JP2003262412A - 蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒加熱器への冷媒給液方法とそのシステム - Google Patents

蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒加熱器への冷媒給液方法とそのシステム

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JP2003262412A
JP2003262412A JP2002059157A JP2002059157A JP2003262412A JP 2003262412 A JP2003262412 A JP 2003262412A JP 2002059157 A JP2002059157 A JP 2002059157A JP 2002059157 A JP2002059157 A JP 2002059157A JP 2003262412 A JP2003262412 A JP 2003262412A
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liquid
ejector
heater
heat pump
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JP2002059157A
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Kosaku Nishida
耕作 西田
Shoji Kuri
正二 九里
Yasuhiko Fujimura
安彦 藤村
Shinya Ishizuka
伸哉 石塚
Tomoiku Yoshikawa
朝郁 吉川
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Mayekawa Manufacturing Co
Ship and Ocean Foundation
Original Assignee
Mayekawa Manufacturing Co
Ship and Ocean Foundation
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 蒸発潜熱が大きくエジェクタ駆動用の冷媒循
環量が少なくて済み、且つ伝熱性能の良い自然冷媒のア
ンモニアを使用するとともに、冷熱ないし温熱供給の為
のシステム運転期間中に短時間の停止期間を介在させ、
その間に受液器より冷媒加熱器への冷媒液の供給を自重
給液により行なうようにした蒸気噴射式冷却・ヒートポ
ンプの冷媒加熱器への給液方法とそのシステムを提供す
る。 【構成】 エジェクタ10、蒸発器11、凝縮器12、
受液器13、該受液器13の下側に落差を設けて配設し
た冷媒加熱器14と、上記各部位を結ぶ駆動流路16、
過熱蒸気流路20、受液路17、凝縮器12より蒸発器
11を経由してエジェクタ10へ通ずる吸引流路21、
冷媒加熱器14への冷媒給液路15から構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冷凍冷却ばかりで
なく、広く化学工業に利用されているエジェクタを使用
した蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒加熱
器への冷媒液の供給方法とそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】蒸気噴射式冷凍冷却システムとしては、
図3に見るように、一般に水蒸気を冷媒に使用し、圧縮
機の代わりにエジェクタ70を使用し、そのノズル70
aより水蒸気を高速で駆動蒸気として噴射させ、蒸発器
71内を真空に維持させ器内の冷媒である水を常温以下
で蒸発させ、その潜熱により水自身を冷却させている。
前記蒸発器71内で発生した水蒸気は吸引され前記エジ
ェクタ70の混合部70cで前記駆動蒸気と混合してデ
ィヒューザ凝縮圧力レベルまで圧縮された後、凝縮器7
2内で凝縮している。なお、前記凝縮器72の底部に貯
留された凝縮液72bはポンプ72aを介してボイラ7
3に給液され、該ボイラ73で蒸発した水蒸気は前記エ
ジェクタ70のノズル70aに送気の上、前記したよう
に高速でエジェクタ内へ噴射するようにしてある。
