JP2003252101A - 摩擦防止ローラ部材を備えた上下動サスペンション装置 - Google Patents

摩擦防止ローラ部材を備えた上下動サスペンション装置

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JP2003252101A
JP2003252101A JP2002051837A JP2002051837A JP2003252101A JP 2003252101 A JP2003252101 A JP 2003252101A JP 2002051837 A JP2002051837 A JP 2002051837A JP 2002051837 A JP2002051837 A JP 2002051837A JP 2003252101 A JP2003252101 A JP 2003252101A
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coil spring
torsion coil
suspension device
shaft
vehicle seat
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JP2002051837A
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Shigekazu Otake
茂和 大竹
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TS Tech Co Ltd
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TS Tech Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、サスペンション装置の機構
部分の高さを低く、且つコンパクトにするために、捩り
コイルばねを弾性力付与手段として用いたサスペンショ
ン装置において、捩りコイルばねと他部材との間で発生
する摩擦を防止するための、摩擦防止ローラ部材を備え
た上下動サスペンション装置を提供する。 【解決手段】 摩擦防止ローラ部材14を備えた上下動
サスペンション装置は、車両用シートと車体との間に配
設され、回動支点回りに傾倒および起立して車両用シー
トを上下方向に可動可能に支持する支持部11aと、支
持部11aから車両用シートの前縁部または後縁部の少
なくとも一方に沿って延出して設けられたシャフト12
aと、シャフト12aに係合されると共にコイル部から
支持部11a側の端部へ向け支持部11aの回動方向へ
巻回された捩りコイルばね13とを備えた上下動サスペ
ンション装置であって、シャフト12aの、捩りコイル
ばね13の支持部11a側の端部と、この端部に隣接す
るコイル部との間には、摩擦防止ローラ部材14が回動
可能に配設される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は車両用シートの上下
動サスペンション装置に係り、特に、捩りコイルばねを
使用した上下動サスペンション装置において、捩りコイ
ルばねと、捩りコイルばねに接触する部材との間に、摩
擦防止ローラ部材を配設した上下動サスペンション装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から車両用シートの上下動サスペン
ション装置に関しては、各種の技術が提案されている。
例えば、特開平10−129323号公報に提示されて
いるハイト機構付のサスペンション装置を有する車両用
シートを図13に示す。図中(170)はアッパーフレ
ーム(102)の前部を上方に付勢する圧縮コイルバ
ネ、(171)は操作ハンドル(171A)と一体で圧
縮コイルバネ(170)の弾性を調節する調節カム、
(172)は調節カム(171)を回動自在に支持する
固定筒を夫々示す。
【0003】サスペンション装置を構成するリンクA
(130)、リンクB(131)、リンクC(13
2)、リンクD(図示せず)は、ロアフレーム(10
1)に対する枢着部を回転中心に起立状に回転してアッ
パーフレーム(102)が上昇し、夫々前方に倒伏する
ことによりアッパーフレーム(102)が下降する。そ
して、アッパーフレーム(102)に加わる上下方向の
衝撃は、ショックアブソーバ(図示せず)と前記圧縮コ
イルバネ(170)によって吸収される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記提案技術
においては、コイルスプリングを垂直に(または斜め
