JP2003277986A - ウェハーメッキ処理システム - Google Patents

ウェハーメッキ処理システム

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JP2003277986A
JP2003277986A JP2002085738A JP2002085738A JP2003277986A JP 2003277986 A JP2003277986 A JP 2003277986A JP 2002085738 A JP2002085738 A JP 2002085738A JP 2002085738 A JP2002085738 A JP 2002085738A JP 2003277986 A JP2003277986 A JP 2003277986A
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Japan
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plating
liquid
plating solution
wafer
bubble
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JP2002085738A
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Takeshi Jinnai
武司 神内
Narikazu Gyoten
成和 行天
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Eneos Corp
EEJA Ltd
Original Assignee
Electroplating Engineers of Japan Ltd
Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 接触タイプのメッキ装置を備えたウェハー
のメッキ処理システムに関し、メッキ液中の気泡除去を
確実に行うことができるメッキ処理術を提供する。 【解決手段】 ウェハーを配置するウェハー支持部とメ
ッキ液の供給口及び流出口とを備えたメッキ槽に、メッ
キ液貯槽のメッキ液を供給するための液流入用配管と、
メッキ槽から流出するメッキ液をメッキ液貯槽へ還流さ
せるための液還流用配管とが接続され、メッキ槽とメッ
キ液貯槽との間でメッキ液を循環させながらメッキ処理
を行うウェハーメッキ処理システムにおいて、導入した
メッキ液に旋回流を形成するメッキ液旋回部と、メッキ
液中に含まれる気泡をメッキ液旋回部の旋回軸中心付近
に集め、旋回流の外周側にある気泡濃度の低い脱泡メッ
キ液と気泡とを分離する気泡分離部と、旋回軸中心付近
に集合した気泡を外部に排出する気泡排出部とを備えた
気泡除去器を、液流入用配管に設けたものとした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は半導体用のウェハー
にメッキ処理を行うシステムに関し、特に、メッキ液中
に含まれる気泡を確実に除去しながら均一なメッキ処理
が可能となる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から半導体用のウェハーの製造工程
においては、バンプの形成を例として、種々のメッキ処
理が行われている。そして、このウェハーにメッキ処理
する方式の一つとして、ウェハーのメッキ対象面にメッ
キ液を接触させて、メッキ処理を行う「接触タイプ」の
ものが知られている。
【0003】この「接触タイプ」のメッキ装置は、メッ
キ液中にウェハーを浸漬してメッキ処理を行う、いわゆ
る「浸漬タイプ」のものに比べ、ウェハーの取り替えが
容易な点や片面のみのメッキ処理に好適なものであり、
ウェハーの製造工程の自動化に対しても適用し易いこと
から、ウェハーのメッキ処理に多く採用されている。
【0004】本出願人は、この「接触タイプ」のメッキ
装置の一つとして、従来からカップ式メッキ装置を開発
し、提供してきた(特開2000−273691公報参
照)。このカップ式メッキ装置は、図5に示すように、
メッキ槽101の上部開口に沿って設けられたウェハー
支持部102と、このウェハー支持部102の下側位置
に設けられたメッキ槽101の内部から外部に貫通する
液流出口103と、メッキ槽底部に設けられた液供給口
