水素基にて変性乃
至は化学修飾したものが、何れも好適に採用され得るの
である。特に、ナイロン6やナイロン66を変性して得
られる長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂からなる成形型
にあっては、モノマー組成物が充填され易いと共に、気
泡の発生が少なく、且つ重合阻害が有利に防止され得る
ため、そのようなナイロン6やナイロン66が、長鎖炭
化水素変性ポリアミド樹脂のベースとなるポリアミド樹
脂として、より好適に採用され得る。
炭化水素基を導入せしめるに際しても、従来から公知の
手法が有利に採用され得るのであり、例えば、ポリアミ
ド樹脂のN末端基やC末端基に、長鎖炭化水素基を有す
る脂肪酸や脂肪族アミン、脂肪族アルコール等の脂肪族
化合物を反応せしめたり等することによって、ポリアミ
ド樹脂に長鎖炭化水素基を導入することが出来ること
は、言うまでもないところである。
鎖炭化水素基にあっても、何等制限されるものではない
ものの、特に、炭素数が6〜18であるものが好適に採
用されることとなる。けだし、そのような炭素数が6〜
18である長鎖炭化水素基を有する脂肪族化合物にて化
学修飾されたポリアミド樹脂、つまり、炭素数が6〜1
8である長鎖炭化水素基が導入されたN末端基又はC末
端基を有する、或いは、そのようなN末端基とC末端基
を共に有するポリアミド樹脂は、レンズ材料との密着性
と離型性のバランスに特に優れたものであるからであ
る。
樹脂に好適に導入される6〜18の長鎖炭化水素基とし
ては、例えば、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、
ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ラウリル基、トリ
デシル基、テトラデシル基、ペンタデシル基、パルミチ
ル基、ヘプタデシル基、ステアリル基(オクタデシル
基)等の長鎖アルキル基等を例示することが出来、それ
らの中でも、特に、ステアリル基が望ましく採用される
こととなる。
アミド樹脂は、商業的に入手可能であって、例えば、三
菱エンジニアリング・プラスチックス株式会社製の「ノ
バミッドES110C」や「ノバミッドES110J」
等の市販品から、適宜に選択して用いられることとな
る。
アミド樹脂製の雄型12及び雌型14からなる成形型1
0を用いて、所望とする形状のレンズ材料(レンズブラ
ンク)をモールド成形して、目的とするコンタクトレン
ズを製造するに際しては、先ず、図3に示されるよう
に、雌型14の凹面部28内に、所定の供給装置34か
ら、レンズ原料たるモノマー組成物36を、所定量だけ
供給した後、図4に示される如く、かかる雌型14に雄
型12を組み合わせて、それらを型合せすることによ
り、雄型12と雌型14との間に形成される成形キャビ
ティ16内に、モノマー組成物36を充填するのであ
る。このとき、雌型14の円筒部26の内周部を、雄型
12の小径部30の外周部に外嵌させて、組み合わせる
ことにより、それらの芯合わせが容易に行なわれ得ると
共に、雄型12と雌型14とが密着せしめられて、成形
キャビティ16内への空気の侵入が効果的に防止され得
るのである。また、そのような型合せにより、成形キャ
ビティ16内から溢れ出た余剰のモノマー組成物36
は、成形キャビティ16の上方に形成された液溜部38
内に収容されることとなる。
ド樹脂からなる成形型10の成形キャビティ16内に充
填されるモノマー組成物36としては、高い含水率(高
い酸素透過性)を確保しつつ、汚れ難い特性を有するコ
ンタクトレンズが得られるように、窒素含有不飽和モノ
マーを少なくとも含んでいる必要がある。
ーとしては、非イオン性であり、且つ、得られるコンタ
クトレンズの含水率を向上せしめることの出来る、N−
ビニルラクタム類やN−モノ若しくはN,N−ジ置換
(メタ)アクリルアミドが好適に採用され得ることとな
る。なお、本明細書において、「・・(メタ)アクリル
アミド」なる表記は、「・・アクリルアミド」及び「・
・メタクリルアミド」を含む総称として用いられてい
る。
ては、例えば、N−ビニル−2−ピロリドン、N−ビニ
ル−3−メチル−2−ピロリドン、N−ビニル−4−メ
チル−2−ピロリドン、N−ビニル−5−メチル−2−
ピロリドン、N−ビニル−3−エチル−2−ピロリド
ン、N−ビニル−4,5−ジメチル−2−ピロリドン、
N−ビニル−5,5−ジメチル−2−ピロリドン、N−
ビニル−3,3,5−トリメチル−2−ピロリドン、N
−ビニル−5−メチル−5−エチル−2−ピロリドン等
のピロリドン;N−ビニル−2−ピペリドン、N−ビニ
ル−3−メチル−2−ピペリドン、N−ビニル−4−メ
チル−2−ピペリドン、N−ビニル−5−メチル−2−
ピペリドン、N−ビニル−6−メチル−2−ピペリド
ン、N−ビニル−6−エチル−2−ピペリドン、N−ビ
ニル−3,5−ジメチル−2−ピペリドン、N−ビニル
−4,4−ジメチル−2−ピペリドン等のピペリドン;
N−ビニル−2−カプロラクタム、N−ビニル−3−メ
チル−2−カプロラクタム、N−ビニル−4−メチル−
2−カプロラクタム、N−ビニル−7−メチル−2−カ
プロラクタム、N−ビニル−7−エチル−2−カプロラ
クタム、N−ビニル−3,5−ジメチル−2−カプロラ
クタム、N−ビニル−4,6−ジメチル−2−カプロラ
クタム、N−ビニル−3,5,7−トリメチル−2−カ
プロラクタム等のカプロラクタム;メタクリロイルモル
ホリン等が挙げられる一方、N−モノ若しくはN,N−
ジ置換(メタ)アクリルアミドとしては、例えば、N−
メチル(メタ)アクリルアミド、N−エチル(メタ)ア
クリルアミド、N−プロピル(メタ)アクリルアミド、
N−イソプロピル(メタ)アクリルアミド等のN−モノ
アルキル(メタ)アクリルアミド等のN−モノ置換(メ
タ)アクリルアミド;N,N−ジメチル(メタ)アクリ
ルアミド、N,N−ジエチル(メタ)アクリルアミド、
N,N−ジプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−
メチル(エチル)(メタ)アクリルアミド、N,N−メ
チル(プロピル)(メタ)アクリルアミド、N,N−エ
チル(プロピル)(メタ)アクリルアミド等のN,N−
ジアルキル(メタ)アクリルアミドや、N,N−ジメチ
ルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等のN,N−
ジ置換(メタ)アクリルアミドが挙げられ、これらの窒
素含有不飽和モノマーが適宜に選択されて、単独で又は
2種以上を混合して用いられることとなる。
ーは、重合せしめられるモノマー組成物を構成する重合
性の不飽和モノマー成分の総量に対して、2重量%以
上、好ましくは4重量%以上の割合となるように含有せ
