JP2003251831A - インクジェット式記録装置、そのフラッシング方法、コンピュータシステム、及びインクの収容容器 - Google Patents

インクジェット式記録装置、そのフラッシング方法、コンピュータシステム、及びインクの収容容器

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JP2003251831A
JP2003251831A JP2002056487A JP2002056487A JP2003251831A JP 2003251831 A JP2003251831 A JP 2003251831A JP 2002056487 A JP2002056487 A JP 2002056487A JP 2002056487 A JP2002056487 A JP 2002056487A JP 2003251831 A JP2003251831 A JP 2003251831A
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Riki Kajiwara
理機 梶原
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】インクの使用頻度にかかわらずフラッシングの
1回あたりのショット数が画一である。 【解決手段】 インクの収容容器が装着可能なインクジ
ェット式記録装置の複数の吐出口からインクを吐出して
フラッシングを行う方法において、前記収容容器が装着
されると、ショット数を特定するためのショット数特定
情報を取得し、取得した前記ショット数に基づき前記フ
ラッシングを行う。また、ショット数を特定するための
ショット数特定情報を記憶する手段を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
記録装置、そのフラッシング方法、コンピュータシステ
ム、及びインクの収容容器に関する。
【0002】
【背景技術】インクジェット式記録装置は、印刷時の騒
音が比較的小さく、しかも小さなドットを高い密度で形
成できる。このため、昨今においてはカラー印刷を含め
た多くの印刷に使用されている。このインクジェット式
記録装置は、インクジェット式記録ヘッドと紙送り手段
とを備える。このインクジェット式記録ヘッドは、イン
クカートリッジからのインクの供給を受ける。また、こ
の紙送り手段は、記録用紙を記録ヘッドに対して相対的
に移動させる。このようなインクジェット式記録装置
は、この記録ヘッドをキャリッジでもって記録用紙の幅
方向に移動させながら記録用紙に対してインクを吐出さ
せる。このことで記録用紙に対する記録が行われる。
【0003】そして、インクジェット式記録装置は、ブ
ラックインクおよびイエロー、シアン、マゼンダの各カ
ラーインクの吐出が可能な記録ヘッドを搭載する。この
ことで、インクジェット式記録装置は、ブラックインク
によるテキスト印刷だけでなく、各インクの吐出の割合
を変化させることによりフルカラー印刷を可能する。
【0004】このようなインクジェット式記録ヘッド
は、圧力発生室で加圧したインクをノズルから記録用紙
に吐出させて印刷を行う。このため、ノズルの吐出口か
らの溶媒の蒸発に起因するインクの粘度上昇や固化によ
り、印刷の精度向上が阻害されていた。また、ノズルの
吐出口に対する塵埃の付着や気泡の混入等によっても、
印刷の精度向上が阻害されていた。
【0005】これに対処すべく、インクジェット式記録
装置はキャッピングの手段とクリーニングの機構を備え
る。このキャッピング手段は、印刷の休止時においてノ
ズルの吐出口でのインクの乾燥を防止する蓋として機能
する。加えて、このキャッピング手段は、吐出口に目詰
まりが生じた場合において、ノズルプレートを封止する
ことにより、吸引ポンプからの負圧でもってノズル開口
からインクを吸引する。このことで、インクの固化によ
る目詰まりや、インクの流路内への気泡混入によるイン
クの吐出不良を解消する。
【0006】通常クリーニング処理と呼ばれるインクの
吸引排出処理は、前述した記録ヘッドの目詰まりや、イ
ンク流路内への気泡の混入状態を解消させるために行
う。インクジェット記録装置の長時間の休止後に印刷を
再開する場合や、記録画像の品質が悪化したのを解消す
べくユーザがクリーニングスイッチを操作した場合に、
このインク吸引排出処理が実行される。この吸引排出処
理では、インクを負圧により排出させた後に、ゴムなど
の弾性板からなる拭き取り部材でもってヘッド表面の拭
き取り操作を行う。
【0007】ところで、前述したインクの吸引排出処理
は、印刷とは無関係の駆動信号を供給してインクを吐出
させる、フラッシングと称される機能も備える。このフ
ラッシングでは、前述したクリーニングの動作時に、拭
き取り部材等でもって、記録ヘッドのノズルの開口近傍
における不揃いのメニスカスを回復させたり、ノズルか
ら逆流した混色のインクを吐出して排出する。インクの
増粘による目詰まりを防止する目的で、印刷中にインク
の吐出量の少ないノズルの開口に対し、このようなフラ
ッシングが行われる。
【0008】ところで、ブラック(黒色,B),ライト
ブラック(薄い黒,LB),イエロー(黄色,Y),ラ
イトシアン(薄いシアン,C),シアン(C),ライト
マゼンタ(薄いマゼンダ,LM),マゼンタ(M)等、
複数種類のインクを使用したカラー印刷を行う装置の場
合、インクの種類によって溶媒が揮散する速度に差があ
るため、総印刷時間が同じでも、インクが増粘する程度
にばらつきが生じる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、同じ条件で
使用しても、ノズル開口によって各インクの吐出能力に
差が生じるのである。そして、インクジェット式記録装
置では、各色のインクに対してフラッシングの1回当た
りのショット数(吐出数)が画一的に定められている。
【0010】ところで、増粘速度が遅いインクが吐出さ
れるノズル開口では、インクの乾燥が比較的遅いため、
比較的少ないショット数のフラッシングだけで十分にイ
ンク吐出能力を回復できる。
【0011】一方、増粘速度が速いインクが吐出される
ノズル開口では、比較的早くインクが乾燥してしまうた
め、フラッシングのショット数を比較的多めに設定する
必要がある。
【0012】しかしながら、増粘速度が速くて乾燥の早
いインクのショット数に合わせ、画一的に定められたシ
ョット数のフラッシングで吐出能力を回復させようとす
るため、増粘速度が遅いインクについては、余分にフラ
ッシングが行われてインクが無駄に消費される。
【0013】また、各ノズルでは印刷時の使用頻度に差
がある。例えば、ブラック,ライトブラック,イエロ
ー,ライトシアン,シアン,ライトマゼンタ,マゼンタ
等、複数種類のインクを使用したカラー印刷を行う装置
の場合、色によって印刷時の使用頻度に差がある。そし
