JP2003277424A - 可視光線重合開始剤および可視光線重合性組成物 - Google Patents

可視光線重合開始剤および可視光線重合性組成物

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JP2003277424A
JP2003277424A JP2003122703A JP2003122703A JP2003277424A JP 2003277424 A JP2003277424 A JP 2003277424A JP 2003122703 A JP2003122703 A JP 2003122703A JP 2003122703 A JP2003122703 A JP 2003122703A JP 2003277424 A JP2003277424 A JP 2003277424A
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Hideki Kazama
秀樹 風間
Takeshi Sato
猛 佐藤
Makoto Oguri
真 小栗
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Tokuyama Dental Corp
Tokuyama Corp
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Tokuyama Dental Corp
Tokuyama Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 可視光線に対して極めて高感度な可視光重合
開始剤の開発を目的とし、当該重合開始剤をアクリレー
ト系単量体と組み合わせた重合性組成物を歯科用充填材
料と歯質との接着材として使用することにより、従来必
須の歯質用前処理剤を用いなくとも両者間に高い接着強
度を発現させる。 【解決手段】 3,3’−カルボニルビス(7−ジエチ
ルアミノ)クマリン等の増感色素、2,4,6−トリス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン等のハロメチル
基置換−s−トリアジン誘導体、およびベンゼンスルフ
ィン酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸ナトリウ
ム等の有機スルフィン酸塩を含んでなる可視光線重合開
始剤、並びにアクリレート系単量体とを含有してなる可
視光線重合性組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、フォトレジスト材
料、印刷製版材料、ホログラム材料、特に歯科用材料等
に好適に使用される新規な可視光線重合開始剤、並びに
該可視光線重合開始剤を含む可視光線重合性組成物に関
する。
【0002】
【従来の技術】可視光線照射によりラジカルまたはイオ
ンを発生し、重合性の不飽和化合物または環状化合物を
重合させる光重合開始剤に関しては、種々の提案がなさ
れている。一般的には、可視光線を吸収しそれ自身が分
解して重合活性種を生成する化合物や、可視光線に吸収
を持たないラジカル発生源または酸発生源と可視光線に
吸収を有する色素の組合せからなる色素増感重合が広く
検討され、使用されている。
【0003】前者の例としては、アシルフォスフィンオ
キサイドやα−ジケトン化合物が知られ、後者の例とし
ては、例えば特開平5−27436にスクアリウム系増
感色素とイミダゾール誘導体からなる可視光線ラジカル
重合開始剤組成物、特開平5−5002にはスクアリウ
ム色素とハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体の組
合せからなる可視光線ラジカル重合開始剤組成物、特開
昭60−76503にはベンゾフェノン基含有ペルオキ
シエステルとピリリウム塩系色素との組合せからなる可
視光線ラジカル重合開始剤組成物が開示されている。し
かしながら、これらは可視光線に対する感度が低いため
に尚一層の高感度化が求められてきた。
【0004】また、スルフィン酸塩化合物を光重合開始
剤として用いる重合方法として、ジャーナル・オブ・フ
ィジカル・ケミストリー(Jounal of Phys
ical Chemistry),第75巻,No.2
0,3066〜3074頁,1971年には、色素とベ
ンゼンスルフィン酸誘導体からなる可視光線重合開始剤
を用いてアクリルアミドの重合が報告されているもの
の、重合活性は必ずしも満足するものではなかった。
【0005】一方、歯科材料分野においても、近年、安
全性と操作性の観点から可視光線による重合が広く採用
されている。例えば、重合硬化性の歯科用接着材中に使
用される可視光線開始剤として、従来芳香族ケトン類や
カンファーキノンに代表されるα−ジケトン類とアミン
類との組合せを用いるのが一般的であるが、歯質との接
着性に問題を残していた。この欠点を解決する目的で、
特公昭63−25562には酸性基含有モノマーとα−
ジケトン類および有機スルフィン酸塩の組合せが、また
特公平2−57836には歯質表面の前処理剤組成物と
して不飽和カルボン酸と有機スルフィン酸塩との組合せ
が開示されているが、これらは基本的に有機スルフィン
酸塩を重合の助触媒または有機スルフィン酸塩を十分に
分解するために酸性成分を使用するものであり、使用に
著しい制限があったり、さらなる接着力の向上が望まれ
ていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、可視光線に
たいして十分な感度を有し、しかもこれを含む重合性組
成物が、歯科分野においては、従来使用されている歯質
表面前処理剤を使用しなくとも、エナメル質及び象牙質
の両歯質との接着性に優れ、かつ安全性の高い可視光線
重合開始剤を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者は上記課題を解
決すべく鋭意研究した結果、特定の増感色素、光酸発生
剤および有機スルフィン酸塩を含む組成物が上記目的を
達成し得る新規な可視光線重合開始剤として有用である
ことを見い出だし、本発明を提案するに至った。
【0008】即ち、本発明によれば、(A)最大吸収波
長を350〜800nmに有する増感色素、(B)
(A)成分により分光増感され分解して酸を発生するこ
とのできるハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体、
及び(C)有機スルフィン酸塩からなることを特徴とす
る可視光線重合開始剤が提供される。
【0009】更に、アクリレート系単量体および上記可
視光線重合開始剤を主成分とする可視光線重合性組成物
が提供される。
【0010】本発明の可視光線重合開始剤に用いる
(A)成分の増感色素は、可視光線照射により、モノマ
ーまたは第3物質との間でエネルギー移動あるいは電子
移動がおこり、重合に有効な活性種を生成させることの
できる色素であり、本発明においては、(B)成分で示
される光酸発生剤を増感分解させることができる色素で
ある。
【0011】該増感色素としては、最大吸収波長を35
