JP2003287328A - 電気設備用冷却システム - Google Patents

電気設備用冷却システム

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JP2003287328A
JP2003287328A JP2002088007A JP2002088007A JP2003287328A JP 2003287328 A JP2003287328 A JP 2003287328A JP 2002088007 A JP2002088007 A JP 2002088007A JP 2002088007 A JP2002088007 A JP 2002088007A JP 2003287328 A JP2003287328 A JP 2003287328A
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refrigerant
heat exchanger
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electric equipment
heat source
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JP2002088007A
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Kosuke Nishihata
康介 西端
Setsuo Kaneda
節夫 兼田
Naoto Sumi
直人 隅
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Takenaka Komuten Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蓄電池の冷却を経済的にかつ漏水による問題
無く安全に行う。 【解決手段】 蓄電池1の電解液タンク内に設けた電解
液取り出し配管2と、冷媒蒸発用熱交換器3とを循環ポ
ンプ4を介装した第1の循環配管5を介して接続する。
冷媒蒸発用熱交換器3よりも上方に、外気との熱交換に
よって冷媒を凝縮液化する熱源側熱交換器6を設ける。
冷媒蒸発用熱交換器3と熱源側熱交換器6とを、液管部
分に受液器7と流量調整弁8とを介装した第2の循環配
管9を介して接続する。第2の循環配管9内には、気体
と液体とに相変化する冷媒を封入するとともに、熱源側
熱交換器6と冷媒蒸発用熱交換器3との間に、熱源側熱
交換器6で凝縮液化した冷媒液を冷媒蒸発用熱交換器3
に移送するに足るヘッド差を備え、冷媒を自然循環させ
て電解液を冷却する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、蓄電池の電解液や
変圧器の絶縁油など、電気設備に付帯する被冷却液を冷
却する電気設備用冷却システムに関する。
【0002】
【従来の技術】近年では、電力の平準化や夜間電力の利
用による二酸化炭素CO2の削減のためのエネルギー貯
蔵システムとして大型蓄電池が注目されている。ところ
が、蓄電池の場合、蓄電効率が80パーセント程度であ
り、残余の20パーセント分が、充放電、特に放電に際
しての化学反応に伴う発熱として排出され、その発熱分
に対する冷却が必要となる。また、蓄電池では、その運
転温度が45℃を越えた高温になると、材料などの耐久
性が低下して寿命が短くなる問題がある。一方、温度が
低くなると、電解液の反応が遅くなって充放電の効率が
低下する問題がある。
【0003】また、変圧器の場合、常時2%程度の放熱
があり、その温度が高温になると絶縁油の絶縁性が低下
する問題があり、同様に冷却の必要がある。
【0004】そこで、前述のような電解液を冷却するも
のとして、従来、特開平3―93172号公報に示され
るものがあった。この公報例によれば、各電池の電解液
タンク内に熱交換器が設置され、それらの熱交換器に冷
却水の給水管と排水管とが接続され、その給水管と排水
管とにクーリングタワーと、チラーユニットおよび冷水
タンクとが接続され、クーリングタワー冷却系と、チラ
ーユニット冷却系の二つの系統に運転切り換え可能に構
成されている。更に、熱交換された温排水の温度状態
と、気温およびチラーユニットの負荷程度の状態に応じ
て自動的に切換え、チラーユニット冷却系の使用時間を
極力少なくすることにより、電池冷却のための消費電力
量を節減するようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述公
