JP2003268514A - 黄銅の製造方法 - Google Patents
黄銅の製造方法Info
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- JP2003268514A JP2003268514A JP2002071178A JP2002071178A JP2003268514A JP 2003268514 A JP2003268514 A JP 2003268514A JP 2002071178 A JP2002071178 A JP 2002071178A JP 2002071178 A JP2002071178 A JP 2002071178A JP 2003268514 A JP2003268514 A JP 2003268514A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】溶体化処理に伴う残留応力による時期割れを防
止し、溶体化処理による優れた強度および延性の確保を
目的とした黄銅の製造方法を提供する。 【解決手段】見掛け上のZn含有量が30〜50wt%
であり、α相とβ相との2相結晶組織からなる黄銅を準
備する工程、その後100〜300℃の焼鈍を施す工程
とを少なくとも有することを特徴とする黄銅の製造方
法、また、前記第三元素は、Snとし、更に、β相が1
5%以上の面積比率を有し、且つ、β相中のSn濃度
が、1.5wt%以上であることを特徴とする黄銅の製
造方法とした。
止し、溶体化処理による優れた強度および延性の確保を
目的とした黄銅の製造方法を提供する。 【解決手段】見掛け上のZn含有量が30〜50wt%
であり、α相とβ相との2相結晶組織からなる黄銅を準
備する工程、その後100〜300℃の焼鈍を施す工程
とを少なくとも有することを特徴とする黄銅の製造方
法、また、前記第三元素は、Snとし、更に、β相が1
5%以上の面積比率を有し、且つ、β相中のSn濃度
が、1.5wt%以上であることを特徴とする黄銅の製
造方法とした。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、黄銅の改良に関す
るものである。
るものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】α+βの2相黄銅は、α相の
優れた延性とβ相の優れた強度を持ちあわせた材料であ
り、加工のし易い材料として、種々の用途に利用されて
いるが、材料の強度として、更に、高い強度が要求され
る場合がある。
優れた延性とβ相の優れた強度を持ちあわせた材料であ
り、加工のし易い材料として、種々の用途に利用されて
いるが、材料の強度として、更に、高い強度が要求され
る場合がある。
【0003】その為に、黄銅に第三元素を固溶させ、固
溶温度域以上の温度に加熱した後(結晶組織としてはα
+βの2相組織を形成)、急冷して第三元素を過飽和に
固溶する過飽和固溶体を作る溶体化処理を施すことによ
り高強度、耐磨耗、耐衝撃性、延性など種々の特性に優
れた黄銅を提供できる。
溶温度域以上の温度に加熱した後(結晶組織としてはα
+βの2相組織を形成)、急冷して第三元素を過飽和に
固溶する過飽和固溶体を作る溶体化処理を施すことによ
り高強度、耐磨耗、耐衝撃性、延性など種々の特性に優
れた黄銅を提供できる。
【0004】しかし、急冷処理において、黄銅の外部と
内部の冷却速度の違いから、熱応力による残留応力が発
生する。この残留応力によって時期割れが発生すること
があり、製品とするまでに内部応力を緩和または除去す
る必要がある。一般的に、黄銅は、製造工程において冷
間加工における内部応力が発生し、最終工程付近で応力
除去の熱処理を施している。このときの温度は300℃よ
り高く、500℃程度であり、この条件を上記溶体化した
材料に適用すると、溶体化処理の効果が無くなり、強度
および延性等が低下する。
内部の冷却速度の違いから、熱応力による残留応力が発
生する。この残留応力によって時期割れが発生すること
があり、製品とするまでに内部応力を緩和または除去す
る必要がある。一般的に、黄銅は、製造工程において冷
間加工における内部応力が発生し、最終工程付近で応力
除去の熱処理を施している。このときの温度は300℃よ
り高く、500℃程度であり、この条件を上記溶体化した
材料に適用すると、溶体化処理の効果が無くなり、強度
および延性等が低下する。
【0005】本発明は、溶体化処理による優れた強度お
よび延性を確保したまま、残留応力を緩和または除去
し、時期割れを防止することを目的とした黄銅の製造方
法を提供する。
よび延性を確保したまま、残留応力を緩和または除去