しめられることが望ましい。なお、かかる含有量が過小
であると、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂を使用して
も、その効果が充分に得られ難くなる。
ーを含むモノマー組成物36には、レンズ材料乃至はコ
ンタクトレンズに必要とされる特性等に応じて、更に、
上記した窒素含有不飽和モノマーとは別の重合性の不飽
和モノマーが、適宜に選択されて、適量において含有せ
しめられてもよく、そのような重合性不飽和モノマーと
しては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル
(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)ア
クリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、ドデシル
(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリ
レート、トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、ペ
ンタフルオロプロピル(メタ)アクリレート、ヘキサフ
ルオロイソプロピル(メタ)アクリレート等のアルキル
(メタ)アクリレート;ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、
ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシペ
ンチル(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)ア
クリレートや、後述するシリコーンモノマー等の、従来
からレンズ材料の原料として用いられている重合性不飽
和モノマーの他、エチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレー
ト、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート等
のポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート;プ
ロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピ
レングリコールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート等のポリプロピレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート;ヘキサメチレン
グリコールジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ
ロパントリ(メタ)アクリレート、ビニル(メタ)アク
リレート、アリル(メタ)アクリレート、(メタ)アク
リロイルオキシエチル(メタ)アクリレート、 N,
N′−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、 N,
N′−ジヒドロキシエチレン−ビス(メタ)アクリルア
ミド等の、従来から架橋剤として用いられている多官能
モノマーを例示することが出来る。なお、本明細書にお
いて、「・・(メタ)アクリレート」は、「・・アクリ
レート」又は「・・メタクリレート」を示す。
は、例えば、ポリシロキサンマクロモノマーや、シリコ
ン含有アルキル(メタ)アクリレート、シリコン含有ス
チレン誘導体を挙げることが出来る。
ノマーは、下記一般式(I)にて示される、重合性基が
1個以上のウレタン結合を介してシロキサン主鎖に結合
している重合性不飽和モノマーである。 A1−U1−(−S1−U2−)n−S2−U3−A2 ・・・(I)
は、下記の一般式(II)にて表わされる基である。 Y21−Z21−R31− ・・・(II) [かかる一般式(II)中、Y21は、アクリロイル基、ビ
ニル基、又はアリル基を表わす一方、Z21は、酸素原子
又は直接結合を表わし、また、R31は、直接結合又は炭
素数1〜12の直鎖状、分岐鎖若しくは芳香環を有する
アルキレン基を表わす。]
は、下記の一般式(III) にて表わされる基である。 −R34−Z22−Y22 ・・・(III) [かかる一般式(III) 中、Y22は、アクリロイル基、
ビニル基、又はアリル基を表わす一方、Z22は、酸素原
子又は直接結合を表わし、また、R34は、直接結合又は
炭素数1〜12の直鎖状、分岐鎖若しくは芳香環を有す
るアルキレン基を表わす。(但し、一般式(II)のY21
及び一般式(III )のY22は、同一であっても、異なっ
ていてもよい。)]
U1 は、下記一般式(IV)にて表わされる基であって、 −X21−E21−X25−R32− ・・・(IV) [かかる一般式(IV)中、X21及びX25は、それぞれ独
立して、直接結合、酸素原子又はアルキレングリコール
基を表わし、E21は、−NHCO−基(但し、この場
合、X21は、直接結合である一方、X25は、酸素原子又
はアルキレングリコール基であり、E21は、X25とウレ
タン結合を形成している)、−CONH−基(但し、こ
の場合、X21は、酸素原子又はアルキレングリコール基
である一方、X25は、直接結合であり、E21は、X21と
ウレタン結合を形成している)、又は飽和若しくは不飽
和脂肪族系、脂環式系及び芳香族系の群から選ばれたジ
イソシアネート由来の2価の基(但し、この場合、X21
及びX25は、それぞれ独立して、酸素原子又はアルキレ
ングリコール基であり、E21は、X21及びX25の間で2
つのウレタン結合を形成している)を表わし、また、R
32は、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖を有するアルキ
レン基を示す。]
1 及びS2 は、それぞれ独立して、下記一般式(V)に
て表わされる基であって、
27、及びR28は、それぞれ独立して、炭素数1〜6のア
ルキル基、フッ素置換されたアルキル基又はフェニル基
であり、Kは1〜1500の整数、Lは0又は1〜14
99の整数であり、K+Lは1〜1500の整数であ
る。]
U2 は、下記一般式(VI)にて表わされる基であって、 −R37−X27−E24−X28−R38− ・・・(VI) [かかる一般式(VI)中、R37及びR38は、それぞれ独
立して、炭素数1〜6の直鎖状又は分岐鎖を有するアル
キレン基を表わし、X27及びX28は、それぞれ独立し
て、酸素原子又はアルキレングリコール基を表わし、ま
た、E24は、飽和若しくは不飽和脂肪族系、脂環式系及
び芳香族系の群から選ばれたジイソシアネート由来の2
価の基(但し、この場合、E24は、X27及びX28の間で
