JP2003256829A - 画像処理方法および装置 - Google Patents

画像処理方法および装置

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JP2003256829A
JP2003256829A JP2002055060A JP2002055060A JP2003256829A JP 2003256829 A JP2003256829 A JP 2003256829A JP 2002055060 A JP2002055060 A JP 2002055060A JP 2002055060 A JP2002055060 A JP 2002055060A JP 2003256829 A JP2003256829 A JP 2003256829A
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light
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brightness
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light source
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JP2002055060A
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English (en)
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Kazuyo Watabe
和代 渡部
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Data Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 物体表面の反射特性や光源の種類等の条件を
設定し、光の方向を推定することで、物体に当たる光の
方向を変化させたときの正確な輝度分布を得ることが可
能な画像処理方法および装置を提供する。 【解決手段】 本発明の画像処理方法は、周囲環境光除
去部1、エッジ輝度比較部2、輝度最大値探索部3、輝
度値正規化部4、光源傾き算出部5、輝度補正部6、お
よび位置判定フラグ7を含み構成された装置により実施
される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、物体に当たる光の
方向を変化させたとき、当該物体の画像を得るための輝
度変換行う画像処理方法および装置に関する。
【0002】
【従来の技術】濃淡画像の濃度値を変換する手法として
は、線形変換、区分線形変換、連続関数による変換等が
知られている。例えば、線形変換では、「画像処理ハン
ドブック(高木幹雄・下田陽久監修 東京大学出版会 p
p.475-478)」にも記載されているように、画像の濃度値
をx、出力画像装置の濃度値をyとすると、画像の濃度
値域[xmin,xmax]が画像出力装置の許容濃度値域
[ymin,ymax]の一部にしか分布していないような場
合、図19に示すように濃度値域が許容濃度値域全体に
線形拡大される。このときの変換関数は、 y=(ymax−ymin)/(xmax−xmin)×(x−xmin)+ymin …(1) で表される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記手法の
何れを用いても、変換する元の濃度値が同じならば変換
後の濃度値も同じ値になる。したがって光の方向を変え
たときの濃度値を得ることはできない。この点は、輝度
値に関しても同様である。
【0004】本発明は、上記従来技術の有する問題点に
鑑みなされたものであり、その目的は、物体表面の反射
特性や光源の種類等の条件を設定し、光の方向を推定す
ることで、物体に当たる光の方向を変化させたときの正
確な輝度分布を得ることが可能な画像処理方法および装
置を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の画像処理方法は、物体に当たる光源方向を
変更したときの輝度分布を求める画像処理方法であっ
て、前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値の比較
により判定する第1の工程と、前記物体の周囲環境光の
影響を除去した輝度値を算出する第2の工程と、第2の
工程で算出された輝度値の最大値を探索する第3の工程
と、第2の工程で算出された輝度値を第3の工程で探索
された最大輝度値で正規化する第4の工程と、光源の傾
きを算出する第5の工程とを含む。第5の工程で得られ
た光源の傾きから光源の向きを変更したときの輝度値に
補正する第6の工程を含んでもよい。
【0006】前記第2の工程において算出される輝度値
は、影側のエッジ輝度値を物体の周囲環境光の輝度値と
し、各画素の輝度値から前記周囲環境光の輝度値をひく
ことで求められる。また、前記第5の工程において算出
される光源の傾きは、光源側エッジの正規化した輝度値
から求められる。
【0007】また、本発明の画像処理方法は、物体に当
たる光源方向を変更したときの輝度分布を求める画像処
理方法であって、前記物体の影のある側を左右エッジの
輝度値の比較により判定する第1の工程と、前記物体の
周囲環境光の影響を除去した輝度値を算出する第2の工
程と、第2の工程で算出された輝度値を、光が当たって
いる光領域の輝度値と影になっている影領域の輝度値と
に分割する第3の工程と、第3の工程で得られた光領域
の輝度値の最大値を探索する第4の工程と、第3の工程
で得られた光領域の輝度値を第4の工程で探索された最
大輝度値で正規化する第5の工程と、光源の傾きを算出
する第6の工程とを含む。また、第6の工程で得られた
光源の傾きから光源の向きを変更したときの光領域の輝
度値に補正する第7の工程と、第3の工程で得られた影
領域の輝度値を補正する第8の工程と、第7および第8
の工程でそれぞれ補正された光領域の輝度値と影領域の
輝度値を合成する第9の工程とを更に含んでもよい。
【0008】前記第2の工程において算出される輝度値
は、影側のエッジ輝度値を物体の周囲環境光の輝度値と
