JP2003271923A - 記憶装置及び方法並びにロボット装置 - Google Patents
記憶装置及び方法並びにロボット装置Info
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Abstract
リ量及び記憶応答性に優れた記憶装置及び方法並びにロ
ボット装置を提案する。 【解決手段】複数の入力ニューロンからなる入力層と、
複数の競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型
ニューラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種
入力の入力パターンに応じて、対応する入力ニューロン
及び競合ニューロン間の結合力を強めるようにして、シ
ンボルに関する第1の情報を記憶すると共に、各種入力
とは別に供給されるシンボルに関する第2の情報を、当
該シンボルに対応する競合ニューロンと関連付けてフレ
ーム形式で記憶するようにした。
Description
びにロボット装置に関し、例えばエンターテインメント
ロボットに適用して好適なものである。
適用可能な連想記憶システムとして、競合型ニューラル
ネットワークを利用したものが提案されている。
うに、対象となる事象又は事物(シンボル)に関するい
くつかの要素(例えば色、形、顔など)についての各認
識系の認識結果(以下、色ID、形ID、顔ID等のI
Dとする)の組み合わせでなる入力パターンを記憶パタ
ーンP1〜Pnとして記憶しておき、図13に示すよう
に、あるパターン(キーパターン)の入力があったとき
に、記憶している記憶パターンP1〜Pnの中からこれ
に類似する記憶パターンP1〜Pnを想起し、出力し得
るようになされたものである。なお、図12及び図13
において、入力パターン及び記憶パターンP1〜Pnの
同じ高さ位置にある升目は同じ要素を示し、同じ要素間
での模様の違いはその要素に対する認識結果が異なるこ
とを示す。
れば、記憶過程で蓄えた記憶パターンP1〜Pnに似た
パターンが入力された場合にも、欠落している要素の情
報を補った完全なパターンを出力することができるた
め、例えば顔の認識結果からその人の名前を連想すると
いったことができる。
ワークを適用したこのような連想記憶システムの構成例
を模式的に示したものである。この図14に示すよう
に、この競合型ニューラルネットワークは、入力層及び
競合層の2層からなる階層型ニューラルネットワークと
して構成される。
Dの数(m個)+要素2に関するIDの数(n個)+…
…に相当する個数の入力ニューロンが用意される。そし
て各入力ニューロンには、対応する認識系から認識結果
ID1〜IDm、ID1〜IDn、……が与えられる。
設けられ、これら各競合ニューロンは、入力層の各入力
ニューロンとそれぞれある結合重みをもって結合され
る。この競合ニューロンは、それぞれ記憶すべき1つの
シンボル(概念対象)に相当する。なお、入力層と競合
層の結合重みは、0から1の間の値をとり、初期結合重
みはランダムに決定される。
憶モードと想起モードという2通りの動作モードを備え
ており、記憶モードでは入力パターンを競合的に記憶
し、また想起モードでは部分的に欠落した入力パターン
から完全な記憶パターンP1〜Pn(図12及び図1
3)を想起する。
の記憶モード時における記憶は、記憶したい入力パター
ンに対して競合層で勝ち抜いた競合ニューロンを選択し
て、その競合ニューロンと各入力ニューロンとの結合力
を強めることで行う。
2,……,xn]は、入力ニューロンx1が、要素1に
ついての認識系の第1の認識結果(ID1)に対応し、
当該第1の認識結果が入力したときに、入力ニューロン
x1を発火させ、順次、他の要素についてもそのように
発火させることとする。発火した入力ニューロンは
「1」の値をとり、発火しない入力ニューロンは「−
1」の値をとる。
合ニューロンとの結合重みをwijとおくと、入力xi
に対する競合ニューロンyiの値は、次式
は、次式
ニューロンと入力ニューロンとの結合重みwijの更新
は、Kohonenの更新規則により、次式
られる結合重みwij(new)が更新後の新たな記憶の
強さを表し、記憶力となる。
する回数と記憶の関係を表すパラメータである。学習率
αが大きいほど、1度記憶させれば忘却することはな
く、次回同じようなパターンを提示すれば、ほぼ間違い