104とを備えている。液供給口104から上昇流で供
給されるメッキ液には液流出口103からメッキ槽の外
部へ流出する流れを形成させ(太線矢印)、このメッキ
液にウェハー支持部102に載置されたウェハーWのメ
ッキ対象面Wsを接触させることで、メッキ処理を行う
ようになっている。ウェハーWはメッキ槽101に載置
した際に、ウェハー支持部102に設けられているリン
グ状カソード電極(図示省略)と周辺部分で接触した状
態となる。そしてこの図示せぬリング状カソード電極と
メッキ槽101底部に配置されたアノード電極105と
は、図示せぬメッキ処理用電源に接続され、メッキ処理
時にはメッキ電流をウェハーWに供給するようになって
いる。
【0005】図5のカップ式メッキ装置は、メッキ液を
メッキ対象面に向けて上昇流で供給する結果、メッキ対
象面Wsには、その中央付近から周辺方向に広がるよう
な流動状態でメッキ液が接触することとなり、メッキ対
象面全面に均一なメッキ処理が行えるという特長を有す
る。そして、ウェハー支持部102へ載置するウェハー
Wを順次取り替えてメッキ処理を行うことができるの
で、小ロット生産やメッキ処理の自動化に好適なもので
ある。
【0006】ところで、このカップ式メッキ装置のよう
な「接触タイプ」のメッキ装置では、メッキ液に含有さ
れる気泡などの影響を受けやすい。例えば、上記したカ
ップ式メッキ装置では、ウェハーWを上側に配置し、そ
の下側にメッキ液が存在する状態となっているので、メ
ッキ液中に気泡が含有されていると、気泡はウェハーW
のメッキ対象面Wsに向かって不可避的に上昇してく
る。そして、メッキ対象面Wsに気泡が存在すると、そ
の部分ではメッキ金属イオンの供給やメッキ電流密度等
に変化が生じ、均一なメッキ処理が行えなくなるのであ
る。
【0007】また、ウェハー支持部102の下側位置に
設けられている液流出口103とウェハー支持部102
に載置されたウェハーWのメッキ対象面Wsとの間に、
僅かな段差が生じて角部Cを形成する。そのため、その
角部Cにメッキ液の流動が滞留し、メッキ液中の気泡も
滞留し易すくなり、メッキ対象面の周辺部分におけるメ
ッキ処理を不均一にさせる傾向がある。
【0008】このような気泡による弊害に対して、メッ
キ槽内に隔膜などを配置し、ウェハーのメッキ対象面へ
気泡が直接接触しないようにする対応や、撹拌手段など
を配置してメッキ槽内のメッキ液を強制的に撹拌して、
メッキ液の流動状態を変化させて気泡の影響を低減させ
る対策などが行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このような従来から行
われているメッキ液の気泡対策は、それぞれの対策法に
応じた効果はある程度期待できるものの、一般的に装置
構造が複雑になるという不利な面を有する。また、昨今
の微細配線加工技術の発達に伴い、ウェハーの表面に形
成される回路パターンも、非常に微細な加工がされるよ
うになっており、そのようなウェハー表面をメッキ対象
面とした場合、メッキ液中の気泡がメッキ対象面に付着
すると、ボイドなどを形成し易く、均一なメッキ処理を
実現できない傾向が強い。
【0010】さらに、近年では、メッキ処理するウェハ
ー径が従来よりも大口径化してきており、メッキ液の気
泡によりメッキ処理不良を生じることはウェハーの製造
歩留まりを大きく低下させる要因となる。そのため、メ
ッキ液中から気泡を確実に除去してメッキ処理が行える
技術を確立することが急務とされている。
【0011】そこで、本発明は、いわゆる「接触タイ
プ」として区別されるメッキ装置を備えたウェハーのメ
ッキ処理システムを改善し、メッキ液の気泡除去を確実
に行い、メッキ液中の気泡の影響を受けないようにして
均一なメッキ処理を可能とするメッキ処理技術を提供す
ることを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、ウェハーを配置するウェハー支持部とメ
ッキ液の供給口及び流出口とを備えたメッキ槽に、メッ
キ液貯槽のメッキ液を供給するための液流入用配管と、
メッキ槽から流出するメッキ液をメッキ液貯槽へ還流さ
せるための液還流用配管とが接続されており、メッキ槽
内にメッキ液を充満させることにより配置したウェハー
のメッキ対象面とメッキ液とを接触させて、メッキ槽と
メッキ液貯槽との間でメッキ液を循環させながらメッキ
処理を行うようになっているウェハーメッキ処理システ