報例の場合、チラーユニット冷却系の方がクーリングタ
ワー冷却系に比べて消費電力量が少ないが、クーリング
タワー冷却系でも、冷却水ポンプを駆動するために多く
の電力を消費し、未だ改善の余地があった。また、蓄電
池には電気設備が付帯され、それらの電気設備の付近で
冷却水を搬送するため、漏水発生の際の安全性が低い欠
点があった。
【0006】本発明は、このような事情に鑑みてなされ
たものであって、請求項1および2に係る発明は、電気
設備の被冷却液の冷却を経済的にかつ安全に行えるよう
にすることを目的とし、請求項3に係る発明は、外気温
度のいかんにかかわらず、安定した状態で電気設備の被
冷却液を冷却できるようにすることを目的とし、請求項
4に係る発明は、外気温度のいかんにかかわらず、電気
設備の被冷却液を安定した状態で冷却できるようにする
とともに、電気設備の規模の変化に伴う冷却能力の変更
に容易に対応できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明の電
気設備用冷却システムは、上述のような目的を達成する
ために、電気設備に付帯する被冷却液を冷却する電気設
備冷却部と、前記電気設備冷却部に循環配管を介して接
続されて、外気との熱交換によって冷媒を凝縮液化する
熱源側熱交換器とを備え、前記循環配管内に気体と液体
とに相変化する冷媒を封入するとともに、前記熱源側熱
交換器を前記電気設備冷却部よりも上方に配置し、前記
熱源側熱交換器と前記電気設備冷却部との間に、前記熱
源側熱交換器で凝縮液化した冷媒液を前記電気設備冷却
部に移送するに足るヘッド差を備えて構成する。
【0008】(作用・効果)請求項1に係る発明の電気
設備用冷却システムの構成によれば、本発明者らは、蓄
電池の電解液や変圧器の潤滑油などの電気設備の被冷却
液の温度としては45℃程度が好適であり、夏期の外気
温度が高いときでも被冷却液で要求される温度よりも高
く、夏期の外気温度によっても冷却可能であることを知
見するに至り、この知見に基づいて、電気設備冷却部
と、外気との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱源側
熱交換器との間で、ヘッド差により冷媒を自然循環して
被冷却液を冷却することができる。これにより、冷媒液
の重量による重力を利用して、熱源側熱交換器で凝縮液
化した冷媒液を、自然循環により電気設備冷却部に流下
して移送できるから、被冷却液の冷却のために冷却水お
よび冷却水ポンプを用いずに済み、消費電力量を低減で
きて電気設備の被冷却液の冷却を経済的に行えるととも
に、漏水に起因する問題を回避できて電気設備の被冷却
液の冷却を安全に行える。
【0009】また、請求項2に係る発明の電気設備用冷
却システムは、前述のような目的を達成するために、電
気設備に付帯する被冷却液を冷却する電気設備冷却部
と、前記電気設備冷却部に循環配管を介して接続され
て、外気または/および自然水との熱交換によって冷媒
を凝縮液化する熱源側熱交換器とを備え、前記循環配管
内に気体と液体とに相変化する冷媒を封入するととも
に、前記熱源側熱交換器で凝縮液化した冷媒液を前記電
気設備冷却部に移送する圧力を付与する押圧手段を備
え、前記熱源側熱交換器と前記電気設備冷却部とにわた
って冷媒を実質的に自然循環させるように構成する。自
然水とは、湧き水、排水槽などの排水や貯水槽の水など
のことをいう。
【0010】(作用・効果)請求項2に係る発明の電気
設備用冷却システムの構成によれば、前述請求項1に係
る発明と同様の知見に基づいて、押圧手段で圧力を付与
することにより、電気設備冷却部と、外気または/およ
び自然水との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱源側
熱交換器との間で冷媒を実質的に自然循環して被冷却液
を冷却することができる。これにより、冷媒液の移送の
方向付けを行うために、押圧手段を作動させて圧力を付
与するだけで、熱源側熱交換器で凝縮液化した冷媒液
を、自然循環により電気設備冷却部に流下して移送でき
るから、被冷却液の冷却のために冷却水および冷却水ポ
ンプを用いずに済み、消費電力量を低減できて電気設備
の被冷却液の冷却を経済的に行えるとともに、漏水に起
因する問題を回避できて電気設備の被冷却液の冷却を安
全に行える。また、押圧手段により圧力を付与するだけ
で、冷媒を実質的に自然循環させるから、地下の機械室
などにおいて、電気設備冷却部と熱源側熱交換器とを等
しい高さの位置に設置するなど、重力を利用するに足る