て、使用頻度が少ないほど、ノズル開口からインク滴が
吐出されない状態で記録ヘッドが走査する時間が長く、
ノズル開口付近のインクが乾燥して増粘しやすくなる。
このため、頻繁に使用されるインクが吐出されるノズル
開口と、そうでないノズル開口とでは、印刷時間が同じ
でも、インクの増粘速度に差が生じ、インク吐出能力に
ばらつきがでる。そして、前記従来の装置では、インク
の使用頻度にかかわらずフラッシングの1回あたりのシ
ョット数が画一である。本発明は、このような課題に鑑
みてなされ、その目的は、インクジェット式記録装置、
そのフラッシング方法、コンピュータシステム、及びイ
ンクの収容容器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】本実施の形態に係るイン
クジェット式記録装置は、インクの収容容器が装着可能
であって、複数の吐出口からインクを吐出してフラッシ
ングを行うインクジェット式記録装置において、前記収
容容器が装着されると、該収容容器からショット数を特
定するためのショット数特定情報を取得する手段と、取
得した前記ショット数特定情報に基づき前記フラッシン
グを行う手段とを備える。
【0015】また、本発明に係る主たるインクの収容容
器は、複数の吐出口からインクを吐出してフラッシング
を行うインクジェット式記録装置に着脱可能なものにお
いて、前記インクジェット式記録装置が前記フラッシン
グを行う際のショット数を特定するためのショット数特
定情報を記憶する手段を有することとする。
【0016】さらに、本発明に係る主たる、フラッシン
グを行う方法では、インクの収容容器が装着可能なイン
クジェット式記録装置の複数の吐出口からインクを吐出
してフラッシングを行う方法において、前記収容容器が
装着されると、ショット数を特定するためのショット数
特定情報を取得するステップと、取得した前記ショット
数に基づき前記フラッシングを行うステップとを備え
る。
【0017】さらに、本発明に係る主たるコンピュータ
システムでは、コンピュータ本体、及び、このコンピュ
ータに接続されるインクジェット式記録装置を備えるの
であって、前記インクジェット式記録装置は、インクの
収容容器が装着可能であるとともに、複数の吐出口から
インクを吐出してフラッシングを行うのであって、前記
収容容器が装着されると、ショット数を特定するための
ショット数特定情報を取得する手段と、取得した前記シ
ョット数特定情報に基づき前記フラッシングを行う手段
とを備える。本発明に係る他の技術については、添付図
面及び本明細書の記載により明らかとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】=== 開示の概要=== 本明細書の記載により、少なくとも次のことが明らかに
される。本実施の形態に係る主たるインクジェット式記
録装置は、インクの収容容器が装着可能であって、複数
の吐出口からインクを吐出してフラッシングを行うイン
クジェット式記録装置において、前記収容容器が装着さ
れると、該収容容器からショット数を特定するためのシ
ョット数特定情報を取得する手段と、取得した前記ショ
ット数特定情報に基づき前記フラッシングを行う手段と
を備える。
【0019】前記ショット数特定情報を取得する手段
は、前記収容容器が有する、色に関する情報を記憶する
手段から該情報を前記ショット数特定情報として読み出
すこととできる。
【0020】また、前記ショット数特定情報を取得する
手段は、前記収容容器が有する、IDを記憶する手段か
ら該IDを前記ショット数特定情報として読み出すこと
とできる。
【0021】さらに、前記ショット数特定情報を取得す
る手段は、前記収容容器が有する、ショット数を記憶す
る手段から前記ショット数を読み出すこととできる。
【0022】さらにまた、前記ショット数特定情報を取
得する手段で取得された前記ショット数は、前記収容容
器の交換時用のショット数と前記交換時以外用のショッ
ト数とを有し、前記フラッシングを行う手段は、前記収
容容器の交換時には、前記交換時用の前記ショット数で
前記フラッシングを行う一方、前記交換時以外には、前
記交換時以外用の前記ショット数で前記フラッシングを
行うこととできる。
【0023】また、装着中の前記収納容器を特定する情
報を記憶する手段を備え、前記ショット数特定情報は、
あらたに装着された収容容器を特定する情報であり、前
記フラッシングを行う手段は、前記装着中の前記収納容
器を特定する情報と、前記あらたに装着された収容容器
を特定する情報とに基づき、フラッシングを行うことと
できる。
【0024】さらに、インクの各色別に前記収容容器を
備えることとできる。
【0025】さらにまた、黒色インクの収容容器と、黒
色以外の複数色のインクを個別に収容可能な一つの前記
収容容器とを備えることとできる。
【0026】本実施の形態に係る主たるインクの収容容
器は、複数の吐出口からインクを吐出してフラッシング
を行うインクジェット式記録装置に着脱可能なものにお
いて、前記インクジェット式記録装置が前記フラッシン
グを行う際のショット数を特定するためのショット数特
定情報を記憶する手段を有することとする。
【0027】前記ショット数特定情報を記憶する手段
は、前記ショット数特定情報として色に関する情報を記
憶することとできる。
【0028】また、前記ショット数特定情報を取得する
手段は、前記ショット数特定情報としてIDを記憶する
こととできる。
【0029】さらに、前記ショット数特定情報を記憶す
る手段は、前記ショット数特定情報としてショット数を
記憶することとできる。
【0030】さらにまた、前記ショット数特定情報を記
憶する手段が記憶する前記ショット数は、前記収容容器
の交換時用のショット数と前記交換時以外用のショット
数とを有することとできる。
【0031】本実施の形態に係る主たる、フラッシング
を行う方法では、インクの収容容器が装着可能なインク
ジェット式記録装置の複数の吐出口からインクを吐出し
てフラッシングを行う方法において、前記収容容器が装
着されると、該収容容器からショット数を特定するため
のショット数特定情報を取得するステップと、取得した
前記ショット数特定情報に基づき前記フラッシングを行
うステップとを備える。
【0032】本実施の形態に係る主たるコンピュータシ
ステムでは、コンピュータ本体、及び、このコンピュー
タに接続されるインクジェット式記録装置を備えるので
あって、前記インクジェット式記録装置は、インクの収
容容器が装着可能であるとともに、複数の吐出口からイ
ンクを吐出してフラッシングを行うのであって、前記収
容容器が装着されると、ショット数を特定するためのシ
ョット数特定情報を取得する手段と、取得した前記ショ
ット数特定情報に基づき前記フラッシングを行う手段と
を備える。
【0033】=== 印刷装置の概要 === まず、印刷装置としてインクジェットプリンタを例にと
