JP2003266301A - ポリッシング装置 - Google Patents

ポリッシング装置

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JP2003266301A
JP2003266301A JP2002071695A JP2002071695A JP2003266301A JP 2003266301 A JP2003266301 A JP 2003266301A JP 2002071695 A JP2002071695 A JP 2002071695A JP 2002071695 A JP2002071695 A JP 2002071695A JP 2003266301 A JP2003266301 A JP 2003266301A
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JP
Japan
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top ring
retainer ring
polishing
ring
flange portion
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Pending
Application number
JP2002071695A
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English (en)
Inventor
Osamu Nabeya
治 鍋谷
Tetsuji Togawa
哲二 戸川
Makoto Fukushima
誠 福島
Kunihiko Sakurai
邦彦 桜井
Hiroshi Yoshida
博 吉田
Teruhiko Ichimura
照彦 市村
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Ebara Corp
Original Assignee
Ebara Corp
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Publication date
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  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 研磨時のリテーナリングの偏摩耗を防止又は
低減して、高精度の研磨を行うことができるポリッシン
グ装置を提供する。 【解決手段】 半導体ウェハWの外周縁を保持するリテ
ーナリング3を有するトップリング1と、トップリング
1を研磨面101に対して押圧するトップリング駆動軸
11とを備えたポリッシング装置において、トップリン
グ1は、トップリング駆動軸11に連結される略円盤状
のフランジ部2と、リテーナリング3とフランジ部2と
を摺接させた状態でリテーナリング3とフランジ部2と
を接続する摺接接続部4,5,6,2bとを備えた。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリッシング装置
に係り、特に半導体ウェハ等の研磨対象物を保持して研
磨面に押圧し、該研磨対象物を研磨するポリッシング装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体デバイスがますます微細化
され素子構造が複雑になり、またロジック系の多層配線
の層数が増えるに伴い、半導体デバイスの表面の凹凸は
ますます増え、段差が大きくなる傾向にある。半導体デ
バイスの製造では薄膜を形成し、パターンニングや開孔
を行う微細加工の後、次の薄膜を形成するという工程を
何回も繰り返すためである。
【0003】半導体デバイスの表面の凹凸が増えると、
薄膜形成時に段差部での膜厚が薄くなったり、配線の断
線によるオープンや配線層間の絶縁不良によるショート
が起こったりするため、良品が取れなかったり、歩留ま
りが低下したりする傾向がある。また、初期的に正常動
作をするものであっても、長時間の使用に対しては信頼
性の問題が生じる。更に、リソグラフィ工程における露
光時に、照射表面に凹凸があると露光系のレンズ焦点が
部分的に合わなくなるため、半導体デバイスの表面の凹
凸が増えると微細パターンの形成そのものが難しくなる
という問題が生ずる。
【0004】従って、半導体デバイスの製造工程におい
ては、半導体デバイス表面の平坦化技術がますます重要
になっている。この平坦化技術のうち、最も重要な技術