ヘッド差を取れないような場合にも冷媒を自然循環して
被冷却液を冷却することができ、設計上有利で、設備コ
ストを低減できる。
【0011】また、請求項3に係る発明の電気設備用冷
却システムは、前述のような目的を達成するために、請
求項1または2に記載の電気設備用冷却システムにおい
て、熱源側熱交換器が、熱交換面積を変更可能に構成さ
れたものであり、前記循環配管の途中箇所に設けられ
て、前記熱源側熱交換器から流下する冷媒液を受け止め
る受液器と、前記受液器内の圧力を測定する圧力センサ
と、前記圧力センサで測定される圧力が設定圧力を維持
するように、前記熱源側熱交換器の熱交換面積を変更す
る冷却制御手段とを備えて構成する。
【0012】(作用・効果)熱源側熱交換器として、外
気との熱交換によって冷媒を凝縮液化するものを用いた
場合、夏期と冬期とで外気温度に大きな差があり、その
ような条件下で流量調整弁を用いて冷媒の循環流量のみ
を制御することにより対応しようとすると、例えば、冬
期や中間期などに、熱源側熱交換器で冷媒を冷却し過ぎ
て温度が低くなり、それに伴って圧力が低下し、冷媒液
が吸い上げられる状態になり、冷媒の循環能力が低下し
たり、フラッシュガスが発生して循環不良を生じる虞が
ある。
【0013】この請求項3に係る発明の電気設備用冷却
システムの構成によれば、熱源側熱交換器において、受
液器内の圧力に基づいて熱源側熱交換器の熱交換面積を
変更することで、冷媒の熱交換量を大きな範囲にわたっ
て制御することができる。これにより、冬期において、
冷媒を冷却し過ぎることを容易に回避できる。また、蓄
電池の電解液や変圧器の絶縁油などの電気設備の被冷却
液では、前述したように、要求される冷却温度が45℃
程度であり、夏期でもせいぜい外気温度が35℃を超え
るぐらいであることに着目し、電気設備の被冷却液を十
分冷却でき、外気温度のいかんにかかわらず、安定した
状態で電気設備の被冷却液を冷却できる。
【0014】また、請求項4に係る発明の電気設備用冷
却システムは、前述のような目的を達成するために、請
求項1または2に記載の電気設備用冷却システムにおい
て、熱源側熱交換器が、循環配管に接続されるとともに
それぞれにファンを備えた複数個の熱源側熱交換器で構
成されたものであり、前記循環配管の途中箇所に設けら
れて、前記熱源側熱交換器から流下する冷媒液を受け止
める受液器と、前記受液器内の圧力を測定する圧力セン
サと、前記圧力センサで測定される圧力が設定圧力を維
持するように、駆動状態の前記ファンの個数変更ならび
に冷媒が流動する前記熱源側熱交換器の個数変更を行う
冷却制御手段とを備えて構成する。
【0015】(作用・効果)請求項4に係る発明の電気
設備用冷却システムの構成によれば、熱源側熱交換器に
おいて、受液器内の圧力に基づいて、駆動状態のファン
の個数変更ならびに冷媒が流動する熱源側熱交換器の個
数変更を行うことで、冷媒の熱交換量を大きな範囲にわ
たって制御することができる。これにより、上述請求項
3に係る発明の電気設備用冷却システムと同様に、外気
温度のいかんにかかわらず、安定した状態で電気設備の
被冷却液を冷却できる。そのうえ、熱源側熱交換器の個
数変更を行うことで、冷媒の熱交換量を変更するから、
例えば、蓄電池や変圧器の容量変化などの電気設備の規
模の変化に伴う冷却能力の変更に容易に対応できる。
【0016】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施例を図面に基
づいて詳細に説明する。図1は、本発明に係る電気設備
用冷却システムの第1実施例を示すシステム構成図であ
り、電気設備としての蓄電池1の電解液タンク(図示せ
ず)内に設けた電解液取り出し配管2と、冷媒蒸発用熱
交換器3とが、循環ポンプ4を介装した第1の循環配管
5を介して接続されている。
【0017】冷媒蒸発用熱交換器3よりも上方に、外気
との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱源側熱交換器
6が設けられている。冷媒蒸発用熱交換器3と熱源側熱
交換器6とが、液管部分に受液器7と流量調整弁8とを
介装した第2の循環配管9を介して接続されている。
【0018】第2の循環配管9内には、気体と液体とに
相変化する冷媒が封入されるとともに、熱源側熱交換器
6と冷媒蒸発用熱交換器3との間に、熱源側熱交換器6
で凝縮液化した冷媒液を冷媒蒸発用熱交換器3に移送す
るに足るヘッド差が備えられている。使用する冷媒とし
ては、例えば、R−134a、R−404A、R−40
