JP2003252225A - 荷役車両のステアリング制御装置 - Google Patents

荷役車両のステアリング制御装置

Info

Publication number
JP2003252225A
JP2003252225A JP2002052690A JP2002052690A JP2003252225A JP 2003252225 A JP2003252225 A JP 2003252225A JP 2002052690 A JP2002052690 A JP 2002052690A JP 2002052690 A JP2002052690 A JP 2002052690A JP 2003252225 A JP2003252225 A JP 2003252225A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
torque
steering
steering wheel
detected
control device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002052690A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiro Yoshioka
雅博 吉岡
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Yusoki Co Ltd
Original Assignee
Nippon Yusoki Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Yusoki Co Ltd filed Critical Nippon Yusoki Co Ltd
Priority to JP2002052690A priority Critical patent/JP2003252225A/ja
Publication of JP2003252225A publication Critical patent/JP2003252225A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Forklifts And Lifting Vehicles (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】ステアリングハンドルを切ったときの車体の持
ち上がりや異常音をなくし、操向タイヤを中立位置に戻
すためのステアリングハンドルへの操作力を不要にす
る。 【解決手段】トルクセンサにより検出されるステアリン
グハンドルの操作トルクoが所定値Tsより小さく(S
1のYES)、回転センサにより検出されるステアリン
グハンドルの中立位置からの回転量θoが所定量θsよ
り大きく(S2のYES)、速度センサにより検出され
る走行速度Vが所定速度Vsより大きいときに(S3の
YES)、ステアリングハンドルの操作方向に応じて、
パワステモータが制御されてステアリングハンドルを回
転量ゼロに戻すための補助トルクが発生され(S4,S
5)、両リヤアクスルタイヤがパワステモータの補助ト
ルクによりステアリングハンドルの操作なしに中立位置
に復帰される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ステアリングハ
ンドルの操作に連動してキングピン軸を回動することに
より、荷役車両の操向タイヤの操向制御を行う荷役車両
のステアリング制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、荷役車両であるカウンタバランス
型フォークリフトでは、図8に示すように、車体に取り
付けられた支持部材1に左右一対のキングピン軸2を支
持し、このキングピン軸2に左右のリヤアクスルタイヤ
3それぞれを連結し、図示しないステアリングハンドル
の回動操作により、伝達機構4を介してステアリングハ
ンドルの回動が両キングピン軸2に伝達され、ステアリ
ングハンドルの操作に連動して両リヤアクスルタイヤ3
の操向制御が行われる。
【0003】ところで、カウンタバランス型フォークリ
フトを始めとするその他の4輪の荷役車両では、このよ
うなキングピン軸2に傾斜が付けられている。即ち、図
8に示されるように、キングピン軸2が鉛直方向に対し
て、例えば5゜内側に傾斜して支持部材1に取り付けら
れている。この傾斜角度がキングピン角度と称されてい
る。
【0004】このようにキングピン角度を設けることに
より、オペレータがステアリングハンドルを操作してキ
ングピン軸2を中心にリヤアクスルタイヤ3を回動さ
せ、リヤアクスルタイヤ3の向きを変えて車両の旋回等
を行った後、オペレータがステアリングハンドルから手
を離したときに、トルクを与えなくても車両が微速で進
