JP2003257219A - Ledを光源とする車両用灯具 - Google Patents

Ledを光源とする車両用灯具

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JP2003257219A
JP2003257219A JP2002057858A JP2002057858A JP2003257219A JP 2003257219 A JP2003257219 A JP 2003257219A JP 2002057858 A JP2002057858 A JP 2002057858A JP 2002057858 A JP2002057858 A JP 2002057858A JP 2003257219 A JP2003257219 A JP 2003257219A
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light
led
lens
reflector
light control
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JP2002057858A
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Ryujiro Ikuta
龍治郎 生田
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Ichikoh Industries Ltd
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Ichikoh Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 LED1個当たりの発光面積の拡大を図るこ
とができ、以てコスト低減および照明品質の向上を共に
図ることができること。 【解決手段】 ランプハウジング2の開口部をアウタレ
ンズ3で覆って、内部にLED1およびリフレクタ4を
配置した灯室7が画成されており、LED1が、前方に
フレネルレンズ8を配置して設けられており、リフレク
タ4が、LED1の光L1をフレネルレンズ8の投影範
囲外に反射させる第1反射面R1を少なくとも有する第
1光制御部20と、第1反射面R1の反射光L2をアウ
タレンズ3と反対方向に反射させる第2反射面R2を有
する第2光制御部21とからなるレンズリフレクタ5
と、第2光制御部21に対向して設けられ第2反射面R
2の反射光L3を拡散反射させてレンズリフレクタ5お
よびアウタレンズ3を介して前方へ出射させる(拡散光
4)拡散リフレクタ6とから構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えば、車両の
信号灯やハイマウントストップランプ等に適用される、
LED(発光ダイオード)を光源とする車両用灯具に関
する。
【0002】
【従来の技術】図10(a)、(b)は、特開2000
−123610号公報に開示された車両用灯具100を
示す。この車両用灯具100は、アウターレンズ50の
内側に、解放した前面を同一方向に向けた多数の小ボッ
クス51をアウターレンズ50の曲面に沿って階段状に
配列し、各小ボックス51の内部にLED1を配置する
と共に、各小ボックス51のLED1の前側にインナー
レンズとしてのフレネルレンズ52を配置して大略構成
されている。
【0003】そして、この車両用灯具100によれば、
各小ボックス51のLED1から発せられた光は、フレ
ネルレンズ52で平行光に調整された上で、アウターレ
ンズ50を通して外部へ出射される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LED
1は、指向性が高く、1個の発光面積が小さいので、車
両用灯具100の光源として用いる場合には、多数のL
ED1が必要となって、ひいてはコスト高を招く、とい
う課題を有している。
【0005】そこで、LED1の発光面積を拡大するた
めに、図11に示すように、LED1とリフレクタ53
との組み合わせも考えられるが、LED1の高指向性の
ため、組み合わされるリフレクタ53は焦点距離の小さ
なものとなって、その出射光はパターンAで示すように
発光面積を大きく取れない。
【0006】すなわち、このLED1とリフレクタ53
との組み合わせに係る車両用灯具101は、図12に示
