JP2003253023A - リン酸カルシウム系化合物層を形成した有機無機複合材料 - Google Patents

リン酸カルシウム系化合物層を形成した有機無機複合材料

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JP2003253023A
JP2003253023A JP2001400531A JP2001400531A JP2003253023A JP 2003253023 A JP2003253023 A JP 2003253023A JP 2001400531 A JP2001400531 A JP 2001400531A JP 2001400531 A JP2001400531 A JP 2001400531A JP 2003253023 A JP2003253023 A JP 2003253023A
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organic polymer
calcium phosphate
polymer substrate
composite material
compound layer
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JP2001400531A
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English (en)
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Junko Nakao
淳子 中尾
Yoshimitsu Sakaguchi
佳充 坂口
Juji Konagaya
重次 小長谷
Satoko Saito
都子 齋藤
Chikara Otsuki
主税 大槻
Toshiki Miyazaki
敏樹 宮崎
Masao Tanihara
正夫 谷原
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Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】有機ポリマー基材とリン酸カルシウム系化合物
層が強固に結合した複合材料であって、生体親和性材
料、フィルター材料などに有用な材料を提供する。 【解決手段】リン酸カルシウム系化合物層を有機ポリマ
ー基材の表面の一部又は全部にコーティングした複合材
料であって、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマ
ー基材との界面に接触する、針状あるいは板状の結晶を
含むことを特徴とする複合材料を形成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、人工骨や人工歯を
はじめとする生体適合性に優れた医療材料だけでなく、
タンパク質や油脂等の吸着分離用素材、液体や気体中の
ウイルス、細菌、動植物細胞等を捕捉するフィルター、
さらには、廃液処理や空気清浄フィルターなどに適し
た、リン酸カルシウム系化合物層を形成した複合材料に
関する。
【0002】
【従来の技術】上記目的に対して、基材の表面にリン酸
カルシウム系化合物皮膜を形成する方法が各種報告され
ており、特にアパタイト皮膜を形成する方法が多く報告
されている。例えば、プラズマ溶射法、スパッタリング
法、フレーム溶射法、焼き付け法、電気泳動法等が知ら
れているが、有機材料を基材とする場合には高温処理が
障害になるなど、種々の欠点が指摘されている(特開平
6−293504号公報)。有機材料基材表面にアパタ
イト層を形成する方法としては、生体における骨形成の
メカニズムを模倣して、基材表面に水酸アパタイトの核
生成を誘導し、疑似体液に浸漬してアパタイト結晶を成
長させる方法が提案されている。核生成を誘導するため
に、生体活性ガラス粉末を含むアパタイト形成成分含有
水溶液に基材を浸漬させる方法(特開平6−29350
6号公報)、基材をリン酸エステル化する方法(特開平
8−260348号公報)、有機ポリマー表面をシラン
カップリング剤処理する方法(特開平6−293504
号公報)等がある。
【0003】このように、有機基材上にリン酸カルシウ
ム系化合物層を形成することが可能である。しかしなが
ら、このような方法によって形成されたリン酸カルシウ
ム系化合物層は、基材との結合力が不十分であり、容易
に剥がれてしまうという問題があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、強固