2つのウレタン結合を形成している)を表わす。]
は、下記一般式(VII)にて表わされる基であって、 −R33−X26−E22−X22− ・・・(VII) [かかる一般式(VII) 中、R33は、炭素数1〜6の直
鎖状又は分岐鎖を有するアルキレン基を表わし、X22及
びX26は、それぞれ独立して、直接結合、酸素原子又は
アルキレングリコール基を表わし、E22は、−NHCO
−基(但し、この場合、X22は、酸素原子又はアルキレ
ングリコール基である一方、X26は、直接結合であり、
E22は、X26とウレタン結合を形成している)、−CO
NH−基(但し、この場合、X22は、直接結合である一
方、X26は、酸素原子又はアルキレングリコール基であ
り、E22は、X26とウレタン結合を形成している)、又
は飽和若しくは不飽和脂肪族系、脂環式系及び芳香族系
の群から選ばれたジイソシアネート由来の2価の基(但
し、この場合、X22及びX26は、それぞれ独立して、酸
素原子又はアルキレングリコール基であり、E22はX22
及びX26の間で2つのウレタン結合を形成している)を
表わす。]
0又は1〜10の整数を示す。
リコン含有(メタ)アクリレートの具体例としては、例
えば、トリメチルシロキシジメチルシリルメチル(メ
タ)アクリレート、トリメチルシロキシジメチルシリル
プロピル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シリルプロピル(メタ)アクリレート、ト
リス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メタ)ア
クリレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)
シロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル
(メタ)アクリレート、トリス[メチルビス(トリメチ
ルシロキシ)シロキシ]シリルプロピル(メタ)アクリ
レート、メチルビス(トリメチルシロキシ)シリルプロ
ピルグリセリル(メタ)アクリレート、トリス(トリメ
チルシロキシ)シリルプロピルグリセリル(メタ)アク
リレート、モノ[メチルビス(トリメチルシロキシ)シ
ロキシ]ビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピルグ
リセリル(メタ)アクリレート、トリメチルシリルエチ
ルテトラメチルジシロキシプロピルグリセリル(メタ)
アクリレート、トリメチルシリルメチル(メタ)アクリ
レート、トリメチルシリルプロピル(メタ)アクリレー
ト、トリメチルシリルプロピルグリセリル(メタ)アク
リレート、トリメチルシロキシジメチルシリルプロピル
グリセリル(メタ)アクリレート、メチルビス(トリメ
チルシロキシ)シリルエチルテトラメチルジシロキシメ
チル(メタ)アクリレート、テトラメチルトリイソプロ
ピルシクロテトラシロキサニルプロピル(メタ)アクリ
レート、テトラメチルトリイソプロピルシクロテトラシ
ロキシビス(トリメチルシロキシ)シリルプロピル(メ
タ)アクリレート等を例示することが出来る。
るシリコン含有スチレン誘導体としては、例えば、下記
の一般式(VIII)にて表わされるものを例示することが
出来る。
15の整数を示す]
るシリコン含有スチレン誘導体において、p又はrが、
16以上の整数である場合には、その精製や合成が困難
となると共に、得られるレンズ材料の硬度が低下するよ
うになる。また、qが、2以上の整数である場合には、
かかるシリコン含有スチレン誘導体の合成が困難となる
傾向がある。
シリコン含有スチレン誘導体の具体例としては、例え
ば、トリス(トリメチルシロキシ)シリルスチレン、ビ
ス(トリメチルシロキシ)メチルシリルスチレン、(ト
リメチルシロキシ)ジメチルシリルスチレン、トリス
(トリメチルシロキシ)シロキシジメチルシリルスチレ
ン、[ビス(トリメチルシロキシ)メチルシロキシ]ジ
メチルシリルスチレン、ヘプタメチルトリシロキサニル
スチレン、ノナメチルテトラシロキサニルスチレン、ペ
ンタデカメチルヘプタシロキサニルスチレン、ヘンエイ
コサメチルデカシロキサニルスチレン、ヘプタコサメチ
ルトリデカシロキサニルスチレン、ヘントリアコンタメ
チルペンタデカシロキサニルスチレン、トリメチルシロ
キシペンタメチルジシロキシメチルシリルスチレン、ト
リス(ペンタメチルジシロキシ)シリルスチレン、トリ
ス(トリメチルシロキシ)シロキシビス(トリメチルシ
ロキシ)シリルスチレン、ビス(ヘプタメチルトリシロ
キシ)メチルシリルスチレン、トリス[メチルビス(ト
リメチルシロキシ)シロキシ]シリルスチレン、トリメ
チルシロキシビス[トリス(トリメチルシロキシ)シロ
キシ]シリルスチレン、ヘプタキス(トリメチルシロキ
シ)トリシリルスチレン、ノナメチルテトラシロキシウ
ンデシルメチルペンタシロキシメチルシリルスチレン、
トリス[トリス(トリメチルシロキシ)シロキシ]シリ
ルスチレン、(トリストリメチルシロキシヘキサメチ
ル)テトラシロキシ[トリス(トリメチルシロキシ)シ
ロキシ]トリメチルシロキシシリルスチレン、ノナキス
(トリメチルシロキシ)テトラシリルスチレン、ビス
(トリデカメチルヘキサシロキシ)メチルシリルスチレ
ン、ヘプタメチルシクロテトラシロキサニルスチレン、
ヘプタメチルシクロテトラシロキシビス(トリメチルシ
ロキシ)シリルスチレン、トリプロピルテトラメチルシ
クロテトラシロキサニルスチレン、トリメチルシリルス
チレン等が挙げられる。
モノマー組成物36には、上述せる如き重合性不飽和モ
ノマーの他にも、従来から公知の各種の重合開始剤、例
えば、熱重合開始剤、光重合開始剤等が、それぞれ適量
において添加されることとなる。そのような重合開始剤
としては、アゾビスイソブチロニトリル、アゾビスジメ
チルバレロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド、te
rt−ブチルハイドロパーオキサイド、クメンハイドロ
バーオキサイド等のラジカル重合開始剤や、メチルオル
ソベンゾイルベンゾエート、メチルベンゾイルフォルメ
ート、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエ
ーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾイン
イソブチルエーテル、ベンゾイン−n−ブチルエーテル
等のベンゾイン系光重合開始剤;2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、p−イソプ
ロピル−α−ヒドロキシイソブチルフェノン、p−te
rt−ブチルトリクロロアセトフェノン、2,2−ジメ