すように、リフレクタ53を隣接させて多数配置した
(図12(a))にも拘わらず、アウターレンズ50の
全面を発光させるに至らず、リフレクタ53の対向部分
(図12(b)の斜線部分a)のみしか発光しないの
で、コスト高は勿論のこと照明品質の低下をも招く、と
いう課題を有している。
【0007】なお、図11および図12において、符号
54はハウジング、符号55は回路基板をそれぞれ示
す。
【0008】この発明は、LEDの1個当たりの発光面
積の拡大を図ることができ、以てコスト低減および照明
品質の向上を共に図ることができる、LEDを光源とす
る車両用灯具を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1記載の発明は、ランプハウジングの開口部
をアウタレンズで覆って、内部にLEDおよびリフレク
タを配置した灯室が画成されており、前記LEDの光を
前記リフレクタで反射させて前記アウタレンズを介して
前方へ出射させるLEDを光源とする車両用灯具であっ
て、前記LEDが、その発光部の前方にフレネルレンズ
を配置して設けられており、前記リフレクタが、前記フ
レネルレンズの前方に対向配置され前記フレネルレンズ
を透過した前記LEDの光を前記フレネルレンズの投影
範囲外に反射させる第1反射面を少なくとも有する第1
光制御部と、前記第1反射面の反射光を前記アウタレン
ズと反対方向に反射させる第2反射面を有する第2光制
御部とからなるレンズリフレクタと、前記第2光制御部
の前記アウタレンズと反対側に対向して設けられ前記第
2反射面の反射光を拡散反射させて前記レンズリフレク
タおよびアウタレンズを介して前方へ出射させる拡散リ
フレクタとから構成されていることを特徴とする。
【0010】このため、請求項1記載の発明では、LE
Dの光自体が、着色されているので、アウタレンズ、レ
ンズリフレクタ、およびフレネルレンズを素通しのレン
ズで構成することができる。
【0011】また、レンズリフレクタの第1光制御部
は、そのフレネルレンズへの対向面の全面を第1反射面
として形成したときは、LEDの光を透過させない無発
光部を構成することになり、前記対向面の一部を第1反
射面として形成したときは、LEDの光を透過させる有
発光部を構成することができる。前者の場合は、レンズ
リフレクタの第2光制御部の形成部分のみが有発光部を
構成することになり、後者の場合は、レンズリフレクタ
の第1光制御部の形成部分を含めた全体が有発光部を構
成することになる。
【0012】また、請求項2記載の発明は、請求項1記
載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記レン
ズリフレクタは、その全面を2以上のブロックに区画す
ると共に、各ブロック毎に、前記第1光制御部および第
2光制御部のいずれか1方の光制御部を形成して構成さ
れており、かつ隣接する前記第1光制御部および第2光
制御部は、その境界部位に前記アウタレンズ側に突出す
る頂部を有する逆V字形状断面に形成されていることを
特徴とする。
【0013】このため、請求項2記載の発明では、レン
ズリフレクタは、アウタレンズ側に突出する頂部を有す
る逆V字形状断面に形成される部分を有しており、これ
によりその表面が凹凸を有して形成されている。
【0014】また、請求項3記載の発明は、請求項2記
載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記ブロ
ックは、升目状に区画された複数の矩形ブロックで構成
されると共に、前記矩形ブロックの各々には、前記第1
および第2光制御部のいずれか一方の光制御部が反射方
向を異にして2以上形成されており、かつ前記LED
が、前記フレネルレンズで覆われて前記第1光制御部の
形成されている前記矩形ブロックに対向させて設けられ
ると共に、前記拡散リフレクタが、前記第2光制御部の
形成されている前記矩形ブロックに対向させて設けられ
ていることを特徴とする。
【0015】このため、請求項3記載の発明では、フレ
ネルレンズを介して出射するLEDの光は、対応する矩
形ブロックに形成される2以上の第1光制御部により、
2以上の異なる方向へ反射される。このときの各反射光
は、さらに異なる他の矩形ブロックに形成される第2光
制御部および拡散リフレクタで反射されてレンズリフレ
クタおよびアウタレンズを介して前方へ出射する。
【0016】これにより、LEDが対向して設けられて
いない第2光制御部の形成されている矩形ブロックをも