むに連れてリヤアクスルタイヤ3が勝手に中立位置に戻
るのである。これは、前輪を操向する一般の乗用車でも
同様である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、このようにキ
ングピン角度を設けると、ステアリングハンドルを切っ
たときにリヤアクスルタイヤ3のタイヤ位置が下がり、
その反力で車体自体の位置が上がる。そして、車重の比
較的軽い乗用車ではこのような車体位置の上昇は特に問
題とはならないが、フォークリフトのように荷物の荷重
が加わる場合には、荷重による車体の沈み込みがある
上、ステアリングハンドルを切ったときの車体位置の上
昇により、特に車体のリヤ側でその位置の変動が激し
く、車体全体の歪みや捻れを引き起こし、歪み音や摩擦
音などの違和感ある異常音を発する原因となり、車体強
度の弱い箇所に亀裂を招いたり、異常音によるオペレー
タに不安感を与えるといった問題点があった。
【0006】一方、車両にはいわゆるパワーステアリン
グ装置が設けられ、トルク検出器により、オペレータの
ステアリングハンドルに対する操作トルクを検出し、例
えば図9に示すような操作トルク−電流の関係に基づ
き、パワーステアリング用モータに供給する電流を制御
して所定のパワーステアリング用のアシストトルクを発
生し、このアシストトルクをステアリングハンドルの操
作トルクに付加し、オペレータのステアリングハンドル
に対する操作力を低減することが行われており、特にフ
ォークリフトの場合、荷物の荷重によりステアリングハ
ンドルの操作力が乗用車などに比べて格段に大きくなる
ことから、殆どのフォークリフトにはパワーステアリン
グ装置が設けられている。
【0007】ところが、カウンタバランス型フォークリ
フトの場合、カウンタウェイトが車体後部に取り付けら
れているため、車体後部がかなり重くなっており、リヤ
アクスルタイヤを回動させるには重い車体を持ち上げつ
つ回動させる必要があることから、かなり大きなアシス
トトルクが必要になり、パワーステアリング用モータと
して出力性能の高いものを使用しなければならず、モー
タが大型化して設置スペースが大きくなると同時に、コ
スト的にも高価になってしまう。
【0008】そこで、キングピン角度をゼロにし、ステ
アリングハンドルを切ったときの車体の持ち上がりや異
常音をなくし、パワーステアリングのアシスト制御にお
いて、少ないアシストトルクで済むようにすることが考
えられている。
【0009】しかしながら、この場合、キングピン角度
をゼロにすると、ステアリングハンドルを切った状態で
ステアリングハンドルから手を離したときに、所定のキ
ングピン角度を設定している場合のように、操向タイヤ
が中立位置に勝手に戻ることがないため、操向タイヤを
中立位置に戻すためにステアリングハンドルに操作力が
必要になり、オペレータにとって非常に操作性が悪いも
のになるという新たな問題が生じる。
【0010】更に、操向タイヤを中立位置に戻すため
に、オペレータがステアリングハンドルに操作力を加え
ると、パワーステアリング用モータによりアシストトル
クが付与されるため、ステアリングハンドルの操作力は
軽減されるものの、所定キングピン角度が設定された車
両の運転に慣れたオペレータにとっては、通常の運転感
覚と異なるため、運転に違和感や不快感を覚えることと
なり、操作性の非常に悪いものとなり、場合によって
は、操向タイヤを中立位置に戻す際のステアリングハン
ドルの操作ミスにより車体を壁面にぶつけることもあ
り、キングピン角度をゼロにしても、決して操作し易い
ものとはならなかった。
【0011】本発明は、上記した課題に鑑みてなされ、
ステアリングハンドルを切ったときの車体の持ち上がり
や異常音をなくし、操向タイヤを中立位置に戻すための
ステアリングハンドルへの操作力を不要にすることを目
的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明は、車体に取り付けられた支持部材にキ
ングピン軸を支持し、前記キングピン軸に操向タイヤを
連結し、前記操向タイヤをステアリングハンドルの操作
に連動して前記キングピン軸を回動して前記操向タイヤ
の操向制御を行う荷役車両のステアリング制御装置にお
いて、前記ステアリングハンドルの操作トルクを検出す
るトルク検出手段と、前記ステアリングハンドルの中立
状態からの回転量を検出する回転検出手段と、前記車体
の走行速度を検出する速度検出手段と、前記ステアリン
グハンドルの前記操作トルク付加すべきに補助トルクを
発生するトルク発生手段と、前記トルク発生手段の動作
を制御する制御手段とを備え、前記キングピン軸の傾斜
角であるキングピン角度をゼロに設定し、前記制御手段
が、前記トルク検出手段による検出トルクが所定値より
小さく、前記回転検出手段による検出回転量が所定量よ