0〜800nmに有する増感色素が制限なく使用でき
る。好適に使用できる増感色素としては、クマリン系色
素、シアニン系色素、メロシアニン系色素、チアジン系
色素、アジン系色素、アクリジン系色素、キサンテン系
色素、スクアリウム系色素、またはピリリニウム塩系色
素等が挙げられる。
【0012】特に本発明で有効な増感色素としては、
(B)成分の光酸発生剤を可視光線照射下、高効率で分
解させ活性が高いという点で、上記増感色素の中でもク
マリン系色素が挙げられる。最も好適なクマリン色素と
しては、クマリン化合物中のベンゼン環にジアルキルア
ミノ基または脂環式アミノ基が置換し、3位に複素環ま
たはケトクマリノ基が置換したものが挙げられ、該クマ
リン色素は歯科用で通常使用される400〜500nm
の可視光線に対して特に感度が高い。
【0013】代表的なクマリン系色素を一般式で例示す
れば、下記一般式(1)
【0014】
【化1】
【0015】{式中、R1、R2およびR3はそれぞれ同
種あるいは異種の水素原子、ハロゲン原子、アルコキシ
基、置換もしくは非置換のアルキルアミノ基、または置
換もしくは非置換のアルケニルアミノ基であり、ここで
R1、R2およびR3の内何れか2個は互いに連結して縮
合環を形成していてもよく、Aは水素原子またはシアノ
基であり、Bは炭素数5〜9の複素環基または下記基
【0016】
【化2】
【0017】(但し、Zは炭素数1〜4のアルキル基、
アリール基、アルケニル基または3'−クマリノ基であ
る)である}で表される化合物が挙げられる。
【0018】好適に使用される当該クマリン系色素を具
体的に例示すると、3−チエノイルクマリン、3−(4
−メトキシベンゾイル)クマリン、3−ベンゾイルクマ
リン、3−(4−シアノベンゾイル)クマリン、3−チ
エノイル−7−メトキシクマリン、7−メトキシ−3−
(4−メトキシベンゾイル)クマリン、3−ベンゾイル
−7−メトキシクマリン、3−(4−シアノベンゾイ
ル)−7−メトキシクマリン、5,7−ジメトキシ−3
−(4−メトキシベンゾイル)クマリン、3−ベンゾイ
ル−5,7−ジメトキシクマリン、3−(4−シアノベ
ンゾイル)−5,7−ジメトキシクマリン、3−アセチ
ル−7−ジメチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ
−3−チエノイルクマリン、7−ジエチルアミノ−3−
(4−メトキシベンゾイル)クマリン、3−ベンゾイル
−7−ジエチルアミノクマリン、7−ジエチルアミノ−
3−(4−シアノベンゾイル)クマリン、7−ジエチル
アミノ−3−(4−ジメチルアミノベンゾイル)クマリ
ン、3−シンナモイル−7−ジエチルアミノクマリン、
3−(p−ジエチルアミノシンナモイル)−7−ジエチ
ルアミノクマリン、3−アセチル−7−ジエチルアミノ
クマリン、3−カルボキシ−7−ジエチルアミノクマリ
ン、3−(4−カルボキシベンゾイル)−7−ジエチル
アミノクマリン、3,3'−カルボニルビスクマリン、
3,3'−カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマ
リン、2,3,6,7−テトラヒドロ−1,1,7,7
−テトラメチル−10−(ベンゾチアゾイル)−11−
オキソ−1H,5H,11H,−[1]ベンゾピラノ
[6,7,8−ij]キノリジン、3,3'−カルボニ
ルビス(5,7−)ジメトキシ−3,3'−ビスクマリ
ン、3−(2'−ベンズイミダゾイル)−7−ジエチル
アミノクマリン、3−(2'−ベンズオキサゾイル)−
7−ジエチルアミノクマリン、3−(5'−フェニルチ
アジアゾイル−2')−7−ジエチルアミノクマリン、
3−(2'−ベンズチアゾイル)−7−ジエチルアミノ
クマリン、3,3'−カルボニルビス(4−シアノ−7
−ジエチルアミノ)クマリン等を挙げることができる。
【0019】本発明で好適に使用される他の増感色素の
具体例を示せば、シアニン系色素として、3,3'−ジ
エチル−2,2'−チアシアニンアイオダイド、1,
3,3,1',3',3'−ヘキサメチル−2,2'−イン
ドシアニンパークロレート、1,3'−ジエチル−2,
2'−キノ−チアシアニンアイオダイド、1,3'−ジエ
チル−2,2'−キノ−セレナシアニンアイオダイド、
1,1'−ジエチル−2,2'−キノシアニンアイオダイ
ド、1,1'−ジエチル−2,4'−キノシアニンアイオ
ダイド、1,1'−ジエチル−4,4'−キノシアニンア
イオダイド等のモノメチンシアニン色素;3,3'−ジ
エチル−2,2'−チアゾリノカルボシアニンアイオダ
イド、3,3'−ジエチル−2,2'−オキサカルボシア
ニンアイオダイド、3,3',9−トリエチル−5,5'
−ジフェニル−2,2'−オキサカルボシアニンアイオ
ダイド、1,3,3,1',3',3'−ヘキサメチル−
2,2'−チアカルボシアニンアイオダイド、3,3'−
ジエチル−2,2'−チアカルボシアニンアイオダイ
ド、3,3',9−トリエチル−2,2'−(6,7,
6',7'−ジベンゾ)チアカルボシアニンアイオダイ
ド、1,1'−ジエチル−2,4'−キノカルボシアニン
アイオダイド等のトリメチンシアニン色素;3,3'−
ジエチル−2,2'−オキサジカルボシアニンアイオダ
イド、3,3'−ジエチル−9,11−ネオペンチレン
−2,2'−チアジカルボシアニンアイオダイド、3,
3'−ジエチル−2,2'−(4,5,4',5'−ジベン
ゾ)チアジカルボシアニンアイオダイド等のペンタメチ
ンシアニン色素;3,3'−ジエチル−2,2'−オキサ
トリカルボシアニンアイオダイド、3,3'−ジエチル
−2,2'−チアトリカルボシアニンブロマイド等のヘ
プタメチンシアニン色素が挙げられる。
【0020】メロシアニン系色素の好適な具体例を示せ
ば、3−エチル−5−[2−(3−メチル−2−チアゾ
リジニリデン)エチリデン]−2−チオ−2,4−オキ
サゾリジンジオン、1,3−ジエチル−5−[2−(3
−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)エチリデン]
−2−チオヒダントイン、3−カルボキシメチル−5−
[2−(3−エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)エ
チリデン]ローダニン、3−エチル−5−[2−(3−
エチル−2−ベンゾチアゾリニリデン)エチリデン]ロ
ーダニン、3−エチル−5−[2−(3−エチル−4−
メチル−2−チアゾリニリデン)エチリデンローダニン
等を挙げることができる。
【0021】また、チアジン系色素を具体的に例示すれ
ば、メチレンブルー、チオニンクロライド等が挙げら
れ、アジン系色素としては、リボフラビン、1−アミノ
−4−ニトロフェナジン等が挙げられる。
【0022】さらに、アクリジン系色素を具体的に示せ
ば、1−アミノアクリジン、9−(2'−ヒドロキシス
チリル)アクリジン、アクリジンオレンジ、アクリジン
イエロー等が挙げられる。
【0023】他に、キサンテン系色素を具体的に例示す
れば、ローダミン、フルオレセイン、ローズベンガル、
等が挙げられ、スクアリウム系色素を具体的に例示すれ