有発光部に構成することができ、第1光制御部の形成部
分を有発光部に構成したときは、レンズリフレクタの全
体を有発光部に構成することができる。
【0017】また、請求項4記載の発明は、請求項2記
載のLEDを光源とする車両用灯具であって、前記ブロ
ックは、半径方向に区画された外周ブロックと内周ブロ
ックとで構成されており、前記外周ブロックには前記第
1光制御部が形成されると共に、前記内周ブロックには
前記第2光制御部が形成されており、かつ前記LED
が、前記外周ブロックに対向させて設けられた前記フレ
ネルレンズで覆われて略均等間隔に複数個設けられると
共に、前記拡散リフレクタが、前記内周ブロックに対向
させて設けられていることを特徴とする。
【0018】このため、請求項4記載の発明では、外周
部分に設けたLEDの光を、第1光制御部により内周部
分の第2光制御部へ配光することができ、これによりL
EDの存在しない内周ブロックを有発光部に構成するこ
とができ、第1光制御部の形成される外周ブロックを有
発光部に構成したときは、レンズリフレクタの全体を有
発光部に構成することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0020】図1、図2、図3は、この発明の第1実施
形態としての車両用灯具10を示す。この車両用灯具1
0は、ランプハウジング2の開口部をアウタレンズ3で
覆って、内部にLED1およびリフレクタ4を配置した
灯室7が画成されており、LED1の光をリフレクタ4
で反射させてアウタレンズ3を介して前方へ出射させる
ようにして大略構成されている。図2、図3中、符号5
5は、LED1が実装される回路基板である。
【0021】そして、この車両用灯具10においては、
LED1が、その発光部1aの前方にフレネルレンズ8
を配置して設けられており、リフレクタ4が、レンズリ
フレクタ5と拡散リフレクタ6とから構成されている。
【0022】レンズリフレクタ5は、フレネルレンズ8
の前方に対向配置されフレネルレンズ8を透過したLE
D1の光L1をフレネルレンズ8の投影範囲外に反射さ
せる第1反射面R1を有する第1光制御部20と、第1
反射面R1の反射光L2をアウタレンズ3と反対方向に
反射させる第2反射面R2を有する第2光制御部21と
を有して、ランプハウジング2の開口部と略同一の大き
さの板状体で構成されている。レンズリフレクタ5は、
光透過材(例えば、ポリカーボネート、あるいはアクリ
ル樹脂)を用いて形成される。
【0023】また、拡散リフレクタ6は、第2光制御部
21のアウタレンズ3と反対側に対向して設けられ第2
反射面R2の反射光L3を拡散反射させて(拡散光L
4)レンズリフレクタ5およびアウタレンズ3を介して
前方へ出射させるように構成されている。拡散リフレク
タ6は、多数の蒲鉾状の凸面からなる拡散反射面6aを
有して、光不透過の樹脂材の板状体で形成されている。
拡散反射面6aは、多数の凸面上にアルミニウム蒸着あ
るいは光反射塗装を施して形成される。拡散反射面6a
は、その他、多数の凹面を並設して構成しても良い。
【0024】好ましくは、レンズリフレクタ5は、その
全面を2以上のブロックに区画すると共に、各ブロック
毎に、第1光制御部20および第2光制御部21のいず
れか1方の光制御部を形成して構成されており、かつ隣
接する第1光制御部20および第2光制御部21は、そ
の境界部位にアウタレンズ3側に突出する頂部22を有
する逆V字形状断面に形成されている。
【0025】車両用灯具10においては、ランプハウジ
ング2の開口部は、四角形状に形成されており、このた
めレンズリフレクタ5もまた略同大の四角形状に形成さ
れている。そしてこのレンズリフレクタ5に形成される
ブロックは、升目状に区画された複数の矩形ブロック
a、a、…b、b、…で構成されると共に、矩形ブロッ
クa、a、…b、b、…の各々には、第1および第2光
制御部20および21のいずれか一方の光制御部が反射
方向を異にして2以上形成されており、かつLED1
が、フレネルレンズ8で覆われて第1光制御部20の形
成されている矩形ブロックa、a、…に対向させて設け
られると共に、拡散リフレクタ6が、第2光制御部21
の形成されている矩形ブロックb、b、…に対向させて
設けられている。
【0026】具体的には、複数の矩形ブロックa、a、
…b、b、…は、第1光制御部20および第2光制御部
21の境界部位に形成される頂部22で、同一の大きさ
