JP2003282961A - 熱電対 - Google Patents

熱電対

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JP2003282961A
JP2003282961A JP2002082861A JP2002082861A JP2003282961A JP 2003282961 A JP2003282961 A JP 2003282961A JP 2002082861 A JP2002082861 A JP 2002082861A JP 2002082861 A JP2002082861 A JP 2002082861A JP 2003282961 A JP2003282961 A JP 2003282961A
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thermocouple
silicon
gesi
germanium
impurity
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JP2002082861A
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English (en)
Inventor
Shinichi Morita
信一 森田
Jun Morimoto
純 守本
Yoichi Okamoto
庸一 岡本
Toshio Kawahara
敏男 河原
Sang-Min Lee
相旻 李
Tomonobu Hata
朋延 畑
Koyo Sasaki
公洋 佐々木
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IHI Aerospace Co Ltd
Original Assignee
IHI Aerospace Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通常の半導体材料を用いた従来の熱電対で
は、1mV/K以上のゼーベック係数を得ることは困難
であった。 【解決手段】 一対の部100,101材の少なくとも
一方が、高濃度の不純物を添加したゲルマニウム・シリ
コン(GeSi)材料から成る熱電対8としたことによ
り、室温下での比抵抗が従来の熱電対に近い値でありな
がら、非常に高いゼーベック係数を得ることができ、感
度または出力信号に関する性能向上を実現することがで
きるほか、例えばサーモパイル型赤外線検出素子への適
用に好ましい熱電対を提供することができた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、熱電対の改良に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】図7は、従来の熱電対を用いたサーモパ
イル型赤外線検出素子の一例を示す図である。図示のサ
ーモパイル型赤外線検出素子は、シリコン基板1上に熱
的絶縁材料から成るダイアフラム4を設けると共に、四
方に向けて配置した支持用梁3を含むダイアフラム4の
下側に空洞5を設けた熱的分離構造になっている。空洞
5は、例えば、ダイアフラム4に形成したエッチング穴
2からシリコン基板1側にエッチング液を供給して、シ
リコン基板1に異方性エッチングを施すことにより形成
することができる。
【0003】ダイアフラム4上には、p型ポリシリコン
6とn型ポリシリコン7を並列に備えた熱電対8が四方
に向けて配置してあり、これらの熱電対8をアルミニウ
ム配線9で電気的に直列接続することでサーモパイルが
形成してある。このとき、各熱電対8は、当該素子の中
心側の端部が温接点20となり、外側の端部が冷接点2
1となる。そして、サーモパイルの上には、層間絶縁層
11A,11Bを介して絶縁層12が設けてあり、この
絶縁層12の上部中央に、サーモパイルの温接点20を
含む範囲で赤外線を吸収して熱に変換する赤外線吸収層
10が形成してある。なお、赤外線吸収層10の下に下
層との密着性を高めるための層を設ける場合もある。
【0004】上記のサーモパイル型赤外線検出素子は、
赤外線吸収層10で赤外線エネルギを吸収して熱にエネ
ルギ変換されると、各熱電対8における温接点20と冷
接点21の間に温度差が生じることとなり、その温度差
により熱電対8のゼーベック係数に比例して発生する熱
起電圧の総和を出力信号として出力する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記したよ
うなサーモパイル型赤外線検出素子において、サーモパ
イルを形成する熱電対8では、その材料として、p型お