トキシ−2−フェニルアセトフェノン、α,α−ジクロ
ロ−4−フェノキシアセトフェノン、N,N−テトラエ
チル−4,4−ジアミノベンゾフェノン等のフェノン系
光重合開始剤;1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニル
ケトン;1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−
(o−エトキシカルボニル)オキシム;2−クロロチオ
キサントン、2−メチルチオキサントン等のチオキサン
トン系光重合開始剤;ジベンゾスバロン;2−エチルア
ンスラキノン;ベンゾフェノンアクリレート;ベンゾフ
ェノン;ベンジル等の光重合剤を例示することが出来、
これらは、重合方法等に応じて適宜に選択されて、単独
で又は2種以上を混合して用いられることとなる。
要に応じて、従来から一般的に用いられている各種の添
加剤、例えば、光増感剤や、レンズ材料に紫外線吸収性
を付与したり、材料を着色するための重合性又は非重合
性の紫外線吸収性モノマーや色素、紫外線吸収性色素等
が、従来と同様に、適量において、添加せしめられても
何等差支えなく、更には、非重合性の溶媒が、重合性の
各種モノマーが重合・固化する過程で体積収縮すること
があるところから、重合の妨げにならない程度の量にお
いて添加されていてもよい。
が配合せしめられてなる、窒素含有不飽和モノマーを少
なくとも含むモノマー組成物36は、液状であり、そし
てそれが、成形キャビティ16内において、通常の熱重
合法に従って、或いは、通常の光重合法等に従って、重
合せしめられることとなるのである。
ャビティ16内への充填や、該モノマー組成物36の重
合は、射出成形等により形成された成形型10(雄型1
2及び雌型14)が成形熱を残存している状態において
実施されることが望ましい。具体的には、モノマー組成
物36を充填し、成形型10の温度が35℃以上、好ま
しくは40℃以上、更に好ましくは45℃以上である状
態において、重合が開始されることが望ましく、これに
よって、モノマー組成物36の重合時に、成形型10の
成形面の精度を極めて有利に維持することが出来るので
ある。なお、上述せる如き成形型10の温度を確保する
には、雄型12及び雌型14を、それぞれ、射出成形等
によって成形された後、直ちに、具体的には、50秒以
内、より好適には30秒以内に、使用することが望まし
い。けだし、熱重合にてモノマー組成物36の重合操作
を行なう場合には、モノマー組成物36の充填時におけ
る成形型10の温度と重合温度との差が小さくなり、こ
のため、重合時に成形型10が変形するようなことが有
利に抑制され得るからであり、また紫外線照射等の光重
合によりモノマー組成物36の重合操作を行なう場合に
あっても、成形型10が成形された後、直ちに用いられ
ることにより、成形型10の吸湿等による変形が極めて
有利に阻止され得るからである。
0を用いてモールド成形して得られたモノマー組成物3
6の重合物(レンズブランク40)には、雄型12の凸
型成形面18が転写されて、所望とするベースカーブ面
42が付与せしめられるのである。そして、そのような
モノマー組成物36の重合の後に、図5に示されるよう
に、型開きをして、雌型14を取り外し、雄型12にレ
ンズブランク40を保持せしめた状態において、該雄型
12を、図6に示されるように、雄型12における段付
き鍔部24をレンズ切削用旋盤46の嵌合溝48に嵌合
することによって、雄型12をレンズ切削用旋盤46に
取り付け、そして、該雄型12に付着するレンズブラン
ク40に対して、所望とするコンタクトレンズの矯正力
に応じて、所定の切削加工、更に必要に応じて、研磨加
工を施すことによって、目的とするコンタクトレンズの
フロントカーブ面44を形成するのである。
凸面部22の周縁部に、下方に所定高さ突出する円環状
の突状部50が設けられているところから、重合終了
後、成形型10を型開きした際に、レンズブランク40
が雄型12から外れるようなことが極めて効果的に阻止
され得るようになっているのであり、また、成形型10
は、前述せるように、長鎖炭化水素基が導入された変性
ポリアミド樹脂にて形成されて、レンズ材料に対する適
度な密着性と離型性が確保されているところから、型開
き時に、レンズブランク40は、常に、雄型12に保持
されると共に、雌型14から破損することなく取り外さ
れることとなる。
2は、旋盤46から取り外され、かかる雄型12から、
図7に示されるように、切削加工にて所定のレンズ形状
とされたレンズブランク40、換言すれば、目的とする
コンタクトレンズ52が離型されることとなる。
来と同様にして、生理食塩水等の適当な溶媒に浸漬した
り、また、雄型12を適当な温度に加熱して柔らかくせ
しめた後、変形させたり等することによって、行なわれ
ることとなるのであるが、本実施形態にあっては、コン
タクトレンズ52が離型される成形型10(雄型12)
が、前述せる如き長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂にて
形成されているところから、そのようなコンタクトレン
ズ52の離型が、従来のものに比して、極めて容易に実
現されて、目的とするコンタクトレンズ52が、得られ
るのである。
型10が、特定の樹脂、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹
脂にて形成されているところから、窒素含有不飽和モノ
マーを少なくとも含むモノマー組成物36をレンズ原料
として用いても、モノマー組成物36の重合後の型開き
時に、レンズブランク40が雄型12に有利に保持され
て、切削加工時に加えられる応力に耐えられ得る程度の
重合物との接着力(密着性)を有するところとなり、切
削加工や研磨加工が困難となるようなことが回避され得
ると共に、コンタクトレンズ52を雄型12からの離型
する際において、コンタクトレンズ52が破損するよう
なことも有利に防止され得るのである。従って、面精度
や寸法精度に優れたコンタクトレンズが得られることと
なる。
は、窒素含有不飽和モノマーとの親和性が低いものでは
ないところから、成形キャビティ16内にモノマー組成
物36を充填せしめる際に、成形面18,20とモノマ
ー組成物36との界面に気泡が発生するようなことが有
利に防止され得るのである。
らなる成形型10にて形成されたレンズ材料(レンズブ
ランク40)にあっては、その表面組成と内部組成に大
きな差が生じることがなく、以て、離型後において、例
えば、水中保存させた場合においても、レンズ材料乃至
はコンタクトレンズが変形したり、強度の低下が惹起さ
れるようなことも有利に防止され、レンズ形状の安定性
が確保され得る。
直ちに、成形型10を使用するようにしているところか
