JP2003256653A - 債券発行システムおよび新たな市場形成方法 - Google Patents

債券発行システムおよび新たな市場形成方法

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JP2003256653A
JP2003256653A JP2002051085A JP2002051085A JP2003256653A JP 2003256653 A JP2003256653 A JP 2003256653A JP 2002051085 A JP2002051085 A JP 2002051085A JP 2002051085 A JP2002051085 A JP 2002051085A JP 2003256653 A JP2003256653 A JP 2003256653A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 インフラ整備等の公共事業に民間の資金を投
下するため発行される民間資金調達用の債券を発行する
債券発行システムなどを提供することを目的とする。 【構成】 債券発行機関のサーバと各ユーザ機関の汎用
パソコンなどと債券発行場の債券発行機と利用者ID情
報が記録されたID記録媒体とを備える債券発行システ
ムであり、サーバは、債券に関する情報を汎用パソコン
などに送信し債券購入申込に基づいて債券売買を成立さ
せ債券購入申込情報と利用者個人のID情報とを債券発
行場の債券発行機に送信し債券の発行結果情報を蓄積し
各ユーザ機関毎に料金請求額を算出し、汎用パソコンな
どは、債券発行機関に対してID情報を表示して債券購
入申込を行い、債券発行機は、ID情報を読み取り読取
った利用者ID情報とサーバから送信された利用者個人
のID情報とを照合して債券を発行し債券発行の事実を
サーバに送信するように構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、債券を発行するシ
ステム、特に、インフラ整備等の公共事業に民間の資金
を投下するために発行される民間資金調達用の債券を発
行するシステムに関する。
【0002】本明細書において、公共事業とは、日本国
または日本国の地方公共団体が単独で企画し、日本国ま
たは日本国の地方公共団体が単独で遂行する従来型の公
共事業のみならず、日本国または日本国に国籍を有する
公法人または民間企業と、外国または外国に国籍を有す
る公法人または民間企業のうち、1者が単独で、または
そのうちの2者以上が合同で、企画し、日本国または日
本国に国籍を有する公法人または民間企業と、外国また
は外国に国籍を有する公法人または民間企業のうち、1
者が単独で、またはそのうちの2者以上が合同で、遂行
する公共事業をも含む。
【0003】本明細書において、インフラ整備等とは、
道路、鉄道、港湾、空港、河川、公園、水道、下水道、
工業用水道などの公共施設の建設や運営など、庁舎、宿
舎などの公用施設の建設や運営など、公営住宅、教育文
化施設、廃棄物処理、医療施設、社会福祉施設、更生保
護施設、駐車場、地下街などの公益的施設の建設や運営
など、情報通信施設、熱供給施設、新エネルギー施設、
リサイクル施設(廃棄物処理施設を除く。)、観光施
設、研究施設などの建設や運営など、駅ビル、商業用ビ
ルなどの建設や運営などをいう。
【0004】
【従来の技術】たとえば、道路や鉄道などの公共施設、
医療施設や社会福祉施設などの公益的施設の建設、運営
などは、当該公共施設などの建設、運営などが行われる
地域の住民にとって、重大な関心事である。なぜなら、
当該住民の生活の基幹に直結する事項だからである。道
路がなければ、住民は、歩行したり車を使用したりする
ことができない。また、病院などの医療施設がなけれ
ば、住民は、病気になったときに医療上の救済を受ける
ことができない。
【0005】したがって、道路や医療施設などという生
活の基幹に直結する事項、すなわち、インフラ(社会の
基本設備、インフラストラクチャーの略)が整備されて
いない地域に住む人たちは、生活しやすい地域をもとめ
て、当該インフラの整備された地域に移住する。よっ
て、当該インフラの整備された地域、たとえば、日本で
いえば、東京や大阪に人口が集中することになる。かか
る人口の集中は、通勤時間が長い、家賃が高い、家が狭
いおよび過度の交通渋滞などという弊害を引き起こす。
【0006】このため、現在、世界各国において、道
路、医療施設などのインフラを国内のさまざまな地域に
おいて整備することが検討されているが、近年、世界各
国では財政難が深刻化している。よって、インフラ整備
等のための公共事業に投下する資金を税金だけで賄うこ
とができない。したがって、この財政難のもとでインフ
ラを整備するためには、インフラ整備のための公共事業
に税金を投下するのではなく、民間の資金を投下するこ
とが必要である。
【0007】この投下する民間の資金を調達するため
に、国または地方公共団体は、債券を発行する。債券と
は、広く民間から資金を調達するために発行される有価
証券である。発行者が国、地方公共団体、政府関係機関
などである債券を公共債という。
【0008】公共債には、従来より、インフラ整備等の
ための公共事業に民間の資金を投下するために発行され
ている債券がある。すなわち、政府保証債である。政府
保証債とは、債券発行機関が負うべき元本と利子の償還
債務を政府が全面的に保証している債券をいう。
【0009】一方、債券発行機関が民間の事業者である
債券を事業債という。かかる事業債には、たとえば、S
PC法(特定目的会社による特定資産の流動化に関する
法律)に係る債券がある。
【0010】SPC法に係る債券は、いわゆるプロジェ
クトファイナンスに係る債券である。プロジェクトファ
