JP2003263643A - 撮影方向判定装置およびその方法 - Google Patents

撮影方向判定装置およびその方法

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JP2003263643A
JP2003263643A JP2002061781A JP2002061781A JP2003263643A JP 2003263643 A JP2003263643 A JP 2003263643A JP 2002061781 A JP2002061781 A JP 2002061781A JP 2002061781 A JP2002061781 A JP 2002061781A JP 2003263643 A JP2003263643 A JP 2003263643A
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JP2002061781A
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English (en)
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Shinji Shimojo
真司 下條
Yasuo Ariki
康雄 有木
Kuniaki Uehara
邦昭 上原
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Osaka University NUC
Original Assignee
Osaka University NUC
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 撮影方向を簡易かつ自動的に判定する方法お
よび装置を提供する。 【解決手段】 入力画像からエッジを検出しこの検出し
たエッジをハフ変換して複数の直線を抽出し、抽出され
た前記複数の直線に基づき、これら複数の直線を延長し
たときに交差する点(消失点)を抽出し、これによって
撮影方向を判定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、映像編集支援装置
およびその方法に関するものであり、より詳細にはエッ
ジからなる直線を利用した撮影方向判定装置やその方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、テレビ局や映像編集の現場におい
てはプロの編集スタッフによって素材映像を手作業で編
集していた。バラバラのカットの素材を連結して1つの
作品として編集するときには、映像を編集する上の規則
(以下、これを「映像文法」と呼ぶことがある)があり
多くの場合この映像文法に基づき素材映像を編集する。
この「映像文法」には、例えば、構図の向きや素材映像
の撮影方向が大きく変化しないように(即ち矛盾しない
ように)各素材映像を接続するという規則、または、対
象物の位置関係が不明になり得る映像同士の接続(いわ
ゆる「逆ギリ」)をしないというという規則などがあ
る。この映像像文法を適用して編集した映像によれば、
映像の流れや映像のおいて伝えたい主題が観覧者に理解
され易いという利点がある。この映像文法の1つである
「構図の向きや素材映像の撮影方向が大きく変化しない
ように各素材映像を接続するという規則」に則って映像
編集を行うためには、素材の映像データから撮影時にお
けるカメラの撮影方向を推定する必要がある。これにつ
いては、従来は、プロの編集スタッフが、各素材映像を
逐一観覧することによって、手作業でこの撮影方向を推
定して各素材映像を編集していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】デジタル放送時代をむ
かえ、放送局では大量の番組を効率良く製作する編集技
術が求められている。放送用の映像は、上述したような
映像文法に従って編集する必要があるが、この作業は人
手によるものであり、熟練と労力、多大な時間を要す
る。また、この従来の人手に頼ったやり方では、大量の
素材映像が量産される昨今では生産性が低くまたコスト
もかかり過ぎるという問題が生じている。また、大量の
映像アーカイブなどからキーワードなどでランダムに抽
出された素材映像データから、視聴者に理解し易く編集
された作品を製作するためには、やはり上述した映像文