り大きく、前記速度検出手段による検出速度が所定速度
より大きいときに、前記ステアリングハンドルを回転量
ゼロに戻す補助トルクを発生すべく前記トルク発生手段
を制御するものであることを特徴としている(請求項
1)。
【0013】このような構成によれば、トルク検出手段
により検出されるステアリングハンドルの操作トルクが
所定値より小さく、回転検出手段により検出されるステ
アリングハンドルの中立状態からの回転量が所定量より
大きく、速度検出手段により検出される走行速度が所定
速度より大きいときに、制御手段によりトルク発生手段
が制御されて、ステアリングハンドルを回転量ゼロに戻
す補助トルクを発生される。
【0014】そのため、キングピン角度をゼロすること
ができてステアリングハンドルを切ったときの車体の持
ち上がりや異常音をなくすことができ、操向タイヤを中
立位置に戻すためのステアリングハンドルへの操作力を
不要にすることができ、オペレータは、従来のような違
和感や不快感を覚えることなく、しかも操作性よく運転
することができる。
【0015】また、本発明では、前記トルク検出手段
は、前記操作トルクの向きも検出し、前記制御手段は、
前記トルク検出手段により検出される前記操作トルクの
向きから前記ステアリングハンドルの操作方向を判断し
て前記トルク発生手段による前記補助トルクの発生方向
を決定することを特徴としている(請求項2)。
【0016】このような構成によれば、ステアリングハ
ンドルの中立状態からの回転量をゼロに戻すための補助
トルクを的確に付与することができる。
【0017】また、本発明では、前記トルク発生手段に
より発生する前記ステアリングハンドルを回転量ゼロに
戻す前記補助トルクは、前記ステアリングハンドルの中
立状態からの回転量が大きいほど大きく、回転量が小さ
くなるに連れて小さくなるように設定されていることを
特徴としている(請求項3)。
【0018】このような構成によれば、ステアリングハ
ンドルの中立状態からの回転量に応じた補助トルクを付
与することができ、これにより円滑にステアリングハン
ドルの中立状態からの回転量をゼロに戻すことができ
る。
【0019】また、本発明では、前記制御手段は、前記
トルク検出手段による検出トルクが前記所定値より大な
るパワーステアリングしきい値に達したときには、前記
検出トルクを低減するパワーステアリング用のアシスト
トルクを発生すべく前記トルク発生手段を制御すること
を特徴としている(請求項4)。
【0020】このような構成によれば、トルク検出手段
により検出されるステアリングハンドルの操作トルクが
所定値より大きいときには、オペレータがステアリング
ハンドルを操作していると判断でき、そのときの操作ト
ルクが更に大きなパワーステアリングしきい値に達すれ
ば、制御手段によりトルク発生手段が制御されてパワー
ステアリング用のアシストトルクが発生されるため、ス
テアリングハンドルを中立状態に戻す際には、オペレー
タが操作しなくてもトルク発生手段の発生する補助トル
クによりステアリングハンドルを勝手に戻すことができ
ると共に、オペレータがステアリングハンドルを操作す
るときには、トルク発生手段の発生するアシストトルク
により操作トルクを軽減することができる。
【0021】また、本発明では、前記アクチュエータ
は、パワーステアリング用モータを備えることを特徴と
している(請求項5)。このような構成によれば、パワ
ーステアリング用モータをパワーステアリング用のアシ
ストトルク、及び、ステアリングハンドルの戻し時の補
助トルクの発生に兼用することができる。このとき、キ
ングピン角度がゼロであるため、補助トルク及びパワー
ステアリング用アシストトルクは小さくて済み、特に大
きなアシストトルクを発生するために、高出力性能を有
するモータを用いる必要がなくなり、モータの設置スペ
ースが小さくて済み、コスト的にも安価で済む。
【0022】また、本発明は、前記荷役車両が、フォー
クリフトであることを特徴としている(請求項6)。こ
のような構成によれば、キングピン角度をゼロすること
ができてステアリングハンドルを切ったときの車体の持
ち上がりや異常音をなくすことができ、操向タイヤを中
立位置に戻すためのステアリングハンドルへの操作力を
不要にすることができ、オペレータが違和感や不快感を
覚えることなく、操作性よく運転することができるフォ
ークリフトを提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】この発明を荷役車両であるカウン
タバランス型フォークリフトに適用した場合の一実施形
態について図1ないし図7を参照して説明する。但し、
図1はカウンタバランス型フォークリフトの斜視図、図
2及び図3はそれぞれカウンタバランス型フォークリフ
トのリヤアクスルタイヤ部分の支持構造を示す背面図及
