JP2003264140A - 荷電粒子線露光装置におけるeid関数の近似方法、近接効果補正方法、及びレチクルパターンの決定方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置におけるeid関数の近似方法、近接効果補正方法、及びレチクルパターンの決定方法

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JP2003264140A
JP2003264140A JP2002065021A JP2002065021A JP2003264140A JP 2003264140 A JP2003264140 A JP 2003264140A JP 2002065021 A JP2002065021 A JP 2002065021A JP 2002065021 A JP2002065021 A JP 2002065021A JP 2003264140 A JP2003264140 A JP 2003264140A
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eid
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charged particle
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Koichi Kamijo
康一 上條
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Nikon Corp
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Publication date
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Preparing Plates And Mask In Photomechanical Process (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 レジスト中に蓄積されるエネルギーの平面分
布を示すEID関数の近似関数のパラメータの設定方法
を提供する。 【解決手段】 (1)前記EID関数の近似式を複数
(N)個作り、(2)近似されたEID関数を用いた計算
により得られる露光パターンと、露光実験をして得られ
た露光パターンとの類似度を求め、(3)類似度が高いT
個を除いた近似されたEID関数のうちからランダムに
選んだ複数(P)個の近似式について前記関数を決定す
るパラメータ、又は前記関数同士の結合係数のうち、所
定のものからランダムに選んだ任意の少なくとも1つの
値を変化させ、新しいN個の近似されたEID関数を作
って、値を変化させた近似されたEID関数を置き換
え、(4)前記(2)〜(3)の操作を、前記類似度が収束する
まで繰り返えし、収束した後、類似度が一番高いEID
関数の近似式を、近似式として採用する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、荷電粒子線露光装
置において感応基板面上の1点に入射した荷電粒子線が
周辺に及ぼすエネルギーの分布を示す関数であるEID
関数を精度よく近似する方法、及びこの近似されたEI
D関数を使用して近接効果を補正する方法、レチクルの
パターンを決定する方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスを製造する工程において
は、レチクル(マスクを含む。本明細書において同
じ。)に形成されたパターンをウェハ等の感応基板に露
光転写する工程が含まれる。近年、半導体デバイスの集
積度の向上により微細化されたパターンは従来の紫外光
を用いた露光方法では解像が困難になりつつあり、荷電
粒子線やX線を用いた新しい露光方法が使用されるよう
になってきている。中でも電子線を用いた露光装置は、
電気的手段による制御性がよいなどの利点を持ち次世代
の露光手段として有望である一方、基板からの反射電子
によって、実際の露光量が近傍のパターン分布に従い変
化する近接効果という問題が存在する。
【0003】近接効果は、レジスト中に入射した荷電粒
子が微小な角度で散乱(前方散乱)しながら広がり、所定
位置に蓄積されるエネルギーを減少させたり、基板に入
射した荷電粒子が大きく散乱(後方散乱)されて、周囲の
未露光部にエネルギーを与えることにより起こる。
【0004】感応基板面のある1点(x,y)に照射さ
れた荷電粒子線によってレジスト中に蓄積されるエネル
ギーの平面分布(EID; Energy Intensity Distributi
on)は、よく次のようなガウス分布の和で表される。
【0005】
【数1】
【0006】J=2のとき、右辺第一項は前方散乱を表
し、右辺第二項は後方散乱を表す。σ、σはそれぞ
れ、前方散乱径、後方散乱径と呼ばれ、各々の広がる距
離を表す。また、η=k/kは後方散乱係数と呼ば
れ、後方散乱エネルギーの前方散乱エネルギーに対する
比である。一般に荷電粒子線のぼけの効果は、該当する
ガウシアンの幅と前方散乱径の根二乗和を新たな前方散
乱径として一括して扱い、この新たな前方散乱径を計算
式に使用することにより算出される。
【0007】近接効果によるパターン寸法の変化を解決
するには、感応基板におけるエネルギー蓄積量が望まし
くなるように照射量を変化させ調整する方法や、レチク
ル(に形成するパターン形状を近接効果を補正するよう
に変形させる方法などがある。レチクルにおけるパター
ン変形の方法はモデルベースによる方法とルールベース