なく記憶したパターンを連想することができる。
入力パターンベクトル[x1,x2,……,xn]が提
示されたとする。この入力パターンベクトル[x1,x
2,……,xn]は、IDでも、そのIDに対する尤度
や確率であっても良い。
パターンベクトルxiについて次式
式は、各要素の尤度に応じた競合ニューロンの発火値の
尤度を表しているともいえる。ここで重要なことは、複
数の要素についての尤度入力に対して、それらをコネク
ションして全体的な尤度を求めることができるという点
である。
が最大のものだけを選択することとすると、競合に勝ち
抜く出力ニューロンyjを次式
ロンYの番号が記憶したシンボルの番号に対応するの
で、次式
ーンXを想起することができる。
型ニューラルネットワークを用いた連想記憶システム
は、上述のように入力ニューロン及び競合ニューロン間
の結合重みを徐々に増加させるようにして記憶を強める
構造を採用することにより、各競合ニューロンにそれぞ
れ対応付けられたシンボルに対する統計的な追加学習を
行い得るようになされている。従って、このような従来
の競合型ニューラルネットワークを用いた従来の連想記
憶システムは、ノイズに強いという利点を有している。
ワークを用いた従来の連想記憶システムは、逆の観点か
ら見れば、かかる構造であるがために、シンボルに対す
る学習を統計的な追加学習としてしか行うことができ
ず、明らかな情報についても徐々にしか記憶できないと
いう欠点があった。
た従来の連想記憶システムでは、ニューラルネットワー
クを用いているため、記憶できる情報の種類や記憶でき
る最大シンボル数を増やすためにはこれに応じて入力ニ
ューロンや競合ニューロンの数を増加させる必要があ
り、この結果として計算量及び占有物理メモリ量が格段
に増えてしまうという欠点もある。
で、ノイズに強く、記憶容量や、計算量、物理メモリ量
及び記憶応答性に優れた記憶装置及び方法並びにロボッ
ト装置を提案しようとするものである。
め本発明においては、記憶装置において、複数の入力ニ
ューロンからなる入力層と、複数の競合ニューロンから
なる競合層とを有する競合型ニューラルネットワークを
用いて、シンボルごとの各種入力の入力パターンに応じ
て、対応する入力ニューロン及び競合ニューロン間の結
合力を強めるようにして、シンボルに関する第1の情報
を記憶する記憶手段を設け、記憶手段が、各種入力とは
別に供給されるシンボルに関する第2の情報を、当該シ
ンボルに対応する競合ニューロンと関連付けてフレーム
形式で記憶するようにした。
いては統計的な追加学習を行い、第2の情報については
これを直ちに学習(記憶)することができる。
て、複数の入力ニューロンからなる入力層と、複数の競
合ニューロンからなる競合層とを有する競合型ニューラ
ルネットワークを用いて、シンボルごとの各種入力の入
力パターンに応じて、対応する入力ニューロン及び競合
ニューロン間の結合力を強めるようにして、シンボルに
関する第1の情報を記憶する第1のステップを設け、第
1のステップでは、各種入力とは別に供給されるシンボ
ルに関する第2の情報を、当該シンボルに対応する競合
ニューロンと関連付けてフレーム形式で記憶するように
した。
報については統計的な追加学習を行い、第2の情報につ
いてはこれを直ちに学習(記憶)することができる。
おいて、複数の入力ニューロンからなる入力層と、複数
の競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型ニュ
ーラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種入力
の入力パターンに応じて、対応する入力ニューロン及び
競合ニューロン間の結合力を強めるようにして、シンボ
ルに関する第1の情報を記憶する記憶手段を設け、記憶
手段が、各種入力とは別に供給されるシンボルに関する
第2の情報を、当該シンボルに対応する競合ニューロン
と関連付けてフレーム形式で記憶するようにした。
については統計的な追加学習を行い、第2の情報につい
てはこれを直ちに学習(記憶)することができる。
施の形態を詳述する。
よる2足歩行型のロボットを示し、胴体部ユニット2の
上部に頭部ユニット3が配設されると共に、当該胴体部
ユニット2の上部左右にそれぞれ同じ構成の腕部ユニッ
ト4A、4Bがそれぞれ配設され、かつ胴体部ユニット
2の下部左右にそれぞれ同じ構成の脚部ユニット5A、