よびn型のポリシリコンを用いた場合、他のp型および
n型の半導体を用いた場合、あるいは金属と各種半導体
の組み合わせを用いた場合には、いずれも不純物のドー
ズ量にもよるが、一対分のゼーベック係数は最大でも1
mV/K前後である。また、熱電対8の材料として、単
結晶シリコンを用いた場合には、約0.45〜1.6m
V/Kであり、ポリシリコンを用いるとともに不純物の
ドーズ量が約1×1016cm−2である場合には、1
mV/Kよりも小さい値であった。
【0006】そこで、従来のサーモパイル型赤外線検出
素子では、性能を向上させるために、ダイアフラム4に
おける梁3の熱抵抗を高くする手段を用いていたが、高
熱抵抗の梁構造を達成するには、梁3の機械的強度の維
持、熱電対の対数の確保、および電気抵抗の抑制などの
点から限界があった。このため、従来のサーモパイル型
赤外線検出素子は、検出信号処理が簡便である熱起電圧
を利用するという長所があるにもかかわらず、感度の点
において、抵抗変化を利用するボロメータ型の赤外線検
出素子や、容量変化を利用する焦電型の赤外線検出素子
よりも劣っているのが現状であった。
【0007】また、サーモパイル型赤外線検出素子の感
度または出力信号を大きくするためには、サーモパイル
を形成する熱電対8の材料として、ゼーベック係数が高
い材料を使用すれば良いのであるが、通常の半導体材料
では1mV/K以上のゼーベック係数を得ることは困難
であった。
【0008】
【発明の目的】本発明は、上記従来の状況に鑑みて成さ
れたもので、室温付近での比抵抗が従来のp型およびn
型のポリシリコンを用いた熱電対に近い値でありなが
ら、高いゼーベック係数を得ることができ、感度または
出力信号に関する性能向上を実現することができるほ
か、例えば赤外線検出素子などの光波検出素子やマイク
ロ波検出素子などの電波検出素子への適用に好ましい熱
電対を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明に係わる熱電対
は、請求項1として、熱電対を形成する一対の部材の少
なくとも一方が、高濃度の不純物を添加したゲルマニウ
ム・シリコン(GeSi)材料から成る構成とし、請求
項2として、一方の部材の材料において、添加した不純
物が3族系元素である構成とし、請求項3として、一方
の部材の材料において、添加した不純物がボロン(B)
である構成とし、請求項4として、一方の部材の材料に
おいて、添加した不純物が5族系元素である構成とし、
請求項5として、一方の部材の材料において、添加した
不純物がリン(P)である構成とし、請求項6として、
他方の部材が金属である構成とし、請求項7として、他
方の部材がn型ポリシリコンである構成とし、請求項8
として、他方の部材がp型ポリシリコンである構成と
し、請求項9として、熱電対を形成する一対の部材にお
いて、一方の部材が、高濃度の3族系元素の不純物を添
加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成
り、他方の部材が、高濃度の5族系元素の不純物を添加
したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成る
構成とし、請求項10として、熱電対を形成する一対の
部材において、一方の部材が、高濃度の不純物のボロン
(B)を添加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)
材料から成り、他方の部材が、高濃度の不純物のリン
(P)を添加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)
材料から成る構成としており、上記構成をもって従来の
課題を解決するための手段としている。
【0010】また、本発明に係わる電磁波検出素子は、
請求項11に記載しているように、半導体基板から空洞
を介して、熱的絶縁材料から成る熱分離構造のダイアフ
ラムを設けると共に、ダイアフラム上に、電磁波を吸収
して熱にエネルギ変換できる機能を有する材料と、この
機能を有する材料を温接点側として請求項1〜10のい
ずれかに記載の複数の熱電対を電気的に直列接続して成
るサーモパイルを備えたことを特徴とし、請求項12と
しては、電磁波を吸収して熱にエネルギ変換できる機能
を有する材料が、紫外線、可視光および赤外線などの光
波を吸収して熱にエネルギ変換できる機能の材料である
ことを特徴とし、請求項13としては、電磁波を吸収し
て熱にエネルギ変換できる機能を有する材料が、高周
波、マイクロ波およびミリ波などの電波を吸収して熱に