に)設けているから、機構的に高さが必要となり、装置
が大型化するという不都合があった。
【0005】或いは、車両用シートの下方において、コ
イルスプリングを水平に配設したサスペンション装置も
知られている。サスペンション装置は、車両用シートの
下方から前後方向または左右方向へ大きく突出すること
がないように、車両用シートの下方中央部に配置され
る。
【0006】上記構成のサスペンション装置とすること
により、機構部分の高さを低減することは可能となった
が、サスペンション装置が車両用シートの下方中央部に
配置されるため、サスペンション装置の配置空間のため
に車両用シートのクッション材が薄肉化され、良好な着
座感を得ることができなくなるという問題があった。ま
た、引張りコイルばねが使用されている場合は、ばね自
体の動きのためのスペースが必要であり、結果として装
置が大型化してしまうという問題があった。
【0007】本発明の目的は、サスペンション装置の機
構部分の高さを低く、且つコンパクトにするために、捩
りコイルばねを弾性力付与手段として用いたサスペンシ
ョン装置において、捩りコイルばねと他部材との間で発
生する摩擦を防止するための、摩擦防止ローラ部材を備
えた上下動サスペンション装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明に係る摩擦防止ロ
ーラ部材を備えた上下動サスペンション装置は、車両用
シートと車体との間に配設され、回動支点回りに傾倒お
よび起立して前記車両用シートを上下方向に可動可能に
支持する支持部と、該支持部から前記車両用シートの前
縁部または後縁部の少なくとも一方に沿って延出して設
けられたシャフトと、該シャフトに係合されると共にコ
イル部から前記支持部側の端部へ向け前記支持部の回動
方向へ巻回された捩りコイルばねと、を備えた上下動サ
スペンション装置であって、前記シャフトの、前記捩り
コイルばねの支持部側の端部と該端部に隣接するコイル
部との間には、摩擦防止ローラ部材が回動可能に配設さ
れたことを特徴とする。
【0009】本発明の上下動サスペンション装置は、機
構部分の高さを低く且つコンパクトにするために、捩り
コイルばねを付勢手段として用いている。捩りコイルば
ねは車両用シートの支持部に設けられたシャフトに配設
され、このシャフトには、捩りコイルばねとシャフトと
の間の摩擦低減を図るために、摩擦防止ローラ部材が回
動可能に配設されている。
【0010】そして、上記摩擦防止ローラ部材は、車両
に衝撃,振動が発生したり、或いは乗員の着座により車
両用シートに荷重がかかり、捩りコイルばねがこの荷重
を受けて形状変化したとき、捩りコイルばねとシャフト
との間に介在して回動するように構成されているので、
捩りコイルばねとシャフトとの間に発生する摩擦を防止
することが可能となる。
【0011】なお、摩擦防止ローラ部材の配設位置をよ
り具体的に述べると、前記シャフトには前記コイル部を
保持する筒状部材と、前記捩りコイルばねの支持部側の
端部を保持する鍔部とが設けられている。そして、摩擦
防止ローラ部材は、前記筒状部材の前記鍔部側の端面と
前記鍔部との間に配設されている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態を図
面に基づいて説明する。なお、以下に説明する部材,配
置等は本発明を限定するものでなく、本発明の趣旨の範
囲内で種々改変することができるものである。
【0013】図1乃至図12は本発明の一実施例を示す
ものであり、図1は車両用シートの斜視図、図2は車両
用シートの断面図、図3は上下動サスペンション装置の
説明図、図4乃至図8は上下動サスペンション装置の要
部端面図、図9は緩衝部材を示す説明図、図10は上下
動サスペンション装置の側面図、図11は上下動サスペ
ンション装置の要部斜視図、図12は表示部を示す説明
図である。
【0014】車両用シート1は、図1に示すように、例
えば産業用車両に用いられるシートである。車両用シー
ト1は、図2に示すように、ボトムプレート2上にクッ
ション材3を配設し、このクッション材3を表皮材4で
被覆することにより形成されている。ボトムプレート2
の車体前方側の下方には、上下動サスペンション装置S
を配設するための空間Kが設けられている。
【0015】ボトムプレート2は、例えばポリプロピレ
ン等の樹脂から形成されている。クッション材3は、例
えばポリウレタンフォームから形成されている。また、
表皮材4としては、例えばポリ塩化ビニル樹脂レザーや
人工樹脂レザー等の素材が用いられる。なお、ボトムプ
レート2、クッション材3、表皮材4は上記素材に限ら
ず、他の素材を使用しても良いことは勿論である。