法に基づく編集を行う必要があり、そのために撮影方向
を簡易かつ自動的に判定する方法や装置が求められてい
る。従って、このような映像文法の適用を支援するため
の手法やシステムの開発が要望されていた。そこで、本
発明の目的は、映像文法を適用するのに必要な情報(撮
影方向)を素材映像から自動的に抽出する装置およびそ
の方法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明による撮影方向判
定装置は、入力画像からエッジを検出し、この検出した
エッジをハフ変換して複数の直線を抽出するハフ変換手
段と、前記抽出された前記複数の直線に基づき、撮影方
向を判定する撮影方向判定手段と、を具える。本構成に
よれば、素材の入力映像から被写体の各構成要素のエッ
ジを検出し、これをハフ変換した直線を利用することに
よって、自動的に、さらに簡易、かつ、ほぼ正確に撮影
方向を判定し得る。
【0005】本発明の基本は、上述したように素材画像
のエッジをハフ変換した複数の直線を利用して撮影方向
を判定することであるが、この直線の利用の仕方には以
下のように幾つかの手法が考えられる。例えば、本発明
による撮影方向判定装置は、前記抽出された前記複数の
直線に基づき、これら複数の直線を延長したときに交差
する点(この点の以下「消失点」という。)を少なくと
も1つ抽出する消失点抽出手段をも含み、前記撮影方向
判定手段は、前記入力画像を投影した平面を複数の領域
に分割し、前記少なくとも1つの消失点のこの分割され
た各領域に対する存在頻度を求め、これに基づき撮影方
向を判定する、ことを特徴とする。本構成によれば、例
えば、入力画像を投影した平面を中心を通る一本の垂直
線で左右2つの領域に分割して、左右のどちらの方向か
ら撮影したのかを簡易、かつ、ほぼ正確に判定し得る。
或いは、より詳細な撮影方向を判定するためには、例え
ば、入力画像を投影した平面を中心を通る垂直な線およ
び水平な線で4つの領域に分割して、「右上」「右下」
「左上」「左下」のいずれの領域に多く消失点が存在す
るのかによって、「右上」「右下」「左上」「左下」の
撮影方向のうちのいずれであるかを判定することも可能
である。さらには、より多数の領域に分割することによ
って、精度は若干損なわれるが十分実用に耐え得る状態
でより細かく撮影方向を判定することも可能である。
【0006】また、本発明による撮影方向判定装置は、
前記撮影方向判定手段が、前記入力画像を中心を通る任
意の直線で2つの領域に分割する手段と、前記任意の直
線をX軸とし、このX軸に垂直な直線をY軸とし、前記
複数の直線を関数y=ax+bで表わした場合(即ちa
=傾き)において、前記2つの領域のうちの一方の側に
おいて前記複数の直線のうち傾きが正である直線数と、
前記2つの領域のうちの他方の側において前記複数の直
線のうち傾きが負である直線数との合計値Aを求め、前
記2つの領域のうちの一方の側において前記複数の直線
のうち傾きが負である直線数と前記2つの領域のうちの
他方の側において前記複数の直線のうち傾きが正である
直線数との合計値Bを求め、前記合計値Aと前記合計値
Bとを比較して、これに基づき、撮影方法を判定する手
段と、をも含むこと、を特徴とする。本構成によれば、
X軸の設定によってあらゆる方向に対して撮影方向を判
定することが可能である。例えば、X軸を水平に置けば
水平方向での撮影方向の判定が可能であり(即ち左右の
どちらから撮影されたかが判定できる)、X軸を垂直に
置けば垂直方向での撮影方向の判定が可能である(即ち
上下のどちらから撮影されたかが判定できる)。
【0007】また、本発明による撮影方向判定装置は、
前記撮影方向判定手段が、前記入力画像を中心を通る水
平線で上下2つの領域に分割する手段と、前記水平線を
X軸とし、このX軸に垂直な直線をY軸とし、前記複数
の直線を関数y=ax+bで表わした場合(即ちa=傾
き)において、前記2つの領域のうちの上側において前
記複数の直線のうち傾きが正である直線数と前記2つの
領域のうちの下側において前記複数の直線のうち傾きが
負である直線数との合計値Aを求め、前記2つの領域の
うちの上側において前記複数の直線のうち傾きが負であ
る直線数と前記2つの領域のうちの下側において前記複
数の直線のうち傾きが正である直線数との合計値Bを求
め、前記合計値Aと前記合計値Bとを比較して、これに
基づき、撮影方法を判定する手段(即ち、前記合計値A
が前記合計値Bよりも多い場合は右側の撮影方向である