5Bがそれぞれ所定位置に取り付けられることにより構
成されている。
形成するフレーム10及び体幹下部を形成する腰ベース
11が腰関節機構12を介して連結することにより構成
されており、体幹下部の腰ベース11に固定された腰関
節機構12の各アクチュエータA1、A2をそれぞれ駆
動することによって、体幹上部を図3に示す直交するロ
ール軸13及びピッチ軸14の回りにそれぞれ独立に回
転させ得るようになされている。
端に固定された肩ベース15の上面中央部に首関節機構
16を介して取り付けられており、当該首関節機構16
の各アクチュエータA3、A4をそれぞれ駆動すること
によって、図3に示す直交するピッチ軸17及びヨー軸
18の回りにそれぞれ独立に回転させ得るようになされ
ている。
ぞれ肩関節機構19を介して肩ベース15の左右に取り
付けられており、対応する肩関節機構19の各アクチュ
エータA5、A6をそれぞれ駆動することによって図3
に示す直交するピッチ軸20及びロール軸21の回りに
それぞれ独立に回転させ得るようになされている。
それぞれ上腕部を形成するアクチュエータA7の出力軸
に肘関節機構22を介して前腕部を形成するアクチュエ
ータA8が連結され、当該前腕部の先端に手部23が取
り付けられることにより構成されている。
クチュエータA7を駆動することによって前腕部を図3
に示すヨー軸24の回りに回転させ、アクチュエータA
8を駆動することによって前腕部を図3に示すピッチ軸
25の回りにそれぞれ回転させることができるようにな
されている。
おいては、それぞれ股関節機構26を介して体幹下部の
腰ベース11にそれぞれ取り付けられており、それぞれ
対応する股関節機構26の各アクチュエータをA9〜A
11それぞれ駆動することによって、図3に示す互いに
直交するヨー軸27、ロール軸28及びピッチ軸29の
回りにそれぞれ独立に回転させ得るようになされてい
る。
れぞれ大腿部を形成するフレーム30の下端に膝関節機
構31を介して下腿部を形成するフレーム32が連結さ
れると共に、当該フレーム32の下端に足首関節機構3
3を介して足部34が連結されることにより構成されて
いる。
いては、膝関節機構31を形成するアクチュエータA
12を駆動することによって、下腿部を図3に示すピッ
チ軸35の回りに回転させることができ、また足首関節
機構33のアクチュエータA1 3、A14をそれぞれ駆
動することによって、足部34を図3に示す直交するピ
ッチ軸36及びロール軸37の回りにそれぞれ独立に回
転させ得るようになされている。
する腰ベース11の背面側には、図4に示すように、当
該ロボット1全体の動作制御を司るメイン制御部40
と、電源回路及び通信回路などの周辺回路41と、バッ
テリ45(図5)となどがボックスに収納されてなる制
御ユニット42が配設されている。
ニット(胴体部ユニット2、頭部ユニット3、各腕部ユ
ニット4A、4B及び各脚部ユニット5A、5B)内に
それぞれ配設された各サブ制御部43A〜43Dと接続
されており、これらサブ制御部43A〜43Dに対して
必要な電源電圧を供給したり、これらサブ制御部43A
〜43Dと通信を行うことができるようになされてい
る。
ぞれ対応する構成ユニット内の各アクチュエータA1〜
A14と接続されており、当該構成ユニット内の各アク
チュエータA1〜A14をメイン制御部40から与えら
れる各種制御コマンドに基づいて指定された状態に駆動
し得るようになされている。
うに、このロボット1の「目」として機能するCCD
(Charge Coupled Device )カメラ50及び「耳」とし
て機能するマイクロホン51及びタッチセンサ52など
からなる外部センサ部53と、「口」として機能するス
ピーカ54となどがそれぞれ所定位置に配設され、制御
ユニット42内には、バッテリセンサ55及び加速度セ
ンサ56などからなる内部センサ部57が配設されてい
る。
0は、周囲の状況を撮像し、得られた画像信号S1Aを
メイン制御部に送出する一方、マイクロホン51は、ユ
ーザから音声入力として与えられる「歩け」、「伏せ」
又は「ボールを追いかけろ」等の各種命令音声を集音
し、かくして得られた音声信号S1Bをメイン制御部4
0に送出するようになされている。
おいて明らかなように頭部ユニット3の上部に設けられ
ており、ユーザからの「撫でる」や「叩く」といった物
理的な働きかけにより受けた圧力を検出し、検出結果を
圧力検出信号S1Cとしてメイン制御部40に送出す