び平面図、図4はカウンタバランス型フォークリフトの
一部の側面図、図5はステアリング制御装置のブロック
図、図6は動作説明図、図7は動作説明用フローチャー
トである。
【0024】本実施形態におけるカウンタバランス型フ
ォークリフトは、図1に示すように構成されている。即
ち、車体11の運転席12に設けられた座席13の下方
にはバッテリ(図示せず)が搭載、収容され、フォーク
リフト起動用のキースイッチ(図示せず)のオンによ
り、走行系を構成する走行モータや油圧系を構成する油
圧モータ(いずれのモータも図示せず)にバッテリから
給電されるようになっている。
【0025】そして、アクセルペダル14の踏み込みに
応じ、マイコン等から成る制御装置からの出力指令値に
基づいて走行モータが駆動され、ディレクショナルレバ
ー16の操作により設定された前方向または後方向に車
体11が走行する。このとき、ステアリングハンドル1
7により操向タイヤであるリヤアクスルタイヤ18の操
向制御が行われる。尚、19は駆動タイヤであるフロン
トドライブタイヤ20に制動をかけるブレーキペダルで
ある。
【0026】更に、図1に示すように、車体11の前部
にマスト22が伸縮自在に取り付けられ、このマスト2
2にリフトブラケット23を介して一対のL字状のフォ
ーク24が取り付けられている。そして、運転席12に
設けられたリフトレバー26の操作に応じた制御指令値
に基づいて油圧モータが駆動され、リフトシリンダが作
動してマスト22が伸縮し、マスト22の伸縮によって
フォーク24が昇降する。尚、運転席12には、リフト
レバー26のほかに、フォーク24がマスト22と共に
ティルト(傾動)するためのティルトレバー27が設け
られている。
【0027】ところで、リヤアクスルタイヤ18を操向
制御するステアリング制御装置は、図2ないし図4に示
すように構成されている。即ち、これらの図に示すよう
に、車体11(図1参照)に取り付けられた支持部材3
1に左右一対のキングピン軸32が支持され、これらの
キングピン軸32に走行タイヤである左右のリヤアクス
ルタイヤ18それぞれが連結されている。このとき、支
持部材31は、上下に平行に配設された一対の水平支持
板31aと、両水平支持板31aの前端間に配設され上
下端が両水平支持板31aに固着された前垂直支持板3
1bと、両水平支持板31aの後端間に配設され上下端
が両水平支持板31aに固着された後垂直支持板31c
とを備え、これら前、後垂直支持板31b,31cのほ
ぼ中央部が支軸部33により車体に揺動自在に支持され
ている。
【0028】そして、ステアリングハンドル17(図
1、図4参照)の回動操作により、複数のリンク機構等
の組み合わせから成る伝達機構35を介してステアリン
グハンドル17の回動が両キングピン軸32に伝達さ
れ、ステアリングハンドル17の操作に連動して両リヤ
アクスルタイヤ18の操向制御が行われる。
【0029】この場合、キングピン軸32の傾斜角度つ
まりキングピン角度はゼロに設定されている。そのた
め、ステアリングハンドル17を切って両リヤアクスル
タイヤ18を中立位置から操向制御しても、所定のキン
グピン角度を設定する場合のように車体が持ち上がるこ
とはない。一方、キングピン角度がゼロであるため、両
リヤアクスルタイヤ18を中立位置から操向した後、ス
テアリングハンドル17から手を離しても、所定のキン
グピン角度を設定する場合のように、車体が走行するに
連れてステアリングハンドル17が勝手に中立状態に戻
ることはない。
【0030】そこで、本実施形態におけるステアリング
制御装置では、両リヤアクスルタイヤ18を中立位置か
ら操向した後、ステアリングハンドル17から手を離し
たときに、ステアリングハンドル17が勝手に中立状態
に戻るように、図4に示すトルク発生手段としてパワー
ステアリング用モータ(以下、パワステモータと称す
る)38を利用し、ステアリングハンドル17を回転量
ゼロに戻す補助トルクを発生するようにしており、その
ための構成を図4に示す。
【0031】図5に示すように、トルク検出手段として
のトルクセンサ41によりステアリングハンドル17の
操作トルクが検出され、回転検出手段としてのポテンシ
ョメータから成る回転センサ43によりステアリングハ
ンドル17の中立状態からの回転量が検出され、速度検
出手段としてのエンコーダから成る速度センサ45によ
り車体11の走行速度が検出される。
【0032】そして、各センサ41,43,45による
検出値がCPU47により取り込まれ、トルクセンサ4
1による検出トルクが所定値より小さいかどうか、回転
センサ43による検出回転量が所定量より大きいかどう
か、速度センサ45による検出速度が所定速度より大き
いかどうかの判断がなされる。
【0033】ここで、検出トルクの判定基準となる所定