と判定し、前記合計値Bが前記合計値Aよりも多い場合
は左側の撮影方向であると判定する)と、をも含むこ
と、を特徴とする本構成は、X軸を水平方向に限定して
いるため判定アルゴリズムが非常にシンプルであり、計
算速度が非常に速いという効果が得られる。また、ノイ
ズの影響や曖昧な撮影方向のデータを排除し判定の正解
率を改善するために、|A−B|が所定の閾値を越えな
い場合は、判定不能、或いは、撮影方向が正面であると
見なすことも可能である。
【0008】また、上述したような傾きを利用する場合
の変形例として、本発明による撮影方向判定装置は、前
記撮影方向判定手段が、前記複数の直線の傾きをそれぞ
れ求め、この求めた傾きのうち頻度の高い傾きを2つ求
め、この求めた頻度の高い2つの傾きのうちの一方の傾
きを持つ少なくとも1つの直線と、この求めた頻度の高
い2つの傾きのうちの他方の傾きを持つ少なくとも1つ
の直線とを延長したときに交差する消失点を少なくとも
1つ求め、これに基づき撮影方向を判定する、ことを特
徴とする。本構成は、上述した直線の傾きを利用する装
置とは消失点を用いる点で異なり、若干判定要件が増え
るが、画像平面を分割し各領域ごとに処理する必要が無
いという利点がある。もちろん、本方法においても、画
像平面を分割して各領域ごとに傾きのピークを求め、こ
れに基づき消失点を求める手法を取ることもできる。
【0009】さらに、変形例として、本発明による撮影
方向判定装置は、前記入力映像は複数のフレームから構
成され、前記撮影方向判定手段で判定した撮影方向を、
前記入力映像の当該判定時点の前記フレームに関連付け
てデータベースに格納する記憶手段を具える、ことを特
徴とする。或いは、本発明による映像編集支援装置は、
前記データベースに格納されている前記フレームに関連
付けられた前記撮影方向に基づき、所定の映像文法を使
用して前記入力映像を自動編集する自動編集手段、を具
えることを特徴とする。本構成によれば、フレームに付
いているインデックス(即ち判定した撮影方向)を利用
することによって、映像の編集がさらに容易になる。
【0010】上述したように、本発明の手段を装置とし
て説明してきたが、本発明はこれら装置に対応する方
法、その方法を実現するプロググラム、或いはそのプロ
グラムを格納する記憶媒体などの形態でも実施可能であ
ることは言うまでもない。例えば、本発明による撮影方
向判定方法は、入力画像からエッジを検出し、この検出
したエッジをハフ変換して複数の直線を抽出するハフ変
換ステップと、前記抽出された前記複数の直線に基づ
き、撮影方向を判定する撮影方向判定ステップと、を含
む。
【0011】また、本発明による撮影方向判定方法は、
前記抽出された前記複数の直線に基づき、これら複数の
直線を延長したときに交差する点(この点を以下「消失
点」という。)を少なくとも1つ抽出する消失点抽出ス
テップをも含み、前記撮影方向判定ステップは、前記入
力画像を投影した平面を複数の領域に分割し、前記少な
くとも1つの消失点のこの分割された各領域に対する存
在頻度を求め、これに基づき撮影方向を判定する、こと
を特徴とする。
【0012】また、本発明による撮影方向判定方法は、
前記撮影方向判定ステップが、前記入力画像を中心を通
る任意の直線で2つの領域に分割するステップと、前記
任意の直線をX軸とし、このX軸に垂直な直線をY軸と
し、前記複数の直線を関数y=ax+bで表わした場合
(即ちa=傾き)において、前記2つの領域のうちの一
方の側において前記複数の直線のうち傾きが正である直
線数と、前記2つの領域のうちの他方の側において前記
複数の直線のうち傾きが負である直線数との合計値Aを
求め、前記2つの領域のうちの一方の側において前記複
数の直線のうち傾きが負である直線数と前記2つの領域
のうちの他方の側において前記複数の直線のうち傾きが
正である直線数との合計値Bを求め、前記合計値Aと前
記合計値Bとを比較して、これに基づき、撮影方法を判
定するステップと、をも含むこと、を特徴とする。
【0013】また、本発明による撮影方向判定方法は、
前記撮影方向判定ステップが、前記入力画像を中心を通
る水平線で上下2つの領域に分割するステップと、前記
水平線をX軸とし、このX軸に垂直な直線をY軸とし、
前記複数の直線を関数y=ax+bで表わした場合(即
ちa=傾き)において、前記2つの領域のうちの上側に
おいて前記複数の直線のうち傾きが正である直線数と前
