JP2003276340A - 画像形成方法 - Google Patents

画像形成方法

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JP2003276340A
JP2003276340A JP2002085498A JP2002085498A JP2003276340A JP 2003276340 A JP2003276340 A JP 2003276340A JP 2002085498 A JP2002085498 A JP 2002085498A JP 2002085498 A JP2002085498 A JP 2002085498A JP 2003276340 A JP2003276340 A JP 2003276340A
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color
light source
spectral
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forming method
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JP2002085498A
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English (en)
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Yorihiro Yamatani
自広 山谷
Hirotetsu Ko
博哲 洪
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Konica Minolta Inc
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は画像形成方法に関し、有彩色のみで
光源依存性がよくかつ色域を維持した画像形成方法を提
供することを目的としている。 【解決手段】 複数の有彩色の色材の組み合わせによっ
て無彩色を形成する画像形成方法において、第1の光源
下においてL*=40〜70である無彩色の分光反射率
が、500nm〜600nmの波長範囲においてその変
動幅が8%以下になるように該色材を組み合わせて形成
されるように構成する。このようにすることで、光源依
存性のよい画像を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は画像形成方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、プリントされた時の色域を広げる
ために、色素吸収の急峻な特性をもつプリントメディア
(例えば記録紙)が開発されている。このようなプリン
トメディアでは、光源が例えば、印刷、写真で使用され
る標準的なD50から、蛍光灯等に換わった時に、グレ
ーに色がついて見えることがある。その理由は、プリン
トメディアの分光吸収が一様ではないためで、光源の分
光反射率の組み合わせが変化すると異なった色として知
覚されてしまうためである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような不具合を改
善するためには、無彩色の分光反射率をできるかぎりフ
ラットにすることである。その手段としては、例えばカ
ーボンブラックのようなフラットな無彩色の色材を用い
ることが考えられる。例えば、印刷やインクジェットで
は、Y,M,Cの他にK(ブラック)の色材を用いて画
像を形成することが多い。
【0004】しかしながら、無彩色の再現において、K
色材を多用すると、例えば粒状性が悪くなる等の問題が
起きることがある。そのため、実際の色再現において
は、無彩色を形成する場合は、ある明度を境にして、そ
れより明るい場合は有彩色のみで、暗い場合はKの色材
を含めて形成されることがある。この場合も、有彩色の
みで作成される無彩色には、前述したような問題が起き
る。
【0005】また、基本的にKを使わず画像を形成す
る、銀塩や熱現像方式のプリンタでは、この手段は実用
的には難しい。また、感熱転写のように、シート上に色
材を連続的に配置したインクシートを用いて画像を形成
する場合には、1色増やすことで、印画時間が長くなっ
てしまう上に、製造上のコストもかかり、好ましくな
い。従って、有彩色のみで光源依存性のよく、かつ色域
の広い画像形成方法が望まれている。
【0006】本発明はこのような課題に鑑みてなされた
ものであって、有彩色のみで光源依存性がよくかつ色域
を維持した画像形成方法を提供することを目的としてい
