JP2003268470A - ろう付け用アルミニウム合金複合材 - Google Patents
ろう付け用アルミニウム合金複合材Info
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Abstract
して使用された場合の内面側(クーラント側)の耐食性
が優れており、薄肉化が可能なろう付用アルミニウム合
金複合材を提供する。 【解決手段】 心材1の片面にAl−Si系ろう材3が
形成され、他面に皮材2が全板厚の6乃至30%のクラ
ッド率で形成されている。心材1は、Mg:0.2質量
%以下、Cr:0.3質量%以下、Fe:0.2質量%
以下、Cu:0.2乃至1.0質量%、Si:0.05
乃至1.3質量%、Mn:0.3乃至1.8質量%、T
i:0.02乃至0.3質量%を含有し、Cu+Siが
2.0質量%以下である。皮材2は、Zn:2乃至9質
量%であり、Mn:0.3乃至1.8質量%及び/又は
Si:0.04乃至1.2質量%を含有し、更に、F
e:0.02〜0.25質量%、Cr:0.01〜0.
30質量%、Mg:0.005〜0.15質量%、及び
/又はCu:0.001〜0.15質量%を含有する。
Description
タのチューブ及びプレート等に使用されるブレージング
シートとして好適のアルミニウム合金複合材に関し、特
に、高強度であると共に、ラジエータチューブとして使
用された場合の内面側(クーラント側)の耐食性が優れ
ており、薄肉化が可能なろう付用アルミニウム合金複合
材に関する。
の他面に皮材をクラッドしたろう付け用アルミニウム合
金複合材において、心材にMgを添加することにより心
材の強度を向上させている。しかし、心材のMg含有量
が0.2質量%を超えると、ろう付性が極めて低下す
る。このため、心材にMgを添加することは好ましくな
い。
となく、薄肉化を図ったアルミニウム合金複合材が提案
されている(特開平8−283891号公報及び特開平
11−61306号公報)。特に、特開平8−2838
91号公報に記載されたアルミニウム合金複合材は、皮
材がMgを0.3乃至3質量%、Znを2.2乃至5質
量%含有しており、Mgの添加により皮材の強度の向上
を図っている。
材にMn及びSiを添加して強度を向上させたアルミニ
ウム合金複合材も提案されている(特開平11−613
06号公報)。
各従来技術は、以下に示す欠点を有する。先ず、特開平
8−283891号公報に記載のアルミニウム合金複合
材は、皮材にMgを添加することにより強度の向上を図
っているが、肉厚が薄くなると、ろう付け時の熱拡散に
よりMgが心材を経由してろう材表面に到達し、ろう付
け性を阻害してしまう。このため、所定のろう付け性を
保つためには心材の厚さを厚くせざるを得ず、薄肉化に
限界がある。また、この従来のアルミニウム合金複合材
は、皮材側のろう付性が劣るため、皮材側がろう付され
る構造となるチューブ材としては使用できないという問
題点がある。
載のアルミニウム合金は、皮材にMn及びSiを添加し
て強度の向上を図っているが、皮材へのMn及びSi成
分の添加のみで耐食性等を維持しつつ薄肉化を図るのに
は限界がある。
のであって、高強度であると共に、ラジエータチューブ
として使用された場合の内面側(クーラント側)の耐食
性が優れており、薄肉化が可能なろう付用アルミニウム
合金複合材を提供することを目的とする。
アルミニウム合金複合材は、心材の片面にAl−Si系
のアルミニウム合金からなるろう材が形成され、前記心
材の他面に皮材が全板厚の6乃至30%のクラッド率で
形成されたアルミニウム合金複合材において、前記心材
は、Mg:0.2質量%以下、Cr:0.3質量%以
下、Fe:0.2質量%以下、Cu:0.2乃至1.0
質量%、Si:0.05乃至1.3質量%、Mn:0.