7Cなどのフロン系冷媒や新冷媒、更には水などが挙げ
られる。
【0019】熱源側熱交換器6は、上端側に第2の循環
配管9のガス管部分9aを接続するとともに下端側に第
2の循環配管9の液管部分9bを接続した冷媒凝縮用熱
交換コイル10を本体ケース11内に設けて構成されて
いる。
【0020】本体ケース11の上方の吹き出し口にファ
ン12が設けられ、一方、本体ケース11の下部側に吸
気口(図示せず)が設けられ、ファン12の駆動に伴っ
て外気を冷媒凝縮用熱交換コイル10に接触させて冷媒
を冷却し、凝縮液化するように構成されている。
【0021】また、本体ケース11の下部に水溜部13
が設けられ、一方、本体ケース11の上部のファン12
の下方箇所に散水ノズル14が設けられ、水溜部13と
散水ノズル14とが、送水ポンプ15を介装した給水管
16を介して接続され、冷媒凝縮用熱交換コイル10の
上方から散水することにより、冷媒の凝縮液化を促進で
きるように構成されている。受液器7の上部空間と冷媒
配管9のガス管部分9aの熱源側熱交換器6への入り口
直近箇所とが均圧管17を介して接続され、熱源側熱交
換器6の冷媒ガスの入口側と冷媒液の出口側とでの圧力
を均一化するように構成されている。
【0022】上記構成により、熱源側熱交換器6で凝縮
液化した冷媒液を、内部での圧力バランスに冷媒液の重
力が打ち勝つ状態で冷媒蒸発用熱交換器3に流下させ、
一方、冷媒蒸発用熱交換器3での熱交換により気体に変
化した冷媒ガスを熱源側熱交換器6に上昇させ、熱源側
熱交換器6と冷媒蒸発用熱交換器3とにわたって冷媒を
自然循環できるようになっている。
【0023】受液器7に、その内部の圧力を測定する圧
力センサ18が設けられ、その圧力センサ18が冷却制
御手段としての第1のコントローラ19に接続され、そ
の第1のコントローラ19と、ファン12のファンモー
タ(図示せず)と送水ポンプ15とが接続されている。
【0024】第1のコントローラ19では、受液器7か
ら流下する冷媒液の温度として、例えば、37℃などの
温度が設定変更可能に設定されていて、その設定温度を
得るに必要な圧力が設定されるようになっている。
【0025】また、設定圧力と圧力センサ18で測定さ
れた圧力とが比較され、測定圧力が設定圧力よりも高い
ときには、ファン12の回転数を増加させるとともに送
水ポンプ15の吐出容量を増加させて凝縮能力を高く
し、逆に、測定圧力が設定圧力よりも低いときには、フ
ァン12の回転数を減少させるとともに送水ポンプ15
の吐出容量を減少させて凝縮能力を低くし、圧力センサ
18で測定される圧力が設定圧力を維持するように制御
するように構成されている。
【0026】第1の循環配管5の、電解液取り出し配管
2と冷媒蒸発用熱交換器3との間の箇所に、冷媒蒸発用
熱交換器3に戻される電解液の温度を測定する温度セン
サ20が設けられ、その温度センサ20に第2のコント
ローラ21が接続されるとともに第2のコントローラ2
1に流量調整弁8が接続されている。
【0027】第2のコントローラ21において、温度セ
ンサ20で測定される温度と設定温度とが比較され、測
定温度が設定温度よりも高いときには、流量調整弁8の
開度を大にして冷媒蒸発用熱交換器3に供給される冷媒
液の量を増加させ、逆に、測定温度が設定温度よりも低
いときには、流量調整弁8の開度を小にして冷媒蒸発用
熱交換器3に供給される冷媒液の量を減少させ、冷媒蒸
発用熱交換器3に戻される電気設備の被冷却液としての
電解液の温度を一定に維持するように構成されている。
【0028】上記構成により、蓄電池1の電解液の温度
を設定温度に維持し、蓄電池1の充放電の際の化学反応
を良好に行わせるとともに高温による材料の耐久性の低
下を抑制できるようになっている。
【0029】一例を示せば、蓄電池1の電解液の温度と
して45℃に設定した場合、冷媒蒸発用熱交換器3から
蓄電池1に供給する冷却水の温度を44℃に、冷媒蒸発
用熱交換器3での冷媒蒸発温度を42℃に、そして、熱
源側熱交換器6での冷媒凝縮温度を40℃にそれぞれ設
定すれば良い。この場合、熱源側熱交換器6に入る外気
の温度としては35℃、熱源側熱交換器6から出る外気
の温度としては37℃程度になり、夏期のピーク時でも
十分蓄電池1を冷却できることが明らかである。
【0030】図2は、本発明に係る電気設備用冷却シス
テムの第2実施例を示すシステム構成図であり、第1実
施例と異なるところは次の通りである。すなわち、熱源
側熱交換器6が4個の熱源側熱交換器31で構成されて
いる。熱源側熱交換器31それぞれには、前述の第1実
施例におけると同様に、ファン32と水溜部33と散水