ムにおいて、導入したメッキ液に旋回流を形成するメッ
キ液旋回室と、メッキ液中に含まれる気泡をメッキ液旋
回室の旋回軸中心付近に集め、旋回流の外周側にある気
泡濃度の低いメッキ液を分離する液分離壁と、旋回軸中
心付近に集合した気泡を外部に排出する気泡排出管とを
備えた気泡除去器を、液流入用配管に設けるものとし
た。
【0013】本発明によると、メッキ槽の構造を複雑に
することなく、高い除去効率で、メッキ液中の気泡を除
去し、メッキ槽に気泡がない状態のメッキ液を供給する
ことが可能となる。従って、気泡の影響による不均一な
メッキ処理が解消される。このような本発明に係るウェ
ハーメッキ処理システムは、本出願人の開発するカップ
式メッキ装置のように、メッキ槽の上部側に載置したウ
ェハーに対し、その下にメッキ液が存在し、メッキ液中
の気泡が載置したウェハーのメッキ対象面に向かって集
中し易い構造の「接触タイプ」のメッキ装置には、特に
有効なものである。
【0014】本発明のウェハーメッキ処理システムにお
ける液流入用配管に設置する気泡除去器は、導入したメ
ッキ液に旋回流を形成するメッキ液旋回室と、メッキ液
中に含まれる気泡をメッキ液旋回室の旋回軸中心付近に
集め、旋回流の外周側にある気泡濃度の低いメッキ液を
分離する液分離壁と、旋回軸中心付近に集合した気泡を
外部に排出する気泡排出管とを備えた構造のものであれ
ばよい。メッキ液中に気泡が存在している場合、そのメ
ッキ液に旋回流を与えると、遠心力の影響で、密度の小
さいメッキ液(気泡を含んだ状態のメッキ液)はその旋
回中心寄りに集まり、密度の高いメッキ液(気泡を含ま
ない状態のメッキ液)は旋回外周寄りを旋回することに
なる。そして、この密度の高いメッキ液、即ち、気泡濃
度の低いメッキ液を、旋回中心軸付近に集まった気泡と
分離し、気泡は系外に排出し、気泡濃度が非常に低くさ
れたメッキ液はメッキ槽へ供給するのである。
【0015】そして、本発明に係る気泡除去器は、一方
の円形端面中央に気泡排出口と該端面周から接線方向に
伸びる気泡含有メッキ液導入口とが設けられ、他方の円
形端面中央に脱泡メッキ液流出口が設けられた円筒形ハ
ウジングと、該円筒形ハウジングの中心軸と同軸に配置
されると共に、気泡濃度の低い脱泡メッキ液を分離する
ための分離用孔を周壁に穿設された、メッキ液旋回室を
内部に区画する円錐コーンと、気泡含有メッキ液導入口
からメッキ液旋回室へ接続するように、円錐コーンの底
面側に形成された環状の旋回流路と、気泡排出口に連接
し、円錐コーンの中心軸に沿って設けられると共に、集
合した気泡を排出するための排出用孔が周壁に穿設され
た気泡排出管と、を備えたものであることが好ましい。
このような気泡除去器は構造がシンプルであり、配管へ
の取り付けも容易なうえ、気泡除去の効率が非常に高い
からである。
【0016】上記した気泡除去器を構成する円筒形ハウ
ジング内の円錐コーンは、メッキ液に旋回流を形成する
メッキ液旋回室と、気泡濃度の低い脱泡メッキ液を分離
するための分離壁とを形成する。つまり、円筒形ハウジ
ングの一方端面に設けられている気泡含有メッキ液導入
口から流入してくるメッキ液は、環状の旋回流路を通過
して円錐コーンのメッキ液旋回室に至る。つまり、この
メッキ液旋回室は、円錐コーンを形成している周壁の内
部側空間である。また、この円錐コーンを形成している
周壁には分離用孔が穿設されているので、旋回外周寄り
にある気泡濃度の低いメッキ液は、この分離用孔を遠心
力により通過して分離される。つまり、円錐コーンの周
壁が分離壁の役目をするのである。そして、円錐コーン
の中心軸に沿って気泡排出管が設けられているので、旋
回中心となる円錐コーンの中心軸に集まってくる気泡
は、排出用孔を通過し、気泡排出管の一端が連接された
気泡排出口から外部に排出される。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るウェハーメッ
キ処理システムの好ましい実施形態について説明する。
【0018】図1は、本実施形態におけるメッキ処理シ
ステムの概略フローを表したものである。図1で示すよ
うに、本実施形態のウェハーメッキ処理システムは、カ
ップ式メッキ装置1とメッキ液貯槽2とを備えており、
それぞれは液流入用配管3及び液還流用配管4により接
続されて、メッキ液を循環させながらメッキ処理を行う
ようになっている。
【0019】カップ式めっき装置1は図5で示す構造の