って、図1〜図3を参照しつつ、その概要について説明
する。インクジェットプリンタの概略斜視図を図1に示
す。インクジェットプリンタの概略正面図を図2に示
す。インクジェットプリンタの回路構成を図3のブロッ
ク図に示す。
【0034】図1に示すように、印刷装置としてのイン
クジェットプリンタは、印刷装置本体たるプリンタ本体
11と、その幅方向(図中の左右方向)に往復動可能な
キャリッジ12とを備えている。プリンタ本体11は、
印刷用紙Pを搬送する紙送り機構と、キャリッジ12を
動作させるためのキャリッジ機構を備えている。紙送り
機構は、紙送りモータ15、紙送りローラ16及び図示
しない他のローラを備えている。この紙送りモータ15
の駆動により紙送りローラ16や図示しない他のローラ
が回転し、印刷用紙Pの搬送が行われる。
【0035】キャリッジ機構は、紙送りローラ16の軸
と平行に架設されたガイド部材20、キャリッジモータ
21、一対のプーリ22間に張設されたタイミングベル
ト23を備えている。このキャリッジ機構により、タイ
ミングベルト23に係合したキャリッジ12は、ガイド
部材20に沿って印刷用紙Pの幅方向に移動可能となっ
ている。
【0036】キャリッジ12には、印刷用紙Pにインク
滴を吐出する吐出ヘッドとしての記録ヘッド30が設け
られている。例えばブラック(黒色)、シアン、マゼン
タ、イエロのそれぞれの色のインクが収容された収容容
器(以下、「カートリッジ」若しくは「インクカートリ
ッジ」ともいう。)31、32、33、34が取り外し
可能な状態で装着されている。便宜上、4種類の色に対
応するカートリッジを図面に示しているが、これらの色
の他に、実際にはライトブラック、ライトシアン、及び
ライトマゼンダを加えた計7種類のカートリッジが装着
可能である。もちろん、ブラックインクを収容したカー
トリッジと、他の複数の色を個別に収容可能な一つのカ
ートリッジとを装着可能な構成にもできる。キャリッジ
12は、複数のカートリッジが着脱可能なカートリッジ
装着部80(図4(b)参照)を有している。記録ヘッ
ド30は、カートリッジ装着部80に装着されたカート
リッジ31〜34から、インクの供給を受ける。
【0037】更に、各カートリッジ31〜34には、そ
れぞれの前面側に、アンテナ36、37、38、39、
及び、各種の情報を書き込み可能な素子41、42、4
3、44を有する記憶ユニットが設けられている。素子
41、42、43、44は、各種の情報が書き込み可能
であって、かつ、書き込まれた情報を記憶可能なもので
ある。また、これらの素子41、42、43、44は、
不揮発性メモリ(EEPROM)を有しており、アンテ
ナ36、37、38、39にそれぞれ接続している。こ
れらのカートリッジ31〜34は、カートリッジ装着部
80に対して着脱可能であり、インクが消費された場
合、有効期限が過ぎた場合、他の色のカートリッジに変
更したい場合等に、ユーザによって適宜交換される。な
お、カートリッジ31〜34及び記憶ユニットの詳細に
ついては後述する。
【0038】記録ヘッド30は、フラットケーブル13
を介して、後述する制御部50に接続され、吐出される
インク滴の大きさなどが制御される。
【0039】紙送りモータ15及び紙送りローラ16の
間には、プラテン17が配置されている。このプラテン
17の一端部(ここは非印刷領域になる)には、貫通孔
17aが設けられている。この貫通孔17aの下方に
は、インク吸収材18が配置されており、このインク吸
収材18は、プラテン17と平行に配置されている廃イ
ンクタンク19内に納められている。更に、プラテン1
7の他端部の側方には、公知のワイピング部材24と公
知のキャッピング手段25とが設けられている。このキ
ャッピング手段25は、吸引ポンプ26を介してインク
吸収材18に接続されている。
【0040】図2に示すように、上記プラテン17の貫
通孔17aの上方には、送受信部45が設けられてお
り、その送受信部45の中央には、書き込み部材として
のアンテナ60が設けられている。このアンテナ60
は、記録ヘッド30のインク吐出口(図示しない)がプ
ラテン17の貫通孔17aの上方の位置(以下、フラッ
シング位置という)に位置したときに、カートリッジ3
2のアンテナ37に対向し、アンテナ37と非接触状態
にて送受信を行うように構成されている。また、この送
受信部45のアンテナ60は、図示しないケーブル等を
介して、プリンタ本体11の送受信回路501を介して
制御部50に接続されている。
【0041】図3に示すように、プリンタ本体11は、
プリンタ全体の動作を制御する制御部50としての中央
処理装置(CPU)を備えている。この制御部50を中
心として、前述した発明の概要の項で記した、前記ショ
ット数特定情報を取得する手段、並びに、前記ショット
数に基づき前記フラッシングを行う手段を構成する。な
お、これら各手段は、制御部50を中心として他の関連
する要素や部材で構成される。この制御部50には、プ
ログラムを格納したリードオンリメモリ(ROM)51
及びワーキングデータ等を一時的に格納するランダムア
クセスメモリ(RAM)52が接続されている。
【0042】制御部50には、印字機構を含むキャリッ
ジ機構や紙送り機構等が接続され、この各機構に対して
作動信号が出力されるようになっている。また、制御部
50には、アンテナ60が送受信回路501を介して接
続され、このアンテナ60及びアンテナ36〜39を介
して、各不揮発性メモリ41〜44に対してインクの属
性データ等の入出力が行われる。
【0043】更に、前記プリンタ本体11内の制御部5
0には、インターフェース54を介して外部のコンピュ
ータ55が接続され、このコンピュータ55との間で印
刷データ等の受け渡しが行われる。また、コンピュータ
55にはディスプレイ装置等の表示部56や種々のデー
タを入力するキーボード57などが接続されている。
【0044】===インクカートリッジおよびカートリ
ッジ搭載部の構成=== このように構成されたインクジェットプリンタにおい
て、インクカートリッジ31〜34の基本的な構造は共
通する。そこで、図4および図5を参照して、黒用のイ
ンクカートリッジ31を例にとって、インクカートリッ
ジの構造、およびこのカートリッジをプリンタ本体11
に装着するための構造を説明する。
【0045】インクカートリッジおよびプリンタ本体1
1のカートリッジ装着部の概略構造を図4の斜視図に示
す。このインクカートリッジの内部構造、キャリッジ4
0上のカートリッジ装着部の内部構造、およびカートリ
ッジ装着部にカートリッジを装着する様子を図5の断面
図に示す。
【0046】図4において、インクカートリッジ31
は、内部にインクを収容するインク収容部311を構成
する合成樹脂製のカートリッジ本体312と、このカー
トリッジ本体312の前面枠部313に設けられた記憶
ユニットとを備えている。この記憶ユニットは、インク