し、各画素の輝度値から前記周囲環境光の輝度値をひく
ことで求められる。前記第6の工程において算出される
光源の傾きは、光源側エッジの正規化した輝度値から求
められる。前記第8の工程における影領域の輝度値の補
正は、前記第7の工程における光領域の輝度値の補正結
果と前記周囲環境光の輝度値を用いて補間を行う。ま
た、前記第8の工程における影領域の輝度値の補正は、
影領域と隣合う光領域の輝度補正結果と前記周囲環境光
の輝度値を用いて線形補間を行う。
【0009】本発明の画像処理装置は、物体に当たる光
源方向を変更したときの輝度分布を求める画像処理装置
であって、前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値
の比較により判定するエッジ輝度比較手段と、前記物体
の周囲環境光の影響を除去した輝度値を算出する周囲環
境光除去手段と、この周囲環境光除去手段で算出された
輝度値の最大値を探索する輝度最大値探索手段と、前記
周囲環境光除去手段で算出された輝度値を前記輝度最大
値探索手段で探索された最大輝度値で正規化する輝度値
正規化手段と、光源の傾きを算出する光源傾き算出手段
とを含む。また、光源傾き算出手段で得られた光源の傾
きから光源の向きを変更したときの輝度値に補正する輝
度補正手段を含んでもよい。
【0010】前記周囲環境光除去手段は、影側のエッジ
輝度値を物体の周囲環境光の輝度値とし、各画素の輝度
値から前記周囲環境光の輝度値をひくことで周囲環境光
の影響を除去した輝度値を求める。また、前記光源傾き
算出手段は、光源側エッジの正規化した輝度値から光源
の傾きを求める。
【0011】本発明の画像処理装置は、物体に当たる光
源方向を変更したときの輝度分布を求める画像処理装置
であって、前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値
の比較により判定するエッジ輝度比較手段と、前記物体
の周囲環境光の影響を除去した輝度値を算出する周囲環
境光除去手段と、この周囲環境光除去手段で算出された
輝度値を、光が当たっている光領域の輝度値と影になっ
ている影領域の輝度値とに分割する領域分割手段と、こ
の領域分割手段で得られた光領域の輝度値の最大値を探
索する輝度最大値探索手段と、前記領域分割手段で得ら
れた光領域の輝度値を前記輝度最大値探索手段で探索さ
れた最大輝度値で正規化する輝度値正規化手段と、光源
の傾きを算出する光源傾き算出手段とを含む。また、光
源傾き算出手段で得られた光源の傾きから光源の向きを
変更したときの光領域の輝度値に補正する輝度補正手段
と、前記領域分割手段で得られた影領域の輝度値を補正
する影領域輝度補正手段と、前記輝度補正手段および影
領域輝度補正手段でそれぞれ補正された光領域の輝度値
と影領域の輝度値を合成する影・光領域合成手段とを更
に含んでもよい。
【0012】前記周囲環境光除去手段は、影側のエッジ
輝度値を物体の周囲環境光の輝度値とし、各画素の輝度
値から前記周囲環境光の輝度値をひくことで周囲環境光
の影響を除去した輝度値を算出する。前記光源傾き算出
手段は、光源側エッジの正規化した輝度値から光源の傾
きを求める。前記影領域輝度補正手段は、前記輝度補正
手段における光領域の輝度値の補正結果と前記周囲環境
光の輝度値を用いて補間を行う。また、前記影領域輝度
補正手段は、影領域と隣合う光領域の輝度補正結果と前
記周囲環境光の輝度値を用いて線形補間を行う。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図示した一実施の形態に基
づき、本発明を詳細に説明する。 〈実施の形態1〉まず、本実施の形態の画像処理方法の
原理を説明する。物体とカメラとの位置関係が図1に示
す状態にある場合、前記物体面上の輝度分布は図2に示
すグラフのようになる。ただし、(a)は物体に光が正
面から当たった(光が図1に示した座標のz軸に沿う方
向に進行する)場合の物体面上の輝度分布を示すグラ
フ、同図(b)は物体に光が斜めから当たった(光が図
1に示した座標のz軸に対しα度の方向に進行する)場
合の物体面上の輝度分布を示すグラフである。また、図
1に示した状態において、次の5つの条件を満足してい
ることを前提とする。すなわち、光源は無限遠にある
点光源(=平行光)、光の進行方向はz軸と一致、
物体表面は完全拡散反射面、物体面はx方向に滑らか
な単凸面、x軸方向に抽出した物体領域において、面
法線方向はyz平面内では変化しない。
【0014】ここで、物体面上の任意の点の輝度値は次
のようにして求められる。例えば、図3に示すように、
物体の面法線方向Nと物体への入射光Linとのなす角が
θ、視線の方向と物体からの反射光Loutとのなす角が
φであるとき、次式により求められる。 L=Ld+Lr+Lc …(2) ただし、Ldは拡散反射光強度(=Rd×Lin×cosθ:
dは拡散反射係数、Linは入射光強度)、Lrは鏡面反
射強度(=w×Lin×cosnθ:wは鏡面反射係数、nは
指向性を与える係数)、Lcは周囲環境光強度(=La×
d:Laは周囲環境の強さ)を示す。
【0015】また、物体表面が完全拡散面であるとする
と、Lr=0であることから、(2)式は、 L=Ld+Lc=Rd×Lin×cosθ+Lc=Lin×cosθ+Lc …(3) となり、物体面上の輝度値は面の法線方向と光源方向と
のなす角θの関数で表される。仮定の物体を撮影したと
きの画像において、前記条件より、θはxz平面内の面
法線方向N(x,z)とxz平面内の光源方向Lin
(x,z)とのなす角である。この場合、面法線方向と
光源とのなす角θと輝度のグラフは図4のようになる。
図中の実線が前記条件をすべて満足している場合であ
る。z軸方向と光源方向が一致する場合、θは面法線方
向とz軸とのなす角と言いかえることができる。
【0016】一方、図4に示した破線は光線方向がz軸
とxz平面内で角度αずれた場合である。この場合は、
xz平面内で角度αだけz軸とずれた光線方向をz軸と一
致するように輝度補正を行う。この補正は、図4の破線
を実線と一致するよう補正を行うのと等価である。以
下、輝度補正の手順を説明するが、前記条件にしたが
って、xz平面内のみで考える。
【0017】前処理として周囲環境光の影響を除去す
る。まず、物体領域の両端の輝度値を比較する。小さい