【0003】最近、蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置
に係わる提案が特開2000−356432公報(船舶
用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ装置)に開示されてい
る。該装置は冬期の船の運航時のタラップ、手摺り等の
着氷防止とともに、夏期において船室の空調等に使用す
る冷凍・ヒートポンプ装置に係わるもので、図4に示す
ように、船舶内のエンジン56やポンプ56a、56b
等の主機や補機の廃熱を利用して蒸気発生器50内の冷
媒を蒸発させて生成した気流を駆動気流としてエジェク
タ52のノズル52cに導き、該エジェクタ52の吸引
効果により蒸発器51よりの冷媒を混合させて、エジェ
クタ出口52a側より噴出した蒸発冷媒を搬送経路60
Aに導き、該搬送経路を船体の所望部位に熱接触させる
か若しくは船体の一部に設けた凝縮空間54に導いて熱
放出を行い、凝縮した熱を受液タンク53より再度蒸発
器51と廃熱ボイラである蒸気発生器50にポンプ53
aを介して導き、冷凍若しくはヒートポンプサイクルを
構成させたものである。なお、この場合は、沸点50℃
以上の高沸点冷媒を使用し、廃熱ボイラ50内を負圧下
において60〜70℃で蒸発するようにしている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来例
に見るように、凝縮器に凝縮された冷媒液を冷媒加熱器
へとポンプを介して昇圧しながら給液しているために、
余分なポンプ動力を必要とし、成績係数も落としてい
る。また、自然冷媒であるアンモニアは使用していな
い。
【0005】本発明は、上記問題点に鑑みなされたもの
で、蒸発潜熱が大きくエジェクタ駆動用の冷媒循環量が
少なくて済み、且つ伝熱性能の良い自然冷媒のアンモニ
アを使用するとともに、冷熱ないし温熱の供給の為のシ
ステムの運転期間中に短時間の停止期間を介在させ、そ
の間に受液器より冷媒加熱器への冷媒液の供給を自重給
液により行なうようにした蒸気噴射式冷却・ヒートポン
プの冷媒加熱器への給液方法とそのシステムの提供を目
的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明の蒸気噴
射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒加熱器への給液
方法は、加熱器で発生させた冷媒蒸気をエジェクタノズ
ルより駆動流体として噴射させ、該噴射による吸引効果
により蒸発器内で蒸発した冷媒蒸気を吸引してエジェク
タ出口より噴出させた過熱冷媒蒸気を凝縮器で凝縮させ
て、凝縮液を受液器に貯留するようにした、蒸気噴射式
冷却・ヒートポンプシステムにおいて、前記受液器に貯
留された冷媒液をエジェクタ停止時に冷媒加熱器へ自重
による給液を行なうようにしたことを特徴とする。
【0007】前記発明は、従来より蒸発噴射式冷却・ヒ
ートポンプにおいて行なわれている、受液器より蒸発中
の冷媒加熱器への冷媒液のポンプによる給液の代わり
に、給液の期間中は、エジェクタの稼働を停止してその
間に受液器と冷媒加熱器との間を均圧にした後、冷媒液
の自重による給液を行なうようにしたものである。
【0008】そして、また、前記蒸気噴射式冷却・ヒー
トポンプシステムの冷媒加熱器への給液方法において、
前記受液器に、液面センサを設け該センサの検知信号に
より前記自重給液の開始時期及び終了時期を設定する構
成が好ましい。
【0009】前記発明は、前記自重給液のためには、給
液中はエジェクタの稼働を停止する必要があり、該停止
操作を受液器が所定の液面レベルで行なわせるため、受
液器に液面センサを設け該センサの検知信号により最適
の液面レベルでエジェクタの稼働を停止させ、給液操作
を行なうようにしたものである。
【0010】そして、また、前記蒸気噴射式冷却・ヒー
トポンプシステムの冷媒加熱器への給液方法において、
前記冷媒加熱器に、圧力センサを設け該センサの検知信
号により前記エジェクタ稼働開始時期を設定する構成が
好ましい。
【0011】前記発明は、冷媒加熱器に圧力センサを設
け、給液終了後外部廃熱による温熱加熱の開始後、加熱
器内の蒸気圧が昇圧し、エジェクタの稼働に必要な所定
値に達するが、前記到達を前記センサの検知信号により
検出した場合は、エジェクタへ冷媒蒸気を導入させ稼働