エネルギ変換できる機能の材料であることを特徴として
いる
【0011】
【発明の作用】本発明に係わる熱電対では、熱電対を形
成する一対の部材の少なくとも一方の材料として、室温
付近で非常に大きいゼーベック係数を示す高濃度の不純
物を添加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料
を用いており、より望ましい高濃度の不純物としてp型
の場合には第3族系元素、例えば代表的なものとしてボ
ロン(B)を用い、n型の場合には第5族系元素、例え
ば代表的なものとしてリン(P)を用いているので、ゼ
ーベック係数の大きさに比例して感度が飛躍的に高めら
れる。
【0012】
【発明の効果】本発明に係わる熱電対によれば、熱電対
を形成する一対の部材の少なくとも一方の材料に、室温
付近で非常に大きいゼーベック係数を示す高濃度の不純
物を添加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料
を用い、より望ましい高濃度の不純物として、p型の場
合には第3族系元素、例えば代表的なものとしてボロン
(B)を用い、n型の場合には第5族系元素、例えば代
表的なものとしてリン(P))を用い、さらに、他の実
施形態として、一方の部材の材料がp型の場合には他方
の部材の材料にn型ポリシリコンや金属を用い、また、
一方の部材の材料がn型の場合には他方の部材の材料に
p型ポリシリコンや金属を用いることにより、室温下に
おいて、従来のp型およびn型のポリシリコンを用いた
熱電対に比べて比抵抗を近い値としながら、非常に高い
ゼーベック係数に比例して感度を一桁以上に飛躍的に高
めることができ、感度または出力信号に関する性能を著
しく向上させることができる。さらに、当該熱電対は、
高感度化に伴って応答速度の向上や小型化も実現するこ
とができるほか、例えば電磁波検出素子におけるサーモ
パイル、より具体的には、赤外線検出素子などの光波検
出素子やマイクロ波検出素子などの電波検出素子におけ
るサーモパイルへの適用などに非常に好適なものとな
る。
【0013】本発明に係わる電磁波検出素子によれば、
請求項1〜10のいずれかに記載の熱電対により形成し
たサーモパイルを採用したことにより、感度または出力
信号に関する性能を大幅に向上させることができ、ま
た、応答速度の向上、素子サイズの縮小およびダイアフ
ラムの機械的強度の向上等とのトレードオフが可能にな
ると共に、サーモパイル型の電磁波検出素子の利便性や
応用性を拡大することができる。
【0014】さらに、当該電磁波検出素子を赤外線検出
に利用すれば、従来の熱電対の材料のみの変更によって
赤外線検出感度を向上させることができるため、従来の
サーモパイル型赤外線検出素子の構造をほとんど変更す
ることなく作製することができ、従来のシリコンCMO
Sと両立できる工程を利用することが可能であるから、
量産化が容易であると共に、低コスト化も可能となる。
【0015】さらにまた、一般的に、サーモパイル型赤
外線検出素子は、熱起電圧に依存する出力信号が得ら
れ、他のボロメータ型や焦電型の赤外線検出素子と比較
して出力信号処理が簡便であることから、非常に高感度
である当該電磁波検出素子を赤外線検出素子として用い
れば、例えば、赤外線カメラの画素として用いるのに非
常に好適であり、この際、温度を室温に固定するための
精密な温度制御が不要となることや、ボロメータ型赤外
線検出素子のように画素に電圧を印加することで発生す
る自己発熱の影響が無いため、信号処理技術が容易にな
ると共に、赤外線カメラの信号処理回路の低コスト化が
達成できる。
【0016】さらにまた、シリコンCMOSプロセスで
作製されているサーモパイル型赤外線検出素子において
熱電対の少なくとも一方の部材を高濃度の不純物が添加
されているゲルマニウム・シリコン材料に置き換えるこ
とや、ゲルマニウム・シリコンの形成技術がシリコンC
MOSプロセスでは低温プロセスになることなどによ
り、当該電磁波検出素子の製造プロセスはシリコンCM
OSプロセスとの相性が良いという利点がある。
【0017】さらにまた、当該電磁波検出素子は、感度
または出力信号に関する性能が非常に高いことから、赤
外線カメラの画素のほか、例えば、腕時計において体温
を熱源とする電源や、その他の小電力で駆動される各種
機器の電源として広く用いることができる。また、当該
電磁波検出素子は、他の紫外線や可視光などのサーモパ
イル型光波検出素子として用いることができ、この際、
各波長の光波を吸収しやすい材料を用いることにより、
赤外線検出と同じように光波のパワーを計測できる。サ
ーモパイル型赤外線検出素子で用いられているような、