に結合したリン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー
基材との複合材料を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記目的
を達成するために鋭意研究を重ねた結果、リン酸カルシ
ウム系化合物層を有機ポリマー基材上に形成した複合材
料であって、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマ
ー基材との界面に接触する、針状あるいは板状の結晶を
含むことを特徴とする複合材料を形成することに成功
し、該複合材料が、有機ポリマー基材とリン酸カルシウ
ム系化合物層が強固に結合しており、生体親和性材料、
フィルター材料などに有用であることを見いだした。
【0006】即ち、本発明は、以下の方法に関する。
【0007】1.リン酸カルシウム系化合物層を、有機
ポリマー基材の表面の一部又は全部に形成した複合材料
であり、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー基
材との界面に接触する、針状あるいは板状の結晶を含む
ことを特徴とする、複合材料。
【0008】2.針状あるいは板状の結晶が、リン酸カ
ルシウム系化合物の結晶であることを特徴とする、前記
項1記載の複合材料。
【0009】3.リン酸カルシウム系化合物層と有機ポ
リマー基材との接触長さが、有機ポリマー基材の表面の
長さに対して1.05倍以上であることを特徴とする、
前記項1〜2のいずれかに記載の複合材料。
【0010】4.リン酸カルシウム系化合物層と有機ポ
リマー基材との界面に接触する、針状あるいは板状の結
晶が、200nmの直線距離内に2個以上あることを特
徴とする、前記項1〜3のいずれかに記載の複合材料。
【0011】5.有機ポリマー基材からリン酸カルシウ
ム系化合物層を剥離したときに、リン酸カルシウム系化
合物層が凝集剥離することを特徴とする、前記項1〜4
のいずれかに記載の複合材料。
【0012】6.有機ポリマー基材を形成するポリマー
が、アニオン性官能基を有していることを特徴とする、
前記項1〜5のいずれかに記載の複合材料。
【0013】7.有機ポリマー基材中に、カルシウム含
有化合物及び/又はガラスを含有させることを特徴とす
る、前記項1〜6のいずれかに記載の複合材料。
【0014】8.有機ポリマー基材が、無機及び/又は
他の有機材料の表面に積層された構造であることを特徴
とする、前記項1〜7のいずれかに記載の複合材料。
【0015】9.有機ポリマー基材を、リン酸イオン及
び/又はその誘導体を含有する水溶液に浸漬させること
によって、有機ポリマー基材の表面の一部又は全部にリ
ン酸カルシウム系化合物層を形成することを特徴とす
る、前記項1〜8のいずれかに記載の複合材料を製造す
る方法。
【0016】10.有機ポリマー基材を、リン酸イオン
及び/又はその誘導体を含み、かつカルシウムイオンを
含有する水溶液に浸漬させることによって、有機ポリマ
ー基材の表面の一部又は全部に、リン酸カルシウム系化
合物層を形成することを特徴とする、前記項1〜8のい
ずれかに記載の複合材料を製造する方法。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明について詳細に説明
する。
【0018】本発明に使用する有機ポリマー基材として
は、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフ
タレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル
類、ナイロン6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、
ナイロン12等のポリアミド類、ポリメチルアクリレー
ト、ポリアクリル酸エステル類等のアクリレート系樹
脂、ポリメチルメタクリレート、ポリメタクリル酸エス
テル類等のメタクリレート系樹脂、ポリアクリル酸系樹
脂、ポリメタクリル酸系樹脂、ジエン系ポリマーを含む
各種ポリオレフィン、ポリウレタン系樹脂、酢酸セルロ
ース、エチルセルロースなどのセルロース系樹脂、ポリ
アリレート、アラミド、ポリカーボネート、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリフェニレンオキシド、ポリスルホ
ン、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリアミドイミ
ド等の芳香族系ポリマーなど、特に制限はない。また、
各種ポリマーの共重合体や、変性ポリマー、ブレンド物