【0016】本例の上下動サスペンション装置Sは、車
両用シート1と車体(図示せず)との間に設けられてお
り、サスペンション手段10と、ショックアブソーバ2
0と、サスペンション手段10の調整手段30と、緩衝
部材40と、から構成されている。本例の上下動サスペ
ンション装置Sは、比較的ローストローク(50mm以
下)のサスペンション性能を有するように構成されてい
る。
【0017】サスペンション手段10は、車両用シート
1を上方へ付勢するものであり、上部フレーム15、下
部フレーム16と、この上部フレーム15,下部フレー
ム16の間に配設される支持片11と、支持片11に連
結されたシャフト12と、シャフト12に取着された捩
りコイルばね13と、を主な構成要素としている。
【0018】支持片11は、車両用シート1の前方に配
設される一対の前側支持片11aと、車両用シート1の
後方に配設される一対の後側支持片11bとから構成さ
れている。前側支持片11aは、図10に示すように、
下方側がアール状に突き出た形状に形成されている。
【0019】前側支持片11aは、車両用シートに荷重
がかかったときに、捩りコイルばね13を巻回させなが
ら傾倒し、その後捩りコイルばね13の弾性力によって
復元して起立するように構成されている。
【0020】また、前側支持片11aは、図7に示すよ
うに、下部フレーム16に接続されている。前側支持片
11aと下部フレーム16との間には、カラー63が配
設されており、前側支持片11aは下部フレーム16と
の連結部を回動支点11dとして回動するように構成さ
れている。さらに、前側支持片11aは、図10に示す
ように、長尺の連結部材11cを介して、後側支持片1
1bと連結されている。
【0021】後側支持片11bは、図10に示すよう
に、略V字状の部材であり、後側シャフト(図示せず)
に連結されている。後側支持片11bは、前側支持片1
1aの動きに合わせて、傾倒または起立するように構成
されている。
【0022】すなわち、前側支持片11aが傾倒または
起立したとき、連結部材11cは前方または後方に移動
する。そして、この連結部材11cの動きにより、後側
支持片11bも傾倒または起立するものである。
【0023】前側支持片11aは、図3に示すように、
シャフト12a及びシャフト12bに連結されている。
シャフト12a,シャフト12bは前側支持片11aが
動くときに共に上下方向に移動する。シャフト12aと
上部フレーム15との連結部にはドライ軸受65が介在
されている。
【0024】シャフト12aは捩りコイルばね13の第
1の保持部を構成するものであり、捩りコイルばね13
のコイル部13cが配設される。捩りコイルばね13の
コイル部13cは、コイル部13cから前側支持片11
a側の端部13aへ向けた巻回方向が、前側支持片11
aの回動方向と同じになるように配設されている。
【0025】図11に示すように、シャフト12a,シ
ャフト12bには、これらシャフト12a,シャフト1
2bを繋ぐように、第2の保持部としての鍔部12cが
設けられており、この鍔部12cに捩りコイルばね13
の前側支持片11a側の端部13aが連結される。
【0026】また、捩りコイルばね13の他端部13b
は、ブラケット31の張り出し部31aに保持されてい
る。ブラケット31は、後述するように、サスペンショ
ン手段10の調整手段30を構成するものであり、車両
用シート1に対して前後方向に移動可能に配設されてい
る。
【0027】捩りコイルばね13の端部13aは、前側
支持片11aが回動支点11d回りに傾倒したときに、
前記コイル部13cの巻回方向に移動する位置で保持さ
れている。
【0028】前側支持片11aが傾倒したとき、コイル
部13cが配設されたシャフト12aは、車体前方に向
けて下降する。このとき、端部13aが保持された鍔部
12cは、コイル部13cが配設されたシャフト12a
に対し、車体後方側から前方側へ回り込むような状態で
位置変更される。これにより、捩りコイルばね13は巻
回する方向に力が付加され、弾性力が発生する。
【0029】捩りコイルばね13は、上記のように、通
常状態より巻回する状態となった後、この状態から元に
復元しようとする。このときの復元力で、前側支持片1
1aは傾倒した状態から再び起立する。
【0030】上記のように構成されているので、車両に
発生した衝撃,振動または乗員の着座により車両用シー
ト1に荷重がかかったとき、前側支持片11aが捩りコ
イルばね13により弾性を付与されながら傾倒し、車両
用シート1が所定量沈み込んだところで、捩りコイルば
ね13の復元力により、再び前側支持片11aが弾性を
付与されながら起立する。