る。
55は、バッテリ45のエネルギ残量を所定周期で検出
し、検出結果をバッテリ残量検出信号S2Aとしてメイ
ン制御部40に送出する一方、加速度センサ56は、3
軸方向(x軸、y軸及びz軸)の加速度を所定周期で検
出し、検出結果を加速度検出信号S2Bとしてメイン制
御部40に送出する。
のCCDカメラ50、マイクロホン51及びタッチセン
サ52等からそれぞれ供給される画像信号S1A、音声
信号S1B及び圧力検出信号S1C等(以下、これらを
まとめて外部センサ信号S1と呼ぶ)と、内部センサ部
57のバッテリセンサ55及び加速度センサ等からそれ
ぞれ供給されるバッテリ残量検出信号S2A及び加速度
検出信号S2B等(以下、これらをまとめて内部センサ
信号S2と呼ぶ)に基づいて、ロボット1の周囲及び内
部の状況や、ユーザからの指令、ユーザからの働きかけ
の有無などを判断する。
と、予め内部メモリ40Aに格納されている制御プログ
ラムと、そのとき装填されている外部メモリ58に格納
されている各種制御パラメータとに基づいて続く行動を
決定し、決定結果に基づく制御コマンドを対応するサブ
制御部43A〜43Dに送出する。この結果、この制御
コマンドに基づき、そのサブ制御部43A〜43Dの制
御のもとに、対応するアクチュエータA1〜A14が駆
動され、かくして頭部ユニット3を上下左右に揺動させ
たり、腕部ユニット4A、4Bを上にあげたり、歩行す
るなどの行動がロボット1により発現されることとな
る。
じて所定の音声信号S3をスピーカ54に与えることに
より当該音声信号S3に基づく音声を外部に出力させた
り、外見上の「目」として機能する頭部ユニット3の所
定位置に設けられたLEDに駆動信号を出力することに
よりこれを点滅させる。
は、周囲及び内部の状況や、ユーザからの指令及び働き
かけの有無などに基づいて自律的に行動することができ
るようになされている。
ムの構成 次に、このロボット1における連想記憶システムについ
て説明する。
ステムの概要 上述のように競合型ニューラルネットワークを適用した
連想記憶システムでは、記憶が統計的な追加学習によっ
て行われるという構造的特徴から、明らかな情報も徐々
にしか記憶することができないという欠点や、ニューラ
ルネットワークを用いていることから、記憶できる情報
の種類や記憶できる最大シンボル数を増やすと、計算量
と占有物理メモリ量が各段的に増加するという欠点があ
る。
クの欠点を補完するような特徴を有する記憶モデルとし
て、「意味ネットワークモデル(semantic network mod
el)」や、「フレームモデル」がある。
図6に示すように、シンボルS1〜S6をノードとして
表現し、ノード間にそれらの関係を表すリンクが張られ
ており、リンクをたどっていくことによってさまざまな
知識を連想することができる知識表現のモデルである。
このモデルでリンクとして扱われる一般的な関係性は、
「is−a(〜は〜である)」や「has−part
(〜は〜を持っている)」といったその概念対象の基本
的な属性に関する関係性である。
とは、図7に示すように、フレームと呼ばれるシンボル
S10〜S16に対して、関係がある様々な種類の情報
を付加することによって知識を表現するモデルである。
意味ネットワークモデルとほぼ同じモデルであるが、意
味ネットワークモデルではリンクとして扱われる情報が
「is−a」や「has−part」など汎用的な関係
性が一般的であることに対し、フレーム知識表現モデル
では、一般的に各シンボルS10〜S16に固有の関係
情報なども記述される。なおフレーム形式の知識表現モ
デルは、アーキテクチャの観点からみるとこれら意味ネ
ットワークモデルと等価である。
フレーム形式の知識表現モデルを競合型ニューラルネッ
トワークと比較すると、意味ネットワークモデルやフレ
ームモデルは、競合型ニューラルネットワークのように
入出力層のニューロン間の結合重みを全て覚えておく必
要がなく、単に1つのシンボルに対して情報へのポイン
タを付加するだけで良いため、占有物理メモリ量も計算
量も少なくてすむ。またニューラルネットワークによる
統計的な追加学習と違い、記憶を直ぐに書き換えること
ができる。
型ニューラルネットワークと、意味ネットワークモデル
及びフレームモデルとの2つのタイプの記憶システムを
うまく統合し、両方の良い特徴を利用する連想記憶シス
テムを実現した。
ステムの構成 次に、記憶に関するメイン制御部40の処理内容につい