もので、メッキ槽101の上部開口に沿って設けられた
ウェハー支持部102と、このウェハー支持部102の
下側位置に設けられたメッキ槽101の内部から外部に
貫通する液流出口103と、メッキ槽101底部に設け
られた液供給口104とを備え、液供給口104から上
昇流で供給されるメッキ液に液流出口103からメッキ
槽101の外部へ流出する流れを形成させる(太線矢
印)。ウェハーWはメッキ槽101に載置した際に、ウ
ェハー支持部102に設けられているリング状カソード
電極(図示省略)と周辺部分で接触した状態となる。そ
して、この図示せぬリング状カソード電極とメッキ槽1
01底部に配置されたアノード電極105とは、図示せ
ぬメッキ処理用電源に接続され、メッキ処理時にはメッ
キ電流をウェハーWに供給するようになっている。
【0020】そして、メッキ槽101の液供給口104
は図1に示す液流入用配管3が接続され、また、液流出
口103は図1で示す液還流用配管4に接続されてい
る。これにより、メッキ液貯槽2のメッキ液は液流入用
配管3を通り、カップ式メッキ装置1のメッキ槽101
に供給され、メッキ槽101の液流出口103から流出
するメッキ液は液還流用配管4を通ってメッキ液貯槽2
に戻るというメッキ液循環経路が形成される。
【0021】液流入用配管3は、液供給口104の手前
の位置に気泡除去器5が設けられている。図2〜4に、
この気泡除去器5の縦断面図、平面図、図2のI−I線
における水平断面図を示している。ここで、図2〜4に
従って、本実施形態に係る気泡除去器5の詳細を説明す
る。
【0022】図2に示すように、気泡除去器5は円筒形
ハウジング500を備えている。この円筒ハウジング5
00の下方端面中央部分には気泡排出口501が設けら
れており、その端周面には接線方向に伸びる気泡含有メ
ッキ液導入口502が設けられている。また、円筒ハウ
ジング500の上方端面中央には脱泡メッキ液流出口5
03が設けられている。この気泡排出口501と脱泡メ
ッキ液流出口503とは、円筒形ハウジング500の中
心軸Aを中心となるように形成されている。
【0023】そして、円筒形ハウジング500内には、
その中心軸Aと同軸になるようにされ、複数の分離用孔
504がその周壁に穿設された円錐コーン505が配置
されている。この円錐コーン505の内側は、メッキ液
旋回室506を区画形成する。また、この円錐コーン5
05の下方には、予備旋回室507が連続的に形成され
ている。また、この予備旋回室507の周囲には、環状
旋回流路508が形成されている。この環状旋回流路5
08は、気泡含有メッキ液導入口502から導入したメ
ッキ液が予備旋回室507までに旋回して流入するよう
になっている(図4)。
【0024】円錐コーン505の内部には、コーン頂部
から中心軸Aに沿って、円筒ハウジング500の気泡排
出口501に接続するように気泡排出管509が設けら
れている。この気泡排出管509の周壁には、気泡を導
入するための排出用孔510が複数穿設されている。
【0025】この気泡除去器5は、図1に示すように液
流入配管3の途中に配置されており、メッキ液貯槽2側
に気泡含有メッキ液導入口502を、メッキ槽101の
液供給口104側に脱泡メッキ液流出口503が配管接
続されている。気泡除去器5の気泡排出口501には、
メッキ液貯槽2に繋がるドレン配管6が接続されてい
る。また、液流入配管3には、気泡除去器5を迂回する
ためのバイパス配管7も設けられている。
【0026】図2〜4で示した気泡除去器5では、ま
ず、ポンプによりメッキ液貯槽2から液流入配管3を通
って、気泡を含むメッキ液が気泡含有メッキ液導入口5
02に導入される。そして、導入されたメッキ液は、環
状旋回流路508で旋回されながら予備旋回室507に
流入する。このとき、気泡を含むメッキ液は、旋回によ
る遠心分離により、旋回中心寄りに気泡が集まり、その
外側に気泡濃度の少ないメッキ液が旋回することにな
る。そして、円錐コーン505のメッキ液旋回室506
では、予備旋回室507からコーン頂部方向に向かう旋
回流が生じ、旋回中心となる中心軸Aの方向に気泡が集
合し徐々に大きくなりながら、周壁に複数設けられた排
出用孔510を介して気泡除去管509内に入る。この
ようにして気泡除去管509内に集合した気泡は、気泡
排出口501を通って外部に排出される。尚、ドレン配
管6に設けられたバルブの開閉度を調整することによ