イナンスに係る債券とは、特定のプロジェクトを遂行す
るための資金を集めるために発行される債券である。た
とえば、ある駅の前にビルを建設し運営していく場合
に、発行する債券により調達される資金の用途を「駅前
ビルの建設、運営」というプロジェクトに特定すれば、
当該債券は、プロジェクトファイナンスに係る債券であ
って、SPC法に係る債券である。
【0011】図4は、SPC法に係る債券、すなわち、
プロジェクトファイナンスに係る債券の一例を示すもの
である。図4のSPC法に係る債券には、「Y駅前ビル
建設運営債券」の文言22と、「20年」の文言23
と、「10万円」の文言24と、「この債券の償還金
は、X銀行の本店、支店または代理店において、この証
券と引き換えに支払います」の文言25と、「この債券
の償還日が銀行休業日に当たるときは、その翌営業日に
支払います」の文言26と、「この債券の消滅時効は、
償還日の翌日から10年で完成します」の文言27と、
「この債券の登録、汚染またはき損による引換えその他
債券に関する取り扱いは、X銀行の本店、支店または代
理店で行います」の文言28と、「発行日 平成14年
4月1日」の文言29と、「償還日 平成34年3月3
1日」の文言30とが記載されている。
【0012】「Y駅前ビル建設運営債券」の文言22
は、この債券が、SPC法に係る債券であることを示す
趣旨である。すなわち、この文言22により、この債券
が駅前ビルの建設、運営に係るものであることが明確に
なる。
【0013】「20年」の文言23は、この債券は、発
行日から20年後に元利金が償還されることを明確にす
る趣旨である。「10万円」の文言24は、この債券の
発行により調達される資金の額を示す趣旨である。「こ
の債券の償還金は、X銀行の本店、支店または代理店に
おいて、この証券と引き換えに支払います」の文言25
は、本債券が、償還される場所を明確にするものであ
る。また、この文言25は、元利金が本債券と引換えに
支払われることを明確にする趣旨である。
【0014】「この債券の償還日が銀行休業日に当たる
ときは、その翌営業日に支払います」の文言26は、償
還日が休業日に当たる場合には、元利金の支払いがいつ
行われるのか必ずしも明確でないため、支払いは翌営業
日に行われる旨を明確にする趣旨である。
【0015】「この債券の消滅時効は、償還日の翌日か
ら10年で完成します」の文言27は、債券の消滅時効
を明確にするものである。「この債券の登録、汚染また
はき損による引換えその他債券に関する取り扱いは、X
銀行の本店、支店または代理店で行います」の文言28
は、債券を登録、汚染またはき損などした場合の債券に
関する取り扱いを明確にする趣旨である。
【0016】「発行日 平成14年4月1日」の文言2
9は、発行日を明確にする趣旨である。「償還日 平成
34年3月31日」の文言30は、償還日を明確にする
趣旨である。
【0017】SPC法に係る債券、すなわち、上記した
図4に記載されているようなプロジェクトファイナンス
に係る債券は、民間の事業者によるインフラ整備等のた
めの公共事業をプロジェクトとするものは知られていな
いが、民間の事業者によるホテル経営や民間の事業者に
よる貸ビル経営などの事業をプロジェクトとするもの
は、従来より知られている。
【0018】図5は、PFI(民間資金を活用した社会
資本整備、パブリック・ファイナンス・イニシアティ
ブ)を示す図である。PFIとは、民間の資金、経営能
力および技術的能力を活用した公共施設等の建設、維持
管理および運営(これらに関する企画を含む。)の促進
を図るための措置を講ずること等により、効率的かつ効
果的に社会資本を整備し、もって国民経済の健全な発展
に寄与することを目的とするものである(民間資金等の
活用による公共施設等の整備等の促進に関する法律第1
条)。PFIにおける、民間の事業者(以下、民間企業
という。)、国または地方公共団体、住民、および、銀
行または証券会社など(以下、金融機関という。)の関
係は、図5に示す通りである。
【0019】すなわち、民間企業は、金融機関から金銭
を借りることにより、自ら資金を調達し(32)、道路
や刑務所や公営住宅などの公共施設や公用施設などの建
設、運営などを行い(33)、住民に対し公共サービス
を提供する(34)。国または地方公共団体は、上記民
間企業が国または地方公共団体に代わり、住民に対し公
共サービスを提供することに対して対価を支払う(3
5)。たとえば、公共サービスが刑務所を運営すること
である場合、国または地方公共団体は、上記民間企業が
国または地方公共団体に代わり刑務所を運営することに
対して対価を支払う(35)。
【0020】住民は、上記民間企業が提供するサービス
を受け(34)、サービス料またはサービスに対する対
価を支払い(36)、これにより民間企業は、公共事業
を通じて収入・利益を得る(37)。そして、住民は、
金融機関に預金(31)し、金融機関は、その金銭を民
間企業に貸し付けて出資(32)し、その元本の返済お
よび利子の支払いを受ける。
【0021】このように、PFIは、インフラ整備等の
公共事業をおこなう民間企業が自ら民間の金融機関から
資金を調達する手段として、従来より知られている手段
である。また、PFIにおいては、金融機関からの融資
に代わって、債券発行による資金調達という手段も知ら
れている。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記の政府保
証債、プロジェクトファイナンスに係る債券およびPF
Iには、次のような問題がある。すなわち、政府保証債
では、政府は、債券発行機関の元本と利子の償還債務を
保証するが、その保証の程度に制限がないため、当該保
証する債務を履行するために、多額の税金を浪費する場