カートリッジ31をプリンタ本体11のカートリッジ装
着部80に装着したときに、プリンタ本体11との間で
各種のデータを授受する。
【0047】これに対して、カートリッジ装着部80に
は、インクカートリッジ31を装着する空間の底部87
に針81が上向きに配置されている。この針81の周り
は、インクカートリッジ31に形成されているインク供
給部314を受け入れる凹部83になっている。この凹
部83の内壁には、カートリッジガイド82が3箇所に
形成されている。
【0048】次に、カートリッジ装着部80に対してイ
ンクカートリッジ31を装着する手順を説明する。ま
ず、カートリッジ装着部80にインクカートリッジ31
を配置する。カートリッジ装着部80の後壁部88に
は、支持軸91を介して固定レバー92が取り付けられ
ている。この固定レバー92をインクカートリッジ31
に被さるように倒すと、インクカートリッジ31が下方
に押されてインク供給部314が凹部83に嵌るととも
に、針81がインク供給部314に突き刺さってインク
の供給が可能になる。
【0049】さらに、固定レバー92を倒すと、固定レ
バー92の先端に形成した係止部93がカートリッジ装
着部80に形成した係合具89に係合し、インクカート
リッジ31が固定される。
【0050】他のインクカートリッジ32〜34の構造
については、基本的には前述したインクカートリッジ3
1と同様であるため、その説明を省略する。
【0051】===記憶ユニットの構成=== 次に、図6を参照して記憶ユニットの構成について、デ
ータの送受信構成を含めて説明する。記憶ユニットの構
成を図6(a)の平面透視図に示す。記憶ユニット及び
送受信部45の内部構成を説明するためのブロック図を
図6(b)に示す。
【0052】記憶ユニットと送受信部45のアンテナ6
0とが所定の位置関係、例えば、相互距離が10mm以
内、にあれば、互いに非接触状態にて、情報を送受信可
能となっている。この記憶ユニットは、全体としてごく
小型かつ薄型で、片面に粘着性を持たせてシールとして
対象物に貼着させることもできる。メモリタグなどと呼
ばれ、多種市販されている。なお、インクカートリッジ
31以外のインクカートリッジの記憶ユニットについて
も、同様の構成であるので説明は省略する。
【0053】記憶ユニットは、素子41としての非接触
ICチップと、金属皮膜をエッチングして形成された共
振用コンデンサ71、及び、アンテナ36としての平面
状コイルとがプラスチックフィルム上に実装され、透明
なカバーシートにより被覆されている。
【0054】送受信部45は、アンテナ60としてのコ
イルと、プリンタ本体11の制御部(CPU)50に接
続される送受信回路501とを有しており、プリンタ本
体11の電源ユニットから、電力の供給を受ける。
【0055】記憶ユニットの素子41は、整流器41
1、信号解析部RF(Radio Frequenc
y)413、制御部415、メモリセル417を有して
いる。メモリセル417は、NAND型フラッシュRO
Mなど電気的に読み書き可能な不揮発性のメモリであ
り、書き込まれた情報を記憶しておくこと、及び、記憶
した情報を外部から読み取ることが可能なものである。
【0056】記憶ユニットのアンテナ36と、送受信部
45のアンテナ60とは、互いに通信し合い、メモリセ
ル417に保存されたID情報などの読み取りやメモリ
セル417への書込みを行う。また、送受信部45の送
受信回路501で発生された高周波信号は、アンテナ6
0を介して高周波磁界として誘起される。この高周波磁
界は、記憶ユニットのアンテナ36を介して吸収され、
整流器411で整流されてICチップ41内の各回路を
駆動する直流電力源となる。このような記憶ユニットで
もって、各情報を記憶する手段を構成する。
【0057】===記憶ユニットが記憶する情報=== <<< 色に関する情報 >>> 素子41のメモリセ
ル417には、インクカートリッジ31に収容されたイ
ンクの色に関する情報を記憶させておいてもよい。この
情報をプリンタ10本体側の送受信部45で読み取り、
RAM52に格納することによって、個々の素子41、
42、43、44に対応したインクカートリッジ31〜
34の色を識別することが可能になる。この識別された
色に基づき、各インクカートリッジ31〜34毎にフラ
ッシングのショット数を特定する。すなわち、フラッシ
ングのショット数を特定する情報として、この識別され
た色を用いる。
【0058】<<< ID情報 >>> 素子41のメ
モリセル417には、素子のシリアル番号など、記憶素
子ごとに固有の情報、すなわちID情報が記憶されてい
る。このID情報データは、記憶素子の工場製造時にお
いて、書込み処理されることとすればよい。このID情
報をプリンタ10本体側の送受信部45で読み取り、R
AM52に格納することによって、個々の素子41、4
2、43、44に対応したインクカートリッジ31〜3
4を識別することが可能になる。これら各インクカート
リッジ31〜34毎にフラッシングのショット数を特定
する。すなわち、フラッシングのショット数を特定する
情報として、ID情報を用いる。
【0059】<<< フラッシングのショット数に関す
る情報 >>> 素子41のメモリセル417には、フ
ラッシングのショット数に関する情報を記憶させておい
てもよい。この情報をプリンタ10本体側の送受信部4
5で読み取り、RAM52に格納することによって、個
々の素子41、42、43、44に対応したインクカー
トリッジ31〜34固有のフラッシングのショット数を
取得することができる。
【0060】<<< 交換及び非交換時のフラッシング
のショット数に関する情報 >>>素子41のメモリセ
ル417には、インクカートリッジ31の交換時と非交
換時のそれぞれにおけるフラッシングの各ショット数に
関する情報を記憶させておいてもよい。これら情報をプ
リンタ10本体側の送受信部45で読み取り、RAM5
2に格納することによって、個々の素子41、42、4
3、44に対応したインクカートリッジ31〜34固有
のフラッシングのショット数について、カートリッジの
交換時及び非交換時の各ショット数を取得することがで
きる。
【0061】<<< 交換されたカートリッジを特定す
る情報 >>> 素子41のメモリセル417には、イ
ンクカートリッジ31に収容されるインクの種類を特定
する情報を記憶させておいてもよい。一方、プリンタ1
0本体側では、交換前の直前に装着されていたインクカ
ートリッジのインクの色の情報させておいてもよい。
【0062】例えば、交換されてあらたに装着されたイ
ンクカートリッジ31には、ブラックインクが収容され
ていることを示す情報がメモリセル417に記憶されて
いる。このインクの色の情報をプリンタ10本体側の送
受信部45で読み取り、RAM52に格納する。一方、
プリンタ10本体側では、交換前に装着されていたイン
