JP2003286852A - スクリュー過給機の冷却構造 - Google Patents
スクリュー過給機の冷却構造Info
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Abstract
度上昇を抑え、クリアランス増加による性能低下を防止
することができ、しかもロータの温度上昇によるケーシ
ングとの接触の恐れもないスクリュー過給機の冷却構造
を提供すること。 【解決手段】 スクリュー過給機10の吐出端側の軸受
ケーシング部11に冷却用の冷却流路21を設けるとと
もに、ロータケーシング部12の吐出口19を冷却する
冷却流路22を設ける。これにより、吐出温度が高まっ
たときでもロータケーシング部12の温度上昇が抑えら
れ、クリアランス増加による性能低下を防止でき、しか
もロータの温度上昇に対してもロータケーシング部12
の全体を冷却せずに同程度の熱膨張を生じさせてロータ
との接触を防止するようにしている。
Description
の冷却構造に関し、特に低回転、高圧力比の領域など吐
出温度が高まった場合のロータケーシングへの熱影響を
抑えて運転できるようにしたものである。
クローズアップされているなか、次世代のエネルギ源と
して燃料電池が注目されており、自動車用の動力源とし
ても開発が進められている。
る固定高分子型燃料電池(PEFC)などの燃料電池で
は、出力密度を向上させるため、発電部であるスタック
に、より多くの空気(酸素)を送り込む空気供給装置が
必要となる場合が多く、いわゆるスーパーチャージャ
(過給機)が用いられ、内部圧縮作用のあるスクリュー
型過給機が適している。
いに噛み合う雄ロータと雌ロータとがロータケーシング
内に収納されて吐出端側および吸込端側がそれぞれ軸受
ケーシングに設けられた軸受で回転可能に支持されると
ともに、吐出端部のタイミングギヤによって1対のロー
タ間で駆動力が伝達されて回転駆動され、吸込口から吸
込んだ空気を雌雄1対のロータ間で内部圧縮作用などで
圧縮して吐出口から吐き出すようになっている。
などによって異なるが、吐出口から吐き出される圧縮空
気の温度が250℃以上の高温になることから、冷却す
ることが行われている。
示されたスクリュー圧縮機では、図3に示すように、互
いに噛み合う雄ロータ1と雌ロータ2とが収納されるロ
ータケーシング3全体に冷却ジャケット4を設けるとと
もに、これら雌雄ロータ1,2の吐出端部および吸込端
部を支持する軸受5,6が設けられる軸受ケーシング
7,8のうち、吐出端側の軸受ケーシング7に冷却ジャ
ケット9を設けることで冷却するようにしている。
に開示された容積式流体機械では、図示省略したが、吐
出端側の軸受ケーシングに冷却流路を設けて軸受とシー
ルを冷却するようにしている。
過給機で、ロータケーシングを水冷しない場合には、吐
出温度が高まったときにロータケーシングの温度も上昇
し、熱膨張によりクリアランスが増加し、性能低下を招
いてしまうのに対し、ロータケーシング3全体を冷却す
るようにした前者の場合、ロータケーシング3の温度上
昇による熱膨張を抑えることができるものの、特に低回
転、高圧力比の領域など吐出温度が高まった場合、ロー
タ1,2の温度上昇により水冷されているロータケーシ
ング3との温度差が大きくなり、ロータ1,2とロータ
ケーシング3との接触が生じる恐れがあるという問題が
ある。
出端側の軸受ケーシングにのみ冷却流路を設けた後者の
容積式流体機械では、軸受やシールの温度上昇を抑える
ことができるものの、ロータケーシングを水冷しない場
合と同様に、吐出温度が高まったときにロータケーシン
グが熱膨張し、ロータとのクリアランスが増加し、性能
低下を招くという問題がある。
鑑みてなされたもので、吐出温度が高まった場合でもケ
ーシングの温度上昇を抑え、クリアランス増加による性
能低下を防止することができ、しかもロータの温度上昇
によるケーシングとの接触の恐れもないスクリュー過給
機の冷却構造を提供しようとするものである。
題を解決するため、スクリュー過給機の熱影響につい
て、鋭意検討を重ねた結果、これまでの熱影響について
は、雌雄1対のロータの軸心間距離の変化を問題として
軸受ハウジングの冷却を行うことが有効であるとして対
策を講じていたが、この軸心間距離の変化の原因となる
半径方向の温度分布は比較的小さいのに対し、吐出温度
が高い状態での運転が続くと、ロータ軸方向の温度分布
が大きくなってしまい、これによる影響が大きいことを
見出だし、この発明を完成したもので、その具体的な構
成は以下の通りである。
リュー過給機の冷却構造は、互いに噛み合う2つのロー
タを吐出端側および吸込端側で回転可能に支持する軸受
が設けられる軸受ハウジング部と、前記2つのロータが
収納されるロータケーシング部とを備えるスクリュー過
給機であって、前記吐出端側の前記軸受ケーシング部に