【0031】このとき、前側支持片11aは連結部材1
1cを介して後側支持片11bに接続されているので、
後側支持片11bは前側支持片11aの動きに合わせ
て、傾倒および起立する。このようにして、車両用シー
ト1にクッション性が付与され、車両に発生した衝撃,
振動を緩和して、乗員の乗り心地を向上させるようにし
ている。
【0032】なお、本例の捩りコイルばね13は、コイ
ル間に予め0.5mm以上の隙間が設けられている。こ
れは、前側支持片11aが傾倒して、コイル部13cが
さらに巻回する状態になったときに、コイル同士が接触
することによる異音発生を防止するためである。
【0033】また、上記のように捩りコイルばね13が
さらに巻回する状態になったときに、捩りコイルばね1
3とシャフト12aとの間の摩擦抵抗を削減するため
に、図6に示すように、捩りコイルばね13の作用ポイ
ント側では、シャフト12aとの間に、摩擦防止ローラ
部材としてのガイドローラ14が配設されている。
【0034】ガイドローラ14は、図6に示すように、
シャフト12aの鍔部12cと、シャフト12aに係合
する筒状部材35との間に位置し、シャフト12aの回
りに回動可能に配設されている。ガイドローラ14は、
鍔部12cに保持された端部13aと、この端部13a
に連続するコイル部13cの間に介在するように配設さ
れており、本例では2本のコイルと係合するように配設
されている。ガイドローラ14は捩りコイルばね13が
動いて接触したときに、シャフト12a回りに回動する
ので、捩りコイルばね13とシャフト12a間の摩擦発
生が防止される。
【0035】本例のガイドローラ14は、ポリアセター
ル樹脂から形成されている。ガイドローラ14の素材と
しては、他に、ナイロン,フッ素樹脂等、耐摩擦性,耐
摩耗性のある素材が使用される。
【0036】ショックアブソーバ20は、車両用シート
1の背部に沿って、左右に配設されている。ショックア
ブソーバ20は、上記サスペンション手段10ととも
に、車両に発生する衝撃,振動を減衰するとともに、後
側支持片11bに加わる荷重を吸収するように構成され
ている。
【0037】ショックアブソーバ20は、図10に示す
ように、相対的に移動可能な同心のピストンロッド2
1、シリンダ22を備え、シリンダ22のチャンバ内で
の作動媒体(オイル)の流れの制限のもとで、ピストン
スピードを抑制することにより緩衝力を発生させて、衝
撃,振動を減衰するように構成されている。
【0038】このように、本例の上下動サスペンション
装置Sは、車両用シート1の前側にサスペンション手段
10を備え、車両用シートの後側にはショックアブソー
バ20を備えているので、サスペンション手段10とシ
ョックアブソーバ20により、車両用シート1に伝達さ
れる上下方向の衝撃、振動が効果的に緩和される。な
お、サスペンション手段10を車両用シート1の後側に
設けた構成としても良い。
【0039】次に、サスペンション手段10の調整手段
30について説明する。サスペンション手段10の調整
手段30は、捩りコイルばね13の巻回方向への張力を
変動させることにより、乗員の体重に応じたサスペンシ
ョン性を確保可能とするものである。
【0040】サスペンション手段10の調整手段30
は、捩りコイルばね13の端部13bに係合される係合
部材としてのブラケット31と、ブラケット31に連結
される第1の部材としての継ぎ手部材32と、継ぎ手部
材32に連結される第2の部材としてのアーム部材33
と、アーム部材33が螺合される軸部34bを備えた操
作部34と、捩りコイルばね13が配設される筒状部材
35と、から構成されている。
【0041】ブラケット31は、上部フレーム15に連
結されずに、車体前後方向に移動可能に設けられてい
る。ブラケット31は、継ぎ手部材32に連結されてい
る。継ぎ手部材32は略L字状に形成された部材であ
り、L字の折曲部分で上部フレーム15に連結されてい
る。
【0042】継ぎ手部材32と上部フレーム15とは、
継ぎ手部材32側にドライ軸受65を介して連結され、
継ぎ手部材32が上部フレーム15に対して回動可能と
なるように連結される。
【0043】継ぎ手部材32は、アーム部33に連結さ
れている。アーム部33の継ぎ手部材32側の端部は、
図4に示すように、溶接等により張り合わされて平板状
になっており、ビス64により継ぎ手部材32に回動可
能に連結される。
【0044】アーム部33は、図3及び図5に示すよう
に、連結部33a及びステー33cと、ステー33cに
回動可能に係合されたアーム部材33bとから構成され
ている。アーム部33は、連結部33aを介して操作部