として使用することもできる。
【0019】有機ポリマーのうち、ある程度親水性のあ
るものが好ましい場合があるが、親水性が高すぎて水溶
性がでてくる構造のものについては、架橋処理などで形
態保持して使用することができる。好ましくはアニオン
性官能基を有する有機ポリマーである。ここで言うアニ
オン性官能基とは、カルボキシル基、ホスホン酸基、ホ
スフィン酸基、スルホン酸基から選ばれるもので、1種
のアニオン性基単独で存在しても、2種以上のアニオン
性基が併存していてもかまわない。アニオン性基の存在
量は特に限定されることはないが、後で述べるリン酸カ
ルシウム系化合物層と有機ポリマー基材層との接着力の
向上を明確にするには、有機ポリマー繰り返し単位の1
0モル%以上の濃度で存在することが好ましい。さら
に、20モル%以上の濃度で存在することで、特に際立
った接着力を示すことが出来る。また基材樹脂中に、必
要に応じて帯電防止剤、酸化防止剤、ヒンダードアミン
系化合物などの光安定剤、滑剤、ブロッキング防止剤、
紫外線吸収剤、無機充填剤、顔料などの着色料、等の各
種添加剤が混合されていても問題はない。
【0020】上記、有機ポリマー基材の表面の一部又全
部にリン酸カルシウム系化合物層を形成する方法として
は、カルシウム含有化合物やガラスを含有させた有機ポ
リマー基材を、リン酸イオン及び/又はその誘導体を含
有する水溶液、又は、リン酸イオン及び/又はその誘導
体を含み、かつカルシウムイオンを含有する水溶液に浸
漬する方法が好ましい。表面の一部とは有機ポリマー基
材表面の40%以上であり、リン酸カルシウム化合物の
生体活性な特性を高めるためには、好ましくは60%以
上、より好ましくは80%以上である。また、有機ポリ
マー基材の表面の一部より全部の方が好ましい。
【0021】有機ポリマー基材に含有されるカルシウム
含有化合物とは、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、
塩化カルシウム,硫酸カルシウム、硝酸カルシウム、リ
ン酸カルシウム、炭酸カルシウムをはじめとする各種無
機カルシウム塩、酢酸カルシウム,ステアリン酸カルシ
ウムをはじめとする各種有機酸カルシウム塩、各種ケイ
酸カルシウム、カルシウム含有ガラスなど、カルシウム
を含む任意の化合物を使用することができる。このう
ち、酸化カルシウム、塩化カルシウムをはじめとする水
溶性のカルシウム化合物が特に好ましい。
【0022】カルシウム含有化合物が、不溶性のカルシ
ウム化合物である場合には、カルシウムイオン及びリン
酸イオンを含む水溶液中に浸漬した際に、不溶性のカル
シウム化合物が核となり、溶液中のカルシウムイオンと
リン酸イオンが反応し、不溶性のリン酸カルシウム系化
合物が有機ポリマー基材表面に析出する。
【0023】カルシウム含有化合物が、水溶性のカルシ
ウム化合物である場合には、リン酸イオンを含む水溶液
中に浸漬すると、カルシウムイオンが溶出するが、溶出
したカルシウムイオンとリン酸イオンが不溶性のリン酸
カルシウム系化合物を形成し、未溶出のカルシウム化合
物やアニオン性基などを核として、リン酸カルシウム系
化合物が有機ポリマー基材表面に析出する。
【0024】いずれの場合も有機ポリマー基材の表面に
析出したリン酸カルシウム系化合物は、さらにリン酸カ
ルシウム系化合物が析出するための核となる。
【0025】この場合、リン酸イオンはPO4 3-、HP
4 2-、H2PO4 -のいずれでもよく、解離平衡の関係で
3PO4として存在することもある。リン酸イオン濃度
は0.001mM(=ミリモル/リットル)以上の任意
濃度範囲が選定できる。リン酸イオン及び/又はその誘
導体とともにカルシウムイオンを含む水溶液に浸漬する
場合、リン酸イオン濃度は、0.0005〜80mM、
好ましくは0.001mM〜50mMの範囲であって、
カルシウムイオン濃度は、0.0005〜80mM、好
ましくは0.002〜50mMである。この濃度以下で
あれば、結晶核が十分に生成せず、基材表面を十分に覆
う被膜の形成が困難になる。また、この濃度以上であれ
ば、リン酸カルシウム系化合物の沈殿が無秩序に析出し
てしまうので好ましくない。また、リン酸水溶液とカル
シウム溶液に交互に浸漬することもできる。カルシウム
を有機ポリマー基材中に含んでいる場合には最初にリン
酸水溶液に浸漬することが望ましい。またリン酸水溶液
の濃度は徐々に高くすることもできる。また、これらの
水溶液中には、リン酸イオンとカルシウムイオンの他
に、各種イオンを含むこともでき、特に生体内の体液や
血液に含まれるH+,Na+,K+,Mg2+,OH-,Cl
-,CO3 2-,HCO3 -、SO4 2-などを適量含んでいる
