JP2003262545A - クランプオン型超音波流量計 - Google Patents

クランプオン型超音波流量計

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JP2003262545A JP2002062340A JP2002062340A JP2003262545A JP 2003262545 A JP2003262545 A JP 2003262545A JP 2002062340 A JP2002062340 A JP 2002062340A JP 2002062340 A JP2002062340 A JP 2002062340A JP 2003262545 A JP2003262545 A JP 2003262545A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 測定感度の高いクランプオン型超音波流量計
を提供すること。 【解決手段】 超音波振動子が、底面と該底面に対して
鋭角をなす少なくとも一つの斜面を備えた、超音波を該
斜面に対して垂直な方向に伝搬する楔形超音波伝搬材の
該斜面に装着されてなる超音波送受信器であって、該超
音波伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面と平行な複
数の表面が整列形成されていることを特徴とする超音波
送受信器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クランプオン型超
音波流量計に関する。
【0002】
【従来の技術】管状体の外周面上に装着され、管状体の
内部を移動する流体の流量を測定する流量計として、伝
搬時間差式あるいはドップラー式などのクランプオン型
超音波流量計が知られている。
【0003】図7に、従来のクランプオン型超音波流量
計とその使用の形態の一例を示す。図7のクランプオン
型超音波流量計は、伝搬時間差式の流量計である。クラ
ンプオン型超音波流量計は、一対の超音波送受信器71
a及び71bから構成されている。超音波送受信器71
aは、超音波振動子72aと楔形超音波伝搬材73aか
ら構成されている。楔型超音波伝搬材73aは、底面7
4aと底面74aに対して鋭角をなす斜面75aを備え
ている。超音波振動子72aは、楔型超音波伝搬材73
aの斜面75aに装着されている。そして、超音波振動
子72aの楔形超音波伝搬材側の面及びその逆側の面に
は、超音波振動子に電圧を印加するための電極とリード
線(図示は略する)が備えられている。同様に、超音波
送受信器71bは、超音波振動子72bが、楔型超音波
伝搬材73bの斜面75bに装着された構成を有してい
る。一般に、超音波振動子としては、ジルコン酸チタン
酸鉛系のセラミックスなどから形成された圧電振動子が
用いられている。また、楔形超音波伝搬材は、エポキシ
樹脂、アクリル樹脂、ステンレスなどから形成されてい
る。
【0004】超音波振動子72a及び72bのそれぞれ
は、電極に電気的な駆動信号が印加されると、超音波を
楔形超音波伝搬材に付与(送信)し、逆に超音波が付与
(受信)されると、電極に電気的な受信信号を生じる。
従って、超音波振動子が備えられた超音波送受信器71
a及び71bのそれぞれは、超音波の送信器でもあり、
受信器でもある。そして、超音波送受信器71a及び7
1bは、管状体76の内部の流体の移動方向(図7に記
入した矢印77の示す方向)に対して斜めに超音波が伝
搬するように、管状体76の外周面上に配置されてい
る。図7に記入した破線79は、超音波の伝搬経路の一
例を意味している。
【0005】管状体76の内部を移動する流体の流量
は、以下の様にして測定される。先ず、超音波送受信器
71aの超音波振動子72aに駆動信号を印加して、超
音波を送信する。超音波は、伝搬経路79に沿って、楔
型超音波伝搬材73a、管状体76、移動流体、管状体
76、そして楔形超音波伝搬材73bの順に伝搬して、
超音波送受信器71bの超音波振動子72bにより受信
される。超音波送受信器71aが超音波の送信を開始し