クカートリッジ31のインクの色がライトブラックであ
ることをRAM52に記憶している。
【0063】これら、カートリッジの交換前後における
インクの色の変化に対応した、例えば図10に示すよう
なテーブルに従い、適切なフラッシングのショット数
(この例のショット数は10)を設定し、フラッシング
を行うことができる。このことで、カートリッジの交換
前後において異なる色のインクが混じり合うことによる
粘度の変動に対しても、適切なショット数でフラッシン
グできる。他のカートリッジ32〜34についても同様
である。
【0064】<<< その他の情報 >>> メモリセ
ル417には、このような情報以外に、メモリセル41
7には、インクカートリッジに収容されているインクの
使用量又は残量を示す情報を書込むことができる。かか
る情報をプリンタ本体11側で読み取り、残量が僅かに
なったときにユーザに対して警告を出すことなども可能
である。さらに、インクカートリッジに対して使用量又
は残量を示す情報の書き込みタイミングを決定するため
の情報を書き込むことも可能である。さらにまた、素子
41のメモリセル417には、カートリッジを識別する
ための色データや、当該素子41が添付されるインクカ
ートリッジの製造情報や、有効期限に関する情報などが
含まれていてもよい。これらの情報をプリンタ本体11
側で読み取り、現在日時との比較処理などを実行するこ
とによって、インクカートリッジの有効期限終了が近づ
いたときに、ユーザに対して警告を出すことなども可能
である。
【0065】===インクジェットプリンタの動作==
= 次に、上記のプリンタの動作について、図7〜図9を参
照しつつ説明する。インクカートリッジ31〜34がキ
ャリッジ12にセットされると、まずキャリッジ12
は、フラッシング位置に向けて移動させられる。そし
て、カートリッジ31〜34に設けられた素子41〜4
4から、アンテナ36〜39及び送受信部45のアンテ
ナ60を介して、各素子に記憶されたID情報がプリン
タ本体11に読み取られる。まず、このID情報の読み
取り処理について、図7を参照して説明する。
【0066】なお、本発明では、ID情報、及びこれ以
外の各種情報の読み取りを行うにあたり、次に一例とし
て説明する非接触式の読み取り方式に限らず、接触式型
など種々の読み取り方式を採用する。
【0067】<<< ID情報読み取り処理 >>>送
受信部45が、素子41〜44に記憶されたID情報を
読み取る際の、キャリッジ12(及びインクカートリッ
ジ31〜34)の動作シーケンスを図7に示す。このI
D情報は、カートリッジ30〜34の装着時に読み取ら
れる。
【0068】本実施形態の送受信部45に設けられたア
ンテナ60は、インクカートリッジ31〜34(及びそ
れぞれに設けられた素子41〜44)の素子配設面ほぼ
2つ分に対向する大きさであり、アンテナ60が、ある
素子とそれに隣接する素子とのちょうど中央に位置する
ようにキャリッジ12を停止させた場合は、それら両方
の素子とデータ送受信することが可能である。送受信部
45は、図の向かって左端、すなわち素子41から右端
の素子44に向かって、順次ID情報の読み取りや書込
み動作を行う。
【0069】まず、送受信部45がいずれの素子41〜
44にもアクセスしていない非アクセス状態では、キャ
リッジ12は、送受信部45が設けられている左側非印
刷領域よりも遠く右方に位置しており、いずれのインク
カートリッジの素子にもアクセスすることはできない。
【0070】次に、インクカートリッジ31アクセス状
態では、キャリッジ12が左側非印刷領域まで移動し
て、左端のインクカートリッジ31のみと送受信部45
とがデータ送受信可能な位置に停止する。すなわち、送
受信部45のアンテナ60の右端付近が、素子41の中
央付近に対向するような位置であって、この位置では、
送受信部45は、インクカートリッジ32の素子42と
は遠すぎてデータ送受信することができないような位置
である。この停止位置にて、まず素子41に記録された
ID情報を読み取る。
【0071】次に、キャリッジ12をインクカートリッ
ジ1つ分左方に移動した所にて停止させ、インクカート
リッジ32の素子42のID情報読み取りを実行する。
この停止位置では、素子41ともアクセス可能なので、
データの混信を防ぐために、素子42に対して送受信部
45から送信するID情報読み取りコマンドに、既に読
み取った素子41のID情報を随伴させる。この素子4
1のID情報を用いて、素子41及び42の側で識別を
行うことにより、間違いなく素子42からのID情報を
読み取ることができる。
【0072】以降同様に、インクカートリッジ33、3
4の素子43、44の読み取り動作を順次行う。素子4
4のID情報を読み取った後で、キャリッジ12を右側
非印刷領域などの位置に戻し、本ID情報読み取り処理
を終了する。
【0073】以上で各素子41〜44のID情報を全て
取得したので、プリンタ本体11側では、その配列を把
握することができる。すなわち、最も左側には、素子4
1から読み取ったID情報に相当するインクカートリッ
ジ31が配置されており、その右側に隣接する位置には
素子42から読み取ったID情報に相当するインクカー
トリッジ32が配置されているといった様に、全インク
カートリッジ31〜34のキャリッジ12内における配
列順番が記憶されたことになる。
【0074】<<< ID情報以外の情報の読み取り処
理 >>>次に、上記各ステップで把握されたID情報
とインクカートリッジ31〜34の配列順番との関係に
関する情報を利用することによって、素子41〜44に
記録されているID情報以外の情報を読み取る動作につ
いて説明する。図8は、素子41〜44に記録されたI
D情報以外の情報を読み取る際の、キャリッジ12(及
びインクカートリッジ31〜34)の動作シーケンスを
示す図である。
【0075】なお、このID情報以外の情報は、カート
リッジ30〜34の装着時に読み取られる。また、ID
情報以外の情報とは、前述したように、色に関する情
報、フラッシングのショット数に関する情報、交換及び
非交換時のフラッシングのショット数に関する情報、カ
ートリッジの交換の前後で変更されたインクの種類に関
する情報、及びその他の情報を指す。また、素子41〜
44には、前述したID情報以外の種々の情報のうち、
いずれか一種の情報、あるいはその組合せの情報が実際
には記録される。
【0076】まず、送受信部45がいずれの素子41〜
44にもアクセスしていない非アクセス状態では、キャ
リッジ12は、送受信部45が設けられている左側非印
刷領域よりも遠く右方に位置しており、いずれのインク
カートリッジ31〜34の素子41〜44ともアクセス
することはできない。
【0077】次に、インクカートリッジ31及び32へ
のアクセス状態では、キャリッジ12が左側非印刷領域
まで移動し、左端のインクカートリッジ31とそれに隣