場合が好ましい。このような各種イオンを含む水溶液と
して、疑似体液を使用することもできる。さらにこれら
の水溶液中にポリカルボン酸を適量含んでいる場合が好
ましい。
【0026】水溶液の温度条件は、存在するイオン種の
組み合わせにより、適宜設定することができる。通常、
10〜70℃の間で設定することが好ましい。
【0027】リン酸イオン及び/又はその誘導体を含む
水溶液が、カルシウムイオンを含有しない場合には、水
溶液のpHは、3付近から12付近までの幅広い範囲を
選ぶことができ、pHに応じて異なる生成物を得ること
ができる。リン酸イオン及び/又はその誘導体を含む水
溶液がカルシウムイオンを同時に含有する場合には、p
H5〜9付近が好ましい。いずれの場合においても、析
出物が生成後、pHを変化させて析出物構造を変化させ
ることも可能である。
【0028】このようにして形成されるリン酸カルシウ
ム系化合物層に含まれる成分の例としては、アパタイト
の他に、リン酸三カルシウム、リン酸四カルシウム、リ
ン酸水素カルシウム二水和物、リン酸水素カルシウム無
水和物、リン酸八カルシウム、非晶質リン酸カルシウム
なども挙げることができる。
【0029】上記、カルシウム含有化合物を含有する有
機ポリマーを調整する方法については、特に制限はな
い。例えば、カルシウム含有化合物粉末あるいはガラス
を有機ポリマー溶液に分散させて繊維化、フィルム化、
他基材にコーティング等した後、溶媒を除去する方法、
カルシウム含有化合物粉末あるいはガラスを有機ポリマ
ーのメルト状態で混練りして成形を行う方法などが挙げ
られる。さらに、カルシウム含有化合物をモノマー成分
や反応性化合物としてポリマー鎖中に組み込むことでも
得ることができる。
【0030】カルシウム含有化合物と有機ポリマーの混
合比は、両者の組み合わせに応じて任意の割合とするこ
とができるが、アニオン性基と塩を形成する等量のカル
シウムイオン量よりも過剰となるカルシウム含有化合物
を混合することが好ましい。これは、カルシウム化合物
を含有させることが単にアニオン性基のカルシウム塩を
つくることが目的でなく、ポリマー基材中にカルシウム
含有化合物そのものが存在することが重要であるためで
ある。このため、塩形成に使用される可能性があると計
算される量より過剰に加えるカルシウム含有化合物はポ
リマー基材の5重量%以上であることが好ましく、効果
をより顕著にするには10重量%以上であることがさら
に好ましい。
【0031】このようにして得られた有機ポリマーから
なる基材の形状は、板状、棒状、粒状などの成型物、織
物、編物、不織布、フェルト、シートなどの繊維状、多
孔質構造を含むフィルム、中空糸、プラスチックフォー
ム等種々の形態で得ることができ、特に限定されること
はない。さらに、有機ポリマー基材は、上で述べた形状
を持つものを例とする他の基材材料表面に薄層として存
在していてもよい。この場合、複合材料表面における性
質はリン酸カルシウム系化合物層が、複合材料全体とし
ての力学的、熱的性質等は主としてここで述べる他の基
材が担うこととなり、有機ポリマー基材上は両者を接合
する役割を果たすことになる。これにより、有機ポリマ
ーのみを基材とする場合に比べて、基材材料として、安
価で汎用性の高い基材を選ぶことができるほか、有機材
料だけでなく、金属材料、無機材料、セラミック材料、
有機−無機ハイブリッド材料など熱的性質や力学的性質
において幅広い範囲の材料から選定することができ、本
発明の複合材料としての利用範囲を広げることができ
る。
【0032】本発明において、複合材料とは、有機ポリ
マー基材上にリン酸カルシウム系化合物層が形成されて
なる積層体を意味するものであって、積層構造を有する
ものであれば、特に限定されることはない。板状、棒
状、粒状などの成型物、織物、編物、不織布、フェル
ト、シートなどの繊維状、多孔質構造を含むフィルム、
中空糸、プラスチックフォーム等種々の形態で得ること
ができる。
【0033】次に図を用いて、本発明の複合材料の特性
について、詳細に説明する。
【0034】本発明の複合材料は、有機ポリマー基材の
表面にリン酸カルシウム系化合物層を形成した複合材料
であって、かつ、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポ
リマー基材との界面に接触する、針状あるいは板状の結
晶を含んでいる(図1A参照)。
【0035】リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマ
ー基材との界面に接触して形成される結晶には、リン酸
カルシウム系化合物に形成される結晶及び/又は有機ポ