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】(1)請求項1記載の発
明は、複数の有彩色の色材の組み合わせによって無彩色
を形成する画像形成方法において、第1の光源下におい
てL*=40〜70である無彩色の分光反射率が、50
0nm〜600nmの波長範囲においてその変動幅が8
%以下になるように該色材を組み合わせて形成されるこ
とを特徴とする。
【0008】ここで、L*軸はL*a*b*空間におけ
る明度軸のことである。a*、b*はそれぞれL*a*
b*空間における色軸である。このように構成すれば、
光源依存性のよい画像を得ることができる。 (2)請求項2記載の発明は、前記500〜600nm
の波長範囲における分光反射率の最小値が535〜55
5nmの間に存在するように形成されることを特徴とす
る。
【0009】このように構成すれば、色域に影響を及ぼ
すことなく、光源依存性のよい画像を得ることができ
る。 (3)請求項3記載の発明は、前記無彩色の分光反射率
は、第1の光源下で求められた無彩色の色物体の三刺激
値を再現したものであることを特徴とする。
【0010】このように構成すれば、光源依存性を定量
的に評価することができる。 (4)請求項4記載の発明は、無彩色の色物体として、
分光反射率が慨一様な特性の物体を用いることを特徴と
する。
【0011】このように構成すれば、光源依存性の安定
な評価をすることができる。 (5)請求項5記載の発明は、有彩色の色材としてY,
M,Cを用いることを特徴とする。
【0012】このように構成すれば、有彩色を組み合わ
せて無彩色を作成する一般的なプリンタによって、光源
依存性のよいプリンタを得ることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態例を詳細に説明する。光源依存性は、世に存在
する代表的な物体色又は、滑らかな分光特性を持つ色票
での光源変化時の変化度合いを理想とし、プリントメデ
ィア(記録紙)による再現物の色変化を色差で表示す
る。
【0014】例えば、ある光源下での無彩色の色票を観
察したとする。この無彩色と全く同じ三刺激値を持つ色
をプリンタで作る(この作り方はカラーマネージメント
の手法を用いれば簡単に作ることができる)。これを別
の光源下で観察した時、無彩色の色変化とプリントメデ
ィアの無彩色の色変化が同様であれば、換言すれば、別
光源下でも色票とプリントメディアの無彩色が同じ色に
見えれば、このプリントメディアは光源依存性がよいと
する。色変化が異なる場合は、光源依存性が悪いとす
る。なお、本発明における無彩色とは、L*a*b*表
色系において、a*、b*の原点を中心に、−1≦a*
≦1,−1≦b*≦1の値をとる色とする。
【0015】無彩色を形成するために用いる有彩色は、
好ましくはY,M,Cである。若し、濃淡の色材を用い
ている場合、用いている色素(複数ある場合はその比
率)が同じであるならばそれも含む。有彩色としてY,
M,Cを使用すれば、有彩色を組み合わせて無彩色を作
成する一般的なプリンタによって、光源依存性のよいプ
リンタを得ることができる。
【0016】請求項に示すような分光反射率を持たせる
ための画像形成手段におけるパラメータとしては、例え
ば、用いる色材の分光特性形状、ピーク位置、半値幅、
他の色材との吸収ピーク波長間隔、変動量が少なくなる
ような色材の追加(例えば各々吸収ピーク波長の異なる
2つの色材を混合して一つの色材とする)、各色材に与
えるエネルギー量や信号値の比の変化等が考えられる。
【0017】波長500nm〜600nmの範囲の光源
の分光特性は、昼光色が比較的フラットなのに対して、
多くの蛍光灯がそこに輝線を持っており、それが光源依
存性の劣化の大きな誘因である。図1は輝線の説明図で
ある。横軸は波長、縦軸は相対エネルギーである。図に
おいて、所定の波長範囲内で、Aに示すように反射率が
特異的なピークを持つ部分を輝線という。この輝線の存
在が光源依存性の劣化の大きな要因である。
【0018】よって、メディアの分光反射率がこの範囲
に変動を持っていると、光源の特性が変化した時にその
影響を受けやすいということになる。本発明者らは、こ
の分光反射率の変動量を8%以下にすれば、光源依存性
がよいと判断されうる画像が得られることを見つけた。
具体的には、第1の光源下でL*=40〜70である無
彩色の分光反射率が、500nm〜600nmの波長範
囲で変動幅が8%以下になるように色材を組み合わせ
る。
【0019】図2は変動量の説明図である。横軸は波
長、縦軸は反射率である。所定の範囲内において、反射
率のピークと谷との差分ΔLが変化量である。この変化