ノズル34と送水ポンプ35と給水管36とが設けられ
ている。
【0031】熱源側熱交換器31の冷媒凝縮用熱交換コ
イル37の下部が、受液器7に分岐液配管38を介して
接続され、一方、冷媒凝縮用熱交換コイル37の上部
が、第2の循環配管9のガス管部分9aに分岐ガス配管
39を介して接続されている。第2の循環配管9のガス
管部分9aおよび液管部分9bそれぞれの下端側が、蓄
電池1の電解液タンク(図示せず)内に直接導入されて
いる。
【0032】受液器7内の圧力を測定する圧力センサ1
8が第3のコントローラ40に接続されるとともに、そ
の第3のコントローラ40に、ファン32と、送水ポン
プ35と、分岐ガス配管39に設けた開閉弁41とが接
続されている。
【0033】第3のコントローラ40において、4個の
ファン32および送水ポンプ35に対して、予め制御の
際に停止または駆動するための順位付けがされている。
すなわち、外気温度が高い夏期のピーク時には、4個の
熱源側熱交換器31すべてを用いて冷媒を冷却して凝縮
液化しながら、外気温度が低くなって熱源側熱交換器6
での冷却能力が高くなるに連れ、最優先の熱源側熱交換
器31に対してファン32の回転数を減少していくとと
もに送水ポンプ35の吐出容量を減少する。制御の下限
値に達した時点で、ファン32および送水ポンプ35を
停止するとともに、開閉弁41を閉じて1個の熱源側熱
交換器31を停止する。
【0034】次いで、優先順位が次位の熱源側熱交換器
31に対して、同様にファン32の回転数を減少してい
くとともに送水ポンプ35の吐出容量を減少し、かつ、
その熱源側熱交換器31を停止する。更に、優先順位が
次位の熱源側熱交換器31に対して制御するといったよ
うに、冷媒が流動する熱源側熱交換器31の個数を減少
していく。逆に、外気温度が低温状態から高温状態に移
行する場合には、冷媒が流動する熱源側熱交換器31の
個数を増加していく。このようにして、圧力センサ18
で測定される圧力が設定圧力を維持するように、駆動状
態のファン32の個数変更ならびに冷媒が流動する熱源
側熱交換器31の個数変更を行うように冷却制御手段が
構成されている。他の構成は第1実施例と同じであり、
同一図番を付すことによりその説明は省略する。
【0035】この第2実施例によれば、冬期と夏期とい
ったように、外気温度に大きな差があって、冷却能力に
大きな違いがある場合に、夏期には4個の熱源側熱交換
器31を用い、冬期には1個の熱源側熱交換器31を用
いるといったようにして容易に対応できる。また、蓄電
池1の容量変更に際して、適宜熱源側熱交換器31の個
数を増減するだけで容易に対応できる。上記熱源側熱交
換器31の個数としては、2個以上、要するに複数個備
えるものであれば良い。
【0036】図3は、本発明に係る電気設備用冷却シス
テムの第3実施例を示すシステム構成図であり、第1実
施例と異なるところは次の通りである。すなわち、入口
ヘッダ51と出口ヘッダ52とが、個別の流量調整弁5
3を設けた冷媒凝縮用熱交換コイル54を介して接続さ
れている。第2の循環配管9のガス管部分9aおよび液
管部分9bそれぞれの下端側が、蓄電池1の電解液タン
ク(図示せず)内に直接導入されている。
【0037】受液器7内の圧力を測定する圧力センサ1
8が第4のコントローラ55に接続されるとともに、そ
の第4のコントローラ55に、ファン12と、送水ポン
プ15と、流量調整弁53とが接続されている。
【0038】第4のコントローラ55において、4個の
流量調整弁53に対して、予め制御の際に停止または駆
動するための順位付けがされている。すなわち、外気温
度が高い夏期のピーク時には、4個の流量調整弁53す
べてを開いて冷媒を冷却して凝縮液化しながら、外気温
度が低くなって熱源側熱交換器6での冷却能力が高くな
るに連れ、ファン12の回転数を減少していくとともに
送水ポンプ15の吐出容量を減少する。その状態で制御
の下限値に達した時点で、例えば、最上部の流量調整弁
53など、最優先の流量調整弁53の開度を絞り、最終
的に閉じる。
【0039】次いで、優先順位が次位の流量調整弁53
に対して、同様に流量調整弁53の開度を絞り、最終的
に閉じる。更に、優先順位が次位の流量調整弁53に対
して制御するといったように、冷媒が流動する熱源側熱
交換器6の熱交換面積を減少していく。逆に、外気温度
が低温状態から高温状態に移行する場合には、冷媒が流
動する熱源側熱交換器6の熱交換面積を増加していく。
このようにして、圧力センサ18で測定される圧力が設
定圧力を維持するように、熱源側熱交換器6の熱交換面