リマー基材に形成される結晶があり、リン酸カルシウム
系化合物層と有機ポリマー基材との両層に渡って形成さ
れる結晶も存在する(図1C参照)。
【0036】リン酸カルシウム系化合物層が形成されて
いない有機ポリマー基材表面は、平坦であるが(図2A
及び図2B参照)、リン酸カルシウム化合物層が形成さ
れ、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー基材と
の界面に接触する結晶が形成されると、表面に起伏が生
じ、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー基材と
の接触長さが増大する(図1B参照)。
【0037】有機ポリマー基材とリン酸カルシウム系化
合物層を強固に結合させるためには、接触長さが表面の
長さに対して1.05倍以上必要であり、好ましくは
1.1倍以上であり、さらに好ましくは1.15倍以上
必要である。
【0038】ここで、リン酸カルシウム系化合物層と有
機ポリマー基材との接触長さとは、複合材料の断面をT
EM(透過型電子顕微鏡)で観察したときのリン酸カル
シウム系化合物層と有機ポリマー基材との界面の長さで
あり、例えば、図1Bで示す白線の長さである。
【0039】また、有機ポリマー基材の表面の長さと
は、有機ポリマー基材の断面をTEM(透過型電子顕微
鏡)で観察したときのリン酸カルシウム系化合物層が形
成されていない有機ポリマー基材表面の長さであり、例
えば、図2Bで示される白線の長さである。
【0040】図4に、リン酸カルシウム系化合物層と有
機ポリマー基材との界面に形成される結晶の模式図を示
す。図4の(a)及び(d)は、リン酸カルシウム系化
合物層に形成される結晶を、図4(c)は、有機ポリマ
ー基材に形成される結晶を、図4(b)は、リン酸カル
シウム系化合物層及び有機ポリマー基材の両層に渡って
形成される結晶を示す。
【0041】本発明の複合材料においては、結晶が形成
され、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー基材
とが強固に結合しているが、その接着強度が強い場合
は、有機ポリマー基材からリン酸カルシウム化合物層を
剥離したときに、図3に示されるような、リン酸カルシ
ウム系化合物の凝集物が有機ポリマー基材上に点在した
凝集剥離となる。凝集剥離が起こるためには、リン酸カ
ルシウム系化合物層と有機ポリマー基材との界面に形成
される結晶の数が多いことが好ましく、図4(b)に示
されるような、リン酸カルシウム系化合物層及び有機ポ
リマー基材の両層に渡って形成される結晶が存在するこ
とが好ましい。界面剥離した場合には、剥離部の表面は
有機ポリマーになるのに対し、凝集剥離の場合には、薄
くてもリン酸カルシウム系化合物層が表面に残るので、
複合材料表面の生体親和性が保持できる。この場合の凝
集剥離とは、剥離部の30%以上にリン酸カルシウム系
化合物層が残っていればよい。
【0042】また、有機ポリマー基材とリン酸カルシウ
ム系化合物層を強固に結合させるためには、有機ポリマ
ー基材とリン酸カルシウム系化合物層との界面に、リン
酸カルシウム系化合物の針状あるいは板状の結晶が20
0nmの直線距離内に2個以上必要であり、3個以上あ
ることが好ましく、さらに好ましくは4個以上である。
200nmの直線距離内に2個未満だと接着強度が十分
でなく、剥離が起こりやすくなる。また剥離が起こった
際に界面剥離になりやすい。リン酸カルシウム系化合物
層と有機ポリマー基材との界面に形成される結晶の数が
多いほど接着強度が上がり、剥離した場合にも凝集剥離
となる。
【0043】
【実施例】以下、実施例及び比較例を用いて、本発明を
更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れることはない。
【0044】なお、実施例及び比較例において、有機ポ
リマー基材の表面にリン酸カルシウム系化合物層が形成
されていることは、マックサイエンス社製M18XHF
VAの薄膜X線回折で測定される結晶回折ピークおよび
パーキンエルマー社製SpectrumGXのFT−I
Rに現れるリン酸結合に由来する吸収ピークから確認し
た。
【0045】複合材料の構造は、フィルム状の複合材料
をエポキシ樹脂で包埋した後、ウルトラミクロトームを
用いて超薄切片を作製し、カーボン蒸着したものを日本
電子株式会社製透過型電子顕微鏡JEM−2010で、
加速電圧200kVにて観察した。
【0046】有機ポリマー基材とリン酸カルシウム系化
合物層との接触長さは、透過型電子顕微鏡で25.4k
倍で撮影した写真をもとに有機ポリマー基材とリン酸カ
