JP2003269133A - 排気ガス浄化装置 - Google Patents
排気ガス浄化装置Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 排気ガスの通気抵抗を増加させることなくパ
ティキュレートを捕集し、同時にパティキュレートその
他ＮＯx等の物質を高い効率で浄化することができる排
気ガス浄化装置を提供する。 【解決手段】 電気絶縁体層及び触媒層を備えた複数の
パティキュレート捕集電極、並びに、複数のパティキュ
レート捕集電極の各々に組み合わされ、電気絶縁体層に
向けて突出する複数の針状電極を備えた放電電極を具備
することを特徴とする排気ガス浄化装置である。この排
気ガス浄化装置は、パティキュレート捕集電極の断面
が、円弧状の形状を有し、円弧状の形状の凹側が、排気
ガスの流れに向けて配置され、また、パティキュレート
捕集電極が、排気ガスの流れ方向に垂直な平面状の形状
を有し、また、パティキュレート捕集電極が、排気ガス
の流れ方向に平行な平面状の形状を有する等の各種態様
で実施することができる。
ティキュレートを捕集し、同時にパティキュレートその
他ＮＯx等の物質を高い効率で浄化することができる排
気ガス浄化装置を提供する。 【解決手段】 電気絶縁体層及び触媒層を備えた複数の
パティキュレート捕集電極、並びに、複数のパティキュ
レート捕集電極の各々に組み合わされ、電気絶縁体層に
向けて突出する複数の針状電極を備えた放電電極を具備
することを特徴とする排気ガス浄化装置である。この排
気ガス浄化装置は、パティキュレート捕集電極の断面
が、円弧状の形状を有し、円弧状の形状の凹側が、排気
ガスの流れに向けて配置され、また、パティキュレート
捕集電極が、排気ガスの流れ方向に垂直な平面状の形状
を有し、また、パティキュレート捕集電極が、排気ガス
の流れ方向に平行な平面状の形状を有する等の各種態様
で実施することができる。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、ディーゼルエンジ
ン等の希薄燃焼内燃機関の排気ガスに含まれるパティキ
ュレートその他の物質の浄化に高い性能を発揮すること
ができる排気ガス浄化装置に関する。
ン等の希薄燃焼内燃機関の排気ガスに含まれるパティキ
ュレートその他の物質の浄化に高い性能を発揮すること
ができる排気ガス浄化装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】地球環境保護のため、自動車用エンジン
等の内燃機関から排出される二酸化炭素(ＣＯ2)の発生
量を抑え、かつ窒素酸化物(ＮＯx)、炭化水素(ＨＣ)、
一酸化炭素(ＣＯ)、パティキュレート等の物質の発生量
を抑えることが世界的に要請されている。
等の内燃機関から排出される二酸化炭素(ＣＯ2)の発生
量を抑え、かつ窒素酸化物(ＮＯx)、炭化水素(ＨＣ)、
一酸化炭素(ＣＯ)、パティキュレート等の物質の発生量
を抑えることが世界的に要請されている。
【０００３】ここで、ディーゼルエンジン等の希薄燃焼
内燃機関は、熱効率が高いことからＣＯ2の発生量が少
ないという特長を有する。その反面、ＮＯxを比較的多
量に発生し、さらに、粒子状物質のパティキュレートを
発生するという欠点を有する。このため、ディーゼルエ
ンジン等の希薄燃焼内燃機関の排気ガスから、これらの
パティキュレートその他ＮＯx等の物質を低減すること
が重大な課題となっており、燃料の燃焼技術、燃料の改
質技術、排気ガスの後処理技術等に開発努力が重ねられ
ている。
内燃機関は、熱効率が高いことからＣＯ2の発生量が少
ないという特長を有する。その反面、ＮＯxを比較的多
量に発生し、さらに、粒子状物質のパティキュレートを
発生するという欠点を有する。このため、ディーゼルエ
ンジン等の希薄燃焼内燃機関の排気ガスから、これらの
パティキュレートその他ＮＯx等の物質を低減すること
が重大な課題となっており、燃料の燃焼技術、燃料の改