ら、成形型10が、成形後に吸湿等によって変形するよ
うなことが効果的に回避され、これによっても、目的と
するコンタクトレンズの面精度や寸法精度を、高度に確
保することが出来る。
ば、面精度や寸法精度に優れたコンタクトレンズが有利
に製造され、光学的及び機能的物性に優れたコンタクト
レンズが得られると共に、良品率が低下して製造コスト
の上昇が招来されるようなこともなく、そのようなコン
タクトレンズを、極めて低廉に製造することが出来るの
である。
形型、並びにレンズ材料の製造方法は、上例のみに限定
して解釈されるものでは決してなく、本発明の趣旨を逸
脱しない限りにおいて、各種の変形を加えることが可能
であり、その別の例が、図8乃至図11に示されてい
る。なお、それら図8乃至図11においては、上述の実
施形態と同一の構造とされた部材及び部位については、
図中それぞれ、上述の実施形態と同一の符号を付与する
ことにより、その詳細な説明は、省略した。
とは異なる形状を有するモールド重合用成形型、具体的
には、モールド成形によって、上例の如きレンズ半完成
品ではなくレンズ製品たるコンタクトレンズが形成され
得る成形型の断面図が、雄型56と雌型58とが型合せ
された状態において、概略的に示されている。ここにお
いて、成形型54は、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂
にて形成されている。そして、それら雄型56と雌型5
8を、上例と同様に組み合わせて嵌合することにより、
それらの樹脂型の間に、所望とするレンズ材料(ここで
は、コンタクトレンズ)を与える形状の成形キャビティ
60が形成されているのである。
する雄型56は、上例と同様に、全体として、上方に向
かって開口する半球面状を呈しており、下方に凸なる形
状の所定厚さの凸面部62と、かかる凸面部62の開口
端から径方向外方に一体的に突出する段付き鍔部64と
から構成されている。この雄型56における凸面部62
は、最終的に製造されるコンタクトレンズにおけるベー
スカーブ面に対応した形状の光学面を備えた凸型成形面
66を有しており、かかる凸型成形面66がレンズ材料
に転写されることによって、コンタクトレンズのベース
カーブ面68が形成されるようになっているのである。
また、かかる凸型成形面66は、図9に拡大して示され
るように、雌型58との接触部分の周辺で、逆の湾曲面
形状となっており、目的とするコンタクトレンズの内面
ベベルに対応した形状となっている。
に向かって開口する有底円筒状を呈しており、所定厚さ
の円筒部70と、かかる円筒部70の軸方向の下端側に
一体的に形成された底部とから構成され、かかる底部に
は、下方に窪んだ略球面状の凹面部72が形成されてい
る。そして、この雌型58における凹面部72の上面
が、コンタクトレンズのフロントカーブ面74に対応し
た形状の光学面を与える凹型成形面76とされているの
である。また、かかる凹型成形面76は、図9に拡大し
て示されるように、雄型56との接触部分の周辺で、そ
の曲率半径が僅かに小さくなっており、目的とするコン
タクトレンズの外面ベベルに対応した形状となってい
る。更に、それら雄型56と雌型58の接触部が、コン
タクトレンズのエッジ部に対応する形状とされているの
である。
56と雌型58とにて形成される成形キャビティ60内
に、窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含むモノマー
組成物36を充填した後、加熱することにより、或い
は、紫外線等の光線を照射することにより、かかるモノ
マー組成物36の重合が開始されることとなる。
了すると、かかるモノマー組成物36の重合物は、図1
0に示されるように、成形型54から離型され、これに
よって、目的とするコンタクトレンズ78が得られるこ
ととなる。この離型操作にあっても、従来と同様にし
て、成形型54を生理食塩水等の適当な溶媒に浸漬せし
めつつ、型開きしたり、また、成形型54を適当な温度
に加熱して柔らかくせしめて、変形させたり等すること
によって、極めて容易に行なわれることとなるのであ
る。けだし、本実施形態にあっても、上例と同様に、成
形型54が、前述せる如き長鎖炭化水素変性ポリアミド
樹脂にて形成されているからである。
クトレンズ78は、成形型54を用いたモールド重合に
よって、フロントカーブ面74やベースカーブ面68、
エッジ部等が、所定の形状に形成されているところか
ら、切削加工を施すことなく、そのまま、製品として供
することが出来るのである。
ド成形)操作により目的とするコンタクトレンズを製造
するに際しては、モノマー組成物36の重合収縮によっ
て、所望とするレンズ形状が得られなくなったり、気泡
が発生したりする恐れもあるところから、そのような重
合収縮が発生するような場合には、予め、重合収縮量を
算出して、成形型54の厚さを薄く設計することによ
り、そのような重合収縮を成形型54の変形により補償
することも可能である。このとき、特に、雄型56側の
凸面部62の厚さを、一定のベースカーブが得られるよ
うに、また、重合時に雄型56が変形しないように厚く
成形する一方、雌型58の凹面部72の厚さを、モノマ
ー組成物36の重合収縮に応じて、変形し易いように薄
く成形することが好ましい。
せしめる場合には、図10に示されるように、凹面部7
2全体を均一に薄くすることも、或いは、図11に示さ
れるように、雌型80の凹面部82の外周縁部周辺を周
方向に環状に薄くする(凹面部82を部分的に薄くす
る)ことも可能である。なお、かくの如くして、成形型
54(特に、雌型58,80)をモノマー組成物36の
重合収縮に追随させて変形せしめ得ることも、モノマー
組成物36と成形型54を構成する長鎖炭化水素変性ポ
リアミド樹脂との相性が良いことに起因するのであり、
前記実施形態においても、上記した構成が好適に採用さ
れ得ることは、勿論、言うまでもないところである。
詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないも
のであって、本発明は、そのような実施形態に係る具体
的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではな
いことが、理解されるべきである。
合用成形型10,54全体が、長鎖炭化水素変性ポリア
ミド樹脂にて形成されていたが、本発明にあっては、こ
のような構成に何等限定されず、少なくとも成形キャビ
ティ16,60を与える部位、具体的には、凸型成形面
18,66と凹型成形面20,76が、そのような長鎖
炭化水素変性ポリアミド樹脂にて構成されておれば、上
述せる如き本発明による効果が、充分に享受され得るの
である。
にてモールド重合することによって、レンズ材料とし