3乃至1.8質量%、Ti:0.02乃至0.3質量%
を含有し、Cu+Siが2.0質量%以下であり、残部
がAl及び不可避不純物からなる組成を有し、前記皮材
は、Zn:2乃至9質量%であり、Mn:0.3乃至
1.8質量%及びSi:0.04乃至1.2wtからな
る群から選択された少なくとも1種を含有し、更に、F
e:0.02〜0.25質量%、Cr:0.01〜0.
30質量%、Mg:0.005〜0.15質量%、及び
Cu:0.001〜0.15質量%からなる群から選択
された少なくとも1種を含有する組成を有することを特
徴とする。
おいて、前記皮材は、Zn含有量が3質量%以上で、Z
n/Si比が4以上であることが好ましい。
く種々実験研究した結果、皮材にMn及びSiを所定の
範囲で含有させ、更に皮材の厚さを所定の割合にし、更
に、皮材に、Fe、Cr、Mg、Cuの少なくとも1種
を含有させることにより、ろう付性、耐食性及び強度を
維持したまま、アルミニウム合金複合材の大幅な薄肉化
を図ることができることを見いだした。
複合材の心材、皮材及びろう材における成分添加理由及
び組成限定理由について説明する。先ず、心材の組成に
ついて説明する。
量%を超えて添加されると、ろう付性を低下させてしま
う。特に、ノコロック法によるろう付けではその低下が
極めて大きい。従って、Mgの含有量は0.2質量%以
下に制限する。なお、より一層ろう付性の低下を抑制す
るためには、Mgの含有量を0.1質量%以下とするこ
とが好ましい。
材側の耐食性も向上させる。しかし、心材にCuを添加
すると、粒界腐食感受性を増大させるため、皮材面側の
耐食性を低下させてしまう。そこで、皮材にZnを2質
量%以上添加することにより、皮材の電位を粒界に対し
て卑に設定することができると共に、粒界腐食を防止す
ることができる。つまり、皮材におけるZnの添加量を
多くすることにより、心材に対する皮材の電位を心材の
マトリックスのみならず、粒界に対しても低く設定する
ことができるため、粒界腐食を防止することができる。
Cuの添加量が0.2質量%未満では心材の強度を向上
させるには不十分である。一方、Cuが1.0質量%を
超えて添加されると、心材の融点を低下させるため、ろ
う付時に心材の溶融が生じてしまう。従って、Cuの含
有量は0.2乃至1.0質量%とする。
量% Siは心材の強度を向上させる元素であり、特にMn−
Si系析出物により心材の強度が向上する。しかし、S
iの添加量が0.05質量%未満では、心材の強度を向
上させるには不十分である。一方、Siが1.3質量%
を超えて添加されると、心材の融点を低下させると共
に、低融点相の増加に起因してろう付け時に心材の溶融
が生じてしまう。従って、Siの含有量は0.05乃至
1.3質量%とする。
添加されると、心材の融点を低下させ、ろう付時に心材
が溶融してしまう。これを防止するため、Si及びCu
の添加量の総計を2.0質量%以下に制限する必要があ
る。従って、Si及びCuの総量を2.0質量%以下と
する。
% Mnは心材の耐食性、ろう付性及び強度を向上させる元
素である。Mnの添加量が0.3質量%未満の場合は、
強度を向上させることができない。しかし、Mnの添加
量が1.8質量%を超えると、結晶粒が粗大化した化合
物を生成するため、加工性が低下してしまう。従って、
Mnの含有量は0.3乃至1.8質量%とする。
% Tiは心材の耐食性をより一層向上させる元素である。
Tiの添加量が0.02質量%未満であると、心材の耐
食性を十分に向上させることができない。一方、Tiが
0.3質量%を超えて添加されても、それ以上は心材の
耐食性を向上させることができず、却って結晶粒が粗大
化した化合物を生成するため、加工性が低下してしま
う。従って、Tiの含有量は0.02乃至0.3質量%
とする。このように、Tiは心材の耐食性を向上させる
ためには不可欠の元素であり、Tiを添加すると、心材
において層状に析出して、孔食が深さ方向へ進行するこ
とを抑制すると共に、Tiの添加により心材電位を貴に
移行させることができる。また、Tiはアルミニウム合
金において拡散速度が小さく、ろう付時の移動も少ない
ため、Tiを添加することは、心材とろう材、又は心材
と皮材の電位差を維持して、電気化学的に心材を防食す
ることに有効である。
素である。Crが0.3質量%を超えて添加されても、
それ以上は心材の耐食性、強度及びろう付性を向上させ
ることができず、却って化合物の結晶の粗大化により加
工性を低下させてしまう。従って、Crの含有量は0.