合がある。したがって、政府保証債では、財政難の下
で、必要なインフラを整備することは困難である。
【0023】また、プロジェクトファイナンスに係る債
券では、債券を購入しようとする者は、民間企業による
公共事業をプロジェクトとする債券の購入に消極的であ
るという問題がある。なぜなら、プロジェクトファイナ
ンスに係る債券では、プロジェクトファイナンスに係る
債券を発行した民間企業が公共事業の運営に失敗し業績
が悪化した場合、当該プロジェクトファイナンスに係る
債券を購入した者にその購入費用を期限後に間違いなく
償還するべき債務があるのに、それについて何らの保証
もなされないからである。よって、プロジェクトファイ
ナンスに係る債券をもってしても、財政難の下で、必要
なインフラを整備することは困難である。
【0024】さらに、PFIでは、金融機関が民間企業
に対する出資は十分ではないという問題がある。多大な
リスクを伴う公共事業をおこなう民間企業の経営に対す
る信頼度は低いからである。したがって、PFIでは、
プロジェクトファイナンスに係る債券の場合と同様、債
券発行機関の元本および利子の償還債務に何らの保証も
ないため、公共事業に民間の資金を導入することが困難
である。よって、PFIをもってしても、財政難の下
で、必要なインフラを整備することは困難である。
【0025】そこで、本発明は、かかる事情に鑑み、財
政難の下でも、しかるべくインフラ整備が行われるよ
う、インフラ整備等の公共事業に民間の資金を投下する
ため発行される民間資金調達用の債券を発行する債券発
行システム、および該債券発行システムにおいて発行さ
れる債券が流通することによる新たな市場形成方法を提
供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上記課題は、前記特許請
求の範囲に記載された手段により解決される。すなわ
ち、請求項1に記載の発明は、債券購入申込を受けて債
券を発行する債券発行機関に設けられたサーバと、各ユ
ーザ機関に設けられた汎用パソコンまたは専用端末と、
債券発行場に設けられた債券発行機と、各ユーザ機関内
の利用者個人に関する利用者ID情報が記録されたID
記録媒体と、を備える債券発行システムであり、
【0027】前記債券は、債券発行機関により、インフ
ラ整備等の公共事業に民間の資金を投下するために発行
され、
【0028】前記インフラ整備等の公共事業は、日本国
または日本国に国籍を有する公法人または民間企業と、
外国または外国に国籍を有する公法人または民間企業の
うち、1者が単独で、またはそのうちの2者以上が合同
で、企画し、日本国または日本国に国籍を有する公法人
または民間企業と、外国または外国に国籍を有する公法
人または民間企業のうち、1者が単独で、またはそのう
ちの2者以上が合同で、遂行する、ことを特徴とし、
【0029】債券発行機関が負うべき債券の元本の償還
債務と利息の支払債務とについて、日本国または日本国
に国籍を有する公法人または民間企業と、外国または外
国に国籍を有する公法人または民間企業のうち、1者が
単独で、またはそのうちの2者以上が共同して、一定の
限度額の範囲内で保証人となる旨の文言が記載されてい
る民間資金調達用の債券であり、
【0030】債券発行機関のサーバは、債券発行機関に
よって入力された前記債券の元本(券面額)の金額と利
率と償還期限と、元本の償還債務と利息の支払債務とに
ついての保証人の氏名と保証人が負うべき一定の債務の
限度額と、前記インフラ整備等の公共事業の内容、企画
者の氏名、遂行者の氏名などについて、どのような組み
合わせの債券が発売されているかに関する情報を各ユー
ザ機関の汎用パソコンまたは専用端末に送信する情報送
信機能と、
【0031】各ユーザ機関が上記送信された情報に基づ
いて、そのうちのいずれの債券を購入するかを選択した
上で汎用パソコンまたは専用端末を用いて、債券発行機
関のサーバに直接またはその他の金融機関のサーバを経
由して間接に行う債券購入申込に基づいて、債券売買を
成立させる購入申込受領機能と、成立した特定の債券購
入申込情報と、当該債券購入申込のために汎用パソコン
または専用端末によって直接または間接に表示された利
用者個人のID情報とを債券発行場の債券発行機に送信
する待機指令機能と、
【0032】債券発行機から送信される債券の発行結果
情報を蓄積する情報蓄積機能と、前記債券購入申込のた
めに汎用パソコンまたは専用端末によって直接または間
接に表示された各ユーザ機関のID情報に基づいて、各
ユーザ機関毎に料金請求額を算出することができる一括
精算機能と、を有し、
【0033】各ユーザ機関の汎用パソコンまたは専用端
末は、債券発行機関に対して直接または間接に各ユーザ
機関及び当該ユーザ機関内の利用者個人のID情報を表
示して債券購入申込を行う購入申込機能を有し、
【0034】債券発行場の債券発行機は、ID記録媒体
の入力を通じて利用者ID情報を読取るID読取機能
と、読取った利用者ID情報とサーバから送信された利
用者個人のID情報とを照合する照合機能と、照合した
結果に基づいて対応する債券購入申込情報に基づく債券
を発行する発行機能と、債券発行の事実をサーバに送信
する発行結果送信機能とを有する、ことを特徴とする債
券発行システムである。
【0035】請求項2に記載の発明は、前記債券発行機
関は、財団法人の民間都市開発機構であることを特徴と
する、請求項1に記載の債券発行システムである。
【0036】請求項3に記載の発明は、債券を購入する
ことがなかった者が請求項1に記載の債券発行システム
において発行される債券を購入するようになることによ
る、新たな市場形成方法である。
【0037】本発明によれば、インフラ整備等の公共事
業をプロジェクトとするプロジェクトファイナンスに係
る債券を発行する事ができる。したがって、債券を購入