ば、ジヒドロ−3−[2−ヒドロキシ−3−(5−イソ
プロピル−3,8−ジメチル−1−アジレニル)−4−
オキソ−2−シクロブテン−1−イリデン)−7−イソ
ピロピル−1,4−ジメチルアズレニリウムヒドロオキ
サイド,内部塩、{4−[3−[4−(N−エチル−N
−オクタデシルアミノ)−2−ヒドロキシフェニル]−
2−ヒドロキシ−4−オキソ−2−シクロブテン−1−
イリデン]−3−ヒドロキシ−2,5−シクロヘキサジ
エン−1−イリデン}−N−エチル−N−オクタデシル
アンモニウムハイドロオキサイド,内部塩等が挙げられ
る。
【0024】さらに、ピリリニウム塩系色素の好適な具
体例としては、トリフェニルピリリウムパークロレー
ト、2,6−ジフェニル−4−(4−メチルフェニル)
チオピリリウムパークロレート、2,6−ビス(4−メ
チルフェニル)−4−(4−フェニルチオピリリウムパ
ークロレート、2,4,6−トリフェニルチオピリリウ
ムパークロレート等が挙げられる。
【0025】使用する増感色素は、重合に用いる光の波
長や強度あるいは(B)成分の光酸発生剤の種類や量に
よって適宜選択して使用すればよく、単独でまたは2種
以上を混合して用いて使用できる。また添加量も組み合
わせる他の成分や重合性単量体の種類によって異なる
が、通常は、可視光線重合開始剤中に0.00001〜
50重量%、より好ましくは0.00005〜30重量
%の範囲から選べばよい。添加量が0.00001重量
%よりも少ない場合には、可視光線に対して感度が著し
く低下するため好ましくなく、また、50重量%より多
い場合には、得られる硬化体の着色が増す上に、光が表
面近傍で吸収されるために十分な硬化深度が得られにく
い。
【0026】本発明の可視光線重合開始剤に用いる
(B)成分の光酸発生剤は光照射によってブレンステッ
ド酸あるいはルイス酸を生成するものであり、本発明の
(A)成分の増感色素によって可視光線照射下分解し、
酸を発生するものならば公知のものが何等制限なく使用
できる。
【0027】該光酸発生剤を例示すれば、ハロメチル基
置換−s−トリアジン誘導体、ジフェニルヨードニウム
塩化合物、スルホニウム塩化合物、スルホン酸エステル
化合物、ジスルホン化合物、ジアゾニウム塩化合物等を
挙げることができる。
【0028】本発明においては上記光酸発生剤の中で
も、特にハロメチル基置換−s−トリアジン誘導体また
はジフェニルヨードニウム塩系光酸発生剤を用いると、
本発明の(A)成分で示される増感色素とエネルギー移
動を行い、可視光線照射によって高効率に酸を発生す
る。
【0029】代表的なハロメチル基置換−s−トリアジ
ン誘導体を一般式で示すと、下記一般式(2)
【0030】
【化3】
【0031】(式中、R4、R5及びR6は置換基を有し
てもよいアルキル基、アリール基、アルケニル基、また
はアルコキシ基であり、R4、R5及びR6の少なくとも
ひとつはハロメチル基である)で示されるハロメチル基
置換−s−トリアジン誘導体が挙げられる。
【0032】代表的なジフェニルヨードニウム塩系化合
物を一般式で示すと、下記一般式(3)
【0033】
【化4】
【0034】(式中、R7、R8、R9およびR10はそれ
ぞれ同種あるいは異種の水素原子、ハロゲン原子、アル
キル基、アリール基、アラルキル基、アルケニル基、ま
たはアルコキシ基であり、Mはハロゲンイオン、HS
、BF 、PF 、AsF 、CFSO
、またはSbF である)で示されるジフェニル
ヨードニウム塩化合物が挙げられる。
【0035】前記一般式(2)中のハロメチル基に置換
するハロゲン原子は塩素、臭素、ヨウ素の各ハロゲン原
子が好適に使用されるが、塩素原子が3つ置換したトリ
クロロメチル基を有する化合物を用いるのが一般的であ
る。
【0036】以下、ハロメチル基置換−s−トリアジン
誘導体の具体例を示せば、2,4,6−トリス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2,4,6−トリス
(トリブロモメチル)−s−トリアジン、2−メチル−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−メチル−4,6−ビス(トリブロモメチル)−s−
トリアジン、2−フェニル−4,6−ビス(トリクロロ
メチル)−s−トリアジン、2−(p−メトキシフェニ
ル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリア
ジン、2−(p−メチルチオフェニル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−(p−ク
ロロフェニル)−4,6−ビス(トリクロロメチル)−
s−トリアジン、2−(2,4−ジクロロフェニル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(p−ブロモフェニル)−4,6−ビス(トリクロ
ロメチル)−s−トリアジン、2−(p−トリル)−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(p−メトキシフェニル)−4,6−ビス(トリク
ロロメチル)−s−トリアジン、2−n−プロピル−
4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、
2−(α,α,β−トリクロロエチル)−4,6−ビス
(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−スチリル
−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジ
ン、2−(p−メトキシスチリル)−4,6−ビス(ト
リクロロメチル)−s−トリアジン、2−(o−メトキ
シスチリル−4,6−ビス(トリクロロメチル)−s−
トリアジン、2−(p−ブトキシスチリル)−4,6−
ビス(トリクロロメチル)−s−トリアジン、2−
(3,4−ジメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリ
クロロメチル)−s−トリアジン、2−(3,4,5−
トリメトキシスチリル)−4,6−ビス(トリクロロメ
チル)−s−トリアジン等を挙げることができる。
【0037】また、一般式(3)で示されるジフェニル
ヨードニウム塩化合物の具体例を例示すれば、ジフェニ
ルヨードニウム、ビス(p−クロロフェニル)ヨードニ
ウム、ジトリルヨードニウム、ビス(p−tert−ブ
チルフェニル)ヨードニウム、ビス(m−ニトロフェニ
ル)ヨードニウム、p−tert−ブチルフェニルフェ
ニルヨードニウム、メトキシフェニルフェニルヨードニ
ウム、p−オクチルオキシフェニルフェニルヨードニウ
ム等のクロリド、ブロミド、テトラフルオロボレート、
ヘキサフルオロフォスフェート、ヘキサフルオロアルセ
ネート、ヘキサフルオロアンチモネート、トリフロロメ
タンスルホネート塩等が挙げられ、特に化合物の溶解性
の点からテトラフルオロボレート、ヘキサフルオロフォ
スフェート、ヘキサフルオロアルセネート、ヘキサフル
オロアンチモネートまたはトリフロロメタンスルホネー
ト塩が好適に使用される。
