JP2003279687A - アクチニド含有廃液処理装置 - Google Patents

アクチニド含有廃液処理装置

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JP2003279687A
JP2003279687A JP2002083948A JP2002083948A JP2003279687A JP 2003279687 A JP2003279687 A JP 2003279687A JP 2002083948 A JP2002083948 A JP 2002083948A JP 2002083948 A JP2002083948 A JP 2002083948A JP 2003279687 A JP2003279687 A JP 2003279687A
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adsorption column
waste liquid
liquid
adsorbent
actinide
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JP2002083948A
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English (en)
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Koji Numata
浩二 沼田
Hiroyuki Kono
浩之 河野
Satoshi Komata
智 小又
Kazuhiko Hamaguchi
和彦 濱口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Nuclear Fuel Co Ltd
Japan Atomic Energy Agency
Original Assignee
Mitsubishi Nuclear Fuel Co Ltd
Japan Nuclear Cycle Development Institute
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 処理装置を小型化でき、また、カラムを取り
外す際の液垂れによる汚染を防止し得る、アクチニド含
有廃液処理装置を提供する。 【解決手段】 アクチニド系元素を吸着するための吸着
剤を充填した吸着カラム12が備えられ、この吸着カラ
ム12の上流側に、吸着カラム12にアクチニド系元素
を含有した廃液を通液するための通液路30が設けら
れ、この吸着カラム12の下流側に、吸着カラム12で
処理された後の処理液を排液するための排液路36が設
けられてなるアクチニド含有廃液処理装置10である。
吸着カラム12が、通液路30と排液路36との間から
取り外し可能に設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プルトニウム等の
アクチニド元素を含有する廃液から、アクチニド元素を
吸着剤に吸着して回収処理する、アクチニド含有廃液処
理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プルトニウム、ウラン、トリウム
等のアクチニド系元素の吸着剤として、縮合型タンニン
を原料とする、安定化したゲル状組成物からなる吸着剤
が知られている。この吸着剤は、例えば特開平5−66
291号公報に、その製造方法等が提案されている。
【0003】この吸着剤は、前記公報に開示されている
ように、天然に多量に存在する縮合型タンニンを原料と
するもので、例えば縮合型タンニン粉末をアンモニア水
に溶解し、さらにアルデヒド水溶液を混合してゲル状組
成物を生成し、このゲル状組成物を熟成したり加熱する
ことなどによって安定化することにより、得られるもの
である。安定化したゲル状組成物は、水や酸やアルカリ
のいずれに対しても不溶な組成物となる。
【0004】このようにして得られた吸着剤は、以下に
述べるような優れた効果を奏する。例えば使用済核燃料
の再処理工程から発生するプルトニウムやウラン等のア
クチニド元素に対して、優れた吸着性能を有するものと