積を変更するように冷却制御手段が構成されている。他
の構成は第1実施例と同じであり、同一図番を付すこと
によりその説明は省略する。
【0040】この第3実施例によれば、冬期と夏期とい
ったように、外気温度に大きな差があって、冷却能力に
大きな違いがある場合に、夏期には熱源側熱交換器6の
熱交換面積を大きくし、冬期には熱源側熱交換器6の熱
交換面積を小さくするといったようにして容易に対応で
きる。
【0041】図4は、本発明に係る電気設備用冷却シス
テムの第4実施例を示すシステム構成図であり、第3実
施例と異なるところは次の通りである。すなわち、下部
に水溜部61を設けた四角筒状の本体ケース62の4面
それぞれに、流量調整弁63を設けた冷媒凝縮用熱交換
コイル64が設けられ、その冷媒凝縮用熱交換コイル6
4が入口ヘッダ51と出口ヘッダ52に接続されてい
る。各冷媒凝縮用熱交換コイル64に対して水溜部61
から散水できるように、散水ノズル65と送水ポンプ6
6と給水管67が設けられている。
【0042】この第4実施例においても、第3実施例と
同様に、外気温度が高温状態から低温状態に移行する場
合には、冷媒が流動する熱源側熱交換器6の熱交換面積
を減少していき、外気温度が低温状態から高温状態に移
行する場合には、冷媒が流動する熱源側熱交換器6の熱
交換面積を増加していく。このようにして、圧力センサ
18で測定される圧力が設定圧力を維持するように、熱
源側熱交換器6の熱交換面積を変更するように冷却制御
手段が構成されている。他の構成は第3実施例と同じで
あり、同一図番を付すことによりその説明は省略する。
【0043】また、この第4実施例でも、第3実施例と
同様に、冬期と夏期といったように、外気温度に大きな
差があって、冷却能力に大きな違いがある場合に、夏期
には熱源側熱交換器6の熱交換面積を大きくし、冬期に
は熱源側熱交換器6の熱交換面積を小さくするといった
ようにして容易に対応できる。
【0044】図5の(a)は、本発明に係る電気設備用
冷却システムの第5実施例を示すシステム構成図、
(b)は第5実施例の要部の拡大図であり、第1実施例
と異なるところは、次の通りである。すなわち、熱源側
熱交換器6が蓄電池1の電解液タンク(図示せず)と水
平方向でほぼ等しい高さの位置に配置され、熱源側熱交
換器6と電解液タンク(図示せず)とが、第2の循環配
管9を介して接続されている。
【0045】熱源側熱交換器6において、本体ケース1
1内に受液器71が設けられ、その受液器71の下方部
分の液管部分9bに、熱源側熱交換器6で凝縮液化した
冷媒液を蓄電池1側に移送する圧力を付与する押圧手段
72が備えられている。
【0046】押圧手段72は、液管部分9bと受液器7
1とにわたってバイパス配管73を接続して構成されて
いる。液管部分9bにおいて、バイパス配管73との接
続箇所と受液器71との間の箇所に、第1の電動開閉弁
V1が設けられている。また、バイパス配管73に、第
2の電動開閉弁V2と、電気ヒータを付設した加圧装置
74と、第3の電動開閉弁V3とが設けられている。
【0047】受液器71に、その内部の圧力を測定する
第1の圧力センサ75が設けられるとともに、加圧装置
74に、その内部の圧力を測定する第2の圧力センサ7
6が設けられている。
【0048】第1および第2のセンサ75,76が、第
5のコントローラ77に接続され、その第5のコントロ
ーラ77に、第1、第2および第3の電動開閉弁V1,
V2,V3が接続され、受液器71内の圧力と加圧装置
74内の圧力とに基づいて弁の開閉および加圧装置74
に付設の電気ヒータの駆動・停止を制御するようになっ
ている。
【0049】次に、上述制御動作について、次に説明す
る。 A.停止時 第1の電動開閉弁V1を開き状態にするとともに、第3
の電動開閉弁V3を閉じ状態にしておく。第2の電動開
閉弁V2は、開閉いずれでも良いが、加圧装置74内に
所定量の冷媒が存在するようにしておく。このとき、電
気ヒータはOFFである。
【0050】B.起動時 (1)先ず、第1の開閉弁V1だけを開いた状態で、冷
媒を自然循環させる。このとき、第2および第3の開閉
弁V2,V3を閉じ状態にして電気ヒータを待機状態に
しておく。待機状態とは、電気ヒータを自動的にON―
OFF制御して、加圧装置74内に所定量の冷媒液と冷
媒ガスとを存在させ、後述する噴射により冷媒液を受液
器71から蓄電池1側に移送できるように、その内部圧
力を設定範囲内に安定的に維持している状態をいう。 (2)第1の圧力センサ75で測定される受液器71内