による方法の2つに大きく分類される。
【0008】モデルベースによる方法では、パターン境
界を細分し、感応基板上におけるエネルギープロファイ
ルが望ましくなるよう境界を構成する線分を逐次動か
し、移動後のパターンを使用してまたエネルギープロフ
ァイルを求める繰り返しにより収束を図る方法である。
【0009】この方法を図3に示す。図3(a)におい
て、矩形のパターンは近接効果を考慮しなかったときに
レチクルに形成されるパターンの形状を示す。このパタ
ーンの輪郭線を図に示すように区分する。(b)に見ら
れる楕円形状の曲線はこのようなパターンで露光転写を
行ったときに近接効果の影響により実際にウェハ上に形
成されるパターン(シミュレーションにより決定)を示
し、エネルギープロファイルが所定の閾値を超えた部分
に相当する。
【0010】そこで、この曲線が、形成されるパターン
よりはみ出た部分においては、(b)に矢印で例示する
ように、レチクルに形成されるパターンを内側にシフト
し、この曲線が、形成されるパターンの内側に入った部
分においては、(b)に矢印で例示するように、レチク
ルに形成されるパターンを外側にシフトしなければ、目
的とするパターンをウェハ上に形成することができな
い。そこで、(c)に示すように、分割した輪郭線を、
各々矢印の方向にシフトする。そして、(d)のような
新たなレチクルパターンを得る。その後、この新たなレ
チクルパターンを使用してシミュレーションを行い、実
際にウェハ上に形成されるパターンを得る。そして、以
上のような処理を繰り返して収束させ、最終的なレチク
ルパターンを決定する。
【0011】エネルギープロファイルを得るには、感応
基板面上のある範囲(ほとんどの場合矩形である)にお
ちた荷電粒子線が任意の位置(x,y)に及ぼすエネルギー
量の計算が必要である。荷電粒子線の照射される範囲が
(x,y),(x,y)を対向する頂点とする長方形であ
る場合、(1)式を積分して
【0012】
【数2】
【0013】により簡単に計算をすることができる。近
似に用いる関数がガウス関数でない場合にも、積分結果
を解析的に算出できる場合、同様の計算の高速化・容易
化が可能である。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】このような手法を用い
るとき、関数同士の結合係数kと、関数を特徴づける
値(上記のガウス関数の場合、σ)の設定が重要にな
る。その決定法の1つはモンテカルロ法を用いた散乱シ
ミュレーションであるが、実験結果からこれらのパラメ
ータを合わせこむ方法もある。すなわち適当なパターン
について露光実験を行い、同時にこの合成関数を用いて
得られるパターンの予測計算も行う。典型的な閾値モデ
ルでは、パターンと関数との重畳計算を行ってエネルギ
ープロファイルを求め、閾値θとプロファイルの交線を
形成されたパターン形状とする。この計算結果と実験結
果が合致するようなパラメータを求めればよい。
【0015】通常のパラメータの最適化には最小二乗法
などがよく用いられる。最小二乗法では実験により得ら
れたパターン線幅Wmと、パラメータk,θによ
って得られたパターン線幅Rが複数(m=1〜M)ある
時、
【0016】
【数3】
【0017】の連立方程式(j=1〜J)を解いて
,θを求める。しかし閾値モデルでは、k,
σ,θ等のパラメータと得られるパターンサイズの関
係が複雑すぎてこの方程式を解析的に解くことが困難で
ある。
【0018】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
もので、レジスト中に蓄積されるエネルギーの平面分布
を示すEID関数の近似関数のパラメータの設定方法を
提供すること、及びこのようにして求まったEID関数
を使用した近接効果補正方法、レチクルパターンの決定
方法を提供することを課題とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
の第1の手段は、荷電粒子線露光装置において感応基板
面上の1点に入射した荷電粒子線が周辺に及ぼすエネル
ギーの分布を示す関数であるEID関数を、1つの関数
又は複数の関数の組み合わせによって近似する方法であ
って、(1)前記関数を決定するパラメータ、又は前記
関数同士の結合係数のうち、所定のものからランダムに
選んだ任意の少なくとも1つの値を変化させ、(2)近
似されたEID関数を用いた計算により得られる露光パ
ターンと、露光実験をして得られた露光パターンとの類
似度を求め、(3)前記値を変化させたことにより類似
度が向上すれば変化後の値を、低下すれば変化前の値を
採用し、(4)前記(1)から(3)の操作を前記類似
度が収束するまで繰り返すことを特徴とする荷電粒子線
露光装置におけるEID関数の近似方法(請求項1)で
ある。
【0020】なお、実験をして得られた露光パターンと
は、実際に荷電粒子線露光装置を使用して実験を行い、
パターンの現像を行って得られた露光パターンの他に、
モンテカルロ法等のシミュレーションによって得られた
露光パターンを含むものとする。このことは、全ての請
求項、発明を解決する手段について当てはまる。
【0021】本手段においては、任意の方法により前記
関数を決定するパラメータ、又は前記関数同士の結合係
数の初期値を選び、その後、(1)〜(3)の繰り返し
計算を行うことで、類似度が逐次向上し、最後には収束
するようになる。類似度は、例えば実験によって得られ
た線幅と、近似されたEID関数によって得られる線幅
との絶対値の差の逆数を求め、それを類似度とすること
ができる。収束の判断は、例えば、その世代で最高であ
る類似度が世代を重ねても(より良いものがでてこず)
変化しなくなったことや、各世代における類似度の平均