て、ユーザに関する記憶を例に説明する。
理内容を機能的に分類すると、図8に示すように、ユー
ザの顔の形態的特徴を検出すると共に当該検出した形態
的特徴に基づいてその人を識別して認識する顔認識部6
0と、ユーザの発した言葉を認識する音声認識部61
と、かかる音声認識部61の音声認識結果に基づいてユ
ーザの名前を認識する名前認識部62と、ユーザの「や
さしさ」を認識するやさしさ認識部63と、これら顔認
識部60、名前認識部62及びやさしさ認識部63の認
識結果に基づいてそのユーザに関する記憶を管理する制
御部64とに分けることができる。
Dカメラ50(図5)から与えられる画像信号S1Aを
常時監視し、当該画像信号S1Aに基づく画像内に含ま
れる人の顔の形態的特徴を所定の信号処理により検出す
る。
的特徴のデータをそのとき記憶している全ての既知のユ
ーザの顔の形態的特徴のデータと順次比較し、そのとき
検出した形態的特徴がいずれか既知のユーザの顔の形態
的特徴と一致した場合には、当該既知のユーザの形態的
特徴と対応付けられた当該形態的特徴に固有の識別子
(以下、これをFIDと呼ぶ)を制御部64に通知す
る。
態的特徴がいずれか既知のユーザの顔の形態的特徴と一
致しなかった場合には、そのユーザが新規な人であると
判断して、CCDカメラ50からの画像信号S1Aに基
づく画像内に含まれるそのユーザの顔の形態的特徴を検
出し、当該検出した形態的特徴のデータを新たな固有の
FIDと対応付けて記憶すると共に、このFIDを制御
部64に通知する。
51(図5)からの音声信号S1Bに基づき所定の音声
認識処理を実行することにより当該音声信号S1Bに含
まれる言葉を単語単位で認識し、認識結果を名前制御部
62、やさしさ認識部63及び制御部64に送出する。
とに、当該制御部64からスピーカ54(図5)に与え
られる音声信号S3に基づいて当該スピーカ54から出
力される「あなたのお名前は?」といった質問に対する
ユーザの応答に対しての音声認識部61の音声認識結果
からユーザの名前を認識する。
名前をそのとき記憶している全ての既知のユーザの名前
と順次比較し、当該認識した名前がいずれか既知のユー
ザの名前と一致した場合には、当該既知のユーザの名前
と対応付けられた当該名前に固有の識別子(以下、これ
をNIDと呼ぶ)を制御部64に通知する。
名前がいずれの既知のユーザの名前と一致しなかった場
合には出した形態的特徴がいずれか既知のユーザの顔の
形態的特徴と一致しなかった場合には、そのユーザが新
規な人であると判断して、その認識した名前を新たな固
有のNIDと対応付けて記憶すると共に、このNIDを
制御部64に通知する。
1からの音声認識結果及び加速度センサ56(図5)か
らの加速度検出信号S2Bに基づいて、『やさしい言葉
をかけてもらった』、『転倒時に起こしてもらった』等
のそのユーザのやさしい働きかけを認識し、その働きか
けに応じて、予め設定されたやさしさの度合いを示すや
さしさIDの中から対応するやさしさIDを制御部64
に通知する。
内部メモリ40A(図5)内に保持しており、これを競
合型ニューラルネットワークを適用した連想記憶システ
ムを用いて管理している。
に、かかる連想記憶システムに適用されている競合型ニ
ューラルネットワーク72は入力層70及び競合層71
の2層の階層型ニューラルネットワークでなり、その入
力層70には、顔IDの個数と、名前IDの個数と、や
さしさIDの個数との合計値と同じ数の入力ニューロン
73が用意される。
ン74が用意されており、これら各競合ニューロン74
は、それぞれ各入力ニューロン73と0から1までの範
囲でランダムに設定された初期結合重みをもって結合し
ている。
顔認識部60、名前認識部62及びやさしさ認識部63
から通知される顔ID、名前ID及びやさしさIDに基
づいて、図14について上述したのと同様にして対応す
る入力ニューロン73及び競合ニューロン74間の結合
重みを強めるようにして統計的な追加学習を行う。
意味ニューラルネットワークやフレームニューラルネッ
トワークにおけるフレームのように、かかる競合型ニュ
ーラルネットワーク72のそのユーザと対応付けられた
競合ニューロン74と関連付けて、このとき図示しない
形認識部や大きさ認識部などの各種認識部から与えられ
る、そのユーザの形から認識できる属性(人間、犬、又
はボール等)や、大きさ(身長)の実測値等のそのユー