接するインクカートリッジ32とに対して、送受信部4
5がデータ送受信可能な位置に停止する。すなわち、送
受信部45のアンテナ60の中央付近が、素子41と素
子42の間付近に対向するような位置であって、この位
置では、送受信部45は、インクカートリッジ31及び
32の両方の素子41、42とデータ送受信することが
可能である。
【0078】この停止位置にて、素子41及び42に対
し、それぞれデータ読み取りコマンドを送信する。その
際、素子41に対しては、既に読み取られた素子41の
ID情報を随伴させる。このコマンドを受信した素子4
1は、随伴されたID情報が確かに素子41自身のID
情報であることを確認した上で、要求されたID情報以
外の情報を送受信部45に送り返す。素子42に対する
読み取り処理も同様に行われる。
【0079】次に、キャリッジ12をインクカートリッ
ジ2つ分左方に移動した所にて停止させ、インクカート
リッジ33及び34の素子43、44に対し、データ読
み取りを実行する。この停止位置では、上記素子41、
42に対する読み取り処理と同様に、素子43、44の
ID情報を用いてそれぞれの素子43、44を確実に識
別しつつ、それぞれのID情報以外の情報を読み取る。
【0080】このように、一度に2つの素子に対してア
クセスできる位置にキャリッジ12を停止させつつ、I
D情報以外の情報を読み取ることによって、キャリッジ
12の移動・位置決め動作が2回で済む。素子1つ分ず
つ移動・位置決めしつつ素子に記憶された情報を1つず
つ読み取ることも可能であるが、本実施形態はそれより
も少ない移動・位置決め動作で済むので、読み取り処理
全体にかかる時間を短縮することができ、より好まし
い。
【0081】<<< フラッシング処理 >>>制御部
50は、キャリッジ12がガイド部材20に沿って所定
回数往復した後、キャリッジ12を、左側非印刷領域に
位置するフラッシング位置まで移動させる。そこで、キ
ャリッジ機構に信号を与えて、記録ヘッド30からイン
クを所定量吐出させ、いわゆるフラッシング動作を行わ
せる。このフラッシング動作は、記録ヘッド30が有す
るインク吐出ノズルの目詰まり等を防止すること等を目
的としてなされる動作である。
【0082】同時に、制御部50は、前述したように、
各カートリッジ31〜34の装着時に取得したID情報
及びその他の情報に基づき、選択した各カートリッジ3
1〜34のフラッシングを行う。これらID情報及びそ
の他の情報は、RAM52に格納されており、随時、制
御部50が読み出してフラッシングのショット数の決定
に用いる。ここで、ID情報以外の情報とは、前述した
ように、色に関する情報、フラッシングのショット数に
関する情報、交換及び非交換時のフラッシングのショッ
ト数に関する情報、カートリッジの交換の前後でインク
の種類が変更された場合のフラッシングのショット数に
関する情報、及びその他の情報を指す。
【0083】以上のように、インクジェットプリンタ
は、カートリッジ装着部80とともに移動しながらイン
クを吐出する記録ヘッド30を有し、記録ヘッド30か
ら定期的にインクを吐出するフラッシング動作を実行す
る。
【0084】ここで、制御部50によるフラッシングの
ショット数を決定する処理について、RAM52から読
み出す情報の種類別に具体的に説明する。
【0085】<<< 色に関する情報の場合 >>>
各インクカートリッジ31〜34に収容された各インク
の色に関する情報に対し、ショット数がそれぞれ対応付
けられている。このインクの各色に対応したショット数
はRAM52に格納されている。制御部50は、RAM
52から、フラッシングの対象とする各インクカートリ
ッジ31〜34に対応する色の情報に基づき、該当のシ
ョット数を読み出す。制御部50は、読み出したショッ
ト数でフラッシングを行うように制御する。
【0086】<<< ID情報の場合 >>> 各イン
クカートリッジ31〜34のID情報に対し、ショット
数がそれぞれ対応付けられている。このID情報に対応
したショット数はRAM52に格納されている。制御部
50は、RAM52から、フラッシングの対象とする各
インクカートリッジ31〜34にID情報に基づき、該
当のショット数を読み出す。制御部50は、読み出した
ショット数でフラッシングを行うように制御する。
【0087】<<< フラッシングのショット数の場合
>>> 制御部50は、RAM52から、フラッシン
グの対象とする各インクカートリッジ31〜34に対応
するショット数を読み出す。制御部50は、読み出した
ショット数でフラッシングを行うように制御する。
【0088】<<< 交換及び非交換時のフラッシング
のショット数の場合 >>> 各インクカートリッジ3
1〜34について、その交換時と非交換時のそれぞれに
おけるフラッシングの各ショット数に関する情報につい
て、制御50はRAM52から読み出す。すなわち、イ
ンクカートリッジ31〜34が装着された時(交換時)
と装着後(非交換時)とで、ショット数が異なる。イン
クカートリッジ31〜34が装着された時の場合、ある
いは、装着後の場合に応じたショット数について、制御
部50はRAM52から読み出す。制御部50は、読み
出したショット数でフラッシングを行うように制御す
る。
【0089】<<< 具体的なフラッシングの制御例
>>>ところで、インクカートリッジ31のメモリセル
417には、例えば図9(a)に示すような情報が記憶
されており、前述したID情報やID以外の情報(例え
ば、収容されたインクの色として、BK、すなわちブラ
ック)が含まれる。一方、プリンタ10本体側のRAM
52には、図9(b)に示すようにフラッシングのショ
ット数が各色の情報に対して対応付けられている。よっ
て、プリンタ10本体側で、インクカートリッジ31か
らID以外の情報として、インクの色たるブラックの情
報を取得すると、この色の情報に対応するショット数た
る10でもってフラッシングを行う。他のID以外の情
報についても同様である。
【0090】<<< 交換されたカートリッジを特定す
る情報の場合 >>>前述したように、例えば、交換さ
れてあらたに装着されたインクカートリッジ31には、
ブラックインクが収容されていることを示す情報がメモ
リセル417に記憶されている。このインクの色の情報
をプリンタ10本体側の送受信部45で読み取り、RA
M52に格納する。一方、プリンタ10本体側では、交
換前に装着されていたインクカートリッジ31のインク
の色がライトブラックであることをRAM52に記憶し
ている。これら、カートリッジの交換前後におけるイン
クの色の変化に対応した、例えば図10に示すようなテ
ーブルに従い、適切なフラッシングのショット数(この
例のショット数は10)を設定し、フラッシングを行う
ことができる。このことで、カートリッジの交換前後に
おいて異なる色のインクが混じり合うことによる粘度の
変動に対しても、適切なショット数でフラッシングでき