質技術、排気ガスの後処理技術等に開発努力が重ねられ
ている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】この後処理技術として
は、主として、交互にセルを目止めしたハニカム基材を
フィルタとし、あるいは金属又はセラミック繊維をフィ
ルタとしてパティキュレートを捕集し、これらのフィル
タに白金等の触媒成分を担持してパティキュレートの燃
焼を促進させる方式のものが鋭意検討されている。
は、主として、交互にセルを目止めしたハニカム基材を
フィルタとし、あるいは金属又はセラミック繊維をフィ
ルタとしてパティキュレートを捕集し、これらのフィル
タに白金等の触媒成分を担持してパティキュレートの燃
焼を促進させる方式のものが鋭意検討されている。
【０００５】しかしながら、こうしたフィルタは、直径
又は幅が数１０μｍ以下の微細な孔又は間隙によってパ
ティキュレートを捕集するものであるため、一定のパテ
ィキュレートを捕集すると、排気ガスの通気抵抗が急激
に増加し、エンジン燃費の増大をもたらすことになる。
そして、この通気抵抗の増加は、長期間にわたる触媒の
使用により生じ得る触媒の劣化により、その頻度と程度
が高められることになる。さらに、こうしたフィルタで
は、比較的微細なパティキュレートの捕集率が低いとい
う欠点がある。
又は幅が数１０μｍ以下の微細な孔又は間隙によってパ
ティキュレートを捕集するものであるため、一定のパテ
ィキュレートを捕集すると、排気ガスの通気抵抗が急激
に増加し、エンジン燃費の増大をもたらすことになる。
そして、この通気抵抗の増加は、長期間にわたる触媒の
使用により生じ得る触媒の劣化により、その頻度と程度
が高められることになる。さらに、こうしたフィルタで
は、比較的微細なパティキュレートの捕集率が低いとい
う欠点がある。
【０００６】ところで、特開平９−１１２２４６号公報
において、コロナ放電を利用した電気的制御によってパ
ティキュレートを捕集する装置が記載されている。本発
明は、このような従来技術とは全く異なる構成により、
排気ガスの通気抵抗を増加させることなくパティキュレ
ートを捕集し、同時にパティキュレートその他ＮＯx等
の物質を高い効率で浄化することができる排気ガス浄化
装置を提供することを目的とする。
において、コロナ放電を利用した電気的制御によってパ
ティキュレートを捕集する装置が記載されている。本発
明は、このような従来技術とは全く異なる構成により、
排気ガスの通気抵抗を増加させることなくパティキュレ
ートを捕集し、同時にパティキュレートその他ＮＯx等
の物質を高い効率で浄化することができる排気ガス浄化
装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、電気絶縁
体層及び触媒層を備えた複数のパティキュレート捕集電
極、並びに、前記複数のパティキュレート捕集電極の各
々に組み合わされ、前記電気絶縁体層に向けて突出する
複数の針状電極を備えた放電電極を具備することを特徴
とする排気ガス浄化装置によって達成される。
体層及び触媒層を備えた複数のパティキュレート捕集電
極、並びに、前記複数のパティキュレート捕集電極の各
々に組み合わされ、前記電気絶縁体層に向けて突出する
複数の針状電極を備えた放電電極を具備することを特徴
とする排気ガス浄化装置によって達成される。
【０００８】本発明の排気ガス浄化装置は、排気ガスの
流れの中で放電を発生させる機能と、触媒による浄化機
能を有する。この放電機能は、パティキュレートを捕集
すると同時に、パティキュレートその他ＮＯx等の物質
を励起状態にする。このため、捕集されたパティキュレ
ートとＮＯx等の物質はより触媒作用を受けやすくな
り、触媒の浄化機能が格段に向上されることができる。
流れの中で放電を発生させる機能と、触媒による浄化機
能を有する。この放電機能は、パティキュレートを捕集
すると同時に、パティキュレートその他ＮＯx等の物質