て、目的とするコンタクトレンズ52のベースカーブ
面42が形成されたレンズブランク40(レンズ半完成
品)、或いは、ベースカーブ面68とフロントカーブ
面74及びエッジ部とが形成されたコンタクトレンズ7
8が形成せしめられるようになっていたが、本発明に従
うモールド重合用成形型にあっては、目的とするコン
タクトレンズのフロントカーブ面のみが形成されたレン
ズブランク(レンズ半完成品)や、目的とするコンタ
クトレンズのフロントカーブ面及びベースカーブ面が形
成されてエッジ部のみが形成されていないレンズブラン
ク(レンズ半完成品)等が、レンズ材料として形成され
ても、何等差支えない。なお、上記のレンズブランク
から目的とするコンタクトレンズを形成せしめるに際し
ては、かかるレンズブランクを少なくとも雌型に保持し
た状態で、ベースカーブ面の切削加工を行なうようにす
ることが望ましい。また、のレンズブランクにあって
も、レンズブランクを雄型、雌型の少なくとも一方に保
持した状態において、エッジ部の切削加工が施されるこ
とが望ましい。
成物36の重合後、切削加工に先立って、型開きが行な
われ、雌型14が取り外された状態において、フロント
カーブ面44の切削加工操作が実施されていたが、本発
明に従う長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂は、充分な切
削性を有するものであるところから、それを切削しても
旋盤46のバイト47が傷められるようなことはなく、
そのため、モールド重合後、雌型14を取り外すことな
く、型合せした状態において切削加工を実施しても、目
的とするコンタクトレンズのフロントカーブ面が有利に
形成され得るのである。
当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等
を加えた態様において実施され得るものであり、また、
そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限
り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであること
は、言うまでもないところである。
発明を更に具体的に明らかにすることとするが、本発明
が、そのような実施例の記載によって、何等の制約をも
受けるものでないことは、言うまでもないところであ
る。
クタデシル基)がポリアミド樹脂のN末端置換基として
導入されてなる長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂(ノバ
ミッドES110C:三菱エンジニアリング・プラスチ
ックス株式会社製)を用い、これを、射出成形すること
によって、成形型(雄型及び雌型)として、図8に示さ
れる如き形状のものを作製した。なお、雄型(56)の
凸面部(62)の樹脂厚み(図8中、d3 )を1.5m
mとする一方、雌型(58)の凹面部(72)の樹脂厚
み(図8中、d4 )を0.4mmとして、雄型に比して
雌型の樹脂厚みを小さくすることによって、重合による
体積収縮を雌型にて吸収せしめ得るようにした。なお、
雌型の凹面部の曲率半径を、収縮による変形を考慮し
て、重合後において、目的とする曲率半径となるよう
に、予め、若干大きく設定した。
6)として、N−ビニル−2−ピロリドン(NVP)及
びN,N−ジメチルアクリルアミド(DMAA)、メチ
ルメタクリレート(MMA)、エチレングリコールジメ
タクリレート(EDMA)、重合開始剤:アゾビスイソ
ブチロニトリルを、それぞれ、下記表1に示される配合
組成において混合せしめ、その後、かかる混合物から重
合の妨げになる酸素を除去し、窒素置換したものを準備
した。
を、成形直後の95℃程度の雌型の凹面部内に充填した
後、成形後の雄型を型合せして密閉して、90℃の加熱
用重合トンネル内を30分を掛けて通過せしめることに
よって、モノマー組成物を重合せしめた。そして、その
後、成形型を型開きすると同時に、生理食塩水中に投入
せしめることによって、コンタクトレンズ(78)を離
型及び吸水せしめると共に、溶出物の溶出を行った。な
お、かかるコンタクトレンズの成形型からの取出しは、
極めて容易に行なうことが出来た。
は、レンズ表面及びエッジ部が滑らかに形成されてお
り、レンズ表面及び内部に空隙は認められなかった。ま
た、レンズメーターにおいて、鮮明なコロナが観察さ
れ、優れた光学的性能を有していることが判った。更
に、得られたコンタクトレンズの各種物性(含水率、突
抜強度、伸び率)を後述する手法にて測定すると共に、
その表面組成をXPS(X線光電子分光法)にて分析
し、得られた結果を、下記表2に併せて示した。
素変性ポリアミド樹脂を用い、これを、射出成形するこ
とによって、成形型(雄型及び雌型)として、図1に示
される如き形状の成形型(10)を作製した。なお、雄
型(12)の凸面部(22)の樹脂厚み(図1中、
d1 )を1.5mmとする一方、雌型(14)の凹面部
(28)の樹脂厚み(図1中、d2 )を0.4mmとし
て、雄型に比して雌型の樹脂厚みを小さくすることによ
って、重合による収縮を雌型にて吸収せしめて、レンズ
表面又はレンズ内部に気泡が発生しないようにした。ま
た、レンズ原料たるモノマー組成物(36)としては、
上記実施例1と同様なものを準備した。
後の95℃程度の雌型の凹面部内に充填した後、成形後
の雄型を型合せして密閉して、80℃の加熱用重合トン
ネル内を30分を掛けて通過せしめることによって、モ
ノマー組成物を重合せしめた。そして、その後、かかる
成形型の雌型を取り外した状態において、雄型を、図6
に示されるように、切削用旋盤(46)に取り付けて、
かかる雄型に付着するモノマー組成物の重合物(40)
を、所望とする矯正力を有するフロントカーブ面(4
4)となるように切削し、更に、環状の突状部(50)
で規制されたレンズの外周縁部を、滑らかにつながるよ
うに切削してエッジ部を形成した。かかる切削加工操作
の際、レンズ材料と雄型は適度な強度で付着しており、
レンズ材料が雄型から離脱することはなかった。その
後、雄型を変形させて、フロントカーブ面が形成された
レンズ材料(コンタクトレンズ)を離型せしめる一方、
生理食塩水中にレンズを投入することにより、かかるコ
ンタクトレンズを含水せしめると共に、溶出物の溶出を
行った。なお、かかるコンタクトレンズの雄型からの取
出しは、極めて容易に行なうことが出来た。
は、レンズ表面及びエッジ部が滑らかに形成されてお
り、レンズ表面及び内部に空隙は認められなかった。ま
た、レンズメーターにおいて、鮮明なコロナが観察さ
れ、優れた光学的性能を有していることが、判った。更
に、得られたコンタクトレンズの物性、並びに、その表
面組成をXPSにて分析して、得られた結果を、下記表