【0038】本発明で好適に使用される他の光酸発生剤
を具体的に例示すれば、スルホニウム塩化合物として、
トリフェニルスルホニウムテトラフルオロボレート、ト
リフェニルスルホニウムヘキサフルオロフォスフィネー
ト、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモ
ネート、トリフェニルスルホニウムトリフロロメタンス
ルホネート、p−メトキシフェニルジフェニルスルホネ
ートヘキサフルオロアンチモネート、p−メトキシフェ
ニルジフェニルスルホネートトリフロロメタンスルホネ
ート、p−トルエンジフェニルスルホネートヘキサフル
オロアンチモネート、p−トルエンジフェニルスルホネ
ートトリフロロメタンスルホネート、メシチレンジフェ
ニルスルホネートトリフロロメタンスルホネート、p−
(t−ブチル)フェニルジフェニルスルホネートトリフ
ロロメタンスルホネート等が挙げられる。
【0039】また、スルホン酸エステル化合物の好適な
具体例としては、ベンゾイントシレート、α−メチロー
ルベンゾイントシレート、ピロガロールトリメシレート
等が挙げられる。
【0040】さらに、ジスルホン化合物の具体例として
は、ジフェニルジスルホン、ジ(p−トリル)ジスルホ
ン等が挙げられ、ジアゾニウム塩化合物の具体例として
は、ナフトキノン(1,2)ジアジド(2)−4−スル
ホン酸ナトリウム、ナフトキノン(1,2)ジアジド
(2)−5−スルホン酸ナトリウム、ナフトキノン
(1,2)ジアジド(2)−5−スルホン酸トシルエス
テル等が挙げることができる。
【0041】上記した光酸発生剤は1種または2種以上
を混合して用いても何等差し支えない。また、添加量
は、可視光線重合開始剤中に、0.005〜95重量
%、より好ましくは、0.01〜90重量%が好まし
い。添加量が0.005重量%未満の場合には、重合が
進行しにくく、90重量%を越える場合には、得られる
硬化体の諸物性、例えば、耐候性や硬化体の硬度が低下
するため好ましくない。
【0042】特に本発明の(A)成分の増感色素と
(B)成分の光酸発生剤の組合せの中では、(A)成分
としてクマリン系色素、(B)成分としてトリハロメチ
ル基置換−s−トリアジン誘導体またはジフェニルヨー
ドニウム塩化合物との組合せを用いると、高効率なエネ
ルギー移動を誘起し(C)成分の有機スルフィン酸塩の
分解を効果的に促進する。
【0043】本発明の可視光線重合開始剤に用いる
(C)成分の有機スルフィン酸塩としては、通常の有機
スルフィン酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、
アミン塩、またはアンモニウム塩化合物が使用できる。
【0044】アルカリ金属塩としてはリチウム塩、ナト
リウム塩、カリウム塩、等を例示することができ、アル
カリ土類金属としてはマグネシウム塩、カルシウム塩、
ストロンチウム塩、バリウム塩等を例示することがで
き、アミン塩としてはメチルアミン、エチルアミン、プ
ロピルアミン、ブチルアミン、アニリン、トルイジン、
フェニレンジアミン、キシリレンジアミン等の1級アミ
ンの塩、ジメチルアミン、ジエチルアミン、ジプロピル
アミン、ジブチルアミン、ピペリジン、N−メチルアニ
リン、N−エチルアニリン、ジフェニルアミン、N−メ
チルトルイジン等の2級アミンの塩、トリメチルアミ
ン、トリエチルアミン、ピリジン、N,N−ジ(β−ヒ
ドロキシエチル)アニリン、N,N−ジエチルアニリ
ン、N,N−ジメチルトルイジン、N,N−(β−ヒド
ロキシエチル)トルイジン等の3級アミンの塩を例示す
ることができ、アンモニウム塩化合物の塩としては、ア
ンモニウム塩、テトラメチルアンモニウム塩、テトラエ
チルアンモニウム塩、テトラプロピルアンモニウム塩、
トリメチルベンジルアンモニウム塩等を例示することが
できる。
【0045】該有機スルフィン酸塩を具体的に例示すれ
ば、エタンスルフィン酸ナトリウム、エタンスルフィン
酸リチウム、プロパンスルフィン酸ナトリウム、ヘキサ
ンスルフィン酸カルシウム、オクタンスルフィン酸ナト
リウム、デカンスルフィン酸ナトリウム、ドデカンスル
フィン酸ナトリウム等のアルキルスルフィン酸塩、シク
ロヘキサンスルフィン酸ナトリウム、シクロオクタンス
ルフィン酸ナトリウム等の脂環式スルフィン酸塩、ベン
ゼンスルフィン酸リチウム、ベンゼンスルフィン酸ナト
リウム、ベンゼンスルフィン酸カリウム、ベンゼンスル
フィン酸マグネシウム、ベンゼンスルフィン酸カルシウ
ム、ベンゼンスルフィン酸ストロンチウム、ベンゼンス
ルフィン酸バリウム、ベンゼンスルフィン酸ブチルアミ
ン塩、ベンゼンスルフィン酸アニリン塩、ベンゼンスル
フィン酸トルイジン塩、ベンゼンスルフィン酸フェニレ
ンジアミン塩、ベンゼンスルフィン酸ジエチルアミン
塩、ベンゼンスルフィン酸ジフェニルアミン塩、ベンゼ
ンスルフィン酸トリエチルアミン塩、ベンゼンスルフィ
ン酸アンモニウム、ベンゼンスルフィン酸テトラメチル
アンモニウム、ベンゼンスルフィン酸トリメチルベンジ
ルアンモニウム、o−トルエンスルフィン酸リチウム、
o−トルエンスルフィン酸ナトリウム、o−トルエンス
ルフィン酸カルシウム、o−トルエンスルフィン酸シク
ロヘキシルアミン塩、o−トルエンスルフィン酸アニリ
ン塩、o−トルエンスルフィン酸アンモニウム、o−ト
ルエンスルフィン酸テトラエチルアンモニウム、p−ト
ルエンスルフィン酸リチウム、p−トルエンスルフィン
酸ナトリウム、p−トルエンスルフィン酸カリウム、p
−トルエンスルフィン酸バリウム、p−トルエンスルフ
ィン酸エチルアミン塩、p−トルエンスルフィン酸トル
イジン塩、p−トルエンスルフィン酸−N−メチルアニ
リン塩、p−トルエンスルフィン酸ピリジン塩、p−ト
ルエンスルフィン酸アンモニウム、p−トルエンスルフ
ィン酸テトラブチルアンモニウム、β−ナフタリンスル
フィン酸ナトリウム、β−ナフタリンスルフィン酸スト
ロンチウム、β−ナフタリンスルフィン酸トリエチルア
ミン塩、β−ナフタリンスルフィン酸−N−メチルトル
イジン塩、β−ナフタリンスルフィン酸アンモニウム、
β−ナフタリンスルフィン酸トリメチルベンジルアンモ
ニウム等を挙げることができる。
【0046】これらの中では、得られる硬化体の色調変
化や保存時の安定性の点、および入手の容易さ等から、
芳香族スルフィン酸類のナトリウム塩、リチウム塩が好
ましい。
【0047】該有機スルフィン酸塩の添加量は、重合性
単量体の種類や量および他成分の配合割合によって一概
には決められないが、通常は、可視光線重合開始剤中、
0.01〜95重量%の範囲で、より好ましくは0.0
5〜90重量%の範囲で配合される。0.01重量%未
満の場合には重合が十分に進行せず、95重量%を超え
る場合には、得られる硬化体の諸物性、例えば、硬化体
の硬度が低下するため好ましくない。
【0048】本発明の可視光線重合開始剤中の上記
(A)、(B)および(C)成分の種類および添加割合
は、前記した範囲内であれば問題なく使用できる。しか
しながら、特に、歯科用材料の重合開始剤として用いる
場合には、特に好ましい3成分の種類およびその添加割
合として、可視光線重合開始剤の全量100重量部中