値とは、オペレータがステアリングハンドル17をほと
んど操作していないか状態がどうかを見極めることがで
きる程度の値に設定すればよく、検出回転量の判定基準
となる所定量とは、ステアリングハンドル17が操作さ
れてリヤアクスルタイヤ18が中立位置からある程度操
向された状態であるかどうかを見極めることができる程
度の値に設定すればよく、検出速度の判定基準となる所
定速度とは、オペレータがアクセルペダル14をわずか
に踏んだときの速度である2〜3km/h程度に設定す
ればよい。
【0034】その結果、CPU47により、トルクセン
サ41による検出トルクが所定値より小さく、回転セン
サ43による検出回転量が所定量より大きく、かつ、速
度センサ45による検出速度が所定速度より大きいと判
断されるときに、ステアリングハンドル17を回転量ゼ
ロに戻す補助トルクを発生すべくパワステモータ38が
制御され、両リヤアクスルタイヤ18がパワステモータ
38の補助トルクによりステアリングハンドル17の操
作なしに中立状態に復帰される。
【0035】このとき、トルクセンサ41はステアリン
グハンドル17の操作トルクの向きも検出し、CPU4
7は、トルクセンサ41により検出される操作トルクの
向きからステアリングハンドル17の操作方向を判断
し、パワステモータ38による補助トルクの発生方向を
決定する。
【0036】更に、CPU37の制御によりパワステモ
ータ38が発生する補助トルクは、図6に示すように、
ステアリングハンドル17の中立状態からの回転量が大
きいほど大きく、ステアリングハンドル17の中立状態
からの回転量が小さくなるに連れて小さくなるように設
定されている。
【0037】尚、CPU47は通常走行時におけるパワ
ーステアリングのためのアシスト制御を行うのは勿論で
あり、具体的にはトルクセンサ41による検出トルク
が、上記した補助トルクを付与するかどうかの基準とな
る所定値より大なるパワーステアリングしきい値に達し
たときには、図9に示すような操作トルク−電流の関係
に基づき、パワステモータ38に供給する電流を制御し
てパワーステアリング用のアシストトルクを発生し、こ
のアシストトルクをステアリングハンドル17の操作ト
ルクに付加して操作力を低減する。
【0038】このようなCPU47によるパワステモー
タ38の制御処理が、本発明における制御手段に相当す
る。
【0039】次に、CPU47によるパワステモータ3
8の制御について図7のフローチャートを参照して説明
する。いま、図7に示すように、トルクセンサ41によ
り検出されるステアリングハンドル17の操作トルクT
oが所定値Tsより小さいか否か(To<Ts)の判定
がなされ(S1)、この判定結果がYESであればステ
アリングハンドル17がほとんど操作されていないと判
断でき、回転センサ43により検出されるステアリング
ハンドル17の中立状態からの回転量θoが所定量θs
より大きいか否か(θo>θs)の判定がなされ(S
2)、この判定結果がYESであれば、ステアリングハ
ンドル17が中立状態からある程度操作されてリヤアク
スルタイヤ18も中立位置から操向されていると判断で
き、速度センサ45により検出される走行速度Vが所定
速度Vsより大きいか否か(V>Vs)の判定がなされ
る(S3)。
【0040】そして、このステップS3の判定結果がY
ESであれば、リヤアクスルタイヤ18も中立位置から
操向された状態で、ステアリングハンドル17への操作
力がないまま車体11が低速走行していると判断でき、
このような状況下で、トルクセンサ41による検出トル
クからステアリングハンドル17の操作方向が導出され
(S4)、パワステモータ38が制御されてステアリン
グハンドル17を回転量ゼロに戻すための補助トルクが
発生され(S5)、両リヤアクスルタイヤ18がパワス
テモータ38の補助トルクによりステアリングハンドル
17の操作なしに中立位置に復帰され、その後上記した
ステップS1に戻る。
【0041】一方、上記したステップS1の判定結果が
NOであれば、トルクセンサ41による検出トルクの向
きからステアリングハンドル17の操作方向が導出され
(S6)、上記したように、CPU47によりパワステ
モータ38が制御されてパワーステアリングのためのア
シスト制御が実行され(S7)、その後ステップS1に
戻る。
【0042】また、上記したステップS2,S3の判定
結果がそれぞれNOであれば、パワステモータ38を駆
動する必要がないと判断できるため、CPU47によ
り、パワステモータ38への電流がゼロに制御され(S
8)、その後ステップS1に戻る。
【0043】このように、トルクセンサ41により検出
されるステアリングハンドル17の操作トルクが所定値
より小さく、回転センサ43により検出されるステアリ
ングハンドル17の中立状態からの回転量が所定量より