させるようにしてある。
【0012】なお、前記蒸気噴射式冷却・ヒートポンプ
システムの冷媒加熱器への給液方法に使用する冷媒は、
アンモニア作動流体を使用することが好ましく、蒸発潜
熱の大きいアンモニア冷媒の使用によりエジェクタ駆動
用の冷媒循環量を小さく抑え、冷媒加熱器の一定充填量
に対し、その使用時間を長く設定出来、給液のためのエ
ジェクタの稼働停止回数を低減できる。また、前記冷媒
循環量の削減により冷媒加熱器の液位変動を小さく抑え
ることが出来、伝熱性能を一定に発揮できる、また、伝
熱性能が良いため、系の熱交換器を小さくできる、等の
効果を上げている。
【0013】そして、また、前記蒸気噴射式冷却・ヒー
トポンプシステムの冷媒加熱器への給液方法において、
前記受液器と蒸発器との間には、流量調整可能の膨張弁
を設け、負荷の変動に対応できるようにすることが好ま
しい。
【0014】前記発明は、受液器より蒸発器への過冷却
流路の、前記蒸発器の上流側に設けた流量調整可能の電
子膨張弁について記載したもので、前記電子膨張弁によ
り冷却負荷の変動に対応した効率的運転を可能にしてい
る。
【0015】そこで、前記蒸気噴射式冷却・ヒートポン
プシステムの冷媒加熱器への給液方法を利用した好適な
蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムは、冷媒加熱
器、エジェクタ、凝縮器、受液器、蒸発器よりなり、前
記冷媒加熱器とエジェクタのノズル間を結んだ駆動流体
の駆動流路と、前記駆動流体により受液器の冷媒が蒸発
器を経由吸引されその間に蒸発過程を経て冷媒蒸気とし
てエジェクタへ導入する吸引流路と、前記エジェクタと
凝縮器との間を結ぶ過熱蒸気流路と、凝縮器と受液器の
間を結ぶ受液流路と、受液器と冷媒加熱器との間を結ぶ
冷媒給液路とを備えた、密閉型蒸気噴射式冷却・ヒート
ポンプシステムにおいて、受液器とその下部に設けた冷
媒加熱器との間を結ぶ前記冷媒給液路を、冷媒液の自重
により供給する自重供給路と、冷媒加熱容器の上部空間
と受液器の上部空間を結ぶ均圧流路とより構成するとと
もに、前記受液器に液面センサを、前記冷媒加熱器に圧
力センサを夫々設けたことを特徴とする。
【0016】前記発明は本発明の、蒸気噴射式冷却・ヒ
ートポンプシステムの冷媒加熱器への自重給液方法を利
用した、好適な蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステム
の構成について記載したもので、則ち、エジェクタと、
該エジェクタに過熱蒸気流路により結ばれた凝縮器と、
該凝縮器に受液流路により結ばれた受液器と、該受液器
と蒸発器を経由して冷媒蒸気をエジェクタに吸引させる
吸引流路と、前記受液器に冷媒給液路を介して結ばれる
冷媒加熱器等よりなる密閉型蒸気噴射式冷却・ヒートポ
ンプにおいて、受液器の下部に冷媒加熱器を設け、その
間に結合する自重供給路とそれぞれの上部空間を結ぶ均
圧流路とよりなる前記冷媒給液路を設けたもので、受液
器には液面センサを設け、冷媒加熱器には圧力センサを
設けるようにしたものである。
【0017】そして、また、前記液面センサは、該セン
サの作動により給液をする前記冷媒給液路のバルブ開閉
と、受液流路、吸引流路のバルブ開閉と、給液時に行な
う駆動流路のバルブ閉鎖を行う構成が好ましい。
【0018】前記発明は、前記液面センサが受液器の満
液レベルを検知したときの、自重給液のためのエジェク
タ稼働停止のためのバルブ処理による受液流路、吸引流
路、駆動流路のバルブ閉鎖と、自重給液のための受液器
と冷媒加熱器との間の冷媒給液路のバルブを開にする構
成について記載したものである。なお、前記液面センサ
による検知レベルが下限レベル値以下になったときは前
記冷媒給液路を閉鎖するとともに受液流路、吸引流路の
バルブを開放する構成にしてある。
【0019】そして、また、前記、圧力センサは、該セ
ンサの作動により所定圧力が検知されたときは、駆動流
路のバルブを開放する構成が好ましい。
【0020】前記発明は、前記自重給液により冷媒液の
充填が終了し、その後外部廃熱の有効利用による加熱開
始後、加熱器内の圧力は昇圧するが、前記センサが所定
圧力への昇圧を検知した場合は、エジェクタを稼働させ
る稼働開始時期が検出されたものとして、前記駆動流路
のバルブを開にする構成にしてある。
【0021】そして、また、前記蒸気噴射式冷却・ヒー