し、時期割れを防止することを目的とした黄銅の製造方
法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題に
基づきなされたものであって、見掛け上のZn含有量が
30〜50wt%であり、溶体化処理によって、第三元
素を固溶させたα相とβ相との2相結晶組織からなる黄
銅に100〜300℃の焼鈍を施すことを特徴とする黄
銅の製造方法とし、溶体化によって黄銅内部に残った残
留応力を低温度の焼鈍を施すことにより、ステンレス並
みの強度および延性を維持したまま除去でき、熱応力に
よる時期割れを防止することができる黄銅を提供できる
ものである。
基づきなされたものであって、見掛け上のZn含有量が
30〜50wt%であり、溶体化処理によって、第三元
素を固溶させたα相とβ相との2相結晶組織からなる黄
銅に100〜300℃の焼鈍を施すことを特徴とする黄
銅の製造方法とし、溶体化によって黄銅内部に残った残
留応力を低温度の焼鈍を施すことにより、ステンレス並
みの強度および延性を維持したまま除去でき、熱応力に
よる時期割れを防止することができる黄銅を提供できる
ものである。
【0007】また、前記第三元素として、Snを用い
た。Snは、結晶組織のすべり面を阻害しない大きさ
で、結晶相に固溶できるので、強度及び延性の向上の両
者を満足させることができるものである。
た。Snは、結晶組織のすべり面を阻害しない大きさ
で、結晶相に固溶できるので、強度及び延性の向上の両
者を満足させることができるものである。
【0008】また、前記黄銅は、β相が15%以上の面
積比率を有し、且つ、β相中のSn濃度が、1.5wt
%以上とし、β相による歪みの回復を効果的に利用し、
且つ、β相中へSnを1.5wt%以上固溶させること
で、耐食性に劣るβ相の耐食性を向上させた。
積比率を有し、且つ、β相中のSn濃度が、1.5wt
%以上とし、β相による歪みの回復を効果的に利用し、
且つ、β相中へSnを1.5wt%以上固溶させること
で、耐食性に劣るβ相の耐食性を向上させた。
【0009】前記黄銅は、γ相を有することで、切削性
や耐蝕性に優れた黄銅とすることができる。この際、γ
相は、0.1〜3μm程度の素材の延性を阻害しない程
度の微細な結晶とすることが望ましい。
や耐蝕性に優れた黄銅とすることができる。この際、γ
相は、0.1〜3μm程度の素材の延性を阻害しない程
度の微細な結晶とすることが望ましい。
【0010】
【実施の形態】本発明を更に詳述する。α相及びβ相の
結晶組織を持った黄銅としては、Cu60%のZn40
%の黄銅が良く知られているが、第3元素として、S
n、Al、Mn、Feなどの金属を添加して特性の改善
をしたものがある。この第3元素の添加は、Znが増減
したような結晶組織を生じさせ、それに対応した性質を
示すことが知られていることから、見掛け上のZn含有
量というものが利用されている。
結晶組織を持った黄銅としては、Cu60%のZn40
%の黄銅が良く知られているが、第3元素として、S
n、Al、Mn、Feなどの金属を添加して特性の改善
をしたものがある。この第3元素の添加は、Znが増減
したような結晶組織を生じさせ、それに対応した性質を
示すことが知られていることから、見掛け上のZn含有
量というものが利用されている。
【0011】具体的には、「見掛け上のZn含有量」と
いう用語は、AをCu含有量[wt%]、BをZn含有
量[wt%]、tを添加した第3元素(例えばSn)の
Zn当量、Qをその第3元素の含有量[wt%]とした
とき、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×1
00」の意味で用られるものである。ここで、第3元素
のZn当量は、各元素固有の値であり、例えば、Snで
は、2、Alでは、6.0、Mnでは、0.5といった
ものとなる。
いう用語は、AをCu含有量[wt%]、BをZn含有
量[wt%]、tを添加した第3元素(例えばSn)の
Zn当量、Qをその第3元素の含有量[wt%]とした
とき、「{(B+t・Q)/(A+B+t・Q)}×1
00」の意味で用られるものである。ここで、第3元素
のZn当量は、各元素固有の値であり、例えば、Snで
は、2、Alでは、6.0、Mnでは、0.5といった
ものとなる。
【0012】本発明では、見掛け上のZn含有量を30
〜50wt%の範囲のものを利用するが、α+βの2相
を有する結晶組織に適用できる発明であることから、本
範囲に限定されるものではない。また、第3元素とし
て、Snを利用し、Snをβ相中に多く固溶すること
で、β相の耐食性を向上させることができる。更に、溶