金黒膜などの赤外線吸収膜は、可視光への吸収効率も高
いため、広い波長域での光波検出が可能である。また、
電磁波が高周波、マイクロ波およびミリ波などの電波に
なる場合には、当該電磁波検出素子を各波長に対応した
サーモパイル型電波検出素子として構造を設計し、各波
長の電波を吸収し、熱エネルギに変換できる材料と組み
合わせることによって、電波の検出等への応用も可能で
ある。
【0018】
【実施例】図1は、本発明に係わる熱電対および電磁波
検出素子の第1実施例を説明する図である。
【0019】図示の電磁波検出素子はサーモパイル型赤
外線検出素子であって、基本的な構造は図7に示す従来
のものとほぼ同様である。すなわち、シリコン基板1上
に熱的絶縁材料から成るダイアフラム4を設けると共
に、四方に向けて配置した支持用梁3を含むダイアフラ
ム4の下側に空洞5を設けた熱的分離構造である。空洞
5は、例えば、ダイアフラム4に形成したエッチング穴
2からシリコン基板1側にエッチング液を供給して、シ
リコン基板1に異方性エッチングを施すシリコンマイク
ロマシニング技術によって形成してある。
【0020】ダイアフラム4上には、一対の線状の部材
100,101を並列に備えた熱電対8が四方に向けて
配置してあり、これらの熱電対8をアルミニウム配線9
で電気的に直列接続することによりサーモパイルを形成
している。このとき、各熱電対8は、当該素子の中心側
の端部が温接点20となり、外側の端部が冷接点21と
なる。
【0021】また、この実施例では、熱電対8を形成す
る一方の部材100が、高濃度の不純物として3族系元
素例えば代表的なものとしてボロン(B)を添加したゲ
ルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成ると共
に、他方の部材101が、n型ポリシリコンである。な
お、熱電対8を形成する一方の部材100が、高濃度の
不純物として5族系元素例えば代表的なものとしてリン
(P)を添加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)
材料から成ると共に、他方の部材101が、p型ポリシ
リコンである場合、あるいは、熱電対8を形成する一方
の部材100が、高濃度の不純物として3族系元素例え
ば代表的なものとしてボロン(B)を添加したゲルマニ
ウム・シリコン(GeSi)材料から成ると共に、他方
の部材101が、高濃度の不純物として5族系元素例え
ば代表的なものとしてリン(P)を添加したゲルマニウ
ム・シリコン(GeSi)材料から成る場合もある。
【0022】そして、サーモパイルの上には、層間絶縁
層30A〜30Cを介して絶縁層12が設けてあり、こ
の絶縁層12の上部中央に、サーモパイルの温接点20
を含む範囲で熱吸収体である熱吸収層10が形成してあ
る。なお、熱吸収層10の下に下層との密着性を高める
ための層を設けることもできる。
【0023】ここで、一方の部材100における材料、
すなわち高濃度の不純物(ボロン)が添加してあるゲル
マニウム・シリコン材料について、物性、成膜方法およ
び条件などの一例を説明する。
【0024】高濃度のボロンを添加したゲルマニウム・
シリコン材料は、イオンスパッタ法によって作製した薄
膜である。成膜時の基板温度は約620Kであり、薄膜
はゼーベック係数の測定時に約1000K以下の温度に
晒されているか、または熱処理されている(以下「約1
000K以下で熱処理」という)。
【0025】約620K、670Kおよび720Kの基
板温度で成膜された薄膜は、厚さ1nmのゲルマニウム
層と厚さ3nmのシリコン層が交互に複数層積み重なっ
た超格子構造、またはレイヤー・バイ・レイヤー構造の
膜になるように作製されている。成膜直後の低角度(2
θが4度)以内でのX線回折パターン(XRD)を見る
と、各試料は明らかに超格子構造をもっていることが確
認されているが、約1000K以下で熱処理すると、図
2のサンプルA(約620Kの基板温度試料)に示すX
線回折パターン(XRD)で見る限りにおいては、膜全
体にわたり超格子構造が消失していることがわかる。と
ころが、他のサンプルB(約670Kの基板温度)、お
よびサンプルC(約720Kの基板温度)の試料では、
超格子構造が維持されている。
【0026】サンプルA(約620Kの基板温度試料)
の約1000K以下で熱処理され且つ高濃度のボロンを
添加したゲルマニウム・シリコン材料については、アモ
ルファスの状態であるかどうかはXRD分析では断言で
きない結果が出ているが、通常の多結晶のゲルマニウム
・シリコン材料のゼーベック係数(約数百μV/K)よ
り非常に高い値を示している。高濃度のボロンを添加し