四角形に区画されている。このとき矩形ブロックaは、
四隅と中央にそれぞれ形成されることによって合計5個
形成され、矩形ブロックbは、周辺部の矩形ブロック
a、a間にそれぞれ形成されることによって合計4個形
成されている。
【0027】中央の矩形ブロックaには、各矢印で示す
反射方向の第1光制御部20が4個形成されており、四
隅の矩形ブロックaには、各矢印で示す反射方向の第1
光制御部20が2個形成されている。また、各矩形ブロ
ックbには、第1光制御部20の反射光L2を拡散リフ
レクタ6の異なる箇所へ反射させる反射方向の異なる3
個の第2光制御部21が形成されている。
【0028】また、第1光制御部20は、図4に示すよ
うに、そのフレネルレンズ8との対向側の裏面が、フレ
ネルレンズ8を透過したLED1の平行光L1を部材内
に導入させるために平行光L1に対して直交する水平面
として形成される光導入部11と、この光導入部11に
対して直交する垂直面として形成される光出射部12と
で階段状に形成されており、かつそのアウタレンズ3と
の対向側の表面が、光導入部11に対向させて設けられ
前記部材内に導入した光を第2光制御部21の方向へ反
射光L2として全反射させる第1反射面R1と、第1反
射面R1,R1間に光導入部11に対して平行となるよ
うに形成される平坦面13とで階段状に形成されて、全
体構成されている。
【0029】この構成では、第1光制御部20は、第1
反射面R1による光の進行方向を変換する機能を有する
と共に、平坦面13の部分を介してLED1の平行光L
1を透過させることができるので、これにより有発光部
を構成することができる。
【0030】また、第2光制御部21は、その拡散リフ
レクタ6との対向側の裏面が、第1光制御部20の反射
光L2を部材内に導入する光導入部14(光出射部12
と対向している)と、LED1の平行光L1に対する直
交する水平面として形成される光出射部15とで階段状
に形成されており、かつそのアウタレンズ3との対向側
の表面が、部材内に導入した光を拡散リフレクタ6の方
向へ反射光L3として全反射させる第2反射面R2と、
第2反射面R2,R2間に光出射部15に対して平行と
なるように形成される平坦面16とで階段状に形成され
て、全体構成されている。
【0031】この構成では、第2光制御部21は、第2
反射面R2による光の進行方向を変換する機能を有する
と共に、平坦面16部分を介して拡散リフレクタ6によ
る拡散光L4を透過させることができるので、これによ
り有発光部を構成することができる。
【0032】このように構成された車両用灯具10は、
LED1が対向して設けられる第1光制御部20は勿論
のこと、LED1の設けられない第2光制御部21をも
含めてレンズリフレクタ5の全体を発光させることがで
き、これによりLED1の1個当たりの発光面積の拡大
を図ることができ、以てコスト低減および照明品質の向
上を共に図ることができる。
【0033】また、車両用灯具10は、LED1の光自
体が、着色されているので、アウタレンズ3、レンズリ
フレクタ5、およびフレネルレンズ8を素通しのレンズ
で構成することができるので、発光部全体を着色部分の
無い状態で構成することができ、これにより疑似点灯お
よび誤認防止が可能となる。
【0034】その上、LED1は、フレネルレンズ8に
対向して設けられ、レンズリフレクタ5および拡散リフ
レクタ6の反射および出射光路系から除外することがで
きるので、レンズリフレクタ5および拡散リフレクタ6
は、それぞれの全面を反射(あるいは出射)のための有
効面積として利用することができ、この点でもLED1
の光の均一化と発光面積の拡大を共に図ることができ
る。
【0035】また、光源としてのLED1は、フレネル
レンズ8の後方に位置してランプハウジング2で覆われ
ることになるので、消灯時外部からの視界から隠すこと
ができ、これにより見栄えの向上をも図ることができ
る。
【0036】また、車両用灯具10は、レンズリフレク
タ5が、アウタレンズ3側に突出する頂部22を有する
逆V字形状断面に形成される部分を有して表面が凹凸を
有して形成されるため、灯具に奥行き感が付加され、ひ
いては見る者に対して高級感を付与することができる。
【0037】さらに、車両用灯具10は、レンズリフレ
クタ5の全面を升目状に区画して複数の矩形ブロック
a、a、…b、b、…で構成すると共に、各矩形ブロッ
クa(またはb)に、反射方向を異にする光制御部20