てから、超音波送受信器71bが超音波を受信するまで
に要する超音波の伝搬時間T1 を計測する。
【0006】次に、超音波送受信器71bの超音波振動
子72bに駆動信号を印加して、超音波を送信する。超
音波は、前記の伝搬経路を逆向きに伝搬して、超音波送
受信器71aの超音波振動子72aにより受信される。
超音波送受信器71bが超音波の送信を開始してから、
超音波送受信器71aが超音波を受信するまでに要する
超音波の伝搬時間T2 を計測する。
【0007】超音波が、超音波送受信器71a及び71
bの間を伝搬するのに要する時間(T1 及びT2 )は、
超音波の伝搬する方向(図7に示す矢印79a及び79
bの示す方向)により異なる値となる。超音波送受信器
71aから超音波送受信器71bに(矢印79aが示す
方向に)向かう超音波は、いわば流体の流れに乗って流
体中を伝搬するので、伝搬時間T1 は、流体が静止して
いる場合と比べると短い値となる。一方、超音波送受信
器71bから超音波送受信器71aに(矢印79bが示
す方向に)向かう超音波は、流体の流れに逆らって流体
中を伝搬するので、伝搬時間T2 は、流体が静止してい
る場合と比べると長い値となる。これらの伝搬時間の差
(T2 −T1 )の値は、流体の移動速度と相関があり、
この伝搬時間の差から流体の移動速度が算出される。そ
して、得られた流体の移動速度、管状体76の内径など
から流体の流量が算出される。
【0008】クランプオン型超音波流量計の測定感度を
高くするためには、前記の伝播時間の差の値を大きくす
る、即ち、流体中における超音波の伝搬距離を長く設定
すればよい。流体中における超音波の伝搬距離を長くす
るためには、楔形超音波伝搬材と管状体の界面における
超音波の入射角が大きくなるよう、楔形超音波伝搬材の
超音波振動子装着斜面の角度を調節すればよい。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】従来のクランプオン型
超音波流量計においては、楔形超音波伝搬材と管状体の
界面における超音波の入射角を大きくしても、流量の測
定感度を、ある程度以上には高くすることができない。
これは、超音波の入射角が大きくなるにつれ、前記の界
面における超音波の反射量が多くなったり、管状体の壁
体を伝搬する超音波の量が多くなったりして、流体中を
伝搬した超音波の受信によって超音波送受信器から出力
される受信信号の値が小さくなるためである。
【0010】本発明の目的は、測定感度の高いクランプ
オン型超音波流量計を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、楔形超音波
伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面と平行な複数の
表面を整列形成することにより、楔形超音波伝搬材と管
状体の界面における超音波の反射などを抑えることがで
き、測定感度の高いクランプオン型超音波流量計が提供
できることを見出した。
【0012】本発明は、超音波振動子が、底面と該底面
に対して鋭角をなす少なくとも一つの斜面を備えた、超
音波を前記斜面に対して垂直な方向に伝搬する楔形超音
波伝搬材の前記斜面に装着されてなる超音波送受信器で
あって、超音波伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面
と平行な複数の表面が整列形成されていることを特徴と
する超音波送受信器にある。
【0013】本発明の超音波送受信器の好ましい態様
は、下記の通りである。 (1)楔形超音波伝搬材が、樹脂材料シート中に複数本
の高弾性繊維がシート平面に沿って平行に整列配置され
た構成の繊維強化樹脂シートが複数枚積層一体化された
構成にある。 (2)高弾性繊維が、炭素繊維である。
【0014】本発明はまた、前記超音波送受信器が一
対、底面に開口を有する細長い形状のケースに、各超音
波送受信器の超音波振動子が装着された斜面が互いに対
向しないような位置関係で収容固定されてなるクランプ
オン型超音波流量計にもある。
【0015】本発明のクランプオン型超音波流量計は、