たゲルマニウム・シリコン材料の多結晶が通常のゲルマ
ニウム・シリコン材料のゼーベック係数しか示さないこ
とから、今回の非常に高いゼーベック係数の値から推測
すると、約1000K以下で熱処理されたサンプルA
(約620Kの基板温度試料)は、多結晶ではなく、ア
モルファスまたはアモルファスに近い結晶状態かまたは
アモルファスと多結晶の混晶(以下「アモルファスもど
き」という。)の薄膜と予想される。
【0027】ところが、薄膜を約1000K以下で熱処
理した、約670Kの基板温度で成膜した薄膜のサンプ
ルB、および約720Kの基板温度で成膜した薄膜のサ
ンプルCでは、レイヤー・バイ・レイヤー構造が確認さ
れている。しかし、これらの約620K以下の基板温度
で成膜され且つ約1000K以下で熱処理された高濃度
のボロンが添加されているゲルマニウム・シリコン材料
(以下「本GeSi材料」という)と異なり、従来のゲ
ルマニウム・シリコンのバルク材料と同程度のゼーベッ
ク係数しか示さない。
【0028】これに対して、本GeSi材料の一例とし
て、EPMA(Electron Probe Microanalyzer )分析
により、約6at%のボロンが不純物として入っている
サンプルについて、ゼーベック係数を測定した結果を図
3に示す。同図からわかるように、本GeSi材料で
は、p型で且つ室温近辺において10mV/K以上のゼ
ーベック係数が確認されている。なお、図3の測定結果
は、測定装置の関係で低温度側が50℃までしか表して
いないが、同図の傾向から、室温におけるゼーベック係
数の値は50℃の場合と同等以上と予想される。この値
は、室温近辺において今までに発見されている半導体の
ゼーベック係数としては、一桁以上高い値を示してい
る。
【0029】図4は、本GeSi材料について、図3と
同じ温度範囲での比抵抗を示す。同図から、本GeSi
材料の比抵抗は、比較的ボロンのドーズ量が多いp型ポ
リシリコン膜の比抵抗に近い値であることがわかる。そ
して、本GeSi材料では、比抵抗がp型ポリシリコン
とほぼ同じであること、およびゼーベック係数が異常に
大きいことから、本GeSi材料を用いるサーモパイル
型赤外線検出素子のS/Nは、p型ポリシリコンとn型
ポリシリコンの熱電対を用いる場合よりも、ゼーベック
係数が高い割合の分向上したものとなり、10倍以上に
なることがわかる。
【0030】また、本GeSi材料は、これと同じ濃度
のボロンが添加さているゲルマニウム・シリコンの多結
晶材料のゼーベック係数がバルクのゲルマニウム・シリ
コン材料に近い値であることから推測すると、異常に高
いゼーベック係数を示すことから、完全な多結晶では無
く、アモルファスもどきの薄膜になっていると考えられ
る。さらに、約620Kの基板温度で成膜されている薄
膜は、レイヤー・バイ・レイヤー構造を狙って形成した
にもかかわらず、約1000K以下の熱処理でレイヤー
・バイ・レイヤー構造が消失していることから、成膜時
のレイヤー・バイ・レイヤー構造が本質的ではないと考
えられる。
【0031】このことから、本GeSi材料の成膜方法
としては、イオンスパッタ法のみではなく、MBE(mo
licular Beam Epitaxy)法、スパッタ法、およびCVD
法などでも実施可能である。したがって、本GeSi材
料の成膜方法がとくに限定されることは無く、また、本
実施例では不純物としてのボロンを6at%含むものを
例示しているが、その量が限定されることも無く、異常
に大きいゼーベック係数を示すような不純物の添加量で
あれば、濃度を限定するものでもない。ちなみに、不純
物がボロンの場合には、0.1at%以上の高濃度の場
合に、通常より高いゼーベック係数を示すことを実験で
確認している。
【0032】さらに、本GeSi材料のアモルファスも
どきの状態と不純物濃度の組み合わせによっては、異常
ゼーベック効果(多結晶のゼーベック係数よりも異常に
高いゼーベック係数を示すゼーベック効果)の生起の仕
方が異なることも考えられることから、アモルファスも
どきの状態と不純物濃度の関係を限定するものではな
い。
【0033】図5は、本発明に係わる熱電対および電磁
波検出素子としてのサーモパイル型赤外線検出素子の第
2実施例を示すものである。なお、先の実施例と同一の
構成部位は、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0034】図示のサーモパイル型赤外線検出素子にお
いて、熱電対8は、一方の部材100が、高濃度の不純
物として3系元素例えば代表的なものとしてボロン
(B)したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料か