なる。また、アクチニド元素を吸着した吸着剤は、有毒
ガスを発生することなく焼却可能であるため、焼却によ
り吸着剤の容積を大きく減少して固体廃棄物の発生量を
少なくすることができる。また、吸着した元素によって
は、固形物が不純物を含まない金属酸化物になるため、
その再利用を図ることもできる。さらに、この吸着剤は
ゲル状組成物であるため、その形態が崩れにくく、吸着
した金属元素をゲル状組成物から容易に溶解させて、金
属を回収及び精製することができる。
【0005】ところで、核燃料を取り扱う工程において
排出されるプルトニウム等のアクチニド元素を含む廃液
から、アクチニド元素を吸着除去するためには、例えば
吸着塔となる吸着カラム内に所望のサイズに粉砕した前
記ゲル状組成物からなる吸着剤を充填し、この状態で前
記廃液を吸着カラム内に供給して、吸着剤にアクチニド
元素を吸着させる。吸着は、吸着剤の吸着能力が破過す
るまで行われる。
【0006】このようにしてアクチニド元素を吸着した
吸着剤は、従来では吸着カラムから抜き出されて乾燥用
のバットに収納載置され、そのまま乾燥機に入れられて
ここで乾燥される。そして、乾燥した吸着剤を回収容器
に充填し、燃焼するなどして廃棄物の容積を減少させ、
さらに特定の元素については不純物を含まない酸化物と
して回収し、再利用する。
【0007】ところが、アクチニド元素を吸着した吸着
剤は、吸着カラム内に密に充填された状態となってお
り、しかも吸着剤の粒子間に水分を含んでいることか
ら、その流動性が悪く、したがって吸着カラムから容易
に抜き出せないといった問題があった。
【0008】このような問題を解消するため、図3に示
すような吸着カラム1を備えた処理装置が提供されてい
る(特開2000−206290)。この処理装置は、
吸着塔である吸着カラム1の底部にガイド部となるロー
ト2を配設し、このロート2より上に前記吸着剤を充填
したものである。ロート2は、円錐台の側周面形状のも
ので、網目状、あるいは孔を有した構造のものとなって
おり、これによってその底部開口以外からは吸着剤を通
過させることなく、被処理液のみを通過させるものとな
っている。
【0009】ロート2の底部開口は吸着剤の排出口3と
なっており、この排出口3には排出管4が接続されてい
る。この排出管4には回収容器5が接続されており、さ
らに排出管4には、開閉切り替えが可能な抜き出しバル
ブ6が開閉手段として設けられている。このような構成
により、アクチニド元素を吸着した吸着剤は、抜き出し
バルブ6を開くことによって吸着カラム1から抜き出
し、回収容器5に回収できるようになっている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、前記の吸着
カラム1を備えた処理装置にあっては、例えばプルトニ
ウムを含有する廃液を処理するようなときなど、処理装
置そのものをグローブボックスに入れる必要があった
り、また吸着済みの吸着剤の抜き出しといったメンテナ
ンスの際に、これをグローブボックスやフードボックス
内(以下、グローブボックス内という)で行う必要があ
る。したがって、処理装置は当然小型であることが望ま
れており、吸着カラム1についても、例えばこれを分割
して小型化し可搬式であることが望まれている。
【0011】しかしながら、前記処理装置では、吸着カ
ラムを分割して、すなわち複数段に分けた構成として小
型化を図った場合に、分割した個々のものについてそれ
ぞれに抜き出しバルブ6からなる開閉手段等を備えなけ
ればならず、したがってこの開閉手段等が重複すること
により、分割による小型化が十分になされないといった
不満がある。特に、廃液中に含有されるプルトニウムの
濃度が例えば1×10 0 ベクレル/cc以上と高い場合
には、吸着塔となる吸着カラムが多数段必要となり、結
果として装置全体が大型化してしまう。また、カラムを
取外す際、液垂れによって処理装置や床、人体を汚染し
てしまうおそれもある。
【0012】本発明は、前記事情に鑑みてなされたもの
で、その目的とするところは、処理装置を小型化でき、
また、カラムを取り外す際の液垂れによる汚染を防止し