3質量%以下とする。なお、より好ましいCrの添加量
は0.02乃至0.3質量%である。
の強度及び溶接性を向上させる元素である。Feの添加
量が0.2質量%を超えると、心材の耐食性が低下して
しまう。従って、Feの含有量は0.2質量%以下とす
る。なお、より好ましいFeの添加量は、0.02乃至
0.2質量%である。
% Mnは皮材の強度を向上させる元素である。即ち、Mn
が皮材中に固溶することにより材料強度が向上する。M
nの添加量が0.3質量%よりも少ないと十分なMn固
溶量が得られず、強度が確保されない。一方、Mnの添
加量が1.8質量%よりも多いと化合物が増加すること
により、皮材の加工性を低下させ、クラックの起点とな
るため、クラッド材全体の加工性を低下させる。従っ
て、皮材にMnを添加する場合は、皮材のMn量は0.
3乃至1.8質量%とする。
量% Siは、Mnと同様に皮材に添加することにより強度が
向上する。Siの添加量が0.04質量%より少ない
と、強度の向上効果が十分でない。Siの添加量が1.
2質量%より多いと、粒界腐食感受性が高まり、耐食性
が低下する。従って、皮材にSiを添加する場合は、S
i含有量の範囲は0.04乃至1.2質量%とする。な
お、Mn及びSiは同様の効果を有し、少なくともいず
れか1方を添加すればよい。
この場合、心材におけるCuの添加量が0.2質量%以
下であると、皮材におけるZnの添加量が2質量%未満
で十分な犠牲陽極効果を得ることができると共に、耐食
性を維持することができる。しかし、上述したように、
心材におけるCuの添加量が0.2質量%を超えて、
1.0質量%以下である場合には、皮材におけるZnの
添加量を2乃至9質量%とすることが必要である。これ
は、皮材におけるZnの添加量が2質量%未満である
と、皮材の電位は粒界に対して十分な電位差をとること
ができず、粒界腐食が発生して、皮材側の耐食性が低下
してしまうからであり、一方、Znを皮材に9質量%を
超えて添加すると、皮材自身の自己腐食速度が上昇する
ため、皮材が早期に消耗し、犠牲陽極効果を示す期間が
短くなり、耐食性が劣化する。なお、Si量を上げた状
態で強度及び耐食性のバランスを得るために、Zn量は
3質量%以上とするのが好ましい。
た少なくとも1種を添加することと合わせて、Fe,C
r,Mg及びCuからなる群から選択された少なくとも
1種を合わせて添加することにより、皮材の強度を更に
一層向上させることができ、板厚全体の強度向上に有効
である。
固溶することにより、皮材の強度を向上させる元素であ
る。Feの含有量が0.02質量%未満であると、結晶
粒微細化及び強度向上の効果が不十分である。Feの添
加量が0.25質量%を超えると、皮材中のFeを含有
する金属間化合物及び晶出物の量が増大するため、カソ
ードサイトが増大する。このため、皮材自体の腐食速度
が増大し、耐食性が低下する。従って、Feを添加する
場合は、Feの含有量は0.25質量%以下とする。な
お、より好ましいFeの添加量は、0.02乃至0.2
質量%である。
る。Crが0.3質量%を超えて添加されても、それ以
上は皮材の耐食性及び強度を向上させることができず、
また、Crを含有する晶出物量が増大することによりカ
ソードサイトが増大するため、皮材自体の腐食速度が増
大し、耐食性が低下する。従って、Crの含有量は0.