冷却用の冷却流路を設けるとともに、前記ロータケーシ
ング部の吐出口部を冷却する冷却流路を設けたことを特
徴とするものである。
ば、互いに噛み合う2つのロータを吐出端側および吸込
端側で回転可能に支持する軸受が設けられる軸受ハウジ
ング部と、前記2つのロータが収納されるロータケーシ
ング部とを備えるスクリュー過給機で、前記吐出端側の
前記軸受ケーシング部に冷却用の冷却流路を設けるとと
もに、前記ロータケーシング部の吐出口部を冷却する冷
却流路を設けるようにしており、吐出端側の軸受ケーシ
ング部およびロータケーシング部の吐出口部を冷却する
ことで、吐出温度が高まったときでもロータケーシング
の温度上昇が抑えられ、クリアランス増加による性能低
下を防止でき、しかもロータの温度上昇に対してもロー
タケーシングの全体を冷却せずに同程度の熱膨張を生じ
させてロータとの接触を防止するようにしている。
囲を冷却することで、アルミニウムやアルミニウム合金
等の素材の熱処理温度以下に保って耐久性、信頼性の向
上も図るようにしている。
ー過給機の冷却構造は、請求項1記載の構成に加え、前
記軸受ケーシング部の冷却流路の出口と前記ロータケー
シング部の冷却流路の入口とを連通させて構成したこと
を特徴とするものである。
ば、前記軸受ケーシング部の冷却流路の出口と前記ロー
タケーシング部の冷却流路の入口とを連通させて構成し
ており、必要な冷却温度を確保しながら簡単な構造にで
きるようになる。
ュー過給機の冷却構造は、請求項1または2記載の構成
に加え、前記吐出端側の前記軸受ケーシング部と前記ロ
ータケーシング部とを一体構造で構成したことを特徴と
するものである。
ば、前記吐出端側の前記軸受ケーシング部と前記ロータ
ケーシング部とを一体構造で構成するようにしており、
一層の構造の簡素化と製造の容易化を図ることができる
ようになる。
ついて図面に基づき詳細に説明する。図1および図2は
この発明のスクリー過給機の冷却構造の一実施の形態に
かかり、図1は冷却流路を立体的に示す概念図、図2は
一部分を切欠いて示す縦断面図および側面図である。
用されるスクリュー過給機10は、図2に示すように、
吐出端側の軸受ケーシング部11とロータケーシング部
12とが一体構造とされ、ロータケーシング部12内に
互いに噛み合う雄ロータ13と雌ロータ14とでなる1
対のロータが内蔵され、それぞれのロータ軸13a,1
4aが吐出端側および吸込端側の軸受ケーシング部1
1,15に取り付けた軸受16で回転可能に支持される
とともに、それぞれのロータ軸13a,14aの吐出端
部に増速歯車機構を構成するタイミングギヤ17,18
が取り付けられ、これら1対のロータ13,14間で駆
動力が伝達されて回転駆動されるようになっている。そ
して、ロータケーシング部12の側面に過給流体(通常
は、空気)の吐出口19が設けられるとともに、図示し
ない過給流体の吸込口がロータケーシング部12および
吸込端側の軸受ケーシング部15の吸込側に設けてあ
る。
造20では、吐出端側の軸受ケーシング部11のロータ
軸13a,14aを支持する軸受16およびシールの周
囲を囲むように冷却流路21が形成され、例えば数字の
「3」字状に形成されて上下2つの軸受16およびシー
ルの周囲を囲むようにしてある。
連通してロータケーシング部12に吐出口19の外側
(吸込口側)を囲むように冷却流路22が形成してあ
り、冷却流路21の上端部に冷却流体入口23が形成さ
れ、冷却流路22の上端部に冷却流体出口24が形成し
てある。
却構造20では、例えば冷却流体として冷却水が用いら
れ、冷却流体入口23から冷却水を供給すると、吐出端
側の軸受ケーシング部11に形成した冷却流路21内を
流れる冷却水によって軸受16およびシールが冷却され
るとともに、軸受ケーシング部11も間接的に冷却さ
れ、この冷却流路21を出た冷却水が吐出口19の下側
および外側の冷却流路22を流れることで、吐出口19
の周囲のロータケーシング部12を冷却し、上端部の冷
却流体出口24から排出される。
出端部の軸受ケーシング部11とロータケーシング部1
2の吐出口19の周囲が冷却されるので、低回転、高圧
縮比の運転状態が連続するなど、吐出温度が高温になる
とき、最も温度の高くなるロータケーシング部12の吐
出口19の周囲が冷却され、ロータ13,14とロータ
ケーシング部12とのクリアランスの増加による性能低
下を防止すること出来る。
熱膨張してもロータケーシング部12全体を冷却してい
ないので、ロータケーシング部12自体もロータ13,
14と同程度の熱膨張があり、ロータ13,14とロー
タケーシング部12との接触が生じることも防止するこ
とができる。
度が高くなるロータケーシング部12の吐出口19の周
囲が冷却されるので、例えば素材としてアルミニウムや
アルミニウム合金等を用いる場合でもその熱処理温度を