しようとするものは、自己が出資する公共事業の内容を
知ることができる。よって、自己の出資金を自己の希望
する公共事業に使用することができるため、債券の購入
意欲を高める事ができる。また、自己の出資金を自己が
建設に反対する公共事業に使用されることがないため、
安心して債券を購入する事ができる。
【0038】また、本発明によれば、インフラ整備等の
公共事業をおこなう民間の事業者は、当該インフラ整備
等の公共事業に投下するための多額の資金を民間から、
債券の発行により調達することができる。当該債券の発
行者の元本の償還債務および利息の支払債務が、日本国
または日本国に国籍を有する公法人または民間企業と、
外国または外国に国籍を有する公法人または民間企業の
うち、1者により単独で、またはそのうちの2者以上に
より合同で保証され、民間企業が当該公共事業の経営に
失敗しても、民間企業に貸し付けた資金を利息と共に一
定の限度額の範囲内で安全に回収することができるた
め、債券を購入しようとする者が、安心して当該債券を
購入することができるからである。
【0039】さらに、本発明によれば、日本国または日
本国に国籍を有する公法人、外国または外国に国籍を有
する公法人が税金を浪費することもなくなる。日本国ま
たは日本国に国籍を有する公法人、外国または外国に国
籍を有する公法人が保証する債券発行機関の元本の償還
債務および利息の支払債務は、公正な立場にある特定の
公の機関が裁定する率により、一定の限度額の範囲内に
限られるからである。したがって、本発明に係る債券に
よれば、民間企業によるインフラ整備等の公共事業の経
営が破綻しても、日本国または日本国に国籍を有する公
法人、外国または外国に国籍を有する公法人は、政府保
証債の場合のように、債券発行機関の元本および利子を
全額負担する必要がなくなる。
【0040】本発明によれば、従来は、債券を購入する
ことがなかった者が債券を購入するようになるため、あ
らたな市場を形成することができる。
【0041】本発明によれば、各ユーザ機関は汎用パソ
コンまたは専用端末によって債券購入申込を行うことが
できるため、債券購入者は、自宅や会社に居ながらにし
て、債券を購入することができる。また、本発明の汎用
パソコンまたは専用端末は各ユーザ機関毎に設置される
ため、各ユーザ機関毎に債券購入状況を管理することが
容易で、各ユーザ機関毎に種々のサービスを提供でき、
顧客を十分に惹きつけることができる。なお、ユーザ機
関とは、本発明の汎用パソコンまたは専用端末が設置さ
れる、証券会社や銀行や民間企業や一般の債券購入希望
者などを意味する。さらに、本発明に係る債券発行シス
テムの利用者は、ID記録媒体を所有すれば、現金を所
持することなく、本発明に係る債券を購入することがで
きる。
【0042】
【発明の実施の形態】以下に添付図面を参照して、本発
明の好適な実施の形態を詳細に説明する。
【0043】図1は、本発明の実施の形態に係る債券発
行システムにおいて発行される債券を示す図である。本
債券には、「民間企業が運営するY病院建設債券」の文
言1と、「20年」の文言2と、「10万円」の文言3
と、「この債券の償還金は、X銀行の本店、支店または
代理店において、この証券と引き換えに支払います」の
文言4と、「この債券は、額面金額の60%を日本国が
保証します」の文言5と、「この債券の償還日が銀行休
業日に当たるときは、その翌営業日に支払います」の文
言6と、「この債券の消滅時効は、償還日の翌日から1
0年で完成します」の文言7と、「この債券の登録、汚
染またはき損による引換えその他債券に関する取り扱い
は、X銀行の本店、支店または代理店で行います」の文
言8と、「発行日 平成14年4月1日」の文言9と、
「償還日 平成34年3月31日」の文言10とが記載
されている。
【0044】図2は、本発明の実施の形態に係る債券発
行システムにおいて発行される債券を用いた、公共事業
(病院)の開発、運営を示す図である。
【0045】債券発行機関は、日本国民から債券を購入
してもらい(12)、提供された資金を日本国に対し、
病院の開発資金として出資し(13)、日本国は、その
資金を元手としてY病院を開発(設計・建設)し(1
4)、委託を受けた民間企業(Z株式会社)がY病院を
運営し(15)、Y病院経営により得た利益、収益はそ
の民間企業(Z株式会社)が取得し(18)、Y病院
は、日本国民に医療サービスを提供し(16)、日本国
民は医療費をY病院に支払う(17)。民間企業(Z株
式会社)は、Y病院の経営により得た収益の一部を日本
国に上納し(19)、日本国は、債券発行機関に対し出
資された開発資金を返済する(20)とともに、債券発
行機関が日本国民に対して負っている債券の償還債務
(21)を返済できなかった場合には、元利金の一定限
度につき負っていた保証債務を返済する(20a)。請
求項1において、インフラ整備等の公共事業は所定の者
が1者単独または2者以上合同で企画することとされて
いるのは、図2において、日本国がY病院を開発(設計
・建設)する(14)という実施例においてその一例が
示されている。また、請求項1において、インフラ整備
等の公共事業は所定の者が1者単独でまたは2者以上が
合同して遂行することとされているのは、図2におい
て、民間企業(Z株式会社)が日本国の委託を受けてY
病院の運営に当たる(15)という実施例においてその
一例が示されている。したがって、図2における日本国
は、本発明では、日本の公私法人でも、外国でも、外国
に国籍を有する公私法人でもよいし、そのうちの1者単
独でも2者以上が合同してもよい。また、図2における
民間企業(Z株式会社)は、本発明では、日本国または
日本に国籍を有する公私法人、外国または外国に国籍を
有する公私法人中の1者または2者以上でもよい。