が余り変化しなくなったことをもって行うことができ
る。例えば、所定回数の繰り返しを行っても、近似され
たEID関数が変化しなくなったときに収束したと判断
することにより行うことができる。
【0022】前記課題を解決するための第2の手段は、
荷電粒子線露光装置において感応基板面上の1点に入射
した荷電粒子線が周辺に及ぼすエネルギーの分布を示す
関数であるEID関数を、1つの関数又は複数の関数の
組み合わせによって近似する方法であって、(1)前記
EID関数の近似式を複数(N)個作り、(2)そのう
ちランダムに選んだ複数(P:P≦N)個の近似式につ
いて前記関数を決定するパラメータ、又は前記関数同士
の結合係数のうち、所定のものからランダムに選んだ任
意の少なくとも1つの値を変化させ、(3)近似された
EID関数を用いた計算により得られる露光パターン
と、露光実験をして得られた露光パターンとの類似度を
求め、(4)前記値の変化前と変化後のEID関数の近
似式について、前記類似度が低いP個のものを捨て去っ
て、残りで新しいN個のEID関数の近似式の組を作
り、(5)前記(2)〜(4)の操作を、前記類似度が
収束するまで繰り返えし、収束した後、類似度が一番高
いEID関数の近似式を、近似式として採用することを
特徴とする荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近
似方法(請求項2)である。
【0023】本手段は、遺伝的アルゴリズムを利用した
ものであり、ひとつのEID関数の近似式を個体とみな
し、所定の個数(N)の母体の中からP個の新世代の個
体を発生させ、母体と新世代の個体のうち類似度が低い
P個のものを捨て去って(自然淘汰)、残りのもので新
しいN個の母体を作る操作を繰り返すことにより、逐次
類似度の高い個体の集団を作成していくものである。す
なわち、前記関数を決定するパラメータ、又は前記関数
同士の結合係数の組み合わせを当該個体に対する染色体
とみなし、各パラメータ、関数同士の結合係数を遺伝子
とみなしている。
【0024】(2)の過程において値を変化させる方法
としては、たとえば 前記N個の個体(EID関数の近似式)の中からラン
ダムに、2つの個体を選び、その個体間で当該値(遺伝
子)を交換することにより、2つの新しい個体を作る
(遺伝子の交換) 前記N個の個体の中からはランダムに、一つの個体を
選び、さらに残りの全個体、又は残りのうち特定の条件
を満たす個体からもう一つの個体ランダムに選んで、2
つの個体中の当該値(遺伝子)の平均値を遺伝子として
有する新しい1個の個体を作る(遺伝子の結合) 等が考えられる。なお、ランダムに選ぶという言葉は、
本明細書においては必ずしも一様乱数に従って選ぶこと
を意味せず、ある確率分布を持った乱数に従って選ぶ方
法をも含むものである。
【0025】収束の判定は、例えば、所定回数の繰り返
し計算を行っても、もっとも類似度の高いEID関数の
近似式が変わらなくなったことにより行うことができ
る。
【0026】前記課題を解決するための第3の手段は、
荷電粒子線露光装置において感応基板面上の1点に入射
した荷電粒子線が周辺に及ぼすエネルギーの分布を示す
関数であるEID関数を、1つの関数又は複数の関数の
組み合わせによって近似する方法であって、(1)前記
EID関数の近似式を複数(N)個作り、(2)近似さ
れたEID関数を用いた計算により得られる露光パター
ンと、露光実験をして得られた露光パターンとの類似度
を求め、(3)類似度が高いT個を除いた近似されたE
ID関数のうちからランダムに選んだ複数(P:P≦N
−T)個の近似式について前記関数を決定するパラメー
タ、又は前記関数同士の結合係数のうち、所定のものか
らランダムに選んだ任意の少なくとも1つの値を変化さ
せ、新しいN個の近似されたEID関数を作って、値を
変化させた近似されたEID関数を置き換え、(4)前
記(2)〜(3)の操作を、前記類似度が収束するまで
繰り返し、収束した後、類似度が一番高いEID関数の
近似式を、近似式として採用することを特徴とする荷電
粒子線露光装置におけるEID関数の近似方法(請求項
3)である。
【0027】本手段は、基本的には前記第2の手段と同
じであるが、前記第2の手段では、新しい個体を発生さ
せた後に、母体の集団と一緒にして類似度を比較し、類
似度の低いものを淘汰して初めの母体と同じ数の個体を
残しているのに対し、本手段においては、変化の対象と
なった母体は全て新しく生まれた個体に置き換えている
点が異なっている。
【0028】なお、変化させる母体は、必ずしもその母
体に変わる個体を作る基となるものと一致していたり、
基となるものに含まれている必要はない。例えば、母体
Aを変化させる(次世代に残さないようにする)とき、
Aに変わって発生する個体は、母体BとCを基に決定し
てもよい。
【0029】このような方法では、世代が新しくなるに
従って類似度の高い個体の集団が残っていくという保証
が無い。そこで、本手段においては、母体を変化させる
前に、各母体の類似度を調べ、類似度が最高のものから
T番目のものまでは、変化させる対象から外している。
これにより、世代内で類似度が最高のものの類似度が、
世代が新しくなるにつれて高くなることが保証される。
その他の点については、前記第2の手段と同様であるの
でその説明を省略する。
【0030】前記課題を解決するための第4の手段は、
前記第2の手段又は第3の手段であって、前記類似度が
低い所定数のEID関数の近似式は、必ず変化させる対
象とすることを特徴とするもの(請求項4)である。
【0031】本手段においては、母体のうち、類似度が
低いものから順番に所定数のものは、必ず変化させる対