は、化学的機械的研磨(CMP(Chemical Mechanical
Polishing))である。この化学的機械的研磨は、ポリ
ッシング装置を用いて、シリカ(SiO)等の砥粒を
含んだ研磨液を研磨パッド等の研磨面上に供給しつつ半
導体ウェハなどの基板を研磨面に摺接させて研磨を行う
ものである。
【0005】この種のポリッシング装置は、研磨パッド
からなる研磨面を有する研磨テーブルと、半導体ウェハ
を保持するためのトップリングとを備えている。このよ
うなポリッシング装置を用いて半導体ウェハの研磨を行
う場合には、トップリングにより半導体ウェハを保持し
つつ、この半導体ウェハを研磨テーブルに対して所定の
圧力で押圧する。このとき、研磨テーブルとトップリン
グとを相対運動させることにより半導体ウェハが研磨面
に摺接し、半導体ウェハの表面が平坦かつ鏡面に研磨さ
れる。
【0006】上記研磨パッドは弾性を有するため、研磨
中の半導体ウェハの外周縁部に加わる押圧力が不均一に
なり、半導体ウェハの外周縁部のみが多く研磨される、
いわゆる「縁だれ」を起こしてしまう場合がある。この
ような縁だれを防止するため、図8に示すように、半導
体ウェハWの外周縁をリテーナリング300によって保
持すると共に、リテーナリング300によって半導体ウ
ェハの外周縁側に位置する研磨面310を押圧する構造
を備えたトップリングも用いられている。この種のトッ
プリングでは、図8に示すように、リテーナリング30
0が円盤状のフランジ部320の外周部に固定されてお
り、フランジ部320の中央部に連結されたトップリン
グ駆動軸330の押圧力によって研磨面310に押圧さ
れるようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来のトップリングにおいては、リテーナリング30
0とフランジ部320とが剛性的に一体に接続されてい
るため、フランジ部320の中央部に加えられるトップ
リング駆動軸330の押圧力によってフランジ部320
及びリテーナリング300に曲げモーメントMが発生
し、この曲げモーメントMによる撓みによってリテー
ナリング300が傾けられてしまう。このようにリテー
ナリング300が傾けられると、リテーナリング300
の底面の面圧が一定とならずに、リテーナリング300
が偏摩耗してしまい、高精度の研磨を行うことができな
い。
【0008】本発明は、このような従来技術の問題点に
鑑みてなされたもので、研磨時のリテーナリングの偏摩
耗を防止又は低減して、高精度の研磨を行うことができ
るポリッシング装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】このような従来技術にお
ける問題点を解決するために、本発明の第1の態様は、
研磨対象物の外周縁を保持するリテーナリングを有する
トップリングと、該トップリングを研磨面に対して押圧
するトップリング駆動軸とを備えたポリッシング装置に
おいて、上記トップリングは、上記トップリング駆動軸
に連結される略円盤状のフランジ部と、上記リテーナリ
ングと上記フランジ部とを摺接させた状態で上記リテー
ナリングと上記フランジ部とを接続する摺接接続部とを
備えたことを特徴とするポリッシング装置である。
【0010】このような構成により、トップリングを研
磨面に押圧するときに、リテーナリングとフランジ部と
が摺接するので、トップリング駆動軸によってフランジ
部の中央部に荷重を加えても、フランジ部とリテーナリ
ングとが滑ることとなる。従って、リテーナリングには
荷重の鉛直方向成分のみが伝えられ、曲げモーメントは
作用しなくなるので、曲げモーメントによってリテーナ
リングが傾けられることがなく、リテーナリングの底面
において偏摩耗が発生することを防止することができ
る。
【0011】本発明の好ましい一態様は、上記摺接接続
部は、フリージョイントにより上記リテーナリングと上
記フランジ部とを摺接させることを特徴としている。
【0012】本発明の第2の態様は、研磨対象物の外周
縁を保持するリテーナリングを有するトップリングと、
該トップリングを研磨面に対して押圧するトップリング
駆動軸とを備えたポリッシング装置において、上記トッ
プリングは、上記トップリング駆動軸に連結される略円
盤状のフランジ部と、上記リテーナリングと上記フラン
ジ部とを接続する接続部とを備え、上記接続部は、水平
及び鉛直方向の剛性を十分に確保しつつ曲げ剛性が低く
なるように構成されていることを特徴とするポリッシン
グ装置である。
【0013】このように、接続部の水平及び鉛直方向の
剛性を高くしているため、トップリング駆動軸による荷