の圧力が、外気および負荷条件から求められる設定圧力
よりも大きいとき、すなわち、上記(1)による自然循
環起動がスムーズに開始されたときには、自然循環によ
る運転を継続する。 (3)第1の圧力センサ75で測定される受液器71内
の圧力が、設定圧力よりも小さいとき、すなわち、上記
(1)による自然循環起動がスムーズに開始されなかっ
たときには、第1および第2の電動開閉弁V1,V2を
閉じた状態で第3の電動開閉弁V3を開き、加圧装置7
4内の冷媒(冷媒ガスと冷媒液との混合ガス)を噴射
し、冷媒液を蓄電池1側に向かわせる力を付与する。 (4)その後、第3の電動開閉弁V3を閉じるととも
に、第1の電動開閉弁V1を開いて冷媒を自然循環させ
ながら、電気ヒータをOFFにし、第2の圧力センサ7
6で測定される加圧装置74内の圧力が受液器71内の
圧力よりも低くなったときに、第2の開閉弁V2を開い
て所定量の冷媒液を加圧装置74内に補充しておく。 (5)補充の終了後、冷媒を自然循環させる状態で、第
2の電動開閉弁V2を閉じ、待機状態にしておく。
【0051】C.通常運転時 (1)前述Bの(5)の状態を継続する。 (2)第1の圧力センサ75で測定される受液器7内の
圧力が設定圧力(自然循環に必要な圧力)よりも低くな
ったとき、すなわち、自然循環が不良になったことを感
知したときには、第1の電動開閉弁V1を閉じ、第2の
電動開閉弁V2を閉じた状態で第3の電動開閉弁V3を
開き、加圧装置74内の冷媒(冷媒ガスと冷媒液との混
合ガス)を噴射し、冷媒液を蓄電池1側に向かわせる力
を付与する。 (3)その後、第3の電動開閉弁V3を閉じるととも
に、第1の電動開閉弁V1を開いて冷媒を自然循環させ
ながら、電気ヒータをOFFにし、第2の圧力センサ7
6で測定される加圧装置74内の圧力が受液器71内の
圧力よりも低くなったときに、第2の開閉弁V2を開い
て所定量の冷媒液を加圧装置74内に補充しておく。 (4)補充の終了後、冷媒を自然循環させる状態で、第
2の電動開閉弁V2を閉じ、待機状態にして通常の運転
状態に復帰する。 (5)以後、前述(1)〜(4)の動作を繰り返し、自
然循環運転を良好に継続する。 上記構成により、熱源側熱交換器6と蓄電池1の電解液
タンクとにわたって冷媒を実質的に自然循環させること
ができる。
【0052】第2の圧力センサ75は、冷却制御手段と
しての第1のコントローラ19に接続され、第1実施例
と同様にして、ファン12および送水ポンプ15を駆動
制御するように構成されている。この第5実施例におい
ては、第2の循環配管9のガス管部分9aおよび液管部
分9bそれぞれの下端側が、蓄電池1の電解液タンク
(図示せず)内に直接導入されている。他の構成は、第
1実施例と同じであり、同一図番を付してその説明は省
略する。
【0053】上述の熱源側熱交換器6と蓄電池1の電解
液タンクとにわたって冷媒を実質的に自然循環させる押
圧手段72としては、第2および第3の電動開閉弁V
2,V3を設けずに、かつ、加圧装置74に代えて、バ
イパス配管73に冷媒ポンプを設け、受液器71内の圧
力が設定圧力よりも低くなるに伴って冷媒ポンプを起動
し、設定圧力になるに伴って停止するように構成しても
良い。
【0054】この第5実施例による場合、地下2階や3
階などに熱源側熱交換器6が設置されて、近接した箇所
に、例えば、湧き水、排水槽の排水や貯水槽の水などの
自然水が存在するような場合には、その自然水と冷媒凝
縮用熱交換コイル10とを熱交換させるように構成して
も良い。また、外気との熱交換による構成と併用しても
良い。
【0055】蓄電池1の電解液を冷却するための、第1
実施例におけるような、中間に冷媒蒸発用熱交換器3を
設けて、循環ポンプ4と第1の循環配管5とによって電
解液を取り出して冷却する構成、および、第2、第3、
第4および第5実施例におけるような冷媒循環用の第2
の循環配管9を蓄電池1の電解液タンク(図示せず)内
に直接導入する構成を含んで、冷却のために冷媒と熱交
換する箇所をして電気設備冷却部と総称する。
【0056】上記実施例では、蓄電池1の電解液を冷却
する場合について示しているが、本発明としては、例え
ば、変圧器の絶縁油を冷却する場合などにも適用でき、
蓄電池1や変圧器などをして電気設備と総称し、また、
電解液や絶縁油などをして被冷却液と総称する。
【0057】
【発明の効果】以上の説明から明らかなように、請求項
1に係る発明の電気設備用冷却システムによれば、電気
設備冷却部と熱源側熱交換器との間で冷媒を自然循環し
て、蓄電池の電解液や変圧器の潤滑油といった電気設備