量の変化(変動量)を8%以下に抑えることにより、光
源依存性のよい画像を得ることができる。
【0020】この条件を満たすために、長波長よりのY
(イエロー)色材や、短波長よりのC(シアン)色材を
用いたり、或いは1種類又はそれ以上の色材に、請求項
1を満たすような吸収特性を持たせること等が考えられ
るが、そうすると、プリントメディアとして再現できる
色の範囲、即ち色域が狭まってしまう。例えば、前者の
例として長波長よりのYや短波長よりのCを用いれば緑
系統の色の再現範囲が狭くなることが考えられ、後者の
場合には色濁りが生じることからその色材の彩度が低下
することになり色域の縮小につながる。
【0021】本発明者らは種々検討の結果、535〜5
55nmの範囲の分光反射率を低くすることで、色域に
影響を与えずに光源依存性のよい画像を得ることができ
る。また、無彩色の分光反射率は、第1の光源下で求め
られた無彩色の色物体の三刺激値を再現したものである
ようにする。このようにすれば、光源依存性を定量的に
評価することができる。
【0022】また、前記無彩色の色物体として、分光反
射率が慨一様な特性の物体を用いるようにすれば光源依
存性を安定して評価することができる。 (実施の形態)手順としては、先ずプリントメディアの
特性を求める。この手法には、解析的な方法と経験的な
方法がある。解析的な方法では、濃度加法則や、ノイゲ
バウア方程式等を用いて分光反射率を求める。このう
ち、濃度加法則は、対数領域で加法性が成り立つという
ものである。ノイゲバウア方程式は、面積率に応じて平
均反射率を推定するもので、分光データに対して適用す
ることができる。この手法については、「日本写真学会
編、写真光学の基礎改訂,コロナ社,pp.646−6
48(1998)」に解説されている。
【0023】経験的な方法は、プリンタに体系的に作ら
れた信号の組み合わせを入力して、多数の色票をプリン
トして実際に測色し、これ以外の入力値に対する測色値
は補間演算により求めるものである。この手法について
は、「Po−Chieh Hung,Colorime
tric calibration of elect
ronic imaging devices usi
ng a look−up−table model
and interpolations,Journa
l of Electronic Imaging,2
(1),53−61(1993)」に示されている。
【0024】次に、任意の分光反射率の無彩色の色票を
準備する。この分光反射率としては、実際の物体色が望
ましい。例えば、Gretag社のMacbeth c
olor checkerや、Munsel色票(Mu
nsel Color,The Munsel boo
k of color,NY,Macbeth divi
sion of Kollmorgen Instru
ment Corp.,NY)から選択することができ
る。これらの色票から計算された分光反射率は実際の物
体色に近いため、現実的である。代表的な望ましい色票
例としては、18.4%前後の反射率の灰色等、実際に
注目される色(又は記憶色)を含めるのがよい。
【0025】図3はマクベスカラーチェッカの分光反射
特性を示す図である。図に示す特性は、無彩色の色票
(White、N3.5、N5、N6.5、N8、Bla
ck)の実測値を示す。図において、横軸は波長(n
m)、縦軸は反射率(%)を示している。図において、
上から順に、White、N3.5、N5、N6.5、N
8、Blackの特性をそれぞれ示している。Whit
e(ホワイト)が一番反射率が高く、Black(ブラ
ック)が一番反射率が低いことが分かる。
【0026】先ず、第1の光源を指定する。そして、
この時の色票の三刺激値を計算する。 上記で求められている、プリントメディアの特性を用
いて、評価されるプリンタ上で、上記三刺激値を再現す
るための信号値を求める。この求め方は前述の「Po−
Chieh Hung,Colorimetric c
alibration of electronic
imaging devices using a l
ook−up−table model and in
terpolations,Journal of E
lectronic Imaging,2(1),53−
61(1993)」に示されている。
【0027】この時のプリントメディアの分光反射率
を求める。これは、上記キャラクタライゼーション(特
性)のデータから解析的に計算、又は補間演算を行な
い、算出する。
【0028】次に、第2の光源を指定して色票の三刺
激値を計算する。また、プリントメディアの三刺激値を
計算する。 これら2つの三刺激値から色差を計算する。色差の計