得る、アクチニド含有廃液処理装置を提供することにあ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明のアクチニド含有
廃液処理装置では、アクチニド系元素を吸着するための
吸着剤を充填した吸着カラムが備えられ、この吸着カラ
ムの上流側に、該吸着カラムにアクチニド系元素を含有
した廃液を通液するための通液路が設けられ、この吸着
カラムの下流側に、該吸着カラムで処理された後の処理
液を排液するための排液路が設けられてなるアクチニド
含有廃液処理装置であって、前記吸着カラムが、通液路
と排液路との間から取り外し可能に設けられていること
を前記課題の解決手段とした。
【0014】この処理装置によれば、吸着カラムが、通
液路と排液路との間から取り外し可能に設けられている
ので、吸着済みの吸着剤を吸着カラムから抜き出す際、
この吸着カラムを廃液処理装置の通液路と排液路との間
から取り外してグローブボックス内に移動させ、そこで
吸着剤の抜き出し処理を行うことが可能になる。
【0015】また、前記のアクチニド含有廃液処理装置
においては、通液路に、吸着カラム内に空気を通気して
該吸着カラム内の吸着剤を乾燥するための通気手段を設
けるのが好ましい。このように通気手段を設ければ、吸
着済みの吸着剤を吸着カラムから抜き出すべく、前述し
たように吸着カラムを通液路と排液路との間から取り外
すに先立ち、通気手段によって吸着カラム内に空気を通
気して該吸着カラム内の吸着剤を乾燥しておくことによ
り、カラムを取外す際に液垂れによって廃液処理装置や
床、人体が汚染されてしまうことが防止される。
【0016】また、前記のアクチニド含有廃液処理装置
においては、吸着カラムが、これを保持する保持台に、
回転による転倒が可能でかつ着脱可能に取り付けられる
のが好ましい。このように吸着カラムを保持台に取り付
ければ、吸着済みの吸着剤を吸着カラムから抜き出す
際、吸着カラムの蓋を開き、該吸着カラムを転倒させる
ことにより、内部に充填された吸着剤を容易に抜き出す
ことが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明のアクチニド含有廃液処理装置の一実施形
態例を示す図であり、図1中符号10はアクチニド含有
廃液処理装置である。このアクチニド含有廃液処理装置
10は、本例においてはグローブボックス内に設置する
タイプではなく、吸着カラムのみをグローブボックス内
に移動できるようにしたタイプのもので、プルトニウム
等のアクチニド系元素を貯留する廃液タンク11と、吸
着剤を充填した吸着カラム12が2基(2段)と、抜出
液受槽13と、吸着カラム12、12による吸着処理後
の処理液を貯留する廃液タンク14とを備えて構成され
たものである。
【0018】廃液タンク11は、核燃料を取り扱う工程
などにおいて排出される、プルトニウム等のアクチニド
元素を含む廃液を貯留するためのものである。吸着カラ
ム12は、前述した特開平5−66291号公報に記載
された吸着剤、すなわち縮合型タンニンを原料とするゲ
ル状組成物からなる吸着剤が充填されて用いられるもの
で、本例では2基が直列に配設されて2段に構成された
ものである。これら吸着カラム12、12は、蓋15を
有する有底円筒状の容器からなるものである。
【0019】保持台16は、一対の脚部17、17とこ
れら脚部17、17の下端部間に設けられた脚体18と
を備え、脚部17、17の上端部間に設けられた軸19
に、前記吸着カラム12を保持するための保持部材20
を回転可能に取り付けたものである。保持部材20は、
その両側壁部20a、20aが軸19に回転可能に支持
されたもので、吸着カラム12の側壁部に取り付けられ
た支持部材12aを保持固定するための保持部20bを
形成し、さらにこの保持部材20を回転転倒させる際に
掴むためのハンドル20cを形成したものである。
【0020】軸19の一方の側にはギア21が固定され
ており、このギア21が設けられた側の脚部17には、
取付板22を介してギア21に係合する爪部材23が設
けられている。爪部材23は、本例においては図2中矢
印Aで示す方向へのギア21の回転を可能にし、その矢
印B方向への回転を規制するもので、これによってラチ