大きく、速度センサ45により検出される走行速度が所
定速度より大きいときに、CPU47によりパワステモ
ータ38が制御されて、ステアリングハンドル17を回
転量ゼロに戻す補助トルクが発生され、この補助トルク
によりステアリングハンドル17の操作なしに、両リヤ
アクスルタイヤ18が車体11が微速で走行するに連れ
て中立位置に勝手に復帰する。
【0044】従って、上記した実施形態によれば、キン
グピン角度をゼロすることができて、ステアリングハン
ドル17を切ったときの車体11の持ち上がりや異常音
の発生をなくすことができ、リヤアクスルタイヤ18を
中立位置に戻すためのステアリングハンドル17への操
作力を不要にすることができ、オペレータは、従来のよ
うな違和感や不快感を覚えることなく、しかも操作性よ
く運転することができる。
【0045】しかも、キングピン角度がゼロであるた
め、パワステモータ38が発生すべき補助トルク及びパ
ワーステアリング用アシストトルクは小さくて済み、特
に大きなアシストトルクを発生するために、高出力性能
を有するモータを用いる必要がなくなり、モータの設置
スペースが小さくて済み、コスト的にも安価になるとい
う効果が得られる。
【0046】また、ステアリングハンドル17の中立状
態からの回転量に応じた補助トルク(図6参照)を付与
することができるため、円滑にリヤアクスルタイヤ18
を中立位置に戻すことができる。なお本発明における中
立位置とは、当然ながら完全な中立を意味するのでな
く、中立付近をも含む意味である。
【0047】なお、上記した実施形態では、ステアリン
グハンドル17の操作なしにリヤアクスルタイヤ18を
中立位置に戻すための補助トルクを付与するトルク発生
手段として、パワステモータ38を使用した場合につい
て説明したが、パワステモータ38以外の専用のトルク
発生手段を使用しても構わないのは勿論である。
【0048】更に、上記した実施形態では、荷役車両を
カウンタバランス型フォークリフトとした場合について
説明したが、本発明の適用範囲はカウンタバランス型フ
ォークリフトに限定されるものではなく、牽引車両や運
搬車両等その他の荷役車両であって、操向タイヤがキン
グピン軸により支持されているものに対して、本発明を
適用することができる。
【0049】また、本発明は上記した実施形態に限定さ
れるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて
上述したもの以外に種々の変更を行うことが可能であ
る。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明に
よれば、キングピン角度をゼロすることができてステア
リングハンドルを切ったときの車体の持ち上がりや異常
音をなくすことができ、操向タイヤを中立位置に戻すた
めのステアリングハンドルへの操作力を不要にすること
ができ、オペレータは、従来のような違和感や不快感を
覚えることなく、しかも操作性よく運転することが可能
になる。
【0051】また、請求項2に記載の発明によれば、ス
テアリングハンドルの中立状態からの回転量をゼロに戻
すための補助トルクを的確に付与することが可能にな
る。
【0052】また、請求項3に記載の発明によれば、ス
テアリングハンドルの中立状態からの回転量に応じた補
助トルクを付与することができ、これにより円滑にステ
アリングハンドルの中立状態からの回転量をゼロに戻す
ことが可能になる。
【0053】また、請求項4に記載の発明によれば、ト
ルク検出手段により検出されるステアリングハンドルの
操作トルクが所定値より大きいときには、オペレータが
ステアリングハンドルを操作していると判断でき、その
ときの操作トルクが更に大きなパワーステアリングしき
い値に達すれば、制御手段によりアクチュエータが制御
されてアシストトルクが発生されるため、ステアリング
ハンドルを中立状態に戻す際には、オペレータが操作し
なくてもトルク発生手段の発生する補助トルクによりス
テアリングハンドルを勝手に戻すことができると共に、
オペレータがステアリングハンドルを操作するときに
は、トルク発生手段の発生するアシストトルクにより操
作トルクを軽減することが可能になる。
【0054】また、請求項5に記載の発明によれば、パ
ワーステアリング用モータをパワーステアリング用のア
シストトルク、及び、ステアリングハンドルの戻し時の
補助トルクの発生に兼用することが可能になる。
【0055】更に、キングピン角度がゼロであるため、
補助トルクは小さくて済み、特に大きな出力性能を有す
るモータを用いる必要がなくなり、モータの設置スペー
スが小さくて済み、コスト的にも安価になる。
【0056】また、請求項6に記載の発明によれば、キ
ングピン角度をゼロすることができてステアリングハン
ドルを切ったときの車体の持ち上がりや異常音をなくす