を励起状態にする。このため、捕集されたパティキュレ
ートとＮＯx等の物質はより触媒作用を受けやすくな
り、触媒の浄化機能が格段に向上されることができる。
【０００９】即ち、放電機能が、パティキュレート捕集
機能のみならず、いわゆるプラズマアシスト触媒を発現
させ、それによって、パティキュレートの捕集と同時
に、パティキュレートその他の物質の高効率の浄化を可
能にすることができる。
機能のみならず、いわゆるプラズマアシスト触媒を発現
させ、それによって、パティキュレートの捕集と同時
に、パティキュレートその他の物質の高効率の浄化を可
能にすることができる。
【００１０】一方で、排気ガスは、パティキュレート捕
集電極の間隙を流れ、この間隙は、パティキュレートの
捕集量が多量になっても実質的に狭められることはな
い。したがって、排気ガスの流路が確保された中でパテ
ィキュレートの捕集が継続して行われ、放電と触媒の双
方の作用によってパティキュレートその他の物質が浄化
されるパティキュレート浄化装置が提供されることがで
きる。
集電極の間隙を流れ、この間隙は、パティキュレートの
捕集量が多量になっても実質的に狭められることはな
い。したがって、排気ガスの流路が確保された中でパテ
ィキュレートの捕集が継続して行われ、放電と触媒の双
方の作用によってパティキュレートその他の物質が浄化
されるパティキュレート浄化装置が提供されることがで
きる。
【００１１】
【発明の実施の形態】本発明の排気ガス浄化装置は、電
気絶縁体層及び触媒層を備えた複数のパティキュレート
捕集電極、並びに、前記複数のパティキュレート捕集電
極の各々に組み合わされ、前記電気絶縁体層に向けて突
出する複数の針状電極を備えた放電電極を具備して構成
される。こうした本発明の装置は、以下に示すような各
種の態様によって実施することができる。
気絶縁体層及び触媒層を備えた複数のパティキュレート
捕集電極、並びに、前記複数のパティキュレート捕集電
極の各々に組み合わされ、前記電気絶縁体層に向けて突
出する複数の針状電極を備えた放電電極を具備して構成
される。こうした本発明の装置は、以下に示すような各
種の態様によって実施することができる。
【００１２】図１は、本発明の排気ガス浄化装置(1)の
１つの好ましい態様をモデル的に示すものであり、複数
のパティキュレート捕集電極(2)と、それぞれの捕集電
極に組み合わされた放電電極(3)によって排気ガス浄化
装置(1)が構成され、パティキュレート捕集電極(2)の断
面が円弧状の形状を有し、円弧状の形状の凹側が排気ガ
スの流れに向けて配置される。
１つの好ましい態様をモデル的に示すものであり、複数
のパティキュレート捕集電極(2)と、それぞれの捕集電
極に組み合わされた放電電極(3)によって排気ガス浄化
装置(1)が構成され、パティキュレート捕集電極(2)の断
面が円弧状の形状を有し、円弧状の形状の凹側が排気ガ
スの流れに向けて配置される。
【００１３】排気ガスは、パティキュレート捕集電極
(2)の間隙を流れ、排気ガス中のパティキュレートは、
放電電極(3)から放出された電子を帯びてパティキュレ
ート捕集電極(2)の表面に捕集され、排気ガス中のＮＯx
等の物質とともに、パティキュレート捕集電極(2)に担
持された触媒層によって浄化される。
(2)の間隙を流れ、排気ガス中のパティキュレートは、
放電電極(3)から放出された電子を帯びてパティキュレ
ート捕集電極(2)の表面に捕集され、排気ガス中のＮＯx
等の物質とともに、パティキュレート捕集電極(2)に担
持された触媒層によって浄化される。
【００１４】ここで、図１(ａ)と図１(ｂ)は、それぞれ
本発明の排気ガス浄化装置(1)の相互に垂直な方向の断
面図で示してあるが、この排気ガス浄化装置(1)は、排
気ガスの流れ方向を軸として任意の角度に回転して使用
することができる。図２は、図１に示すパティキュレー
ト捕集電極(2)と放電電極(3)の拡大図である。パティキ