象とし、P個のうち残りのものをランダムに選んでい
る。よって、類似度の低いものは必ず変化の対象となる
ので、次世代の個体の集団が前世代の個体の集団より全
体として類似度の高いものとなり、結果として収束を早
める可能性が高くなる。
【0032】前記課題を解決するための第5の手段は、
前記第2の手段から第4の手段のいずれかであって、前
記類似度が低い、所定数のEID関数の近似式は、新し
いEID関数の近似式を作る基の近似式として採用しな
いことを特徴とするもの(請求項5)である。
【0033】本手段においては、類似度が低い母体は、
次世代の個体を作る基として使用しないことにしている
ので、次世代の個体として類似度が低いものが発生する
可能性を低くすることができる。
【0034】前記課題を解決する第6の手段は、前記第
2の手段から第5の手段のいずれかであって、値を変化
させる方法が、選ばれた近似式と他の任意の近似式又は
他の選ばれた任意の近似式との間で、対応する値同士
の、前記類似度に比例する重みをつけた加重平均値を求
め、その加重平均値を変化後の値とすることを特徴とす
るもの(請求項6)である。
【0035】値(遺伝子)を変化させる方法は前述のよ
うに種々の方法があるが、本手段においては、変化させ
るために選ばれた個体と他の任意の個体又は他の選ばれ
た任意の個体との間で遺伝子の結合を行うとき、各遺伝
子に対して対応する個体の類似度に対応する重みをつけ
て計算した加重平均値を新しい個体の遺伝子としてい
る。よって、類似度の高い個体の性質が高く反映される
ことになり、類似度のより高い新しい個体が発生する可
能性が高くなる。
【0036】前記課題を解決する第7の手段は、前記第
2の手段から第6の手段のいずれかであって、所定回数
の繰り返し毎に、新しいN個のEID関数の近似式の組
が作られた後、又は新しいN個のEID関数の近似式を
作る過程で、任意の数(L)のEID関数の近似式、又
はランダムにEID関数の近似式を選び出し、その近似
式の前記関数を決定するパラメータ、又は前記関数同士
の結合係数のうちランダムに選ばれたものを、ランダム
に選ばれた値、又はランダムに選ばれた値だけ変化させ
た近似式を作成し、新しく作られた近似式とこの近似式
の作成前のP個の近似式のうち類似度が低いL個の近似
式を捨て去り、残りのP個の近似式を残す過程を付加し
たことを特徴とするもの(請求項7)である。
【0037】本手段は、遺伝における突然変異を与えて
いるものである。前記第2の手段から第5の手段におい
ては、世代が下る毎に類似度が逐次高くなっていくが、
類似度に山が複数あるとき、低い山に収束してしまう可
能性がある。よって、本手段においては、前記第2の手
段から第6の手段に記載した繰り返し計算の途中で、新
しい世代が作られた後に、前述のような過程を付加する
ことにより、突然変異を与えてパラメータを他のものと
変わったものとし、探索の範囲を広げるようにしてい
る。このような突然変異を与える個体の数は、初めから
L個と決めておき、どの個体を選定するかをランダムに
決定してもよいし、個数を含めてランダムに決定しても
よい。
【0038】前記課題を解決するための第8の手段は、
前記第2の手段から第6の手段のいずれかであって、所
定回数の繰り返し毎に、新しいP個のEID関数の近似
式の組が作られた後、又は新しいN個のEID関数の近
似式を作る過程で、類似度の高い所定数以外のEID関
数の近似式から、任意の数(L)のEID関数の近似
式、又はランダムにEID関数の近似式を選び出し、そ
の近似式の前記関数を決定するパラメータ、又は前記関
数同士の結合係数のうちランダムに選ばれたものを、ラ
ンダムに選ばれた値、又はランダムに選ばれた値だけ変
化させた近似式を作成し、変化させる対象となった近似
式を、新しく作られた近似式で置き換えたM個の近似式
を残す過程を付加したことを特徴とするもの(請求項
8)である。
【0039】前記第7の手段では、新しく発生した個体
の類似度が低いと捨てられてしまうので、収束が十分進
んだ後では、突然変異を与えた個体が全部捨てられてし
まって残らない可能性がある。よって、本手段において
は、突然変異の対象となった個体は強制的に新しい個体
に置き換えて、探索の範囲が広がるようにしている。そ
の際、類似度が高いものを突然変異の対象に選定する
と、せっかく類似度が高くなったものが、失われてしま
う可能性がある。よって、本手段においては、類似度の
高い所定数の個体は突然変異の対象としないことにして
いる。
【0040】前記課題を解決するための第9の手段は、
前記第2の手段から第8の手段のいずれかであって、前
記類似度の値が収束した後に、類似度が一番高い近似式
の前記関数を決定するパラメータ、又は前記関数同士の
結合係数のそれぞれを順に単位量だけ増加及び減少さ
せ、その結果類似度が向上すれば変化後の値を、低下す
れば変化前の値を採用し、類似度が収束するまでこの過
程を繰り返す操作を付加したことを特徴とするもの(請
求項9)である。
【0041】本手段は、前記第2の手段から第8の手段
において収束が判定され、最も類似度の高いEID関数
の近似式が決定された後に、さらに探索を行い、さらに
高い類似度を有する近似式を求めるものである。前記第
2の手段から第8の手段は偶然性を基本にした探索であ
るので、類似度の山を上る過程で収束したと判断される
ことがある。
【0042】そこで本手段により、山登り法を基本とし
た探索を行い最適値を探す。本手段おいては、パラメー
タ又は結合係数の順列を作り、順列の第1番目のものを
所定量だけ増加、減少させ、その結果もし類似度が上が
れば新しい値を採用し、類似度が低下すれば変化前の値
を採用する。そして、次に順列が2番目のものについて
同じ操作を行い、以下順列の順に最後までこの操作を行