重を確実にリテーナリングに伝えることができる。ま
た、接続部の曲げ剛性を低くしているため、フランジ部
に加えられる荷重による曲げモーメントが該接続部によ
り吸収され、リテーナリングに作用する曲げモーメント
を小さくすることができる。従って、リテーナリングが
傾けられることを抑制して、リテーナリングの底面の偏
摩耗を低減することができる。
【0014】本発明の好ましい一態様は、上記接続部
は、上記リテーナリングの径方向幅の中央よりも外側に
配置されることを特徴としている。接続部をリテーナリ
ングの径方向幅の中央よりも外側に配置することで、リ
テーナリングの径方向幅の中央よりも外側にトップリン
グ駆動軸の荷重が加わるため、リテーナリングの幅の中
央に対して曲げモーメントが発生する。この曲げモーメ
ントにより、フランジ部に加えられる荷重による曲げモ
ーメントが相殺され、リテーナリングに作用する曲げモ
ーメントをより小さくすることができる。従って、より
効果的にリテーナリングの底面の偏摩耗を低減すること
が可能となる。
【0015】本発明の第3の態様は、研磨対象物の外周
縁を保持するリテーナリングを有するトップリングと、
該トップリングを研磨面に対して押圧するトップリング
駆動軸とを備えたポリッシング装置において、上記トッ
プリングは、上記トップリング駆動軸に連結される略円
盤状のフランジ部を備え、上記トップリングを上記研磨
面に対して押圧したときに、上記研磨面に対する上記リ
テーナリングの底面の傾きが小さくなるように、上記フ
ランジ部の剛性を高めたことを特徴とするポリッシング
装置である。
【0016】例えば、フランジ部を金属やセラミックス
等の強度及び剛性が高い材料から形成し、その厚みを大
きくすれば、高い剛性が得られ、トップリング駆動軸に
よってフランジ部の中央部に荷重を加えても、曲げモー
メントがリテーナリングに作用しにくくなり、リテーナ
リングの偏摩耗を低減することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係るポリッシング
装置の一実施形態について図面を参照して詳細に説明す
る。図1は、本発明の第1の実施形態におけるポリッシ
ング装置の全体構成を示す断面図である。図1に示すよ
うに、トップリング1の下方に、上面に研磨パッド10
1を貼付した研磨テーブル100が設置されている。ま
た、研磨テーブル100の上方には研磨液供給ノズル1
02が設置されており、この研磨液供給ノズル102か
ら研磨テーブル100上の研磨パッド101上に研磨液
Qが供給されるようになっている。
【0018】なお、市場で入手できる研磨パッドとして
は種々のものがあり、例えば、ロデール社製のSUBA
800、IC−1000、IC−1000/SUBA4
00(二層クロス)、フジミインコーポレイテッド社製
のSurfin xxx−5、Surfin 000等
がある。SUBA800、Surfin xxx−5、
Surfin 000は繊維をウレタン樹脂で固めた不
織布であり、IC−1000は硬質の発泡ポリウレタン
(単層)である。発泡ポリウレタンは、ポーラス(多孔
質状)になっており、その表面に多数の微細なへこみ又
は孔を有している。
【0019】トップリング1は、自在継手部10を介し
てトップリング駆動軸11に接続されており、トップリ
ング駆動軸11はトップリングヘッド110に固定され
たトップリング用エアシリンダ111に連結されてい
る。トップリング1は、トップリング駆動軸11の下端
に連結される略円盤状のフランジ部2と、フランジ部2
の外周部に配置されたリテーナリング3とを備えてい
る。
【0020】トップリング用エアシリンダ111はレギ
ュレータR1を介して圧力調整部120に接続されてい
る。この圧力調整部120は、圧縮空気源から加圧空気
等の加圧流体を供給することによって、あるいはポンプ
等により真空引きすることによって圧力の調整を行うも
のである。この圧力調整部120によってトップリング
用エアシリンダ111に供給される加圧空気の空気圧等
をレギュレータR1を介して調整することができる。こ
のトップリング用エアシリンダ111によってトップリ
ング駆動軸11は上下動し、トップリング1の全体を昇
降させると共にフランジ部2に取り付けられたリテーナ
リング3を所定の押圧力で研磨テーブル100に押圧で
きるようになっている。
【0021】また、トップリング駆動軸11はキー(図
示せず)を介して回転筒112に連結されている。この
回転筒112はその外周部にタイミングプーリ113を
備えている。トップリングヘッド110にはトップリン