方はshelf shading領域であり、輝度値は周囲環境光強
度Lcである。したがって、物体領域内の各画素の輝度
値から一律に周囲環境光強度Lcをひくことで周囲環境
光の影響を除去することができる。除去後の輝度値は拡
散反射光強度Ldのみである。 L(θ)=Ld=Lin×cos(θ−α) …(4) 物体領域での最大輝度は、(4)式においてcos(θ−α)
=1.0のときと考えられる。したがって、最大輝度が
1となるように物体領域全体の輝度値を正規化すると、
図5に示すように、入射光強度Linを除去したcos(θ
−α)のみの値となる。
【0018】そして、エッジでの面法線方向がz軸と直
交するという条件から、θ=±π/2なので、正規化し
た後の光源側エッジでの輝度値Llight sideから光線方
向の傾きαが求められる。 α=sin-1light side …(5) 輝度値が等しくても補正後の値が異なる場合があるが、
物体が単凸面であるという条件から、θを物体のx軸上
の位置と読みかえることができるので、輝度のピーク位
置のどちら側に位置するかで輝度値を一意的に変換でき
る。
【0019】次に、上記の画像処理方法を実現するため
の画像処理装置について説明する。図6は、本実施の形
態にかかる画像処理装置の構成を示すブロック図であ
る。この画像装置は、周囲環境光除去部1、エッジ輝度
比較部2、輝度最大値探索部3、輝度値正規化部4、光
源傾き算出部5、輝度補正部6、および位置判定フラグ
7を含み構成される。
【0020】本実施の形態の画像処理装置では、周囲環
境光除去部1に物体領域の1ライン分のn個の画素輝度
値O[0],…,O[n−1]が入力されると、n個の
画素輝度値O[0],…,O[n−1]から両エッジの
輝度値O[0],O[n−1]を抽出し、これをエッジ
輝度比較部2へ送る。エッジ輝度比較部2は、周囲環境
光除去部1から送られた両エッジの輝度値O[0],O
[n−1]の大きさを比較し、小さい方の画素位置(影
側エッジ画素位置ishadow_E)と、もう一方の画素位置
(光源側エッジ画素位置ilight_E)を算出する。影側
エッジ画素位置ishadow_E、光源側エッジ画素位置i
light_Eは、周囲環境光除去部1へ送られる。
【0021】影側エッジ画素位置ishadow_E、光源側エ
ッジ画素位置ilight_Eを受け取った周囲環境光除去部
1は、まず、影側エッジ画素位置の輝度値O[i
shadow_E]を求める(これを周囲環境光の輝度値LC
する)。そして、物体領域内の全画素から一律前記LC
をひき周囲環境光の影響を除去した輝度値O′[i]
(i=0,…,n−1)を求める。 O′[i]=O[i]−LC (i=0,…,n−1) …(6) 周囲環境光の影響を除去した輝度値O′[i](i=
0,…,n−1)は、輝度最大値探索部3および輝度値
正規化部4へ送られる。光源側エッジ画素位置i
light_Eは、輝度値正規化部4へ送られる。周囲環境光
の輝度値LCは、輝度補正部6へ送られる。
【0022】輝度最大値探索部3は、周囲環境光除去部
1から送られた周囲環境光除去後の輝度値値O′[i]
(i=0,…,n−1)から輝度最大値O′[imax
を求める(このときの画素位置をimaxとする)。そし
て、輝度最大値O′[imax]は、輝度値正規化部4へ
送られる。また、輝度最大値O′[imax]と輝度値最
大の画素位置imaxが、輝度補正部6へ送られる。
【0023】輝度値正規化部4は、周囲環境除去部1か
ら周囲環境光の影響を除去した輝度値O′[i](i=
0,…,n−1)と光源側エッジ画素位置ilight_E
受け取る。そして、周囲環境光の影響を除去した輝度値
O′[i]を輝度最大値探索部3からの輝度最大値O′
[imax]で割り、正規化後の輝度値O″[i](i=
0,…,n−1)を算出する。また、光源側エッジでの
正規化後の輝度値O″[ilight_E]を算出する。正規
化後の輝度値O″[i]は前記光源側エッジ画素位置i
light_Eと共に輝度補正部6へ送られる。また、光源側
エッジでの正規化後の輝度値O″[ilight_E]は、光
源傾き算出部5へ送られる。
【0024】光源傾き算出部5は、輝度値正規化部4か
ら送られた光源側エッジでの正規化後の輝度値O″[i
light_E]から、次式により光源の傾きαを求める。 α=sin-1(O″[ilight_E]) …(7) この光源の傾きαは、輝度補正部6へ送られる。
【0025】輝度補正部6では、まず、画素位置iの初
期化を行う。次に、位置判定フラグ7の初期値の設定を
行う。輝度値正規化部4から送られた光源側エッジ画素
位置ilight_Eが0の場合は画素位置0付近が光領域で
あるので位置判定フラグ7の初期値を1とし、光源側エ
ッジ画素位置ilight_Eがn−1の場合は画素位置0の
付近が影領域なので位置判定フラグ7の初期値を0とす
る。輝度最大値探索部3から送られた輝度値最大の画素
位置imaxが処理中の画素位置iと等しい場合は、位置
判定フラグ7の値を反転させる。すなわち、位置判定フ
ラグ7の値が1の場合は0に、位置判定フラグ7の値が
1の場合は0にする。前記輝度値最大の画素位置imax
が処理中の画素位置iと等しくない場合は、位置判定フ
ラグ7の値は変更しない。なお、物体が単凸面であると
いう条件から位置判定フラグ7の値は一度だけ変更され
る。また、処理は画素位置0から順にn−1まで行う。
【0026】位置判定フラグ7の値が0の場合、輝度補
正部6は次式により輝度補正を行う。 一方、位置判定フラグ7の値が1の場合、輝度補正部6
は次式により輝度補正を行う。 このようにして、輝度補正部6は輝度補正後の物体領域
1ライン分の画素輝度値O*[i]を算出する。この画
素輝度値O*[i]が本実施の形態の画像処理装置の出
力信号となる。
【0027】以下、図7に示すフローチャートに基づき
本実施の形態の画像処理方法の手順を説明する。 1)エッジ輝度比較部2において、周囲環境光除去部1
から送られた左右エッジの輝度値O[0],O[n−
1]の大小の比較を行う(ステップS1)。左エッジの
輝度値O[0]の方が小さい場合はステップS2へ進
み、それ以外の場合はステップS3へ進む。 2)O[0]<O[n−1]の場合は物体の影が左側に
ある。この場合、影側・光源側エッジの位置をそれぞれ
最左端画素、最右端画素と設定する(ステップS2)。 3)O[0]<O[n−1]でない場合は物体の影が右