ェット機構を構成するものである。なお、この爪部材2
3を取り付けた取付板22は、ロック解除レバー24に
連結されており、このロック解除レバー24が回動され
ることにより、爪部材23のギア21への係合が解除さ
れるようになっている。
【0021】また、脚体17には、その内側に突出して
設けられた取付部材25の上に、吸着カラム12が矢印
A方向に回転するのを規制するストッパー26が取り付
けられている。このストッパー26は、ストッパー板2
6aが取付部材25の側縁から出没可能に構成されてな
るもので、このストッパー板26aを引き出すことによ
り、前記保持部材20のハンドル20cを固定している
固定部材20dに当接させ、これの矢印A方向への回転
を規制するものとなっている。
【0022】このような構成のもとに保持台16は、保
持部材20に吸着カラム12を着脱可能に保持するとと
もに、爪部材23によって保持部材20、すなわち吸着
カラム12の矢印B方向への回転を規制し、またストッ
パー26によって矢印A方向への回転を規制するように
なっている。また、ロック解除レバー24を操作するこ
とによって爪部材23による矢印B方向への規制を解除
することができ、さらにストッパー板26aを引っ込め
ることによって矢印A方向への規制も解除することがで
きるようになっている。
【0023】また、吸着カラム12には、蓋15を固定
するためのクランプ式の固定具12bが設けられ、さら
に主に運搬用として用いられるハンドル12cが取り付
けられている。この吸着カラム12の蓋15には、配管
15aを介して両路閉止型のカプラ27が取り付けられ
ている。また、この蓋15には、図2中では省略してい
るものの、図1中に示すように大気に通じる配管15b
が取り付けられ、さらにこの配管15bには開閉バルブ
28が取り付けられている。また、この吸着カラム12
には、その底部にも液抜き出し用の配管15cが取り付
けられ、この配管15cには両路閉止型のカプラ29が
取り付けられている。
【0024】ここで、前記廃液タンク11と吸着カラム
12との間には、該吸着カラム12に廃液を通液するた
めの通液路30が設けられている。この通液路30は、
廃液タンク11に接続された通液管31と、この通液管
31に接続されたフレキシブル管32とからなるもの
で、フレキシブル管32が前記吸着カラム12の蓋15
に取り付けられたカプラ27に着脱可能に接続されるこ
とにより、廃液タンク11と吸着カラム12とを接続す
るものとなっている。
【0025】通液管31には、その廃液タンク11側に
送液ポンプ33が設けられ、フレキシブル管32側に開
閉バルブ34が設けられている。吸着カラム12、12
間には、前段側(上流側)の吸着カラム12のカプラ2
9と後段側(下流側)の吸着カラム12のカプラ27と
の間にフレキシブル管35が取り付けられている。
【0026】後段側の吸着カラム12と廃液タンク14
との間には、該吸着カラム12で処理された後の処理液
を排液するための、排液路36が設けられている。この
排液路36は、吸着カラム12の底部側のカプラ29に
接続されたフレキシブル管37と、このフレキシブル管
37に接続された排液管38とからなるもので、フレキ
シブル管37が前記吸着カラム12の底部側に取り付け
られたカプラ29に着脱可能に接続されることにより、
吸着カラム12と廃液タンク14とを接続するものとな
っている。排液路36には開閉バルブ39が設けられて
いる。
【0027】また、前記通液路30の通液管31には、
その開閉バルブ34の下流側に通気用配管40が接続さ
れており、この通気用配管40には、通液管31に接続
した側と反対の側に空気源41が接続されている。空気
源41は、圧搾空気を充填したボンベやコンプレッサー
からなるもので、吸着カラム12、12内に空気を通気
して該吸着カラム12、12内の吸着剤を乾燥するため
の通気手段となるものである。なお、前記通気用配管4
0には開閉バルブ42が設けられている。
【0028】前記排液路36の排液管38には、その開
閉バルブ39の上流側に液抜出配管43が接続されてお
り、この液抜出用配管43には、排液管38に接続した
側と反対の側に前記抜出液受槽13が接続されている。
この抜出液受槽13には、その底部に返送配管44が接