グ用モータ114が固定されており、上記タイミングプ
ーリ113は、タイミングベルト115を介してトップ
リング用モータ114に設けられたタイミングプーリ1
16に接続されている。従って、トップリング用モータ
114を回転駆動することによってタイミングプーリ1
16、タイミングベルト115、及びタイミングプーリ
113を介して回転筒112及びトップリング駆動軸1
1が一体に回転し、トップリング1が回転する。なお、
トップリングヘッド110は、フレーム(図示せず)に
回転可能に支持されたトップリングヘッドシャフト11
7によって支持されている。
【0022】以下、トップリング1についてより詳細に
説明する。図2は図1のトップリング1の一切断面にお
ける縦断面図、図3は図1のトップリング1の別の切断
面における縦断面図、図4は図2のトップリング1のフ
ランジ部2を示す平面図である。
【0023】図2及び図3に示すように、リテーナリン
グ3は、略円筒状の上部材3aと、略円筒状の下部材3
bとを備えており、下部材3bの下部は内方に突出して
いる。また、図2及び図4に示すように、リテーナリン
グ3の上部材3bの上部には、リテーナリング3とフラ
ンジ部2とを摺接させるフリージョイントとしてのボー
ルジョイント4がリテーナリング3の円周方向の複数箇
所に設けられている。このボールジョイント4は、フラ
ンジ部2の下面に形成された球状凹部2aとリテーナリ
ング3の上部材3bの上部に形成された球状凹部3cと
の間に介装されている。
【0024】また、図3及び図4に示すように、リテー
ナリング3の上部材3bの上部には、接続ボルト5が円
周方向の複数箇所に設けられている。接続ボルト5に対
応してフランジ部2にはばね受け2bが設けられてお
り、接続ボルト5とばね受け2bとの間にはコイルばね
6が介装されている。このように、ボールジョイント
4、接続ボルト5、ばね受け2b、及びコイルばね6に
よって、リテーナリング3とフランジ部2とを摺接させ
た状態でこれらを接続する摺接接続部が構成されてい
る。なお、本実施形態では、ボールジョイント4により
リテーナリング3とフランジ部2とを摺接させる例を説
明したが、リテーナリング3とフランジ部2とを摺接さ
せるものであればどのようなものを使用してもよい。
【0025】上述したように、フランジ部2の中央部の
上方には、トップリング駆動軸11が配設されており、
フランジ部2とトップリング駆動軸11とは自在継手部
10により連結されている。この自在継手部10は、フ
ランジ部2及びトップリング駆動軸11とを互いに傾動
可能とする球面軸受機構と、トップリング駆動軸11の
回転をフランジ部2に伝達する回転伝達機構とを備えて
おり、トップリング駆動軸11からフランジ部2に対し
て互いの傾動を許容しつつ押圧力及び回転力を伝達す
る。
【0026】球面軸受機構は、トップリング駆動軸11
の下面の中央に形成された球面状凹部11aと、フラン
ジ部2の上面の中央部に形成された球面状凹部2cと、
両凹部11a,2c間に介装されたセラミックスのよう
な高硬度材料からなるベアリングボール12とから構成
されている。図2に示すように、フランジ部2のトップ
リング駆動軸11の近傍には接続ボルト7が取り付けら
れており、この接続ボルト7とトップリング駆動軸11
に設けられたばね受け11bとの間にはコイルばね8が
介装されている。このような構造によって、フランジ部
2はトップリング駆動軸11に対して傾動可能に保持さ
れるようになっている。
【0027】一方、回転伝達機構は、フランジ部2のト
ップリング駆動軸11の近傍に固定された係合ピン9
と、トップリング駆動軸11に形成された係合孔11c
とから構成される。フランジ部2が傾いても係合ピン9
は係合孔11c内を上下方向に移動可能であるため、係
合ピン9は係合孔11cと接触点をずらして係合し、回
転伝達機構がトップリング駆動軸11の回転トルクをフ
ランジ部2に確実に伝達するようになっている。
【0028】フランジ部2及びリテーナリング3の内部
に画成された空間内には、トップリング1によって保持
される半導体ウェハWに当接する弾性パッド20と、環
状のホルダーリング21と、弾性パッド20を支持する
概略円盤状のチャッキングプレート22とが収容されて
いる。弾性パッド20は、その外周部がホルダーリング
21とホルダーリング21の下端に固定されたチャッキ
ングプレート22との間に挟み込まれており、チャッキ
ングプレート22の下面を覆っている。これにより弾性
パッド20とチャッキングプレート22との間には圧力
室30が形成されている。弾性パッド20は、エチレン
プロピレンゴム(EPDM)、ポリウレタンゴム、シリ