ルシウム系化合物が直接接している界面の長さを測定し
た。
【0047】有機ポリマー基材とリン酸カルシウム系化
合物層との界面に存在するリン酸カルシウム系化合物の
針状結晶あるいは板状結晶の数は、透過型電子顕微鏡で
50.8k倍で撮影した写真をもとに、何個存在するか
を数えた。
【0048】リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマ
ー基材との接着力の強さは、次の剥離試験により測定し
た。剥離試験は、フィルム状の複合材料を3cm角に切
り固定し、1.8cm幅のセロハン粘着テープ(ニチバ
ン LP−18)をフィルムの同じ場所に貼って垂直方
向に剥がすことを1回とし、テープを1回ごとに新しい
ものに変えながら行った。剥離率は1mm間隔のマス目1
00個のうち何個剥離したかによって求めた。
【0049】実施例1 メタフェニレンジアミン6.66g(0.0616mo
l)、3,5−ジアミノ安息香酸9.37g(0.06
16mol)を、窒素気流下でN−メチル−2−ピロリ
ドン(NMP)170mlに溶解し、氷冷の後イソフタ
ル酸クロリド25.00g(0.1231mol)を加
えて撹拌を続けた。氷冷下で1時間反応させた後、室温
でさらに2時間反応してから重合液を過剰のメタノール
中に注いで、50モル%カルボン酸モノマー共重合ポリ
アミドを得た。家庭用ミキサーで水洗を繰り返した後、
乾燥した。収量30.5g。0.5g/dlのNMP溶
液を30℃で測定した対数粘度は1.63を示した。こ
のポリマー1gを塩化カルシウム0.67gとともにジ
メチルアセトアミド10mlに加え、約12時間撹拌
し、均一溶液を得た。これを水平に保ったガラス板上に
バーコーターを用いて薄く延ばした後、1Torr、6
0℃に保った真空乾燥機内に8時間保持してフィルムを
得た。大きさ1cm×1cmに切り出した同フィルム
を、ヒトの血しょうとほぼ等しい無機イオン濃度を持つ
疑似体液(SBF;Na+142.0,K+5.0,Mg
2+1.5,Ca2+2.5,Cl-147.8,HCO3 -
4.2、HPO4 2-1.0、SO4 2-0.5mM)の1.
5倍のイオン濃度を有するpH7.40の1.5SBF
30ml中に4日間浸漬した。薄膜X線回折で26なら
びに32°付近にブロードなピークが観察されたこと、
FT−IRにより600および1000cm-1付近にP
−O結合に帰属されるピークが観察されたことより、ポ
リマーフィルム上にヒドロキシアパタイト層がコーティ
ングされた複合材料が形成されたことが確認できた。断
面を透過型電子顕微鏡にて観察すると有機ポリマー基材
とリン酸カルシウム系化合物層との接触長さが有機ポリ
マー基材の表面の長さに対して1.17倍であった。有
機ポリマー基材とリン酸カルシウム系化合物層との界面
にリン酸カルシウム系化合物の針状結晶あるいは板状結
晶が200nmの直線距離内に平均5.2個あった。こ
の複合材料で剥離試験をしたところ、50回行ってもヒ
ドロキシアパタイト層は剥離しなかった。
【0050】実施例2 メタフェニレンジアミン7.99g(0.0739mo
l)、3,5−ジアミノ安息香酸7.50g(0.04
93mol)とする以外は、実施例1と同様にして40
モル%カルボン酸モノマー共重合ポリアミドを合成し
た。得られたポリマーの対数粘度は1.21であった。
実施例1と同様にしてフィルム表面にアパタイト層をコ
ーティングした。薄膜X線回折で26ならびに32°付
近にブロードなピークが観察されたこと、FT−IRに
より600および1000cm-1付近にP−O結合に帰
属されるピークが観察されたことより、ポリマーフィル
ム上にヒドロキシアパタイト層がコーティングされた複
合材料が形成されたことが確認できた。断面を透過型電
子顕微鏡にて観察すると有機ポリマー基材とリン酸カル
シウム系化合物層との接触長さが有機ポリマー基材の表
面の長さに対して1.09倍であった。有機ポリマー基
材とリン酸カルシウム系化合物層との界面にリン酸カル
シウム系化合物の針状結晶あるいは板状結晶が200n
mの直線距離内に平均3.5個あった。この複合材料で
剥離試験をしたところ、5回目でマス目3個分が剥離し
た。50回目でマス目5個分が剥離した。剥離部をTE
M(透過型電子顕微鏡)で観察すると剥離部表面全体に
コーティング層が残っており、凝集剥離であった。
【0051】実施例3 実施例1と同様に作成した有機ポリマーフィルムを大き
さ1cm×1cmに切り出し、25mMのNaH2PO4水溶液
にNaOHを添加してpH7.40に調整した水溶液30m
l中に3時間浸漬した。薄膜X線回折で26ならびに3
2°付近にブロードなピークが観察されたこと、FT−