う。そして、再び順列の第1番目のものに戻って同じ操
作を繰り返す。そして、類似度が収束したら、そこで打
ち切り、そのときの近似式を最終的な近似式として採用
する。
【0043】類似度の収束は、例えば、上記操作を所定
回数繰り返しても類似度の増加が所定範囲に留まること
によって判断できる。
【0044】前記課題を解決するための第10の手段
は、前記第1の手段から第9の手段のいずれかを使用し
てEID関数を近似し、近似されたEID関数を使用し
てレチクルパターンの変形量を求め、近接効果を補正す
ることを特徴とする荷電粒子線露光装置における近接効
果補正方法(請求項10)である。
【0045】本手段においては、前記第1の手段から第
9の手段のいずれかを使用してEID関数を近似してい
る。EID関数を用いて近接効果を補正する方法は、従
来の周知の方法を適宜使用することができる。
【0046】前記課題を解決するための第11の手段
は、前記第1の手段から第9の手段のいずれかを使用し
てEID関数を近似し、近似されたEID関数を使用し
てレチクルパターンの決定を行うことを特徴とする荷電
粒子線露光装置に用いるレチクルパターンの決定方法
(請求項11)である。
【0047】本手段においては、前記第1の手段から第
9の手段のいずれかを使用してEID関数を近似してい
る。EID関数を用いてレチクルパターンの決定を行う
方法は、従来の周知の方法を適宜使用することができ
る。
【0048】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図、表を用
いて説明する。まず、エネルギーの分布を表す近似関数
として、(4)式のような3つのガウス関数の線形結合
から成る関数f(x,y)を用いた。このように、3つ以上の
ガウス関数の線形結合を用いる場合に、従来のように光
学系のボケを考慮する場合には、一番幅の狭いガウス関
数にボケの効果を入れてやるようにすればよい。
【0049】
【数4】 ここで、(x,y)は荷電粒子線の入射点であり、E(x,
y)はこの荷電粒子線が点(x,y)に及ぼすエネルギー量を
表す。総エネルギーで規格化された場合、f(x,y)を範
囲-∞<x<∞, -∞<y<∞ で積分した値は1となる。ま
た、計算により形成パターンを得る方法として、閾値モ
デルを採用し、その閾値をθとする。求めるべきパラメ
ータは、k,k,k,θの7つであ
るが、エネルギーの総和が1となる規格化条件k+k
+k=1により、自由度は1減少する。具体的には、
,kのみを振るパラメータとし、k=1-k-k
とすればよい。
【0050】k,k,θの6つのパ
ラメータから成る組を乱数を振って大量に(N個;n=
1〜N)作り、これを6つの遺伝子からなる染色体を有
する個体とみなす。n番目の個体の各遺伝子を、表すロ
ーマ字を統一して、θ n1, kn2, σn2, k
n2n3の順にgn1,gn2,gn3,gn4
n5,gn6と表すことにする。そして、これを遺伝
子配列とみなす。この例を表1に示す。表1においてN
は個体の数である。 (表1)
【0051】
【表1】
【0052】各々のパラメータの組み合わせに対して、
形成されるパターンの実験結果との類似度を定義する。
この実施例では、図1に示したマスクパターンを用い
る。ウェハ上のスケールで60μmの大パターン(パター
ン1)から距離をおいて同じくウェハ上スケール100nm
のライン(パターン2)を配置したものである。これら
の矩形パターンの左下と右上の点の座標を表2に示し
た。表2に示すように、図1のdとして0.25μm〜50μm
の10種類をとり、これらについて検討を行った。これ
ら10種類について表2の上からm=1,2,…と表
し、種類の総数をM(この場合M=10)とする。 (表2)
【0053】
【表2】
【0054】図1に示されたパターンのマスクを転写し
た実験により、設計上100nmのラインはそれぞれ、近接
効果により表3に示された線幅に変化した結果が得られ
ている。 (表3)
【0055】
【表3】
【0056】図2に本発明の実施の形態でもあり、実施
例として使用したフローを示す。まず、任意の方法によ
り、遺伝子の初期値を決定して染色体を作り、個体を発
生させる(step51〜52)。そして、個体であるEID関
数の近似式を用いて、閾値モデルにより形成されるパタ
ーンの線幅を計算する(step53)。すなわち、近似され
たEID関数と図1に示すパターンとのコンボリューシ
ョンを計算して蓄積エネルギーの分布を求め、蓄積エネ
ルギーが閾値θをこえた領域でパターンが形成される
として、パターンの線幅を計算する。
【0057】この場合は、パターンを形成する矩形の座
標が{(xp1,yp1),(xp2,yp2)}(p=1,2)で
与えられているので、これを(2)式に代入し、
【0058】
【数5】
【0059】(J=3)により蓄積エネルギー分布を求
め、これがθを越えた場所でパターンが形成されると
し、その線幅を求める。これを表2に示すパターン番号
2におけるm=1〜10について行った。
【0060】次に、この個体の有する類似度を計算す
る。類似度はパターンの線幅が、実験値とどの程度類似
しているかによって決定するものとする。前述の手段に
よりm=1〜10のパターン2について求められた線幅
をそれぞれRnmとし、実験によりそれぞれのパターン
について求められた線幅をwとする。このとき、この
個体のパターンmに対する部分的類似度をhnmとし、
これを hnm=1/|Rnm−w| …(6) で求める(step54)。
【0061】次に、10個のパターンについての総合的
な類似度Hを求めるが、これは、部分的類似度をh
nmの幾何平均とする(step55)。すなわち、