側にある。この場合、影側・光源側エッジの位置をそれ
ぞれ最右端画素、最左端画素と設定する(ステップS
3)。 4)周囲環境光除去部1において、影側エッジの輝度値
を周囲環境光の輝度値とし、領域内の各輝度値から周囲
環境光の輝度値をひく(ステップS4)。 5)輝度最大値探索部3において、輝度最大値とその画
素位置を求める(ステップS5)。 6)輝度値正規化部4において、領域内の輝度値を輝度
最大値で正規化する(ステップS6)。 7)光源傾き算出部5において、光源の傾きを算出する
(ステップS7)。 8)輝度補正部6において、輝度補正処理を行い処理を
終了する(ステップS8)。この処理の詳細は後述す
る。
【0028】次に、図8に示すフローチャートに基づき
前記ステップS8における輝度補正処理の手順を説明す
る。 1)画素位置の初期化を行う(ステップS11)。 2)位置判定フラグ7の初期化を行う(ステップS1
2)。 3)位置判定フラグ7の値が0であるか否かの判定を行
う(ステップS13)。位置判定フラグ7の値が0であ
る場合はステップS14へ進み、そうでない場合はステ
ップS15へ進む。 4)(8)式に基づいて補正輝度値を算出する(ステップ
S14)。 5)(9)式に基づいて補正輝度値を算出する(ステップ
S15)。
【0029】6)画素位置が輝度最大の画素位置である
か否かの判定を行う(ステップS16)。画素位置が輝
度最大の画素位置がある場合はステップS17へ進み、
そうでない場合はステップS18へ進む。 7)位置判定フラグ7の値を反転させる(ステップS1
7)。位置判定フラグ7の値が0の場合は1に、位置判
定フラグ7の値が1の場合は0に設定する。 8)処理した画素が最終画素か否かの判定を行う(ステ
ップS18)。当該画素が最終画素である場合はこのス
テップS18で処理を終了する。当該画素が最終画素で
ない場合はステップS19へ進む。 9)画素位置を1つずらした後にステップS13へ戻
り、処理を続行する(ステップS19)。
【0030】以上のように、本実施の形態によれば、光
源方向や物体表面の反射条件などを設定することで物体
の輝度値から光源方向を推定し、原画像の輝度値を、光
源方向を変更したときの輝度値に変換することができ
る。
【0031】〈実施の形態2〉物体に正面方向でない角
度から光が当たる場合には影が生じる。影の領域は周囲
環境光のみの輝度なので輝度値は一定である。実施の形
態1ではこの影の領域でも同じ処理を行っていたために
影領域の輝度値が実際よりも大きくなり、かつ一定の値
となるために、光源方向を変更したときの輝度値とは大
きなずれが生じてしまうという問題があった。そこで、
かかる不都合を解決するため、本実施の形態では、図9
に示すように影領域を他の領域とは別に線形補間を行う
ことにより輝度補正をするようにした。
【0032】図10は、本実施の形態にかかる画像処理
装置の構成を示すブロック図である。本実施の形態の画
像処理装置は、周囲環境光除去部11、エッジ輝度比較
部12、領域分割部13、輝度最大値探索部14、輝度
値正規化部15、光源傾き算出部16、輝度補正部1
7、位置判定フラグ18、影領域輝度補正部19、およ
び影・光領域合成部20を含み構成される。
【0033】本実施の形態の画像処理装置では、周囲環
境光除去部11に物体領域の1ライン分のn個の画素輝
度値O[0],…,O[n−1]が入力されると、n個
の画素輝度値O[0],…,O[n−1]から両エッジ
の輝度値O[0],O[n−1]を抽出し、これをエッ
ジ輝度比較部12へ送る。エッジ輝度比較部12は、周
囲環境光除去部11から送られた両エッジの輝度値O
[0],O[n−1]の大きさを比較し、小さい方の画
素位置(影側エッジ画素位置ishadow_E)と、もう一方
の画素位置(光源側エッジ画素位置ilight_E)を算出
する。影側エッジ画素位置ishadow_E、光源側エッジ画
素位置ilight_Eは、周囲環境光除去部11へ送られ
る。
【0034】影側エッジ画素位置ishadow_E、光源側エ
ッジ画素位置ilight_Eを受け取った周囲環境光除去部
11は、まず、影側エッジ画素位置の輝度値O[i
shadow_E]を算出する(これを周囲環境光の輝度値LC
とする)。そして、物体領域内の全画素から一律前記L
Cをひき周囲環境光の影響を除去した輝度値O′[i]
(i=0,…,n−1)を算出する。 O′[i]=O[i]−LC (i=0,…,n−1) …(6) 周囲環境光の影響を除去した輝度値O′[i](i=
0,…,n−1)、影側エッジ画素位置ishadow_E、お
よび光源側エッジ画素位置ilight_Eは、領域分割部1
3へ送られる。周囲環境光の輝度値LCは、輝度補正部
17および影領域輝度補正部19へ送られる。
【0035】領域分割部13は、入力された周囲環境光
の影響を除去した輝度値O′[i](i=0,…,n−
1)を影領域の値と光の当たっている光領域の値とに分
割する。影側エッジ画素位置ishadow_Eが0の場合、図
11(a)に示すように、画素位置0付近が影領域であ
る。周囲環境光の影響を除去した輝度値O′[i]が影
の輝度値O′[0]の値と等しい間は画素位置iを1ず
つ増やしていく。それらが等しくなくなる1つ前の画素
から光領域とするので、影領域幅sはs=i−1とす
る。したがって画素位置sからn−1までの輝度値は光
領域の値となり、画素位置0から入れ直す(O′[i]
=O′[i+s])。また、光領域の影側エッジ画素位
置jshadow_E=0、光領域の光源側エッジ画素位置j
light_E=n−s−1とする。
【0036】影側エッジ画素位置ishadow_Eが1の場
合、図11(b)に示すように、画素位置n−1付近が
影領域である。周囲環境光の影響を除去した輝度値O′
[i]が影の輝度値O′[0]の値と等しい間は画素位
置iを1ずつ減らしていく。それらが等しくなくなる1
つ前の画素までを影領域とするので、影領域幅sはs=
n−i−1とする。この場合は光領域の画素は入れ直さ
ない。また、光領域の影側エッジ画素位置jshadow_E
n−s−1、光領域の光源側エッジ画素位置jli ght_E
=0とする。そして、この領域分割部13からは、光領
域の周囲環境光除去後の輝度値O′[j](j=0,
…,n−s−1)、光領域の影側エッジ画素位置j