越えることを防止して耐久性、信頼性を向上することが
できる。
グ部とロータケーシング部を一体にしたが、これらを別
体にして連結する構造としても良く、この場合には、冷
却流路の連結部にシール材等を介装するようにすれば良
い。
タケーシング部の冷却流路とを連結するようにしたが、
これらを独立して設けるようにしても良く、冷却流体も
連続して流す場合に限らず、独立して供給、排出するよ
うにすることもできる。
場合に限らず、他の流体を用いるようにすることもでき
る。
明したようにこの発明の請求項1記載のスクリュー過給
機の冷却構造によれば、互いに噛み合う2つのロータを
吐出端側および吸込端側で回転可能に支持する軸受が設
けられる軸受ハウジング部と、前記2つのロータが収納
されるロータケーシング部とを備えるスクリュー過給機
で、前記吐出端側の前記軸受ケーシング部に冷却用の冷
却流路を設けるとともに、前記ロータケーシング部の吐
出口部を冷却する冷却流路を設けるようにしたので、吐
出端側の軸受ケーシング部およびロータケーシング部の
吐出口部を冷却することで、吐出温度が高まったときで
もロータケーシングの温度上昇を抑えることができ、ク
リアランス増加による性能低下を防止でき、しかもロー
タの温度上昇に対してもロータケーシングの全体を冷却
せずに同程度の熱膨張を生じさせてロータとの接触を防
止することができる。
囲を冷却することで、アルミニウムやアルミニウム合金
等の素材の熱処理温度以下に保って耐久性、信頼性の向
上も図ることができる。
ー過給機の冷却構造によれば、前記軸受ケーシング部の
冷却流路の出口と前記ロータケーシング部の冷却流路の
入口とを連通させて構成したので、必要な冷却温度を確
保しながら簡単な構造にすることができる。
ュー過給機の冷却構造によれば、前記吐出端側の前記軸
受ケーシング部と前記ロータケーシング部とを一体構造
で構成するようにしたので、一層の構造の簡素化と製造
の容易化を図ることができる。
の形態にかかる冷却流路を立体的に示す概念図である。
の形態にかかり、(a)は一部分を切欠いて示す縦断面
図、(b)は側面図である。
図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 互いに噛み合う2つのロータを吐出端側
および吸込端側で回転可能に支持する軸受が設けられる
軸受ハウジング部と、前記2つのロータが収納されるロ
ータケーシング部とを備えるスクリュー過給機であっ
て、前記吐出端側の前記軸受ケーシング部に冷却用の冷
却流路を設けるとともに、前記ロータケーシング部の吐
出口部を冷却する冷却流路を設けたことを特徴とするス
クリュー過給機の冷却構造。 - 【請求項2】 前記軸受ケーシング部の冷却流路の出口
と前記ロータケーシング部の冷却流路の入口とを連通さ
せて構成したことを特徴とする請求項1記載のスクリュ
ー過給機の冷却構造。 - 【請求項3】 前記吐出端側の前記軸受ケーシング部と
前記ロータケーシング部とを一体構造で構成したことを
特徴とする請求項1または2記載のスクリュー過給機の
冷却構造。
Priority Applications (1)
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JP2002090762A JP4075433B2 (ja) | 2002-03-28 | 2002-03-28 | スクリュー過給機の冷却構造 |
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Publication Number | Publication Date |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009108696A (ja) * | 2007-10-26 | 2009-05-21 | Kobe Steel Ltd | スクリュ圧縮機 |
WO2024116433A1 (ja) * | 2022-11-30 | 2024-06-06 | 株式会社日立産機システム | スクリュー圧縮機 |
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2002
- 2002-03-28 JP JP2002090762A patent/JP4075433B2/ja not_active Expired - Fee Related
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WO2024116433A1 (ja) * | 2022-11-30 | 2024-06-06 | 株式会社日立産機システム | スクリュー圧縮機 |
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