フッ素樹脂製管状体の内部を移動する流体の流量測定用
であることが好ましい。
【0016】本発明はまた、管状体の外周面に、前記ク
ランプオン型超音波流量計の各超音波送受信器を固定し
てなり、そして各超音波送受信器の超音波伝搬材の底面
に形成された、超音波振動子装着斜面と平行な各表面の
少なくとも一部が、管状体と密接していることを特徴と
する流量測定構造体にもある。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の超音波送受信器を、添付
の図面を用いて説明する。図1は、本発明に従う超音波
送受信器とその使用の形態の一例を示す斜視図である。
図2は、図1に記入した切断線I−I線に沿って切断し
た、超音波送受信器と管状体の断面図である。図1及び
図2に示す超音波送受信器11は、超音波振動子12と
楔形超音波伝搬材13から構成されている。楔形超音波
伝搬材13は、底面14と、底面14に対して傾斜する
斜面15を備えている。楔形超音波伝搬材13におい
て、超音波は、斜面15に対して垂直な方向に伝搬す
る。超音波振動子12は、楔形超音波伝搬材13の斜面
15に装着されている。そして、楔形超音波伝搬材13
の底面14には、超音波振動子装着斜面15と平行な複
数の表面16が整列形成されている。また、超音波振動
子12の楔形超音波伝搬材側の面及びその逆側の面に
は、超音波振動子に電圧を印加するための電極とリード
線(図示は略する)が備えられている。
【0018】図2に示すように、超音波送受信器11
は、超音波振動子装着斜面と平行な各表面16の少なく
とも一部が管状体17と密接するようにして、管状体の
外周面に固定されている。超音波伝搬材の表面16と管
状体17とを密接させるには、超音波送受信器11を管
状体の側に押し付けることにより、表面16を管状体の
壁体に食い込ませればよい。また、管状体17に、超音
波伝搬材の表面16と対応する切り欠きを形成してお
き、切り欠きにあわせて超音波送受信器を固定すること
により、表面16と管状体17とを密接させることもで
きる。
【0019】超音波振動子12により送信された超音波
は、図2に記入した破線20が示す伝搬経路に沿って、
楔形超音波伝搬材13の内部を伝搬し、底面14に形成
された複数の表面16に垂直に入射する。楔形超音波伝
搬材13の底面に、このような複数の表面16を形成す
ることにより、表面16と管状体の界面における超音波
の入射角が零度となり、界面における超音波の反射など
を極めて少なくすることができる。従って、このような
超音波送受信器を用いることにより、クランプオン型超
音波流量計の測定感度を高くすることができる。
【0020】また、楔形超音波伝搬材13の底面に形成
された表面21は、超音波振動子装着斜面15と垂直で
あることが好ましい。超音波振動子装着斜面15に垂直
となるように表面21を形成することにより、超音波振
動子12から超音波伝搬材13に付与された超音波の大
部分を、表面16に入射させることができる。
【0021】超音波伝搬材13において、超音波は、超
音波振動子装着斜面15に対して垂直な方向に伝搬す
る。楔形超音波伝搬材13は、従来の楔形超音波伝搬材
と同様にして形成することができる。楔形超音波伝搬材
は、超音波振動子に垂直な円柱部分とその外側の部分と
を、互いに音響インピーダンスの値が大きく異なる材料
から形成することもできる。超音波伝搬材を、このよう
な構成とすることにより、超音波が超音波振動子に垂直
な方向から広がって伝搬することを防止することができ
る。
【0022】楔形超音波伝搬材13は、樹脂材料シート
中に複数本の高弾性繊維がシート平面に沿って平行に整
列配置された構成の繊維強化樹脂シートが複数枚積層一
体化された構成にあることが好ましい。楔形超音波伝搬
材13は、市販の繊維強化樹脂材料を切削加工して形成
することができる。なお、図2、図3及び図6の断面図
において、繊維強化樹脂材料の高弾性繊維の配置を説明
するために、楔形超音波伝搬材13の断面には、ハッチ
ングの記入を省略した。
【0023】繊維強化樹脂材料の高弾性繊維18の長さ
方向は、楔形超音波伝搬材の底面に形成された表面16