記2つの領域のうちの下側において前記複数の直線のう
ち傾きが負である直線数との合計値Aを求め、前記2つ
の領域のうちの上側において前記複数の直線のうち傾き
が負である直線数と前記2つの領域のうちの下側におい
て前記複数の直線のうち傾きが正である直線数との合計
値Bを求め、前記合計値Aと前記合計値Bとを比較し
て、これに基づき、撮影方法を判定するステップ(即
ち、前記合計値Aが前記合計値Bよりも多い場合は右側
の撮影方向であると判定し、前記合計値Bが前記合計値
Aよりも多い場合は左側の撮影方向であると判定する)
と、をも含むこと、を特徴とする
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の具体的な実施態様
を諸図面に参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明
による映像編集支援装置の基本的な構成を示すブロック
図である。図に示すように、本発明による映像編集支援
装置10は、撮影方向判定部100および編集支援部2
00を含む。撮影方向判定部100は、ハフ変換部11
0、方向判定部120、および、インデックス付加部1
30を含む。ハフ変換部110は、エッジ検出部112
および直線抽出部114を含むが、まず、エッジ検出部
112は、映像アーカイブから入力画像データを受け取
り、画像中の対象物のエッジ検出をcannyオペレータで
行い、エッジの位置、方向を求める。Cannyオペレータ
は、ガウシアンラプラシアンフィルタでエッジ候補点を
求め、各点に対して非極大抑制点処理を行い、幅1ピク
セルのエッジ点を検出する。ガウシアンラプラシアンフ
ィルタの分散は、平滑化するために大きめの値(2.
5)を設定した。
【0015】直線抽出部114は、エッジ検出部112
で検出したエッジの位置や方向によりハフ変換を行い、
画像中の直線を求める。ハフ変換では、各エッジ点での
方向成分が必ずしもその点での方向とは言えないため、
−5°〜+5°の範囲で角度を振って、パラメータ空間
に投票する。ここで、ハフ(Hough)変換についてより
詳細に説明する。エッジの位置(x,y)とその方向より、
画像中の直線を求めるために,Hough変換を行う。Hough
変換とは、画像上のエッジ点(x,y)に対して,その画素を
通る方向θの直線をρ=xcosθ+ysinθとして求める。こ
こで、ρとθは自由に動かすことのできる直線パラメー
タであり、(x,y)は固定なので、ρ−θ平面上に1つのc
osθ関数が描かれる。こうして、画像上のすべてのエッ
ジ点(x,y)においてあらゆる方向の直線を求めると、ρ
−θ平面に直線の候補を投票したことになる。実際に直
線が存在していれば、複数のcosθ関数が特定の(ρ,θ)
の位置で交差しピークが生じる。Hough変換は、このピ
ークを求め、そのパラメータである(ρ,θ)を使ってx,y
に関する直線、ρ=xcosθ+ysinθを抽出する手法であ
る。閾値30とは、この直線の手がかかりを与えるピー
クを検出するための閾値である。つまり、ピークの大き
さが30以上であれば、その位置(ρ,θ)の値を持つ直
線ρ=xcosθ+ysinθが存在したと見なす。
【0016】図2は、ハフ変換部110を使用したエッ
ジ検出結果に基づき投票数が閾値(30)以上の直線を
抽出した画像データである。図1に戻るが、方向判定部
120の傾き集計部122は、抽出された直線の傾きを
求め、画像を上下に分割して2つの領域を設定し、各領
域において、傾きが正の直線と負の直線の数をそれぞれ
集計し、集計値比較部124は、求めた集計値を比較し
て撮影方向が右か左かを判定する。インデックス付加部
130は、判定結果である撮影方向を映像データのフレ
ームに索引として付加し、インデックス付き画像データ
を生成しインデックス付き映像アーカイブに格納する。
【0017】編集支援部200は、映像文法適用部21
0と編集部220とを含み、映像文法適用部210が、
インデックス付き映像アーカイブから映像データを読み
出し、所定の映像文法を適用し、編集部220がこの映
像文法および映像データに付属するインデックスに基づ
き映像データを編集して適切な順序、および長さの作品
を仕上げ、編集済み映像アーカイブに格納する。
【0018】ここで、撮影方向の判定の基本原理を説明
する。撮影方向の判定の基本原理は、素材映像データか
ら求められた直線より、消失点の存在する方向、或いは