ザに関する各種付加情報を別途ファイル化(以下、この
ファイルをシンボルメモ75と呼ぶ)してフレーム形式
で内部メモリ40A(図5)に記憶し、またこれを必要
に応じて変更する。
認識部60、名前認識部62及びやさしさ認識部63か
ら与えられる各通知の組み合わせの入力パターンに基づ
いて、図12及び図13について上述したのと同様にし
て、そのユーザの顔ID、名前ID及びやさしさIDを
連想すると共に、このときその連想の過程において特定
される競合ニューロン74と関連付けて記憶しているシ
ンボルメモ75内の各種付加情報を読み出す。
付加情報に基づいて、サブ制御部43A〜43D(図
5)を介して対応するアクチュエータA1〜A14(図
4)を駆動させることによりその連想結果及び付加情報
に応じた行動を発現させたり、スピーカ54(図5)に
音声信号S3を送出することによりその連想結果及びシ
ンボルメモ75に応じた音声を出力させる。
は、ユーザの顔、名前及びやさしさについては競合型ニ
ューラルネットワークを用いた連想記憶アルゴリズムに
より統計的な追加学習を行う一方、そのユーザに関する
他の情報については意味ネットワークモデルやフレーム
モデルと同様にしてシンボルメモ75に格納することに
より直ちに記憶し、又は更新することができるようにな
されている。
内容について、ロボット1が転倒したときを例に図10
及び図11を用いて具体的に説明する。
ユーザであるAさんから「大丈夫?」との声をかけても
らった場合、制御部64は、顔認識部60及びやさしさ
認識部63からそれぞれ与えられる認識結果に基づい
て、Aさんの「やさしさ」に関する記憶を連想記憶アル
ゴリズムによってやさしいという情報が強くなるように
変更する(ステップSP1)。
ルネットワーク72(図9)における「やさしさ」に対
応する入力ニューロン73のうち、それまで最もAさん
と対応する競合ニューロン74との結合重みが大きかっ
た入力ニューロン73よりも「やさしさ」の度合いが大
きい入力ニューロン73と、Aさんと対応する競合ニュ
ーロン74との結合重みを大きくするように、競合型ニ
ューラルネットワーク72におけるAさんの「やさし
さ」に関する情報を更新する。
介して「痛くて立てないよ」といった音声を出力させた
場合において(ステップSP2)、Aさんから「起こし
てあげようか」と声をかけられ、さらに起こしてもらっ
たときには、このとき顔認識部60及びやさしさ認識部
63からそれぞれ与えられる認識結果に基づいて、Aさ
んの「やさしさ」に関する記憶を上述と同様にして再度
連想記憶アルゴリズムによってやさしいという情報が強
くなるように変更する(ステップSP3)。
応付けられた競合ニューロン74と関連付けられている
シンボルメモ75に『○時×分にやさしい言葉をかけて
くれた』、『○時×分に起こしてくれた』というイベン
ト情報を格納する(ステップSP4)。
て顔認識部60からの認識結果に基づいてAさんの存在
を検出すると(ステップSP10)、このとき顔認識部
60、名前認識部62及びやさしさ認識部63の出力に
基づく連想記憶アルゴリズムにより、競合型ニューラル
ネットワーク72におけるAさんと対応付けられた競合
ニューロン74を検索し、当該競合ニューロン74と関
連付けられたシンボルメモ75に格納されている各種付
加情報を読み出す。
5に格納されている『○時×分にやさしい言葉をかけて
くれた』、『○時×分に起こしてくれた』というイベン
ト情報を得ると、スピーカ54から「さっきは、やさし
くしてくれてありがとう」という音声を出力させる(ス
テップSP12)。
識部62及びやさしさ認識部63の各認識結果に基づく
連想記憶アルゴリズムによってAさんがやさしいという
ことを想起すると(ステップSP13)、スピーカ54
から「僕、やさしいAさんが好きです」という音声を出
力させる(ステップSP14)。
ニューラルネットワークを用いた連想記憶アルゴリズム
による統計的な追加学習と、意味ネットワークモデルや
フレームモデルと同様のアルゴリズムを利用した即時の
学習を行いながら、これら学習結果に基づく行動をロボ
ット1に発現させる。
の情報(ユーザの顔、名前及びやさしさ)については競
合型ニューラルネットワーク72を用いた連想記憶アル
ゴリズムにより記憶し、これ以外の第2の情報(イベン
ト情報や、身長、属性等)については意味ネットワーク
モデルやフレームモデルと同様のフレーム形式により記
憶する。