と平行であることが好ましい。このような繊維強化樹脂
材料に超音波を付与した場合、高弾性繊維の長さ方向に
沿った振動が抑えられるために、繊維の長さ方向に垂直
な方向(即ち、表面16に垂直な方向)に、指向性に優
れた超音波を伝搬させることができ、クランプオン型超
音波流量計の測定感度をさらに高くすることができる。
繊維強化樹脂材料による超音波の伝搬方向の制御につい
ては、特開平7−284198号公報に記載がある。
【0024】高弾性繊維18は、繊維強化樹脂材料の製
造のし易さや、コストなどの面で、楔形超音波伝搬材の
表面16に平行な、一方向または二方向に整列配置させ
ることが好ましい。高弾性繊維を、楔形超音波伝搬材1
3の表面16に平行な一方向に整列配置させる場合は、
図1に示すように、高弾性繊維18の長さ方向を楔形超
音波伝搬材13の底面14に投影した線と、表面16の
法線を前記の底面に投影した線とが平行であることが好
ましい。
【0025】高弾性繊維18を、楔形超音波伝搬材13
の表面16に平行な二方向に整列配置させる場合は、楔
形超音波伝搬材13を、複数枚の繊維強化樹脂シート
が、隣接する各シート内の高弾性繊維の整列方向が互い
に直交をなすように交互に積層され一体化された構成と
することが好ましい。
【0026】楔形超音波伝搬材13の高弾性繊維18の
長さ方向に沿った方向の振動の励起を抑えるために、高
弾性繊維の長さ方向の引張弾性率は、50GPa以上で
あることが好ましく、100GPa以上であることがよ
り好ましい。高弾性繊維18の例としては、炭素繊維、
炭化ケイ素繊維、ナイロン繊維、ポリアミド繊維、およ
びアラミド繊維などが挙げられ、炭素繊維もしくは炭化
ケイ素繊維を用いることが好ましい。また、繊維強化樹
脂シートの樹脂材料19の例としては、エポキシ樹脂、
ナイロン樹脂、ポリイミド樹脂、PEEK(ポリエーテ
ルエーテルケトン)、フェノール樹脂、不飽和ポリエス
テル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、お
よびポリアミドイミド樹脂などが挙げられ、エポキシ樹
脂を用いることが好ましい。
【0027】また、楔形超音波伝搬材13と管状体17
との間に空気(隙間)が存在すると、空気の音響インピ
ーダンスが小さいために、楔型超音波伝搬材と空気の界
面で超音波が反射してしまうため、楔型超音波伝搬材と
管状体との隙間には、接触媒質を充填することが好まし
い。接触媒質としては、気泡が残りにくい液体またはペ
ースト状の材料が用いられ、一般には、水、油、水ガラ
ス、グリース、ワセリンなどが用いられる。超音波送受
信器を管状体に固定して、継続的に流体の流量を測定す
る場合には、接触媒質としてはグリースを用いることが
好ましい。また、接触媒質として液状の高分子材料、も
しくは高分子ゲル材料を用いることもできる。高分子ゲ
ル材料の例としては、シリコーンゲル、ポリウレタンゲ
ルが挙げられる。
【0028】図3は、本発明の超音波送受信器を用いた
V式のクランプオン型超音波流量計とその使用の形態の
一例を示す断面図である。図3のクランプオン型超音波
流量計は、超音波の伝搬経路30の形から、V式と呼ば
れている。V式のクランプオン型超音波流量計は測定感
度が高く、管状体17の長さ方向に沿った直線上に一対
の超音波送受信器11を配置できるので、管状体への取
り付け作業が容易であるという利点がある。そして、図
3のクランプオン型超音波流量計は、楔形超音波伝搬材
13に超音波振動子装着斜面15に平行な複数の表面1
6が整列形成されているために、測定感度が高い。
【0029】クランプオン型超音波流量計には、伝搬時
間差式、ドップラー式のように多くの種類があり、用い
られる超音波送受信器の数も様々である。クランプオン
型超音波流量計については、「流量計測AtoZ」(日
本計量機器工業連合会編、第8章、1995)に詳しい
記載がある。本発明の超音波送受信器は、様々な種類の
クランプオン型超音波流量計のいずれにも好ましく用い
ることができる。
【0030】図4に、本発明に従う別の超音波送受信器
とその使用の形態の一例を示す。図4の超音波送受信器