体化処理をすることで、Snを過飽和に結晶中、特に、
β相中に固溶させることができ、強度の向上と延性の低
下の抑制が可能となり、高い強度と冷間加工性に優れた
延性を持ちあわせた黄銅を提供できるものであり、Sn
の添加量としては、0.5〜20wt%が望ましい。
0.5wt%より小さいと、Snの添加効果としての、
強度向上、延性確保、耐食性向上などの効果が発揮でき
ず、20wt%より多いとα+βの2相の結晶組織をと
ることが難しくなるので、20wt%以下としている。
〜50wt%の範囲のものを利用するが、α+βの2相
を有する結晶組織に適用できる発明であることから、本
範囲に限定されるものではない。また、第3元素とし
て、Snを利用し、Snをβ相中に多く固溶すること
で、β相の耐食性を向上させることができる。更に、溶
体化処理をすることで、Snを過飽和に結晶中、特に、
β相中に固溶させることができ、強度の向上と延性の低
下の抑制が可能となり、高い強度と冷間加工性に優れた
延性を持ちあわせた黄銅を提供できるものであり、Sn
の添加量としては、0.5〜20wt%が望ましい。
0.5wt%より小さいと、Snの添加効果としての、
強度向上、延性確保、耐食性向上などの効果が発揮でき
ず、20wt%より多いとα+βの2相の結晶組織をと
ることが難しくなるので、20wt%以下としている。
【0013】溶体化処理としては、上記組成範囲の黄銅
を480〜780℃に加熱して、400℃まで5〜10
00K/secの冷却速度で、急冷することにより行わ
れる。または、上記組成の黄銅を製造する各工程後、即
ち、鋳造後、熱間押出し後、鍛造後に急冷することによ
り行われる。
を480〜780℃に加熱して、400℃まで5〜10
00K/secの冷却速度で、急冷することにより行わ
れる。または、上記組成の黄銅を製造する各工程後、即
ち、鋳造後、熱間押出し後、鍛造後に急冷することによ
り行われる。
【0014】上記により得られるα+βの2相の結晶組
織は、溶体化処理によって内部に残留応力を持っている
ため、特殊な環境下では一定期間後に突然割れるという
時期割れを起こす危険性を持っている。この残留応力を
除去するためには熱処理を施す必要があるが、一般的に
行われる300℃より高く、500℃程度の熱処理で
は、溶体化処理により形成された過飽和固溶体が熱分解
し、強度および延性が低下する。そこで、残留応力のあ
る溶体化処理した黄銅を100〜300℃で熱処理する
と、過飽和固溶体であるβ相は熱分解や再結晶を起こさ
ず、回復のみがおきるため、強度および延性を損なうこ
となく残留応力だけを緩和または除去することができ
る。
織は、溶体化処理によって内部に残留応力を持っている
ため、特殊な環境下では一定期間後に突然割れるという
時期割れを起こす危険性を持っている。この残留応力を
除去するためには熱処理を施す必要があるが、一般的に
行われる300℃より高く、500℃程度の熱処理で
は、溶体化処理により形成された過飽和固溶体が熱分解
し、強度および延性が低下する。そこで、残留応力のあ
る溶体化処理した黄銅を100〜300℃で熱処理する
と、過飽和固溶体であるβ相は熱分解や再結晶を起こさ
ず、回復のみがおきるため、強度および延性を損なうこ
となく残留応力だけを緩和または除去することができ
る。
【0015】また、α相とβ相の面積比率は、α相20
〜85%、β相15%以上が望ましい。この範囲は、α相
としては、黄銅の延性を十分に確保するために望ましい
面積比率であり、β相としては、Snが過飽和に固溶す
ることにより黄銅の強度をより高めるために望ましい面
積比率である。
〜85%、β相15%以上が望ましい。この範囲は、α相
としては、黄銅の延性を十分に確保するために望ましい
面積比率であり、β相としては、Snが過飽和に固溶す
ることにより黄銅の強度をより高めるために望ましい面
積比率である。
【0016】焼鈍については100〜300℃の比較的
低温度で行う。100℃より低いと、β相の回復が不十
分で残留応力を十分に緩和できず、また、300℃より
高いとβ相の熱分解が起き始め、強度および延性が低下
する。また、時間については、10分から5時間行うの
が良い。10分より短いとβ相の回復が十分に行えず、
残留応力の緩和が不十分で、5時間より長いとβ相の熱
分解が起き始め、強度および延性が低下する。また、γ
相を利用する際には、Sn濃度を比較的高くし、焼鈍の
温度も、200〜300℃と高めの温度を利用する。
低温度で行う。100℃より低いと、β相の回復が不十
分で残留応力を十分に緩和できず、また、300℃より
高いとβ相の熱分解が起き始め、強度および延性が低下
する。また、時間については、10分から5時間行うの