2に併せ示した。
上記実施例1と同様なものを準備した。また一方、レン
ズ原料たるモノマー組成物(36)としては、NVP及
びDMAA、シリコンモノマー:トリス(トリメチルシ
ロキシ)シリルプロピルメタクリレート、エチレングリ
コールジメタクリレート(EDMA)、重合開始剤:ア
ゾビスイソブチロニトリルを、それぞれ、下記表1に示
される配合組成において、混合せしめ、かかる混合物か
ら重合の妨げになる酸素を除去し、窒素置換したものを
準備した。そして、かかるモノマー組成物を、上記実施
例1と同様にして重合せしめることによって、実施例3
に係るコンタクトレンズを得た。
は、レンズ表面及びエッジ部が滑らかに形成されてお
り、レンズ表面及び内部に空隙は認められなかった。ま
た、レンズメーターにおいて、鮮明なコロナが観察さ
れ、優れた光学的性能を有していることが、判った。ま
た、得られたコンタクトレンズの表面組成をXPSにて
分析して、得られた結果を、下記表2に示した。
ド樹脂(ノバミッドES110C)の代わりに、ポリス
チレン樹脂(G440K:日本ポリスチレン(株)製)
を用い、それ以外は、実施例2と同様にして、比較例1
に係るコンタクトレンズの製造を行なった。
リスチレン製の成形型が、窒素含有不飽和モノマーを含
むモノマー組成物に侵されて離型出来ず、所望とするコ
ンタクトレンズは得られず、物性及び表面組成の測定は
不可能であった。
ド樹脂(ノバミッドES110C)の代わりに、ポリプ
ロピレン樹脂(K1800:チッソ(株)製)を用い、
それ以外は、実施例2と同様にして、比較例2に係るコ
ンタクトレンズを製造した。
て、フロントカーブ面を切削加工して得られたコンタク
トレンズを、生理食塩水に投入して、吸水せしめたとこ
ろ、その殆どに変形が生じ、使用に供することが出来な
いものとなった。また、得られたコンタクトレンズの物
性、並びに、その表面組成をXPSにて分析して、得ら
れた結果を、下記表2に併せ示した。
ド樹脂(ノバミッドES110C)の代わりに、末端変
性基を有しない通常のポリアミド樹脂(2020B:宇
部興産(株)製)を用い、それ以外は、実施例2と同様
にして、比較例3に係るコンタクトレンズを製造した。
ころ、モノマー組成物の重合物(レンズブランク)と成
形型とが強固に接着しており、成形型を開くことが困難
であった。また、フロントカーブ面を切削して形成した
後、コンタクトレンズを成形型から離型せしめるに際し
ても、5枚中1枚に割れ、欠け等が発生し、不良品が発
生し易いことが認められた(これに対して、実施例2に
あっては、コンタクトレンズを離型する際、1枚も破損
することはなかった)。また、離型後の実施例2及び比
較例3の雄型の凸型成形面を、AFM(原子間力顕微
鏡)にて、それぞれ、測定したところ、実施例2の表面
粗さが3.3nmであったのに対し、比較例3では、表
面粗さ:5.2nmとなり、長鎖炭化水素変性していな
い比較例3のポリアミド樹脂からなる成形型の表面は、
窒素含有不飽和モノマーを含むモノマー組成物に、侵食
されていることが観察された。なお、実施例2及び比較
例3に係る雄型の凸型成形面をAFMにて測定した際に
得られた画像を、それぞれ、図12,図13に示した。
方、レンズ原料たるモノマー組成物(36)として、上
記実施例3と同様なものを準備し、それ以外は、実施例
2と同様にして、比較例4に係るコンタクトレンズを製
造した。また、得られたコンタクトレンズの表面組成を
XPSにて分析して、得られた結果を、下記表2に示し
た。
験片)の物性(含水率、突抜強度、伸び率)、変形度の
評価、及び内部組成の測定は、以下の如くして行なっ
た。また、同表2中の「離型時の欠け破損」は、成形型
からの離型時に欠けや割れ等の破損が生じたものを数え
ることによって、また、「不良品数」は、製品として使
用不可能な不良品を数えることによって、評価を行なっ
た。
後、35℃における試験片の含水率(%)を、次式に基
づいて、それぞれ、求めた。 含水率(%)={(W−W0)/W}×100 (但し、Wは水和処理後の平衡含水状態での試験片の重
量(g)、W0 は水和処理後に乾燥機中にて乾燥した乾
燥状態での試験片の重量(g)を表わす。)
インチの押圧針を当て、試験片の破断時の突抜荷重
(g)を突抜強度として測定した。但し、表2中の値
は、試験片の厚さを0.2mmとして換算した値であ
る。
率(%)を測定した。
定し、その差が±0.2mmを越える場合を変形とし
た。
径:15mmのガラス試験管内にて重合し、その得られ
た重合物を切り出し、中心部分(内部部分)を、コンタ
クトレンズにおける内部部分と仮定し、それを、XPS
にて分析した。
〜3に係るコンタクトレンズにあっては、表面組成と内
部組成が殆ど同一であるのに対して、比較例2や比較例
4に係るコンタクトレンズにあっては、表面組成や内部
組成に差が生じ、変形が惹起され易いものであること
が、推察される。また、比較例2に係るコンタクトレン
ズにあっては、突抜強度や伸び率が小さく、破れ易いも
のであると共に、変形度が多く、使用に供することが困
難であることが認められる。加えて、比較例3にあって
は、実施例2に比して、成形型の表面粗さが大きく、離
型し難くなっており、欠けや割れ等の欠損が発生し易く
なっているものと考えられる。
形型の成形キャビティにモノマー組成物を充填して、重
合を開始するまでの時間(成形後の経過時間)とコンタ
クトレンズの寸法との関係を確認するために、或いは、
成形型を射出成形した後、かかる成形型の成形キャビテ
ィにモノマー組成物を充填して、重合を開始する際の成
形型の温度とコンタクトレンズの寸法との関係を確認す
るために、それぞれ、成形後の経過時間を変化させて、
或いは、成形後において成形型を室温にて放置すること
によって成形型の温度を変化させて、コンタクトレンズ
を重合し、得られたコンタクトレンズのベースカーブ面
の曲率半径とその標準偏差、及び変形度を調べ、その結
果を、それぞれ、下記表3又は下記表4に示した。但
し、かかるコンタクトレンズの製造は、上記実施例1と
同様にして行なった。
成形型を成形した後、直ちに、モノマー組成物を成形キ
ャビティ内に充填し、成形型の成形熱が残存している間
に、かかるモノマー組成物の重合を開始せしめなかった
もの(経過時間60分)や、成形型の温度が35℃に満
たないものについては、得られたコンタクトレンズが変
形して、そのベースカーブ面の曲率半径が、目的の値
(設計BC)からずれ、バラツキが大きくなった。
に従うモールド重合用成形型にあっては、少なくとも成
形キャビティを与える部位が、長鎖炭化水素変性ポリア
ミド樹脂にて構成されているところから、その成形キャ
ビティを与える部位(成形面)に適度な疎水性が付与さ
れ、これによって、N−ビニルラクタム類及び/又はN
−モノ若しくはN,N−ジ置換(メタ)アクリルアミド