3質量%以下とする。一方、Crが0.01以下の場
合、強度及び耐食性の向上効果が得られない。このた
め、Crを添加する場合は、そのCrの含有量は0.0
1乃至0.30質量%とする。
させる。更に、Siが共存する場合には、Mg2Siの
析出物が分散することによる効果により、更に一層強度
を向上させることができる。Mgが0.15質量%を超
える場合は、皮材側が接合される部位でのろう付性を劣
化させるため、Mgの含有量は0.15%以下とする。
また、Mg含有量が0.005%未満では強度向上の効
果が小さい。よって、Mgを添加する場合は、その添加
量は、0.005乃至0.15質量%とする。
させる。皮材中のCuが0.15質量%を超える場合
は、皮材の電位が貴となるため、心材のCuが0.2〜
1質量%で皮材のZnを2〜7%に制御した場合でも、
心材に対する犠牲陽極効果が低下するため、皮材側の耐
食性が劣化する。また、Cu量が0.001質量%未満
の場合は、強度の上昇効果が小さく、皮材側の十分な強
度増大効果が得られない。
材の全板厚の6乃至30% 本発明の組成からなる皮材のクラッド率を6%以上とす
ることにより、大幅な薄肉化を行なっても、耐食性を維
持したままで十分な強度が得られる。クラッド率が6%
より小さいと、皮材の犠牲陽極効果が不十分となるた
め、耐食性が低下する。従って、本発明の組成を有する
皮材のクラッド率は全板厚の6%以上とする。
した場合、相対的に心材の厚さが減少し、外面側の耐食
性が劣化するため、クラッド率の上限は30%とする。
よって、皮材のクラッド率は6乃至30%とする。
Si比が4以上 皮材にSiを添加することにより強度は向上するが、耐
食性(粒界腐食性)が低下する。Si量をあげた状態で
強度及び耐食性のバランスを得るために、Zn量は3質
量%以上とすることが好ましい。また、Zn/Si比を
4以上にすれば、大幅に薄肉化を行なっても、耐食性と
強度を好ましい範囲で両立させることができる。従っ
て、Znは3質量%以上、Zn/Si比は4以上である
ことが好ましい。
は、従来使用されているろう材と同様のAl−Si系合
金、例えばA4045合金等を使用することができる。
また、ろう材にZnを添加することにより、ろう材を積
極的に犠牲陽極として作用させることもできる。この場
合には、Znの添加量を皮材におけるZnの添加量と同
量、即ち2乃至5質量%とすることが好ましい。また、
ろう材面の耐食性を確保するために、フィン材と外面と
の電位差を確保することも必要であるため、ろう材にC
u等の電位を上昇させる金属元素を微量添加しても良
い。
は、これらをクラッドする前に、各部材の組成として個
別に調整しておいても良いし、また、ろう付け時等の加
熱及び冷却条件の制御により、一方の部材から他方の部
材に拡散させることにより、成分調整することも可能で
ある。
明の範囲から外れる比較例と比較して具体的に説明す
る。
を示す。表1に示す心材No.1乃至5は本発明の実施
例、心材No.6乃至18は本発明の比較例である。ま
た、表2に示す皮材No.1乃至4及び皮材No.11
乃至13は本発明の実施例であり、皮材No.5乃至1
0は本発明の特許請求の範囲から外れる比較例である。
ろう材(JIS4045合金;Si:10.5質量%、
Fe:0.05質量%、Cu:0.05質量%、Ti:
0.02質量%を含有し、残部がAl及び不可避的不純
物)とを使用して、図1に示すようなろう付用アルミニ
ウム合金複合材を製造した。図1は本発明の実施例に係
るろう付用アルミニウム合金複合材を示す断面図であ
る。図1に示すように、このアルミニウム合金複合材4
は心材1の両面に夫々皮材2及びろう材3を積層するこ
とにより構成されている。また、下記表3はこの複合材
における心材と皮材との組み合わせ並びにそれらの厚