り、気泡除去の効率を変化させることができる。
【0027】一方、旋回による遠心分離により、気泡濃
度が非常に低くなったメッキ液は、円錐コーン505に
設けられた分離用孔504を通って脱泡メッキ液流出口
503に向かって流れ、この脱泡されたメッキ液は液流
入用配管3を通ってメッキ槽101の液供給口104に
導かれることになる。これによって、気泡が殆ど含まれ
ない状態のメッキ液を連続的供給することが可能とな
る。
【0028】続いて、本実施形態に係るウェハーメッキ
処理システムにおいて、気泡除去確認試験を行った結果
について説明する。使用したカップ式めっき装置は、3
00mm径のウェハーを処理できるタイプであり、メッ
キ槽容量7Lであった。また、メッキ液貯槽は容量30
Lで、メッキ液の送液ポンプはポンプ揚程8mのものを
使用した。気泡除去器は、全長230mm、流量範囲2
0〜30L/min、最大径64mmのものを使用し
た。
【0029】この気泡除去確認試験は、液流入用配管の
バイパス配管を使用してメッキ槽へメッキ液を供給する
場合と、バイパスを使用せず気泡除去器を介して供給す
る場合とで、メッキ槽中の気泡の存在状態を肉眼で観察
することで行った。そのため、カップ式メッキ装置のメ
ッキ槽には、ウェハーの代わりに、ウェハーと同形に加
工した透明アクリル板を載置し、その透明アクリル板に
メッキ槽内から照明を当て、メッキ槽に供給したメッキ
液に気泡が含まれているか、透明アクリル板を通して肉
眼により判別できるようにした。さらに、気泡の判別が
肉眼で可能となるように、メッキ槽に供給するメッキ液
は、硫酸20%の硫酸溶液を使用した。
【0030】そして、この気泡除去確認試験では、実際
のメッキ処理を想定して、メッキ槽にメッキ液を供給す
る液流量として、45L/min(フラッシング時)と
30L/min(メッキ処理時)との二通りで行った。
このフラッシング時とは、空の状態のメッキ槽、或い
は、メッキ槽内が完全にメッキ液で充満されていない状
態において、メッキ槽内のエアーを完全にメッキ槽外に
は排出するために、メッキ処理時よりも多めの流量でメ
ッキ液を供給することをいうものである。気泡の肉眼に
よる確認は、メッキ槽をメッキ液で充満させる時間とメ
ッキ槽内のエアーを外部に完全に抜き出す時間との考慮
し、メッキ液の供給開始から約2min後に行い、その
気泡の有無を判別した。
【0031】その結果、バイパスを使用して気泡除去器
を通過させない場合、透明アクリル板から目視で観察す
ると、液流量45及び30L/minの両方の場合で、
気泡が明らかに確認できた。特に、透明アクリル板の周
辺側でリング状に集まった状態の気泡が、透明アクリル
板のメッキ対象面側に付着した状態で観察された。一
方、気泡除去器を通過させた場合、液流量に関係なく、
透明アクリル板を通して気泡は確認されず、メッキ槽に
供給されるメッキ液には殆ど気泡が存在していない状態
であるとことが判明した。
【0032】最後に、本実施形態のウェハーメッキ処理
システムにより、実際にウェハーのメッキ処理を行い、
そのメッキ性状を調べた結果について説明する。メッキ
処理評価に用いたウェハーは、300mm径のシリコン
ウェハー上に約0.1μm(1000Å)の厚さとなる
ようなCuシードの金属膜が予めスパッタされたもの
で、そのメッキ表面には、0.01〜1μmまでの幅範
囲で、それぞれ間隙幅の異なった11個の溝(深さ1μ
m)が形成されたものを用いた。また、含リン銅アノー
ド電極を用い、カソード電流密度1A/dmのメッキ
電流を供給して行った。メッキ液としては、銅濃度50
g/L、硫酸濃度100g/L、塩素20ppmの硫酸
銅溶液を用い、液温25℃とした。
【0033】メッキ処理は次のようにして行った。ま
ず、上記組成の硫酸銅溶液を新たに建浴し、メッキ液貯
槽に投入して、メッキ液貯槽に設けてある液撹拌用配管
を使用して貯槽内でメッキ液を循環することで、供給温
度を考慮して所定の液温に保持した。そして、液流入用
配管のバイパス配管を使用してメッキ槽へメッキ液を供
給する場合と、バイパスを使用せず気泡除去器を介して
供給する場合とで、それぞれウェハーをメッキ処理し、
そのメッキ対象面のメッキ均一性を比較した。ウェハー
のメッキ処理の開始は、上記した気泡除去確認試験と同
様にメッキ槽へのメッキ液の供給開始後、約2分後とし
た。
【0034】その結果、バイパスを使用して、気泡の除