存在する場所を求め、これによって撮影方向を判定する
というものである。消失点とは、実空間中にある平行な
直線を2次元平面に投影したときに、ある一点で交わる
点である。即ち、この消失点のある方向は、実空間中の
平行な直線の3次元方向を示す。図3は、直線抽出部で
求めた直線パターンを示す模式図であるが、撮影方向が
向かって右である場合(即ち右に置いたカメラから左に
向かって対象物を撮影した場合)は、画像平面の中心よ
り左に存在する消失点に収束するような直線パターンが
多数現れ(図3のA)、一方、撮影方向が向かって左で
ある場合は、画像平面の中心より右に存在する消失点に
収束するような直線パターンが多数現れる(図3の
B)。そこで、画像中に存在する各直線から、対応する
直線パターンを決定し、全直線に対する直線パターンの
頻度を求める。そして、頻度の高い直線パターンが持つ
消失点の方向を撮影方向であると判定する。
【0019】直線を利用した撮影方向の判定手法の一例
を説明する。説明を簡単にするため、窓がある壁の部屋
を撮影した映像データのケースを考える。図4は、この
部屋を真正面に置いたカメラから撮影した場合の模式図
である。図に示すように、壁の上辺W1と下辺W2、お
よび、右辺W3と左辺W4は互いに平行であるため消失
点を持たない。これは、壁にある窓の各辺についても同
様である。なお、部屋の奥行きの直線d1〜4は、画像
平面の中心点(壁の窓の中心点)で交差する。即ち、消
失点は、どの方向にも偏移せず画像平面の中心に位置す
る。図5は、図4の部屋を右に置いたカメラから撮影し
た場合の模式図である。図に示すように、壁の上辺W1
と下辺W2とは新たな消失点vを画面上の左側に形成す
る。壁の窓の上辺w1と下辺w2も同様に同じ位置に消
失点を形成する。この場合も、部屋の奥行きの直線d1
〜4は、画像平面の中心付近で交差する。従って、消失
点の位置が全体的に左側にある傾向を利用して撮影方向
が右であると判定する。図6は、図4の部屋を左に置い
たカメラから撮影した場合の模式図である。図に示すよ
うに、この場合は、画面の右側に新たな消失点vを形成
する。従って、消失点の位置が全体的に右側にある傾向
を利用して撮影方向が左であると判定する。
【0020】図7は、傾きを利用して撮影方向を判定す
る手法を説明するための模式図である。図に示すよう
に、画像平面においてY−X平面座標とし、直線をy=
ax+bで表わした場合において、傾きaが正のものの
平均、或いは、最も頻度の高い傾きを求め、一方、傾き
aが負のものも同様の処理を行い、これに基づき、正或
いは負の傾きを持つ直線をそれぞれ1本ずつ描画し(即
ち、これが最も頻度の高い直線パターンの組となる)、
この2本の直線のなす消失点を求めることによって撮影
方向を判定する。
【0021】図8は、素材映像から直線を抽出する過程
の実例を説明する図である。「素材映像」は、実写であ
り飲食店内のカウンター席を向かって右側から撮影した
ものである。図に示すように、この素材映像からエッジ
を検出し、さらにこのエッジから複数の直線を抽出す
る。この場合は、「カウンター席の輪郭」と「天井の照
明器材の輪郭」とが直線として抽出されている。また、
図9も、素材映像から直線を抽出する過程の実例を説明
する図である。「素材映像」は、飲食店内の厨房を向か
って右側からカウンターごしに撮影したものである。図
に示すように、この素材映像からエッジを検出し、さら
にこのエッジから複数の直線を抽出する。この場合は、
「カウンターの輪郭」および「厨房と客席の仕切り板」
とが直線として抽出されている。
【0022】図10は、図1の装置を使用して実際の素
材映像の撮影方向を判定した結果を示す表である。表に
示すように、約73%の確率でほぼ正確に撮影方向を判
定することが可能であった。なお、撮影方向が検出でき
なかったもの或いは不正であった原因としては、エッジ
画像のノイズの影響や複数個ある消失点の抽出ミスが考
えられる。
【0023】本発明を諸図面や実施例に基づき説明して
きたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修
正を行うことが容易であることに注意されたい。従っ
て、これらの変形や修正は本発明の範囲に含まれること
を留意されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による映像編集支援装置の基本的な構
成を示すブロック図である。