が良い。10分より短いとβ相の回復が十分に行えず、
残留応力の緩和が不十分で、5時間より長いとβ相の熱
分解が起き始め、強度および延性が低下する。また、γ
相を利用する際には、Sn濃度を比較的高くし、焼鈍の
温度も、200〜300℃と高めの温度を利用する。
【0017】以下、更に、具体的な実施例により詳細に
説明する。実施例として、Cuを61.2wt%、Sn
を2.1wt%、残りをZnとした組成(見掛けのZn
含有量は、40.9wt%)で、図1に示す製造工程の
一例を用いて、評価を行った。組成調整された原料を溶
解し、鋳造し、ビレットを製造する。その後、ビレット
を適当な大きさに、切断し、再結晶温度域まで加熱し、
本材料では、550〜650℃で加熱して、熱間押出し
を行いφ20の棒材を製造する。棒材は、熱間押出し
後、空冷される。空冷の為、結晶組織にγ相がでる場合
があるが、後工程でこのγ相は、無くなる為、延性の低
下を引き起こすことはない。次に、棒材を長さ40mm
程度に切断し、約700℃まで加熱して熱間鍛造により
図2に示す給水部材1を成形する。給水部材1は、温水
洗浄便器等の器具へ水を供給する部分に利用する給水部
材1であり、器具へ回転可能に取付けられる器具取付け
部2と図示しない給水管に螺合により固定接続される給
水接続部3からなる。この鍛造品に溶体化処理を施す。
即ち、鍛造品を素材の固溶温度域の530℃以上に加熱
した後、冷媒中に投下して、急冷(例えば、水冷)す
る。溶体化処理により、上記したとおり特性に優れたα
+βの2相の結晶組織をえることができる。溶体化処理
は、熱間鍛造直後の鍛造品をそのまま、冷媒中に投下し
ても良い。このままでは、熱応力が内部に残留しており
時期割れを引き起こす恐れがある。そのため、上記した
範囲で焼鈍を行い、残留応力を緩和または除去する。
説明する。実施例として、Cuを61.2wt%、Sn
を2.1wt%、残りをZnとした組成(見掛けのZn
含有量は、40.9wt%)で、図1に示す製造工程の
一例を用いて、評価を行った。組成調整された原料を溶
解し、鋳造し、ビレットを製造する。その後、ビレット
を適当な大きさに、切断し、再結晶温度域まで加熱し、
本材料では、550〜650℃で加熱して、熱間押出し
を行いφ20の棒材を製造する。棒材は、熱間押出し
後、空冷される。空冷の為、結晶組織にγ相がでる場合
があるが、後工程でこのγ相は、無くなる為、延性の低
下を引き起こすことはない。次に、棒材を長さ40mm
程度に切断し、約700℃まで加熱して熱間鍛造により
図2に示す給水部材1を成形する。給水部材1は、温水
洗浄便器等の器具へ水を供給する部分に利用する給水部
材1であり、器具へ回転可能に取付けられる器具取付け
部2と図示しない給水管に螺合により固定接続される給
水接続部3からなる。この鍛造品に溶体化処理を施す。
即ち、鍛造品を素材の固溶温度域の530℃以上に加熱
した後、冷媒中に投下して、急冷(例えば、水冷)す
る。溶体化処理により、上記したとおり特性に優れたα
+βの2相の結晶組織をえることができる。溶体化処理
は、熱間鍛造直後の鍛造品をそのまま、冷媒中に投下し
ても良い。このままでは、熱応力が内部に残留しており
時期割れを引き起こす恐れがある。そのため、上記した
範囲で焼鈍を行い、残留応力を緩和または除去する。
【0018】評価結果を表1に示す。SCC評価方法
は、25%NH3雰囲気で24時間放置し、残留応力に
よる割れの発生を観察した。「割れなし」を○、「割れ
あり」を×とした。また、破断トルク測定方法は、給水
部材1を製品に取り付けた状態で、器具取り付け部2を
固定し、給水接続部3にナットを取り付け、レンチにて
トルクを掛け、給水部材1の破断した際のトルクを計測
した。
は、25%NH3雰囲気で24時間放置し、残留応力に
よる割れの発生を観察した。「割れなし」を○、「割れ
あり」を×とした。また、破断トルク測定方法は、給水
部材1を製品に取り付けた状態で、器具取り付け部2を
固定し、給水接続部3にナットを取り付け、レンチにて
トルクを掛け、給水部材1の破断した際のトルクを計測
した。
【0019】
【表1】
【0020】比較例1を低温焼鈍することで実施例1、
2、3、比較例2が得られる。強度は若干低下するがS
CCによる割れが起きにくくなる。また、焼鈍温度が高
いほど破断トルクは低下し、比較例2に示す320℃で
はβ相が熱分解したため強度は大きく低下した。破断ト
ルクについては、延性に優れ、強度が高いほど大きな値
となる。
2、3、比較例2が得られる。強度は若干低下するがS
CCによる割れが起きにくくなる。また、焼鈍温度が高
いほど破断トルクは低下し、比較例2に示す320℃で