続されており、この返送配管44は廃液タンク11に接
続されている。なお、この抜出液受槽13は、その一部
が高性能フィルタを介して大気中に開放されており、こ
れによって槽内が大気圧となるように形成されている。
また、この返送配管44には送液ポンプ45が設けられ
ており、これによって抜出液受槽13に溜められた抜き
出し液が、廃液タンク11に返送されるようになってい
る。なお、前記液抜出用配管43には開閉バルブ46が
設けられている。
【0029】このような構成のアクチニド含有廃液処理
装置10により、廃液タンク11中に貯留された廃液か
らプルトニウム等のアクチニド系元素を吸着してこれを
除去するには、まず、開閉バルブ34、39を開き、開
閉バルブ42、46、開閉バルブ28、28を閉じた状
態のもとで、送液ポンプ33を作動させ、廃液タンク1
1中の廃液を通液路30を介して一段目の吸着カラム1
2、さらに二段目の吸着カラム12に通液する。
【0030】このようにして通液を行うと、廃液中のア
クチニド系元素は吸着カラム12内に充填された吸着
剤、すなわち縮合型タンニンを原料とするゲル状組成物
からなる吸着剤に吸着される。なお、廃液中のアクチニ
ド系元素の濃度が比較的高濃度であり、一段目の吸着カ
ラム12で十分に吸着除去しきれない場合にも、二段目
の吸着カラム12が設けられていることにより、一段目
の吸着カラム12を通過したアクチニド系元素がこの二
段目の吸着カラム12で吸着除去されるようになる。
【0031】そして、このようにしてアクチニド系元素
が吸着除去された廃液は、排液路36を介して廃液タン
ク14に送られ、ここに貯留される。このような処理を
続け、吸着カラム12内の吸着剤が破過に至ったら、送
液ポンプ33の作動を停止し、吸着剤を抜き出して交換
するが、本例ではこれに先立ち、前処理として吸着カラ
ム12、12中の液の抜き出しと吸着剤の乾燥処理とを
行う。
【0032】吸着カラム12からの液の抜き出しを行う
には、まず、開閉バルブ34、39を閉じ、開閉バルブ
42も閉じた状態のままで、開閉バルブ46、開閉バル
ブ28、28を開く。すると、各吸着カラム12、12
内はその開閉バルブ28が開かれることによって大気圧
となることから、吸着カラム12内において吸着剤間に
溜まっているような廃液がその自重で落下し、フレキシ
ブル管35、37、液抜出用配管43を通って抜出液受
槽13に貯留される。なお、開閉バルブ28の先には高
性能フィルタが設けられている。このようにして吸着カ
ラム12、12内の廃液を抜き出す。抜出液受槽13に
貯留した廃液は、充填剤交換後に送液ポンプ45を作動
させ、廃液タンク11に返送する。
【0033】また、このようにして吸着カラム12、1
2内の廃液の抜き出しを行ったら、続いて、吸着カラム
12、12中の吸着剤の乾燥処理を行う。この乾燥処理
を行うには、まず、開閉バルブ34、39を閉じ、開閉
バルブ46を開いた状態のもとで、開閉バルブ28、2
8を閉じ、開閉バルブ42を開く。そして、空気源41
から空気を導入し、これを吸着カラム12、12内に通
気する。
【0034】すると、吸着カラム12、12内に通気さ
れた空気は、吸着剤間に残った液や吸着剤中に含有され
た液の一部を同伴して液抜出用配管43に至り、そのま
ま抜出液受槽13に流入する。また、このようにして吸
着カラム12、12内に通気させられた空気は、フレキ
シブル管32、35、37内やカプラ27、29内など
に付着していた廃液をも同伴し、抜出液受槽13に流入
するようになる。したがって、このような通気を続ける
ことにより、吸着カラム12、12内に残存する廃液は
もちろん、配管中やカプラ27、29内などに付着する
廃液も抜出液受槽13に送り込むことができ、結果とし
てこれらを乾燥することができるのである。
【0035】なお、ここでの乾燥処理は、後述するよう
にカラム切離し時の液垂れを防止することを目的とする
ものであり、必要以上に乾燥を行う必要はない。したが
って、通気の際の流速についても、これを極端に上げて
しまい、吸着剤の粉末が飛散してしまうといったこと
は、避ける必要がある。
【0036】このようにして吸着カラム12、12中の