さ、ろう材の厚さ及び複合材の厚さを示す。
試験、引張り強度測定及び耐食性試験を行った。試験方
法は以下のとおりである。即ち、ろう付性試験において
は、ろう付用アルミニウム合金複合材のろう材側の面に
おいて、ノコロック用フラックスを5g/m2塗布し、
乾燥させた後、露点が−40℃の温度である窒素雰囲気
中において、到達温度600℃、この温度600℃に保
持時間2分の条件で加熱した。
斜視図である。この図2に示すように、実際のラジエー
タの製造においては、チューブ34と、熱を放出するた
めのフィン35と、チューブ34を連結するヘッダ36
とを組み合わせた状態においてろう付けを行う。また、
図3に示すように、チューブ34は、心材31、皮材3
2及びろう材33からなる。この場合に、ろう付け評価
の簡易化及び定量化を考慮して、ドロップ試験による流
動係数(アルミニウムブレージングハンドブック (平
成4年1月発行)、軽金属構造溶接協会 P126記載
の「ドロップ型流動性試験」の方法)によりろう付性を
評価した。
す。表4において、流動性が65%以上の場合が○、6
5%未満の場合が×である。
付性試験と同様の加熱処理を施したろう付用アルミニウ
ム合金複合材について、室温で引張試験(JISZ22
41)を行った。その結果を上記表4に併せて示す。こ
のろう付け後強度は、引張強さが158MPaを超える
ものが○、引張強さが158MPa以下のものが×であ
る。
に、加熱したろう付用アルミニウム合金複合材につい
て、CASS試験(JIS○○○)を連続250時間試
験した。その結果を上記表4に示す。表4のろう材側腐
食深さ欄において、ろう材側侵食深さが70μm以下の
場合が○、ろう材側侵食深さが70μmを超えるものが
×である。
試験を行った。この皮材側腐食試験は、ろう付性試験と
同様に、加熱したろう付用アルミニウム合金複合材につ
いて、人工水(Cl:300質量ppm、SO4:10
0質量ppm及びCu:5質量ppm)を使用して腐食
試験を行った。先ず、人工水にアルミニウム合金複合材
を浸漬し、88℃保持8時間(室温から88℃への加熱
時間を含む)、室温保持16時間(88℃から室温への
冷却時間を含む)のサイクル試験を39日間実施した。
その結果を上記表4に示す。表4の皮材腐食深さ欄にお
いて、皮材側深さが30μm以下の場合が○、皮材側深
さが30μmを超える場合が×である。
乃至10は、ろう付け性、引張り強さ、ろう材側腐食深
さ及び皮材側腐食深さの全てにおいて優れたものであっ
た。これに対し、比較例11は心材のSi量が下限値未
満であるので、ろう付け後の強度が不十分であった。比
較例12は心材のCu量が下限値未満であるので、ろう
付け後の強度が不十分であった。比較例13は心材のM
n量が下限値未満であるので、ろう付け後の強度が不十
分であった。比較例14は心材のMg量が上限値を超え
るので、ろう付け性が劣るものであった。比較例15は
心材のCr量が下限値未満であるので、強度が若干劣る
ものであった。比較例16は心材のTi量が下限値未満
であるので、心材の耐食性が劣化した。比較例17は心
材のSi量が上限値を超えるものであるので、心材の溶
融が生じた。比較例18は心材のFe量が上限値を超え
るので、心材の耐食性が劣化した。比較例19は心材の
Cu量が上限値を超えるので、心材の溶融が生じた。比
較例20は心材のMnが上限値を超えるので、加工性が
劣化した。比較例21は心材のTi量が上限値を超える
ので、加工性が劣化した。比較例22は心材のCr量が
上限値を超えるので、加工性が低下した。比較例23は
心材のCu+Siが上限値を超えるので、心材の溶融が
生じた。
満であるので、ろう付け後強度が不十分であった。比較
例25は皮材のSiが上限値を超えるので、皮材側の耐
食性が劣化した。比較例26は皮材のMnが下限値未満