る。他のインクカートリッジ32〜34についても同様
である。
【0091】なお、前述した実施の形態では、色違いの
インクを例にとって説明したが、これに限定するもので
はなく、インクの増粘速度が異なる複数種類のインクで
あれば、本発明を同様に適用することができる。また、
前述した実施の形態では、インク滴の吐出数を増加させ
てフラッシング条件を変化させたが、ヘッド駆動電圧の
増加や駆動パルスの変更等、フラッシング時のインク吐
出量を増加させるものであれば、これに限定するもので
はない。
【0092】===コンピュータシステム等の構成==
= 次に、本発明に係る実施形態の一例であるコンピュータ
システム、コンピュータプログラム、及び、コンピュー
タプログラムを記録した記録媒体の実施形態について、
図面を参照しながら説明する。
【0093】コンピュータシステムの外観構成を図11
の説明図に示す。コンピュータシステム1000は、コ
ンピュータ本体1102と、表示装置1104と、プリ
ンタ1106と、入力装置1108と、読取装置111
0とを備えている。コンピュータ本体1102は、本実
施形態ではミニタワー型の筐体に収納されているが、こ
れに限られるものではない。表示装置1104は、CR
T(Cathode Ray Tube:陰極線管)やプラズマディスプ
レイや液晶表示装置等が用いられるのが一般的である
が、これに限られるものではない。プリンタ1106
は、前述した説明されたインクジェット式記録装置が用
いられている。入力装置1108は、本実施形態ではキ
ーボード1108Aとマウス1108Bが用いられてい
るが、これに限られるものではない。読取装置1110
は、本実施形態ではフレキシブルディスクドライブ装置
1110AとCD−ROMドライブ装置1110Bが用
いられているが、これに限られるものではなく、例えば
MO(Magneto Optical)ディスクドライブ装置やDV
D(Digital Versatile Disk)等の他のものであっても
良い。
【0094】図11で示したコンピュータシステムの構
成を図12のブロック図に示す。コンピュータ本体11
02が収納された筐体内にRAM等の内部メモリ120
2と、ハードディスクドライブユニット1204等の外
部メモリがさらに設けられている。上述したプリンタの
動作を制御するコンピュータプログラムは、記録媒体で
あるフレキシブルディスクFDやCD−ROM等に記録
され、読取装置1110により読みこまれる。また、コ
ンピュータプログラムは、インターネット等の通信回線
を介して、コンピュータシステム1000にダウンロー
ドされるようにしても良い。
【0095】なお、以上の説明においては、プリンタ1
106が、コンピュータ本体1102、表示装置110
4、入力装置1108、及び、読取装置1110と接続
されてコンピュータシステムを構成した例について説明
したが、これに限られるものではない。例えば、コンピ
ュータシステムが、コンピュータ本体1102とプリン
タ1106から構成されても良く、コンピュータシステ
ムが表示装置1104、入力装置1108及び読取装置
1110のいずれかを備えていなくても良い。また、例
えば、プリンタ1106が、コンピュータ本体110
2、表示装置1104、入力装置1108、及び、読取
装置1110のそれぞれの機能又は機構の一部を持って
いても良い。一例として、プリンタ1106が、画像処
理を行う画像処理部、各種の表示を行う表示部、及び、
デジタルカメラ等により撮影された画像データを記録し
た記録メディアを着脱するための記録メディア着脱部等
を有する構成としても良い。
【0096】また、上述した実施形態において、プリン
タを制御するコンピュータプログラムが、プリンタのメ
モリに取り込まれていても良い。そして、このコンピュ
ータプログラムを実行することにより、上述した実施形
態におけるプリンタの動作を達成しても良い。このよう
にして実現されたコンピュータシステムは、システム全
体として従来システムよりも優れたシステムとなる。
【0097】前述した本実施の形態による技術によれ
ば、インクの各種類について、ID情報や色に関する情
報など、種々の情報を介して、フラッシングのショット
数が対応付けされる。このため、各インクについて粘度
等の特性に応じた適切なショット数でもって、フラッシ
ングを行うことができる。したがって、従来の画一的な
ショット数でフラッシングを行う場合に比し、各インク
を無駄に消費しなくて済む。
【0098】
【発明の効果】本発明のインクジェット式記録装置、及
びそのフラッシング方法によれば、フラッシングによる
インクの消費量を低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態におけるインクジェッ
トプリンタの概略斜視図である。
【図2】 本発明の一実施の形態におけるインクジェッ
トプリンタの概略正面図である。
【図3】 本発明の一実施の形態におけるインクジェッ
トプリンタの回路構成を示すブロック図である。
【図4】 本発明の一実施の形態におけるインクカート
リッジおよびプリンタ本体11のカートリッジ装着部の
概略構造を示す斜視図である。
【図5】 本発明の一実施の形態における、インクカー
トリッジの内部構造、キャリッジ40上のカートリッジ
装着部の内部構造、およびカートリッジ装着部にカート
リッジを装着する様子を示す断面図である。
【図6】 本発明の一実施の形態における記憶ユニット
の構成を説明するための図である。
【図7】 本発明の一実施の形態における、送受信部4
5が、素子41〜44に記憶されたID情報を読み取る
際の、キャリッジ12(及びインクカートリッジ31〜
34)の動作シーケンスを示す図である。
【図8】 本発明の一実施の形態における、素子41〜
44に記録されたID情報以外の情報を読み取る際の、
キャリッジ12(及びインクカートリッジ31〜34)
の動作シーケンスを示す図である。
【図9】 本発明の一実施の形態における情報の内容を
示す概念図であって、(a)はインクカートリッジ側で
記憶している情報の内容を示し、(b)はプリンタ本体
側で記憶している情報の内容を示す。
【図10】 本発明の一実施の形態において、プリンタ
本体側で記憶している色変化に対するショット数を示す
概念図である。
【図11】 本発明の一実施形態におけるコンピュータ
システムの外観構成を示した説明図である。
【図12】 本発明の一実施形態におけるコンピュータ
システムの外観構成を示す説明図である。
【符号の説明】
P 印刷用紙 11 プリンタ本体 12 キャリッジ 15 紙送りモータ 16 紙送りローラ 17 プラテン 17a 貫通孔 18 インク吸収材 19 廃インクタンク 20 ガイド部材 21 キャリッジモータ 22 プーリ 23 タイミングベルト 24 ワイピング部材 25 キャッピング手段 26 吸引ポンプ 30 記録ヘッド 31、32、33、34 カートリッジ 36、37、38、39 アンテナ 41、42、43、44 情報記録媒体としての不揮発