コンゴム等の強度及び耐久性に優れたゴム材によって形
成されている。
【0029】チャッキングプレート22の中央部には開
口22aが形成されている。この開口22aはチュー
ブ、コネクタ等からなる流体路40に連通しており、流
体路40上に配置されたレギュレータR2を介して圧力
調整部120に接続されている。即ち、弾性パッド20
とチャッキングプレート22との間の圧力室30は、流
体路40上に配置されたレギュレータR2を介して圧力
調整部120に接続されている。
【0030】ホルダーリング21とフランジ部2との間
には弾性膜からなる加圧シート23が張設されている。
この加圧シート23の一端は、フランジ部2の下面に取
り付けられた加圧シート支持部2dによって挟持され、
他端はホルダーリング21の上端部21aとストッパ部
21bとの間に挟持されている。フランジ部2、チャッ
キングプレート22、ホルダーリング21、及び加圧シ
ート23によってフランジ部2の内部に圧力室31が形
成されている。図2に示すように、圧力室31にはチュ
ーブ、コネクタ等からなる流体路41が連通されてお
り、圧力室31は流体路41上に配置されたレギュレー
タR3を介して圧力調整部120に接続されている。な
お、加圧シート23は、エチレンプロピレンゴム(EP
DM)、ポリウレタンゴム、シリコンゴムなどの強度及
び耐久性に優れたゴム材によって形成されている。
【0031】上述したチャッキングプレート22と弾性
パッド20との間の圧力室30及びチャッキングプレー
ト22の上方の圧力室31には、それぞれの圧力室3
0,31に連通される流体路40,41を介して加圧空
気等の加圧流体を供給する、あるいは大気圧や真空にす
ることができるようになっている。即ち、図1に示すよ
うに、圧力室30,31の流体路40,41上に配置さ
れたレギュレータR2,R3によってそれぞれの圧力室
に供給される加圧流体の圧力を調整することができる。
これにより各圧力室30,31の内部の圧力を各々独立
に制御する又は大気圧や真空にすることができるように
なっている。
【0032】また、チャッキングプレート22には、下
方に突出する内側吸着部24及び外側吸着部25が開口
22aの外側に設けられている。内側吸着部24には、
チューブ、コネクタ等からなる流体路42に連通する連
通孔24aが形成されており、内側吸着部40はこの流
体路42上に配置されたレギュレータR4を介して圧力
調整部120に接続されている。同様に、外側吸着部2
5には、チューブ、コネクタ等からなる流体路43に連
通する連通孔25aが形成されており、外側吸着部25
はこの流体路43上に配置されたレギュレータR5を介
して圧力調整部120に接続されている。圧力調整部1
20により吸着部24,25の連通孔24a,25aの
開口端に負圧を形成し、吸着部24,25に半導体ウェ
ハWを吸着することができる。なお、吸着部24,25
の下端面には薄いゴムシート等からなる弾性シートが貼
着されており、吸着部24,25は半導体ウェハWを柔
軟に吸着保持するようになっている。
【0033】図2に示すように、リテーナリング3の上
部材3aには洗浄液路26が形成されている。この洗浄
液路26は弾性パッド20の外周面とリテーナリング3
の下部材3bとの間のわずかな間隙Gへ連通されてい
る。この洗浄液路26を介して洗浄液(純水)が間隙G
に供給されるようになっている。
【0034】このような構成のポリッシング装置におい
て、半導体ウェハWの搬送時には、トップリング1の全
体を半導体ウェハの移送位置に位置させ、吸着部24,
25の連通孔24a,25aを流体路42,43を介し
て圧力調整部120に接続する。この連通孔24a,2
5aの吸引作用により吸着部24,25の下端面に半導
体ウェハWが真空吸着される。そして、半導体ウェハW
を吸着した状態でトップリング1を移動させ、トップリ
ング1の全体を研磨面(研磨パッド101)を有する研
磨テーブル100の上方に位置させる。なお、半導体ウ
ェハWの外周縁はリテーナリング3によって保持され、
半導体ウェハWがトップリング1から飛び出さないよう
になっている。
【0035】研磨時には、吸着部40による半導体ウェ
ハWの吸着を解除し、トップリング1の下面に半導体ウ
ェハWを保持させると共に、トップリング駆動軸11に
連結されたトップリング用エアシリンダ111を作動さ
せてトップリング1の下端に固定されたリテーナリング
3を所定の押圧力で研磨テーブル100の研磨面に押圧
する。この状態で、圧力室30に所定の圧力の加圧流体
を供給し、半導体ウェハWを研磨テーブル100の研磨