関する学習については統計的な追加学習を行うことがで
きる分ノイズに強く、これ以外の第2の情報については
高い記憶応答性を確保することができる。
て、上述のような競合型ニューラルネットワーク72を
用いた連想記憶アルゴリズムによる記憶と、フレーム形
式による記憶とを併用するようにしているため、記憶で
きる情報を増やす場合にその情報についての記憶をフレ
ーム形式で行うようにすることによって、入力ニューロ
ン73や競合ニューロン74の数が増加するのを回避
し、この結果として記憶モード時及び想起モード時にお
ける計算量及び占有物理メモリ量の増加を未然かつ有効
に防止することができる。
(ユーザの顔、名前及びやさしさ)については競合型ニ
ューラルネットワーク72を用いた連想記憶アルゴリズ
ムにより記憶し、これ以外の第2の情報(イベント情報
や、身長、属性等)については意味ネットワークモデル
やフレームモデルと同様のフレーム形式により記憶する
ようにしたことにより、第1の情報に関する学習につい
ては統計的な追加学習を行うことができる分ノイズに強
く、これ以外の第2の情報については高い記憶応答性を
確保することができると共に、記憶できる情報数を増や
す場合にも入力ニューロン73及び競合ニューロン74
の数が増加するのを有効に回避し得、かくして記憶に関
してノイズに強く、記憶容量や、計算量、物理メモリ量
及び記憶応答性に優れたロボットを実現できる。
のように構成されたロボット1に適用するようにした場
合について述べたが、本発明はこれに限らず、この他種
々のロボット装置及びロボット装置以外に使用されるこ
の他種々の記憶装置に広く適用することができる。
による記憶装置を、ユーザに関する記憶に適用するよう
にした場合について述べたが、本発明はこれに限らず、
この他種々の事象や事物に対する記憶に広く適用するこ
とができる。この場合には、その事象や事物に関する各
種要素を検出するためのその事象や事物に応じた各種セ
ンサと、これらセンサの出力に応じてその要素の度合い
や種類を認識する認識系とを設けるようにすれば良い。
ザの顔、名前及びやさしさについては競合型ニューラル
ネットワークを用いた連想記憶アルゴリズムにより統計
的な追加学習を行い、ユーザに関する他の情報について
はフレーム形式で学習(記憶)を行うようにした場合に
ついて述べたが、本発明はこれに限らず、ユーザの顔、
名前又はやさしさの一部又は全部をフレーム形式で学習
し、これ以外の情報について競合型ニューラルネットワ
ークを用いた連想記憶アルゴリズムにより統計的な追加
学習を行うようにしても良い。
において、複数の入力ニューロンからなる入力層と、複
数の競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型ニ
ューラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種入
力の入力パターンに応じて、対応する入力ニューロン及
び競合ニューロン間の結合力を強めるようにして、シン
ボルに関する第1の情報を記憶する記憶手段を設け、記
憶手段が、各種入力とは別に供給されるシンボルに関す
る第2の情報を、当該シンボルに対応する競合ニューロ
ンと関連付けてフレーム形式で記憶するようにしたこと
により、第1の情報については統計的な追加学習を行
い、第2の情報についてはこれを直ちに学習することが
でき、かくしてノイズに強く、記憶容量や、計算量、物
理メモリ量及び記憶応答性に優れた記憶装置を実現でき
る。
複数の入力ニューロンからなる入力層と、複数の競合ニ
ューロンからなる競合層とを有する競合型ニューラルネ
ットワークを用いて、シンボルごとの各種入力の入力パ
ターンに応じて、対応する入力ニューロン及び競合ニュ
ーロン間の結合力を強めるようにして、シンボルに関す
る第1の情報を記憶する第1のステップを設け、第1の
ステップでは、各種入力とは別に供給されるシンボルに
関する第2の情報を、当該シンボルに対応する競合ニュ
ーロンと関連付けてフレーム形式で記憶するようにした
ことにより、第1の情報については統計的な追加学習を
行い、第2の情報についてはこれを直ちに学習すること
ができ、かくしてノイズに強く、記憶容量や、計算量、
物理メモリ量及び記憶応答性に優れた記憶方法装置を実
現できる。
いて、複数の入力ニューロンからなる入力層と、複数の
競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型ニュー
ラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種入力の
入力パターンに応じて、対応する入力ニューロン及び競
合ニューロン間の結合力を強めるようにして、シンボル
に関する第1の情報を記憶する記憶手段を設け、記憶手
段が、各種入力とは別に供給されるシンボルに関する第
2の情報を、当該シンボルに対応する競合ニューロンと
関連付けてフレーム形式で記憶するようにしたことによ
り、第1の情報については統計的な追加学習を行い、第
2の情報についてはこれを直ちに学習することができ、
かくしてノイズに強く、記憶容量や、計算量、物理メモ
リ量及び記憶応答性に優れた記憶を行い得るロボット装
置を実現できる。
斜視図である。
る。
である。
である。
に供する概念図である。
概念図である。
明に供するブロック図である。
供する概念図である。
現の説明に供するフローチャートである。
現の説明に供するフローチャートである。
る。
る。
した連想記憶システムの説明に供する概念図である。
識部、61……音声認識部、62……名前認識部、63
……やさしさ認識部、64……制御部、72……競合型
ニューラルネットワーク、73……入力ニューロン、7
4……競合ニューロン、75……シンボルメモ。
Claims (6)
- 【請求項1】複数の入力ニューロンからなる入力層と、
複数の競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型
ニューラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種
入力の入力パターンに応じて、対応する上記入力ニュー
ロン及び上記競合ニューロン間の結合力を強めるように
して、上記シンボルに関する第1の情報を記憶する記憶
手段を具え、 上記記憶手段は、 上記各種入力とは別に供給される上記シンボルに関する
第2の情報を、当該シンボルに対応する上記競合ニュー
ロンと関連付けてフレーム形式で記憶することを特徴と
する記憶装置。 - 【請求項2】上記各種入力の上記入力パターンに応じて
対応する上記シンボルに関する上記第1の情報を想起す
ると共に、当該シンボルと関連付けて記憶された上記第
2の情報を想起する想起手段を具えることを特徴とする
請求項1に記載の記憶装置。 - 【請求項3】複数の入力ニューロンからなる入力層と、
複数の競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型
ニューラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種
入力の入力パターンに応じて、対応する上記入力ニュー
ロン及び上記競合ニューロン間の結合力を強めるように
して、上記シンボルに関する第1の情報を記憶する第1
のステップを具え、 上記第1のステップでは、 上記各種入力とは別に供給される上記シンボルに関する
第2の情報を、当該シンボルに対応する上記競合ニュー
ロンと関連付けてフレーム形式で記憶することを特徴と
する記憶方法。 - 【請求項4】上記各種入力の上記入力パターンに応じて
対応する上記シンボルに関する上記第1の情報を想起す
ると共に、当該シンボルと関連付けて記憶された上記第
2の情報を想起する第2のステップを具えることを特徴
とする請求項3に記載の記憶方法。 - 【請求項5】複数の入力ニューロンからなる入力層と、
複数の競合ニューロンからなる競合層とを有する競合型
ニューラルネットワークを用いて、シンボルごとの各種
入力の入力パターンに応じて、対応する上記入力ニュー
ロン及び上記競合ニューロン間の結合力を強めるように
して、上記シンボルに関する第1の情報を記憶する記憶
手段を具え、 上記記憶手段は、 上記各種入力とは別に供給される上記シンボルに関する
第2の情報を、当該シンボルに対応する上記競合ニュー
ロンと関連付けてフレーム形式で記憶することを特徴と
するロボット装置。 - 【請求項6】上記各種入力の上記入力パターンに応じて
対応する上記シンボルに関する上記第1の情報を想起す
ると共に、当該シンボルと関連付けて記憶された上記第
2の情報を想起する想起手段を具えることを特徴とする
請求項5に記載のロボット装置。
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