34の軸部34bに螺合され、軸部34b上を移動する
ように構成されている。
【0045】アーム部材33bは、中空の長尺部材であ
り、図5に示すように、一方の端部がステー33cを挟
持するようにして係合している。アーム部材33bとス
テー33cとは、ボルト61とナット62で連結される
が、アーム部材33bとボルト61との間にはカラー6
3が配設され、アーム部材33bがボルト61回りに回
動可能となるように構成されている。
【0046】なお、アーム部材33bは、図3に示すよ
うに、操作部34の軸部34bに対して、所定角度ずれ
るようにして配設される。このため、アーム部材33b
の側面(図示せず)には、少なくとも軸部34bが出入
り可能な切り欠き(図示せず)が設けられている。
【0047】操作部34は、図3及び図5に示すよう
に、ダイヤル部34aと軸部34bを備えており、ダイ
ヤル部34aと上部フレーム15との間には、ころがり
軸受34cが配設されている。操作部34は、ダイヤル
部34aを回動させることにより、軸部34bが回動す
るように構成されている。そして、操作部34のダイヤ
ル部34aを回動させることにより、アーム部33が軸
部34b上を移動するように構成されている。
【0048】本例では、軸部34bの先端にクリップ部
材34dを設け、このクリップ部材34dを上部フレー
ム15から延出するフランジ部(図示せず)に係合させ
て、軸部34bの抜け止めが図られている。
【0049】筒状部材35の周囲には、図6に示すよう
に、捩りコイルばね13が配設されている。捩りコイル
ばね13は、車体下方側で筒状部材35との間に隙間を
設けて配設されており、コイル部13cの変形に対して
対応できるように構成されている。
【0050】また、筒状部材35は、シャフト12aと
係合されている。筒状部材35は、図6に示すように、
上部フレーム15に固定されたガイドばね35aに溶接
等により接続され、上部フレーム15に弾性をもって保
持されている。そして、ブラケット31と捩りコイルば
ね13が車体前方側に引っ張られるように動いたとき
に、所定範囲で車体前方側に移動可能に構成されてい
る。
【0051】ここで、本発明の上下動サスペンション装
置Sの調整動作について説明する。はじめに、体重の重
い乗員が着座する場合、すなわちサスペンションを硬め
にするケースについて述べる。乗員が操作部34のダイ
ヤル部34aを所定方向に回転させると、操作部34の
軸部34bが回転する。軸部34bが回転すると、軸部
34bに螺合されたアーム部33が軸部34b上を、ダ
イヤル部34aの方へ向かって移動する。
【0052】アーム部33が移動すると、アーム部33
に連結された継ぎ手部材32がアーム部33側に引っ張
られる。上記のように、アーム部33が、操作部34の
ダイヤル部34a側に向かうようにして移動している場
合は、継ぎ手部材32もダイヤル部34a側に引っ張ら
れるように移動する。
【0053】継ぎ手部材32はL字状に形成されている
ので、継ぎ手部材32のアーム部33に連結された側が
引っ張られることにより、継ぎ手部材32はL字の折曲
部において上部フレーム15に対して回動し、ブラケッ
ト31に固定されている側の端部が、車体前方側に向か
うように移動する。これにより、ブラケット31が車体
前方側に引っ張られるように移動する。
【0054】ブラケット31が車体前方側に引っ張られ
ると、ブラケット31に固着された捩りコイルばね13
の端部が前方に引かれる。捩りコイルばね13は筒状部
材35と一緒に前方側に引き伸ばされるとともに、コイ
ル部13cが巻回されるように形状が変化される。
【0055】このように、調整手段30により、捩りコ
イルばね13について、予め余計にコイル部13cを巻
回させておくことができる。そして、このように捩りコ
イルばね13が余計に巻回されていると、支持片11が
傾倒するのに、より大きな荷重が必要となる。
【0056】上記のように、調整手段30により、捩り
コイルばね13のコイル部13cの巻きが硬くなってい
る場合は、特に体重の重い乗員が着座する際に好適であ
る。体重の重い乗員が着座している場合には、大きな荷
重が車両用シート1及び支持片11にかかっており、支
持片11が傾倒し易くなっている。
【0057】よって、上記のように捩りコイルばね13
に張力が付与されていると、車両に発生した衝撃,振動
または乗員の着座により車両用シート1に荷重がかかっ
たとき、支持片11が過度に作動することなく、底付き
感の発生が防止され好適である。
【0058】なお、サスペンションの硬さを上記したの
とは逆に調整する場合、すなわち、体重の軽い乗員が着
座するので軟らかめにする場合について述べる。この場