面に押圧する。予め研磨液供給ノズル102から研磨液
Qを流すことにより、研磨パッド101に研磨液Qが保
持され、半導体ウェハWの研磨される面(下面)と研磨
パッド101との間に研磨液Qが存在した状態で研磨が
行われる。
【0036】圧力室30に加圧流体を供給すると、チャ
ッキングプレート22は上方向の力を受けるので、本実
施形態では、圧力室31に流体路41を介して圧力流体
を供給し、圧力室30からの力によりチャッキングプレ
ート22が上方に持ち上げられるのを防止している。
【0037】上述のようにして、トップリング用エアシ
リンダ111によってリテーナリング3が研磨パッド1
01に押圧される力と、圧力室30に供給する加圧空気
によって半導体ウェハWが研磨パッド101に押圧され
る力とを適宜調整して半導体ウェハWの研磨が行われ
る。研磨が終了した際には、半導体ウェハWを吸着部2
4,25の下端面に再び真空吸着させる。このとき、半
導体ウェハWを研磨面に対して押圧する圧力室30への
加圧流体の供給を止め、大気圧に開放することにより、
吸着部24,25の下端面を半導体ウェハWに当接させ
る。また、圧力室31内の圧力を大気圧に開放するか、
もしくは負圧にする。これは、圧力室31の圧力を高い
ままにしておくと、半導体ウェハWの吸着部40に当接
している部分のみが、研磨面に強く押圧されることにな
ってしまうためである。
【0038】上述のように半導体ウェハWを吸着部2
4,25に吸着させた後、トップリング1の全体を半導
体ウェハの移送位置に位置させ、吸着部24,25の連
通孔24a,25aから半導体ウェハWに流体(例え
ば、圧縮空気もしくは窒素と純水を混合したもの)を噴
射して半導体ウェハWをリリースする。
【0039】上述したように、本実施形態においては、
トップリング1を研磨面に押圧するときに、リテーナリ
ング3とフランジ部2とがボールジョイント4により摺
接するようになっている。従って、トップリング駆動軸
11によってフランジ部2の中央部に荷重を加えても、
フランジ部2とリテーナリング3とが滑るため、リテー
ナリング3には荷重の鉛直方向成分のみが伝えられ、曲
げモーメントは作用しなくなる。この結果、曲げモーメ
ントによってリテーナリング3が傾けられることがなく
なり、リテーナリング3の底面において偏摩耗が発生す
ることを防止することができる。
【0040】ここで、フランジ部2の剛性を高めること
によっても、上述した曲げモーメントがリテーナリング
3に作用することを防止することができる。例えば、フ
ランジ部2を金属やセラミックス等の強度及び剛性が高
い材料から形成し、更にその厚みを大きくして高剛性の
フランジ部2とし、トップリング1を研磨パッド101
に押圧したときに、研磨パッド101に対するリテーナ
リング3の底面の傾きが小さくなるようにする。フラン
ジ部2を高剛性化すれば、トップリング駆動軸11によ
ってフランジ部2の中央部に荷重を加えても、曲げモー
メントがリテーナリング3に作用しにくくなり、リテー
ナリング3の偏摩耗を防止することができる。
【0041】本実施形態においては、上述した摺接接続
部によってリテーナリング3に発生する曲げモーメント
をゼロにすることができるので、フランジ部2の高剛性
化によって曲げモーメントの発生を防止する必要はな
く、図5に示すように、フランジ部2を薄くして軽量化
を図ってメンテナンス性を向上させることができる。
【0042】図6は、本発明の第2の実施形態における
トップリングを示す縦断面図である。なお、本実施形態
において、上述の第1の実施形態における部材又は要素
と同一の作用又は機能を有する部材又は要素には同一の
符号を付し、特に説明しない部分については第1の実施
形態と同様である。
【0043】図6に示すように、本実施形態において
は、第1の実施形態における摺動接続部に代えて接続部
50が設けられている。この接続部50は、リテーナリ
ング3の上部材3aとフランジ部2とを接続するもので
あり、水平及び鉛直方向の剛性を十分に確保しつつ曲げ
剛性が低くなるように構成されている。本実施形態で
は、縦方向中央部の幅を上下部の幅よりも小さくして、
くびれた断面形状とすることで、水平及び鉛直方向の剛
性を十分に確保しつつ曲げ剛性を低くしている。くびれ
た断面形状としても、水平方向については1方向の荷重
を全周で受けるので、十分な剛性を確保することができ
る。このとき、曲げモーメントはそれぞれの断面で受け
ることとなるので、結果的に曲げ剛性の方が水平方向の
剛性に比べて低くなる。
【0044】本実施形態においては、接続部50の水平
及び鉛直方向の剛性を高くしているため、トップリング