【0062】
【数6】
【0063】ただし、M=10である。
【0064】総合的な類似度として相和平均を採った場
合には、一部のパターンに対する適応度のみが非常に高
い場合、その他のパターンに対する適応度が低くても全
体の適応度が高くなる現象が起きるが、相乗平均ではこ
の弊害を緩和することができる。
【0065】続いて、step52からstep55までの操作を繰
り返して行いN個の個体を発生させて、各々について部
分的類似度、総合的類似度を求める。
【0066】続いてstep57に移行し、現世代の染色体
(個体)の中、すなわちN個の個体の中で最も高い総合
的な類似度を有するものを見つけだし、その総合的類似
度をH maxとする。そしてstep58で、それが今までの
全世代の中で一番高い類似度であるかどうかをチェック
する。それが今までで最高の類似度を超えている場合
は、step61側に移行し、カウント値Cを0とし、続いて
最も高い類似度を有する染色体(個体)を次世代の最初
の個体とする(step62)。つまり、それまでで一番高い
類似度を有する個体は無条件に次世代に残される。これ
により、世代が新しくなったことにより、一番高い類似
度を有する個体が失われることを防止する。ここでn
に’をつけてあるのは、それが次世代の個体の番号であ
ることを表す。
【0067】そして、step63で個体番号を2とし、step
64で乱数を使用してパラメータ(遺伝子)を変える染色
体(個体)を2つ選び出す。このとき、個体が選び出さ
れる確率が、
【0068】
【数7】 に比例するように乱数を使用する。これにより、高い類
似度を有する個体が選ばれる確率が高くなり、より高い
類似度を持つ個体を発生させる可能性が高くなる。
【0069】次にstep65で、選び出された染色体(個
体)のいずれかが、その世代で最低の類似度を有するも
のであるかどうかをチェックする。そして、もし、そう
であれば、これら2つの個体を選択の対象から外して選
定をやり直す。そうでない場合は、step66に移って、パ
ラメータ(遺伝子)の変更を行う。まず、乱数により、
どのパラメータ(遺伝子)を変えるのかを決定する。決
定された遺伝子の配列順をqとする。これは、
(gn1,gn2,gn3,gn4,gn5,gn6
の配列のうち、q番目のものが、変更の対象となったこ
とを示す。パラメータ(遺伝子)の変更の仕方には、例
えば、2つの個体のパラメータ(遺伝子)を交換し、こ
れにより2個の新しい個体を作る方法、選ばれた2つの
個体のパラメータ(遺伝子)の平均値をパラメータ(遺
伝子)とする1つの新しい個体を作る等の方法がある。
前者の場合、基となった2つの個体を、発生した2つの
個体で置き換えてもよく、基となった2つの個体はその
まま残し、親の世代の内の別の2つの個体を、発生した
2つの個体で置き換えてもよい。後者の場合は、基とな
った2つの個体のうち1つを、発生した1つの個体で置
き換えてもよく、基となった2つの個体と別の1つの個
体を発生した1つの個体で置き換えてもよい。
【0070】しかし、2つの個体のパラメータ(遺伝
子)に類似度をかけて重み付けした値の加重平均値をパ
ラメータ(遺伝子)とする1つの新しい個体を作ること
が好ましい。これにより、類似度の高い個体の特性が次
世代に受け継がれやすくすることができる。この場合
も、基となった2つの個体のうち1つを、発生した1つ
の個体で置き換えてもよく、基となった2つの個体と別
の1つの個体を発生した1つの個体で置き換えてもよ
い。
【0071】次に、このようにして新しい個体が生まれ
た後で、この新しい個体の一つのパラメータ(遺伝子)
に突然変異を発生させる(step67)。しかし、これは、
全部の新しい個体について行うのではなく、ランダムな
条件で選ばれたときのみ行うようにする。まず乱数によ
り突然変異を発生させるパラメータ(遺伝子)を決定
し、そのパラメータの値を乱数によって決まる値だけ変
化させる。
【0072】以上のような操作を繰り返し、全部で(N
−1)個の新しい個体を発生させ、類似度が最高であっ
た1つの個体と合わせて、次世代のN個の個体の組とす
る。すなわち、この例では、類似度が最高であった1つ
の個体を残して、その他の個体全部を新しい個体に入れ
替えている。そこで、再びstep51に戻り、EID関数か
ら線幅を決め、類似度を計算することを繰り返す。
【0073】Step58において、その世代の個体の類似度
の最高値が、全世代における類似度の最高値以下であっ
たときは、step59でカウンタC値を1だけインクリメン
トする。そして、カウンタ値Cが所定の値Climに達し
ていなければ、step62に移行して、再び遺伝子操作によ
り、次世代の個体の組み合わせを作る。カウンタ値Cが
所定の値Climに達したということは、所定の世代にわ
たって、類似度がより高いもの(個体)が発生しなかっ
たということを意味し、類似度が収束していることにな
るので、これで計算をうち切り、そのときの類似度が最
高である個体、すなわちEID関数の近似式を、最適な
ものとして採用する。
【0074】以上のようなアルゴリズムにより、N=10
00とし、毎回類似度に応じた確率で2つの個体を選び出
し、2つの個体のパラメータ(遺伝子)に類似度をかけ
て重み付けした値の加重平均値をパラメータ(遺伝子)
とする1つの新しい個体を作る方法で、999個の新しい
個体を作り、類似度が最高のものと、この999個の新し
い個体で次世代の個体の集合を作るという方法で、計算
を行った。なお、突然変異は平均して250個の個体に発
生するように、乱数で決定した個体について発生させ
た。Climの値は100とした。
【0075】本実施例の結果得られたパラメータの値を
表4に、これに対応する形成パターン線幅及び実験値と