(または21)を2以上形成したので、これら光制御部
20(または21)によりLED1の光をレンズリフレ
クタ5の全面に対して満遍なく配光してレンズリフレク
タ5の全面を均等に発光させることができ、これにより
照明品質の向上を図ることができる。
【0038】その上、ブロックaとブロックbとでは、
形成される光制御部が異なるため、ブロックa(または
b)毎に異なる意匠が現出して、ひいては見栄えの向上
を図ることができる。
【0039】図5、図6は、この発明の第2実施形態と
しての車両用灯具30を示す。この車両用灯具30は、
円形発光面を有して構成されている。
【0040】この車両用灯具30では、レンズリフレク
タ5のブロックは、半径方向に区画された外周ブロック
cと内周ブロックdとで構成されており、外周ブロック
cには第1光制御部20が形成されると共に、内周ブロ
ックdには第2光制御部21が形成されており、かつL
ED1が、外周ブロックcに対向させて設けられたフレ
ネルレンズ8で覆われて略均等間隔に複数個設けられる
と共に、拡散リフレクタ6が、内周ブロックdに対向さ
せて設けられている。
【0041】このとき、外周ブロックcは、環状帯状体
で構成されており、第1光制御部20は、その外周ブロ
ックcのフレネルレンズ8への対向面の全面を、フレネ
ルレンズ8を透過したLED1の平行光L1を全反射さ
せる第1反射面R1に形成して構成されており、かつ内
周ブロックdは、断面略V字形状を呈する円錐形状に形
成されて全体構成されると共に、第2光制御部21は、
その内周ブロックdに、車両用灯具10と同様の階段状
の第2反射面R2(光導入部14、および光出射部15
を含めて)を同心円状に形成して構成されている。
【0042】第1光制御部20(ブロックc)および第
2光制御部21(ブロックd)は、その境界部位にアウ
タレンズ3側に突出する頂部22を有する逆V字形状断
面に形成されている。車両用灯具30の光の出射経路を
含む他の構成は、前述した車両用灯具10と同様に構成
されているので、同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0043】この構成では、第1光制御部20(ブロッ
クc)は、第1反射面R1により平行光L1の進行方向
を反射光L2に変換する機能を有するが、平行光L1を
透過させることができないので、これにより無発光部を
構成する。一方、第2光制御部21は、第2反射面R2
により反射光L2の進行方向を反射光L3に変換する機
能を有すると共に、平坦面16部分(図6参照)を介し
て拡散リフレクタ6による拡散光L4を透過させること
ができるので、これにより有発光部を構成することがで
きる。
【0044】要するに、車両用灯具30は、外周部分に
設けたLED1の光を、第1光制御部20により内周部
分の第2光制御部21へ配向することができ、これによ
りLED1の存在しない内周ブロックdを有発光部に構
成することができ、これにより車両用灯具10と同様に
LED1の1個当たりの発光面積の拡大を図ることがで
き、以てコスト低減および照明品質の向上を共に図るこ
とができる。
【0045】その上、車両用灯具30は、光源としての
LED1を、点灯および消灯のいずれの場合でも外部か
らの視界から隠すことができ、これにより見栄えの向上
をも図ることができる。
【0046】図7、図8は、この発明の第2実施形態の
変形例としての車両用灯具31を示す。この車両用灯具
31は、第1光制御部20、および第2光制御部21の
構成が相違するだけで、他の構成は前述した車両用灯具
30と同様に構成されている。従って、同一の構成要素
は、同一符号を付してその説明を省略する。
【0047】すなわち、車両用灯具31における第1光
制御部20は、図8に示すように光導入部11、光出射
部12、平坦面13、および第1反射面R1を有して車
両用灯具10と同様に階段状断面に形成されており、第
2光制御部21は、図9に示すようにアウタレンズ3と
の対向側の表面を緩斜面23に形成すると共に、この緩
斜面23に切り込み17を設けることにより第2反射面
R2を形成し、かつ拡散リフレクタ6との対向側の裏面
に、車両用灯具30と同様の光導入部14および光出射
部15を形成して階段状断面に形成されている。このと
き第1および第2反射面R1およびR2は、それぞれ外
周および内周ブロックcおよびdに同心円状に複数個形
成されている。
【0048】このため外周ブロックcに形成される第1