shadow_E、および光領域の光源側エッジ画素位置j
light_Eが、輝度最大値探索部14および輝度値正規化
部15へ送られる。また、影領域幅sが影領域輝度補正
部19へ送られる。
【0037】輝度最大値探索部14は、領域分割部13
から送られた光領域の周囲環境光除去後の輝度値O′
[j](j=0,…,n−s−1)から輝度最大値O′
[jma x]を求める(このときの画素位置をjmaxとす
る)。そして、輝度最大値O′[jmax]は、輝度値正
規化部15へ送られる。また、輝度最大値O′
[jmax]と輝度値最大の画素位置jmaxは、輝度補正部
17へ送られる。
【0038】輝度値正規化部15は、領域分割部13か
らの光領域の周囲環境光除去後の輝度値O′[j](j
=0,…,n−s−1)を、輝度最大値探索部14から
の輝度最大値O′[jmax]で正規化するために、前記
光領域の周囲環境光除去後の輝度値O′[j](j=
0,…,n−s−1)をそれぞれ前記輝度最大値O′
[jmax]で割り、正規化後の輝度値O″[j](j=
0,…,n−s−1)を算出する。また、光領域の光源
側エッジでの正規化後の輝度値O″[jlight_E]を算
出する。正規化後の輝度値O″[j]は前記光領域の影
側エッジ画素位置j shadow_E、前記光領域の光源側エッ
ジ画素位置jlight_Eと共に輝度補正部17へ送られ
る。また、光領域の光源側エッジでの正規化後の輝度値
O″[jlight_ E]は、光源傾き算出部16へ送られ
る。
【0039】光源傾き算出部16は、輝度値正規化部1
5から送られた光領域の光源側エッジでの正規化後の輝
度値O″[jlight_E]から、次式により光源の傾きα
を求める。 α=sin-1(O″[jlight_E]) …(7)′ この光源の傾きαは、輝度補正部17へ送られる。
【0040】輝度補正部17では、まず、画素位置jの
初期化を行う。次に、位置判定フラグ18の初期値の設
定を行う。輝度値正規化部15から送られた光領域の光
源側エッジ画素位置jlight_Eが0の場合は画素位置0
の側から物体に光が当たっているので位置判定フラグ1
8の初期値を1とし、光領域の光源側エッジ画素位置j
light_Eがn−s−1の場合は画素位置0が影領域に隣
り合う画素となるので位置判定フラグ18の初期値を0
とする。輝度最大値探索部14から送られた輝度値最大
の画素位置jmaxが処理中の画素位置jと等しい場合
は、位置判定フラグ18の値を反転させる。すなわち、
位置判定フラグ18の値が1の場合は0に、位置判定フ
ラグ18の値が1の場合は0にする。前記輝度値最大の
画素位置j maxが処理中の画素位置jと等しくない場合
は、位置判定フラグ18の値は変更しない。なお、物体
が単凸面であるという条件から位置判定フラグ18の値
は一度だけ変更される。また、処理は画素位置0から順
にn−s−1まで行う。
【0041】位置判定フラグ18の値が0の場合、輝度
補正部17は次式により輝度補正を行う。 一方、位置判定フラグ18の値が1の場合、輝度補正部
17は次式により輝度補正を行う。 そして、輝度補正部17は、輝度補正後の光領域の輝度
値O*[j](j=0,…,n−s−1)、光領域の影側
エッジ画素位置jshadow_E、および光領域の光源側エッ
ジ画素位置jlight_Eを影・光領域合成部20へ送る。
また、光領域の影側エッジ画素位置jshadow_Eとその補
正後の輝度値O*[jshadow_E]を影領域輝度補正部1
9へ送る。
【0042】影領域輝度補正部19には、周囲環境光除
去部11からの周囲環境光の輝度値LC、領域分割部1
3からの影領域の幅s、輝度補正部17からの光領域の
影側エッジ画素位置jshadow_Eとその補正後の輝度値O
*[jshadow_E]が集められる。そして、光領域の影側
エッジ画素(影領域に隣合う画素)の輝度値と周囲環境
光輝度値により線形補間を行って影領域の補正輝度を求
める。
【0043】影領域に隣合う画素の画素位置jshadow_E
が0の場合、図12(a)に示すように、物体領域の左
側が影領域となるので、次式により補正輝度S*[k]
を求める。 一方、影領域に隣合う画素の画素位置jshadow_Eが0で
ない場合、図12(b)に示すように、物体領域の右側
が影領域となるので、次式により補正輝度S*[k]を
求める。 S*[k]=k×{LC−O*[jshadow_E]}/s +{LC+(s−1)×O*[jshadow_E]}/s ただし、k=0,…,s−1 …(11) このようにして求められた影領域の補正後の輝度値S*
[k]は、影・光領域合成部20へ送られる。
【0044】影・光領域合成部20では、それまで別々
に処理を行っていた光領域と影領域の補正後の輝度値を
つなげて物体領域1ライン分の輝度値を求める。光領域
の影側エッジの画素位置jshadow_Eが0の場合、図13
(a)に示すように、物体領域の左側が影領域となるの
で、影領域輝度値のあとに光領域輝度値をつなげ、ま
ず、次式に従い光領域輝度値をs画素分図の右側にずら
す。 O*[i]=O*[i−s] ただし、i=n−1,…,s …(12) 続いて影領域を光領域輝度の左側につなげる。 O*[i]=S*[i] ただし、i=s−1,…,0 …(13) 一方、光領域の光源側エッジの画素位置jlight_Eが0
の場合、図13(b)に示すように、物体領域の右側が
影領域になるので、光領域輝度値のあとに影領域輝度値
をつなげる。 O*[i]=S*[i−(n−s)] ただし、i=n−s,…,n−1 …( 14) このようにして、影・光領域合成部20は補正後の物体
領域1ライン分の輝度値O*[i](i=0,…,n)を
算出する。この補正後の物体領域1ライン分の輝度値O
*[i]が本実施の形態の画像処理装置の出力信号にな
る。
【0045】以下、図14に示したフローチャートに基
づき、本発明の画像処理方法の処理手順を説明する。 1)エッジ輝度比較部12において、周囲環境光除去部
11から送られた左右エッジの輝度値O[0],O[n
−1]の大小の比較を行う(ステップS21)。左エッ
ジの輝度値O[0]の方が小さい場合はステップS22
へ進み、それ以外の場合はステップS23へ進む。 2)O[0]<O[n−1]の場合は物体の影が左側に
ある。この場合、影側・光源側エッジの位置をそれぞれ