トポンプシステムにおいて、吸引流路に、蒸発器の上流
側に流量制御可能の膨張弁を設ける構成が好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは特
に特定的記載が無い限り、この発明の範囲をそれのみに
限定する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は
本発明の蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムのエジ
ェクタ稼働時の状況を示す図で、図2は図1の給液時の
状況を示す図である。
【0023】図1に示すように、本発明の蒸気噴射式冷
却・ヒートポンプシステムは、エジェクタ10、蒸発器
11、凝縮器12、受液器13、該受液器13の下側に
落差を設けて配設した冷媒加熱器14と、上記各部位を
結ぶ流路よりなり、前記冷媒加熱器14とエジェクタ1
0のノズル10aとの間には駆動流路16を設け、エジ
ェクタ10の出口10cと凝縮器12との間には過熱蒸
気流路20が設けられ、前記凝縮器12と受液器13の
間に受液路17を設け、受液器13の引き出し流路13
aの先端にバルブ18aを介して凝縮器12に至る均圧
流路17bを設け、凝縮器12より蒸発器11を経由し
てエジェクタ10の吸引部10bに至る間には吸引流路
21を設け、前記受液器13と冷媒加熱器14との間に
は冷媒給液路15が設けてある。
【0024】なお、上記駆動流路16にはバルブ16a
が設けられ、受液路17にはバルブ17aを設け、冷媒
給液路15には自重供給路15aにバルブ15dを設け
るとともに均圧流路15bにバルブ15cを設け、凝縮
器12と受液器13との間の均圧流路17bには前記し
たようにバルブ18aを設け、エジェクタ10の稼働時
と停止時とに各流路の使いわけをして、冷媒加熱器14
への冷媒の給液を可能とする構成にしてある。
【0025】前記吸引流路21には、凝縮器12の下流
側の蒸発器11の上流側に膨張弁11aを介在させ、蒸
発器より前記エジェクタ10の吸引部10bに直列状に
結ぶ構成にしてある。なお、前記膨張弁11aには流量
調整可能な電子膨張弁を使用し、冷却負荷の変動に効率
的に対応できるようにしてある。
【0026】また、前記冷媒給液路15は、受液器13
と冷媒加熱器14とを直接結ぶ鉛直状流路よりなる自重
供給路15aと、前記受液器と冷媒加熱器の上部空間部
を結ぶ均圧流路15bとより構成し、前記均圧流路15
bは前記受液器13の引き出し流路13aの先端にバル
ブを介して冷媒加熱器14の上部空間との間に設ける構
成にしてある。上記均圧流路15bを前記バルブ15c
を開の状態にしたときは、受液器13と冷媒加熱器の上
部空間は同一の均一圧力に保持され、自重給液が可能に
なる。
【0027】なお、前記凝縮器12には冷却水12a
(30℃→33℃)を導入し、冷媒加熱器14には廃熱
による加熱用温水14a(75℃→70℃)を導入し、
受液器13には液面センサ13bを設けるとともに冷媒
加熱器14には圧力センサ14b(PT)を設ける構成
にしてある。
【0028】上記構成よりなる蒸気噴射式冷却・ヒート
ポンプのエジェクタ稼働時の状況を図1を参照して説明
する。図に見るように、冷媒加熱器14は外部廃熱によ
る加熱用温水14a(約75℃)により加熱されてアン
モニア液は蒸発し、蒸発したアンモニアガス(約70
℃)は駆動流体としてバルブ16aを経由して駆動流路
16を介してエジェクタ10のノズル10aに高速流入
する。ついで、流入した駆動気流のエジェクタ吸引効果
により蒸発器11よりアンモニアガス(約10℃)は吸
入部10bに吸入され図示していない混合部で駆動気流
である高速アンモニアガスと合体され、エジェクタ10
の出口10cより過熱蒸気として過熱蒸気流路20を経
由し凝縮器12へ噴出する。なお、この際蒸発器11で
は外部への冷熱の放出が行なわれ、該冷熱は例えばエア
クーラ等に利用される。ついで、凝縮器12では、冷却
水12a(約30℃)の冷却により凝縮したアンモニア
液(約36℃)は受液路17、バルブ17aを経由して
受液器13に貯留される。この場合前記凝縮熱を温熱源
として使用するようにしても良い。ついで、凝縮器12
の一部の冷媒液は、圧力調整可能の電子膨張弁11aを
経て蒸発器11で蒸発し約5℃のアンモニアガスとな
る。なお、この際受液器13より冷媒加熱器14への冷