ュレート捕集電極(2)は、導電体(4)、絶縁体層(5)、及
び触媒層(6)を含んで構成され、放電電極(3)は、導電性
の棒材(7)、及び針状電極(8)を含んで構成される。
本発明の排気ガス浄化装置(1)の相互に垂直な方向の断
面図で示してあるが、この排気ガス浄化装置(1)は、排
気ガスの流れ方向を軸として任意の角度に回転して使用
することができる。図２は、図１に示すパティキュレー
ト捕集電極(2)と放電電極(3)の拡大図である。パティキ
ュレート捕集電極(2)は、導電体(4)、絶縁体層(5)、及
び触媒層(6)を含んで構成され、放電電極(3)は、導電性
の棒材(7)、及び針状電極(8)を含んで構成される。
【００１５】ここで、これらの構成材料は、目的とする
特性を有して排気ガス雰囲気に耐久性のある任意の導電
性材料からなることができるが、自動車の振動等に耐え
るように、例えば、放電電極(3)と導電体(4)は、銅等の
金属材料から形成され、絶縁体層(5)は、ガラス材料を
張り付けて又はガラス材料を加熱溶融して導電体(4)に
被覆させて形成され、触媒層(6)は、無機バインダー層
に、白金等の触媒成分が担持された触媒担体を部分的に
埋設させて形成されるのが、好ましい態様として例示さ
れる。
特性を有して排気ガス雰囲気に耐久性のある任意の導電
性材料からなることができるが、自動車の振動等に耐え
るように、例えば、放電電極(3)と導電体(4)は、銅等の
金属材料から形成され、絶縁体層(5)は、ガラス材料を
張り付けて又はガラス材料を加熱溶融して導電体(4)に
被覆させて形成され、触媒層(6)は、無機バインダー層
に、白金等の触媒成分が担持された触媒担体を部分的に
埋設させて形成されるのが、好ましい態様として例示さ
れる。
【００１６】図３は、本発明の排気ガス浄化装置(1)の
別の好ましい態様をモデル的に示すものであり、複数の
パティキュレート捕集電極(2)と、それぞれの捕集電極
に組み合わされた放電電極(3)によって排気ガス浄化装
置(1)が構成され、パティキュレート捕集電極(2)は排気
ガスの流れ方向に垂直な平面状の形状を有する。図４
は、本発明の排気ガス浄化装置(1)のさらに別の好まし
い態様をモデル的に例示するものであり、この態様にお
いては、パティキュレート捕集電極(2)は排気ガスの流
れ方向に平行な平面状の形状を有する。
別の好ましい態様をモデル的に示すものであり、複数の
パティキュレート捕集電極(2)と、それぞれの捕集電極
に組み合わされた放電電極(3)によって排気ガス浄化装
置(1)が構成され、パティキュレート捕集電極(2)は排気
ガスの流れ方向に垂直な平面状の形状を有する。図４
は、本発明の排気ガス浄化装置(1)のさらに別の好まし
い態様をモデル的に例示するものであり、この態様にお
いては、パティキュレート捕集電極(2)は排気ガスの流
れ方向に平行な平面状の形状を有する。
【００１７】これらの図３〜４に示した態様において
は、図１に示した態様と同様に、排気ガスは、パティキ
ュレート捕集電極(2)の間隙を流れ、排気ガス中のパテ
ィキュレートは、パティキュレート捕集電極(2)の表面
に捕集され、排気ガス中のＮＯx等の物質とともに、パ
ティキュレート捕集電極(2)に担持された触媒層によっ
て浄化される。また、図３〜４に示した態様のパティキ
ュレート捕集電極(2)は、図２に示したと同様に、導電
体、絶縁体層、及び触媒層を含んで構成される。
は、図１に示した態様と同様に、排気ガスは、パティキ
ュレート捕集電極(2)の間隙を流れ、排気ガス中のパテ
ィキュレートは、パティキュレート捕集電極(2)の表面
に捕集され、排気ガス中のＮＯx等の物質とともに、パ
ティキュレート捕集電極(2)に担持された触媒層によっ
て浄化される。また、図３〜４に示した態様のパティキ
ュレート捕集電極(2)は、図２に示したと同様に、導電
体、絶縁体層、及び触媒層を含んで構成される。
【００１８】これらの態様の触媒層に含まれる触媒成分
は、パティキュレートの燃焼を促進する、ＮＯxの還元