光制御部20は、第1反射面R1による光の進行方向を
変換する機能を有すると共に、平坦面13の部分を介し
てLED1の平行光L1を透過させることができるの
で、これにより有発光部を構成することができる。ま
た、内周ブロックdに形成される第2光制御部21は、
第2反射面R2による光の進行方向を変換する機能を有
すると共に、緩斜面23の部分を介して拡散リフレクタ
6による拡散光L4を透過させることができるので、こ
れにより有発光部を構成することができる。
【0049】このように車両用灯具31は、LED1が
対向配置される外周ブロックc、およびLED1が対向
配置されない内周ブロックdを含めたレンズリフレクタ
5の全体を、有発光部として構成することができ、これ
によりLED1の1個当たりの発光面積の一層の拡大を
図ることができる。
【0050】また、車両用灯具31は、第2反射面R2
を、緩斜面23に切り込み17を設けることにより形成
するようにしたので、内周ブロックdのV字形状断面の
深さを浅くしても第2反射面R2の形成が可能となり、
ひいては灯具全体の厚さを薄くすることができる。
【0051】
【発明の効果】以上、詳述したように、請求項1記載の
発明によれば、LEDの光を、フレネルレンズを介して
平行光にすると共に、レンズリフレクタに設けた第1光
制御部の第1反射面および第2光制御部の第2反射面、
並びに拡散リフレクタを経由して、レンズリフレクタお
よびアウタレンズを介して前方へ出射させるようにした
ので、LEDの1個当たりの発光面積を確実に拡大させ
ることができ、以てコスト低減および照明品質の向上を
共に図ることができる。
【0052】また、LEDは、フレネルレンズに対向し
て設けられ、レンズリフレクタおよび拡散リフレクタの
反射および出射光路系から除外することができるので、
レンズリフレクタおよび拡散リフレクタは、それぞれの
全面を反射のための有効面積として利用することがで
き、この点でもLEDの光の均一化と発光面積の拡大を
共に図ることができる。
【0053】さらに、光源としてのLEDは、フレネル
レンズの後方に位置してランプハウジングで覆われるこ
とになるので、消灯時外部からの視界から隠すことがで
き、これにより見栄えの向上をも図ることができる。
【0054】また、請求項2記載の発明によれば、レン
ズリフレクタの全面を2以上のブロックに区画すると共
に、各ブロック毎に形成される隣接する第1光制御部お
よび第2光制御部は、その境界部位にアウタレンズ側に
突出する頂部を有する逆V字形状断面に形成されて、表
面に凹凸を有して形成されるので、請求項1記載の発明
の効果に加えて、灯具に奥行き感が付加され、ひいては
見る者に対して高級感を付与することができる。
【0055】その上、各ブロックは、形成される光制御
部が異なるため、異なる意匠が現出して、ひいては見栄
えの向上をも図ることができる。
【0056】また、請求項3記載の発明によれば、フレ
ネルレンズを介して出射するLEDの光は、対応する矩
形ブロックに形成される2以上の第1光制御部により、
2以上の異なる方向へ反射されると共に、各反射光は、
さらに異なる他の矩形ブロックに形成される第2光制御
部および拡散リフレクタで反射されてレンズリフレクタ
およびアウタレンズを介して前方へ出射するように構成
したので、LEDの光を多方向に配光することができ、
請求項2記載の発明の効果に加えて、LEDの光の均一
化と発光面積の拡大を一層図ることができる。
【0057】また、請求項4記載の発明によれば、外周
部分に設けたLEDの光を、第1光制御部により内周部
分の第2光制御部へ配光することができ、これによりL
EDの存在しない内周ブロックをも有発光部に構成する
ことができるので、請求項2記載の発明の効果に加え
て、少ないLEDにより一層のコスト低減を図ることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施形態としての車両用灯具の
平面図である。
【図2】図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図2のA部の拡大断面図である。
【図5】この発明の第2実施形態としての車両用灯具の
平面図である。
【図6】図5のVI−VI線に沿う断面図である。
【図7】この発明の第2実施形態の変形例としての車両
用灯具の平面図である。
【図8】図7のVIII−VIII線に沿う断面図であ
る。
【図9】図8のB部の拡大断面図である。