液の抜き出しと吸着剤の乾燥処理とを行ったら、吸着カ
ラム12、12内の吸着剤の抜き出しを行う。この吸着
剤の抜き出しは、特に廃液中にプルトニウムが含有され
ていた場合などでは、グローブボックス内にて処理を行
う必要がある場合が多い。したがって、吸着カラム1
2、12内の吸着剤抜き出すためには、まず、吸着カラ
ム12の蓋15側と底部側のカプラ27、29を外して
これに接続するフレキシブル管32、35、あるいはフ
レキシブル管35、37をそれぞれ取り外す。
【0037】このようにして吸着カラム12、12を通
液路30と排液路36との間から取り外したら、グロー
ブボックス内に移動し、保持台にセットする。そして、
ストッパー26のストッパー板26aを後退させてこれ
による固定部材20dの規制を解除し、矢印A方向への
回転を可能にする。
【0038】続いて、ハンドル20cを持ってこれを矢
印A方向に回転させ、これにより吸着カラム12を転倒
させる。なお、この回転による吸着カラム12の転倒に
際しては、ギア21と爪部材23とによって矢印B方向
の回転が規制される。また、前述したように前処理とし
て、吸着カラム12内などを乾燥処理しているので、こ
のような転倒操作の際には液垂れがなく、したがって液
垂れによる床の汚染が防止されている。
【0039】そして、予め吸着カラム12の真下にバッ
ト等の受け部材を置いておき、その状態で吸着カラム1
2の固定具12bを操作して蓋15を開き、さらに吸着
カラム12を回転させる。このようにして吸着カラム1
2を回転、転倒させると、吸着カラム12内の吸着剤
は、先に乾燥処理がなされていることによって水分が十
分に除去されており、よってその流動性が良好になって
いることから、その自重により簡単に落下し、前記の受
け部材上に容易に排出されるようになる。
【0040】このようにして吸着カラム12から吸着済
みの吸着剤を抜き出したら、この吸着カラム12に新た
な吸着剤を充填し、この吸着カラム12を再度通液路3
0と排液路36との間に取り付ける。すると、前述の廃
液処理が再度行えるようになる。
【0041】このような構成のアクチニド含有廃液処理
装置10にあっては、吸着カラム12、12が、通液路
30と排液路36との間から取り外し可能に設けられて
いるので、吸着済みの吸着剤を吸着カラム12から抜き
出す際、この吸着カラム12を通液路30と排液路36
との間から取り外してグローブボックス内に移動させ、
そこで吸着剤の抜き出し処理を行うことができる。ま
た、吸着カラム12が、図3に示した従来の吸着カラム
1のように開閉手段を必要としていないことから、本例
のごとく2段あるいはそれ以上に多段化することによ
り、個々の吸着カラムの小型化を可能にすることができ
る。
【0042】また、通気手段となる空気源41を設けて
いるので、吸着済みの吸着剤を吸着カラム12から抜き
出すための前処理として、吸着カラム12内に空気を通
気し、該吸着カラム12内の吸着剤やさらには吸着カラ
ム12に付随する配管系等を乾燥しておくことにより、
吸着カラム12を切り離す際の、液垂れによる廃液処理
装置10や床等の汚染を防止することができる。
【0043】また、保持台16に吸着カラム12を、回
転による転倒が可能でかつ着脱可能に取り付けているの
で、吸着済みの吸着剤を吸着カラム12から抜き出す
際、吸着カラム12の蓋15を開き、該吸着カラム12
を転倒させることにより、内部に充填された吸着剤を容
易に抜き出すことができる。
【0044】なお、本発明は前記実施形態例に限定され
ることなく、種々の設計的変更が可能であり、例えば、
吸着カラム12を1基(1段)とし、あるいは3基(3
段)以上としてもよい。また、装置全体をグローブボッ
クスに収容し、あるいは吸着カラム12を含む部分のみ
をグローブボックスに収容するようにしてもよく、その
場合にも、吸着カラム12内の吸着剤の抜き出しの際に
は、吸着カラム12を通液路30と排液路36との間か
ら取り外して他のグローブボックスに収容し、ここで処
理を行うことができる。このように構成すれば、特に液
垂れ等による汚染のおそれがある吸着剤の抜き出しを、
このような処理専用のグローブボックス内にてグローブ
を用いて行うことができ、これにより汚染をより確実に