最左端画素、最右端画素と設定する(ステップS2
2)。 3)O[0]<O[n−1]でない場合は物体の影が右
側にある。この場合、影側・光源側エッジの位置をそれ
ぞれ最右端画素、最左端画素と設定する(ステップS2
3)。
【0046】4)周囲環境光除去部11において、影側
エッジの輝度値を周囲環境光の輝度値とし、領域内の各
輝度値から周囲環境光の輝度値をひく(ステップS2
4)。 5)領域分割部13において、影・光領域の分割処理を
行う(ステップS25)。この処理の詳細は後述する。 6)輝度最大値探索部14において、光領域内の輝度最
大値とその画素位置を求める(ステップS26)。 7)輝度値正規化部15において、光領域内の輝度値を
輝度最大値で正規化する(ステップS27)。 8)光源傾き算出部16において、光源の傾きを算出す
る(ステップS28)。 9)輝度補正部17において、光領域輝度補正処理を行
う(ステップS29)。この処理の詳細は後述する。 10)影領域輝度補正部19において、影領域輝度補正
処理を行う(ステップS30)。この処理の詳細は後述
する。 11)影・光領域合成部20において、影・光領域合成
処理を行い、処理を終了する(ステップS31)。この
処理の詳細は後述する。
【0047】次に、図15に示したフローチャートに基
づき、前記ステップS25に示した影・光領域分割処理
の手順を説明する。 1)影領域が領域のどちら側を判定する(ステップS4
1)。影領域が左側の場合はステップS42へ進み、そ
れ以外の場合はステップS46へ進む。 2)影領域が左側である場合の、画素位置の初期化(i
=0)を行う(ステップS42)。 3)画素輝度値O′[i]が影側のエッジ輝度値O′
[0]と等しいか否かの判定を行う(ステップS4
3)。等しい場合はステップS44に進んで画素位置を
右へずらした後に再度ステップS43に戻る。等しくな
い場合はステップS45へ進む。 4)影領域の幅、影・光領域の範囲、光領域の影側・光
源側のエッジ位置を設定し、影・光領域分割処理を終了
する(ステップS45)。
【0048】5)影領域が右側である場合の、画素位置
の初期化(i=n−1)を行う(ステップS46)。 6)画素の輝度値O′[i]が影側のエッジ輝度値O′
[n−1]と等しいか否かの判定を行う(ステップS4
7)。等しい場合はステップS48へ進んで画素位置を
左へずらした後に再度ステップS47に戻る。等しくな
い場合はステップS49へ進む。 7)影領域の幅、影・光領域の範囲、光領域の影側・光
源側のエッジ位置を設定し、影・光領域分割処理を終了
する(ステップS49)。
【0049】次に、図16に示すフローチャートに基づ
き、前記ステップS29における光領域輝度補正処理の
手順を説明する。 1)画素位置の初期化を行う(ステップS51)。 2)位置判定フラグ18の初期化を行う(ステップS5
2)。 3)位置判定フラグ18の値が0であるか否かの判定を
行う(ステップS53)。位置判定フラグ18の値が0
である場合はステップS54へ進み、そうでない場合は
ステップS55へ進む。 4)(8)′式に基づいて補正輝度値を算出する(ステッ
プS54)。 5)(9)′式に基づいて補正輝度値を算出する(ステッ
プS55)。
【0050】6)画素位置が輝度最大の画素位置である
か否かの判定を行う(ステップS56)。画素位置が輝
度最大の画素位置がある場合はステップS57へ進み、
そうでない場合はステップS58へ進む。 7)位置判定フラグ18の値を反転させる(ステップS
57)。位置判定フラグ18の値が0の場合は1に、位
置判定フラグ18の値が1の場合は0に設定する。 8)処理した画素が最終画素か否かの判定を行う(ステ
ップS58)。当該画素が最終画素である場合はこのス
テップS58で処理を終了する。当該画素が最終画素で
ない場合はステップS59へ進む。 9)画素位置を1つずらした後にステップS53へ戻
り、処理を継続する(ステップS59)。
【0051】次に、図17に示すフローチャートに基づ
き、前記ステップS30における影領域輝度補正処理の
手順を説明する。 1)影領域がどちら側にあるかを判定する(ステップS
61)。影領域が左側の場合はステップS62へ進み、
それ以外の場合はステップS66へ進む。 2)影領域が左側にある場合の、画素位置の初期化を行
う(ステップS62)。 3)影領域に隣合う光領域の最左端画素の輝度値から(1
0)式に基づき補正輝度値を求める(ステップS63)。 4)画素が影領域の最右端画素であるか否かを判定する
(ステップS64)。最右端画素の場合は影領域輝度補
正処理を終了する。最右端画素でない場合はステップS
65へ進み、画素位置を右にずらしてからステップS6
3に戻り、処理を続行する。
【0052】5)影領域が右が側にある場合の、画素位
置の初期化を行う(ステップS66)。 7)影領域に隣合う光領域の最右端画素の輝度値から(1
1)式に基づき補正輝度値を求める(ステップS67)。 8)画素が影領域の最右端画素であるか否かを判定する
(ステップS68)。最右端画素の場合は影領域輝度補
正処理を終了する。最右端画素でない場合はステップS
69へ進み、画素位置を右にずらしてからステップS6
7に戻り、処理を続行する。
【0053】次に、図18に示すフローチャートに基づ
き、前記ステップS31における影・光領域合成処理の
手順を説明する。 1)影領域がどちら側かを判定する(ステップS7
1)。影領域が左側の場合はステップS72へ進み、そ
れ以外の場合はステップS80へ進む。 2)影領域が左側の場合の、物体領域の画素位置の初期
化を行う(ステップS72)。初期位置は物体領域の最
右端画素位置とする。 3)光領域の輝度値を影領域の幅sの分、右側へずらす
(ステップS73)。 4)光領域の最終画素か否かを判定する(ステップS7
4)。最終画素でない場合はステップS75へ進み、画
素位置を左にずらしてから再度ステップS73に戻る。
最終画素の場合はステップS76へ進む。 5)物体領域画素位置の初期化を行う(ステップS7
6)。初期位置は物体領域の最左端画素位置から影領域
の幅sの分だけ右の画素位置である。 6)影領域の輝度値を光領域の左側につける(ステップ
S77)。 7)影領域の最終画素か否かを判定する(ステップS7
8)。最終画素の場合は影・光領域合成処理を終了す
る。最終画素でない場合はステップS78へ進み、画素