浄化を促進する、及びＨＣとＣＯの燃焼を促進する白金
等の貴金属が適切であり、このほか、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属のＮＯx吸蔵材等の助触媒成分を含め
ることができる。
は、パティキュレートの燃焼を促進する、ＮＯxの還元
浄化を促進する、及びＨＣとＣＯの燃焼を促進する白金
等の貴金属が適切であり、このほか、アルカリ金属又は
アルカリ土類金属のＮＯx吸蔵材等の助触媒成分を含め
ることができる。
【００１９】なお、図１、図３〜４のいずれの態様にお
いても、導電体の厚さは０.１〜２ｍｍ、絶縁体層と触
媒層の厚さは、１０μｍ〜５ｍｍが一応の目安である。
また、パティキュレート捕集電極の間隙は、排気ガス量
によっても異なるため一概ではないが、１〜２０ｍｍが
一応の目安である。この間隙は、パティキュレートの捕
集によっては実質的に変化なく、これにより排気ガスの
流路が確保される。
いても、導電体の厚さは０.１〜２ｍｍ、絶縁体層と触
媒層の厚さは、１０μｍ〜５ｍｍが一応の目安である。
また、パティキュレート捕集電極の間隙は、排気ガス量
によっても異なるため一概ではないが、１〜２０ｍｍが
一応の目安である。この間隙は、パティキュレートの捕
集によっては実質的に変化なく、これにより排気ガスの
流路が確保される。
【００２０】また、図１、図３〜４のいずれの態様にお
いても、パティキュレート捕集電極と放電電極の間に印
加される電圧は、パティキュレートの目的とする捕集
率、ＮＯx等の目的とする浄化率、排気ガス量等によっ
て適宜選択される直流電圧であるが、電力効率の面から
は、限定されるものではないが、数１００Ｈｚ×数１０
ｋＶの直流パルス電圧が好ましい。
いても、パティキュレート捕集電極と放電電極の間に印
加される電圧は、パティキュレートの目的とする捕集
率、ＮＯx等の目的とする浄化率、排気ガス量等によっ
て適宜選択される直流電圧であるが、電力効率の面から
は、限定されるものではないが、数１００Ｈｚ×数１０
ｋＶの直流パルス電圧が好ましい。
【００２１】
【実施例】実施例１
直径２０ｍｍ×長さ１００ｍｍ×厚さ１ｍｍの銅製パイ
プを縦方向にそって半分に切断し、半円筒形の電極を作
成した。この電極の表面に絶縁体層として厚さ２ｍｍの
ガラス層を、アルミナ系無機バインダーを用いて張り付
けた。次いで、このガラス層の表面にアルミナ系無機バ
インダーを被覆し、この被覆面にＰｔ／ＣｅＯ2触媒(Ｐ
ｔ濃度２質量％)を振りかけ、電極１枚あたり５ｇのＰ
ｔ／ＣｅＯ2触媒を固定した。
プを縦方向にそって半分に切断し、半円筒形の電極を作
成した。この電極の表面に絶縁体層として厚さ２ｍｍの
ガラス層を、アルミナ系無機バインダーを用いて張り付
けた。次いで、このガラス層の表面にアルミナ系無機バ
インダーを被覆し、この被覆面にＰｔ／ＣｅＯ2触媒(Ｐ
ｔ濃度２質量％)を振りかけ、電極１枚あたり５ｇのＰ
ｔ／ＣｅＯ2触媒を固定した。
【００２２】この電極のＰｔ／ＣｅＯ2触媒に、さらに
酢酸リチウム水溶液を用いてリチウムを電極１枚あたり
０.０１モルの量で担持した後、５００℃で１時間焼成
し、Ｐｔ／Ｌｉ／ＣｅＯ2触媒層を形成して、捕集電極
を作成した。別に、断面３ｍｍ×３ｍｍ×長さ１００ｍ
ｍの銅製角材を用意し、この端から１０ｍｍ、３０ｍ
ｍ、５０ｍｍ、７０ｍｍ、９０ｍｍの位置に長さ１３ｍ
ｍの先が尖った銅線(針状電極)を、銅製角材から１０ｍ
ｍ突出させて取り付け、放電電極を作成した。これらの
捕集電極と放電電極を図１に示すように配置し、本発明
の排気ガス浄化装置を構成した。この装置における電極
配置部分の大きさは、断面が１００ｍｍ×１４０ｍｍ
で、排気ガスの流れ方向の長さは１７０ｍｍであった。
酢酸リチウム水溶液を用いてリチウムを電極１枚あたり
０.０１モルの量で担持した後、５００℃で１時間焼成
し、Ｐｔ／Ｌｉ／ＣｅＯ2触媒層を形成して、捕集電極
を作成した。別に、断面３ｍｍ×３ｍｍ×長さ１００ｍ