算には、ΔE*ab、ΔE*94、CMC等を用いるこ
とができる。これらの計算方法は、日本色彩学会編「新
編、色彩科学ハンドブック[第2版]」、東大出版会、p
p.264−288(1998)に示されている。
【0029】第1の光源は、印刷・写真で使用される標
準的なD50、及びそれ以外として、JISで規定され
た標準の光D65、補助標準の光であるC、D55,6
5,75のような、いわゆる昼光を模擬した光源、及び
/又は一般的な蛍光灯(例えばF1〜F12)が好まし
い。
【0030】光源依存性の評価に用いる第2の光源は、
第1の光源ととして上述したものと同じものを用いるこ
とができる。もちろん、本発明の目的からすれば、第1
の光源として、選択したものとは別のものを用いる。
【0031】第1、第2の光源は、他にも任意の黒体放
射分布や、プリントメディアの用途に応じて、実在のオ
フィス環境での光源や、屋外光源(太陽高度違い、天候
違い、直射日光、日陰等)を用いてもよい。これらの一
つ又は複数の組み合わせを用いて、上記の計算を行な
う。即ち、三刺激値や分光反射率等を求める。上の計算
は、全てコンピュータによるシミュレーションで実現で
きるため、光源の組み合わせや色票の組み合わせが多く
ても問題はない。
【0032】前記色差を算出したら、その計算結果は、
例えば平均値、ヒストグラム(度数分布)、中央値(メ
ディアン)、標準偏差といった統計量を用いて表わすこ
とができる。これらの統計量を、プリントメディアの光
源依存性を評価する尺度とする。
【0033】図4は本発明装置の第1の実施の形態例を
示すブロック図である。図において、1は各種の光源の
分光分布を記憶している光源分光分布記憶手段、2は評
価されるプリンタ装置(メディア)の分光反射率を記憶
するプリンタ分光反射特性記憶手段、3はプリンタ分光
反射特性記憶手段2から読み出したデータを受けて、特
定の三刺激値を計算するプリンタ分光反射特性計算手段
である。該プリンタ分光反射特性計算手段3としては、
例えばCPUが用いられる。
【0034】4は対象とする色物体の無彩色の分光反射
率を記憶する色票分光特性記憶手段、5は光源分光分布
記憶手段1から読み出した分光分布データと、プリンタ
分光反射特性計算手段3の出力を受けてプリントメディ
アの三刺激値を計算する第1の三刺激値計算手段、6は
光源分光分布記憶手段1から読み出した分光分布データ
と、色票分光特性記憶手段4から読み出した分光反射率
を用いて色票の三刺激値を計算する第2の三刺激値計算
手段である。これら三刺激値計算手段5、6としては、
例えばCPUが用いられる。前記各記憶手段1,2,4
に記憶されるデータは、予めキーボード等の入力手段か
ら入力されている。
【0035】7は、第1の三刺激値計算手段5及び第2
の三刺激値計算手段6の出力を受けて色差を計算する色
差計算手段、8は該色差計算手段7の出力を受けて統計
的手法に基づきプリントメディアの評価値を選定する評
価値選定手段である。評価値選定手段8は、光源の種類
による色差の違いをヒストグラム化し、平均値、中央
値、最大値、標準偏差を算出する。色差計算手段7及び
評価値選定手段8としては、例えばCPUが用いられ
る。このように構成された装置の動作を説明すれば、以
下の通りである。
【0036】ここの実施の形態例では、第1の光源下に
おける色物体(色票)の三刺激値と、プリントメディア
の三刺激値が同一になるように調整されていることが前
提となる。このため、第2の三刺激値計算手段6は、色
票分光特性記憶手段4から読み出したデータと、光源分
光分布記憶手段1から読み出したデータとから第1の光
源下での三刺激値M1を計算する。ここで求めた三刺激
値は、プリント分光反射特性計算手段3に送られる。そ
して、プリンタ分光反射特性計算手段3は、三刺激値計
算手段6から与えられた三刺激値と、プリンタ分光反射
特性記憶手段2から読み出したデータを受けて、この三
刺激値を実現する分光反射率を計算する。
【0037】次に、光源の種類を第2の光源に変更す
る。第1の三刺激値計算手段5は、光源分光分布記憶手
段1から読み出した光源の分光分布と、プリンタ分光反
射特性計算手段3の出力である分光反射率を受けてプリ
ントメディアの三刺激値M2を計算する。一方、第2の
三刺激値計算手段6は、光源分光分布記憶手段1に記憶
されているデータと、色票分光特性記憶手段4に記憶さ
れている分光特性から第2の光源下における色票の三刺
激値M3を計算する。
【0038】このようにして、第2の光源下における色
票の三刺激値M3と、プリントメディアの三刺激値M2
が求まったら、色差計算手段7は、これら三刺激値M
2,M3の色差を計算する。ここで、色差が小さい場合
は、第1の光源下で調整された色票とプリントメディア