IRにより600および1000cm-1付近にP−O結
合に帰属されるピークが観察されたことより、ポリマー
フィルム上にヒドロキシアパタイト層がコーティングさ
れた複合材料が形成されたことが確認できた。断面を透
過型電子顕微鏡にて観察すると有機ポリマー基材とリン
酸カルシウム系化合物層との接触長さが有機ポリマー基
材の表面の長さに対して1.08倍であった。有機ポリ
マー基材とリン酸カルシウム系化合物層との界面にリン
酸カルシウム系化合物の針状結晶あるいは板状結晶が2
00nmの直線距離内に2.5個あった。この複合材料
で剥離試験をしたところ、5回目でマス目4個分が剥離
した。50回目でマス目8個分が剥離した。剥離部をT
EM(透過型電子顕微鏡)で観察すると剥離部表面全体
にコーティング層が残っており、凝集剥離であった。
【0052】比較例1 メタフェニレンジアミン12.00g(0.1109m
ol)、3,5−ジアミノ安息香酸1.87g(0.0
123mol)とする以外は、実施例1と同様にして1
0モル%カルボン酸モノマー共重合ポリアミドを合成し
た。得られたポリマーの対数粘度は1.32であった。
実施例1と同様にしてフィルム表面にアパタイト層をコ
ーティングした。薄膜X線回折で26ならびに32°付
近にブロードなピークが観察されたこと、FT−IRに
より600および1000cm-1付近にP−O結合に帰
属されるピークが観察されたことより、ポリマーフィル
ム上にヒドロキシアパタイト層がコーティングされた複
合材料が形成されたことが確認できた。断面を透過型電
子顕微鏡にて観察すると有機ポリマー基材とリン酸カル
シウム系化合物層との接触長さが表面の長さに対して
0.10倍であった。有機ポリマー基材とリン酸カルシ
ウム系化合物層との界面にリン酸カルシウム系化合物の
針状結晶あるいは板状結晶が200nmの直線距離内に
平均0.1個あった。この複合材料で剥離試験をしたと
ころ、5回目で全て剥離した。剥離部をTEM(透過型
電子顕微鏡)で観察するとポリマー上に析出物は観察さ
れず界面剥離であった。
【0053】
【発明の効果】以上の結果に示すように、リン酸カルシ
ウム系化合物層と有機ポリマー基材との界面に接触す
る、針状あるいは板状の結晶を含むことを特徴とする複
合材料を形成させることにより、有機ポリマー基材とリ
ン酸カルシウム系化合物層が強固に結合した複合材料を
得ることができた。この複合材料は、人工骨や人工歯を
はじめとする生体適合性に優れた医療材料として有用で
あるだけでなく、タンパク質や油脂等の吸着分離用素
材、液体や気体中のウイルス、細菌、動植物細胞、悪臭
成分等を捕捉するフィルター、さらには廃液処理、浄水
や空気清浄フィルター、機能性不織布、吸着性・消臭性
・耐火性をもつ壁紙、機能性マスクなどの用途にも有用
である。
【図面の簡単な説明】
[図1A]〜[図1C]は、本発明の複合材料を、透過
型電子顕微鏡で撮影した図である。
【図1A】リン酸カルシウム系化合物層を有機ポリマー
基材上に形成した本発明の複合材料において、針状ある
いは板状の結晶が形成されていることを示す図である。
【図1B】リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー
基材との界面の様子を示す図である。
【図1C】リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー
基材との両層に渡って、結晶が形成されていることを示
す図である。[図2A]〜[図2B]は、リン酸カルシ
ウム系化合物層が形成されていない有機ポリマー基材の
表面を、透過型電子顕微鏡で撮影した図である。
【図2A】リン酸カルシウム系化合物層が形成されてい
ない有機ポリマー基材の表面を示す図である。
【図2B】リン酸カルシウム系化合物層が形成されてい
ない有機ポリマー基材の表面の様子を示す図である。
【図3】 有機ポリマー基材からリン酸カルシウム系化
合物層を剥離したときに、リン酸カルシウム系化合物層
が凝集剥離した様子を、透過型電子顕微鏡で撮影した図
である。
【図4】 リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー
基材との界面に形成された結晶の模式図を示す図であ
る。ここで、1は、リン酸カルシウム系化合物層と有機
ポリマー基材との界面に接触する、針状あるいは板状の
結晶を、2は、リン酸カルシウム系化合物層を、3は、