位置を左にずらしてから再度ステップS77に戻り、処
理を続行する。
【0054】8)影領域が左側の場合の、物体領域画素
位置の初期化を行う(ステップS80)。初期位置は物
体領域の最右端画素位置から影領域の幅sの分だけ左の
画素位置である。 9)影領域の輝度値を光領域の右側につける(ステップ
S81)。 10)影領域の最終画素か否かを判定する(ステップS
82)。最終画素の場合は影光領域合成処理を終了す
る。最終画素でない場合はステップS83へ進み、画素
位置を右へずらしてから再度ステップS81に戻り、処
理を続行する。
【0055】以上のように、本実施の形態によれば、光
源方向や物体表面の反射条件などを考慮することで物体
の輝度値から光源方向を推定し、原画像の輝度値を、光
源方向を変更したときの輝度値に変換することができ
る。さらに、影領域を別処理で輝度補正することで、影
領域についても光源方向を変更したときの輝度分布が得
られる。
【0056】以上、本発明の一実施形態を図面に沿って
説明した。しかしながら本発明はこの実施の形態に示し
た事項に限定されず、特許請求の範囲の記載に基づいて
その変更、改良等が可能であることは云うまでもない。
【0057】
【発明の効果】上述のように、本発明によれば、物体の
表面の反射特性や光源の種類等の条件を設定し、光の方
向を推定することで、物体に当たる光の方向を変化させ
たときの正確な輝度分布を得ることが可能な画像処理方
法および装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】カメラと撮影される物体との位置関係を示す図
である。
【図2】光の方向と画像の輝度分布を示すグラフであ
り、(a)は正面から光が当たっている場合のグラフ、
(b)は斜めから光が当たっている場合のグラフであ
る。
【図3】物体表面における光の反射の状態を示す図であ
る。
【図4】面と光源方向のなす角と輝度との関係を示すグ
ラフである。
【図5】面法線方向と光源方向とのなす角と正規化後の
輝度値の関係を示すグラフである。
【図6】実施の形態1にかかる画像処理装置の構成を示
すブロック図である。
【図7】実施の形態1の画像処理方法の手順を示すフロ
ーチャートである。
【図8】図7に示したフローチャートのステップS8に
おける輝度補正処理の詳細な手順を示すフローチャート
である。
【図9】影領域の輝度補正の方法を説明するためのグラ
フである。
【図10】実施の形態2にかかる画像処理装置の構成を
示すブロック図である。
【図11】影・光領域の分割方法を説明するための図で
あり、(a)は影領域が左側にある場合の図、(b)は
影領域が右側にある場合の図である。
【図12】影領域の輝度補正方法を説明するためのグラ
フあり、(a)は影領域が左側にある場合のグラフ、
(b)は影領域が右側にある場合のグラフである。
【図13】影・光領域の合成方法を説明するための図で
あり、(a)は影領域が左側にある場合の図、(b)は
影領域が右側にある場合の図である。
【図14】実施の形態2の画像処理方法の手順を示すフ
ローチャートである。
【図15】図14に示したフローチャートのステップS
25における影・光領域分割処理の詳細な手順を示すフ
ローチャートである。
【図16】図14に示したフローチャートのステップS
29における光領域輝度補正処理の詳細な手順を示すフ
ローチャートである。
【図17】図14に示したフローチャートのステップS
30における影領域輝度補正処理の詳細な手順を示すフ
ローチャートである。
【図18】図14に示したフローチャートのステップS
31における影・光領域合成処理の詳細な手順を示すフ
ローチャートである。
【図19】濃度階調変換関数(線形変換)を示すグラフ
である。
【符号の説明】
1、11 周囲環境光除去部 2、12 エッジ輝度比較部 3、14 輝度最大値探索部 4、15 輝度値正規化部 5、16 光源傾き算出部 6、17 輝度補正部 7、18 位置判定フラグ 13 領域分割部 19 影領域輝度補正部 20 影・光領域合成部
フロントページの続き Fターム(参考) 5B057 BA02 CA02 CA08 CA12 CA16 CB02 CB08 CB12 CB16 CC01 CE11 CH08 5C021 RA08 RB01 RB03 RB08 XA03 XB07 5C023 AA37 AA40 BA01 CA01 5C054 AA01 AA05 ED14 FC03 FC14

Claims (20)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体に当たる光源方向を変更したときの
    輝度分布を求める画像処理方法であって、 前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値の比較によ
    り判定する第1の工程と、前記物体の周囲環境光の影響
    を除去した輝度値を算出する第2の工程と、第2の工程
    で算出された輝度値の最大値を探索する第3の工程と、
    第2の工程で算出された輝度値を第3の工程で探索され
    た最大輝度値で正規化する第4の工程と、光源の傾きを
    算出する第5の工程と、を含むことを特徴とする画像処
    理方法。
  2. 【請求項2】 前記第5の工程で得られた光源の傾きか
    ら光源の向きを変更したときの輝度値に補正する第6の
    工程を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の画像
    処理方法。
  3. 【請求項3】 前記第2の工程において算出される輝度
    値は、影側のエッジ輝度値を物体の周囲環境光の輝度値
    とし、各画素の輝度値から前記周囲環境光の輝度値をひ
    くことで求められることを特徴とする請求項1に記載の
    画像処理方法。
  4. 【請求項4】 前記第5の工程において算出される光源
    の傾きは、光源側エッジの正規化した輝度値から求めら
    れることを特徴とする請求項1に記載の画像処理方法。
  5. 【請求項5】 物体に当たる光源方向を変更したときの
    輝度分布を求める画像処理方法であって、 前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値の比較によ