の三刺激値が第2の光源下においても、ほぼ同様な値と
なり、双方の色の差が小さいことを意味する。逆に、色
差が大きい場合は、第1の光源下で調整された色票とプ
リントメディアの三刺激値が第2の光源下においては、
異なる値となり、双方の色の差が大きいことを意味す
る。
【0039】この計算を、さまざまな光源分光分布、色
票分光分布に対して行ない、評価値選定手段8に与え
る。該評価値選定手段8は、色差計算手段7の出力を受
けて、前述したような種々の統計データを求める。即
ち、色差の違いをヒストグラム化し、平均値、中央値、
最大値、標準偏差等を算出する。これにより、求めた統
計データをプリントメディアの特性(評価値)とする。
具体的には、求めた統計データは、例えばCRT等のデ
ィスプレイに表示され、或いはプリンタでプリントされ
る。上述したようなシステムを用いて、本発明方法を実
現することができる。
【0040】
【実施例】コニカ製感熱転写プリンタ(製品名フォトキ
レート)を元に、下記のような6種類の色材の組み合わ
せを用いて無彩色を形成した時の全7種類の分光特性に
ついて評価した。なお、分光反射率の測定には、Spe
ctroscan(GRETAG社製)を用いた。
【0041】分光特性1:元のY,M,C 分光特性2:Yを、元のYを40nm長波側にシフトさ
せたもの(Y+40nm)と元Yの1:1混合したもの
に変更 分光特性3:Mを、元のMを10nm短波側にシフトさ
せたもの(M−10nm)に変更 分光特性4:Mを、元のMを20nm短波側にシフトさ
せたもの(M−20nm)に変更 分光特性5:Mを、(M−20nm)と元のMを1:1
混合したものに変更 分光特性6:Yを、元のYを10nm長波側にシフトさ
せたもの(Y−10nm)に変更、かつMを元のMと、
(M−10nm)を1:1混合したものに変更分光特性
7:Mを、元のMよりブロードなM色材(M−2)に変
更 これらの各色材の分光吸収特性を図5、図6に示す。横
軸は波長[nm]、縦軸は光学濃度[OD]である。
(a)は元のY,M,C色材の分光吸収特性を、
(b)、(c)は元の色材に変更を加えたものである。
(b)において、f1はY/(Y+40nm)、f2は
M−20nm、f3はM−10nm、f4はM/(M−
20nm)の特性をそれぞれ示す。(c)はY+10n
mとM−2の特性を示している。何れの色材もその分光
吸収特性は、(a)に示す元の特性よりも大きく変わっ
ていることが分かる。
【0042】これらの色材を組み合わせた時のプリンタ
のキャラクタライゼーションのデータを求める。Y,
M,Cの各々の信号値を5点ずつ均等に振った125の
色票(パッチ)の測定値を用いた。第1の光源として
は、C、D50、D55、D65、D75、F1〜F1
2の17種類を用いた。
【0043】得られたキャラクタライゼーションデータ
を用いて、マクベスカラーチャートのN5、N6.5の
パッチの三刺激値を、各光源下で再現させるような分光
特性を求めた。光源がD50の場合の、N5を再現され
た分光反射率の結果を図7に示す。
【0044】色材の各組み合わせによるN5、N6.5
の再現分光反射率の三刺激値、及び再現目標としたマク
ベスカラーチャートのN5、N6.5の三刺激値を用い
て、第1の光源と同じセットの第2の光源によって、同
じ光源同士を除いた全ての組み合わせ(17×16×
2)の色差を求め、その中央値を算出し、光源依存性の
指標とした。
【0045】また、官能評価として、D50とF11の
光源を配したライトブース(光を照射する箱)下で、上
記で得られた分光反射率をもつプリントメディアを観察
し、下記3つの基準で評価した。 ○:色の違いは殆ど感じない △:色の違いは知覚できるが許容レベル ×:色の変化が大きい(色がついて見える) また、上記7種の色材の組み合わせによって再現される
色域(L*a*b*色空間をL*=30〜70で輪切り
にした断面図)を図8〜図11に示す。これら図におい
て、横軸はa*、縦軸はb*である。ここでの判断基準
は、元のY,M,Cによって再現される色域に対して、
各組み合わせによる色域と比較した。以下に比較結果を
述べる。 2と6:G領域の再現域が元より大幅に狭くなった。 3と5:元の色域とほぼ同等であった。 4 :B領域が狭くなったが許容範囲である。 7 :R〜B領域の再現域が大幅に狭くなった。
【0046】得られた結果、及び各分光特性の500〜
600nm間の変動量、及びその範囲において最小値を
とった波長を図12に示す。図12は、色再現特性結果
を示す図である。図には、N5を再現した時の分光特性
の500−600nm間の変動量と、その間における最
小値をとる波長と、N6.5を再現した時の分光特性の