に代表される窒素含有不飽和モノマーを含むモノマー組
成物に対して、適度な親和性を有するところとなり、以
て、かかる成形型は、そのようなモノマー組成物によっ
て侵食されることなく、レンズ材料との密着性と離型性
とが共に良好に確保され得るようになるのである。この
ため、モールド重合後において切削加工や研磨加工が困
難となるようなことが回避され得ると共に、離型時にお
いてレンズ材料が破損するようなことが有利に効果的に
防止されるのであり、更に、得られるレンズ材料は、そ
の表面組成と内部組成とに大きな差が生じることがな
く、離型後、変形したり、強度の低下が惹起されるよう
なことも効果的に回避され得るのである。
に、モノマー組成物が成形面ではじかれるようなことも
なく、成形型とモノマー組成物との界面に気泡や空隙が
発生するようなことが有利に防止され得るのである。
型を用いて、レンズ材料を製造すれば、成形面が精度良
く転写され、且つ気泡やエッジ欠損等といった機能的な
欠陥のない、光学的及び機能的物性に優れたレンズ材料
(レンズブランクやレンズ製品)が得られると共に、良
品率が低下して製造コストの上昇が招来されることな
く、目的とするレンズ材料を低廉に量産することが出来
るのである。
ルド重合用成形型を用い、その成形キャビティ内に上記
したモノマー組成物を充填して、該成形型の成形熱が残
存している間に、該モノマー組成物の重合を開始せしめ
るようにすれば、従来よりポリアミド系樹脂における欠
点であった、吸湿性や熱による影響を、極めて有利に克
服することが出来ることとなる。
す縦断面説明図である。
る雌型の縦断面説明図である。
する工程の一例を示す説明図であって、図2に示された
雌型の凹部内にモノマー組成物を供給した状態を示す。
する工程の一例を示す説明図であって、図3に示された
雌型と雄型とを組み合わせて形成される成形キャビティ
内に、モノマー組成物を充填せしめた状態を示す。
する工程の一例を示す説明図であって、型開きをして雌
型を取り外した状態を示す。
する工程の一例を示す説明図であって、コンタクトレン
ズのフロントカーブ面を切削加工する工程を示す。
する工程の一例を示す説明図であって、切削加工の施さ
れたコンタクトレンズを雄型から離型した状態を示す。
示す縦断面説明図である。
部分拡大説明図である。
ンタクトレンズを成形型から離型した状態を示す。
雌型の更に別の一例を示す縦断面説明図である。
ルド重合後において、AFMにて測定した際に得られた
画像である。
ルド重合後において、AFMにて測定した際に得られた
画像である。
形面 20,76 凹型成形面 22,62 凸面部 28,72 凹面部 36 モノマー組成
物 40 レンズブランク 42,68 ベース
カーブ面 44,74 フロントカーブ面 46 レンズ切削用
旋盤 52,78 コンタクトレンズ
Claims (8)
- 【請求項1】 窒素含有不飽和モノマーを少なくとも含
むモノマー組成物を成形キャビティ内に収容して、重合
せしめることにより、目的とするレンズ材料をモールド
成形するための成形型にして、少なくとも前記成形キャ
ビティを与える部位が、長鎖炭化水素変性ポリアミド樹
脂にて構成されていることを特徴とするモールド重合用
成形型。 - 【請求項2】 前記長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂
が、炭素数が6〜18の脂肪族化合物にて化学修飾され
たN末端基及び/又はC末端基を有するポリアミド樹脂
である請求項1に記載のモールド重合用成形型。 - 【請求項3】 前記長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂
が、ポリアミド樹脂のN末端置換基及び/又はC末端置
換基としてステアリル基の導入されたものである請求項
1又は請求項2に記載のモールド重合用成形型。 - 【請求項4】 前記窒素含有不飽和モノマーが、N−ビ
ニルラクタム類及びN−モノ若しくはN,N−ジ置換ア
ルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる
請求項1乃至請求項3の何れかに記載のモールド重合用
成形型。 - 【請求項5】 少なくとも成形キャビティを与える部位
が長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂にて構成されている
成形型を用い、該成形型の成形キャビティ内に、窒素含
有不飽和モノマーを少なくとも含むモノマー組成物を収
容して、重合せしめることにより、目的とするレンズ材
料をモールド成形することを特徴とするレンズ材料の製
造方法。 - 【請求項6】 前記長鎖炭化水素変性ポリアミド樹脂に
て前記成形型を成形した後、直ちに、前記モノマー組成
物を前記成形キャビティ内に充填し、該成形型の成形熱
が残存している間に、該モノマー組成物の重合を開始せ
しめる請求項5に記載のレンズ材料の製造方法。 - 【請求項7】 前記窒素含有不飽和モノマーが、N−ビ
ニルラクタム類及びN−モノ若しくはN,N−ジ置換ア
ルキル(メタ)アクリルアミドからなる群より選ばれる
請求項5又は請求項6に記載のレンズ材料の製造方法。 - 【請求項8】 前記成形型を、前記長鎖炭化水素変性ポ
リアミド樹脂からなる雄型と雌型とから構成すると共
に、それら雄型と雌型とを型合せして、それら型間に前
記成形キャビティを形成して、前記請求項5乃至請求項
7の何れかに記載の方法により、該成形キャビティ内に
おいて前記モノマー組成物を重合せしめた後、それら雄
型と雌型を型合せした状態において、或いは雌型を取り
外した状態において、雄型をレンズ切削用旋盤に取り付
け、該雄型に付着する前記モノマー組成物の重合物を切
削加工して、レンズのフロントカーブ面を形成すること
を特徴とするコンタクトレンズの製造方法。
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JP2002102037A JP4018429B2 (ja) | 2002-04-04 | 2002-04-04 | モールド重合用成形型及びそれを用いたレンズ材料の製造方法 |
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JP2013025122A (ja) * | 2011-07-22 | 2013-02-04 | Seed Co Ltd | コンタクトレンズの離型方法 |
-
2002
- 2002-04-04 JP JP2002102037A patent/JP4018429B2/ja not_active Expired - Lifetime
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