の差を表5に示した。実験値との差は最大で1.7nmと高
い精度で実験結果と一致した結果を算出できるエネルギ
ー分布関数を得ることができた。
【0076】よって、求められたEID関数の近似式を
用いて、近接効果補正、レチクルパターンの決定を行う
ことにより、正確に計算を行うことができることがわか
る。 (表4)
【0077】
【表4】
【0078】(表5)
【0079】
【表5】
【0080】本実施例では使用しなかったが、部分的適
応度の高さで交換する遺伝子の選定をすることにより、
次世代の個体における類似度をより高めることができ
る。すなわち、本実施例において、各染色体において広
がり幅σの最も小さいガウス関数が第1項のガウス関数
(j=1)に、最も大きいガウス関数が第3項のガウス関数
(j=3)に常になるようにしておき、その上で、大パター
ン(p=1)からの距離が大きい(mが大きい)パターンに
対する部分的類似度の平均と大パターン(p=1)からの距
離が小さい(mが小さい)パターンに対する部分的類似
度の平均とを比較して、例えば、前者が低い場合は前記
qを4以下の値に、後者が低い場合にはqを5以上の値
に指定するようにすれば部分的類似度の低さの原因とな
る関数に改変がなされ、類似度の改善を促すことができ
る。
【0081】同様、本実施例では実施しなかったが、以
上のようにして遺伝的アルゴリズムにより得られた類似
度の高い近似式に対して、逐次改善法を用いることによ
り、さらに類似度の高い近似式を得ることができる。逐
次改善法では、近似式のうちの各パラメータの値を単位
量増加もしくは減少させ、変化後の近似式の類似度が上
昇すればそのパラメータの値を変化後のものとし、類似
度が上昇しない場合はそのパラメータの値を変化前のも
のとし、類似度が収束するまで各要素の値を単位量増加
もしくは減少させることを繰り返す。
【0082】なお、本発明のうち近接効果補正方法、及
びレチクルパターンの決定方法については、EID関数
の近似方法が異なるだけで、従来の方法がそのまま適用
でき、当業者が実施できることが自明であるので、その
実施の形態、実施例の説明を省略する。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
レジスト中に蓄積されるエネルギーの平面分布を示すE
ID関数の近似関数のパラメータの設定方法を提供する
こと、及びこのようにして求まったEID関数を使用し
た近接効果補正方法、レチクルパターンの決定方法を提
供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に使用したマスクパターンを示
す図である。
【図2】本発明の実施の形態でもあり、実施例として使
用したフローを示す図である。
【図3】従来のモデルベースによる近接効果補正パター
ン変形を示す図である。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 荷電粒子線露光装置において感応基板面
    上の1点に入射した荷電粒子線が周辺に及ぼすエネルギ
    ーの分布を示す関数であるEID関数を、1つの関数又
    は複数の関数の組み合わせによって近似する方法であっ
    て、(1)前記関数を決定するパラメータ、又は前記関
    数同士の結合係数のうち、所定のものからランダムに選
    んだ任意の少なくとも1つの値を変化させ、(2)近似
    されたEID関数を用いた計算により得られる露光パタ
    ーンと、露光実験をして得られた露光パターンとの類似
    度を求め、(3)前記値を変化させたことにより類似度
    が向上すれば変化後の値を、低下すれば変化前の値を採
    用し、(4)前記(1)から(3)の操作を前記類似度
    が収束するまで繰り返すことを特徴とする荷電粒子線露
    光装置におけるEID関数の近似方法。
  2. 【請求項2】 荷電粒子線露光装置において感応基板面
    上の1点に入射した荷電粒子線が周辺に及ぼすエネルギ
    ーの分布を示す関数であるEID関数を、1つの関数又
    は複数の関数の組み合わせによって近似する方法であっ
    て、(1)前記EID関数の近似式を複数(N)個作
    り、(2)そのうちランダムに選んだ複数(P:P≦
    N)個の近似式について前記関数を決定するパラメー
    タ、又は前記関数同士の結合係数のうち、所定のものか
    らランダムに選んだ任意の少なくとも1つの値を変化さ
    せ、(3)近似されたEID関数を用いた計算により得
    られる露光パターンと、露光実験をして得られた露光パ
    ターンとの類似度を求め、(4)前記値の変化前と変化
    後のEID関数の近似式について、前記類似度が低いP
    個のものを捨て去って、残りで新しいN個のEID関数
    の近似式の組を作り、(5)前記(2)〜(4)の操作
    を、前記類似度が収束するまで繰り返し、収束した後、
    類似度が一番高いEID関数の近似式を、近似式として
    採用することを特徴とする荷電粒子線露光装置における
    EID関数の近似方法。
  3. 【請求項3】 荷電粒子線露光装置において感応基板面
    上の1点に入射した荷電粒子線が周辺に及ぼすエネルギ
    ーの分布を示す関数であるEID関数を、1つの関数又
    は複数の関数の組み合わせによって近似する方法であっ
    て、(1)前記EID関数の近似式を複数(N)個作
    り、(2)近似されたEID関数を用いた計算により得
    られる露光パターンと、露光実験をして得られた露光パ
    ターンとの類似度を求め、(3)類似度が高いT個を除