500−600nm間の変動量と、その間における最小
値をとる波長と、光源依存性と、光源依存性(官能評
価)を示している。この図から、以下のことが分かる。
【0047】元の1に対して、 2、6は本発明の変動量の範囲であり、光源依存性は
よい。ただし、最小値をとる波長が本発明の範囲でない
ことから、色域については元より縮小している。 3は変動量は本発明の範囲でないため、若干光源依存
性の改良結果は小さいが、最小値をとる波長が本発明で
あり、色域が元と殆ど変わらない。 4はN5の再現分光特性での最小値をとる波長以外
は、本発明の範囲である。色域についてはB領域がやや
狭くなる程度でほぼ元の特性と同様である。 5は全て本発明の範囲であり、光源依存性の改良効果
も大きく、かつ色域も元と同等である。 7は変動量は元より小さくなったが、本発明の範囲で
はないため、光源依存性は殆ど改良されていない。ま
た、最小値をとる波長も本発明の範囲でないことから、
色域は狭くなっている。
【0048】以上、説明したように、本発明の変動量の
範囲にすることで、光源依存性のよいプリントメディア
を得ることができる。色域については、そのメディアの
使われる対象、ターゲット、用途等で適宜選ばれるが、
なるべく広い色域を再現させたい場合は、本発明の範囲
にすることが好ましい。
【0049】
【発明の効果】以上、説明したように、本発明によれ
ば、以下の効果が得られる。 (1)請求項1記載の発明によれば、光源依存性のよい
画像を得ることができる。 (2)請求項2記載の発明によれば、色域に影響を及ぼ
すことなく、光源依存性のよい画像を得ることができ
る。 (3)請求項3記載の発明によれば、光源依存性を定量
的に評価することができる。 (4)請求項4記載の発明によれば、光源依存性を安定
して評価することができる。 (5)請求項5記載の発明によれば、有彩色を組み合わ
せて無彩色を作成する一般的なプリンタによって、光源
依存性のよいプリンタを得ることができる。
【0050】このように、本発明によれば、有彩色のみ
で光源依存性がよくかつ色域を維持した画像形成方法を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】輝線の説明図である。
【図2】分光反射率の変動量の説明図である。
【図3】マクベスカラーチェッカの分光反射特性を示す
図である。
【図4】本発明を実施するシステム構成例を示す図であ
る。
【図5】本発明で用いる色材の分光吸収特性を示す図で
ある。
【図6】本発明で用いる色材の分光吸収特性を示す図で
ある。
【図7】マクベスのN5と条件等色をなす分光反射特性
を示す図である。
【図8】色域を示す図である。
【図9】色域を示す図である。
【図10】色域を示す図である。
【図11】色域を示す図である。
【図12】色再現特性結果を示す図である。
【符号の説明】
1 光源分光分布記憶手段 2 プリンタ分光反射特性記憶手段 3 プリンタ分光反射特性計算手段 4 色票分光特性記憶手段 5、6 三刺激値計算手段 7 色差計算手段 8 評価値選定手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2C262 AA24 AB11 BA09 BA16 BA20 EA11 2H005 AA21 CA21 2H111 AA26 AA31

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の有彩色の色材の組み合わせによっ
    て無彩色を形成する画像形成方法において、 第1の光源下においてL*=40〜70である無彩色の
    分光反射率が、500nm〜600nmの波長範囲にお
    いてその変動幅が8%以下になるように該色材を組み合
    わせて形成されることを特徴とする画像形成方法。
  2. 【請求項2】 前記500〜600nmの波長範囲にお
    ける分光反射率の最小値が535〜555nmの間に存
    在するように形成されることを特徴とする請求項1記載
    の画像形成方法。
  3. 【請求項3】 前記無彩色の分光反射率は、第1の光源
    下で求められた無彩色の色物体の三刺激値を再現したも
    のであることを特徴とする請求項1又は2の何れかに記
    載の画像形成方法。
  4. 【請求項4】 無彩色の色物体として、分光反射率が慨
    一様な特性の物体を用いることを特徴とする請求項3記
    載の画像形成方法。
  5. 【請求項5】 有彩色の色材としてY,M,Cを用いる
    ことを特徴とする請求項1記載の画像形成方法。
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