有機ポリマー基材を、示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C08K 3/00 C08K 3/00 C08L 101/02 ZAB C08L 101/02 ZAB (72)発明者 坂口 佳充 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 小長谷 重次 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 東洋紡 績株式会社総合研究所内 (72)発明者 齋藤 都子 滋賀県大津市堅田二丁目1番1号 株式会 社東洋紡総合研究所内 (72)発明者 大槻 主税 奈良県生駒市高山町8916−5 大学宿舎 B−404 (72)発明者 宮崎 敏樹 奈良県生駒市高山町8916−5 大学宿舎 D−102 (72)発明者 谷原 正夫 奈良県生駒市高山町8916−5 大学宿舎 A−206 Fターム(参考) 4C081 AB03 AB06 BB04 CA231 CF012 DA02 DB07 DC03 DC14 EA06 4F006 AA38 AB77 BA00 CA09 DA00 4F100 AA21A AA37C AK41A AK41B AK41C AL05A AL05B AL05C BA03 BA07 BA10A BA10C GB01 HB00A HB00C JA04A JC00 JK03 JK14 JL10A JL10C 4J002 AB021 AB031 BB001 BG011 BG041 BG051 BG061 BL001 CF061 CF071 CF081 CF161 CG001 CH071 CH091 CK021 CL011 CL031 CL061 CM041 CN011 CN031 DD066 DE086 DE236 DF036 DG056 DH046 DJ006 DL006 EG036 GB01 GD05

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 リン酸カルシウム系化合物層を、有機ポ
    リマー基材の表面の一部又は全部に形成した複合材料で
    あり、リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマー基材
    との界面に接触する、針状あるいは板状の結晶を含むこ
    とを特徴とする、複合材料。
  2. 【請求項2】 針状あるいは板状の結晶が、リン酸カル
    シウム系化合物の結晶であることを特徴とする、請求項
    1記載の複合材料。
  3. 【請求項3】リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマ
    ー基材との接触長さが、有機ポリマー基材の表面の長さ
    に対して1.05倍以上であることを特徴とする、請求
    項1〜2のいずれかに記載の複合材料。
  4. 【請求項4】リン酸カルシウム系化合物層と有機ポリマ
    ー基材との界面に接触する、針状あるいは板状の結晶
    が、200nmの直線距離内に2個以上あることを特徴
    とする、請求項1〜3のいずれかに記載の複合材料。
  5. 【請求項5】 有機ポリマー基材からリン酸カルシウム
    系化合物層を剥離したときに、リン酸カルシウム系化合
    物層が凝集剥離することを特徴とする、請求項1〜4の
    いずれかに記載の複合材料。
  6. 【請求項6】 有機ポリマー基材を形成するポリマー
    が、アニオン性官能基を有していることを特徴とする、
    請求項1〜5のいずれかに記載の複合材料。
  7. 【請求項7】 有機ポリマー基材中に、カルシウム含有
    化合物及び/又はガラスを含有させることを特徴とす
    る、請求項1〜6のいずれかに記載の複合材料。
  8. 【請求項8】 有機ポリマー基材が、無機及び/又は他
    の有機材料の表面に積層された構造であることを特徴と
    する、請求項1〜7のいずれかに記載の複合材料。
  9. 【請求項9】 有機ポリマー基材を、リン酸イオン及び
    /又はその誘導体を含有する水溶液に浸漬させることに
    よって、有機ポリマー基材の表面の一部又は全部にリン
    酸カルシウム系化合物層を形成することを特徴とする、
    請求項1〜8のいずれかに記載の複合材料を製造する方
    法。
  10. 【請求項10】 有機ポリマー基材を、リン酸イオン及
    び/又はその誘導体を含み、かつカルシウムイオンを含
    有する水溶液に浸漬させることによって、有機ポリマー
    基材の表面の一部又は全部に、リン酸カルシウム系化合
    物層を形成することを特徴とする、請求項1〜8のいず
    れかに記載の複合材料を製造する方法。
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