【0046】「民間企業が運営するY病院建設債券」の
文言1は、本債券が、本発明の実施の形態に係る債券発
行システムにおいて発行される債券であることを示す趣
旨である。すなわち、この文言1により、本債券が民間
企業の運営15(日本国民に対して医療サービスを提供
し16、医療費の支払いを受ける18)に係るものであ
ることが明確になる。また、この文言1により、本債券
がY病院建設(14)のための資金調達を目的として発
行される債券(11)であることが明確になる。
【0047】したがって、この文言1により、債券を購
入(12)しようとする日本国民は、自己が建設しよう
とする債券により調達される資金がY病院の建設(1
4)に投下(13)されることを明確に理解することが
できる。よって、債券を購入しようとする日本国民は、
「自己の投資した金銭はY病院の建設に用いられる」と
いう意識を持つことができる。
【0048】したがって、本債券によれば、どのような
用途に用いられるか分からない債券と違い、債券により
調達される資金の用途が明確であるため、債券の購入者
の安心感を惹起することができ、債券の購入者の債券購
買意欲を向上させることができ、公共事業への民間資金
投下(13)を促進させることができる。
【0049】「20年」の文言2は、本債券は、発行日
から20年後の償還日に元利金が償還(21)されるこ
とを明確にする趣旨である。「10万円」の文言3は、
本債券の発行により調達される資金(12)を示す趣旨
である。「この債券の償還金は、X銀行の本店、支店ま
たは代理店において、この証券と引き換えに支払いま
す」の文言4は、本債券が、償還される場所を明確にす
るものである。また、この文言4は、元利金が本債券と
引き換えに支払われることを明確にする趣旨である。
【0050】「この債券は、額面金額の60%を日本国
が保証します」の文言5は、日本国が債券発行機関の日
本国民に対する元本の償還債務および利息の支払債務を
日本国が一定の限度額の範囲内で保証(20)する旨を
明確にする趣旨である。Z株式会社は、日本国を通じ
て、Y病院の開発に要した費用およびそれに対する利子
をY病院経営による利益や収益(18)の中から債券発
行機関へ支払わなければならないが(19)、Z株式会
社によるY病院の経営は、悪化したり破綻したりする場
合がある。
【0051】しかし、この文言5により、債券発行機関
から日本国民に償還されるべき元本の60%が日本国に
より保証(60)される。よって、従来のSPC法に係
る債券と違い、本債券によれば、債券の購入者の安心感
を惹起させることができ、債券の購入者の債券購買意欲
を向上させることができるため、公共事業への民間資金
の投下(12)を促進させることができる。本債券によ
る日本国の債券償還債務の保証(20)は、一定の限度
額の範囲内に限られる。したがって、本債券によれば、
日本国は、本債券の元本および利子を全額負担する必要
はない。
【0052】「この債券の償還日が銀行休業日に当たる
ときは、その翌営業日に支払います」の文言6は、償還
日が休業日に当たる場合には、元利金の支払いがいつ行
われるのか必ずしも明確でないため、支払い(21)は
翌営業日に行われる旨を明確にする趣旨である。
【0053】「この債券の消滅時効は、償還日の翌日か
ら10年で完成します」の文言7は、債券の消滅時効
(21)を明確にするものである。
【0054】「この債券の登録、汚染またはき損による
引換えその他債券に関する取り扱いは、X銀行の本店、
支店または代理店で行います」の文言8は、債券を登
録、汚染またはき損などした場合の債券に関する取り扱
いを明確にする趣旨である。
【0055】「発行日 平成14年4月1日」の文言9
は、発行日(11)を明確にする趣旨である。「償還日
平成34年3月31日」の文言10は、償還日(2
1)を明確にする趣旨である。
【0056】なお、上記した債券は、本発明の1実施の
形態に係る債券発行システムにおいて発行される債券で
ある。したがって、本発明に係る債券発行システムにお
いて発行される債券は、上記した債券に何ら限定される
ものではない。たとえば、文言1は、「民間企業が経営
するT道路建設債券」、「R老人施設建設債券」、「W
公営住宅建設運営債券」など、本発明に係る債券発行シ
ステムにおいて発行される債券がプロジェクトファイナ
ンスに係る債券であることを明示するものであれば何で
もよい。
【0057】また、文言5において示されている国の償
還債務保証の程度は、「60%」に限られるものではな
く、「10%」、「20%」、「5割」など、国若しく
は地方公共団体または単数若しくは複数の民間企業が保
証する程度、割合を明示するものであれば何でもよい。
また、文言5において、償還債務の保証人は「日本国」
と記載されているが、保証人は、日本国に限られない。
したがって、「米国」、「中国」、「韓国」、「英
国」、「日本国と米国]、「韓国と英国]などの世界各
国を文言5における保証人として記載することができ
る。
【0058】また、「東京都」、「大阪府」、「ロサン
ゼルス」、「北京」、「東京都とロサンゼルス]、「大
阪府とサンフランシスコ]などの世界各国における地方
公共団体または地方公共団体に相当するものも文言5に
おける保証人として記載することができる。また、「J
株式会社」や「L株式会社とG銀行」などの単数若しく
は複数の民間企業も文言5における保証人として記載す
ることができる。また、「日本国とロサンゼルス]など
の国と地方公共団体等、「大阪府と米国とL株式会社」
などの国と地方公共団体と民間企業なども文言5におけ
る保証人として記載することができる。
【0059】さらに、本発明に係る債券発行システムに
おいて発行される債券の購入者は、日本国民に限られな
い。したがって、米国人、中国人、韓国人、英国人など