    いた近似されたEID関数のうちからランダムに選んだ
    複数(P:P≦N−T)個の近似式について前記関数を
    決定するパラメータ、又は前記関数同士の結合係数のう
    ち、所定のものからランダムに選んだ任意の少なくとも
    1つの値を変化させ、新しいN個の近似されたEID関
    数を作って、値を変化させた近似されたEID関数を置
    き換え、(4)前記(2)〜(3)の操作を、前記類似
    度が収束するまで繰り返えし、収束した後、類似度が一
    番高いEID関数の近似式を、近似式として採用するこ
    とを特徴とする荷電粒子線露光装置におけるEID関数
    の近似方法。
  4. 【請求項4】 請求項2又は請求項3に記載の荷電粒子
    線露光装置におけるEID関数の近似方法であって、前
    記類似度が低い、所定数のEID関数の近似式は、必ず
    変化させる対象とすることを特徴とする荷電粒子線露光
    装置におけるEID関数の近似方法。
  5. 【請求項5】 請求項2から請求項4のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近
    似方法であって、前記類似度が低い、所定数のEID関
    数の近似式は、新しいEID関数の近似式を作る基の近
    似式として採用しないことを特徴とする荷電粒子線露光
    装置におけるEID関数の近似方法。
  6. 【請求項6】 請求項2から請求項5のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近
    似方法であって、値を変化させる方法が、選ばれた近似
    式と他の任意の近似式又は他の選ばれた任意の近似式と
    の間で、対応する値同士の、前記類似度に比例する重み
    をつけた加重平均値を求め、その加重平均値を変化後の
    値とすることを特徴とする荷電粒子線露光装置における
    EID関数の近似方法。
  7. 【請求項7】 請求項2から請求項6のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近
    似方法であって、所定回数の繰り返し毎に、新しいN個
    のEID関数の近似式の組が作られた後、又は新しいN
    個のEID関数の近似式を作る過程で、任意の数(L)
    のEID関数の近似式、又はランダムにEID関数の近
    似式を選び出し、その近似式の前記関数を決定するパラ
    メータ、又は前記関数同士の結合係数のうちランダムに
    選ばれたものを、ランダムに選ばれた値、又はランダム
    に選ばれた値だけ変化させた近似式を作成し、新しく作
    られた近似式とこの近似式の作成前のP個の近似式のう
    ち類似度が低いL個の近似式を捨て去り、残りのP個の
    近似式を残す過程を付加したことを特徴とする荷電粒子
    線露光装置におけるEID関数の近似方法。
  8. 【請求項8】 請求項2から請求項6のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近
    似方法であって、所定回数の繰り返し毎に、新しいP個
    のEID関数の近似式の組が作られた後、又は新しいN
    個のEID関数の近似式を作る過程で、類似度の高い所
    定数以外のEID関数の近似式から、任意の数(L)の
    EID関数の近似式、又はランダムにEID関数の近似
    式を選び出し、その近似式の前記関数を決定するパラメ
    ータ、又は前記関数同士の結合係数のうちランダムに選
    ばれたものを、ランダムに選ばれた値、又はランダムに
    選ばれた値だけ変化させた近似式を作成し、変化させる
    対象となった近似式を、新しく作られた近似式で置き換
    えたP個の近似式を残す過程を付加したことを特徴とす
    る荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近似方法。
  9. 【請求項9】 請求項2から請求項8のうちいずれか1
    項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近
    似方法において、前記類似度の値が収束した後に、類似
    度が一番高い近似式の前記関数を決定するパラメータ、
    又は前記関数同士の結合係数のそれぞれを順に単位量だ
    け増加及び減少させ、その結果類似度が向上すれば変化
    後の値を、低下すれば変化前の値を採用し、類似度が収
    束するまでこの過程を繰り返す操作を付加したことを特
    徴とする荷電粒子線露光装置におけるEID関数の近似
    方法。
  10. 【請求項10】 請求項1から請求項9のうちいずれか
    1項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の
    近似方法を使用してEID関数を近似し、近似されたE
    ID関数を使用してレチクルパターンの変形量を求め、
    近接効果を補正することを特徴とする荷電粒子線露光装
    置における近接効果補正方法。
  11. 【請求項11】 請求項1から請求項9のうちいずれか
    1項に記載の荷電粒子線露光装置におけるEID関数の
    近似方法を使用してEID関数を近似し、近似されたE
    ID関数を使用してレチクルパターンの決定を行うこと
    を特徴とする荷電粒子線露光装置に用いるレチクルパタ
    ーンの決定方法。
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