防止することができる。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明のアクチニド
含有廃液処理装置は、吸着カラムが、通液路と排液路と
の間から取り外し可能に設けられたものであるから、吸
着済みの吸着剤を吸着カラムから抜き出す際、この吸着
カラムを廃液処理装置の通液路と排液路との間から取り
外してグローブボックス内に移動させ、そこで吸着剤の
抜き出し処理を行うことができる。したがって、廃液処
理時に吸着カラムがグローブボックス内に収容されない
ようなタイプの装置の場合にも、吸着剤の抜き出し等の
メンテナンスなどの場合には、吸着カラムをグローブボ
ックス内に移動させることによってこれらの処理を行う
ことができる。また、吸着カラムが、従来の吸着カラム
のように開閉手段を必要としていないことから、この吸
着カラムを2段あるいはそれ以上に多段化した場合に、
個々の吸着カラムを小型化することができる。
【0046】また、通液路に、吸着カラム内に空気を通
気して該吸着カラム内の吸着剤を乾燥するための通気手
段を設ければ、吸着済みの吸着剤を吸着カラムから抜き
出すべく、前述したように吸着カラムを通液路と排液路
との間から取り外すに先立ち、通気手段によって吸着カ
ラム内に空気を通気して該吸着カラム内の吸着剤を乾燥
しておくことにより、吸着カラムを切り離す際に液垂れ
によって廃液処理装置や床、人体が汚染されてしまうこ
とを防止することができる。
【0047】また、吸着カラムを、これを保持する保持
台に、回転による転倒が可能でかつ着脱可能に取り付け
るようにすれば、吸着済みの吸着剤を吸着カラムから抜
き出す際、吸着カラムの蓋を開き、該吸着カラムを転倒
させることにより、内部に充填された吸着剤を容易に抜
き出すことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明におけるアクチニド含有廃液処理装置
の一実施形態例の、概略構成図である。
【図2】 図1に示したアクチニド含有廃液処理装置に
おける、吸着カラムとこれを保持する保持台の概略構成
を示す斜視図である。
【図3】 従来の吸着カラムの一例を示す側断面図であ
る。
【符号の説明】
10…アクチニド含有廃液処理装置、12…吸着カラ
ム、16…保持台、30…通液路、36…排液路、41
…空気源(通気手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河野 浩之 茨城県那珂郡東海村大字村松4番地33 核 燃料サイクル開発機構 東海事業所内 (72)発明者 小又 智 茨城県那珂郡東海村大字舟石川622番地1 三菱原子燃料株式会社内 (72)発明者 濱口 和彦 茨城県那珂郡東海村大字舟石川622番地1 三菱原子燃料株式会社内 Fターム(参考) 4D017 AA20 BA15 CA12 DA01 DB10 EA03 EB04 EB10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アクチニド系元素を吸着するための吸着
    剤を充填した吸着カラムが備えられ、この吸着カラムの
    上流側に、該吸着カラムにアクチニド系元素を含有した
    廃液を通液するための通液路が設けられ、この吸着カラ
    ムの下流側に、該吸着カラムで処理された後の処理液を
    排液するための排液路が設けられてなるアクチニド含有
    廃液処理装置であって、 前記吸着カラムが、通液路と排液路との間から取り外し
    可能に設けられていることを特徴とするアクチニド含有
    廃液処理装置。
  2. 【請求項2】 前記通液路に、吸着カラム内に空気を通
    気して該吸着カラム内の吸着剤を乾燥するための通気手
    段が設けられていることを特徴とする請求項1記載のア
    クチニド含有廃液処理装置。
  3. 【請求項3】 前記吸着カラムは、保持台に、回転によ
    る転倒が可能でかつ着脱可能に取り付けられることを特
    徴とする請求項1又は2記載のアクチニド含有廃液処理
    装置。
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