(A)成分の増感色素としては、最大吸収波長が400
〜600nmにあるクマリン系色素を0.00005重
量%〜30重量%、(B)成分の光酸発生剤としては、
トリクロロメチル基が2個あるいは3個置換したトリク
ロロメチルトリアジン系または対アニオンとしてテトラ
フルオロボレート、ヘキサフルオロフォスフェート、ヘ
キサフルオロアンチモネート、トリフロロメタンスルフ
ォネートイオンを有するジフェニルヨードニウム塩系光
酸発生剤を0.05〜80重量%、および(C)成分の
有機スルフィン酸塩としては芳香族スルフィン酸のナト
リウムまたはリチウム塩を0.05〜90重量%とする
組成が挙げられる。
【0049】本発明の可視光線重合開始剤のうち(A)
成分を除いた(B)および(C)成分のみ、すなわち増
感色素が無い場合には、可視光線に吸収が無いために可
視光線では重合しない。また、(A)成分と(B)成
分、又は(A)成分と(C)成分だけでは、十分な感度
が得られず、硬化までに長時間の照射を必要とするばか
りでなく、重合硬化体の十分な硬さが得られない。
【0050】本発明の可視光線重合開始剤の重合開始機
構は十分に解明されてはいないものの、以下に示すよう
に考えられる。すなわち、(A)成分の増感色素が可視
光線のエネルギーを吸収し、基底状態から励起状態へ励
起され、(B)成分の光酸発生剤に対してエネルギー移
動を起こす。ついで、このエネルギーによって光酸発生
剤が分解し、光で励起された活性な酸が生じる。さらに
これは、(C)成分の有機スルフィン酸塩を分解するこ
とによって、重合が開始されると考えられる。
【0051】本発明の可視光線重合開始剤は、熱重合
用、紫外線用または可視光線用に用いられる公知の他の
重合開始剤との併用も可能である。併用される他の重合
開始剤に何等制限はないが、好適に使用される他の重合
開始剤を以下例示する。
【0052】熱重合開始剤としてはベンゾイルパーオキ
サイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ter
t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサノエート、t
ert−ブチルパーオキシジカーボネート、ジイソプロ
ピルパーオキシジカーボネート等の過酸化物、アゾビス
イソブチロニトリル等のアゾ化合物、トリブチルボラ
ン、トリブチルボラン部分酸化物、テトラフェニルホウ
酸ナトリウム、テトラキス(p−フロロフェニル)ホウ
酸ナトリウム、テトラキス(p−クロロフェニル)ホウ
酸カリウム等のホウ素化合物が挙げられる。
【0053】また、紫外線または可視光線重合開始剤と
して、ジアセチル、アセチルベンゾイル、ベンジル、
2,3−ペンタジオン、2,3−オクタジオン、4,
4'−ジメトキシベンジル、4,4'−オキシベンジル、
カンファーキノン、9,10−フェナンスレンキノン、
アセナフテンキノン等のα−ジケトン;ベンゾインメチ
ルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインプ
ロピルエーテル等のベンゾインアルキルエーテル;2,
4−ジエトキシチオキサンソン、2−クロロチオキサン
ソン、メチルチオキサンソン等のチオキサンソン誘導
体;ベンゾフェノン、p,p'−ジメチルアミノベンゾ
フェノン、p,p'−メトキシベンゾフェノン等のベン
ゾフェノン誘導体;2,4,6−トリメチルベンゾイル
ジフェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,6−ジ
メトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチ
ルフォスフィンオキサイド等のアシルフォスフィンオキ
サイド誘導体が好適に使用される。
【0054】特に好ましいのはα−ジケトン/第3級ア
ミン系、またはアシルフォスフィンオキサイド系光重合
開始剤であり、中でもα−ジケトンとしてはカンファー
キノンまたはベンジル、第3級アミンとしては、ジアル
キルアミノ安息香酸誘導体やN,N−ジアルキルアミノ
エチルメタクリレート等が好ましく、また、アシルフォ
スフィンオキサイドとしては、2,4,6−トリメチル
ベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイドまたはビ
ス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ト
リメチルペンチルフォスフィンオキサイドが好ましい。
【0055】上記他の重合開始剤はそれぞれ単独で併用
されるだけでなく、必要に応じて複数の種類を組み合わ
せて併用することもできる。
【0056】これら他の重合開始剤は、本発明の可視光
線重合開始剤の全量100重量部に対して0〜200重
量部、好ましくは0〜150重量部添加することが望ま
しい。
【0057】本発明の可視光線重合開始剤は重合性単量
体に配合し、可視光線照射による重合開始剤として有用
であるが、特に重合性単量体としてアクリレート系単量
体と組み合わせた場合、硬化速度の点から好適である。
該アクリレート系単量体はメタアクリレート系単量体も
含み、公知のものが特に限定されることなく使用でき
る。
【0058】一般に好適に使用されるアクリレート系単
量体を例示すれば、メチル(メタ)アクリレート、エチ
ル(メタ)アクリレート、グリシジル(メタ)アクリレ
ート、2−シアノメチル(メタ)アクリレート、ベンジ
ル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ
(メタ)アクリレート、アリル(メタ)アクリレート、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒド
ロキシプロピル(メタ)アクリレート、グリセリルモノ
(メタ)アクリレート等のモノ(メタ)アクリレート系
単量体;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、
ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエ
チレングリコールジ(メタ)アクリレート、ノナエチレ
ングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリ
コールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、2,2'−ビス[4−(メ
タ)アクリロイルオキシエトキシフェニル]プロパン、
2,2'−ビス[4−(メタ)アクリロイルオキシエト
キシエトキシフェニル]プロパン、2,2'−ビス[4
−(メタ)アクリロイルオキシエトキシエトキシエトキ
シエトキシエトキシエトキシエトキシフェニル]プロパ
ン、2,2'−ビス{4−[3−(メタ)アクリロイル
オキシ−2−ヒドロキシプロポキシ]フェニル}プロパ
ン、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、
1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、トリメチ
ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ウレタン
(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレー
ト、等の多官能(メタ)アクリレート系単量体等が挙げ
られる。これらのアクリレート単量体は単独でまたは二
種以上を混合して用いることができる。
【0059】また、本発明の可視光線重合開始剤を歯科
用接着材に用いる場合には、アクリレート系単量体とし
て、分子中に酸性基を含有するアクリレート系単量体を
使用することが好ましい。
【0060】酸性基含有アクリレート系単量体として
は、分子内にカルボキシル基またはその無水物、或はリ
ン酸基、スルホン酸基等の酸性基を有するアクリレート
系単量体であれば特に限定されず公知の化合物を使用す
ることができる。代表的な酸性基含有アクリレート系単
量体を下記一般式(4)で示す。
【0061】
【化5】
【0062】(式中、R11は水素原子またはメチル基で
あり、R12はエーテル結合および/またはエステル結合
を有していてもよい2〜6価の炭素数1〜20の有機残
基であり、Xはカルボキシル基、無水カルボキシル基、
リン酸基、リン酸エステル基またはスルホン酸基を含有
する基を表し、nは基Xの個数を表し1または2の整数
であり、mは(メタ)アクリロイルオキシメチル基の個
数を表し1〜4の整数である)上記一般式(4)中、X
はカルボキシル基、無水カルボキシル基、リン酸基、リ
ン酸エステル基またはスルホン酸基を含有する基であ
り、その構造は特に限定されることはないが、好ましい
具体例は次の通りである。
【0063】
【化6】
【0064】上記一般式(4)中、R12の構造は特に制
限されることはなく、公知のエーテル結合および/また
はエステル結合を有する2〜6価の炭素数1〜20の有
機残基が採用されるが、具体的に例示すると下記の通り
である。
【0065】
【化7】
【0066】上記一般式(4)で表される酸性基含有ア
クリレート系単量体の好ましい具体例を挙げると次の通
りである。
【0067】
【化8】
【0068】
【化9】
【0069】
【化10】
【0070】(上記式中、R11は水素原子またはメチル
基である。) 本発明の可視光線重合性組成物を歯科用途に用いる場合
には、歯質接着性の点から、酸性基含有アクリレート系
単量体は、全アクリレート系単量体100重量部中、5
重量部以上配合することが、特に好ましくは10重量部
〜80重量部である。又該酸性基含有アクリレート系単
量体の中でも、特に酸性基としてカルボキシル基または
リン酸基を有するものが好適に使用される。
【0071】本発明において、前記可視光線重合性組成
物を重合する際に、しばしば、組成物の重合の容易さ、
粘度の調節、あるいはその他の物性の調節のために、上
記アクリレート系単量体以外の他の重合性単量体を混合
して重合することも可能である。
【0072】これら他の重合性単量体を例示すると、フ
マル酸モノメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジフェ
ニル等のフマル酸エステル化合物;スチレン、ジビニル
ベンゼン、α−メチルスチレン、α−メチルスチレンダ
イマー等のスチレンあるいはα−メチルスチレン誘導
体;ジアリルフタレート、ジアリルテレフタレート、ジ
アリルカーボネート、アリルジグリコールカーボネート
等のアリル化合物等を挙げることができる。これらの他
の重合性単量体は単独でまたは二種以上を一緒に使用す
ることができる。
【0073】さらに、本発明においては、光酸発生剤を
用いるために、酸で重合を開始することのできる化合
物、すなわちカチオン重合性単量体も他の重合性単量体
として併用可能である。
【0074】好適に使用可能なカチオン重合性単量体を
例示すれば、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、
ペンタエリスリトールポリグリシジルエーテル、1,4
−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロイソ
プロピル)シクロヘキサン、ソルビトールポリグリシジ
ルエーテル、トリメチロールプロパンポリグリシジルエ
ーテル、レゾルシンジグリシジルエーテル、1,6−ヘ
キサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレング
リコールジグリシジルエーテル、フェニルグリシジルエ
ーテル、p−tert−ブチルフェニルグリシジルエー
テル、アジピン酸ジグリシジルエーテル、o−フタル酸
ジグリシジルエーテル、ジブロモフェニルグリシジルエ
ーテル、1,2,7,8−ジエポキシオクタン、4,
4'−ビス(2,3−エポキシプロポキシパーフルオロ
イソプロピル)ジフェニルエーテル、3,4−エポキシ
シクロヘキシルメチル−3',4'−エポキシシクロヘキ
サンカルボキシレート、3,4−エポキシシクロヘキシ
ルオキシラン、エチレングリコール−ビス(3,4−エ
ポキシシクロヘキサンカルボキシレート)等のエポキシ
化合物;ビニル−2−クロロエチルエーテル、ビニル−
n−ブチルエーテル、トリエチレングリコールジビニル
エーテル、1,4−シクロヘキサンジメタノールジビニ
ルエーテル、トリメチロールエタントリビニルエーテ
ル、ビニルグリシジルエーテル等のビニルエーテル化合
物を挙げることができ、これらは単独であるいは二種以
上を使用してもよい。
【0075】上述の他の重合性単量体の配合量は目的に
応じて選択すればよいが、前記したアクリレート系単量
体100重量部に対して0〜200重量部の範囲で用い
ることが好ましい。
【0076】可視光線重合性組成物中の本発明の可視光
線重合開始剤の好ましい配合割合は、該組成物中の全重
合性単量体100重量部に対して0.01〜10重量部
であり、より好ましくは0.05〜5重量部である。可
視光線重合開始剤の添加量が0.01重量部未満の場合
は、重合が十分に進行せず、10重量部を越える場合に
は、硬化体の硬度や、耐候性等の諸物性が低下するため
好ましくない。
【0077】本発明の可視光線重合性組成物を歯質と複
合修復材であるコンポジットレジンとの接着材として用
いる場合には、更に水の添加が有効である。水を添加す
ることによって、歯質中のヒドロキシアパタイトの脱灰
を促進し、接着力のさらなる向上が達成されるものと推
測される。
【0078】添加量は組成物の種類および重合開始剤の
種類によって適宜決定すればよいが、通常は全重合性単
量体100重量部に対して、2〜30重量部の範囲で、
より好ましくは4〜25重量部の範囲が好適である。水
の添加量が前記した範囲よりも少ない場合には、添加効
果が余り生じない。
【0079】本発明の可視光線重合性組成物には、特に
硬化体の強度を向上させる目的で、更にカチオン放出性
フィラーを添加することができる。
【0080】本発明で用いるカチオン放出性フィラーと
しては、公知のカチオン放出性フィラーを限定なく使用
することができる。この内、好ましいカチオン放出性フ
ィラーとしては、フィラー1gを温度37℃、pH2.