ら成るもの、または高濃度の不純物として5族系元素例
えば代表的なものとしてリン(P)を添加したゲルマニ
ウム・シリコン(GeSi)材料から成るものであると
共に、他方の部材102が、例えばアルミニウムから成
るものであり、複数個を電気的に直列接合してサーモパ
イルを形成している。なお、他方の部材102として
は、アルミニウムの代わりに、シリコンプロセス工程で
利用されている他の金属でもかまわない。
【0035】上記の構成においても先の実施例と同様の
作用効果を得ることができる。ただし、上記構成の場合
には、アルミニウムのゼーベック係数が本GeSi材料
よりも非常に小さいので、アルミニウムの熱伝導度や電
気伝導度を考慮して、熱電対用アルミニウムの断面積の
最適化を図ることがより望ましい。
【0036】図6は、本GeSi材料を用いた熱電対8
を構成要素とするサーモパイル型赤外線検出素子の製造
工程を示す図である。ここでは、一例として第1実施例
で説明したサーモパイル型赤外線検出素子について、n
型ポリシリコンの場合のn型ポリシリコン以降について
説明するが、この工程に限定されるものではない。
【0037】図6(a)に示すように、シリコン基板1
上に、ダイアフラム(4)として利用するLP−SiN
膜44を形成したのち、このLP−SiN膜44上に、
CVD法によってポリシリコンを成膜する。その後、P
+を一例として1×1016cm−2位、加速して打ち
込み、層間絶縁膜(層)30Aを形成する。さらに、熱
処理として、例えば1000℃前後の温度で処理して不
純物の活性化を行い、熱電対部材となるn型ポリシリコ
ン(先の各実施例における他方の部材)101を形成す
る。
【0038】次に、図6(b)に示すように、n型ポリ
シリコン101上にSiO系の層間絶縁膜(層)30
Bを形成し、この上に、例えばスパッタ法により、不純
物としてボロンが高濃度に添加されているゲルマニウム
・シリコン製の薄膜、すなわち熱処理するとアモルファ
スもどきになる薄膜を形成する。ここでのゲルマニウム
とシリコンの組成比については、厚さ換算で3:1にな
る組成比を用いているが、この組成比に限定されること
はない。この時の基板温度は約620K以下とする。そ
の後、上記の薄膜、すなわち熱処理するとアモルファス
もどきになる薄膜の熱処理を実施する。ここでの温度
は、ボロンが添加されているゲルマニウム・シリコン材
料が多結晶にならない温度にする必要があり、約100
0K以下と考えている。この温度は、基板温度が低い場
合、例えば室温や液体窒素温度などによっては、約10
00Kより少し高くなることが考えられるが、厳密な温
度を規定するものではない。高濃度の不純物がドープさ
れているゲルマニウム・シリコン材料(先の各実施例に
おける一方の部材)100のパターン化は、熱処理温度
の前後どちらでもかまわない。
【0039】そして、図6(c)に示すように、層間絶
縁膜(層)30Cの形成、コンタクト50の形成、およ
び配線9の形成を行い、さらに、保護膜としてのパッシ
ベーション膜(絶縁層12に相当)52を形成する。こ
ののち、マイクロマシニング技術により空洞5を形成
し、赤外線検出の場合には赤外線吸収体である赤外線吸
収膜(層)10を形成して、サーモパイル型赤外線検出
素子が完成する。
【0040】なお、本発明に係わる熱電対および電磁波
検出素子は、詳細な構成が上記各実施例のみに限定され
ることはなく、例えば、赤外線検出素子として用いる場
合にあっては、4方に向けて熱電対を配置した構成を示
したが、熱電対の数をより多数にすることも当然あり得
る。4方だけでなく、1方または他の複数方でもかまわ
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる熱電対および電磁波検出素子と
してのサーモパイル型赤外線検出素子の第1実施例を示
す平面図(a)および断面図(b)である。
【図2】本発明に係わる熱電対材料のX線回折パターン
を示すグラフである。
【図3】本発明に係わる熱電対材料のゼーベック係数と
温度との関係を示すグラフである。
【図4】本発明に係わる熱電対材料の比抵抗と温度との
関係を示すグラフである。
【図5】本発明に係わる熱電対および電磁波検出素子で
あるサーモパイル型赤外線検出素子の第2実施例を示す
平面図である。
【図6】第1実施例で説明したサーモパイル型赤外線検
出素子の製造工程を順に説明する各々断面図(a)〜
(c)である。
【図7】従来におけるサーモパイル型赤外線検出素子を
示す平面図(a)および断面図(b)である。
【符号の説明】