世界各国の人が本発明に係る債券発行システムにおいて
債券を購入することができる。なお、「債券発行機関」
としては、財団法人の民間都市開発機構などが考えられ
る。
【0060】図3 は、本発明の実施の形態による債券
発行システムを示す図である。図3に示すように、本実
施の形態の債券発行システムは、債券購入申込を受けて
債券を発行する債券発行機関に設けられたサーバ41
と、当該サーバに電話回線42を介して接続され、各ユ
ーザ機関に設けられた汎用パソコンまたは専用端末43
と、サーバ41に電話回線42を介して接続され、各債
券発行場に設けられた債券発行機45と、ID情報が記
録されたID記録媒体46と、を備えている。
【0061】汎用パソコンまたは専用端末43には、専
用の債券購入申込ソフト44がインストールされている
が、その他にも種々のアプリケーションソフトがインス
トールされている。債券購入申込ソフト44が起動され
ると、汎用パソコン43はサーバ41と通信可能とな
り、サーバ41に対して債券購入申込を行うことができ
るようになる。債券購入申込ソフト44は、例えば債券
発行機関によって各ユーザ機関に無償で貸与され、債券
購入申込が容易かつ円滑に行えるように設定されてい
る。
【0062】債券購入申込ソフト44が起動された汎用
パソコン43は、購入を希望する債券の情報と、利用者
個人および当該ユーザ機関に関するID情報とをサーバ
41に送信(表示)することにより、容易かつ円滑に債
券購入申込を行うことができるようになっている(購入
申込機能)。
【0063】債券購入申込時に、汎用パソコンまたは専
用端末43からサーバ41に送信される利用者個人およ
び当該ユーザ機関に関するID情報は、利用者ID情報
としてID記録媒体46に記録されている。本実施の形
態におけるID記録媒体46はIDカードであるが、態
様はこれに限定されない。
【0064】一方、債券発行機関のサーバ41は、汎用
パソコンまたは専用端末43からの債券購入申込に基づ
いて債券購入申込を成立させる(購入申込受領機能)。
例えば、サーバ41は、汎用パソコンまたは専用端末4
3から送信された債券の情報に基づいて当該債券に売れ
残り債券があるか否かを検索し、売れ残り債券があれば
債券購入申込を成立させ、売れ残り債券が無ければその
旨を汎用パソコンまたは専用端末43に返信する。な
お、汎用パソコンまたは専用端末43からID情報が正
しく送信されていない場合には、売れ残り債券があって
も債券購入申込は成立しないように設定されている。
【0065】債券購入申込が成立した場合、サーバ41
は、成立した債券購入申込情報と当該債券購入申込に付
随するID情報とを、債券発行場に設けられた債券発行
機45に送信するようになっている(待機指令機能)。
【0066】債券発行場の債券発行機45は、ID記録
媒体46の投入(入力)のための投入口45aを有して
おり、この投入口にID記録媒体46が投入(入力)さ
れた時に、当該ID記録媒体からこれに記録された利用
者ID情報を読取ることができるようになっている(I
D読取機能)。そして読取った利用者ID情報とサーバ
から送信されたID情報とを照合し(照合機能)、その
照合の結果に基づいて、対応する債券購入申込情報に基
づく債券47を発行するようになっている(発行機
能)。さらに、債券発行の事実を、債券発行結果情報と
してサーバ41に送信するようになっている(発行結果
送信機能)。
【0067】債券発行機45からサーバ41に送信され
た債券47の発行結果情報は、サーバ41内のデータベ
ースに蓄積されるようになっている(情報蓄積機能)。
【0068】債券発行機関のサーバ41は、さらに、蓄
積された発行結果情報に基づいて料金請求額を算出する
ことができる(発行後精算機能)。
【0069】次にこのような構成からなる本実施の形態
の作用について説明する。本実施の形態のID情報利用
の債券発行システムは、各ユーザ機関の汎用パソコンま
たは専用端末43が、オペレータによって起動、操作さ
れ、汎用パソコンまたは専用端末43にインストールさ
れた債券購入申込ソフト44が起動される。債券購入申
込ソフト44が起動されると、汎用パソコンまたは専用
端末43はサーバ41と通信可能な状態となる。
【0070】次に、オペレータは、購入を希望する債券
の情報と、利用者個人および当該ユーザ機関に関するI
D情報とを汎用パソコンまたは専用端末43に入力し、
汎用パソコンまたは専用端末43からサーバ41に送信
(表示)して、サーバ41に対して債券購入申込を行
う。なお、サーバ41に送信される本システムの利用者
個人および当該ユーザ機関に関するID情報は、利用者
ID情報としてID記録媒体46に記録されている情報
である。
【0071】債券発行機関のサーバ41は、汎用パソコ
ンまたは専用端末43からの債券購入申込を受信する
と、例えば汎用パソコンまたは専用端末43から送信さ
れた債券の情報に基づいて売れ残り債券があるか否かを
検索し、売れ残り債券があれば債券購入申込を成立さ
せ、売れ残り債券が無ければその旨を汎用パソコンまた
は専用端末に返信する。なお、汎用パソコンまたは専用
端末43からID情報が正しく送信されていない場合に
は、売れ残り債券があっても債券購入申込は成立しな
い。
【0072】債券購入申込が成立すると、サーバ41
は、成立した債券購入申込情報と当該債券購入申込に付
随するID情報とを、債券発行場に設けられた債券発行
機45に送信する。これによって債券購入申込手続は完
了する。
【0073】債券購入申込をした利用者は、申込時に表
示したID情報を記録したID記録媒体46を持って債
券発行場に行く。そして当該債券発行場にある債券発行
機関の債券発行機45の投入口45aにそのID記録媒
体46を投入する。
【0074】債券発行機45はID記録媒体46の情報