ことができ、操向タイヤを中立位置に戻すためのステア
リングハンドルへの操作力を不要にすることができ、オ
ペレータが違和感や不快感を覚えることなく、操作性よ
く運転することができるフォークリフトを提供すること
が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施形態におけるカウンタバラン
ス型フォークリフトの斜視図である。
【図2】この発明の一実施形態におけるカウンタバラン
ス型フォークリフトのリヤアクスルタイヤ部分の支持構
造を示す背面図である。
【図3】この発明の一実施形態におけるカウンタバラン
ス型フォークリフトのリヤアクスルタイヤ部分の支持構
造を示す平面図である。
【図4】この発明の一実施形態におけるカウンタバラン
ス型フォークリフトの一部の側面図である。
【図5】この発明の一実施形態のブロック図である。
【図6】この発明の一実施形態の動作説明図である。
【図7】この発明の一実施形態の動作説明用フローチャ
ートである。
【図8】従来例の背面図である。
【図9】従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
11 車体 17 ステアリングハンドル 18 リヤアクスルタイヤ(操向タイヤ) 31 支持部材 32 キングピン軸 38 パワステモータ(トルク発生手段) 41 トルクセンサ(トルク検出手段) 43 回転センサ(回転検出手段) 45 速度センサ(速度検出手段) 47 CPU(制御手段)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体に取り付けられた支持部材にキング
    ピン軸を支持し、前記キングピン軸に操向タイヤを連結
    し、前記操向タイヤをステアリングハンドルの操作に連
    動して前記キングピン軸を回動して前記操向タイヤの操
    向制御を行う荷役車両のステアリング制御装置におい
    て、 前記ステアリングハンドルの操作トルクを検出するトル
    ク検出手段と、 前記ステアリングハンドルの中立状態からの回転量を検
    出する回転検出手段と、 前記車体の走行速度を検出する速度検出手段と、 前記ステアリングハンドルの前記操作トルクに付加すべ
    き補助トルクを発生するトルク発生手段と、 前記トルク発生手段の動作を制御する制御手段とを備
    え、 前記キングピン軸の傾斜角であるキングピン角度をゼロ
    に設定し、 前記制御手段が、前記トルク検出手段による検出トルク
    が所定値より小さく、前記回転検出手段による検出回転
    量が所定量より大きく、前記速度検出手段による検出速
    度が所定速度より大きいときに、前記ステアリングハン
    ドルを回転量ゼロに戻す補助トルクを発生すべく前記ト
    ルク発生手段を制御することを特徴とする荷役車両のス
    テアリング制御装置。
  2. 【請求項2】 前記トルク検出手段は、前記操作トルク
    の向きも検出し、前記制御手段は、前記トルク検出手段
    により検出される前記操作トルクの向きから前記ステア
    リングハンドルの操作方向を判断して前記トルク発生手
    段による前記補助トルクの発生方向を決定することを特
    徴とする請求項1に記載の荷役車両のステアリング制御
    装置。
  3. 【請求項3】 前記トルク発生手段により発生する前記
    ステアリングハンドルを回転量ゼロに戻す前記補助トル
    クは、前記ステアリングハンドルの中立状態からの回転
    量が大きいほど大きく、回転量が小さくなるに連れて小
    さくなるように設定されていることを特徴とする請求項
    1または2に記載の荷役車両のステアリング制御装置。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記トルク検出手段に
    よる検出トルクが前記所定値より大なるパワーステアリ
    ングしきい値に達したときには、前記検出トルクを低減
    するパワーステアリング用のアシストトルクを発生すべ
    く前記トルク発生手段を制御することを特徴とする請求
    項1ないし3のいずれかに記載の荷役車両のステアリン
    グ制御装置。
  5. 【請求項5】 前記トルク発生手段は、パワーステアリ
    ング用モータを備えることを特徴とする請求項4に記載
    の荷役車両のステアリング制御装置。
  6. 【請求項6】 前記荷役車両が、フォークリフトである
    ことを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の
    荷役車両のステアリング制御装置。