の被冷却液を冷却するから、被冷却液の冷却のために冷
却水および冷却水ポンプを用いずに済み、消費電力量を
低減できて電気設備の被冷却液の冷却を経済的に行える
とともに、漏水に起因する問題を回避できて電気設備の
被冷却液の冷却を安全に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電気設備用冷却システムの第1実
施例を示すシステム構成図である。
【図2】第2実施例を示すシステム構成図である。
【図3】第3実施例を示すシステム構成図である。
【図4】第4実施例を示すシステム構成図である。
【図5】(a)は、本発明に係る電気設備用冷却システ
ムの第5実施例を示すシステム構成図、(b)は第5実
施例の要部の拡大図である。
【符号の説明】
1…蓄電池(電気設備) 6…熱源側熱交換器 7…受液器 9…第2の循環配管(循環配管) 18…圧力センサ 19…第1のコントローラ(冷却制御手段) 40…第3のコントローラ(冷却制御手段) 55…第4のコントローラ(冷却制御手段) 71…受液器 72…押圧手段
【手続補正書】
【提出日】平成14年5月31日(2002.5.3
1)
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図5
【補正方法】変更
【補正内容】
【図5】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 隅 直人 大阪市中央区本町四丁目1番13号 株式会 社竹中工務店大阪本店内 Fターム(参考) 3L044 AA01 AA04 BA06 CA12 CA14 DD03 FA02 FA03 FA04 GA02 HA01 JA03 KA04 KA05 5E050 CA04 CB04 5H031 CC05 KK00 KK08

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】電気設備に付帯する被冷却液を冷却する電
    気設備冷却部と、 前記電気設備冷却部に循環配管を介して接続されて、外
    気との熱交換によって冷媒を凝縮液化する熱源側熱交換
    器とを備え、 前記循環配管内に気体と液体とに相変化する冷媒を封入
    するとともに、前記熱源側熱交換器を前記電気設備冷却
    部よりも上方に配置し、前記熱源側熱交換器と前記電気
    設備冷却部との間に、前記熱源側熱交換器で凝縮液化し
    た冷媒液を前記電気設備冷却部に移送するに足るヘッド
    差を備えてある電気設備用冷却システム。
  2. 【請求項2】電気設備に付帯する被冷却液を冷却する電
    気設備冷却部と、 前記電気設備冷却部に循環配管を介して接続されて、外
    気または/および自然水との熱交換によって冷媒を凝縮
    液化する熱源側熱交換器とを備え、 前記循環配管内に気体と液体とに相変化する冷媒を封入
    するとともに、前記熱源側熱交換器で凝縮液化した冷媒
    液を前記電気設備冷却部に移送する圧力を付与する押圧
    手段を備え、前記熱源側熱交換器と前記電気設備冷却部
    とにわたって冷媒を実質的に自然循環させるように構成
    してあることを特徴とする電気設備用冷却システム。
  3. 【請求項3】請求項1または2に記載の電気設備用冷却
    システムにおいて、 熱源側熱交換器が、熱交換面積を変更可能に構成された
    ものであり、 前記循環配管の途中箇所に設けられて、前記熱源側熱交
    換器から流下する冷媒液を受け止める受液器と、 前記受液器内の圧力を測定する圧力センサと、 前記圧力センサで測定される圧力が設定圧力を維持する
    ように、前記熱源側熱交換器の熱交換面積を変更する冷
    却制御手段とを備えてある電気設備用冷却システム。
  4. 【請求項4】請求項1または2に記載の電気設備用冷却
    システムにおいて、 熱源側熱交換器が、循環配管に接続されるとともにそれ
    ぞれにファンを備えた複数個の熱源側熱交換器で構成さ
    れたものであり、 前記循環配管の途中箇所に設けられて、前記熱源側熱交
    換器から流下する冷媒液を受け止める受液器と、 前記受液器内の圧力を測定する圧力センサと、 前記圧力センサで測定される圧力が設定圧力を維持する
    ように、駆動状態の前記ファンの個数変更ならびに冷媒
    が流動する前記熱源側熱交換器の個数変更を行う冷却制
    御手段とを備えてある電気設備用冷却システム。
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