駆動軸11による荷重を確実にリテーナリング3に伝え
ることができる。また、接続部50の曲げ剛性を低くし
ているため、フランジ部2の中央部に加えられる荷重に
よる曲げモーメントが接続部50により吸収され、リテ
ーナリング3に作用する曲げモーメントを小さくするこ
とができる。従って、リテーナリング3が傾けられるこ
とを抑制して、リテーナリング3の底面の偏摩耗を低減
することができる。なお、本実施形態においては、フラ
ンジ部2、接続部50、及びリテーナリング3の上部材
3aは一体に形成されているが、これに限られるもので
はない。
【0045】上述したように、曲げ剛性の低い接続部5
0によってリテーナリング3に作用する曲げモーメント
を小さくすることができるが、図6に示すように、接続
部50をリテーナリング3の径方向幅の中央よりも外側
に配置することで、リテーナリング3に作用する曲げモ
ーメントをより小さくすることが可能となる。即ち、接
続部50をリテーナリング3の径方向幅の中央よりも外
側に配置することで、図7に示すように、リテーナリン
グ3の径方向幅の中央よりも外側にトップリング駆動軸
11の荷重が加わるため、リテーナリング3の幅の中央
に対して曲げモーメントMが発生する。この曲げモー
メントMによりフランジ部2の中央部に加えられる荷
重による曲げモーメントMが相殺され、リテーナリン
グ3に作用する曲げモーメントをより小さくすることが
できる。従って、より効果的にリテーナリング3の底面
の偏摩耗を低減することが可能となる。
【0046】なお、本実施形態における加圧シート23
の一端は、リテーナリング3の上部材3aとこの上部材
3aの径方向内側に設けられた加圧シート支持部3dと
によって挟持されているが、第1の実施形態と同様にフ
ランジ部2側に固定することとしてもよい。
【0047】これまで本発明の一実施形態について説明
したが、本発明は上述の実施形態に限定されず、その技
術的思想の範囲内において種々異なる形態にて実施され
てよいことは言うまでもない。
【0048】
【発明の効果】上述したように、本発明の第1の態様に
よれば、トップリングを研磨面に押圧するときに、リテ
ーナリングとフランジ部とが摺接するので、トップリン
グ駆動軸によってフランジ部の中央部に荷重を加えて
も、フランジ部とリテーナリングとが滑ることとなる。
従って、リテーナリングには荷重の鉛直方向成分のみが
伝えられ、曲げモーメントは作用しなくなるので、曲げ
モーメントによってリテーナリングが傾けられることが
なく、リテーナリングの底面において偏摩耗が発生する
ことを防止することができる。
【0049】また、本発明の第2の態様によれば、接続
部の水平及び鉛直方向の剛性を高くしているため、トッ
プリング駆動軸による荷重を確実にリテーナリングに伝
えることができる。また、接続部の曲げ剛性を低くして
いるため、フランジ部に加えられる荷重による曲げモー
メントが該接続部により吸収され、リテーナリングに作
用する曲げモーメントを小さくすることができる。従っ
て、リテーナリングが傾けられることを抑制して、リテ
ーナリングの底面の偏摩耗を低減することができる。
【0050】また、本発明の第3の態様によれば、フラ
ンジ部を高剛性化することにより、トップリング駆動軸
によってフランジ部の中央部に荷重を加えても、曲げモ
ーメントがリテーナリングに作用しにくくなり、リテー
ナリングの偏摩耗を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態におけるポリッシング
装置の全体構成を示す断面図である。
【図2】図1のポリッシング装置におけるトップリング
の一切断面における縦断面図である。
【図3】図1のポリッシング装置におけるトップリング
の別の切断面における縦断面図である。
【図4】図2のトップリングのフランジ部を示す平面図
である。
【図5】本発明の他の実施形態におけるトップリングを
示す縦断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態におけるトップリング
を示す縦断面図である。
【図7】図6のトップリングを模式的に示す図である。
【図8】従来のトップリングを示す模式図である。
【符号の説明】