1 シリコン基板(半導体基板) 4 ダイアフラム 5 空洞 8 熱電対 10 赤外線吸収層(熱吸収体) 20 温接点 21 冷接点 44 LP−SiN膜(ダイアフラム) 100 一方の部材 101 102 他方の部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) // G01J 5/02 G01J 5/02 B (72)発明者 岡本 庸一 神奈川県横須賀市根岸町四丁目8番12号 (72)発明者 河原 敏男 神奈川県横須賀市走水二丁目21番地 防衛 大学校走水宿舎 G棟502号 (72)発明者 李 相旻 神奈川県横須賀市西浦賀町五丁目36番地 川間アパート3−110号 (72)発明者 畑 朋延 石川県金沢市つつじが丘295 (72)発明者 佐々木 公洋 石川県金沢市長坂一丁目4番16号−301 Fターム(参考) 2F056 KA03 KA05 KA12 KA14 KA18 2G065 AB02 BA11 CA13 DA20 2G066 BA08 BA55 BB09

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱電対を形成する一対の部材の少なくと
    も一方が、高濃度の不純物を添加したゲルマニウム・シ
    リコン(GeSi)材料から成ることを特徴とする熱電
    対。
  2. 【請求項2】 一方の部材の材料において、添加した不
    純物が3族系元素であることを特徴とする請求項1に記
    載の熱電対。
  3. 【請求項3】 一方の部材の材料において、添加した不
    純物がボロン(B)であることを特徴とする請求項1ま
    たは2に記載の熱電対。
  4. 【請求項4】 一方の部材の材料において、添加した不
    純物が5族系元素であることを特徴とする請求項1に記
    載の熱電対。
  5. 【請求項5】 一方の部材の材料において、添加した不
    純物がリン(P)であることを特徴とする請求項1また
    は4に記載の熱電対。
  6. 【請求項6】 他方の部材が金属であることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の熱電対。
  7. 【請求項7】 他方の部材がn型ポリシリコンであるこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の熱電
    対。
  8. 【請求項8】 他方の部材がp型ポリシリコンであるこ
    とを特徴とする請求項1,4および5のいずれかに記載
    の熱電対。
  9. 【請求項9】 熱電対を形成する一対の部材において、
    一方の部材が、高濃度の3族系元素の不純物を添加した
    ゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成り、他
    方の部材が、高濃度の5族系元素の不純物を添加したゲ
    ルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成ることを
    特徴とする熱電対。
  10. 【請求項10】 熱電対を形成する一対の部材におい
    て、一方の部材が、高濃度の不純物のボロン(B)を添
    加したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成
    り、他方の部材が、高濃度の不純物のリン(P)を添加
    したゲルマニウム・シリコン(GeSi)材料から成る
    ことを特徴とする熱電対。
  11. 【請求項11】 半導体基板から空洞を介して、熱的絶
    縁材料から成る熱分離構造のダイアフラムを設けると共
    に、ダイアフラム上に、電磁波を吸収して熱にエネルギ
    変換できる機能を有する材料と、この機能を有する材料
    を温接点側として請求項1〜10のいずれかに記載の複
    数の熱電対を電気的に直列接続して成るサーモパイルを
    備えたことを特徴とする電磁波検出素子。
  12. 【請求項12】 電磁波を吸収して熱にエネルギ変換で
    きる機能を有する材料が、紫外線、可視光および赤外線
    などの光波を吸収する材料であることを特徴とする請求
    項11に記載の電磁波検出素子。
  13. 【請求項13】 電磁波を吸収して熱にエネルギ変換で
    きる機能を有する材料が、高周波、マイクロ波およびミ
    リ波などの電波を吸収する材料であることを特徴とする
    請求項11に記載の電磁波検出素子。
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