【図10】従来の車両用灯具で、(a)は一部切り欠い
た平面図、(b)は(a)のXb−Xb線に沿う断面図
である。
【図11】従来の他の車両用灯具の光の出射パターンの
説明図である。
【図12】従来の他の車両用灯具で、(a)は概略部分
断面図、(b)は部分平面図である。
【符号の説明】
1 LED 1a 発光部(LEDの) 2 ランプハウジング 3 アウタレンズ 4 リフレクタ 5 レンズリフレクタ 6 拡散リフレクタ 7 灯室 8 フレネルレンズ 10、30、31 車両用灯具 20 第1光制御部 21 第2光制御部 22 頂部 a、b 矩形ブロック(ブロック) c 外周ブロック(ブロック) d 内周ブロック(ブロック) L1 平行光(LEDの光) L2 反射光(第1反射面の反射光) L3 反射光(第2反射面の反射光) L4 拡散光 R1 第1反射面 R2 第2反射面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) F21Q 1/00 N

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ランプハウジングの開口部をアウタレン
    ズで覆って、内部にLEDおよびリフレクタを配置した
    灯室が画成されており、前記LEDの光を前記リフレク
    タで反射させて前記アウタレンズを介して前方へ出射さ
    せるLEDを光源とする車両用灯具であって、 前記LEDが、その発光部の前方にフレネルレンズを配
    置して設けられており、 前記リフレクタが、前記フレネルレンズの前方に対向配
    置され前記フレネルレンズを透過した前記LEDの光を
    前記フレネルレンズの投影範囲外に反射させる第1反射
    面を少なくとも有する第1光制御部と、前記第1反射面
    の反射光を前記アウタレンズと反対方向に反射させる第
    2反射面を有する第2光制御部とからなるレンズリフレ
    クタと、前記第2光制御部の前記アウタレンズと反対側
    に対向して設けられ前記第2反射面の反射光を拡散反射
    させて前記レンズリフレクタおよびアウタレンズを介し
    て前方へ出射させる拡散リフレクタとから構成されてい
    ることを特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のLEDを光源とする車両
    用灯具であって、 前記レンズリフレクタは、その全面を2以上のブロック
    に区画すると共に、各ブロック毎に、前記第1光制御部
    および第2光制御部のいずれか1方の光制御部を形成し
    て構成されており、かつ隣接する前記第1光制御部およ
    び第2光制御部は、その境界部位に前記アウタレンズ側
    に突出する頂部を有する逆V字形状断面に形成されてい
    ることを特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
  3. 【請求項3】 請求項2記載のLEDを光源とする車両
    用灯具であって、 前記ブロックは、升目状に区画された複数の矩形ブロッ
    クで構成されると共に、前記矩形ブロックの各々には、
    前記第1および第2光制御部のいずれか一方の光制御部
    が反射方向を異にして2以上形成されており、かつ前記
    LEDが、前記フレネルレンズで覆われて前記第1光制
    御部の形成されている前記矩形ブロックに対向させて設
    けられると共に、前記拡散リフレクタが、前記第2光制
    御部の形成されている前記矩形ブロックに対向させて設
    けられていることを特徴とするLEDを光源とする車両
    用灯具。
  4. 【請求項4】 請求項2記載のLEDを光源とする車両
    用灯具であって、 前記ブロックは、半径方向に区画された外周ブロックと
    内周ブロックとで構成されており、 前記外周ブロックには前記第1光制御部が形成されると
    共に、前記内周ブロックには前記第2光制御部が形成さ
    れており、かつ前記LEDが、前記外周ブロックに対向
    させて設けられた前記フレネルレンズで覆われて略均等
    間隔に複数個設けられると共に、前記拡散リフレクタ
    が、前記内周ブロックに対向させて設けられていること
    を特徴とするLEDを光源とする車両用灯具。
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