媒給液路15のバルブ15d、15cは閉鎖されてい
る。
【0029】ついで、受液器13より冷媒加熱器へ液冷
媒の自重により給液する状況を図2を参照して説明す
る。受液器13に一定量のアンモニア冷媒液の貯留が液
面センサ13bにより検知された時は、その検知信号に
より受液路17のバルブ17aは閉、均圧流路17bの
バルブ18aも閉とする。前記受液器より冷媒加熱器1
4との間の冷媒給液路15の均圧流路15bのバルブ1
5cが開になり受液器13と冷媒加熱器14の上部空間
は同一圧力のもとに均圧される。ついで自重供給路15
aのバルブ15dが開となり冷媒液自体の自重で冷媒加
熱器14へ自重給液される。なお、この場合は図に示す
ように受液路17のバルブ17a及び18a、及び駆動
流路16のバルブ16aはそれぞれ閉鎖の状態にあり、
給液を行なっている受液器13と冷媒加熱器14は独立
した状態に置かれ自重給液を可能にしている。ついで、
液面センサ13bにより貯留量が一定値以下になったの
を検知したときは、該センサの検知信号により前記冷媒
給液路15のバルブ15c、15dを閉鎖するととも
に、受液路17の均圧流路17bのバルブ18aとバル
ブ17aを開とする。ついで、冷媒加熱器14の圧力セ
ンサ14bにより加熱器内の圧力が規定値まで昇圧した
状況を検知した場合は、駆動流路16のバルブ16aを
開としてエジェクタ10を稼働状態に移行させる。
【0030】斯くしてポンプを使用することがないた
め、ポンプに必要な動力を削減できる。また、上記した
ように、本発明では冷媒に、蒸発潜熱の大きいアンモニ
ア冷媒の使用によりエジェクタ駆動用の冷媒循環量を小
さく抑えることが出来、冷媒加熱器の一定充填量に対
し、その使用時間を長く設定出来、給液のためのエジェ
クタの稼働停止回数を低減できる。また、冷媒加熱器に
対しては、前記冷媒循環量の削減により冷媒加熱器の液
位変動を小さく抑えることが出来、伝熱性能を一定に発
揮できる。また、前記冷却水12aによる冷媒ガスの冷
却や温水14aによる液冷媒の加熱に使用する熱交換器
を小さくすることができる。
【0031】なお、前記したように、冷媒加熱器14内
の圧力の検出を圧力センサ14bを介して、器内の圧力
が規定値までの昇圧の状況を検出してエジェクタ10の
稼働開始をさせているが、前記エジェクタ10は、凝縮
器12の圧力がエジェクタの稼働限界圧力(許容圧力)
以下であれば、冷媒加熱器14の圧力を低く設定した方
が高効率の運転が可能である。一方前記凝縮器12の圧
力は冷却水12aの供給温度によって変動する。そのた
め、図に示すように凝縮器12に圧力センサ12bを設
け、該センサの出力より冷媒加熱器14の最適圧力を演
算し、該演算値に前記冷媒加熱器の圧力既定値を一致さ
せ、エジェクタ10の最適運転を可能とするように、冷
媒加熱器14の温水14aの供給を三方弁14cにより
冷媒加熱器への温水量の制御をする構成にしてある。
【0032】
【発明の効果】上記構成により本発明は下記効果を奏す
る。前記したように自重給液を可能とする構成により冷
媒加熱器への冷媒液の供給にポンプの設備を必要としな
くなったため、作動部分はバルブを除いて無くなり省ス
ペース化と安定運転が可能となった。また、冷媒に蒸発
潜熱の大きなアンモニアを使用したため、エジェクタ駆
動用の冷媒循環量を小さく抑えることが出来るため、冷
媒加熱器における液の時間当たりの使用量を低くするこ
とができるため、給液のためのエジェクタの停止回数の
削減を図ることができる。また、冷媒循環量が少ないこ
とによって、冷媒加熱器の液位変動が小さいため、安定
した熱伝達性能を得ることができる。また、高い伝熱性
のアンモニアの使用により熱交換器の大きさを小さくで
きる。また、膨張弁に電子弁を使用することにより、エ
ジェクタ復帰時の蒸発器からの液バックを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシス
テムのエジェクタ稼働時の状況を示す図である。
【図2】 図1の給液時の状況を示す図である。
【図3】 従来の蒸気噴射式冷凍冷却システムの概略構
成を示す図である。
【図4】 従来の船舶用蒸気噴射式冷凍・ヒートポンプ
装置の概略構成を示す図である。
【符号の説明】
10 エジェクタ 11 蒸発器 11a 電子膨張弁 12 凝縮器 12a 冷却水 13 受液器 13b 液面センサ 14 冷媒加熱器 14a 加熱用温水 14b 圧力センサ 15 冷媒給液路 15a 自重供給路 15b 均圧流路 16 駆動流路 17 受液路 18 予熱流路 19 冷媒蒸気流路 20 過熱蒸気流路 21 吸引流路