1 トップリング 2 フランジ部 2a,2c 球面状凹部 2b ばね受け 2d,3d 加圧シート支持部 3 リテーナリング 3a 上部材 3b 下部材 3c 球面状凹部 4 ボールジョイント 5,7 接続ボルト 6,8 コイルばね 9 係合ピン 10 自在継手部 11 トップリング駆動軸 11a 球面状凹部 11b ばね受け 11c 係合孔 20 弾性パッド 21 ホルダーリング 21a 上端部 21b ストッパ部 22 チャッキングプレート 22a 開口 23 加圧シート 24,25 内側吸着部 24a,25b 連通孔 26 洗浄液路 30,31 圧力室 41,42,43 流体路 50 接続部 101 研磨パッド 100 研磨テーブル 102 研磨液供給ノズル 110 トップリングヘッド 111 トップリング用エアシリンダ 112 回転筒 113,116 タイミングプーリ 114 トップリング用モータ 115 タイミングベルト 117 トップリングヘッドシャフト 120 圧力調整部 G 間隙 Q 研磨液 R1,R2,R3,R4,R5 レギュレータ W 半導体ウェハ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 福島 誠 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 桜井 邦彦 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 吉田 博 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 (72)発明者 市村 照彦 東京都大田区羽田旭町11番1号 株式会社 荏原製作所内 Fターム(参考) 3C058 AA07 AB04 CB02 DA13 DA17

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研磨対象物の外周縁を保持するリテーナ
    リングを有するトップリングと、該トップリングを研磨
    面に対して押圧するトップリング駆動軸とを備えたポリ
    ッシング装置において、 前記トップリングは、前記トップリング駆動軸に連結さ
    れる略円盤状のフランジ部と、前記リテーナリングと前
    記フランジ部とを摺接させた状態で前記リテーナリング
    と前記フランジ部とを接続する摺接接続部とを備えたこ
    とを特徴とするポリッシング装置。
  2. 【請求項2】 前記摺接接続部は、フリージョイントに
    より前記リテーナリングと前記フランジ部とを摺接させ
    ることを特徴とする請求項1に記載のポリッシング装
    置。
  3. 【請求項3】 研磨対象物の外周縁を保持するリテーナ
    リングを有するトップリングと、該トップリングを研磨
    面に対して押圧するトップリング駆動軸とを備えたポリ
    ッシング装置において、 前記トップリングは、前記トップリング駆動軸に連結さ
    れる略円盤状のフランジ部と、前記リテーナリングと前
    記フランジ部とを接続する接続部とを備え、 前記接続部は、水平及び鉛直方向の剛性を十分に確保し
    つつ曲げ剛性が低くなるように構成されていることを特
    徴とするポリッシング装置。
  4. 【請求項4】 前記接続部は、前記リテーナリングの径
    方向幅の中央よりも外側に配置されることを特徴とする
    請求項3に記載のポリッシング装置。
  5. 【請求項5】 研磨対象物の外周縁を保持するリテーナ
    リングを有するトップリングと、該トップリングを研磨
    面に対して押圧するトップリング駆動軸とを備えたポリ
    ッシング装置において、 前記トップリングは、前記トップリング駆動軸に連結さ
    れる略円盤状のフランジ部を備え、 前記トップリングを前記研磨面に対して押圧したとき
    に、前記研磨面に対する前記リテーナリングの底面の傾
    きが小さくなるように、前記フランジ部の剛性を高めた
    ことを特徴とするポリッシング装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8100743B2 (en) 2007-10-29 2012-01-24 Ebara Corporation Polishing apparatus
JP2012518904A (ja) * 2009-02-25 2012-08-16 グリーンスペック カンパニー、インコーポレイテッド シリコン・ベアー・ウエハー研磨装置用キャリア・ヘッド
WO2013035709A1 (en) * 2011-09-05 2013-03-14 Canon Kabushiki Kaisha Processing apparatus and optical member manufacturing method

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