を読取り、読取った利用者ID情報とサーバから送信さ
れたID情報とを照合して、その照合の結果に基づい
て、対応する債券購入申込情報に基づく債券47を発行
する。
【0075】さらに債券発行機45は、債券発行の事実
を、債券発行結果情報としてサーバ41に送信する。債
券発行機45からサーバ41に送信された債券の発行結
果情報は、サーバ41内のデータベースに蓄積される。
【0076】債券発行機関のサーバ41は、債券発行機
関の選択によって、蓄積された発行結果情報に基づいて
料金請求額を算出したり、各ユーザ機関の汎用パソコン
または専用端末43毎あるいは各ユーザ機関毎に料金請
求額を算出したりする。
【0077】以上のように本実施の形態によれば、汎用
パソコンまたは専用端末43は各ユーザ機関に設置され
るため、各ユーザ機関は債券購入状況を容易に管理する
ことができる。特に、汎用パソコンまたは専用端末43
は他のアプリケーションソフトも起動できるため、例え
ば債券購入状況のデータを経理用アプリケーションソフ
トに読込ませる等の幅広い応用が容易に行える。
【0078】一方債券発行機関は、本実施の形態によっ
て各ユーザ機関毎に種々のサービスを提供できる。例え
ば、債券発行結果情報に基づいて、料金精算を後払いで
一括に請求したり、各ユーザ機関毎に債券発行回数など
に応じた割引サービスを提供することが可能である。こ
れによって債券発行機関は、各ユーザ機関の債券購入の
ニーズを実質的に独占することが可能となる。
【0079】また、本実施の形態によれば、料金精算手
続もユーザ機関に対して行われるため、いわゆる立替払
いおよびその申告というような機関内の手続も不要であ
る。
【0080】なお、汎用パソコンまたは専用端末43
は、債券購入申込に付随する機能として、債券購入申込
状況の照会機能などの様々な機能を有している。その
他、債券発行機関からの各種のサービスが、サーバ41
から汎用パソコン43へ送信されるようにすることも可
能である。
【0081】また、本実施の形態においては、汎用パソ
コンまたは専用端末43は、債券発行機関に対して直接
に各ユーザ機関及び当該ユーザ機関内の利用者個人のI
D情報を表示して債券購入申込を行っているが、本発明
はこれに限られるものではない。したがって、例えば、
本発明における汎用パソコンまたは専用端末43は、日
本銀行や金融機関などに対して該ID情報を表示する債
券購入申込を行うことにより、債券発行機関に対して間
接に該ID情報を表示した債券購入申込を行うことがで
きる。この場合は、日本銀行や金融機関が、汎用パソコ
ンまたは専用端末43から表示された該ID情報を、債
券発行機関に対して表示する。
【0082】
【発明の効果】本発明によれば、債券発行機関が負うべ
き債券の元本の償還債務と利息の支払債務について、日
本国または日本国に国籍を有する公法人または民間企業
と、外国または外国に国籍を有する公法人または民間企
業のうち、1者が単独で、またはそのうちの2者以上が
共同して、一定の限度額の範囲内で保証人となる旨の文
言が記載されている債券を発行できるため、万一、民間
企業が公共事業の運営に失敗し業績が悪化することがあ
っても、債券の購入希望者は安心して債券を購入するこ
とができる。
【0083】このため、本発明によれば、発行される債
券に化体された、期限後に現実化する債券額の償還請求
権は大きな信用によって裏付けられたものであること
が、一目瞭然である。したがって、本発明は、価値ある
債券として民間の投資家の持つ眠れる資金を掘り起こす
のに有用な手段となる。
【0084】よって、本発明に係る債券発行システムに
おいて発行される債券によれば、眠っていた民間の資金
を公共事業に投下することができる。したがって、本発
明によれば、世界各国または世界各国における地方公共
団体等は、財政難であっても、道路、医療施設などのイ
ンフラを国内のさまざまな地域において整備することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る債券発行システムに
おいて発行される債券を示す図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る債券を用いた、公共
事業(病院)の開発、運営を示す図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る債券発行システムを
示す図である。
【図4】SPC法に係る債券の一例を示す図である。
【図5】PFIを示す図である。
【符号の説明】
1 「民間企業が運営するY病院建設債券」の文言 2 「20年」の文言 3 「10万円」の文言 4 「この債券の償還金は、X銀行において、この証
券と引き換えに支払います」の文言 5 「この債券は、額面金額の60%を日本国が保証
します」の文言 6 「この債券の償還日が銀行休業日に当たるとき
は、その翌営業日に支払います」の文言 7 「この債券の消滅時効は、償還日の翌日から10
年で完成します」の文言 8 「この債券の登録、汚染またはき損による引換え
その他債券に関する取り扱いは、X銀行の本店、支店ま
たは代理店で行います」の文言 9 「発行日 平成14年4月1日」の文言 10 「償還日 平成34年3月31日」の文言 11 債券発行機関が日本国民に対して、病院を建設
運営するための資金調達用債券を発行 12 債券発行機関から日本国民が債券購入 13 債券発行機関が日本国に病院の開発資金を出資 14 日本国が病院を開発(設計・建設) 15 民間企業(Z株式会社)が病院を運営 16 Y病院が医療サービスを日本国民に提供 17 医療費の支払い 18 病院経営による利益、収益 19 病院の経営による収益の一部を日本国に上納 20 日本国の債券発行機関に対する出資金の返済 20a 債券発行機関が日本国民に償還できなかった元