合は、操作部34を逆向きに回転させることにより、軸
部34bに螺合されたアーム部33が、軸部34b上を
図3の右側方向に移動し、アーム部33が押し出される
ようにして移動する。
【0059】そして、継ぎ手部材32とブラケット31
は、車体前方側に引っ張られた状態から、元に戻る方向
に移動する。これにより、捩りコイルばね13もコイル
部13cの巻きが硬くなっている状態から元の状態に戻
る。
【0060】この場合、捩りコイルばね13は張力が解
除され、撓み易くなっているので、前側支持片11aが
傾倒し易くなり、衝撃があった場合、衝撃に合わせて車
両用シート1が上下動し、特に体重の軽い乗員が着座し
ている場合に好適である。
【0061】なお、本例のサスペンション手段10の調
整手段30には、乗員の体重に応じて、的確に捩りコイ
ルばね13の張力が調整できるように、体重を表示した
表示部36が設けられている。
【0062】表示部36は、図12に示すように、車両
用シート1の前側に設けられ、60kg、100kgな
どの体重表示目盛が設けられている。そして、この目盛
を、アーム部33のステー33cに設けられた突出片3
3dが指示するように構成されている。
【0063】すなわち、突出片33dは、操作部34が
回動されたときに、アーム部33のステー33cととも
に操作部34の軸部34b上を移動するが、このとき、
捩りコイルばね13に付与される張力に応じて、対応す
る目盛を指示するように構成されている。
【0064】次に、本例の上下動サスペンション装置S
を構成する緩衝部材40について説明する。緩衝部材4
0は、ゴムなどの弾性体からなり、図9に示すように、
頭部40aと脚部40bとを備えており、頭部40aが
下側で且つ車両用シートの傾倒方向を向くようにして、
後側支持片11bに配設される。緩衝部材40は、例え
ば、図示されているような取付金具40cを介して、後
側支持片11bに取着される。
【0065】緩衝部材40が設けられていることによ
り、前側支持片11aおよび後側支持片11bが傾倒し
たとき、この緩衝部材40が車体側に当たって、車両用
シート1と車体とが接触することによる衝撃が吸収され
る。そして、緩衝部材40はサスペンション手段10を
構成する後側支持片11bに直接配設されているので、
後側支持片11bの動きに合わせて車両用シートの傾倒
方向に移動し、確実に衝撃の緩和が行われる。
【0066】なお、緩衝部材40の弾性力をより高める
ために、緩衝部材40の内側に中空部を設けた構成とし
ても良い。また、緩衝部材40として、ゴムの他、ばね
部材等他の部材を用いても良い。
【0067】なお、車両用シート1を前後方向にスライ
ド可能な構成としても良い。この場合は、下部フレーム
16に図示しない摺動レールを取着し、車体側に取り付
けられた摺動レールとの間で摺動可能となるようにす
る。そして、図1に示すレバー50を操作することによ
り、スライドおよび停止動作がなされるようにする。
【0068】以上のように構成された本発明の上下動サ
スペンション装置Sは、車両が凹凸のある路面を走行し
たり、車両用シート1に乗員が勢いよく着座すること等
により、車両用シート1に上下方向の衝撃,振動が発生
した場合、前側支持片11aが捩りコイルばね13を撓
ませながら傾倒し、さらに捩りコイルばね13の復元力
によって起立し、これを繰り返して衝撃,振動を緩和す
る。
【0069】また、前側支持片11aは連結部材11c
を介して後側支持片11bに連結されているので、後側
支持片11bは前側支持片11aの動きに合わせて傾倒
および起立する。
【0070】さらに、本例の上下動サスペンション装置
Sは、ショックアブソーバ20を備えており、このショ
ックアブソーバ20により、車両用シート1に発生した
衝撃,振動が減衰される。また、ショックアブソーバ2
0によりサスペンション手段10による車両用シート1
の上下動についても、次第に減衰される。さらにショッ
クアブソーバ20は、後側支持片11bにかかる荷重に
ついても吸収する。
【0071】また、衝撃,振動により、車両用シート1
が勢いよく下降した場合でも、本例の上下動サスペンシ
ョン装置Sは緩衝部材40を備えているので、緩衝部材
40が車両用シート1と車体との間に介在し、車両用シ
ート1と車体との衝突を防止するとともに、衝撃を吸収
する。
【0072】このようにして、車両に発生した衝撃,振
動が緩和される。本例の上下動サスペンション装置S
は、車両用シート1の前側にサスペンション手段10を
備え、車両用シートの後側にはショックアブソーバ20
及び緩衝部材40を備えており、また、乗員の体重に合
わせて最適なサスペンション状態を確保することができ