ｍの銅製角材を用意し、この端から１０ｍｍ、３０ｍ
ｍ、５０ｍｍ、７０ｍｍ、９０ｍｍの位置に長さ１３ｍ
ｍの先が尖った銅線(針状電極)を、銅製角材から１０ｍ
ｍ突出させて取り付け、放電電極を作成した。これらの
捕集電極と放電電極を図１に示すように配置し、本発明
の排気ガス浄化装置を構成した。この装置における電極
配置部分の大きさは、断面が１００ｍｍ×１４０ｍｍ
で、排気ガスの流れ方向の長さは１７０ｍｍであった。
【００２３】実施例２
実施例１における半円筒形の電極に代えて、幅３１ｍｍ
×長さ１００ｍｍ×厚さ１ｍｍの銅板を用いた以外は実
施例１と同様にして、Ｐｔ／Ｌｉ／ＣｅＯ2触媒層を有
する平板状の捕集電極を作成した。次いで、これらの捕
集電極と、実施例１と同様にして作成した放電電極を、
図３に示すように配置し、本発明の排気ガス浄化装置を
構成した。この装置における電極配置部分の大きさは、
断面が１００ｍｍ×２２０ｍｍで、排気ガスの流れ方向
の長さは１７０ｍｍであった。
×長さ１００ｍｍ×厚さ１ｍｍの銅板を用いた以外は実
施例１と同様にして、Ｐｔ／Ｌｉ／ＣｅＯ2触媒層を有
する平板状の捕集電極を作成した。次いで、これらの捕
集電極と、実施例１と同様にして作成した放電電極を、
図３に示すように配置し、本発明の排気ガス浄化装置を
構成した。この装置における電極配置部分の大きさは、
断面が１００ｍｍ×２２０ｍｍで、排気ガスの流れ方向
の長さは１７０ｍｍであった。
【００２４】実施例３
実施例２における電極の配置を図４のようにした以外
は、実施例２と同様にして、本発明の排気ガス浄化装置
を構成した。この装置における電極配置部分の大きさ
は、断面が１００ｍｍ×１７０ｍｍで、排気ガスの流れ
方向の長さは２２０ｍｍであった。
は、実施例２と同様にして、本発明の排気ガス浄化装置
を構成した。この装置における電極配置部分の大きさ
は、断面が１００ｍｍ×１７０ｍｍで、排気ガスの流れ
方向の長さは２２０ｍｍであった。
【００２５】−性能評価−
実施例１〜３の排気ガス浄化装置に、発電器用ディーゼ
ルエンジン(最高出力２.０ｋＷ)からの３００℃の排気
ガスを流通させ、放電電極と捕集電極の間に周波数２５
０Ｈｚ×３０ｋＶの電圧を加えた状態で、排気ガス浄化
装置の入口と出口でパティキュレート濃度をスモークメ
ーター(SOKKEN GSM-3）で測定した。
ルエンジン(最高出力２.０ｋＷ)からの３００℃の排気
ガスを流通させ、放電電極と捕集電極の間に周波数２５
０Ｈｚ×３０ｋＶの電圧を加えた状態で、排気ガス浄化
装置の入口と出口でパティキュレート濃度をスモークメ
ーター(SOKKEN GSM-3）で測定した。
【００２６】この結果から求められたパティキュレート
浄化率は下記の通りであった。この結果から、実施例１
〜３の排気ガス浄化装置はいずれもパティキュレートを
浄化すること、実施例１の排気ガス浄化装置が中でも高
いパティキュレート浄化率を示すことが分かる。 排気ガス浄化装置 パティキュレート浄化率 ％ 実施例１ ６８ 実施例２ ５１ 実施例３ ３９
浄化率は下記の通りであった。この結果から、実施例１
〜３の排気ガス浄化装置はいずれもパティキュレートを
浄化すること、実施例１の排気ガス浄化装置が中でも高
いパティキュレート浄化率を示すことが分かる。 排気ガス浄化装置 パティキュレート浄化率 ％ 実施例１ ６８ 実施例２ ５１ 実施例３ ３９
【００２７】
【発明の効果】排気ガスの通気抵抗が小さく、パティキ
ュレートその他の物質の浄化に高い性能を発揮する排気
ガス浄化装置を提供することができる。
ュレートその他の物質の浄化に高い性能を発揮する排気
ガス浄化装置を提供することができる。
【図１】本発明の排気ガス浄化装置の１つの態様を例示
するモデル図である。
するモデル図である。
【図２】図１の排気ガス浄化装置を構成するパティキュ
レート捕集電極と放電電極の拡大図である。
レート捕集電極と放電電極の拡大図である。
【図３】本発明の排気ガス浄化装置の別な態様を例示す