41は、楔形超音波伝搬材43の管状体の側の面が凹状
に湾曲した形状とされていること以外は、図1の超音波
送受信器と同様の構成である。超音波伝搬材41の管状
体の側の面を凹状に湾曲した形状とすることにより、超
音波振動子装着斜面と平行な表面46と、管状体17と
が密接する面積が大きくなる。従って、超音波送受信器
41から、より多くの超音波を管状体の内部に送信でき
るようになり、超音波流量計の測定感度をさらに高くす
ることができる。
【0031】次に、本発明のクランプオン型超音波流量
計について説明する。図5は、本発明に従うクランプオ
ン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す一部切
欠き斜視図である。図5のクランプオン型超音波流量計
は、図1の超音波送受信器11が一対、底面に開口を有
する細長い形状のケース51に、各超音波送受信器の超
音波振動子が装着された斜面15が互いに対向しないよ
うな位置関係で収容固定されてなる。ケース51は、ケ
ース本体52とケース蓋53から構成されている。
【0032】管状体17の寸法(内径および外径)と材
質がわかれば、一対の超音波送受信器11の適切な位置
関係が算出できるので、予め超音波送受信器11のそれ
ぞれを、ケース蓋53にボルト54を用いて固定してお
くことができる。一対の超音波送受信器11の位置関係
を予め固定しておくことにより、既設の管状体(化学プ
ラントの配管など)にクランプオン型超音波流量計を装
着する作業が容易となる。
【0033】クランプオン型超音波流量計と管状体17
は、管状体をケース51と流量計固定材55により挟ん
で、ケース51と流量計固定材55をねじ56により締
め付けることにより、簡便且つ確実に固定することがで
きる。そして各超音波送受信器11の超音波伝搬材の表
面16と管状体17とを密接させるために、ボルト54
を締め付けて、超音波伝搬材13を管状体に食い込ませ
る。これにより、楔形超音波伝搬材の表面16と管状体
17の界面における超音波の入射角は零度となり、界面
における超音波の反射量を少なくすることができる。本
発明のクランプオン型超音波流量計は、超音波伝搬材を
管状体に容易に食い込ませることができるので、フッ素
樹脂などの柔らかい材料から形成された管状体の内部を
移動する流体の流量測定に好ましく用いることができ
る。また、管状体17に、予め超音波伝搬材の表面16
と対応する切り欠きを形成しておき、切り欠きにあわせ
て超音波送受信器を固定することにより、表面16と管
状体17とを密接させることもできる。
【0034】管状体17の寸法(内径および外径)や材
質が不明な場合などは、一対の超音波送受信器間の距離
を、流量計を管状体に装着する際に設定する必要があ
る。このため、ケース蓋53に、長穴57を設けるなど
して、流量計を、超音波送受信器間の距離を任意に変更
できる構成とすることもできる。
【0035】また、化学プラントなどにおける既設の配
管が取り外し可能な場合には、管状体の外周面に、クラ
ンプオン型超音波流量計の各超音波送受信器を固定して
構成される流量測定構造体を用いて、流量の測定をする
ことも好ましい。本発明の流量測定構造体においては、
各超音波送受信器の超音波伝搬材の底面に形成された、
超音波振動子装着斜面と平行な各表面の少なくとも一部
を、管状体と密接させる。このような流量測定構造体を
用いると、予め超音波送受信器の位置関係を精密に調整
した(管状体とクランプオン型超音波流量計が一体とな
った)流量測定構造体と、既設の配管を交換するのみ
で、直ちに流量の測定が可能となる。なお、流量測定構
造体の管状体の両端部には、既設配管と流量測定構造体
の交換を容易にするために、フランジなどの適当な管接
続手段を付設することが好ましい。
【0036】図6は、本発明に従う流量測定構造体の一
例の構成の要部を示す断面図である。図6には、超音波
の伝搬経路を説明するために、流量測定構造体の一方の
超音波送受信器と管状体の一部のみを記載する。図6に
示すように、超音波伝搬材の底面に形成された表面16
の全体と、管状体を密接させることにより、超音波伝搬