    り判定する第1の工程と、前記物体の周囲環境光の影響
    を除去した輝度値を算出する第2の工程と、第2の工程
    で算出された輝度値を、光が当たっている光領域の輝度
    値と影になっている影領域の輝度値とに分割する第3の
    工程と、第3の工程で得られた光領域の輝度値の最大値
    を探索する第4の工程と、第3の工程で得られた光領域
    の輝度値を第4の工程で探索された最大輝度値で正規化
    する第5の工程と、光源の傾きを算出する第6の工程
    と、を含むことを特徴とする画像処理方法。
  6. 【請求項6】 前記第6の工程で得られた光源の傾きか
    ら光源の向きを変更したときの光領域の輝度値に補正す
    る第7の工程と、第3の工程で得られた影領域の輝度値
    を補正する第8の工程と、第7および第8の工程でそれ
    ぞれ補正された光領域の輝度値と影領域の輝度値を合成
    する第9の工程とを更に含むことを特徴とする請求項5
    に記載の画像処理方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の工程において算出される輝度
    値は、影側のエッジ輝度値を物体の周囲環境光の輝度値
    とし、各画素の輝度値から前記周囲環境光の輝度値をひ
    くことで求められることを特徴とする請求項5に記載の
    画像処理方法。
  8. 【請求項8】 前記第6の工程において算出される光源
    の傾きは、光源側エッジの正規化した輝度値から求めら
    れることを特徴とする請求項5に記載の画像処理方法。
  9. 【請求項9】 前記第8の工程における影領域の輝度値
    の補正は、前記第7の工程における光領域の輝度値の補
    正結果と前記周囲環境光の輝度値を用いて補間を行うよ
    うにしたことを特徴とする請求項6に記載の画像処理方
    法。
  10. 【請求項10】 前記第8の工程における影領域の輝度
    値の補正は、影領域と隣合う光領域の輝度補正結果と前
    記周囲環境光の輝度値を用いて線形補間を行うようにし
    たことを特徴とする請求項9に記載の画像処理方法。
  11. 【請求項11】 物体に当たる光源方向を変更したとき
    の輝度分布を求める画像処理装置であって、 前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値の比較によ
    り判定するエッジ輝度比較手段と、前記物体の周囲環境
    光の影響を除去した輝度値を算出する周囲環境光除去手
    段と、この周囲環境光除去手段で算出された輝度値の最
    大値を探索する輝度最大値探索手段と、前記周囲環境光
    除去手段で算出された輝度値を前記輝度最大値探索手段
    で探索された最大輝度値で正規化する輝度値正規化手段
    と、光源の傾きを算出する光源傾き算出手段と、を含む
    ことを特徴とする画像処理装置。
  12. 【請求項12】 前記光源傾き算出手段で得られた光源
    の傾きから光源の向きを変更したときの輝度値に補正す
    る輝度補正手段を更に含むことを特徴とする請求項11
    に記載の画像処理装置。
  13. 【請求項13】 前記周囲環境光除去手段は、影側のエ
    ッジ輝度値を物体の周囲環境光の輝度値とし、各画素の
    輝度値から前記周囲環境光の輝度値をひくことで周囲環
    境光の影響を除去した輝度値を求めることを特徴とする
    請求項11に記載の画像処理装置。
  14. 【請求項14】 前記光源傾き算出手段は、光源側エッ
    ジの正規化した輝度値から光源の傾きを求めることを特
    徴とする請求項11に記載の画像処理装置。
  15. 【請求項15】 物体に当たる光源方向を変更したとき
    の輝度分布を求める画像処理装置であって、 前記物体の影のある側を左右エッジの輝度値の比較によ
    り判定するエッジ輝度比較手段と、前記物体の周囲環境
    光の影響を除去した輝度値を算出する周囲環境光除去手
    段と、この周囲環境光除去手段で算出された輝度値を、
    光が当たっている光領域の輝度値と影になっている影領
    域の輝度値とに分割する領域分割手段と、この領域分割
    手段で得られた光領域の輝度値の最大値を探索する輝度
    最大値探索手段と、前記領域分割手段で得られた光領域
    の輝度値を前記輝度最大値探索手段で探索された最大輝
    度値で正規化する輝度値正規化手段と、光源の傾きを算
    出する光源傾き算出手段と、を含むことを特徴とする画
    像処理装置。
  16. 【請求項16】 前記光源傾き算出手段で得られた光源
    の傾きから光源の向きを変更したときの光領域の輝度値
    に補正する輝度補正手段と、前記領域分割手段で得られ
    た影領域の輝度値を補正する影領域輝度補正手段と、前
    記輝度補正手段および影領域輝度補正手段でそれぞれ補
    正された光領域の輝度値と影領域の輝度値を合成する影
    ・光領域合成手段とを更に含むことを特徴とする請求項
    15に記載の画像処理装置。
  17. 【請求項17】 前記周囲環境光除去手段は、影側のエ
    ッジ輝度値を物体の周囲環境光の輝度値とし、各画素の
    輝度値から前記周囲環境光の輝度値をひくことで周囲環
    境光の影響を除去した輝度値を算出することを特徴とす
    る請求項15に記載の画像処理装置。
  18. 【請求項18】 前記光源傾き算出手段は、光源側エッ
    ジの正規化した輝度値から光源の傾きを求めることを特
    徴とする請求項15に記載の画像処理装置。
  19. 【請求項19】 前記影領域輝度補正手段は、前記輝度
    補正手段における光領域の輝度値の補正結果と前記周囲
    環境光の輝度値を用いて補間を行うことを特徴とする請
    求項16に記載の画像処理装置。
  20. 【請求項20】 前記影領域輝度補正手段は、影領域と
    隣合う光領域の輝度補正結果と前記周囲環境光の輝度値
    を用いて線形補間を行うことを特徴とする請求項19に
    記載の画像処理装置。
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