フロントページの続き (72)発明者 九里 正二 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 (72)発明者 藤村 安彦 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 (72)発明者 石塚 伸哉 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内 (72)発明者 吉川 朝郁 東京都江東区牡丹2丁目13番1号 株式会 社前川製作所内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱器で発生させた冷媒蒸気をエジェク
    タノズルより駆動流体として噴射させ、該噴射による吸
    引効果により蒸発器内で蒸発した冷媒蒸気を吸引してエ
    ジェクタ出口より噴出させた過熱冷媒蒸気を凝縮器で凝
    縮させて、凝縮液を受液器に貯留するようにした、蒸気
    噴射式冷却・ヒートポンプシステムにおいて、 前記受液器に貯留された冷媒液をエジェクタ停止時に冷
    媒加熱器へ自重による給液を行なうようにしたことを特
    徴とする蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒
    加熱器への給液方法。
  2. 【請求項2】 前記受液器に、液面センサを設け該セン
    サからの検知信号により前記自重給液の開始時期及び終
    了時期を設定したことを特徴とする請求項1記載の蒸気
    噴射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒加熱器への給
    液方法。
  3. 【請求項3】 前記冷媒加熱器に、圧力センサを設け該
    センサからの検知信号により、前記エジェクタ稼働開始
    時期を設定したことを特徴とする請求項1記載の蒸気噴
    射式冷却・ヒートポンプシステムの冷媒加熱器への給液
    方法。
  4. 【請求項4】 前記受液器と蒸発器との間に流量調整可
    能の膨張弁を設け、負荷の変動に対応できるようにした
    ことを特徴とする請求項1記載の蒸気噴射式冷却・ヒー
    トポンプシステムの冷媒加熱器への給液方法。
  5. 【請求項5】 冷媒加熱器、エジェクタ、凝縮器、受液
    器、蒸発器よりなり、 前記冷媒加熱器とエジェクタのノズル間を結んだ駆動流
    体の駆動流路と、前記駆動流体により受液器の冷媒が蒸
    発器を経由吸引されその間に蒸発過程を経て冷媒蒸気と
    してエジェクタへ導入する吸引流路と、前記エジェクタ
    と凝縮器との間を結ぶ過熱蒸気流路と、凝縮器と受液器
    の間を結ぶ受液流路と、受液器と冷媒加熱器との間を結
    ぶ冷媒給液路とを備えた、蒸気噴射式冷却・ヒートポン
    プシステムにおいて、 受液器とその下部に設けた冷媒加熱器との間を結ぶ前記
    冷媒給液路を、冷媒液の自重により供給する自重供給路
    と、冷媒加熱容器の上部空間と受液器の上部空間を結ぶ
    均圧流路とより構成するとともに、 前記受液器に液面センサを、前記冷媒加熱器に圧力セン
    サを夫々設けたことを特徴とする蒸気噴射式冷却・ヒー
    トポンプシステム。
  6. 【請求項6】 前記液面センサは、該センサの作動によ
    り給液をする前記冷媒給液路と、受液流路と吸引流路の
    バルブ開閉と、給液時に行なう駆動流路のバルブ閉鎖を
    する構成としたことを特徴とする請求項5記載の蒸気噴
    射式冷却・ヒートポンプシステム。
  7. 【請求項7】 前記圧力センサは、該センサの作動によ
    り所定圧力が検知された時は、駆動流路のバルブを開と
    する構成としたことを特徴とする請求項5記載の蒸気噴
    射式冷却・ヒートポンプシステム。
  8. 【請求項8】 前記吸引流路に蒸発器の上流側に流量制
    御可能の膨張弁を設けたことを特徴とする請求項5記載
    の蒸気噴射式冷却・ヒートポンプシステム。
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