材の表面16と管状体の界面における超音波の反射量を
少なくすることができる。さらに、管状体の内周面を、
外周面と対応する形状とすることにより、管状体と測定
対象の流体との界面における超音波の入射角も零度にす
る(即ち、管状体と流体との界面における超音波の反射
量も少なくする)ことができ、流量測定構造体の測定感
度をさらに高くすることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明のクランプオン型超音波流量計を
用いることにより、流体の流量を高感度に測定すること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に従う超音波送受信器とその使用の形態
の一例を示す斜視図である。
【図2】図1に記入した切断線I−I線に沿って切断し
た、超音波送受信器と管状体の断面図である。
【図3】図1の超音波送受信器を一対用いたクランプオ
ン型超音波流量計とその使用の形態の一例を示す断面図
である。
【図4】本発明に従う別の超音波送受信器とその使用の
形態の一例を示す図である。
【図5】本発明に従うクランプオン型超音波流量計とそ
の使用の形態の一例を示す一部切り欠き斜視図である。
【図6】 本発明に従う流量測定構造体の一例の構成の
要部を示す断面図である。
【図7】 従来のクランプオン型超音波流量計とその使
用の形態の一例を示す図である。
【符号の説明】
11、41 超音波送受信器 12 超音波振動子 13、43 楔形超音波伝搬材 14 底面 15、45 斜面 16、46 超音波振動子装着斜面と平行な表面 17 管状体 18 高弾性繊維 19 樹脂材料 20、30、60 超音波伝搬経路の一例 21 表面 51 ケース 52 ケース本体 53 ケース蓋 54 ボルト 55 流量計固定材 56 ねじ 57 長穴 58 リード線 59 ねじ 67 管状体 71a、71b 超音波送受信器 72a、72b 超音波振動子 73a、73b 楔形超音波伝搬材 74a、74b 底面 75a、75b 斜面 76 管状体 77 流体の移動方向 79 超音波伝搬経路の一例

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 超音波振動子が、底面と該底面に対して
    鋭角をなす少なくとも一つの斜面を備えた、超音波を該
    斜面に対して垂直な方向に伝搬する楔形超音波伝搬材の
    該斜面に装着されてなる超音波送受信器であって、該超
    音波伝搬材の底面に、超音波振動子装着斜面と平行な複
    数の表面が整列形成されていることを特徴とする超音波
    送受信器。
  2. 【請求項2】 楔形超音波伝搬材が、樹脂材料シート中
    に複数本の高弾性繊維がシート平面に沿って平行に整列
    配置された構成の繊維強化樹脂シートが複数枚積層一体
    化された構成にあることを特徴とする請求項1に記載の
    超音波送受信器。
  3. 【請求項3】 高弾性繊維が、炭素繊維である請求項2
    に記載の超音波送受信器。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のうちのいずれかの項に
    記載の超音波送受信器が一対、底面に開口を有する細長
    い形状のケースに、各超音波送受信器の超音波振動子が
    装着された斜面が互いに対向しないような位置関係で収
    容固定されてなるクランプオン型超音波流量計。
  5. 【請求項5】 フッ素樹脂製管状体の内部を移動する流
    体の流量測定用である請求項4に記載のクランプオン型
    超音波流量計。
  6. 【請求項6】 管状体の外周面に、請求項4に記載のク
    ランプオン型超音波流量計の各超音波送受信器を固定し
    てなり、そして各超音波送受信器の超音波伝搬材の底面
    に形成された、超音波振動子装着斜面と平行な各表面の
    少なくとも一部が、管状体と密接していることを特徴と
    する流量測定構造体。
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