2のアクリル酸水溶液50ml中に24時間浸漬した
時、溶出した多価金属イオンの量が2mgeq/g〜6
0mgeq/gの範囲にあるカチオン放出性フィラーが
挙げられる。好ましくは、5mgeq/g〜30mge
q/gである。前記の溶出した多価金属イオンの量が2
mgeq/g〜60mgeq/gの範囲にあると、溶解
しないフィラーが適度に存在し硬化体の強度が向上す
る。尚、多価金属イオンとは、前記酸性基含有(メタ)
アクリレート単量体の酸性基と結合可能な2価以上の金
属イオンであり、代表的なものを例示すれば、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム、アルミニウム、亜鉛、
ランタノイド等の金属イオンである。
【0081】該カチオン放出性フィラーの種類は特に限
定されないが、好ましいものを例示すると、水酸化カル
シウム、水酸化ストロンチウム等の水酸化物、酸化亜
鉛、ケイ酸塩ガラス、フルオロアルミノシリケートガラ
ス等の酸化物がある。中でも、硬化体の耐着色性の点で
フルオロアルミノシリケートガラスが最も優れており、
好適である。
【0082】上記フルオロアルミノシリケートガラスは
歯科用セメント、例えば、グラスアイオノマーセメント
用として使用される公知のものが使用できる。一般的に
知られているフルオロアルミノシリケートガラスの組成
は、イオン重量パーセントで、ケイ素、10〜33;ア
ルミニウム、4〜30;アルカリ土類金属、5〜36;
アルカリ金属、0〜10;リン、0.2〜16;フッ
素、2〜40及び残量酸素のものが好適に使用される。
より好ましい組成範囲を例示すると、ケイ素、15〜2
5;アルミニウム、7〜20;アルカリ土類金属、8〜
28;アルカリ金属、0〜10;リン0.5〜8;フッ
素、4〜40及び残量酸素である。上記アルカリ土類金
属の一部または全部をマグネシウム、ストロンチウム、
バリウムで置き換えたものも好ましく、特にストロンチ
ウムは硬化体にX線不透過性と高い強度を与えるためし
ばしば好適に使用される。また上記アルカリ金属はナト
リウムが最も一般的であるがその一部または全部をリチ
ウム、カリウム等で置き換えたものも好適である。更に
必要に応じて、上記アルミニウムの一部をチタン、イッ
トリウム、ジルコニウム、ハフニウム、タンタル、ラン
タン等で置き換えることも可能である。その他必要に応
じて、上記成分を他の成分に置き換えることは、得られ
る硬化体の物性に著しい害を与えない限り、選択するこ
とができる。
【0083】カチオン放出性フィラーの使用量は配合さ
れる全重合性単量体100重量部に対して好ましくは3
〜30重量部、より好ましくは5〜25重量部である。
カチオン放出性フィラーの量が前記した範囲内にある
と、重合性組成物中にカチオン放出性フィラーを均一に
配合することが容易となり、その添加効果が十分に発現
する。
【0084】本発明に用いられるカチオン放出性フィラ
ーの形状は特に限定されず、通常の粉砕により得られる
粉砕形粒子、あるいは球状粒子でもよく、必要に応じて
板状、繊維状等の粒子を混ぜることもできる。又上記カ
チオン放出性フィラーの粒子径は、特に限定されるもの
ではないが、通常50μm以下、好ましくは20μm以
下のものが好適に使用される。
【0085】更にまた、本発明の可視光線重合性組成物
にはその性能を低下させない範囲で、有機溶媒、および
増粘剤等を添加することが可能である。当該有機溶媒と
しては、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、トルエン、ジ
クロロメタン、クロロホルム、メタノール、エタノー
ル、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケト
ン、ペンタノン、ヘキサノン、酢酸エチル、酢酸プロピ
ル、ジメチルスルホキシド等があり、増粘剤としてはポ
リビニルピロリドン、カルボキシメチルセルロース、ポ
リビニルアルコール等の高分子化合物や高分散性シリカ
が例示される。
【0086】また、本発明の可視光線重合性組成物に
は、充填材、紫外線吸収剤、染料、帯電防止剤、顔料、
香料等の各種添加剤は必要に応じて選択して使用するこ
とができる。
【0087】本発明の可視光線重合性組成物を重合硬化
させる手段としては、カーボンアーク、キセノンラン
プ、メタルハライドランプ、タングステンランプ、蛍光
灯、太陽光、ヘリウムカドミウムレーザー、アルゴンレ
ーザー等の可視光線の光源が何等制限なく使用される。
照射時間は、光源の波長、強度、硬化体の形状や材質に
よって異なるため、予備的な実験等によって予め決定し
ておけばよい。本発明の可視光線重合性組成物は最終的
には全成分を混合して使用されるが、保存中における劣
化を防止するため必要に応じて安定な2包あるいは3包
に分けて包装することもできる。例えば、酸性基含有ア
クリレート系単量体、他のアクリレート系単量体の一
部、増感色素および光酸発生剤を主成分とする包装
(A)と、有機スルフィン酸塩と他のアクリレート系単
量体の一部を主成分とする包装(B)との2包の組み合
わせ、或いはこの重合性組成物中に水を配合する場合に
は、酸性基含有アクリレート系単量体、他のアクリレー
ト系単量体の一部および光酸発生剤を主成分とする包装
(A)と、他のアクリレート系単量体の一部と増感色素
を主成分とする包装(B)と、有機スルフィン酸塩の水
溶液を主成分とする包装(C)との3包の組み合せ等が
代表的に挙げられる。
【0088】
【発明の効果】本発明の可視光線重合開始剤は可視光線
に対して極めて高感度であり、当該重合開始剤を含む可
視光線重合性組成物は、特に歯科用の接着性重合性組成
物として好適に使用でき、歯質との優れた接着性を達成
できる。
【0089】接着性重合性組成物を歯質とコンポジット
レジンと呼ばれる充填材料との接着材として用いる場合
には、コンポジットレジンの硬化に際して発生する内部
応力、即ちコンポジットレジンと歯質との界面に生じる
引っ張り応力に打ち勝つだけの接着強度が要求される。
さもないと過酷な口腔環境下での長期使用により脱落す
る可能性があるのみならず、コンポジットレジンと歯質
との界面で間隙を生じ、そこから細菌が侵入して歯髄に
悪影響を与える恐れがある。
【0090】本発明の新規な可視光線重合開始剤を含有
する重合性組成物を接着材として用いると、一般的に用
いられている可視光線重合開始剤と比較して、コンポジ
ットレジンの歯質への接着性が格段に向上する。従っ
て、従来接着性歯科材料分野において使用されていた歯
質表面用の前処理剤を用いなくても、エナメル質及び象
牙質の両歯質に対して十分な接着強度を発現することが
でき、歯科治療の術式を大きく簡素化できる。
【0091】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に示す