るので、車両用シート1に伝達される上下方向の衝撃、
振動を効果的に緩和することが可能となる。
【0073】また、本例の上下動サスペンション装置S
では、衝撃があったとき、支持片11a,11bから捩
りコイルばね13までにリンク部材などが介在しておら
ず、また、作用ポイントがコイル部13cに近い位置に
なっているので、衝撃を即時に解消することができ、快
適な着座感を提供することが可能となる。
【0074】さらに、本例の上下動サスペンション装置
Sは、捩りコイルばね13が水平方向に配設されている
ので、配設空間Kを高さ方向に大きくとる必要がなく、
車両用シート1のクッション材3の厚さを十分に確保す
ることが可能となる。
【0075】
【発明の効果】以上のように、本発明の上下動サスペン
ション装置は、機構部分の高さを低く且つコンパクトに
するために、捩りコイルばねを付勢手段として用いてい
る。捩りコイルばねは車両用シートの支持部に設けられ
たシャフトに配設され、このシャフトには、捩りコイル
ばねとシャフトとの間の摩擦低減を図るために、摩擦防
止ローラ部材が回動可能に配設されている。
【0076】そして、本発明の摩擦防止ローラ部材は、
車両に衝撃,振動が発生したり、或いは乗員の着座によ
り車両用シートに荷重がかかり、捩りコイルばねがこの
荷重を受けて形状変化したとき、捩りコイルばねとシャ
フトとの間に介在して回動するように構成されているの
で、捩りコイルばねとシャフトとの間に発生する摩擦を
防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用シートの斜視図である。
【図2】車両用シートの断面図である。
【図3】上下動サスペンション装置の説明図である。
【図4】上下動サスペンション装置の要部端面図であ
る。
【図5】上下動サスペンション装置の要部端面図であ
る。
【図6】上下動サスペンション装置の要部端面図であ
る。
【図7】上下動サスペンション装置の要部端面図であ
る。
【図8】上下動サスペンション装置の要部端面図であ
る。
【図9】緩衝部材を示す説明図である。
【図10】上下動サスペンション装置の側面図である。
【図11】上下動サスペンション装置の要部斜視図であ
る。
【図12】表示部を示す説明図である。
【図13】従来例を示す説明図である。
【符号の説明】
1 車両用シート 2 ボトムプレート 3 クッション材 4 表皮材 10 サスペンション手段 11 支持片 11a 前側支持片 11b 後側支持片 12a,12b シャフト 12c 鍔部 13 捩りコイルばね 14 ガイドローラ 15 上部フレーム 16 下部フレーム 20 ショックアブソーバ 21 ピストンロッド 22 シリンダ 30 サスペンション手段の調整手段 31 ブラケット 32 継ぎ手部材 33 アーム部 34 操作部 35 筒状部材 36 表示部 40 緩衝部材 50 レバー 61 ボルト 62 ナット 63 カラー 64 ビス 65 ドライ軸受 K 上下動サスペンション装置の配置空間 S 上下動サスペンション装置

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用シートと車体との間に配設され、
    回動支点回りに傾倒および起立して前記車両用シートを
    上下方向に可動可能に支持する支持部と、該支持部から
    前記車両用シートの前縁部または後縁部の少なくとも一
    方に沿って延出して設けられたシャフトと、該シャフト
    に係合されると共にコイル部から前記支持部側の端部へ
    向け前記支持部の回動方向へ巻回された捩りコイルばね
    と、を備えた上下動サスペンション装置であって、 前記シャフトの、前記捩りコイルばねの支持部側の端部
    と該端部に隣接するコイル部との間には、摩擦防止ロー
    ラ部材が回動可能に配設されたことを特徴とする摩擦防
    止ローラ部材を備えた上下動サスペンション装置。
  2. 【請求項2】 前記シャフトには前記コイル部を保持す
    る筒状部材と、前記捩りコイルばねの支持部側の端部を
    保持する鍔部とが設けられ、前記筒状部材の前記鍔部側
    の端面と前記鍔部との間に前記摩擦防止ローラ部材が配
    設されたことを特徴とする請求項1記載の摩擦防止ロー
    ラ部材を備えた上下動サスペンション装置。
JP2002051837A 2002-02-27 2002-02-27 摩擦防止ローラ部材を備えた上下動サスペンション装置 Withdrawn JP2003252101A (ja)

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