性メモリ 45 送受信部 46、47、48、49、60 書き込み部材としての
アンテナ 50 制御部 51 リードオンリメモリ(ROM) 52 ランダムアクセスメモリ(RAM) 54 インターフェース 55 コンピュータ 56 表示部 57 キーボード 60 アンテナ 71 共振用コンデンサ 80 カートリッジ装着部 81 針 82 カートリッジガイド 83 凹部 87 底部 88 後壁部 89 係合具 91 支持軸 92 固定レバー 93 係止部 311 インク収容部 312 カートリッジ本体 313 前面枠部 314 インク供給部 411 整流器 413 信号解析部RF(Radio Frequen
cy) 415 制御部 417 メモリセル 501、502 送受信回路 1000 コンピュータシステム 1102 コンピュータ本体 1104 表示装置 1106 プリンタ 1108 入力装置 1110 読取装置

Claims (15)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インクの収容容器が装着可能であって、
    複数の吐出口からインクを吐出してフラッシングを行う
    インクジェット式記録装置において、 前記収容容器が装着されると、該収納容器側からショッ
    ト数を特定するためのショット数特定情報を取得する手
    段と、 取得した前記ショット数特定情報に基づき前記フラッシ
    ングを行う手段と、を備えることを特徴とするインクジ
    ェット式記録装置。
  2. 【請求項2】 前記ショット数特定情報を取得する手段
    は、前記収容容器が有する、色に関する情報を記憶する
    手段から該情報を前記ショット数特定情報として読み出
    すことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット式
    記録装置。
  3. 【請求項3】 前記ショット数特定情報を取得する手段
    は、前記収容容器が有する、IDを記憶する手段から該
    IDを前記ショット数特定情報として読み出すことを特
    徴とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  4. 【請求項4】 前記ショット数特定情報を取得する手段
    は、前記収容容器が有する、ショット数を記憶する手段
    から前記ショット数を読み出すことを特徴とする請求項
    1に記載のインクジェット式記録装置。
  5. 【請求項5】 前記ショット数特定情報を取得する手段
    で取得された前記ショット数は、前記収容容器の交換時
    用のショット数と前記交換時以外用のショット数とを有
    し、 前記フラッシングを行う手段は、前記収容容器の交換時
    には、前記交換時用の前記ショット数で前記フラッシン
    グを行う一方、前記交換時以外には、前記交換時以外用
    の前記ショット数で前記フラッシングを行うことを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  6. 【請求項6】 装着中の前記収納容器を特定する情報を
    記憶する手段を備え、前記ショット数特定情報は、あら
    たに装着された収容容器を特定する情報であり、前記フ
    ラッシングを行う手段は、前記装着中の前記収納容器を
    特定する情報と、前記あらたに装着された収容容器を特
    定する情報とに基づき、フラッシングを行うことを特徴
    とする請求項1に記載のインクジェット式記録装置。
  7. 【請求項7】 インクの各色別に前記収容容器を備える
    ことを特徴とする請求項1乃至6に記載のインクジェッ
    ト式記録装置。
  8. 【請求項8】 黒色インクの収容容器と、黒色以外の複
    数色のインクを個別に収容可能な一つの前記収容容器と
    を備えることを特徴とする請求項1乃至6に記載のイン
    クジェット式記録装置。
  9. 【請求項9】 複数の吐出口からインクを吐出してフラ
    ッシングを行うインクジェット式記録装置に着脱可能な
    インクの収容容器において、前記インクジェット式記録
    装置が前記フラッシングを行う際のショット数を特定す
    るためのショット数特定情報を記憶する手段を有するこ
    とを特徴とするインクの収容容器。
  10. 【請求項10】 前記ショット数特定情報を記憶する手
    段は、前記ショット数特定情報として色に関する情報を
    記憶することを特徴とする請求項9に記載の収容容器。
  11. 【請求項11】 前記ショット数特定情報を取得する手
    段は、前記ショット数特定情報としてIDを記憶するこ
    とを特徴とする請求項9に記載の収容容器。
  12. 【請求項12】 前記ショット数特定情報を記憶する手
    段は、前記ショット数特定情報としてショット数を記憶
    することを特徴とする請求項9に記載の収容容器。
  13. 【請求項13】 前記ショット数特定情報を記憶する手
    段が記憶する前記ショット数は、前記収容容器の交換時
    用のショット数と前記交換時以外用のショット数とを有
    することを特徴とする請求項12に記載の収容容器。
  14. 【請求項14】 インクの収容容器が装着可能なインク
    ジェット式記録装置の複数の吐出口からインクを吐出し
    てフラッシングを行う方法において、 前記収容容器が装着されると、ショット数を特定するた
    めのショット数特定情報を取得するステップと、 取得した前記ショット数特定情報に基づき前記フラッシ
    ングを行うステップと、 を備えることを特徴とするインクジェット式記録装置の
    フラッシング方法。
  15. 【請求項15】 コンピュータ本体、及び、このコンピ
    ュータに接続されるインクジェット式記録装置を備えた
    コンピュータシステムであって、 前記インクジェット式記録装置は、インクの収容容器が
    装着可能であるとともに、複数の吐出口からインクを吐
    出してフラッシングを行うのであって、前記収容容器が
    装着されると、ショット数を特定するためのショット数
    特定情報を取得する手段と、取得した前記ショット数に
    基づき前記フラッシングを行う手段とを備えた、 ことを特徴とするコンピュータシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2011093156A (ja) * 2009-10-28 2011-05-12 Seiko Epson Corp 印刷装置

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