利金の一定限度につき日本国が保証した債務の弁済 21 日本国民に債券の償還 22 「Y駅前ビル建設運営債券」の文言 23 「20年」の文言 24 「10万円」の文言 25 「この債券の償還金は、X銀行の本店、支店ま
たは代理店において、この証券と引き換えに支払いま
す」の文言 26 「この債券の償還日が銀行休業日に当たるとき
は、その翌営業日に支払います」の文言 27 「この債券の消滅時効は、償還日の翌日から1
0年で完成します」の文言 28 「この債券の登録、汚染またはき損による引換
えその他債券に関する取り扱いは、X銀行の本店、支店
または代理店で行います」の文言 29 「発行日 平成14年4月1日」の文言 30 「償還日 平成34年3月31日」の文言 31 貯金 32 出資 33 建設、運営 34 サービス提供 35 国または地方公共団体による、民間企業が国ま
たは地方公共団体に代わり住民に対し公共サービスを提
供することに対する対価 36 サービス料またはサービスに対する対価 37 公共事業による収入・収益 38 元本の返済および利子の支払い 41 サーバ 42 電話回線 43 汎用パソコンまたは専用端末 44 債券購入申込ソフト 45 債券発行機 45a 投入口 46 ID記録媒体 47 債券
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G06F 17/60 ZEC G06F 17/60 ZEC

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 債券購入申込を受けて債券を発行する債
    券発行機関に設けられたサーバと、各ユーザ機関に設け
    られた汎用パソコンまたは専用端末と、債券発行場に設
    けられた債券発行機と、各ユーザ機関内の利用者個人に
    関する利用者ID情報が記録されたID記録媒体と、を
    備える債券発行システムであり、 前記債券は、 債券発行機関により、インフラ整備等の公共事業に民間
    の資金を投下するために発行され、 前記インフラ整備等の公共事業は、 日本国または日本国に国籍を有する公法人または民間企
    業と、外国または外国に国籍を有する公法人または民間
    企業のうち、1者が単独で、またはそのうちの2者以上
    が合同で、企画し、 日本国または日本国に国籍を有する公法人または民間企
    業と、外国または外国に国籍を有する公法人または民間
    企業のうち、1者が単独で、またはそのうちの2者以上
    が合同で、遂行する、ことを特徴とし、 債券発行機関が負うべき債券の元本の償還債務と利息の
    支払債務とについて、日本国または日本国に国籍を有す
    る公法人または民間企業と、外国または外国に国籍を有
    する公法人または民間企業のうち、1者が単独で、また
    はそのうちの2者以上が共同して、一定の限度額の範囲
    内で保証人となる旨の文言が記載されている民間資金調
    達用の債券であり、 債券発行機関のサーバは、 債券発行機関によって入力された前記債券の元本(券面
    額)の金額と利率と償還期限と、元本の償還債務と利息
    の支払債務とについての保証人の氏名と保証人が負うべ
    き一定の債務の限度額と、前記インフラ整備等の公共事
    業の内容、企画者の氏名、遂行者の氏名などについて、
    どのような組み合わせの債券が発売されているかに関す
    る情報を各ユーザ機関の汎用パソコンまたは専用端末に
    送信する情報送信機能と、 各ユーザ機関が上記送信された情報に基づいて、そのう
    ちのいずれの債券を購入するかを選択した上で汎用パソ
    コンまたは専用端末を用いて、債券発行機関のサーバに
    直接またはその他の金融機関のサーバを経由して間接に
    行う債券購入申込に基づいて、債券売買を成立させる購
    入申込受領機能と、 成立した特定の債券購入申込情報と、当該債券購入申込
    のために汎用パソコンまたは専用端末によって直接また
    は間接に表示された利用者個人のID情報とを債券発行
    場の債券発行機に送信する待機指令機能と、 債券発行機から送信される債券の発行結果情報を蓄積す
    る情報蓄積機能と、 前記債券購入申込のために汎用パソコンまたは専用端末
    によって直接または間接に表示された各ユーザ機関のI
    D情報に基づいて、各ユーザ機関毎に料金請求額を算出
    することができる一括精算機能と、を有し、 各ユーザ機関の汎用パソコンまたは専用端末は、 債券発行機関に対して直接または間接に各ユーザ機関及
    び当該ユーザ機関内の利用者個人のID情報を表示して
    債券購入申込を行う購入申込機能を有し、 債券発行場の債券発行機は、 ID記録媒体の入力を通じて利用者ID情報を読取るI
    D読取機能と、 読取った利用者ID情報とサーバから送信された利用者
    個人のID情報とを照合する照合機能と、 照合した結果に基づいて対応する債券購入申込情報に基
    づく債券を発行する発行機能と、 債券発行の事実をサーバに送信する発行結果送信機能と
    を有する、 ことを特徴とする債券発行システム。
  2. 【請求項2】 前記債券発行機関は、財団法人の民間都
    市開発機構であることを特徴とする、請求項1に記載の
    債券発行システム。
  3. 【請求項3】 債券を購入することがなかった者が請求
    項1に記載の債券発行システムにおいて発行される債券
    を購入するようになることによる、新たな市場形成方
    法。
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