【図2】 ハフ変換部110を使用したエッジ検出結果
に基づき投票数が閾値以上の直線を抽出した画像データ
である。
【図3】 直線抽出部で求めた直線パターンを示す模式
図である。
【図4】 部屋を真正面に置いたカメラから撮影した場
合の模式図である。
【図5】 図4の部屋を右に置いたカメラから撮影した
場合の模式図である。
【図6】 図4の部屋を左に置いたカメラから撮影した
場合の模式図である。図
【図7】 傾きを利用して撮影方向を判定する手法を説
明するための模式図である。
【図8】 素材映像から直線を抽出する過程の実例を説
明する図である。
【図9】 素材映像から直線を抽出する過程の実例を説
明する図である。
【図10】 図1の装置を使用して実際の素材映像の撮
影方向を判定した結果を示す表である。
【符号の説明】
10 映像編集支援装置 100 撮影方向判定部 110 ハフ変換部 112 エッジ検出部 114 直線抽出部 120 方向判定部 122 傾き集計部 124 集計値比較部 130 インデックス付加部 200 編集支援部 210 映像文法適用部。 220 編集部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力画像からエッジを検出し、この検出
    したエッジをハフ変換して複数の直線を抽出するハフ変
    換手段と、 前記抽出された前記複数の直線に基づき、撮影方向を判
    定する撮影方向判定手段と、を具える撮影方向判定装
    置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の撮影方向判定装置にお
    いて、 前記抽出された前記複数の直線に基づき、これら複数の
    直線を延長したときに交差する消失点を少なくとも1つ
    抽出する消失点抽出手段をも含み、 前記撮影方向判定手段は、前記入力画像を投影した平面
    を複数の領域に分割し、前記少なくとも1つの消失点の
    この分割された各領域に対する存在頻度を求め、これに
    基づき撮影方向を判定する、ことを特徴とする撮影方向
    判定装置。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の撮影方向判定装置にお
    いて、 前記撮影方向判定手段は、前記複数の直線の傾きをそれ
    ぞれ求め、この求めた傾きのうち頻度の高い傾きを2つ
    求め、この求めた頻度の高い2つの傾きのうちの一方の
    傾きを持つ少なくとも1つの直線と、この求めた頻度の
    高い2つの傾きのうちの他方の傾きを持つ少なくとも1
    つの直線とを延長したときに交差する消失点を少なくと
    も1つ求め、これに基づき撮影方向を判定する、ことを
    特徴とする撮影方向判定装置。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の撮影方向判定装置にお
    いて、 前記撮影方向判定手段が、前記入力画像の中心を通る任
    意の直線で2つの領域に分割する手段と、前記任意の直
    線をX軸とした場合において、前記2つの領域のうちの
    一方の側において前記複数の直線のうち傾きが正である
    直線数と、前記2つの領域のうちの他方の側において前
    記複数の直線のうち傾きが負である直線数との合計値A
    を求め、前記一方の側において前記複数の直線のうち傾
    きが負である直線数と前記他方の側において前記複数の
    直線のうち傾きが正である直線数との合計値Bを求め、
    前記合計値Aと前記合計値Bとを比較して、これに基づ
    き、撮影方法を判定する手段と、をも含むこと、を特徴
    とする撮影方向判定装置。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の撮影方向判定装置にお
    いて、 前記撮影方向判定手段が、前記入力画像を中心を通る水
    平線で上下2つの領域に分割する手段と、前記水平線を
    X軸とした場合において、前記2つの領域のうちの上側
    において前記複数の直線のうち傾きが正である直線数と
    前記2つの領域のうちの下側において前記複数の直線の
    うち傾きが負である直線数との合計値Aを求め、前記上
    側において前記複数の直線のうち傾きが負である直線数
    と前記下側において前記複数の直線のうち傾きが正であ