去を行わなかった場合、ウェハーの表面に設けられた溝
の断面を観察したところ、溝によってはその内部にボイ
ドような欠陥が生じていた。また、メッキ処理の表面
は、ウェハー周辺と中央部分とでメッキ光沢が異なって
観察された。一方、気泡除去器を通過させた場合では、
ウェハーの表面に設けられた溝内部にボイドのような欠
陥は確認されず、メッキ表面全面においても均一なメッ
キ光沢となっているのが観察された。
【0035】
【発明の効果】本発明のウェハーメッキ処理システムに
よれば、メッキ装置構造を複雑にすることなく、「接触
タイプ」として区別されるメッキ装置について、メッキ
液中の気泡除去を確実に行うことができ、メッキ液中の
気泡の影響を受けないようにして均一なメッキ処理が可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係るウェハーメッキ処理システム
のフロー概略図。
【図2】本実施形態に係る気泡除去器の概略断面図。
【図3】本実施形態に係る気泡除去器の概略平面図。
【図4】図2のI−I線における水平断面概略図。
【図5】従来のカップ式メッキ装置の概略断面図。
【符号の説明】
1 カップ式メッキ装置 2 メッキ液貯槽 3 液流入用配管 4 液還流用配管 5 気泡除去器 6 ドレイン用配管 7 バイパス配管 W ウェハー Ws メッキ対象面 101 メッキ槽 102 ウェハー支持部 103 液流出口 104 液供給口 105 アノード電極 500 円筒形ハウジング 501 気泡排出口 502 気泡含有メッキ液導入口 503 脱泡メッキ液流出口 504 分離用孔 505 円錐コーン 506 メッキ液旋回室 507 予備旋回室 508 環状旋回流路 509 気泡排出管 510 排出用孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 行天 成和 神奈川県平塚市真土1495−1ニューシティ ハイツ204 Fターム(参考) 4K024 AA09 AB01 BB12 CA01 CA04 CA06 CB12 4M104 BB04 DD53 HH16

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ウェハーを配置するウェハー支持部と、
    メッキ液の供給口及び流出口とを備えたメッキ槽に、 メッキ液貯槽のメッキ液を供給するための液流入用配管
    と、メッキ槽から流出するメッキ液をメッキ液貯槽へ還
    流させるための液還流用配管とが接続されており、 メッキ槽内にメッキ液を充満させることにより配置した
    ウェハーのメッキ対象面とメッキ液とを接触させて、メ
    ッキ槽とメッキ液貯槽との間でメッキ液を循環させなが
    らメッキ処理を行うようになっているウェハーメッキ処
    理システムにおいて、 導入したメッキ液に旋回流を形成するメッキ液旋回室
    と、メッキ液中に含まれる気泡をメッキ液旋回室の旋回
    軸中心付近に集め、旋回流の外周側にある気泡濃度の低
    い脱泡メッキ液を分離する液分離壁と、旋回軸中心付近
    に集合した気泡を外部に排出する気泡排出管とを備えた
    気泡除去器を、 液流入用配管に設けたことを特徴とするウェハーメッキ
    処理システム。
  2. 【請求項2】 気泡除去器は、一方の円形端面中央に気
    泡排出口と該端面周から接線方向に伸びる気泡含有メッ
    キ液導入口とが設けられ、他方の円形端面中央に脱泡メ
    ッキ液流出口が設けられた円筒形ハウジングと、 該円筒形ハウジングの中心軸と同軸に配置されると共
    に、気泡濃度の低い脱泡メッキ液を分離するための分離
    用孔を周壁に穿設され、内部にメッキ液旋回室を区画す
    るハウジング内の円錐コーンと、 気泡含有メッキ液導入口から円錐コーン内のメッキ液旋
    回室へ接続するように、円錐コーンの底面側に形成され
    た環状の旋回流路と、 気泡排出口に連接し、円錐コーンの中心軸に沿って設け
    られると共に、集合した気泡を排出するための排出用孔
    が周壁に穿設された気泡排出管と、を備えるものである
    請求項1に記載のウェハーメッキ処理システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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