であるので、ろう付け後強度が不十分であった。比較例
27は皮材のMnが上限値を超えるので、加工性が低下
した。比較例28は皮材のZn/Siが下限値未満であ
るので、皮材側の耐食性が劣化した。比較例29は皮材
のZnが下限値未満であるので、皮材側の耐食性が劣化
した。比較例30は皮材のZnが上限値を超えるので、
皮材側の耐食性が劣化した。比較例31は皮材のFeが
上限値を超えるので、皮材側の耐食性が劣化した。比較
例32は皮材のFeが下限値未満であるので、ろう付け
後の強度が不足した。比較例33は皮材のCr量が上限
値を超えるので、皮材側の耐食性が劣化した。比較例3
4は皮材のCr量が下限値未満であるので、ろう付け後
の強度が不十分であると共に、皮材側の耐食性が劣化し
た。比較例35は皮材のMg量が上限値を超えるから、
皮材側のろう付け部位のろう付け性が劣化した。比較例
36は皮材のMg量が下限値未満であるので、ろう付け
後の強度が不十分であった。比較例37は皮材のCu量
が上限値を超えるので、皮材側の耐食性が劣化した。比
較例38は皮材のCuが下限値未満であるので、ろう付
け後の強度が劣化した。比較例39は皮材のクラッド率
が下限値未満であるので、皮材側の耐食性が劣化した。
比較例40は皮材のクラッド率が上限値を超えるので、
ろう材側の耐食性が劣化した。
高強度及び高耐食性を有し、薄肉化が可能なろう付け用
アルミニウム合金複合材を得ることができる。
合金複合材を示す断面図である。
る。
積層構造を示す断面図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 心材の片面にAl−Si系のアルミニウ
ム合金からなるろう材が形成され、前記心材の他面に皮
材が全板厚の6乃至30%のクラッド率で形成されたア
ルミニウム合金複合材において、前記心材は、Mg:
0.2質量%以下、Cr:0.3質量%以下、Fe:
0.2質量%以下、Cu:0.2乃至1.0質量%、S
i:0.05乃至1.3質量%、Mn:0.3乃至1.
8質量%、Ti:0.02乃至0.3質量%を含有し、
Cu+Siが2.0質量%以下であり、残部がAl及び
不可避不純物からなる組成を有し、前記皮材は、Zn:
2乃至9質量%であり、Mn:0.3乃至1.8質量%
及びSi:0.04乃至1.2質量%からなる群から選
択された少なくとも1種を含有し、更に、Fe:0.0
2〜0.25質量%、Cr:0.01〜0.30質量
%、Mg:0.005〜0.15質量%、及びCu:
0.001〜0.15質量%からなる群から選択された
少なくとも1種を含有する組成を有することを特徴とす
るろう付け用アルミニウム合金複合材。 - 【請求項2】 前記皮材は、Zn含有量が3質量%以上
で、Zn/Si比が4以上であることを特徴とする請求
項1に記載のろう付用アルミニウム合金複合材。
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---|---|---|---|
JP2002075026A JP3753669B2 (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | ろう付け用アルミニウム合金複合材 |
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JP2002075026A JP3753669B2 (ja) | 2002-03-18 | 2002-03-18 | ろう付け用アルミニウム合金複合材 |
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Cited By (5)
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