    る直線数との合計値Bを求め、前記合計値Aと前記合計
    値Bとを比較して、これに基づき、撮影方法を判定する
    手段と、をも含むこと、を特徴とする撮影方向判定装
    置。
  6. 【請求項6】 入力画像からエッジを検出し、この検出
    したエッジをハフ変換して複数の直線を抽出するハフ変
    換ステップと、 前記抽出された前記複数の直線に基づき、撮影方向を判
    定する撮影方向判定ステップと、を含む撮影方向判定方
    法。
  7. 【請求項7】 請求項6に記載の撮影方向判定方法にお
    いて、 前記抽出された前記複数の直線に基づき、これら複数の
    直線を延長したときに交差する消失点を少なくとも1つ
    抽出する消失点抽出ステップをも含み、 前記撮影方向判定ステップは、前記入力画像を投影した
    平面を複数の領域に分割し、前記少なくとも1つの消失
    点のこの分割された各領域に対する存在頻度を求め、こ
    れに基づき撮影方向を判定する、ことを特徴とする撮影
    方向判定方法。
  8. 【請求項8】 請求項6に記載の撮影方向判定方法にお
    いて、 前記撮影方向判定ステップは、前記複数の直線の傾きを
    それぞれ求め、この求めた傾きのうち頻度の高い傾きを
    2つ求め、この求めた頻度の高い2つの傾きのうちの一
    方の傾きを持つ少なくとも1つの直線と、この求めた頻
    度の高い2つの傾きのうちの他方の傾きを持つ少なくと
    も1つの直線とを延長したときに交差する消失点を少な
    くとも1つ求め、これに基づき撮影方向を判定する、こ
    とを特徴とする撮影方向判定方法。
  9. 【請求項9】 請求項6に記載の撮影方向判定方法にお
    いて、 前記撮影方向判定ステップが、前記入力画像の中心を通
    る任意の直線で2つの領域に分割するステップと、前記
    任意の直線をX軸とした場合において、前記2つの領域
    のうちの一方の側において前記複数の直線のうち傾きが
    正である直線数と、前記2つの領域のうちの他方の側に
    おいて前記複数の直線のうち傾きが負である直線数との
    合計値Aを求め、前記一方の側において前記複数の直線
    のうち傾きが負である直線数と前記他方の側において前
    記複数の直線のうち傾きが正である直線数との合計値B
    を求め、前記合計値Aと前記合計値Bとを比較して、こ
    れに基づき、撮影方法を判定するステップと、をも含む
    こと、を特徴とする撮影方向判定方法。
  10. 【請求項10】 請求項6に記載の撮影方向判定方法に
    おいて、 前記撮影方向判定ステップが、前記入力画像を中心を通
    る水平線で上下2つの領域に分割するステップと、前記
    水平線をX軸とした場合において、前記2つの領域のう
    ちの上側において前記複数の直線のうち傾きが正である
    直線数と前記2つの領域のうちの下側において前記複数
    の直線のうち傾きが負である直線数との合計値Aを求
    め、前記上側において前記複数の直線のうち傾きが負で
    ある直線数と前記下側において前記複数の直線のうち傾
    きが正である直線数との合計値Bを求め、前記合計値A
    と前記合計値Bとを比較して、これに基づき、撮影方法
    を判定するステップと、をも含むこと、を特徴とする撮
    影方向判定方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010525427A (ja) * 2007-03-30 2010-07-22 イーストマン コダック カンパニー パンクロマティック画素を使用するエッジマッピング
US7956902B2 (en) 2007-06-29 2011-06-07 Funai Electric Co., Ltd. Imaging device
JP2012022359A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Fuji Xerox Co Ltd 画像処理装置及び画像処理プログラム
JP2014220804A (ja) * 2013-05-11 2014-11-20 三菱電機株式会社 単一の2次元画像からシーンを再構成する方法

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