JP2002052690A 2002-02-28 2002-02-28 荷役車両のステアリング制御装置 Pending JP2003252225A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002052690A JP2003252225A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 荷役車両のステアリング制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002052690A JP2003252225A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 荷役車両のステアリング制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003252225A true JP2003252225A (ja) 2003-09-10

Family

ID=28664320

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002052690A Pending JP2003252225A (ja) 2002-02-28 2002-02-28 荷役車両のステアリング制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003252225A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8155838B2 (en) * 2008-01-25 2012-04-10 Steering Solutions IP Holding Company, a Delaware corporation Steering system and method for quadrant dependant adapting of return torque

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8155838B2 (en) * 2008-01-25 2012-04-10 Steering Solutions IP Holding Company, a Delaware corporation Steering system and method for quadrant dependant adapting of return torque

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8356688B2 (en) Multiple-position steering control device
US8126618B2 (en) Travel control apparatus for industrial vehicle
WO2000068134A1 (en) Hydraulic-driven fork lift
WO2018088000A1 (ja) 立ち乗り式の荷役車両
JP6174465B2 (ja) ステアリング装置、産業車両およびプログラム
JP3536785B2 (ja) 産業車両の走行制御装置
JP2003252225A (ja) 荷役車両のステアリング制御装置
JP5992237B2 (ja) 転舵アシスト制御装置
JP3140008B2 (ja) 油圧駆動式フォークリフト
JP4650065B2 (ja) 車両用制駆動力制御装置
JP4508795B2 (ja) 車両の走行制御装置
JP2014185005A (ja) 荷役車両
JP6237444B2 (ja) 産業車両
JPH11268900A (ja) リフトトラック
JP3657522B2 (ja) 荷役車両
JP3627981B2 (ja) 荷役車両
JPH09110392A (ja) 産業車両
JP3121802B2 (ja) フォークリフトのマスト装置
JP5979687B1 (ja) 操舵制御装置、電動車および操舵制御方法
JP2003246598A (ja) 荷役車両の表示装置
JP2017147883A (ja) 産業車両及びその制御方法
JP2022095323A (ja) 作業車両
TW505611B (en) Hydraulic-driven fork lift
JP2003252586A (ja) フォークリフト
JP2005349965A (ja) 産業車両のステアリング装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20040625

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060718

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20061120