るモデル図である。
るモデル図である。
【図４】本発明の排気ガス浄化装置の別な態様を例示す
るモデル図である。
るモデル図である。
１…排気ガス浄化装置
２…パティキュレート捕集電極
３…放電電極
４…導電体
５…絶縁体層
６…触媒層
７…導電性棒材
８…針状電極
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 ＦＩ テーマコート゛(参考）
Ｂ０３Ｃ 3/38 Ｂ０３Ｃ 3/40 Ａ
3/40 3/41 Ｂ
3/41 3/45 Ｚ
3/45 3/47
3/47 Ｆ０１Ｎ 3/08 Ｃ
Ｆ０１Ｎ 3/08 3/24 Ａ
3/24 3/28 ３０１Ｃ
3/28 ３０１ Ｂ０１Ｄ 53/36 １０３Ｃ
Ｆターム(参考） 3G090 AA06 EA02
3G091 AA02 AA18 AB02 AB04 AB13
AB14 BA00 BA14 BA15 BA19
GB02W GB03W GB04W GB06W
GB10W GB16X HA14
4D048 AA13 AB01 BA03X BA14X
BA19X BA30X BA39X BA41X
BB03 BB04 CC32 CC38 CC41
CD03 EA02
4D054 AA02 BA06 BB04 BB12 BC02
Claims (4)
- 【請求項１】 電気絶縁体層及び触媒層を備えた複数の
パティキュレート捕集電極、並びに、前記複数のパティ
キュレート捕集電極の各々に組み合わされ、前記電気絶
縁体層に向けて突出する複数の針状電極を備えた放電電
極を具備することを特徴とする排気ガス浄化装置。 - 【請求項２】 前記パティキュレート捕集電極の断面
が、円弧状の形状を有し、前記円弧状の形状の凹側が、
排気ガスの流れに向けて配置された請求項１に記載の排
気ガス浄化装置。 - 【請求項３】 前記パティキュレート捕集電極が、排気
ガスの流れ方向に垂直な平面状の形状を有する請求項１
に記載の排気ガス浄化装置。 - 【請求項４】 前記パティキュレート捕集電極が、排気
ガスの流れ方向に平行な平面状の形状を有する請求項１
に記載の排気ガス浄化装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002072322A JP2003269133A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 排気ガス浄化装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2002072322A JP2003269133A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 排気ガス浄化装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2003269133A true JP2003269133A (ja) | 2003-09-25 |
Family
ID=29202351
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2002072322A Pending JP2003269133A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 排気ガス浄化装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2003269133A (ja) |
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- 2002-03-15 JP JP2002072322A patent/JP2003269133A/ja active Pending
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