はβ相が熱分解したため強度は大きく低下した。破断ト
ルクについては、延性に優れ、強度が高いほど大きな値
となる。
【0021】
【発明の効果】本発明よれば、溶体化処理後、100〜
300℃の低温焼鈍を施すことで、時期割れを防止し、
強度と伸びを確保した黄銅を提供できる。
300℃の低温焼鈍を施すことで、時期割れを防止し、
強度と伸びを確保した黄銅を提供できる。
【図1】 本発明の製造工程の一例を示す図である。
【図2】 特性評価に用いた鍛造品の外観である。
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C22F 1/00 C22F 1/00 630B
630D
630K
640 640A
691 691B
Claims (4)
- 【請求項1】見掛け上のZn含有量が30〜50wt%
であり、溶体化処理によって、第三元素を固溶させたα
相とβ相との2相結晶組織からなる黄銅を100〜30
0℃の焼鈍を施すことを特徴とする黄銅の製造方法。 - 【請求項2】前記第三元素は、Snであることを特徴と
請求項1記載の黄銅の製造方法。 - 【請求項3】前記黄銅は、β相が15%以上の面積比率
を有し、且つ、β相中のSn濃度が、1.5wt%以上
であることを特徴とする請求項2項記載の黄銅の製造方
法。 - 【請求項4】前記黄銅は、焼鈍後、γ相を有しているこ
とを特徴とする1乃至3記載の黄銅の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002071178A JP2003268514A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 黄銅の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002071178A JP2003268514A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 黄銅の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003268514A true JP2003268514A (ja) | 2003-09-25 |
Family
ID=29201527
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002071178A Pending JP2003268514A (ja) | 2002-03-15 | 2002-03-15 | 黄銅の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003268514A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100732553B1 (ko) | 2005-06-28 | 2007-06-27 | 인하대학교 산학협력단 | 초소성 성형능이 우수한 2상 황동합금의 제조방법 |
CN100455686C (zh) * | 2006-12-29 | 2009-01-28 | 江苏大学 | 一种铜锌铝形状记忆合金耐磨材料及其制备方法 |
US11473172B2 (en) | 2017-03-24 | 2022-10-18 | Ihi Corporation | Wear-resistant copper-zinc alloy and mechanical device using same |
-
2002
- 2002-03-15 JP JP2002071178A patent/JP2003268514A/ja active Pending
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
KR100732553B1 (ko) | 2005-06-28 | 2007-06-27 | 인하대학교 산학협력단 | 초소성 성형능이 우수한 2상 황동합금의 제조방법 |
CN100455686C (zh) * | 2006-12-29 | 2009-01-28 | 江苏大学 | 一种铜锌铝形状记忆合金耐磨材料及其制备方法 |
US11473172B2 (en) | 2017-03-24 | 2022-10-18 | Ihi Corporation | Wear-resistant copper-zinc alloy and mechanical device using same |
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