が、本発明はこの実施例によって何等限定されるもので
はない。尚、本文中、並びに実施例中に使用した化合物
とその略称を下に示す。またこれら化合物中、増感色素
については[ ]内に各々の最大吸収波長(λmax)を
示した。
【0092】
【化11】
【0093】
【化12】
【0094】
【化13】
【0095】
【化14】
【0096】
【化15】
【0097】
【化16】
【0098】
【化17】
【0099】
【化18】
【0100】
【化19】
【0101】
【化20】
【0102】
【化21】
【0103】
【化22】
【0104】カチオン放出性フィラー(FASG):
(株)トクヤマ製合着用グラスアイオノマーセメントの
フィラーまた、本文中並びに実施例中に示した材料の物
性評価方法については次の通りである。
【0105】(1)ゲル化時間5mlサンプル管瓶中
に、本発明の可視光線開始剤を含む、3G(新中村化学
社製)とHEMAの50/50wt%溶液1gを入れ硬
化膜厚を7mmとした。ついで照射距離1.5cmのと
ころから可視光線照射器(COLD LIGHT、HO
YA−SCOTT社製)によって光照射を行った。この
とき単量体の流動性がなくなった時間をゲル化時間とし
て測定した。
【0106】(2)硬化性および表面のべとつき上記し
た方法と同様に、3分間可視光線照射後の硬化体の硬
さ、および表面のべとつきをそれぞれ5段階で評価し
た。即ち、十分な硬さを有し、表面のべとつきのまった
くないものを◎、十分な硬さを有し、表面だけべとつい
ているものを○、ゼリー状になり、表面に未重合単量体
がのこっているものを△、部分的にゼリー状になったも
のを×、まったく硬化しなかったものを××とした。
【0107】(3)エナメル質、象牙質接着強度屠殺後
24時間以内に牛前歯を抜去し、注水下、#800のエ
メリーペーパーで唇面に平行になるようにエナメル質お
よび象牙質平面を削り出した。次にこれらの面に圧縮空
気を約10秒間吹き付けて乾燥した後、この平面に直径
4mmの孔の開いた両面テープを固定し、ついで厚さ
1.5mm直径6mmの孔の開いたパラフィンワックス
を上記円孔上に同一中心となるように固定して模擬窩洞
を形成した。この模擬窩洞内に直接本発明の可視光線重
合性組成物を塗布し、1分間放置し、可視光線照射器
(ホワイトライト、タカラベルモント社製)にて30秒
間光照射し硬化させた。更にその上に歯科用コンポジッ
トレジン(パルフィークエステライト、(株)トクヤマ
社製)を充填し、可視光線照射器により30秒間光照射
して、試験片を作製した。
【0108】上記接着試験片を37℃の水中に24時間
浸漬した後、引っ張り試験機(オートグラフ、島津製作
所製)を用いてクロスヘッドスピード10mm/min
にて歯牙との接着強度を測定した。
【0109】実施例1 100重量部の3G/HEMA溶液に対して、CM−5
を0.01重量部、TCTを1重量部およびTSNaを
1重量部加え、暗所下溶解し、可視光線重合性組成物を
得た。ついで、この溶液の1gを5mlサンプル管瓶に
計りとり、3分間光照射を行った。このときのゲル化時
間は6秒であり、硬化体の硬さ、および表面のべとつき
の評価は◎であった。
【0110】実施例2〜40、参考例1〜30 表1に示す、増感色素、光酸発生剤および有機スルフィ
ン酸化合物を含んだ3G/HEMA溶液を可視光線重合
性組成物として用い、実施例1と同様に実施した。ゲル
化時間、硬化性および表面のべとつきの結果を表1に示
した。
【0111】全ての実施例において、ゲル化時間が早
く、かつ硬化性および表面のべとつきも良好な結果であ
った。
【0112】比較例1〜8 表1で示した成分配合としたこと以外は実施例1と同様
に実施した。ゲル化時間、硬化性および表面のべとつき
を表1に示した。
【0113】比較例1〜3は、それぞれ、本発明におけ
る必須成分の中で各2成分を添加しない場合であり、ど
れも可視光線で重合することはなかった。比較例4〜6
は、それぞれ、本発明における必須成分の中で各1成分
を添加しない場合であり、可視光線で重合することがな
いか、もしくはゲル化までに長時間を要した。比較例7
および8は酸として濃塩酸または正リン酸を加えた例で
あり、実施例と比較してゲル化するまでに極端に長時間
を要した。
【0114】
【表1】
【0115】
【表2】
【0116】実施例41 酸性基含有(メタ)アクリレート系単量体としてMAC
−10(30重量部)、およびPOH(20重量部)を
用い、bis−GMA(20重量部)およびHEMA
(30重量部)と混合し、均一溶液とした。さら全重合
性単量体組成物100重量部に対してCM−5を0.0
1重量部、TCTを1重量部およびTSNaの1重量部
を溶解し、可視光線重合性組成物を得た。これを、歯質
接着材として用い、エナメル質および象牙質に対する接
着強度を測定したところ、エナメル質に対して14.8
MPaおよび象牙質に対して15.2MPaの高い接着
強度であった。
【0117】実施例42〜82、参考例31〜36 表2に示した重合性単量体組成および可視光線開始剤組
成を変えた以外は実施例41と同様に、エナメル質およ
び象牙質に対する接着試験を行った。測定結果を表2に
示した。
【0118】比較例9〜14 表2に示した、公知の可視光線重合開始剤を用いた以外
は実施例41と同様に実施した。結果を表2に示した。
【0119】いずれの場合にも、実施例と比較して接着
強度の低下が認められた。
【0120】
【表3】
【0121】
【表4】
【0122】
【表5】
【0123】
【表6】
【0124】
【表7】
【0125】
【表8】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小栗 真 山口県徳山市御影町1番1号 株式会社ト クヤマ内 Fターム(参考) 4J015 BA03 BA13 EA04 EA05 EA10

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)最大吸収波長を350〜800n
    mに有する増感色素、(B)(A)成分により分光増感
    され分解して酸を発生することのできるハロメチル基置
    換−s−トリアジン誘導体、及び(C)有機スルフィン
    酸塩からなることを特徴とする可視光線重合開始剤。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の可視光線重合開始剤およ
    びアクリレート系単量体を主成分とする可視光線重合性
    組成物において、当該可視光線重合開始剤を可視光線重
    合性組成物中の全重合性単量体100重量部に対し、
    0.01〜10重量部含んでなることを特徴とする可視
    光線重合性組成物。
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